JP6127786B2 - 粘着シート積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、複数枚の粘着シートが積層された粘着シート積層体に関する。
荷札用ラベルや値札用ラベル等として、基材と粘着剤層との積層体からなる粘着シートが広く使用されている。従来、粘着シートにおいては、貼着前には粘着剤層に剥離紙を積層して粘着剤層の露出を防ぎ、貼着時に剥離紙を剥離して粘着剤層を露出させていた。
しかし、この場合、粘着剤層から剥離した剥離紙がごみになるという問題を有していた。その問題に対し、特許文献1には、基材と、基材の第1表面に設けられた剥離剤層と、基材の第2表面に設けられた粘着剤層とを備えた粘着シートが巻き回された巻回体が開示されている。この粘着シート巻回体では、剥離剤層と粘着剤層とが重なるため、剥離紙が不要になっている。
ところで、粘着シートを荷札用ラベルや値札用ラベル等として使用する場合には、その表面に、荷物や商品等の情報を筆記、印字あるいは捺印することがある。そのため、粘着シートに筆記性、印字性及び捺印性が求められる。
特許文献1における粘着シートでは、剥離剤層を網点印刷によって設けることによって非塗工領域を分散形成し、その非塗工領域からインキを浸透させて、筆記性、印字性及び捺印性を得ようとしている。しかし、その筆記性、印字性及び捺印性は実用レベルにはなかった。
特許文献2には、台紙用の剥離紙(以下、「剥離台紙」という。)以外に剥離紙を用いない粘着シートとして、紙基材の第1表面に剥離剤層が設けられ、紙基材の第2表面に粘着剤層が設けられたものが開示されている。この粘着シートでは、隣接する粘着シートの剥離剤層と粘着剤層とが重なるように積層されることで、剥離紙の使用が省かれている。
また、特許文献2に記載の粘着シートにおいては、筆記性、印字性及び捺印性を得るために、剥離剤層の表面平滑度を低くしている。
しかし、剥離剤層の表面平滑度を低くするためには、紙基材として、通常の紙よりも表面平滑度が低いものを使用する必要があるため、基材の制限が多かった。また、剥離剤層の表面平滑度を低下させても、筆記性、印字性及び捺印性を充分に向上させることができず、例えば、捺印や、水性インキによる筆記及び印字に適していなかった。
特開2013−104906号公報 特開2013−020248号公報
本発明の課題は、剥離台紙以外に剥離紙を用いず、筆記性、印字性及び捺印性に優れ、しかも基材の制限を緩和できる粘着シート積層体を提供することにある。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]剥離剤層と基材と粘着剤層とを備える粘着シートが複数枚積層された粘着シート積層体であって、基材の第1表面側には、剥離剤層が設けられた剥離剤領域と、剥離剤層が設けられていない非剥離剤領域とが形成され、基材の第2表面側には、粘着剤層が設けられた粘着剤領域と、粘着剤層が設けられていない非粘着剤領域とが形成され、粘着剤領域と非粘着剤領域との境界が平面視で剥離剤領域に重なっており、粘着剤領域が平面視で非剥離剤領域に重なっておらず、非粘着剤領域の少なくとも1つは、その周囲が粘着剤領域と接しており、粘着剤領域の面積が粘着シートの面積の0.2〜0.8倍であり、基材の第1表面には、非剥離剤領域の位置を識別可能にする着色印刷が剥離剤領域の少なくとも一部に施されている、粘着シート積層体。
[2]基材の第2表面側には複数の非粘着剤領域が形成され、該複数の非粘着剤領域のうちの1つが第2表面の周縁の少なくとも一部に配置されてめくり代になっている、[1]に記載の粘着シート積層体。
[3]粘着剤層を形成する粘着剤がホットメルト型粘着剤である、[1]又は[2]に記載の粘着シート積層体。
[4]基材の第1表面側に非剥離剤領域が複数形成されている、[1]〜[3]のいずれかに記載の粘着シート積層体。
本発明の粘着シート積層体は、剥離台紙以外に剥離紙を用いず、筆記性、印字性及び捺印性に優れ、しかも基材の制限を緩和できる。
本発明の粘着シート積層体の一実施形態を示す斜視図である。 図1のI−I’断面図である。 本発明の粘着シート積層体の一実施形態を構成する粘着シートの一方の面(第1表面)を示す平面図である。 本発明の粘着シート積層体の一実施形態を構成する粘着シートの他方の面(第2表面)を示す平面図である。 図3のII−II’断面図である。 本発明の粘着シート積層体の他の実施形態を構成する粘着シートの一方の面(第1表面)を示す平面図である。 図6のIII−III’断面図である。
本発明の粘着シート積層体の一実施形態について説明する。
図1及び図2に、本実施形態の粘着シート積層体を示す。本実施形態の粘着シート積層体1は、粘着シート1aが複数枚積層されたものである。また、本実施形態の粘着シート積層体1は、片面が剥離面1bとされた剥離台紙1bを備え、粘着シート1aは、剥離面1b側に積層されている。
(粘着シート)
本実施形態における粘着シート1aは、図3,4に示すような矩形状のシートであって、図5に示すように、剥離剤層10と基材20と粘着剤層30とを備える。
粘着シート1aにおいては、基材20の第1表面20a側に、剥離剤層10が設けられた剥離剤領域Aと、剥離剤層10が設けられていない非剥離剤領域Bとが形成されている。本実施形態では、基材20の第1表面20a側に、非剥離剤領域Bが2つ形成されている。具体的には、矩形状の第1非剥離剤領域Bと、第1非剥離剤領域Bよりも面積が小さい矩形状の第2非剥離剤領域Bとが形成されている。非剥離剤領域Bは、基材20が露出しているため、筆記性、印字性及び捺印性を有する領域(以下、「筆記可能領域」という。)となる。
粘着シート1aにおいては、基材20の第2表面20b側に、粘着剤層30が設けられた粘着剤領域Cと、粘着剤層30が設けられていない非粘着剤領域Dとが形成されている。本実施形態では、基材20の第2表面20b側に、非粘着剤領域Dが3つ形成されている。具体的には、矩形状の第1非粘着剤領域Dと、矩形状の第2非粘着剤領域Dと、三角形状の第3非粘着剤領域Dとが形成されている。平面視において、第1非粘着剤領域Dは、第1非剥離剤領域Bに重なるように配置されており、第2非粘着剤領域Dは、第2非剥離剤領域Bに重なるように配置されている。平面視において、第3非粘着剤領域Dは、第2表面20bの1つの角部に、第3非粘着剤領域Dの全体が剥離剤領域Aに重なるように配置されている。この第3非粘着剤領域Dは、粘着シート積層体1から粘着シート1aを剥離する際のめくり代となる。
粘着シート1aにおいては、粘着剤領域Cと非粘着剤領域Dとの境界L,L,Lが平面視で剥離剤領域Aに重なっており、粘着剤領域Cが平面視で非剥離剤領域Bに重なっていない。すなわち、平面視において、粘着剤領域Cと第1非粘着剤領域Dとの境界Lは、剥離剤領域Aと第1非剥離剤領域Bのとの境界Lよりも外側に位置する。また、平面視において、粘着剤領域Cと第2非粘着剤領域Dとの境界Lは、剥離剤領域Aと第2非剥離剤領域Bとの境界Lよりも外側に位置する。また、平面視において、粘着剤領域Cと第3非粘着剤領域Dとの境界Lは、剥離剤領域A内に位置する。
粘着剤領域Cの面積は、粘着シート1aの面積の0.2〜0.8倍であり、0.5〜0.7倍であることが好ましい。粘着剤領域Cの面積が前記下限値未満であると、粘着シート積層体1において粘着シート1a同士の粘着力が弱く、使用前に剥離するおそれがある。一方、粘着剤領域Cの面積が前記上限値を超えると、非剥離剤領域B、すなわち筆記可能領域を充分に確保できなくなる。
粘着シート1aにおいては、基材20の第1表面20aに着色印刷が施されている。本実施形態では、第1表面20aの、剥離剤層10に重なる領域(すなわち、剥離剤領域A)の全面が着色印刷されて、着色印刷部40が形成されている。剥離剤層10に重ならない領域(すなわち、非剥離剤領域B)には着色印刷が施されていない。これにより、筆記可能領域である非剥離剤領域Bの位置を目視により識別可能になっている。
[剥離剤層]
剥離剤層10を構成する剥離剤としては、シリコーン系剥離剤、フッ素系剥離剤等を使用することができ、なかでも、シリコーン系剥離剤が好ましい。
シリコーン系剥離剤としては、例えば、熱硬化型剥離剤(付加硬化型シリコーン系剥離剤、縮合硬化型シリコーン系剥離剤等。)、電子線硬化型シリコーン系剥離剤、紫外線硬化型シリコーン系剥離剤(ラジカル硬化型シリコーン系剥離剤、カチオン硬化型シリコーン系剥離剤、メルカプト硬化型シリコーン系剥離剤等。)等が挙げられる。これらのなかでも、硬化速度が速く基材20に染み込み難いため、積層された各々の粘着シート1aの剥離が軽くなる点から、電子線硬化型シリコーン系剥離剤または紫外線硬化型シリコーン系剥離剤が好ましい。また、設備投資が少なくて済む点から、紫外線硬化型シリコーン系剥離剤がより好ましく、カチオン硬化型シリコーン系剥離剤が特に好ましい。
剥離剤には、必要に応じて、他の紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂、光重合開始剤、架橋剤、染料、顔料、湿潤剤、消泡剤、分散剤、帯電防止剤、レベリング剤、潤滑剤等の各種助剤が含まれてもよい。
剥離剤層10の乾燥質量は、0.1〜2.0g/mが好ましく、0.3〜1.2g/mがより好ましい。剥離剤層10の乾燥質量が下限値以上であれば、充分な剥離性を確保でき、剥離剤層10の乾燥質量が上限値以下であれば、剥離剤層10を容易に形成できる。
[基材]
基材20としては、筆記性、印字性及び捺印性を有するものであれば特に制限なく使用することができ、例えば、紙基材、樹脂フィルム等が挙げられる。
紙基材としては、キャストコート紙、アート紙、コート紙、上質紙、クラフト紙、グラシン紙等が挙げられる。
樹脂フィルムとしては、合成紙やプラスチックフィルム等が挙げられる。また、プラスチックフィルムとしては、ポリプロピレンやポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル等の各種高分子のフィルムが挙げられる。ただし、プラスチックフィルムの場合、第1表面20aがマット加工されて、筆記性、印字性及び捺印性を向上させていることが好ましい。
また、基材の第2表面には、隠蔽性を高めるために、酸化チタンやプラスチックピグメント等の塗工層を設けてもよい。
[粘着剤層]
粘着剤層30を構成する粘着剤としては、例えば、溶剤型粘着剤、エマルション型粘着剤、ホットメルト型粘着剤等が挙げられる。これらのなかでも、粘着剤の印刷によって粘着剤層30を容易に形成できることから、ホットメルト型粘着剤が好ましい。
ホットメルト型粘着剤としては、ゴム系ホットメルト型粘着剤、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等が挙げられる。これらのなかでも、粘着力の安定性、ブリード、コストの点から、ゴム系ホットメルト型粘着剤が好ましい。
ゴム系ホットメルト型粘着剤に主成分として含まれるゴムとしては、例えば、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)等のスチレン系共重合体が挙げられる。これらのなかでも、SISが好ましい。
ゴム系ホットメルト型粘着剤としてスチレン系共重合体を使用する場合には、質量平均分子量が1×10以上1×10未満のスチレン系共重合体(I)と、質量平均分子量が1×10〜1×10のスチレン系共重合体(II)とを含むことが好ましい。ここで、質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定したポリスチレン基準の求めた値である。スチレン系共重合体(I)とスチレン系共重合体(II)とを含むと、粘着シート1aの性能が温度条件によって変化し難くなり、粘着シート1aの剥離性、および被着体に対する粘着性がより安定して得られる。
スチレン系共重合体(I)とスチレン系共重合体(II)の質量比(I)/(II)は、10/1〜1/10が好ましく、5/1〜1/5がより好ましく、2/1〜1/2が特に好ましい。
粘着剤層30は、必要に応じて、粘着付与剤、軟化剤、ワックス等を含有してもよい。粘着付与剤は、粘着剤層30の粘着性を向上させるものである。軟化剤は、粘着剤層30の装置適合性を向上させるものである。ワックスは、粘着剤層30の瞬間的な粘着性を低くさせ、粘着シート1aを貼付した直後に、被着体を破損させずに引き剥がすことを容易にする。
粘着付与剤としては、例えば、脂肪族(C5)系石油樹脂、芳香族(C9)系石油樹脂、共重合(C5/C9)系石油樹脂、ジシクロペンタジエン(DCPD)系石油樹脂、クマロンインデン樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ロジン、ロジンエステル樹脂、テルペン系樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、およびこれらの水添型樹脂等が挙げられる。
粘着剤層30が粘着付与剤を含有する場合、粘着剤層30中の粘着付与剤の含有量は、粘着剤100質量部に対して、10〜70質量部が好ましく、30〜60質量部がより好ましく、30〜50質量部が特に好ましい。前記粘着付与剤の含有量が下限値以上であれば、優れた粘着力が得られやすく、被着体に貼付した粘着シート1aが部分的に剥がれたり、完全に脱落したりすることを容易に抑制できる。前記粘着付与剤の含有量が上限値以下であれば、粘着シート1aの剥離が重くなりすぎることを抑制しやすい。
軟化剤としては、例えば、各種可塑剤、ポリブテン、液状粘着付与剤樹脂、ポリイソブチレン低重合体、ポリビニルイソブチルエーテル低重合体、ラノリン、塊重合ゴム、プロセスオイル、ナフテン系オイル、パラフィン系オイル、加硫オイル等が挙げられる。
粘着剤層30が軟化剤を含有する場合、粘着剤層30中の軟化剤の含有量は、粘着剤100質量部に対して、1〜50質量部が好ましく、5〜35質量部がより好ましく、10〜25質量部が特に好ましい。前記軟化剤の含有量が下限値以上であれば、粘着剤の粘度が高くなりすぎることを抑制しやすい。前記軟化剤の含有量が上限値以下であれば、粘着剤の粘度が低くなりすぎることを抑制しやすい。
ワックスとしては、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、石油系ワックス、合成ワックスに加え、これらの加工・変性ワックスが好ましく挙げられる。植物系ワックスとしては、カルナバワックス、木蝋がより好ましい。動物系ワックスとしては、蜜蝋がより好ましい。鉱物系ワックスとしては、モンタンワックス、オゾケライトがより好ましい。石油系ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスがより好ましい。合成ワックスとしては、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、油脂系(エステル、ケトン類、アミド)合成ワックス、水素化ワックスがより好ましい。加工・変性ワックスとしては、前記したより好ましいワックスの加工、変性ワックスがより好ましい。
さらに、ワックスとしては、融点が42〜73℃のパラフィンワックス、融点が50〜120℃のマイクロクリスタリンワックス、あるいはポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスのようなポリオレフィンワックスが特に好ましい。
ポリオレフィンワックスは、質量平均分子量が1,000から10,000程度のものである。このポリオレフィンワックスは、高圧重合法、低圧重合法、または高分子量のポリオレフィンの熱分解によって得られる。
加工・変性ワックスの具体例としては、例えば、前記したワックスを酸化して、該ワックスにヒドロキシ基、エステル基、カルボキシル基、アルデヒド基、ペルオキシド基等の極性基を導入したものが挙げられる。
粘着剤層30がワックスを含有する場合、粘着剤層30中のワックスの含有量は、粘着剤100質量部に対して、0.1〜25質量部が好ましく、0.5〜15質量部がより好ましく、1〜10質量部が特に好ましい。前記ワックスの含有量が下限値以上であれば、貼付から短時間であれば被着体を破損させずに容易に粘着シート1aを剥がすことができる。前記ワックスの含有量が上限値以下であれば、充分な粘着力が得られる。
粘着剤層30には、さらに必要に応じて、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、着色剤、帯電防止剤等の添加剤が含まれてもよい。
粘着剤層30の乾燥質量は、5〜60g/mが好ましく、10〜30g/mがより好ましい。粘着剤層30の乾燥質量が下限値以上であれば、充分な接着性能が得られる。粘着剤層30の乾燥質量が上限値以下であれば、粘着剤が非剥離剤領域Bにはみ出しにくくなる。
粘着剤層30のJIS Z 0237に基づいて測定される180°引き剥がし粘着力は、3〜20N/10mmが好ましく、4〜16N/10mmがより好ましく、5〜14N/10mmが特に好ましい。前記180°引き剥がし粘着力が下限値以上であれば、被着体に貼付した粘着シート1aが剥離することを抑制できる。前記180°引き剥がし粘着力が上限値以下であれば、粘着シート1aの剥離が軽くなる。
(粘着シート積層体の製造方法)
上記粘着シート積層体1は、例えば、以下の製造方法により製造される。
本例の製造方法は、着色印刷工程と剥離剤層形成工程と粘着剤層印刷工程と積層工程とを有する。
着色印刷工程は、巻き取りから繰り出した基材20の連続シートの第1表面20aに、上記の着色印刷部40が形成されるように着色印刷を施す工程である。
印刷方法としては特に制限されず、例えば、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、平版印刷法、インクジェット印刷法等を適用してインキを印刷することができる。
印刷後には、必要に応じて、加熱乾燥、真空乾燥等の乾燥を施してもよい。また、インキとして紫外線硬化性インキを用いた場合には、紫外線を照射してインキを硬化させる。
剥離剤層形成工程は、基材20に形成した着色印刷部40を設けた表面に剥離剤層10を形成する工程である。
剥離剤層形成工程では、剥離剤層10がない非剥離剤領域Bを形成する必要があるため、剥離剤を印刷することが好ましい。印刷方法としては、着色印刷工程と同様の印刷方法を適用することができる。剥離剤の印刷に適している点では、フレキソ印刷が好ましい。
剥離剤を間欠塗工することにより、非剥離剤領域Bを得ながら剥離剤層10を形成することも可能であるが、簡便ではないため、好ましくない。
粘着剤層形成工程は、基材20の第2表面20bに粘着剤層30を設ける工程である。
粘着剤層形成工程では、粘着剤層30がない非粘着剤領域Dを形成する必要があるため、粘着剤を印刷することが好ましい。印刷方法としては、着色印刷工程と同様の印刷方法を適用することができる。粘着剤の印刷に適している点では、フレキソ印刷が好ましい。ただし、高粘度であるホットメルト型粘着剤をフレキソ印刷する場合には、周面に多数の凹部が形成されたアニロックスロールの代わりに、凹凸がなく且つ加熱された粘着剤供給ロールを用いることが好ましい。前記粘着剤供給ロールを用いる場合のホットメルト型粘着剤の計量方法としては、粘着剤供給ロールに対して対向ロールを平行に且つ水平に配置し、粘着剤供給ロールと対向ロールとの間隔を調整する方法が挙げられる。この方法では、粘着剤供給ロールと対向ロールとの間に向けて粘着剤を供給し、粘着剤供給ロールと対向ロールとの間隔を調節することによってホットメルト型粘着剤の供給量を調整する。
積層工程は、粘着シート1aの連続シートを各粘着シート1aの寸法に裁断し、粘着シート1aを剥離台紙1bの剥離面1b側に順次積層して粘着シート積層体1を得る工程である。
裁断方法としては、カッターを備えた各種裁断機を用いた方法を適用すればよい。
粘着シート1aの積層では、粘着シート1aの剥離剤層10に、次に作製した粘着シート1aの粘着剤層30を重ね合せる。
得られた粘着シート積層体1においては、寸法を微調整するためにトリミングしてもよい。
上記粘着シート積層体の製造方法では、着色印刷工程において、基材20の連続シートの幅方向端部に位置合わせマークを印刷してもよい。位置合わせマークを印刷した場合には、剥離剤層形成工程において、位置合わせマークをセンサにより読み取って、剥離剤の印刷位置を目的の位置に容易に合わせることができる。また、粘着剤層形成工程においても、位置合わせマークをセンサにより読み取って、粘着剤の印刷位置を目的の位置に容易に合わせることができる。
位置合わせマークは、粘着シート1aにおいては不要であるから、トリミングによって取り除くことが好ましい。
(使用方法)
上記粘着シート積層体1は、例えば、以下の第1使用例〜第3使用例のように使用される。
第1使用例では、まず、最表の粘着シート1aの、第1非剥離剤領域B及び第2非剥離剤領域Bからなる筆記可能領域に、可変情報(例えば、商品名、価格、商品番号、荷物の品物名、住所、宛先、日付、バーコード等)を筆記、印字あるいは捺印する。次いで、第3非粘着剤領域Dによって形成されためくり代を指で挟んで掴み、めくり上げて、最表の粘着シート1aを剥離する。その後、剥離した粘着シート1aを、粘着剤層30によって、荷物や商品等の被着体に貼着する。
第2使用例では、最表の粘着シート1aの、第3非粘着剤領域Dによって形成されためくり代を指で挟んで掴み、めくり上げて、最表の粘着シート1aを剥離する。次いで、剥離した粘着シート1aを、粘着剤層30によって、荷物や商品等の被着体に貼着する。その後、第1非剥離剤領域B及び第2非剥離剤領域Bからなる筆記可能領域に、可変情報を筆記、印字あるいは捺印する。
第3使用例では、まず、最表の粘着シート1aの、第1非剥離剤領域Bに、可変情報(例えば、商品名、価格、商品番号、荷物の品物名、住所、宛先、日付、バーコード等)を筆記、印字あるいは捺印する。次いで、第3非粘着剤領域Dによって形成されためくり代を指で挟んで掴み、めくり上げて、最表の粘着シート1aを剥離する。その後、剥離した粘着シート1aを、粘着剤層30によって、荷物や商品等の被着体に貼着する。その後、第2非剥離剤領域Bに、可変情報を筆記、印字あるいは捺印する。
(作用効果)
上記実施形態の粘着シート積層体1では、基材20が露出した非剥離剤領域Bが筆記可能領域となっており、剥離剤層10に筆記、印字及び捺印する必要はなく、基材20に筆記、印字及び捺印することができる。そのため、筆記性、印字性及び捺印性に優れ、水性インキによる筆記及び印字にも適している。
また、粘着シート1aは、筆記性、印字性及び捺印性を向上させるために、剥離剤層10の表面平滑度を低下させる必要はない。したがって、基材20として、表面平滑度が低いものを使用しなくてもよいため、基材20の制限を緩和できる。
また、粘着シート積層体1では、粘着剤領域Cと非粘着剤領域Dとの境界が剥離剤領域Aに重なっており、粘着剤領域Cが非剥離剤領域Bに重なっていないため、隣接する粘着シート1a同士において、粘着剤層30が剥離剤層10に必ず重なる。したがって、剥離台紙1b以外の剥離紙を使用する必要がない。
また、第1表面20aの剥離剤領域Aの全面に着色印刷部40が形成され、非剥離剤領域Bには着色印刷が施されていないため、筆記可能領域である非剥離剤領域Bの位置を目視により識別可能になっている。
複数枚の粘着シート1aが積層されている状態では、特に高温時において、粘着剤層30が押し潰されて、基材20の面方向に広がることがある。しかし、上記実施形態では、粘着剤領域Cと非粘着剤領域Dとの境界が剥離剤領域Aに重なっているため、粘着剤層30が基材20の面方向に広がっても、剥離剤領域Aからはみ出しにくくなっている。したがって、隣接する粘着シート1aの基材20同士が粘着剤層30によって貼着されることが防止されている。
上記の粘着シート積層体1においては、第3非粘着剤領域Dによって粘着シート1aにめくり代が形成されているため、粘着シート1aを容易に指先で挟んで掴むことができる。したがって、粘着シート1aを容易に剥離できる。特に、めくり代が第2表面20bの角部に形成されているから、粘着シート1aをより容易に指先で掴むことができるため、粘着シート1aをより容易に剥離できる。
また、基材20の第1表面20a側に第1非剥離剤領域Bと第2非剥離剤領域Bが形成されていることで、複数の可変情報を、第1非剥離剤領域Bと第2非剥離剤領域Bとに分けて筆記あるいは印字することができる。したがって、筆記あるいは印字された可変情報を判読しやすくなる。
(他の実施形態)
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
非剥離剤領域の形成数は2つでなくてもよく、1つでもよいし、3つ以上でもよい。
非粘着剤領域の形成数は3つでなくてもよく、1つでもよいし、2つでもよいし、4つ以上でもよい。
めくり代は、第2表面の周縁の少なくとも一部に非粘着剤領域を配置することによって形成したものでなくてもよい。例えば、粘着シートの周縁の少なくとも一部における粘着剤層の粘着面に糊殺し層を設けてめくり代を形成してもよい。ここで、「糊殺し」とは、粘着剤層の粘着面に、非粘着性の層を形成することである。
糊殺し層を形成する方法としては、糊殺し剤を印刷する方法を適用することができる。印刷方法は、上記着色印刷工程の印刷方法と同様の方法を適用することができ、なかでも、フレキソ印刷が好ましい。糊殺し剤としては、速乾性の点から、紫外線硬化性のインキが好ましい。
めくり代となる第3非粘着剤領域は、その全体が剥離剤領域に重なっていなくてもよい。例えば、基材の第1表面の1つの角部に、図6及び図7に示すように三角形状の第3非剥離剤領域Bが形成され、その第3非剥離剤領域Bに第3非粘着剤領域Dが重なってもよい。ただし、この形態においても、平面視において、剥離剤領域Aと第3非剥離剤領域Bとの境界Lは、粘着剤領域Cと第3非粘着剤領域Dとの境界Lよりも外側に位置して、粘着剤領域Cと第3非粘着剤領域Dとの境界Lが剥離剤領域Aに重なっている。また、粘着剤領域Cは第3非剥離剤領域Bに重ならない。
めくり代は、第2表面の1つの角部に三角形状に配置されている必要はなく、他の形状(例えば、四角形状等)であってもよい。また、めくり代は、第2表面の周縁の少なくとも一部に配置されていればよく、第2の表面の周縁の全部がめくり代であっても構わない。
また、本発明の粘着シート積層体において、めくり代は必須の構成ではなく、粘着シートに形成されていなくても構わない。
本発明において、着色印刷部は、非剥離剤領域の位置を識別可能になっていれば、特に限定はしない。上記実施形態では、着色印刷部が剥離剤領域の全面に形成される態様としたが、剥離剤領域の一部に、例えば、非剥離剤領域を囲うように、着色印刷部が形成される態様でもよい。
また、着色印刷部は、非剥離剤領域に形成されても構わない。例えば、非剥離剤領域内に文字や図形を着色印刷することにより、非剥離剤領域の位置を識別可能にしてもよい。具体的には、「日付」、「氏名」、「印」等の文字、枠、下線、罫線、矢印、白抜きの円等の図形を印刷することにより、非剥離剤領域の位置を識別可能にしてもよい。
粘着シートの形状、非剥離剤領域の形状、非粘着剤領域の形状は矩形状である必要はなく、各々、その他任意の形状、例えば、多角形状(三角形状、五角形状、六角形状等)、円形状、楕円形状、ハート形状等であってもよい。
1 粘着シート積層体
1a 粘着シート
1b 剥離台紙
10 剥離剤層
20 基材
20a 第1表面
20b 第2表面
30 粘着剤層
40 着色印刷部
A 剥離剤領域
B 非剥離剤領域
第1非剥離剤領域
第2非剥離剤領域
C 粘着剤領域
D 非粘着剤領域
第1非粘着剤領域
第2非粘着剤領域
第3非粘着剤領域

Claims (4)

  1. 剥離剤層と基材と粘着剤層とを備える粘着シートが複数枚積層された粘着シート積層体であって、
    基材の第1表面側には、剥離剤層が設けられた剥離剤領域と、剥離剤層が設けられていない非剥離剤領域とが形成され、
    基材の第2表面側には、粘着剤層が設けられた粘着剤領域と、粘着剤層が設けられていない非粘着剤領域とが形成され、
    粘着剤領域と非粘着剤領域との境界が平面視で剥離剤領域に重なっており、粘着剤領域が平面視で非剥離剤領域に重なっておらず、
    非粘着剤領域の少なくとも1つは、その周囲が粘着剤領域と接しており、
    粘着剤領域の面積が粘着シートの面積の0.2〜0.8倍であり、
    基材の第1表面には、非剥離剤領域の位置を識別可能にする着色印刷が剥離剤領域の少なくとも一部に施されている、粘着シート積層体。
  2. 基材の第2表面側には複数の非粘着剤領域が形成され、該複数の非粘着剤領域のうちの1つが第2表面の周縁の少なくとも一部に配置されてめくり代になっている、請求項1に記載の粘着シート積層体。
  3. 粘着剤層を形成する粘着剤がホットメルト型粘着剤である、請求項1又は2に記載の粘着シート積層体。
  4. 基材の第1表面側に非剥離剤領域が複数形成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の粘着シート積層体。
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