JP6136674B2 - 熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents
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2XO・3B2O3・nH2O (1)
ポリカーボネートは、一種でもそれ以上でもよい。ポリカーボネートは、例えば、芳香族二価フェノール系化合物とホスゲンまたは炭酸ジエステルとを反応させることにより得られる。または、ポリカーボネートは、市販品であってもよいし、再生材であってもよい。ここで言う「再生材」とは、ポリカーボネートを含む製品の一部または全部から回収されたポリカーボネートを言う。再生材は、本発明の効果が得られる範囲において、不純物などの他の成分を含有していてもよい。ポリカーボネートの粘度平均分子量は、1×104〜1×106であることが好ましい。ポリカーボネートの粘度平均分子量は、ポリカーボネートの溶液を毛細管粘度計で測定したときの測定値から求められる。
ポリエステルは、一種でもそれ以上でもよい。ポリエステルは、例えば、芳香族ジカルボン酸と、脂肪族ジオールや脂環族ジオールなどのジオール成分とのエステル反応により得られる。
相溶化剤は、ポリカーボネートに対するポリエステルの相溶性を高める。相溶化剤は、例えば、ポリカーボネートおよびポリエステルの一方または両方の官能基と反応する反応性官能基を有する化合物である。相溶化剤は、相溶性の向上の観点から、上記反応性官能基を有する樹脂であることが好ましい。
増靭剤は、熱可塑性樹脂組成物の柔軟性や加工性、耐衝撃性などを向上させる。増靭剤は、一種でもそれ以上でもよい。増靭剤は、例えば、ゴム弾性を有する樹脂である。増靭剤は、ブタジエンを含むモノマーの重合体で構成されるソフトセグメントと、スチレンのような芳香族基を有するモノマーの重合体で構成されるハードセグメントとを含む熱可塑性エラストマーであることが好ましい。上記熱可塑性エラストマーの分子のサイズは、例えば分子サイズが小さすぎると、熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が低下することがあり、大きすぎると、熱可塑性樹脂組成物の加工性が低下することがある。この観点から適宜に決められる。このような観点から、例えば、熱可塑性エラストマーの重量平均分子量は、10000〜500000であることが好ましい。熱可塑性エラストマーの重量平均分子量も、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーなどの公知の方法を用いて求められる。
表面処理ホウ酸化合物粒子は、下記式(1)で表されるホウ酸化合物の粒子と、このホウ酸化合物の粒子の表面に形成される有機層とを有する。表面処理ホウ酸化合物粒子は、一種でもそれ以上でもよい。
2XO・3B2O3・nH2O (1)
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、本発明の効果が得られる範囲において、任意の添加剤をさらに含有していてもよい。添加剤の例には、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド;前述以外の各種エラストマー類;ヒンダードフェノール系、含硫黄有機化合物系および含リン有機化合物系などの酸化防止剤;フェノール系およびアクリレート系などの熱安定剤;モノステアリルアシッドホスフェートとジステアリルアシッドホスフェートの混合物などのエステル交換抑制剤;ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系およびサリシレート系などの紫外線吸収剤;有機ニッケル系およびヒンダードアミン系などの光安定剤;高級脂肪酸の金属塩類および高級脂肪酸アミド類などの滑剤;フタル酸エステル類およびリン酸エステル類などの可塑剤;カーボンブラックおよび酸化チタンなどの顔料;染料;および、金属繊維、アラミド繊維、アスベスト、チタン酸カリウムウィスカ、ワラステナイト、ガラスフレーク、ガラスビーズ、タルク、マイカ、クレー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタンおよび酸化アルミニウムなどの充填材;が含まれる。
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、ポリカーボネート、ポリエステル、相溶化剤、増靭剤、難燃剤、表面処理ホウ酸化合物粒子および任意の添加剤を溶融混練することによって製造される。表面処理ホウ酸化合物粒子に代えて、ホウ酸化合物の粒子および表面処理剤を、または、ホウ酸化合物の粒子、表面処理剤および樹脂の混練物を用いてもよい。当該溶融混練は、バンバリーミキサー、ロール、および単軸または多軸押出機などで行うことができ、好ましくは二軸押出機にて行うことができる。溶融混練温度は、240〜300℃であることが好ましく、250〜280℃の範囲であることがより好ましい。混練圧力は特に限定されないが、1〜20MPaであることが好ましい。
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物の内部構造を図1Aに模式的に示す。熱可塑性樹脂組成物10は、ポリカーボネート11を連続相、ポリエステル12を分散相とする海島構造を有する。熱可塑性樹脂組成物10は、相溶化剤13、増靭剤14、難燃剤15および表面処理ホウ酸化合物粒子16をさらに含有する。相溶化剤13は、ポリエステル12の島の界面近傍に位置し、増靭剤14、難燃剤15および表面処理ホウ酸化合物粒子16は、熱可塑性樹脂組物10中に均一に分散している。これらの成分は、ポリカーボネート11内にもポリエステル12内にも存在しうる。熱可塑性樹脂組成物10には、このように材料が均一かつ適切に分散、存在しており、主に相溶化剤13および増靭剤14によって十分な衝撃強度がもたらされている。
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、任意の手法で樹脂成形体に成形することができる。この樹脂成形体を得るための成形方法は、特に限定されず、成形方法の例には、射出成形、押出成形、ブロー成形、真空成形、異形押出成形、圧縮成形およびガスアシスト成形が含まれる。
[ポリカーボネート]
PC:タフロンA−1900(出光興産株式会社)
[ポリエステル]
PET:ダイヤナイトMA521H−D25(三菱レイヨン株式会社)
PBT:トレコン1100M(東レ株式会社)
[相溶化剤]
相溶化剤A(エチレングリシジルメタクリレート−メタクリレート共重合体(GMA−MA−PE)):ボンドファースト(住友化学株式会社)
相溶化剤B(スチレンアクリロニトリル−グリシジルメタクリレート共重合体(GMA−SAN)):arufon UG−4035(東亜合成株式会社)
[増靭剤]
増靭剤A(ABS樹脂):TFX−610(三菱化学株式会社)
増靭剤B(SBS樹脂):カリフレックス TRKX65S(シェル株式会社)
増靭剤C(MBS樹脂):EM500(LG Chemical, Ltd.)
[難燃剤]
難燃剤A(縮合リン酸系化合物):PX−200(大八化学株式会社)
難燃剤B(縮合リン酸系化合物):CR−741(大八化学株式会社)
[ホウ酸化合物粒子]
(1)ホウ酸亜鉛(2ZnO・3B2O3・nH2O)
ホウ酸化合物粒子A:ZB200(平均一次粒径:3.63μm、n=3.5、Zibo Wuwei Industrial Co.LTD)
ホウ酸化合物粒子B:ZB400(平均一次粒径:5.63μm、n=3.5、Zibo Wuwei Industrial Co.LTD)
ホウ酸化合物粒子C:ZB700(平均一次粒径:7.15μm、n=0、Zibo Wuwei Industrial Co.LTD)
ホウ酸化合物粒子D:ZB1500(平均一次粒径:13.6μm、n=3.5、Zibo Wuwei Industrial Co.LTD)
ホウ酸化合物粒子E:HT207(平均一次粒径:5.63μm、n=7、Jinan Taixing Fine Chemicals Co)
(2)ホウ酸カルシウム(2CaO・3B2O3・nH2O)
ホウ酸化合物粒子F:UBP(平均一次粒径:5.00μm、n=5、キンセイマテック株式会社)
[表面処理剤]
表面処理剤A:ステアリン酸(ルナック S−90V、花王株式会社)
表面処理剤B:シランカップリング剤(KBM403、信越化学工業株式会社)
100質量部のホウ酸化合物粒子Bと、3質量部の表面処理剤Aとを、70℃で15分間、攪拌翼の周速度で25m/秒以上の攪拌速度で攪拌し、表面処理ホウ酸化合物粒子1を得た。
「ホウ酸化合物粒子B」を「ホウ酸化合物粒子C」に代えた以外は実施例1と同様にして、表面処理ホウ酸化合物粒子2を得た。
そして、「表面処理ホウ酸化合物粒子1」を「表面処理ホウ酸化合物粒子2」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物2を得た。
「表面処理剤A」を「表面処理剤B」に代え、「室温」で攪拌した以外は実施例1と同様にして、表面処理ホウ酸化合物粒子3を得た。
そして、「3質量部の表面処理ホウ酸化合物粒子1」を「5質量部の表面処理ホウ酸化合物粒子3」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物3を得た。
「ホウ酸化合物粒子B」を「ホウ酸化合物粒子C」に代え、「表面処理剤A」を「表面処理剤B」に代え、「室温」で攪拌した以外は実施例1と同様にして、表面処理ホウ酸化合物粒子4を得た。
そして、「表面処理ホウ酸化合物粒子1」を「表面処理ホウ酸化合物粒子4」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物4を得た。
PCの添加量を「60質量部」に代え、PETの添加量を「10質量部」に代え、相溶化剤Aの添加量を「0.5質量部」に代え、「3質量部の表面処理ホウ酸化合物粒子1」を「5質量部の表面処理ホウ酸化合物粒子3」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物5を得た。
PCの添加量を「60質量部」に代え、PETの添加量を「10質量部」に代え、相溶化剤Aの添加量を「0.5質量部」に代え、表面処理ホウ酸化合物粒子1の添加量を「5質量部」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物6を得た。
PCの添加量を「60質量部」に代え、PETの添加量を「10質量部」に代え、相溶化剤Aの添加量を「0.5質量部」に代え、「3質量部の表面処理ホウ酸化合物粒子1」を「5質量部の表面処理ホウ酸化合物粒子4」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物7を得た。
「相溶化剤A」を「相溶化剤B」に代え、「増靭剤A」を「増靭剤C」に代え、「難燃剤A」を「難燃剤B」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物8を得た。
難燃剤Aの添加量を「16質量部」に代え、表面処理ホウ酸化合物粒子1の添加量を「5質量部」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物9を得た。
PCの添加量を「60質量部」に代え、PETの添加量を「10質量部」に代え、「5質量部の相溶化剤A」を「0.5質量部の相溶化剤B」に代え、「4質量部の増靭剤A」を「2質量部の増靭剤C」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物10を得た。
「ホウ酸化合物粒子B」を「ホウ酸化合物粒子F」に代えた以外は実施例1と同様にして、表面処理ホウ酸化合物粒子5を得た。
そして、「表面処理ホウ酸化合物粒子1」を「表面処理ホウ酸化合物粒子5」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物11を得た。
「3質量部の表面処理ホウ酸化合物粒子1」を「5質量部の表面処理ホウ酸化合物粒子5」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物12を得た。
表面処理ホウ酸化合物粒子1の添加量を「12質量部」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物13を得た。
「PET」を「PBT」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物14を得た。
「PET」を「PBT」に代え、「表面処理ホウ酸化合物粒子1」を「表面処理ホウ酸化合物粒子2」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物15を得た。
「PET」を「PBT」に代え、「3質量部の表面処理ホウ酸化合物粒子1」を「5質量部の表面処理ホウ酸化合物粒子3」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物16を得た。
「PET」を「PBT」に代え、「表面処理ホウ酸化合物粒子1」を「表面処理ホウ酸化合物粒子4」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物17を得た。
PCの添加量を「60質量部」に代え、「25質量部のPET」を「10質量部のPBT」に代え、相溶化剤Aの添加量を「0.5質量部」に代え、「3質量部の表面処理ホウ酸化合物粒子1」を「5質量部の表面処理ホウ酸化合物粒子3」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物18を得た。
PCの添加量を「60質量部」に代え、「25質量部のPET」を「10質量部のPBT」に代え、相溶化剤Aの添加量を「0.5質量部」に代え、表面処理ホウ酸化合物粒子1の添加量を「5質量部」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物19を得た。
「表面処理ホウ酸化合物粒子1」を添加しなかった以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物C1を得た。
「表面処理ホウ酸化合物粒子1」を「ホウ酸化合物粒子B」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物C2を得た。
「ホウ酸化合物粒子B」を「ホウ酸化合物粒子D」に代えた以外は実施例1と同様にして、表面処理ホウ酸化合物粒子6を得た。
そして、「表面処理ホウ酸化合物粒子1」を「表面処理ホウ酸化合物粒子6」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物C3を得た。
「ホウ酸化合物粒子B」を「ホウ酸化合物粒子A」に代えた以外は実施例1と同様にして、表面処理ホウ酸化合物粒子7を得た。
そして、「表面処理ホウ酸化合物粒子1」を「表面処理ホウ酸化合物粒子7」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物C4を得た。
「ホウ酸化合物粒子B」を「ホウ酸化合物粒子E」に代えた以外は実施例1と同様にして、表面処理ホウ酸化合物粒子8を得た。
そして、「表面処理ホウ酸化合物粒子1」を「表面処理ホウ酸化合物粒子8」に代えた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物C5を得た。
「相溶化剤A」を添加しなかった以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物C6を得た。
「増靭剤A」および「増靭剤B」を添加しなかった以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物C7を得た。
「難燃剤A」を添加しなかった以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物C8を得た。
樹脂組成物1〜19およびC1〜C8の組成を表1および表2に示す。
ペレット状の樹脂組成物1〜19およびC1〜C8のそれぞれを100℃で4時間乾燥させた後、状の樹脂組成物1〜19およびC1〜C8のそれぞれを、射出成形機(株式会社日本製鋼所製、J55ELII)によって、シリンダ設定温度280℃、金型温度40℃で成形し、100mm×10mm×4mmの短冊型の試験片A、および、100mm×10mm×3.2mmの短冊型の試験片B、をそれぞれ得た。
試験片Aを用いて、「JIS−K7111」に準拠してシャルピー衝撃試験(Uノッチ、R=1mm)を行い、衝撃強度を測定し、下記評価基準により評価した。「C」であれば、電子写真方式の画像形成装置の外装部材として実用上問題ないが、「D」は、この用途では実用上問題が生じることを意味する。
A:42kJ/m2以上
B:32kJ/m2以上42kJ/m2未満
C:6kJ/m2以上32kJ/m2未満
D:6kJ/m2未満
試験片Bを、UL−94に準拠した手法によって評価した。判定基準は、難燃性が高い順に、5VA、5VB、V−0、V−1、V−2およびHB、である。なお、HBにも該当しない程難燃性が低かった場合を、「規格外」と評価した。「規格外」は、上記の用途では実用上問題が生じることを意味する。
試験片Aを、株式会社東洋精機製作所製、HDTテスターS3−MHに供し、23℃、50%RHの条件で48時間調湿した。調湿した試験片Aについて、ISO75−1,2に従い荷重たわみ温度(荷重0.45MPa)を測定した。
樹脂組成物1〜19およびC1〜C8のそれぞれを100℃で4時間乾燥させた後、メルトインデックサ F−F01(株式会社東洋精機製作所製)を用いて、シリンダ設定温度265℃、荷重2.16kgで、JIS K7210−A法に準拠してマスフローレート(MFR)を測定した。
「耐衝撃性」および「難燃性」のいずれも実用上問題のない樹脂組成物を「OK」、いずれか一方でも実用上の問題が生じる樹脂組成物を「NG」、と判定した。
樹脂組成物1〜19およびC1〜C8の評価結果を表3に示す。
11 ポリカーボネート
12 ポリエステル
13 相溶化剤
14 増靭剤
15 難燃剤
16 表面処理ホウ酸化合物粒子
17 延焼部
18 ガラス層
Claims (9)
- ポリカーボネート、ポリエステル、相溶化剤、増靭剤、難燃剤および表面処理ホウ酸化合物粒子を含有する熱可塑性樹脂組成物であって、
前記表面処理ホウ酸化合物粒子は、下記式(1)で表されるホウ酸化合物の粒子と、前記ホウ酸化合物の粒子の表面に形成される有機層とを有し、
前記ホウ酸化合物の粒子の平均一次粒径は、5〜10μmであり、
前記相溶化剤は、SAN−g−GMAまたはGMA−MA−PEである、熱可塑性樹脂組成物。
2XO・3B2O3・nH2O (1)
(式(1)中、Xは、ZnまたはCaを表し、nは、0〜5の数を表す。) - 前記有機層は、前記ホウ酸化合物粒子を表面処理剤で処理することによって形成され、
前記表面処理剤は、ステアリン酸またはグリシジル基含有シランカップリング剤である、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 前記難燃剤は、非ハロゲンリン酸エステルまたは非ハロゲン縮合リン酸エステルである、請求項1または2のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記ポリエステルは、PETまたはPBTである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記SAN−g−GMA中のGMAの含有量は、1〜8質量%であり、
前記GMA−MA−PE中のGMAの含有量は、4〜8質量%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 前記増靭剤は、MBS、ABSおよびSBSからなる群から選ばれる一以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 前記MBSの構造は、コアシェル構造であり、前記MBSのゴム量は、50〜80質量%であり、
前記ABSの構造は、グラフト構造であり、前記ABSのゴム量は、10〜55質量%であり、
前記SBSの構造は、直鎖構造であり、前記SBSのゴム量は、50〜80質量%である、請求項6に記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 前記ポリカーボネートの含有量は、10〜90質量部であり、
前記ポリエステルの含有量は、10〜90質量部であり、
前記相溶化剤の含有量は、0.5〜20質量部であり、
前記増靭剤の含有量は、1〜20質量部であり、
前記難燃剤の含有量は、1〜40質量部であり、
前記表面処理ホウ酸化合物粒子の含有量は、0.1〜10質量部である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物。 - ポリカーボネート、ポリエステル、相溶化剤、増靭剤、難燃剤および表面処理ホウ酸化合物粒子を含有する熱可塑性樹脂組成物の製造方法であって、
前記表面処理ホウ酸化合物粒子は、下記式で表されるホウ酸化合物の粒子と、前記ホウ酸化合物の粒子の表面に形成される有機層とを有し、
前記ホウ酸化合物の粒子の平均一次粒径は、5〜10μmであり、
前記相溶化剤は、SAN−g−GMAまたはGMA−MA−PEである、熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
2XO・3B2O3・nH2O (1)
(式(1)中、Xは、ZnまたはCaを表し、nは、0〜5の数を表す。)
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