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本発明は、内部がスペーサで区画されるウォータジャケットを用いてシリンダライナの冷却を行なう内燃機関の冷却装置に関する。
水冷のレシプロ式内燃機関の多くは、シリンダライナ(シリンダボアを形成するもの)が組み込まれたシリンダブロックに、シリンダライナを取り囲むようにウォータジャケットを形成しておき、このウォータジャケットの一端側に形成された冷却水入口部から冷却水をウォータジャケットへ流通させる冷却構造が採用されている。
このような冷却構造では、内燃機関の機種毎、容易にウォータジャケットを流れる冷却水の流量や流速のコントロールが行なえるよう、ウォータジャケットは変更せずに、該ウォータジャケット内に、ウォータジャケットの幅方向を区画するスペーサを設けて、ウォータジャケットを内側の通路(以下、内側通路という)と外側の通路(以下、外側の通路という)とに区画することが行われている(例えば特許文献1を参照)。
特開2003−262155号公報
ところで、シリンダライナは、ピストンの往復動で形成される燃焼サイクルにより、燃焼室に近いピストン上死点側は、燃焼行程の燃焼熱を直接的に受けるために温度上昇しやすい。反面、燃焼室から離れるピストン下死点側は、温度上昇しにくい傾向がある。
そこで、スペーサを設けた構造では、シリンダライナのピストン上死点側の冷却に求められる冷却水の流量を確保するべく、内側通路の幅、すなわちシリンダライナとスペーサとの間の隙間寸法を設定することが行われる。
ところが、これだと、冷却がそれ程必要でないシリンダライナのピストン下死点側までも、同じ熱伝導率で、冷却水にて冷却されやすい。このため、ピストンとシリンダライナとの間で無用なフリクションを生じさせるおそれがあった。
そこで、本発明の目的は、スペーサを補強しつつ、このスペーサで区画された内側通路を流れる冷却水をシリンダライナ各部に適した流量(流速)にコントロールすることが可能な内燃機関の冷却装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、シリンダボアを構成するシリンダライナと、前記シリンダライナを取り囲むように形成されたウォータジャケットと、前記ウォータジャケット内に前記シリンダライナを取り囲むように収められ、前記シリンダライナの外周面との間に内側通路を形成するとともに、前記ウォータジャケットの外側の壁面との間に前記内側通路と区画された外側通路を形成する合成樹脂製のスペーサと、を備えている。
前記内側通路に臨む前記スペーサの内面に、前記シリンダライナの軸線方向に沿って延びる複数の縦リブと、これら縦リブと交差しながら前記シリンダライナの周方向に沿って延びる横リブと、を突設し、前記縦リブは、ピストン上死点側よりピストン下死点側の外形が大きく形成されて、前記内側通路を流れる冷却水のうち、前記ピストン上死点側を流れる冷却水の流量より前記ピストン下死点側を流れる冷却水の流量を抑えるとともに、前記横リブは、少なくとも前記ピストン上死点近傍に位置されて、前記内側通路を前記シリンダライナの周方向に沿う複数の領域に分けていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によると、スペーサの縦リブは、スペーサの内面のうち吸気側に対応する位置および排気側に対応する位置に設けられていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によると、スペーサの縦リブは、内側通路への突き出し量およびスペーサの周方向に沿う幅寸法がピストン上死点からピストン下死点の方向に進むに従い大きく形成されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明によると、スペーサの横リブは、ピストン下死点側の領域内の冷却水がピストン上死点側の領域内に侵入するのを規制していることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、シリンダライナのピストン上死点側では、同ライナ部分を冷却するのに適した熱伝導率をもたらす流量の冷却水が確保される反面、ピストン下死点側では、冷却水の流量の規制により、冷却水による熱伝導率が低下する。
しかも、内側通路のうちピストン下死点側に位置する領域内の冷却水が、ピストン上死点側に位置する領域内に侵入するのを防ぐことができるので、シリンダライナの上死点側での冷却損失を防止できる。
これにより、シリンダライナは、ピストン上死点側では高い冷却性能が確保され、ピストン下死点側では壁面温度が高められるようになる。
したがって、縦リブおよび横リブをスペーサの内面に組付けるといった簡単な構造で、合成樹脂製のスペーサを補強しつつ、シリンダライナのピストン上死点側およびピストン下死点側の各部に適切な温度分布を与えることができ、シリンダライナのピストン上死点側の良好な冷却と、ピストン下死点側のフリクション低減といった、相反する要求を両立させることができる。
以下、本発明を図1〜図4に示す実施の形態にもとづいて説明する。
図1は、水冷のレシプロ式多気筒内燃機関、例えば4気筒のレシプロエンジンの一部を示し、図2はそのエンジンの一部を分解した斜視図、図3および図4は各部の詳細を示していて、同図中1は同エンジンのシリンダブロックを示している。このシリンダブロック1には、例えば4つのシリンダライナ2a〜2dを連続して並べて構成されるサイヤミーズタイプが用いられている。この各シリンダライナ2a〜2dにより、シリンダブロック1の頭部に、直列に並ぶシリンダボア3a〜3dを形成している。これら各シリンダボア3a〜3d内には、それぞれピストン4(図4のみに二点鎖線で図示)が往復動可能に収められる。またシリンダブロック1の上部には、例えばシリンダボア3a〜3d毎、燃焼室5a(図4のみに図示)、吸気・排気ポート、吸気・排気側の動弁機構、点火プラグ、インジェクタ(いずれも図示せず)などが組付いたシリンダヘッド5(図1、図4および図5中に二点鎖線で図示)が搭載されている。そして、往復動するピストン4により、クランクシャフト(図示しない)から軸出力が出力されるようにしている。なお、6は、シリンダブロック1の頭部とシリンダヘッド5との間に介在されるガスケットを示す(図4のみに二点鎖線で図示)。
図1および図2に示されるようにシリンダブロック1には、エンジンの冷却装置を構成するウォータジャケット7が形成されている。ウォータジャケット7は、各シリンダボア3a〜3dを取り囲む所定幅の溝部から形成されている。この溝部は、例えば図4に示されるようにシリンダボア3a〜3dの長さのほぼ中間地点までの深さをもつ。このウォータジャケット7の一端側の最上段の壁面には、例えば角形の切欠き部よりなる冷却水入口部8が形成されている。この冷却水入口部8は、シリンダヘッド5の前部で縦方向に延びている冷却水供給通路9と連通している。またこの冷却水供給通路9は、シリンダヘッド5のウォータジャケット(図示しない)の一端側にも連通していて、ウォータポンプ(図示しない)からの冷却水が、冷却水供給通路9を通じて、シリンダブロック1のウォータジャケット7、シリンダヘッド5のウォータジャケット(図示しない)との双方へ流入される構造にしている。なお、ウォータジャケット7の他端部は、例えばシリンダヘッド5のウォータジャケット(図示しない)の他端部を通じて、同シリンダヘッド5の後部に形成されている冷却水出口部(図示しない)から流出される構造となっている。
このウォータジャケット7の内部には、図1および図4に示されるようにシリンダライナライナ2a〜2dを取り囲むようにウォータジャケットスペーサ10(本願のスペーサに相当)が収められている。このウォータジャケットスペーサ10には、例えば図1に示されるようなウォータジャケット7の溝部の厚み方向中間部を占める外形をもつ合成樹脂製の枠形部品が用いられる。具体的にはウォータジャケットスペーサ10は、例えば図2に示されるようにウォータジャケット7の深さと同等の長さ寸法をもつ4つの薄肉の円筒状部11a〜11dを前後に連続的に連結させて、ウォータジャケット7の幅方向中間を占める外形とした筒形部品が用いられる。このウォータジャケット7内での区画(幅方向)により、シリンダライナ2a〜2dの外周面とウォータジャケットスペーサ10の内周面との間には内側通路12が形成され、反対側のウォータジャケットスペーサ10の外周面とウォータジャケット7の外側の壁面との間には外側通路13を形成している。
また図2に示されるようにウォータジャケット7の内面(内側通路12に臨む面)の一部、例えば各円筒状部11a〜11dのエンジン吸気側(吸気ポート、吸気側の動弁機構が配置される側)の内周面と、エンジン排気側(排気ポート、排気側の動弁機構が配置される側)の内周面の各中央には、それぞれ縦リブ16(本願の流量規制手段に相当)が突設されている。各縦リブ16は、いずれも上下方向(ピストン上・下死点方向)に沿って延びるテーパ状の突条部が用いられている。これら円筒状部11a〜11dの高さ全体に渡るテーパ状の縦リブ16により、ピストン上死点側よりピストン下死点側の外形を大きくして、内側通路12を流れる冷却水の流量(流速)をコントロールさせる構造としている。すなわち、例えば各縦リブ16は、図3に示されるように例えば高さ寸法A(突き出し量)および幅寸法B共、上部(ピストン上下死点側)が最小で、下部(ピストン下死点側)へ向うにしたがい大きくなるテーパ状をなしている。このテーパ状の各縦リブ16により、各気筒の内側通路12を流れる冷却水の流量(流速)を所要にコントールさせる構造としている。詳しくは図4に示されるように各縦リブ16は、シリンダライナ外周面間の隙間、特に上部側(燃焼室5aに近いピストン上死点側)の隙間δ1(図4(a),(d)に図示)が、十分な冷却性能をもたらす熱伝導率となる冷却水の流量(流速)が確保される隙間量(最大値および同値近傍)に設定され、下部側(燃焼室5aから離れたピストン下死点側)の隙間δ2が、冷却水の流量(流速)を最大に制限する隙間量(最小値および同値近傍)に設定されている。むろん、中間側の隙間δ3(図4(d)のみに図示)は、その中間の冷却水の流量(流速)をもたたらす隙間量に設定される。
さらに円筒状部11a〜11dの内面には、ピストン上死点近傍の地点に横リブ18aが突設されている。またピストン下死点近傍の地点にも横リブ18bが突設されている。横リブ18a,18bは、いずれも例えば一定断面形状の突条を各縦リブ16と交差しながら、シリンダライナ2a〜2dが並ぶ方向(周方向)沿いに連続して延びていて、環状をなしている。これら横リブ18a,18bにより、内側通路12を、シリンダライナ2a,2dの求める温度分布に応じて、上側からライナ温度を下げたい領域X、ライナ温度を少し上げたい領域Y、ライナ温度を上げたい領域Zに分けている。つまり、縦リブ16でコントロールされた流量の冷却水が、求められるシリンダライナ2a〜2dの温度分布を乱さないよう、定められた領域X〜Zに沿って流れるようにしている。
このように構成されたエンジンによると、冷却水入口部8からシリンダブロック1へ流入された冷却水は、多くの流量がウォータジャケット7の一端側から、外側通路13へ流入され、残る流量がウォータジャケット7の周囲の隙間を通じて、内側通路12へ流入される。
このとき、内側通路12へ流入された冷却水は、ウォータジャケット7の一端側(上流側)から他端側(下流側)へ向って流れる。
ここで、縦リブ16により、図4(a)〜(c)に示されるように内側通路12のうち、ピストン上死点側の近傍のライナ温度を下げたい領域Xは、十分な冷却性能をもたらす流量(流速)が確保される隙間量が確保され、ピストン下死点側の近傍のライナ温度の上昇を特に望む領域Zは、ライナ温度の上昇をもたらす冷却水の停滞現象を生じさせる隙間量が確保され、多少ライナ温度の上昇を望む中間の領域Yは、上記領域Zより弱い冷却水の停滞現象を生じさせる隙間量が確保されている。
これにより、内側通路12のうち、図4(a)中の矢印に示されるように各シリンダライナ2a〜2dの最も冷却を必要とする燃焼室5aに近い部分には、隙間δ1(流通抵抗:小)により、冷却水が、大流量および速い流速で流れる。つまり、冷却水は、冷却に最も適した流れで、領域Xを流れる。この冷却水の流れにより、各シリンダライナ2a〜2dの燃焼室5aに近い部分は、高い熱伝導率のもとで、十分に冷却される。
また内側通路12のうち、図4(b)中の矢印で示されるようにライナ温度の上昇を強く望むピストン下死点側には、隙間δ2(流通抵抗:大)により、冷却水が、最も少ない流量および最も遅い流速で流れる。つまり、冷却水は、ライナ温度の上昇を強く要望するのに適した流れで、領域Zを流れる。この冷却水の流れにより、各シリンダライナ2a〜2dのピストン下死点側の部分は、冷却水の停滞により、最も低い熱伝導率となる。この結果、同部分の壁面温度が高められる。
また内側通路12のうち、残るピストン上死点側とピストン下死点側の中間の流路部分(内側通路12)には、隙間δ3(流通抵抗:中)により、冷却水が、上記最大と最小の中間の流量および流速で流れる。つまり、冷却水は、ライナ温度を少し上昇させるのに適した流れで、領域Yを流れる。この冷却水の流れにより、各シリンダライナ2a〜2dの中間の部分は、冷却水の停滞により、上記二つの場合の中間となる熱伝導率となる。この結果、同部分の壁面温度が、若干、高められる。
横リブ18a,18bは、このときシリンダライナ2a〜2dのピストン下死点側で滞留している冷却水(温度:高)が、ピストン上死点側へ進入しないように規制している。
かくして、内側通路12の冷却水は、シリンダライナ各部に適した流量(流速)にコントロールされて流れる。これにより、エンジン運転中、各シリンダライナ2a〜2dのピストン上死点側では高い冷却性能が確保され、下死点側では壁面温度が高められる。
したがって、シリンダライナ各部を適切な温度分布とすることができる。これにより、各シリンダライナ2a〜2dでの相反する挙動、すなわちピストン上死点側での良好な冷却と、ピストン下死点側でのフリクション低減とが両立できる。特に内側通路12を流れる冷却水をコントロールする構造には、縦リブ16を用いる構造、それもウォータジャケットスペーサ10の内面に組付けた構造を採用したので、シリンダライナ2a〜2dの冷却特性の変更をきたすシリンダライナ2a〜2dの肉厚の変化を伴わない簡単な構造で、各シリンダライナ2a〜2dの各部が適切な温度分布となるようコントロールできる(熱伝導率のコントロール)。しかも、縦リブ16は、ウォータジャケットスペーサ10の上下方向に配置される構造が用いてあるから、剛性の点で難点のあるウォータジャケットスペーサ10の補強ができるといった利点もある。
そのうえ、横リブ18a,18bの採用により、ピストン下死点側で滞留している冷却水がピストン上死点側へ進入するのを抑えられるから、無用なピストン上死点側での冷却損失が防止できる利点もあり、高い効率での冷却が実現できる。
図5は、本発明と関連性を有する第1の参考例を示す。
第1の参考例は、前記実施の形態で述べた構造を活用して、内側通路12の上流側から下流側までの気筒間で均一な温度分布が確保されるようにしたものである。
これには、複数の縦リブ16を用いて、内側通路12の下流側を流れる冷却水の流量(流速)より、内側通路12の上流を流れる冷却水の流量(流速)を抑える構造が用いられている。
具体的には、第1の参考例では、冷却水の流れ方向に配設された複数の縦リブ16の本数を増やし、さらに内側通路12の上流側では縦リブ16のスパンSを狭く、下流側では縦リブ16のスパンSを広くしたレイアウトを採用して、縦リブ16がもたらす流通抵抗の変化により、過冷却しやすいシリンダライナ2a,2bの有る内側通路12の上流側(冷却水入口部8に近い側)では、冷却水をよどませて(停滞ぎみにし)、熱伝導率を抑え、冷却効率が悪い内側通路12の下流側(出口に近い側)では、冷却水を速やかに流通させて、上流側よりも格段に高い熱伝導率を確保しようとしたものである。
このようにすると、シリンダライナ2a〜2d毎に適切な温度分布が確保されるだけでなく、上流側から下流側までのいずれのシリンダライナ2a〜2dに対して均一な温度分布を与えることができ、良好なエンジンの運転が期待できる。
もちろん、縦リブ16は、前記実施の形態のときより1本多い本数としているが、この本数に限定されることはないことはいうまでもない。
但し、図5において、前記実施の形態と同じ部分には同一符号を付してその説明を省略した。
図6は、本発明と関連性を有する第2の参考例を示す。
第2の参考例は、第1の参考例の変形例で、例えば前記実施の形態で述べた本数の縦リブ16のままで、例えば内側通路12の上流側の縦リブ16には、下流側の縦リブ16よりも幅寸法Bを一回り大きくした寸法値(上流側>下流側)に定めた突条部を採用して、第1の参考例と同様に、縦リブ16がもたらす流通抵抗の変化により、過冷却しやすいシリンダライナ2a,2bの有る内側通路12の上流側(冷却水入口部8に近い側)は、冷却水をよどませて(停滞ぎみにし)、熱伝導率を抑え、冷却効率が悪い内側通路12の下流側(出口に近い側)は、冷却水を速やかに流通させて、上流側よりも格段に高い熱伝導率を確保しようとしたものである。
このようにしても第1の参考例と同様、シリンダライナ2a〜2d毎に適切な温度分布を確保しつつ、上流側から下流側までのいずれのシリンダライナ2a〜2dに対して均一な温度分布を与えることができる。
なお、図6では縦リブ16の幅寸法Bを変えたが、高さ寸法Aを変えるようにしても、また高さ寸法Aと幅寸法Bとの双方を変えるようにしても構わない。
但し、図6において、前記実施の形態と同じ部分には同一符号を付してその説明を省略した。
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施しても構わない。例えば上述した実施の形態ではテーパ状の縦リブを用いたが、これに限らず、例えば階段状の縦リブを用いて、ピストン上死点側よりピストン下死点側の外形を大きくしてもよい。
本発明の実施の形態の要部となるシリンダブロックを示す斜視図。 縦リブおよび横リブが付いたスペーサを、シリンダヘッドから外した状態と共に示す分解斜視図。 同縦リブの周辺を拡大して示す斜視図。 縦リブおよび横リブで規制される内側通路を冷却水が流れる状況を説明するための図。 本発明と関連性を有する第1の参考例の要部となるスパンを変化させて複数の縦リブを配設した構造を説明する図。 本発明と関連性を有する第2の参考例の要部となる外形が異なる複数の縦リブを配設した構造を説明する図。
符号の説明
1…シリンダブロック、2a〜2d…シリンダライナ、3a〜3d…シリンダボア、4…ピストン、5a…燃焼室、7…ウォータジャケット、8…冷却水入口部(入口部)、10…ウォータジャケットスペーサ(スペーサ)、12…内側通路、13…外側通路、16…縦リブ、18a,18b…横リブ、X,Y,Z…領域

Claims (4)

  1. シリンダボアを構成するシリンダライナと、
    前記シリンダライナを取り囲むように形成されたウォータジャケットと、
    前記ウォータジャケット内に前記シリンダライナを取り囲むように収められ、前記シリンダライナの外周面との間に内側通路を形成するとともに、前記ウォータジャケットの外側の壁面との間に前記内側通路と区画された外側通路を形成する合成樹脂製のスペーサと、を有し、
    前記内側通路へ前記ウォータジャケットの一端側から冷却水を流入可能とした内燃機関の冷却装置において、
    前記内側通路に臨む前記スペーサの内面に、前記シリンダライナの軸線方向に沿って延びる複数の縦リブと、これら縦リブと交差しながら前記シリンダライナの周方向に沿って延びる横リブと、を突設し、
    前記縦リブは、ピストン上死点側よりピストン下死点側の外形が大きく形成されて、前記内側通路を流れる冷却水のうち、前記ピストン上死点側を流れる冷却水の流量より前記ピストン下死点側を流れる冷却水の流量を抑えるとともに、前記横リブは、少なくとも前記ピストン上死点近傍に位置されて、前記内側通路を前記シリンダライナの周方向に沿う複数の領域に分けていることを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  2. 請求項1の記載において、前記縦リブは、前記スペーサの内面のうち吸気側に対応する位置および排気側に対応する位置に設けられていることを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  3. 請求項1の記載において、前記縦リブは、前記内側通路への突き出し量および前記スペーサの周方向に沿う幅寸法が前記ピストン上死点から前記ピストン下死点の方向に進むに従い大きく形成されていることを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  4. 請求項1の記載において、上記横リブは、前記ピストン下死点側の領域内の冷却水が前記ピストン上死点側の領域内に侵入するのを規制していることを特徴とする内燃機関の冷却装置。
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