JP6130155B2 - 半導体発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体発光素子に関する。
発光ダイオード(LED)などの半導体発光素子は、通常、成長用基板上に、n型半導体層、発光層、及びp型半導体層などを有する半導体膜を成長し、半導体膜に電極を形成して作製される。
発光層から発せられた光をより多く外部へ取出すことを図る半導体発光素子として、特許文献1には、金属反射層などからなる金属接合層をp型半導体層上に設け、別個に準備した支持体へ金属接合層を介して接合した後、成長用基板を除去した構造を有するいわゆる貼り合わせ構造の半導体発光素子が開示されている。また、特許文献2には、貼り合わせ構造に加え、p型半導体層側からn型半導体層へ達する溝を形成し、当該溝内に補助電極が形成された構造を有する半導体発光素子が開示されている。
実用新案登録第3108273号 特開2011-216524号公報
貼り合わせ構造の半導体発光素子を作製する際には、接合層を介して半導体構造層と支持体とを熱圧着によって接合する。例えば、半導体構造層のp型半導体層側の表面上に複数層の接合層を形成し、支持体上にも同様の接合層を形成した後、両者の接合層を加熱及び圧着することによって支持体を半導体構造層へ接合する。
接合用の金属としては、例えば金(Au)が使用される。Auを用いた接合を行う場合、例えば金とスズの合金(Au−Sn)からなる共晶用金属を接合に用いる場合に比べて、熱圧着の際の圧着温度を低く設定することができる(Au−Snを用いる場合は約320〜350℃まで圧着温度を上げる必要があるのに対し、Auを用いる場合は約200℃で良い)という利点を有している。Au層を接合用金属として用いる場合、半導体構造層側の接合層と支持体側の接合層の最表面にAu層を形成し、両者を熱圧着などによって接合する。
しかし、半導体構造層側のAu層と支持体側のAu層とを接合する場合、接合する前のAu層の表面状態などによって、接合された半導体構造層側のAu層と支持体側のAu層との界面に隙間が発生する場合がある。例えば、半導体構造層側のAu層を形成する際にAu粒子がAu層の表面に付着することによってAu層の表面には凹凸が形成され、その状態で熱圧着を行うと、接合された半導体構造層側のAu層と支持体側のAu層との界面に隙間が発生することがある。
この隙間が当該界面の側部まで達している場合、接合後の工程において使用する薬液(例えば光取出し構造の形成時に用いるアルカリ溶液、フォトリソグラフィを用いる工程にてレジスト層の除去に用いるリムーバ、不具合等で漏れ出した金属材料の洗浄に用いる酸溶液)が接合層の側部の隙間から素子内部(半導体構造層や電極の領域)へ浸入する。
このように、素子内部への薬液や腐食性ガスなどの液体又は気体の浸入は、素子の不良の原因となる。特に、反射金属層や電極の材料に用いられるAg、Ti及びAlなどの金属材料は、薬液によって溶解してしまい、それぞれの機能を果たさなくなる。また、強度や寿命など、発光素子の信頼性を低下させてしまう。
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、薬液やガスなどの素子内部への浸入を防止し、光取出し効率に優れた高信頼性な貼り合わせ構造を有する半導体発光素子を提供することを目的としている。
本発明による半導体発光素子は、支持体と、支持体上に配置された第1の接合層と、第1の接合層に密着して接合された第2の接合層と、第2の接合層上に配置された、活性層を含む半導体構造層と、第1の接合層と第2の接合層との間に配置され、5nm〜20nmの範囲内の厚さを有する封止部と、を備え、封止部は、第1の接合層と第2の接合層とが接合された接合領域の外周部に設けられ、かつ、全周に亘って第1の接合層及び第2の接合層に密着していることを特徴としている。
(a)及び(b)は、実施例1の半導体発光素子の構造を説明する断面図である。 図1(a)の破線で囲まれた部分の拡大図である。 図3(a)〜(d)は、実施例1の半導体発光素子の製造工程を説明する断面図である。 図3(e)〜(h)は、実施例1の半導体発光素子の製造工程を説明する断面図である。 図3(i)〜(k)は、実施例1の半導体発光素子の製造工程を説明する断面図である。 (a)は実施例2の半導体発光素子の構造を示す断面図であり、(b)はその上面視における接合領域、封止部及びn電極の位置関係を模式的に示す図である。 実施例2の半導体発光素子におけるn電極を形成する工程を示す断面図である。 実施例2の半導体発光素子における封止部を形成する工程について説明する断面図である。 実施例2の比較例の半導体発光素子における上面図及びそのn電極部分の拡大図である。
以下においては、添付した図を参照して実施例を説明するが、説明の便宜上、一部(層厚、位置関係など)を模式的に図示する場合がある。
図1を参照して、実施例1の半導体発光素子10の構造を詳細に説明する。半導体発光素子10は、n型半導体層(第1の半導体層)11、活性層12及びp型半導体層(第2の半導体層)13がこの順で積層された構造を有している。n型半導体層11、活性層12及びp型半導体層13は、AlInGaN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)の組成を有している。活性層12は、単層構造、単一量子井戸構造又は多重量子井戸構造を有している。以下においては、n型半導体層11、活性層12及びp型半導体層13の全体を半導体構造層14と称する。
半導体構造層14の上面、すなわちn型半導体層11の表面は、活性層12から放出された光を外部に取出す光取出し面として構成されている。n型半導体層11の表面は、半導体構造層14の成長に用いた成長用基板(後述する成長用基板26)を半導体構造層14から除去することによって表出したn型半導体層11の表面からなる。従って、活性層12から放出された光が成長用基板とn型半導体層11との界面において全反射を起こすことがないので、多くの光を外部へ取出すことができる。
n型半導体層11の表面には、光取出し構造15が形成されている。光取出し構造15は、例えばアルカリ溶液によるウェットエッチングを行うことによって又はレジスト等で光取出しパターンを形成した後にドライエッチングを行うことによって、n型半導体層11の表面に形成された錐形状又は柱形状の凹凸からなる。活性層12から放出された光は、光取出し構造15の凹凸を通過し、その大部分が外部に取出される。
半導体構造層14の底面、すなわちp型半導体層13の下面には、反射電極層16が形成されている。反射電極層16は高反射性の金属、例えばAg又はAgを含む合金からなる。反射電極層16は、p側電極として機能するほか、活性層12からp型半導体層13の方向すなわち光取出し面とは反対の方向に向かって放出された光を反射し、n型半導体層11の方向すなわち光取出し面に向かってその光を指向させる機能を有している。
反射電極層16の下面には、拡散防止層17が形成されている。拡散防止層17は、反射電極層16の全体を覆うように形成されている。拡散防止層17は、例えば、Ti、W、Ptなどの金属からなる。拡散防止層17は、半導体側接合層18及び支持体側接合層22を構成する金属材料が反射電極層16へ拡散し、反射電極層16の反射機能や反射電極層16とp型半導体層13とのオーミック接触性が損なわれることを防止する機能を有している。
拡散防止層17の下面には、半導体側接合層(第2の接合層)18が形成されている。半導体側接合層18は、Au層を最表層とする少なくとも1層の金属層から構成されている。例えば、半導体側接合層18は、拡散防止層17側から、Ti層、Pt層、Au層の順で順次形成されている。
半導体側接合層18の下面上の外周部には、封止部19がその外周部に沿って途切れなく形成されている。封止部19は、半導体側接合層18と後述する支持体側接合層(第1の接合層)22との接合領域20の外周部に、接合領域20における封止部19よりも内側の領域20Aを囲むように設けられている。すなわち、封止部19は、封止部19よりも内側の領域20Aをシール又は封止するように設けられている。
封止部19と接合領域20との位置関係を図1(b)に示す。図1(b)は、封止部19、接合領域20及びその内側の領域20Aを、半導体構造層14に平行な平面に投影したとき、すなわち半導体構造層14に垂直な方向から見たときの上面視における封止部19、接合領域20及びその内側の領域20Aの位置関係を示している。
封止部19は、図1(b)に示すように、素子を上面から見たとき、接合領域20の封止部19よりも内側の領域20Aにおける反射電極層16の形成領域に対向する領域を囲むように形成されている。すなわち、封止部19は、接合領域20のうち、反射電極層16の形成領域の直下の領域を封止するように形成されている。封止部19は、例えばAuなどの金属からなる。封止部19の詳細については、図2を用いてさらに後述する。
半導体発光素子10は、支持体21によって支持されている。具体的には、支持体21上に支持体側接合層22が形成され、支持体側接合層22が半導体側接合層18及び封止部19に接合された構造を有している。支持体21は、導電性材料、例えばSi、Cu又はCuWからなる。支持体側接合層22は、最表層(最も半導体側接合層18に近い層)をAu層とする少なくとも1層の金属層から構成されている。例えば、支持体側接合層22は、支持体21側から、Pt層、Ti層、Pt層、Au層の順で順次形成されている。
n型半導体層11の上面には、n電極(接続電極)24が形成されている。n電極24は、例えばTi、Al又はPtなどの電極材料として一般的に用いられる金属を用いて形成される。n電極24が形成されている部分を除くn型半導体層11の表面、半導体構造層14の側面、半導体側接合層18の側面及び接合領域20よりも外側の支持体側接合層22の上面には、素子表面を保護する保護層23が形成されている。保護層23は、絶縁性材料、例えばSiOからなる。
図2は、図1の破線で囲まれた部分の拡大図である。図1を参照して上記したように、封止部19は、半導体側接合層18と支持体側接合層22とが接合された接合領域20の外周部に、封止部19よりも内側の領域20Aを囲むように形成されている。封止部19は、その全周に亘って半導体側接合層18及び支持体側接合層22に密着している。すなわち、封止部19と半導体側接合層18との界面及び封止部19と支持体側接合層22との界面に隙間は形成されない。
また、半導体側接合層18、封止部(外周封止部)19及び支持体側接合層22は、熱圧着によって複合接合層を形成している。具体的には、例えば、半導体側接合層18の最表層(すなわち、最も支持体側接合層側の層)はAu層からなり、支持体側接合層22の最表層(すなわち、最も半導体側接合層側の層)はAu層からなり、封止部19はAuから構成されている。従って、半導体側接合層18、封止部19及び支持体側接合層22の構成要素であるAuが熱圧着によって一体化(接合)されており、半導体側接合層18、封止部19及び支持体側接合層22の全体が複合接合層となっている。
封止部19は、半導体側接合層18と支持体側接合層22との間に挟まれるように設けられている。また、封止部19は、半導体側接合層18及び支持体側接合層22に密着している。従って、接合領域20の封止部19よりも内側の領域20A(後述する空隙25を含む)を封止することができる。この封止部19によって、その後のプロセスにて使用する薬液やガスなどの素子内部への浸入を防止することができる。さらに、素子と支持体との間の接合強度が大きい複合接合層を形成することができる。
封止部19の層厚は、半導体側接合層18及び支持体側接合層22の表面の凹凸(例えば数nm程度)よりも大きいことが、封止機能を損なわない点で好ましい。一方、熱圧着時に受ける荷重に偏りができないために、封止部19の層厚は大きすぎないことが好ましい。本実施例においては、封止部19が10nmの層厚を有する場合について説明するが、封止部19の層厚は、例えば、5〜20nmの範囲内であることが好ましい。
なお、封止部19を設けることに伴い、封止部19の近傍には半導体側接合層18と支持体側接合層22とが密着しないわずかな空隙25が形成される場合がある。しかし、空隙25が形成されたとしても、他の部分すなわち空隙25の形成されない接合領域20についてはこの封止部19の層厚の影響を受けず、半導体側接合層18と支持体側接合層22とが撓むことなく密着している。
次に、図3(a)〜(k)を参照して、半導体発光素子10の製造工程について説明する。なお、説明及び理解の容易さのため、半導体ウェハの隣接する2つの半導体発光素子10の部分について説明する。
図3(a)は、半導体構造層形成工程を説明する断面図である。まず、成長用基板26上に、有機金属気相成長法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:MOCVD法)を用いて、それぞれAlInGaN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)からなるn型半導体層11、活性層12及びp型半導体層13を順次成長する。
本実施例においては、成長用基板26として結晶の成長面がC面であるサファイア基板を使用した。また、n型半導体層11としてn−GaN層を形成し、p型半導体層13として、p−GaN層を形成した。また、活性層12は、5層のInGaN井戸層(ウェル層)を有する多重量子井戸構造とした。
具体的には、まず、サファイア基板26をMOCVD装置内のサセプタ上に載置し、サーマルクリーニングを行った。次に、サファイア基板26上に、下地層であるアンドープGaN層(図示せず)を約1μm形成し、n−GaN層11を約7μm成長した。続いて、InGaN井戸層(層厚約2.2nm)の形成及びGaN障壁層(バリア層)(層厚約15nm)の形成を繰り返すことによって5層のInGaN井戸層を有する多重量子井戸構造の活性層12を形成した。その後、活性層12上に、p−AlGaNクラッド層(図示せず)を約40nm成長し、p−GaN層13を約150nm成長した。
図3(b)は、反射電極層形成工程を説明する断面図である。図3(b)に示すように、反射電極層16をp−GaN層13上に形成する。反射電極層16は、例えば、真空蒸着法又はスパッタ法などを用いて反射金属を堆積し、フォトリソグラフィによってパターニングすることによって形成される。本実施例においては、反射電極層16の材料として、Agを使用した。
図3(c)は、拡散防止層形成工程及び半導体側接合層形成工程を説明する断面図である。拡散防止層形成工程において、拡散防止層17が反射電極層16の全体を覆うように形成される。また、半導体側接合層形成工程において、半導体側接合層(第2の接合層)18が拡散防止層17上に形成される。拡散防止層17及び半導体側接合層18は、例えば、例えば、真空蒸着法又はスパッタ法などを用いて金属を堆積し、フォトリソグラフィによってパターニングすることによって形成される。
本実施例においては、反射電極層16の形成に用いたパターンよりも1回り大きなパターンを有するマスクを使用し、スパッタ法によってTiWからなる拡散防止層17(層厚:500nm)を形成した。その後半導体側接合層18としてスパッタ法によってTi層(層厚50nm)、Pt層(層厚:100nm)及びAu層(層厚:200nm)を形成し、リフトオフによって各層のパターンを形成した。
図3(d)は、素子分離エッチング工程を説明する断面図である。素子分離エッチング工程においては、エッチングによって、個々の半導体発光素子10に区分けする。具体的には、例えばパターニングを行った上で反応性イオンエッチングなどのドライエッチングを行うことによって半導体構造層14を分離する。本実施例においては、半導体発光素子10となる部分にレジスト層(図示せず)を形成し、反応性イオンエッチングによって半導体構造層14を成長用基板26が露出するまで除去した。
図3(e)は、封止部形成工程を説明する断面図である。図3(e)に示されているように、半導体側接合層18の表面の外周部に沿って、封止部19を形成する。封止部19は、例えば、電子ビーム蒸着法などを用いて封止材料からなる層を形成し、パターニングを行うことによって形成される。本実施例においては、10nmの層厚を有するAu層を半導体側接合層18上に成膜し、リフトオフを行うことによって封止部19を形成した。
図3(f)は、支持体形成工程及び接合工程を説明する断面図である。支持体形成工程においては、支持体21上に支持体側接合層(第1の接合層)22を形成する。接合工程においては、支持体側接合層22と半導体側接合層18及び封止部19とを熱圧着によって接合する。接合工程によって、封止部19が半導体側接合層18及び支持体側接合層22に密着する。
本実施例においては、支持体21としてのSi基板上に、Pt層(層厚:200nm)、Ti層(層厚:600nm)、Pt層(層厚:50nm)及びAu層(層厚:1000nm)を形成した。その後、支持体側接合層22、封止部19及び半導体側接合層18を加熱及び圧着することによって支持体21を半導体構造層14へ接合した。
図3(g)は、成長用基板除去工程を説明する断面図である。なお、図3(g)〜図3(k)は図の上下を入れ替えている。接合工程後、成長用基板26が半導体構造層14から除去される。本実施例においては、サファイア基板26をレーザリフトオフによって除去した。レーザ源にはKrFエキシマレーザを使用した。
図3(h)は、光取出し構造形成工程を説明する断面図である。光取出し構造形成工程において、成長用基板26を除去したことによって表出した半導体構造層14のn型半導体層11の表面に、錐形状又は柱形状の複数の凹凸からなる光取出し構造15を形成する。光取出し構造15は、例えば、KOH(水酸化カリウム)、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)などのアルカリ溶液を用いたウェットエッチング、又は反応性イオンエッチングなどのドライエッチングによって形成される。本実施例においては、n−GaN層11の表面に、KOHを用いたウェットエッチングによって、複数の凹凸からなる光取出し構造15を形成した。
図3(i)は、保護層形成工程を説明する断面図である。本工程においては、後述するn電極24が形成される部分を除く半導体構造層14の表面及び側面、半導体側接合層18の側面及び露出している支持体側接合層22の上面に、保護層23を形成する。保護層23は、例えば、スパッタ法又は電子ビーム蒸着法を用いて保護層23を成膜した後、フォトリソグラフィなどによってパターニングを行うことによって形成される。本実施例においては、スパッタ法を用いて、約300nmの厚さを有するSiOを形成した。
図3(j)は、n電極形成工程を説明する断面図である。本工程においては、半導体構造層14の露出している部分にn電極24が形成される。n電極24は、例えば、Ti層、Al層又はPt層を用いて形成される。n電極24は、例えば、電子ビーム蒸着法又はスパッタ法などを用いて電極金属を形成した後、リフトオフを用いてパターニングすることによって形成される。
図3(k)は、チップ化工程を説明する断面図である。n電極形成工程後、支持体21及び支持体側接合層22がダイシングなどの手法によって切断され、個々の半導体発光素子に分割される。上記工程を経て半導体発光素子10を作製した。
なお、半導体発光素子が反射電極層を覆う拡散防止層を有する場合について説明したが、拡散防止層を有していなくてもよい。例えば、拡散防止機能を有する金属層を含めて半導体側接合層とし、反射電極層の底部に半導体側接合層が形成されていてもよい。また、素子のほぼ全ての表面に保護層を形成する場合について説明したが、保護層は、半導体構造層の表面及び側面(n電極が形成される部分を除く)に形成されていればよい。
また、n型半導体層の表面すなわち光取出し面が凹凸からなる光取出し構造を有する場合について説明したが、光取出し面は光取出し構造を有していなくてもよい。例えば、光取出し面は、平坦な構造を有していても良い。
また、封止部が上面視において反射電極層よりも外側に形成されている場合について説明したが、封止部の全てが反射電極層よりも外側に形成されていなくてもよい。封止部は、その外側部分の全てが反射電極層の外縁よりも外側に途切れなく形成されていればよい。例えば、封止部の内縁部分は、上面視において反射電極層の外縁よりも内側に形成されていてもよい。
また、封止部が接合領域の外周部に沿って形成されている場合について説明したが、封止部は、接合領域の外端部(外縁)に沿って形成されていてもよい。例えば、封止部は、半導体側接合層の外縁に沿って形成されることもできる。すなわち、封止部の外側に接合領域が形成されていなくてもよい。
また、p型半導体層と拡散防止層との間に反射電極層を有する場合について説明したが、反射電極層は、p型半導体層と拡散防止層との間に形成されていなくてもよい。例えば、Ag等の反射電極層の代わりに、Agよりも低い反射率を有する材料(例えばNiAu合金)を用いたp側電極がp型半導体層に接続されていてもよい。
半導体側接合層及び支持体側接合層が複数の金属層からなる場合について説明したが、半導体側接合層及び支持体側接合層は、その各々の最表層、すなわち、半導体側接合層の最も支持体側の層及び支持体側接合層の最も半導体構造層側の層の両方がAu層から構成されていれば、複数の金属層から構成されていなくてもよい。例えば、支持体側接合層は、Au層のみから構成されていてもよい。
上記したように、本実施例による半導体発光素子においては、封止部が第1の接合層と第2の接合層とが接合された接合領域の外周部に設けられ、かつ、全周に亘って第1の接合層及び第2の接合層に密着している。封止部は、接合領域における封止部よりも内側の領域を囲むように形成されている。従って、接合領域から薬液が素子内部へ浸入することが防止され、高信頼性、高品質かつ高発光効率な半導体発光素子を提供することが可能となる。
図4(a)及び(b)は、実施例2の半導体発光素子30の構造を説明する断面図である。半導体発光素子30は、n電極(接続電極)44の形成位置及びこれに付随して絶縁層45が形成されていること、電極領域封止部49を有していること、並びにpボンディングパッド46を有していることを除いては実施例1の半導体発光素子10と同様の構成を有しており、以下に説明する工程を除いては半導体発光素子10と同様の工程を経て作製される。
半導体発光素子30は、n型半導体層(第1の半導体層)31、活性層32及びp型半導体層(第2の半導体層)33からなる半導体構造層34、光取出し構造35、反射電極層36、拡散防止層37、半導体側接合層(第2の接合層)38、封止部48、電極領域封止部49、支持体41、支持体側接合層(第1の接合層)42、保護層43、n電極(接続電極)44、絶縁層45並びにpボンディングパッド46を有している。
n電極44は、p型半導体層33及び活性層32を貫通し、n型半導体層31に至ってn型半導体層31に接続されている。すなわち、n電極44は、n型半導体層31の表面ではなく、素子内部からn型半導体層31に接続されている。従って、光取出し面においてn電極44が光取出しを阻害することがなく、光取出し効率を向上させることができる。また、n電極44は、絶縁層45を介して、反射電極層36及び拡散防止層37と離間して形成されている。絶縁層45は、絶縁性材料、例えばSiOからなる。絶縁層45は、n電極44をp電極である反射電極層36及び拡散防止層37から絶縁する。
図5を参照すると、n電極44及び絶縁層45は、例えば、半導体構造層34のp型半導体層33上に反射電極層36及び拡散防止層37が形成されない領域を設け、当該領域においてp型半導体層33の表面からn型半導体層31の一部まで達する開口部を設けた後、当該開口部にn電極44を形成し、n電極44の形成された部分を除いて絶縁層45を形成することによって形成される。
より具体的には、まず、半導体構造層34を形成した後、反射電極層36及び拡散防止層37を形成した(図5(a))。次に、p型半導体層33が露出している部分において、p型半導体層33の表面にp型半導体層33からn型半導体層31まで達する開口部をエッチングによって形成した(図5(b))。続いて、当該開口部にn電極44を形成した(図5(c))。n電極44は、拡散防止層37と同じ又はこれより小さい高さとなるように形成した。その後、拡散防止層37及びn電極44の全体を覆うように絶縁層45を形成した(図5(d))。続いて、絶縁層45の表面に、n電極44が露出する開口部を形成した(図5(e))。このようにして、n電極44を形成した。
半導体発光素子30は、反射電極層36が形成されていない拡散防止層37の表面(上面)上にpボンディングパッド46を有している。pボンディングパッド46は、例えば、p型半導体層33上に反射電極層36が形成されない部分を設け、当該部分において、n型半導体層31の表面から拡散防止層37に達する開口部を形成し、当該開口部にpボンディングパッド46を形成することによって形成される。pボンディングパッド46は、例えば、Ti又はPtなどの既知の金属から構成される。本実施例においては、拡散防止層37側から、Ti層(層厚:100nm)、Pt層(層厚:200nm)及びAu層(層厚:500nm)を順次形成することによってpボンディングパッド46を形成した。
実施例2の半導体発光素子30は、実施例1の封止部(外周封止部)に加え、接合領域40のうち、n電極44の形成領域に対向する領域40Bを囲むように形成された電極領域封止部49を有している。すなわち、電極領域封止部49は、n電極44の直下の領域40Bの周囲に、接合領域40の電極領域封止部49よりも内側の領域40Cを封止するように形成されている。半導体側接合層38と支持体側接合層42との間の接合面における接合領域40、40A、40B、40C、封止部48及び電極領域封止部49の位置関係を図4(b)の平面図に模式的に示す。なお、図4(a)は、図4(b)のW−W線に沿った断面図である。
封止部(外周封止部)48は、半導体側接合層38と支持体側接合層42とが接合された接合領域40の外周部に形成されているため、実施例1と同様に、接合領域40における封止部48よりも内側の領域40Aに薬液が浸入することを防止することができる。さらに、本実施例においては、接合領域40におけるn電極44の形成領域に対向する領域40Bの周囲に電極領域封止部49が形成されている。従って、n電極44への薬液の浸入を二重で防止することができる。このように封止部48及び電極領域封止部49を構成することによって、薬液やガスなどの素子内部への浸入を防止し、高品質かつ高信頼性な半導体発光素子を構成することができる。
なお、本実施例においては、半導体側接合層38上に封止部48及び電極領域封止部49を形成する場合について説明した。具体的には、図6(a)に示すように、絶縁層45上に半導体側接合層38を形成した後に、封止部48及び電極領域封止部49を形成した。しかし、他の方法として、封止部48及び電極領域封止部49は、半導体側接合層38の形成前に形成されてもよい。具体的には、例えば、図6(b)に示すように、絶縁層45上に、封止部48及び電極領域封止部49に対応した突起形成部48A及び49Aを形成した後に、半導体側接合層38を形成してもよい。
突起形成部48A及び49Aを形成した後に半導体側接合層38を形成する場合、半導体側接合層38の上面には、それぞれ突起形成部48A及び49Aに対応した突起48及び49が形成される。この突起は本実施例の封止部48及び電極領域封止部49と同様の機能を有することとなる。このように封止部48及び電極領域封止部49が形成されてもよい。
また、封止部及び電極領域封止部は、支持体側接合層の上面に形成されてもよい。例えば、支持体上に支持体側接合層を形成する前又は後において、支持体上又は支持体側接合層上に、突起形成部又は封止部を形成してもよい。この場合、封止部は半導体側接合層の上面及び下面に形成される必要はない。また、突起形成部の材料としては、例えば、接合層(半導体側接合層又は支持体側接合層)を構成する材料のいずれかを用いることができる。本実施例においては、半導体側接合層の最下層(最も絶縁層側の層)はTi層であるため、Tiを用いて突起形成部を形成することができる。
図7は、本実施例の比較例として、封止部48及び電極領域封止部49を有しない点を除いては半導体発光素子30と同様の構成を有する半導体発光素子を上面から観察したときの画像を示している。図の下部は上面全体の画像を示しており、図の上部はn電極44の周囲(下部画像の破線で囲んだ部分)を拡大した画像を示している。
本比較例の半導体発光素子においては、n電極44の材料であるAlが薬液によって溶解している部分(上部画像の破線で囲んだ部分)を確認することができる(本図では当該部分を3箇所確認することができる)。これは、半導体側接合層と支持体側接合層との接合界面に隙間が発生し、この隙間から薬液がn電極部分まで浸入し、電極材料を溶解したことに起因すると解される。なお、本比較例においては、接合界面に隙間が発生していることも確認している。電極がこの部分を有している場合、電極としての機能を果たすことができず、素子への円滑な電流供給を行うことができない。
上記したように、本実施例の半導体発光素子30は、半導体側接合層38と支持体側接合層42との接合領域40の外周部に封止部48を有し、n電極44の形成領域に対向する接合領域40Bを囲むように電極領域封止部49を有している。従って、接合工程後に使用する薬液が素子内部へ浸入することを防止することができ、n電極44が薬液によって溶解する不具合が大幅に減少する。さらに、電極が素子へ確実な電流供給を行うことが可能となる。従って、素子の寿命及び信頼性を向上させることができるのみならず、高発光効率な半導体発光素子を提供することが可能となる。
10、30 半導体発光素子
14、34 半導体構造層
16、36 反射電極層
18、38 半導体側接合層
19、39 封止部
20、40 接合領域
21、41 支持体
22、42 支持体側接合層
24、44 n電極

Claims (4)

  1. 支持体と、
    前記支持体上に配置された第1の接合層と、
    前記第1の接合層に密着して接合された第2の接合層と、
    前記第2の接合層上に配置された、活性層を含む半導体構造層と、
    前記第1の接合層と前記第2の接合層との間に配置され、5nm〜20nmの範囲内の厚さを有する封止部と、を備え、
    前記封止部は、前記第1の接合層と前記第2の接合層とが接合された接合領域の外周部に設けられ、かつ、全周に亘って前記第1の接合層及び前記第2の接合層に密着していることを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記第1の接合層は最表層をAu層とする少なくとも1層の金属層からなり、前記第2の接合層は最表層をAu層とする少なくとも1層の金属層からなり、前記封止部はAuから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 前記半導体構造層は、前記第2の接合層側から第2の導電型を有する第2の半導体層、前記活性層及び第1の導電型を有する第1の半導体層の順で順次形成された構造を有し、前記第2の半導体層と前記第2の接合層との間には反射電極層が形成されており、
    前記封止部は、前記接合領域における前記反射電極層の形成領域に対向する領域を囲むように設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体発光素子。
  4. 前記第2の半導体層及び前記活性層を貫通し、前記第1の半導体層に至って前記第1の半導体層に接続された接続電極と、前記第1の接合層と前記第2の接合層との間であって、前記接合領域のうち、前記接続電極の形成領域に対向する領域を囲むように形成された電極領域封止部と、を有していることを特徴とする請求項3に記載の半導体発光素子。
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