JP6128294B2 - ウォータージャケットスペーサー - Google Patents

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Description

本発明はウォータージャケットスペーサーに関し、詳しくは、自動車用水冷エンジン等のシリンダブロックに設けられたウォータージャケットのボア側内壁面との間に冷却水が入り込むことを簡単な構造で抑制できると共に、ウォータージャケット内への装着作業も簡便に行えるウォータージャケットスペーサーに関する。
自動車用水冷エンジン等のシリンダブロックのボア壁の周囲には冷却水用のウォータージャケットと呼ばれる溝が設けられており、このウォータージャケット内に冷却水を流通させることによってボア壁の冷却を行っている。
ボア軸方向の壁温は、ボア上部の燃焼室側の方が高く、ボア下部のクランクシャフト側の方が低くなる傾向がある。この温度勾配によってボア内径寸法が軸方向に不均一になることで、ピストンのフリクションが大きくなり、エンジンの燃費性能に影響を及ぼすことが知られている。
そこで、従来、ウォータージャケット内にウォータージャケットスペーサーを挿入してボア壁軸方向の冷却効率をコントロールすることにより、軸方向の温度差を小さくして温度分布の均一化を図り、ピストンのフリクションを低減する技術が知られている(特許文献1、2)。
特開2005−256661号公報 特開2007−71039号公報
従来のウォータージャケットスペーサーは樹脂単体か樹脂と発泡吸水ゴムの組合せで構成されているが、何れの場合もウォータージャケットのボア側内壁面との間に隙間が発生することが避けられない。樹脂単体のウォータージャケットスペーサーの場合、ウォータージャケット内への挿入性を考慮してウォータージャケットの幅よりも厚みが小さく設定されているため、内壁面との間に必ず隙間が発生する。また、樹脂と発泡吸水ゴムの組合せの場合、耐久的なヘタリ(永久歪)が大きいため、吸水及び高温時にゴムが膨張した状態でヘタリが発生し、その状態で温度が下がって体積が減少することによって隙間が発生するものと考えられる。
ウォータージャケットスペーサーとウォータージャケットのボア側内壁面との間に隙間が発生すると、この隙間にも冷却水が流れてボア下部側も冷やされるため、ボア軸方向の温度勾配が大きくなって、ウォータージャケットスペーサーの機能が低下するおそれがあった。
特許文献1には、ウォータージャケット内に別部材として板バネや楔を挿入して、ウォータージャケットスペーサーをウォータージャケットのボア側内壁面に押し付けることも記載されている。しかし、構造複雑となり、ウォータージャケット内への装着作業も煩雑化するおそれがある。
そこで、本発明は、ウォータージャケットのボア側内壁面との間に冷却水が入り込むことを簡単な構造で抑制できると共に、ウォータージャケット内への装着作業も簡便に行えるウォータージャケットスペーサーを提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
ボア周囲のシリンダブロックに設けられたウォータージャケット内に挿入され、該ウォータージャケットの内壁面に開口する冷却水流入口から該ウォータージャケット内に流入される冷却水の流れを調整するウォータージャケットスペーサーにおいて、
スペーサー本体の上端部に、前記ウォータージャケットのボア側内壁面と接して、該ボア側内壁面と前記スペーサー本体との間に形成される隙間を密封する第1シールリップ部と、
前記スペーサー本体の上端部に、前記ウォータージャケットの反ボア側内壁面と接して弾性変形し、その際の反力によって前記第1シールリップ部を前記ウォータージャケットのボア側内壁面に密接させる第2シールリップ部とが設けられ、
前記第2シールリップ部は、前記ウォータージャケット内に挿入された際に、前記ウォータージャケットの上部を閉塞する閉塞部材に接する長さに形成され、該閉塞部材との間で前記スペーサー本体の高さ方向の位置決め及び抜け止めを兼ねていることを特徴とするウォータージャケットスペーサー。
2.
ボア周囲のシリンダブロックに設けられたウォータージャケット内に挿入され、該ウォータージャケットの内壁面に開口する冷却水流入口から該ウォータージャケット内に流入される冷却水の流れを調整するウォータージャケットスペーサーにおいて、
スペーサー本体の上端部に、前記ウォータージャケットのボア側内壁面と接して、該ボア側内壁面と前記スペーサー本体との間に形成される隙間を密封する第1シールリップ部が設けられ、
前記ウォータージャケットの上部を閉塞する閉塞部材と、前記スペーサー本体の間に配置され、前記スペーサー本体の高さ方向の位置決め及び抜け止めを行う抜け止め部材を備え、
前記抜け止め部材の前記第1シールリップ部側の表面に、前記ウォータージャケット内への挿入抵抗を小さくするための突起部が設けられていることを特徴とするウォータージャケットスペーサー。
3.
前記突起部は、前記ウォータージャケットの下部に向かうに従って突出高さが低くなるテーパー状に形成されていることを特徴とする前記記載のウォータージャケットスペーサー。
4.
ボア周囲のシリンダブロックに設けられたウォータージャケット内に挿入され、該ウォータージャケットの内壁面に開口する冷却水流入口から該ウォータージャケット内に流入される冷却水の流れを調整するウォータージャケットスペーサーにおいて、
スペーサー本体の上端部に、前記ウォータージャケットのボア側内壁面と接して、該ボア側内壁面と前記スペーサー本体との間に形成される隙間を密封する第1シールリップ部が設けられ、
前記ウォータージャケットの上部を閉塞する閉塞部材と、前記スペーサー本体の間に配置され、前記スペーサー本体の高さ方向の位置決め及び抜け止めを行う抜け止め部材を備え、
前記第1シールリップ部の前記抜け止め部材側の表面に、前記ウォータージャケット内への挿入抵抗を小さくするための突起部が設けられていることを特徴とするウォータージャケットスペーサー。
5.
前記突起部は、前記ウォータージャケットの下部に向かうに従って突出高さが高くなるテーパー状に形成されていることを特徴とする前記記載のウォータージャケットスペーサー。
6.
前記スペーサー本体の下端部に、前記ウォータージャケットのボア側内壁面及び又は反ボア側内壁面と密接するビード部又は第3シールリップ部が設けられていることを特徴とする前記1〜5の何れかに記載のウォータージャケットスペーサー。
7.
前記第1シールリップ部はソリッドゴムであることを特徴とする前記1〜6の何れかに記載のウォータージャケットスペーサー。
8.
前記第2シールリップ部はソリッドゴムであることを特徴とする前記記載のウォータージャケットスペーサー。
本発明によれば、ウォータージャケットのボア側内壁面との間に冷却水が入り込むことを簡単な構造で抑制できると共に、ウォータージャケット内への装着作業も簡便に行えるウォータージャケットスペーサーを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るウォータージャケットスペーサーが適用された水冷エンジンのシリンダブロックの平面図 図1中の(ii)-(ii)線に沿う断面図 ウォータージャケットから取り外した状態の第1の実施形態に係るウォータージャケットスペーサーの断面図 抜け止め部材の一例を示す斜視図 (a)抜け止め部材の他の一例を示す斜視図、(b)は突起部を説明する(a)に示す抜け止め部材の部分横断面図 図5に示す抜け止め部材を有するウォータージャケットスペーサーが挿入されたシリンダブロックの断面図 本発明の第2の実施形態に係るウォータージャケットスペーサーが適用された水冷エンジンのシリンダブロックの平面図 図7中の(viii)-(viii)線に沿う断面図 ウォータージャケットから取り外した状態の第2の実施形態に係るウォータージャケットスペーサーの断面図 第2の実施形態に係るウォータージャケットスペーサーの第2シールリップ部を説明する一部断面で示す斜視図 スペーサー本体にテーパー部を設けた例を示すウォータージャケットスペーサーの断面図 スペーサー本体の下端部にビード部を設けた例を示すウォータージャケットスペーサーの断面図 (a)(b)はスペーサー本体の下端部に第3シールリップ部を設けた例を示すウォータージャケットスペーサーの断面図
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るウォータージャケットスペーサーが適用された水冷エンジンのシリンダブロックの平面図であり、シリンダブロックを1点鎖線で示している。図2は、図1中の(ii)-(ii)線に沿う断面図、図3は、ウォータージャケットから取り外した状態の第1の実施形態に係るウォータージャケットスペーサーの断面図である。
シリンダブロック100には複数のボア101と、その周囲を取り囲むオープンデッキタイプの溝状のウォータージャケット102が形成されている。ボア101とウォータージャケット102の間がボア壁103である。各ボア101内にはピストン104が軸方向(図2中の上下方向)に往復移動可能に配置されている。
ウォータージャケット102にはシリンダブロック100に形成された冷却水供給路105を介して内部に冷却水が供給され、冷却水排出路106を介して内部の冷却水が排出されるようになっている。冷却水流入口105a、冷却水流出口106aは、ウォータージャケット102の反ボア側内壁面102bの所定の高さに位置してそれぞれ開口している。
シリンダブロック100の上部には、図2に示すように、シリンダヘッド200が設けられている。シリンダヘッド200は、シリンダブロック100との間にシリンダヘッドガスケット300を介して、図示しないボルトによって固定されている。これにより、ボア101の上部はシリンダヘッド200によって閉塞され、ウォータージャケット102の上部はシリンダヘッド200及びシリンダヘッドガスケット300によって閉塞されている。これらシリンダヘッド200及びシリンダヘッドガスケット300は、ウォータージャケット102の上部を閉塞する閉塞部材である。但し、シリンダヘッドガスケット300は必ずしもウォータージャケット102の上部を閉塞していなくてもよい。
ウォータージャケット102内にウォータージャケットスペーサー1が挿入されている。ウォータージャケットスペーサー1は、合成樹脂芯材11と、この合成樹脂芯材11の表面に被覆形成された弾性体12によってスペーサー本体10が構成されている。
合成樹脂芯材11は、ボア壁103の平面形状と略相似形状となるように形成されている。すなわち、合成樹脂芯材11は、複数のボア101を取り囲むように、複数の円筒面を波状に繋げた環状をなしてウォータージャケット102の全周に沿って延びるように形成されている。合成樹脂芯材11の樹脂材料としては、例えばポリアミド系の樹脂が挙げられる。
弾性体12は合成樹脂芯材11の全周に亘って設けられている。弾性体12としては一般にゴムが使用されるが、非発泡で吸水性高分子材料を含まないゴム、すなわちソリッドゴムであることが好ましい。ソリッドゴムは発泡吸水ゴムのような吸水による膨潤がほとんど起こらないので、膨潤状態で加熱されることによるヘタリが生じにくく、耐久後の物性低下が抑制できる。このため、ソリッドゴムからなる弾性体12は、ウォータージャケット102のボア側内壁面102aや反ボア側内壁面102bとの密着性も向上する。また、ウォータージャケットスペーサー1の初期の挿入抵抗も非常に小さく抑えることができるため、ウォータージャケット102内への挿入作業も容易となる。
ソリッドゴムとしては、例えばEPDM(エチレンプロピレンゴム)、HNBR(水素化ニトリルゴム)、FKM(フッ素ゴム)等が好ましく使用できる。このようなソリッドゴムは合成樹脂芯材11の表面に焼付けによって一体化することができる。また、図示しないが、合成樹脂芯材11に穴をあけ、この穴にソリッドゴムが通るように被覆することで、合成樹脂芯材11に対して非接着で機械的に固定されるようにしてもよい。
このスペーサー本体10の上端から下端までの高さh11(図3参照)の寸法は、ウォータージャケット102の深さの寸法よりも適宜小さいものとなっている。具体的には、スペーサー本体10は、このウォータージャケットスペーサー1がウォータージャケット102内の下部に挿入された際、スペーサー本体10の上端の位置が冷却水流入口105a及び冷却水流出口106a(図2においては冷却水流入口105aのみ示す。)の開口位置よりも下位となるように形成されている。
スペーサー本体10には、その内側面(ボア101側の側面)10aの上端部に第1シールリップ部13が設けられている。この第1シールリップ部13は、弾性体12と同じ弾性体、好ましくは弾性体12と同じソリッドゴムによって、弾性体12と一体に形成されている。
第1シールリップ部13は、図3に示すように、スペーサー本体10の内側面10aの上端部から該スペーサー本体10の内側の斜め上方に向けて延びるように形成されている。この第1シールリップ部13はスペーサー本体10の全周に亘って形成されている。
第1シールリップ部13の先端からスペーサー本体10の外側面(反ボア側の側面)10bまでの幅w1は、ウォータージャケット102の溝幅よりも大きい。また、第1シールリップ部13の上端からスペーサー本体10の下端までの高さh12は、スペーサー本体10の高さh11に対して十分に高い。これらにより、第1シールリップ部13はウォータージャケット102に対して十分に大きな幅方向の締め代を形成している。
この高さh12の寸法は、ウォータージャケット102の深さの寸法よりも小さく形成されている。本実施形態では、高さh12はウォータージャケット102の深さの半分ほどである。後述するように、この第1シールリップ部13は、ウォータージャケット102のボア側内壁面102aに沿って密接することで、ボア側内壁面102aの全周に亘って冷却水が接触しにくい領域を形成する。このため、この高さh12は、ボア壁103の軸方向の冷却効率を考慮して適宜設定される。
ウォータージャケットスペーサー1は、スペーサー本体10に対して第1シールリップ部13が上向きになるようにしてウォータージャケット102内の下部に挿入される。ウォータージャケットスペーサー1の幅w1はウォータージャケット102の溝幅よりも大きいため、第1シールリップ部13はウォータージャケット102のボア側内壁面102aに沿って弾性変形し、図2に示すように、ボア側内壁面102aの全周に沿って密接する。
そして、この第1シールリップ部13が弾性変形した際の反力によって、スペーサー本体10の上端側は反ボア側に押し付けられるように付勢され、スペーサー本体10の外側面10bの上端側がウォータージャケット102の反ボア側内壁面102bに当接する。これにより、ウォータージャケットスペーサー1はウォータージャケット102内で位置決めされる。
このとき、第1シールリップ部13よりも下方のボア側内壁面102aとスペーサー本体10との間には隙間Sが形成される。しかし、第1シールリップ部13がボア側内壁面102aと密接して隙間Sを密封していることと、冷却水流入口105aがスペーサー本体10よりも上方の位置に開口していることとにより、ウォータージャケット102内に流入した冷却水は、隙間Sに入り込みにくい。
その結果、相対的に温度が高いボア上部側では、流速の速い冷却水によって効率良く冷却を行うことができる一方、相対的に温度が低いボア下部側では、ボア側内壁面102aに沿って密接した第1シールリップ部13によって冷却水が接触しにくい領域が形成され、さらに、第1シールリップ部13よりも下方の隙間S内は空気の断熱作用が働くことにより、冷却が抑制される。また、隙間Sに冷却水が入り込んでも、隙間S内の冷却水の流速は極端に低下するため、ボア上部側に比べて冷却は抑制される。
このようにウォータージャケットスペーサー1は、第1シールリップ部13というウォータージャケットスペーサー1それ自体が有する簡単な構造の部材を、ウォータージャケット102のボア側内壁面102aに密接させてシールし、該ボア側内壁面102aとスペーサー本体10との間に冷却水が入り込むことを極端に抑制する。これにより、ボア壁103の軸方向の温度分布を均一化して、ピストン104のフリクションを低減するというウォータージャケットスペーサー本来の効果が得られる。
しかも、このウォータージャケットスペーサー1によれば、ウォータージャケット102のボア側内壁面102aに向けて押圧するための別途部材を必要としない。ウォータージャケットスペーサー1の装着作業は、単にウォータージャケット102内に挿入するだけでよいため、きわめて簡便である。
このウォータージャケットスペーサー1は、第1シールリップ部13が弾性変形した際の反力によってスペーサー本体10の外側面10bがウォータージャケット102の反ボア側内壁面102bに押し付けられることで、ボア側内壁面102a及び反ボア側内壁面102bとの間で保持され、ウォータージャケット102内の高さ方向の位置決めと上方への抜け出しを防止することができる。この効果をより確実にするため、ウォータージャケットスペーサー1は、図2に示すように、抜け止め部材14をさらに備えることが好ましい。
この抜け止め部材14について図4を用いてさらに説明する。
抜け止め部材14は、スペーサー本体10の合成樹脂芯材11と同様に、ボア壁103の平面形状と略相似形状となるように形成されている。すなわち、抜け止め部材14は、複数のボア101を取り囲むように、複数の円筒面を波状に繋げた環状をなしている。
より具体的には、抜け止め部材14は、複数の湾曲板141の上端部同士を連結部142によって互いに連結した形状をなしている。隣接する湾曲板141、141間には所定幅の間隙部143が設けられており、この間隙部143を介して冷却水を抜け止め部材14の内側と外側とに流通可能としている。ここでは6枚の湾曲板141が連結部142によって連結されることによって抜け止め部材14が構成されているが、湾曲板141の枚数は何ら限定されない。
この抜け止め部材14は、合成樹脂芯材11と同様の合成樹脂材料によって形成することができる。抜け止め部材14の高さは、図2に示すように、ウォータージャケット102内の下部に挿入されたスペーサー本体10の上端面からウォータージャケット102を閉塞する閉塞部材(図2ではシリンダヘッドガスケット300)に亘る高さとされている。
抜け止め部材14は、ウォータージャケット102内に挿入された際、閉塞部材であるシリンダヘッドガスケット300に押圧されることにより、第1シールリップ部13とウォータージャケット102の反ボア側内壁面102bとの間で、スペーサー本体10に対して下向きの押圧力を付与する。これによりスペーサー本体10が上方に抜け出ることを効果的に防止する。
スペーサー本体10をウォータージャケット102内へ挿入する際、第1シールリップ部13がウォータージャケット102のボア側内壁面102aと接して弾性変形することで挿入抵抗が大きくなるが、抜け止め部材14を使用することにより、スペーサー本体10をウォータージャケット102内の下部まで容易に挿入させることが可能となる。抜け止め部材14は、湾曲板141が連結部142によって連結された一体物であるため、ウォータージャケット102内への挿入作業も簡単である。
抜け止め部材14は冷却水が流通可能な間隙部143を有しているため、抜け止め部材14とウォータージャケット102のボア側内壁面102aとの間にも冷却水を流通させることができる。従って、第1シールリップ部13よりも上方のボア壁103の冷却に何ら支障はない。
なお、間隙部143は、抜け止め部材14の少なくとも一部、好ましくは少なくとも冷却水流入口105a及び冷却水流出口106aが開口する部位に設けられていればよい。また、このような間隙部143に代えて又は追加して、湾曲板141に冷却水が流通可能な貫通穴を設けるようにしてもよい。
図5は、抜け止め部材14のさらに好ましい態様を示している。
図5(a)に示すように、この抜け止め部材14には、各湾曲板141の内面、すなわち、第1シールリップ部13側の表面に突起部144が設けられている。突起部144は、各湾曲板141の高さ方向に沿って直線状に延びる突条からなり、各湾曲板141について幅方向に複数本平行に並設されることによって櫛状を呈している。ここでは、各湾曲板141にそれぞれ3本ずつの突起部144を並設したものを例示しているが、突起部144の数は何ら限定されない。
各突起部144の横断面形状は、図5(b)に示すように、抜け止め部材14の内側に向けて凸となる三角形状に形成されている。従って、この突起部144を有する抜け止め部材14は、ウォータージャケット102内への挿入時、第1シールリップ部13の反ボア側の側面13a(図3参照)と線接触するので、抜け止め部材14の挿入抵抗を小さくすることができる。また、突起部144が第1シールリップ部13に対してウォータージャケット102のボア側内壁面102aに向けた押圧力を作用させるため、第1シールリップ部13によるシール機能をより確実にすることができる。
突起部144は、図6に示すように、ウォータージャケット102の下部に向かうに従って内側への突出高さが低くなるテーパー状に形成されていることが好ましい。これにより、抜け止め部材14の挿入時の作業性を一層向上させることができる。
なお、図示しないが、このような突起部は、抜け止め部材14に設ける代わりに、第1シールリップ部13の抜け止め部材14側の表面、すなわち、反ボア側の側面13aに一体に設けるようにしてもよい。この場合、ウォータージャケット102の下部に向かうに従って外側への突出高さが高くなるように形成することにより、上記同様に、抜け止め部材14の挿入時の作業性を向上させるようにすることが好ましい。
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態に係るウォータージャケットスペーサーが適用された水冷エンジンのシリンダブロックの平面図であり、シリンダブロックを1点鎖線で示している。図8は、図7中の(viii)-(viii)線に沿う断面図、図9は、ウォータージャケットから取り外した状態の第2の実施形態に係るウォータージャケットスペーサーの断面図、図10は、第2の実施形態に係るウォータージャケットスペーサーの第2シールリップ部を説明する一部断面で示す斜視図である。
このウォータージャケットスペーサー2は、合成樹脂芯材21と、この合成樹脂芯材21の表面に被覆形成された弾性体22によってスペーサー本体20が構成されている。これら合成樹脂芯材21及び弾性体22は、第1の実施形態における合成樹脂芯材11及び弾性体12と同一材質である。
このスペーサー本体20の上端から下端までの高さh21(図9参照)の寸法も、ウォータージャケット102の深さの寸法より適宜小さいものとなっている。具体的には、スペーサー本体20は、このウォータージャケットスペーサー2がウォータージャケット102内の下部に挿入された際、スペーサー本体20の上端の位置が冷却水流入口105a及び冷却水流出口106a(図8においては冷却水流入口105aのみ示す。)の開口位置よりも下位となるように形成されている。
スペーサー本体20には、第1の実施形態に係るウォータージャケットスペーサー1と同様、その内側面20aの上端部に、スペーサー本体20の内側の斜め上方に向けて延びる第1シールリップ部23が、スペーサー本体20の全周に亘って一体に設けられている。この第1シールリップ部23は、第1の実施形態における第1シールリップ部13よりも短く形成されている。
また、スペーサー本体20には、その外側面20bの上端部に、該スペーサー本体20の外側の斜め上方に向けて延びる第2シールリップ部24が一体に設けられている。この第2シールリップ部24は、スペーサー本体20からの突出長さが、第1シールリップ部23よりも十分に長く形成されている。
第2シールリップ部24の長さは、ウォータージャケット102内に挿入された際に、先端がシリンダヘッドガスケット300に接するように形成されている。
この第2シールリップ部24は、スペーサー本体20の全周に亘っているが、図10に示すように、少なくとも一部に、高さ方向に切り欠かれた切欠部24aを有している。従って、冷却水流入口105aからウォータージャケット102内に流入した冷却水は、この切欠部24aを介して第2シールリップ部24の外側から内側のボア壁103に向けて流通可能となっている。切欠部24aは、図7に示すように、少なくとも冷却水流入口105aと冷却水流出口106aが開口している部位に設けられていることが好ましい。
これら第1シールリップ部23及び第2シールリップ部24は、第1の実施形態における第1シールリップ部13と同様、合成樹脂芯材21を被覆している弾性体22と同じ弾性体によって一体に形成されている。
この第1シールリップ部23の先端から第2シールリップ部24の先端までの幅w2は、ウォータージャケット102の幅よりも大きく形成されている。また、第2シールリップ部24の上端からスペーサー本体20の下端までの高さh22は、スペーサー本体20の高さh21に対して十分に高く形成されている。これらにより、第1シールリップ部23及び第2シールリップ部24はウォータージャケット102に対して幅方向の締め代を形成している。
ウォータージャケットスペーサー2は、スペーサー本体20に対して第1シールリップ部23及び第2シールリップ部24がそれぞれ上向きになるようにしてウォータージャケット102内の下部に挿入される。ウォータージャケットスペーサー2の幅w2はウォータージャケット102の幅よりも大きく、しかも、第2シールリップ部24は第1シールリップ部23よりも突出長さが長く形成されているため、まず第2シールリップ部24がウォータージャケット102の反ボア側内壁面102bに沿って弾性変形し、図8に示すように、反ボア側内壁面102bに沿って密接する。
そして、スペーサー本体20は、この第2シールリップ部24が弾性変形した際の反力によって、内側面20aの上端側がボア101側に向けて押し付けられるように付勢される。これにより、第1シールリップ部23がウォータージャケット102のボア側内壁面102aに当接して弾性変形し、該ボア側内壁面102aに沿って密接してシールする。従って、このウォータージャケットスペーサー2は、第1シールリップ部23と第2シールリップ部24がウォータージャケット102のボア側内壁面102a及び反ボア側内壁面102bとそれぞれ密接することでセルフシール機能を実現する。
この場合も、ボア側内壁面102aとスペーサー本体20との間に隙間Sが形成される。しかし、第1シールリップ部23がボア側内壁面102aと密接していること、及び、冷却水流入口105aはスペーサー本体20よりも上方の位置に開口していることにより、ウォータージャケット102内に冷却水が流入しても、第1の実施形態と同様、この隙間Sには冷却水が入り込みにくくなる。
これにより、相対的に温度が高いボア上部側では、流速の速い冷却水によって効率良く冷却を行うことができる一方、相対的に温度が低いボア下部側では、第1シールリップ部23によって隙間Sに冷却水が入り込みにくくなることにより、第1の実施形態と同様、隙間S内の空気の断熱作用が働き、また、冷却水の流速が極端に低下し、冷却が抑制される。
このようにウォータージャケットスペーサー2は、ウォータージャケットスペーサー2それ自体が有する簡単な構造の部材である第1シールリップ部23と第2シールリップ部24によって、ウォータージャケット102のボア側内壁面102aとの間に冷却水が入り込むことを抑制することができる。また、装着作業もきわめて簡便に行え、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
しかも、このウォータージャケットスペーサー2によれば、第2シールリップ部24は、第1シールリップ部23よりも十分に長いため、反ボア側内壁面102bと当接してボア101側に倒れ込むように弾性変形し、第1シールリップ部23に対してボア側内壁面102aへの押圧力を作用させることができる。これにより、第1シールリップ部23をボア側内壁面102aに対して強く密接させることができ、第1シールリップ部23によるシール機能をより向上させることができる。
図8に示す第2シールリップ部24の長さは、ウォータージャケット102内に挿入された際に、閉塞部材であるシリンダヘッドガスケット300に接する長さに形成されているが、僅かに接しない程度の長さに形成されていてもよい。
第2シールリップ部24が、閉塞部材であるシリンダヘッドガスケット300に接する長さに形成されている場合、第2シールリップ部24がシリンダヘッドガスケット300と当接することで、第2シールリップ部24の弾性によってスペーサー本体20に対して下向きの押圧力を作用させることができる。これにより、ウォータージャケットスペーサー2の高さ方向の位置決めと上方への抜け止めがなされる。すなわち、第2シールリップ部24は、位置決め及び抜け止めを兼用する。この態様は、ウォータージャケットスペーサー2の位置決めや抜け止めのための部材を別途設ける必要がなく、構造をより簡素にすることができるため、好ましい態様である。
また、第2シールリップ部24が、閉塞部材であるシリンダヘッドガスケット300に僅かに接しない長さに形成されている場合、ウォータージャケット102内でウォータージャケットスペーサー2が浮き上がったとしても、第2シールリップ部24がシリンダヘッドガスケット300に当接してそれ以上の浮き上がりを抑制できる。この場合、ウォータージャケットスペーサー2の浮き上がりによってウォータージャケットスペーサー2としての機能が損なわれない程度に、第2シールリップ部24とシリンダヘッドガスケット300との隙間を適宜設定しておけばよい。
(その他の実施形態)
図11に示すように、ウォータージャケットスペーサー2のスペーサー本体20には、下端に行くに従って先細り状となるテーパー部221を設けることができる。テーパー部221は、合成樹脂芯材21の両面の弾性体22を下端に行くに従って次第に肉薄状にすることによって形成されている。これにより、ウォータージャケットスペーサー2を型成形した際の型抜きを良好にすることができる。
このようなテーパー部は、第1の実施形態に係るウォータージャケットスペーサー1にも同様に設けることができる。
図12は、スペーサー本体20の下端部にビード部25を設けた例を示している。ビード部25は合成樹脂芯材21の両面の弾性体22と同じ弾性体によって、ウォータージャケットスペーサー2の全周に亘って一体に形成されている。このビード部25は、スペーサー本体20の下端部から該スペーサー本体20の内方、外方及び下方にそれぞれ突出している。ビード部25の幅は、ウォータージャケット102の溝幅より僅かに大きい。
このウォータージャケットスペーサー2がウォータージャケット102内に挿入されると、ウォータージャケット102の底部近傍において、ビード部25がボア側内壁面102a及び反ボア側内壁面102bに密接する。これにより、反ボア側内壁面102b側を流れる冷却水がウォータージャケットスペーサー2の下方に回り込みにくくなり、冷却水がウォータージャケットスペーサー2の下方を経由してボア側内壁面102a側に流入することをより一層抑制することができる。
ビード部は、ウォータージャケット102のボア側内壁面102a又は反ボア側内壁面102bの何れか一方のみに密接するように形成してもよい。また、このようなビード部は、第1の実施形態に係るウォータージャケットスペーサー1にも同様に設けることができる。
図13(a)(b)は、スペーサー本体20の下端部に第3シールリップ部26を設けた例を示している。図13(a)に示す第3シールリップ部26は、スペーサー本体20の下端部からウォータージャケット102のボア側内壁面102aに向けて斜め下方に延びるように形成されている。図13(b)に示す第3シールリップ部26は、スペーサー本体20の下端部からウォータージャケット102の反ボア側内壁面102bに向けて斜め下方に延びるように形成されている。これら第3シールリップ部26は、ウォータージャケットスペーサー2の全周に亘って、スペーサー本体20の弾性体22と一体に形成されている。
これらのウォータージャケットスペーサー2がウォータージャケット102内に挿入されると、ウォータージャケット102の底部近傍において、第3シールリップ部26がボア側内壁面102a又は反ボア側内壁面102bに密接する。これにより、反ボア側内壁面102b側を流れる冷却水がウォータージャケットスペーサー2の下方を経由してボア側内壁面102a側に流入することをより一層抑制することができる。
このような第3シールリップ部は、第1の実施形態に係るウォータージャケットスペーサー1にも同様に設けることができる。
1:ウォータージャケットスペーサー
10:スペーサー本体
11:合成樹脂芯材
12:弾性体
13:第1シールリップ部
13a:反ボア側の側面
14:抜け止め部材
141:湾曲板
142:連結部
143:間隙部
144:突起部
2:ウォータージャケットスペーサー
20:スペーサー本体
21:合成樹脂芯材
22:弾性体
23:第1シールリップ部
24:第2シールリップ部
24a:切欠部
25:ビード部
26:第3シールリップ部
100:シリンダブロック
101:ボア
102:ウォータージャケット
102a:ボア側内壁面
102b:反ボア側内壁面
103:ボア壁
104:ピストン
105:冷却水供給路
105a:冷却水流入口
106:冷却水排出路
106a:冷却水流出口
200:シリンダヘッド
300:シリンダヘッドガスケット
S:隙間

Claims (8)

  1. ボア周囲のシリンダブロックに設けられたウォータージャケット内に挿入され、該ウォータージャケットの内壁面に開口する冷却水流入口から該ウォータージャケット内に流入される冷却水の流れを調整するウォータージャケットスペーサーにおいて、
    スペーサー本体の上端部に、前記ウォータージャケットのボア側内壁面と接して、該ボア側内壁面と前記スペーサー本体との間に形成される隙間を密封する第1シールリップ部と、
    前記スペーサー本体の上端部に、前記ウォータージャケットの反ボア側内壁面と接して弾性変形し、その際の反力によって前記第1シールリップ部を前記ウォータージャケットのボア側内壁面に密接させる第2シールリップ部とが設けられ、
    前記第2シールリップ部は、前記ウォータージャケット内に挿入された際に、前記ウォータージャケットの上部を閉塞する閉塞部材に接する長さに形成され、該閉塞部材との間で前記スペーサー本体の高さ方向の位置決め及び抜け止めを兼ねていることを特徴とするウォータージャケットスペーサー。
  2. ボア周囲のシリンダブロックに設けられたウォータージャケット内に挿入され、該ウォータージャケットの内壁面に開口する冷却水流入口から該ウォータージャケット内に流入される冷却水の流れを調整するウォータージャケットスペーサーにおいて、
    スペーサー本体の上端部に、前記ウォータージャケットのボア側内壁面と接して、該ボア側内壁面と前記スペーサー本体との間に形成される隙間を密封する第1シールリップ部が設けられ、
    前記ウォータージャケットの上部を閉塞する閉塞部材と、前記スペーサー本体の間に配置され、前記スペーサー本体の高さ方向の位置決め及び抜け止めを行う抜け止め部材を備え、
    前記抜け止め部材の前記第1シールリップ部側の表面に、前記ウォータージャケット内への挿入抵抗を小さくするための突起部が設けられていることを特徴とするウォータージャケットスペーサー。
  3. 前記突起部は、前記ウォータージャケットの下部に向かうに従って突出高さが低くなるテーパー状に形成されていることを特徴とする請求項記載のウォータージャケットスペーサー。
  4. ボア周囲のシリンダブロックに設けられたウォータージャケット内に挿入され、該ウォータージャケットの内壁面に開口する冷却水流入口から該ウォータージャケット内に流入される冷却水の流れを調整するウォータージャケットスペーサーにおいて、
    スペーサー本体の上端部に、前記ウォータージャケットのボア側内壁面と接して、該ボア側内壁面と前記スペーサー本体との間に形成される隙間を密封する第1シールリップ部が設けられ、
    前記ウォータージャケットの上部を閉塞する閉塞部材と、前記スペーサー本体の間に配置され、前記スペーサー本体の高さ方向の位置決め及び抜け止めを行う抜け止め部材を備え、
    前記第1シールリップ部の前記抜け止め部材側の表面に、前記ウォータージャケット内への挿入抵抗を小さくするための突起部が設けられていることを特徴とするウォータージャケットスペーサー。
  5. 前記突起部は、前記ウォータージャケットの下部に向かうに従って突出高さが高くなるテーパー状に形成されていることを特徴とする請求項記載のウォータージャケットスペーサー。
  6. 前記スペーサー本体の下端部に、前記ウォータージャケットのボア側内壁面及び又は反ボア側内壁面と密接するビード部又は第3シールリップ部が設けられていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のウォータージャケットスペーサー。
  7. 前記第1シールリップ部はソリッドゴムであることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のウォータージャケットスペーサー。
  8. 前記第2シールリップ部はソリッドゴムであることを特徴とする請求項記載のウォータージャケットスペーサー。
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