JP6124393B2 - モールド変圧器 - Google Patents

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Description

本発明は、モールド変圧器に関する。
変圧器の一種として、モールド変圧器と称されるものがある。このモールド変圧器は、絶縁特性を良好に得るため、樹脂材料による円筒形の成形体(モールド)内にコイルを埋め込み状態に一体化させ、いわゆるモールド構成にしている。1次側,2次側のコイルは、例えば平角線材などの線材を巻回することにより形成する。このモールドは、例えばエポキシ樹脂と充填材との混合樹脂などから形成している。
そしてモールド変圧器は、磁気回路を構成する鉄心に、上述した樹脂モールドされたコイルを装着して構成される。鉄心の構造は各種のものがあるが、そのうちの一つに、帯板状の珪素鋼板からなる長方形状のブロックを適宜積み重ねて平面ロ字状の積鉄心を構成する。この種のモールド変圧器は、例えば特許文献1等に開示されている。
特開2011−1298341号公報
変圧器は通電時は鉄心およびコイルから発熱し、その熱を空気中に放熱するが放熱性能に反比例して温度上昇する。そのため従来よりモールド変圧器では、発熱の影響が無視できなくなる。すなわち、モールド変圧器の発する熱は、コイルへの通電にともなう当該コイルの発熱と、鉄心が励磁されることにともなう当該鉄心の発熱がある。そこでかかる発熱を冷却できないと、モールド変圧器が規定値以上に温度上昇するといった課題がある。これの解決のため変圧器の損失を変えない場合はモールド変圧器を冷却ファンなどの送風手段により強制的に風冷する手段があるが、例えば大型のファンなどの付加装置による騒音増加、部品数、費用の上昇などの問題があった。
上述した課題を解決するために、本発明に係るモールド変圧器は、(1)一対の磁性体からなる継鉄部の少なくとも両端同士を磁性体からなる脚部で連結して構成され、前記継鉄部並びに前記脚部はそれぞれ複数の帯板状のブロックを長手方向に交互にずらしながら積層するとともに、その接合部が傾斜した鉄心と、前記脚部に装着したモールドコイルと、を備えたモールド変圧器であって、前記ブロックが複数重ねられて構成される前記鉄心の前後面には、それぞれガイド板を配置し、そのガイド板ごと前記ブロックがボルト・ナットで締結されており、積層方向に隣接するブロック間にスペーサ部材を介在させることで積層する前記ブロックの間の少なくとも一箇所に隙間をあけてスリットを形成し、前記スペーサ部材は、前記ボルトの軸に装着され、前記スペーサ部材と前記ブロックの間に補助ガイド板を介在させ、前記補助ガイド板の厚さは前記ガイド板の厚さよりも薄くした。
スリットを設けることで、鉄心の内部空間(脚部及び継鉄部で囲まれた空間)が鉄心の外部とつながり、鉄心の内周面から発する熱により暖められた内部空間の熱は、スリットを介して例えば自然対流により外部に逃げ、放熱効果が高まり、鉄心の冷却効果が向上する。スリットを設けることで、鉄心のスリットに対面する面も冷却され、例えば鉄心全体の温度を均一に近づけることができる。
さらに本発明は、積層方向に隣接するブロック間にスペーサ部材を介在させることで前記隙間をあけてスリットを形成したため、スペーサ部材の厚さにより、所望の長さの隙間を確保でき、簡単にスリットを形成できるので良い。
(2)前記ボルト以外の場所には前記スペーサ部材を配置しないようにするとよい。
(3)前記鉄心の外部に送風手段を配置し、強制風冷タイプとするとよい。送風手段は、実施形態ではファン・送風機と称しているものに対応する。単純に空気を鉄心に吹き付けるものはもちろん、冷風を吹き付けるものなど各種のものを適用できる。送風手段からの風がスリット内を通過するため、鉄心内部にも風が当たり冷却効率が向上するので良い。また、スリット内を通過する風により、鉄心の内部空間に溜まっていた熱も強制的に外部に排気できるので好ましい。また、スリットを設けた場合、例えば鉄心の一面に送風手段の風が当たるものであっても、スリットを通って他の面にも風を送ることができるので好ましい。さらに、モールドコイルを装着する脚部にもスリットが形成されているので、送風手段からの風は、係るスリット内を移動してモールドコイルの内周面にも当たる。よって、モールドコイルに直接風が当たる面積が増大し、コイルに対する冷却効率も向上する。
(a)一対の磁性体からなる継鉄部の少なくとも両端同士を磁性体からなる脚部で連結して構成され、前記継鉄部並びに前記脚部はそれぞれ複数の帯板状のブロックを長手方向に交互にずらしながら積層するとともに、その接合部が傾斜した鉄心と、前記脚部に装着したモールドコイルと、を備えたモールド変圧器であって、前記継鉄部の外周面と、前記脚部の外周面の少なくとも一方の表面形状を、前記ブロックの積層する方向に凹凸とした。
鉄心で発生した熱は、鉄心の表面から放熱される。そして、外周面は鉄心の外部空間に臨んでいるため、鉄心で発生した熱はそのまま外部に放熱される。そして、従来は平坦面であった外周面を本発明では積層方向で凹凸とすることで、放熱部分の表面積が増加し、冷却効果が向上する。これに伴いコイルからの発熱の冷却効果も向上するため、コイルの温度上昇値が下がる分コイルの損失を温度上昇規定値まで大きくできる。このため、導体の断面積を小さくできるので、コイルの小型化を図ることができる。また導体の断面積をそのままとする場合、温度上昇既定値まで通電する電流値を大きくできる。これは変圧器を増容量することとなる。このことは変圧器の冷却が自冷の場合も風冷の場合も同様である。よって、例えば鉄心ひいてはモールド変圧器全体の小型化を図ることができ、また、同一寸法であれば変圧器の増容量が可能となる。なお本発明では、少なくとも外周面に凹凸を形成するようにしたが、実施形態等に示すように内周面にも凹凸を形成しても良い。本発明では、冷却効果が向上するため、ファンのための付加装置の設置が必須とならず、また設置する場合でも小型なものであったり、ファン容量を小さくすることが可能となり、また空調設備の低容量化が図れる。
(b)前記凹凸は、凹溝と凸条が繰り返し配置されるフィン構造とするとよい。凹溝と凸条が繰り返しとは、積層するブロック毎に凹溝と凸条が交互に形成されるものに限ることはなく、例えば複数ブロック毎に凹溝と凸条が交互に繰り返すようにするものでもよい。その場合に、複数ブロックは同じ数でも良いし、異ならせても良い。そして異なる場合には、一方を1個としても良い。さらに、凸条の突出量(凹溝の深さ)は必ずしても一定でなくても良い。つまり、凹溝を構成する区間と凸条を構成する区間(各区間を構成するブロック数は任意)が繰り返し形成されていれば良い。実施形態のように、凹溝と凸条は、同じブロック数で交互に繰り返すようにした方が、共通した部品を利用して簡単に組み立てることができるので好ましい。
(c)前記継鉄部の中間部同士を連結する中央脚部を備え、その中央脚部の側面の表面形状を、前記ブロックの積層する方向に凹凸とするとよい。この発明は、三相タイプのモールド変圧器にも適用するものであり、中央脚部の側面も凹凸とすると冷却効果が向上するのでよい。なお、三相タイプのモールド変圧器において中央脚部の側面の表面形状に凹凸を形成したものは、上記の(a)の発明に含まれる。
上記の(a)から(c)のいずれかに記載のモールド変圧器に用いる鉄心の組み立て方法であって、前記継鉄部を構成するための継鉄部用ブロックと、前記脚部を構成するための脚部用ブロックは帯板状であって両端の接合部が傾斜した形状であり、前記継鉄部用ブロックと前記脚部用ブロックを長手方向に交互にずらしながら積層し、前記継鉄部を構成するための継鉄部用ブロックと、前記脚部を構成するための脚部用ブロックの一方は、長手方向とともに短手方向にも交互にずらすようにした。短手方向にずらすだけで外周面に積層方向で凹凸を繰り返す形状を簡単に製造できるので良い。
本発明では、鉄心の冷却効率が向上する。よって、鉄心ひいてはモールド変圧器全体の小型化を図ることができ、また、同一寸法であれば変圧器の増容量が可能となる。
(a)は本発明に係るモールド変圧器の第一実施形態を示す正面図、(b)はその側面図、(c)はその平面図である。 第一実施形態の要部となる鉄心を示す部分拡大斜視図である。 (a)は鉄心の正面図、(b)はa−a′断面図である。 鉄心を構成する各ブロックを示す図である。 各ブロックを用いて鉄心を組み立てる方法を説明する図である。 各ブロックを用いて鉄心を組み立てる方法を説明する図である。 第二実施形態の要部となる鉄心を示す部分拡大斜視図である。 第二実施形態の要部となる鉄心を示す側面図である。 第三実施形態の要部となる鉄心を示す部分拡大斜視図である。 第三実施形態の要部となる鉄心の正面図である。 鉄心を構成する各ブロックを示す図である。 各ブロックを用いて鉄心を組み立てる方法を説明する図である。 第四実施形態の要部となる鉄心を示す部分拡大斜視図である。
図1は、本発明に係るモールド変圧器の第一形態(参考例)の外観図を示している。本形態(参考例)のモールド変圧器は、単相タイプのモールド変圧器である。本形態(参考例)のモールド変圧器10は、磁気回路を構成する鉄心11と、鉄心11に装着されたモールドコイル12を備える。本形態(参考例)の鉄心11は積鉄心であり、上下に延びる一対の脚部14と、上下に配置され水平方向に延びる一対の継鉄部(「ヨーク部」とも称する)15を備える。これにより鉄心11は、平面略ロ字状に形成される。後述するように、脚部14と継鉄部15は、それぞれ所定形状の帯板状の方向性珪素鋼板を多数積層して構成し、隣接する脚部14の端部と継鉄部15の端部同士を連結して一体化する。上側の継鉄部15には断面コ字状の変圧器金具16を上から被せ、下側の継鉄部15には断面コ字状の変圧器金具16を底面側より装着する。
具体的な図示は省略するが、モールドコイル12は、二重の筒構造となる。つまり外側に一次側モールドコイルが位置し、その一次側モールドコイルの内周に二次側モールドコイルを挿入する。そして、その二次側モールドコイルの内周に、脚部14を挿入する配置とする。一次側モールドコイルの巻始め端側や巻き終わり端側には一次側端子17が取り付けられる。二次側モールドコイルの巻始め端側や巻き終わり端側には二次側端子18が取り付けられる。これらの基本的な構成は、従来のモールド変圧器と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
図2,図3に示すように、本形態(参考例)では、鉄心11の上下に配置される継鉄部15の上下の表面を厚さ方向(方向性珪素鋼板の積層方向)に沿って凹凸を繰り返すようにした。すなわち、継鉄部15の上辺及び下辺(厚さ方向と直交する方向)に沿って延びるように形成した凸条15a及び凹溝15bが、継鉄部15の厚さ方向に交互に配置される。図2では、上方に位置する継鉄部15の上面の部分に厚さ方向に凹凸が繰り返し形成される状態が示されているが、図3に示すように、上方に位置する継鉄部15の下面の部分にも厚さ方向に凸条15aと凹溝15bが交互に凹凸が繰り返し形成される。また、下方に位置する継鉄部15の上下両面にも、厚さ方向に凸条と凹溝を交互に繰り返し形成する。
このように、凸条と凹溝が繰り返して構成されるフィン構造を採ることで、継鉄部15の上面・下面が平坦な従来のタイプに比べ凹溝15bの奥面より突出した凸条15aの前後面の面積の分だけ表面積、すなわち放熱面積が増加する。よって、鉄心11の冷却効率が高まり、励磁に伴い発生する鉄心の熱は効率よく放熱され、鉄心の温度上昇を抑制、低減することができる。よって、鉄心ひいてはモールド変圧器全体を小型化することが可能となり、それにともない軽量化も図れる。また、同一寸法であれば変圧器の増容量が可能となる。
[鉄心の組み立て方法]
上述したように、本形態(参考例)の鉄心11は積鉄心であり、所定形状の方向性珪素鋼板を多数積層することで平面略ロ字状に形成する。そこで、複数枚の方向性珪素鋼板を重ねたものを1つのブロックとし、ブロック単位で上下に交互にずらすことで積層方向に凸条と凹溝が交互に出現するようにしている。本形態(参考例)では、2ブロック毎に、上下にずらすようにしたため、図3(b)に示すように、あるブロックに着目すると、下側に凸条15aが形成されると同じブロックの上側には凹溝15bが形成され(例えば、図3(b)中、左端や右端のブロック等)、下側に凹溝15bが形成されると同じブロックの上側には凸条15aが形成される(例えば、図3(b)中、端から3つめ及び4つめのブロック等)。
このようにブロックを上下にずらしながら組み立てることで、例えば継鉄部15を構成する方向性珪素鋼板を構成する方向性珪素鋼板の外形状は同じ所定形状のものを用いることができる。脚部14を構成する方向性珪素鋼板についても同様である。よって、ブロック単位で見た場合の鉄心11内を通過する磁束の通る断面積は、上下にずらさない従来のものと同じにすることができる。
上記のようにブロック単位で上下に交互にずらしながら鉄心11を組み立てる具体的な方法は以下の通りである。まず、継鉄部15と脚部14は、共に方向性珪素鋼板を用いて構成する。図3にも示したが、その継鉄部15と脚部14の接合面は、45度傾斜させるとともに、接合面同士を適宜に重ね接合することで、いわゆる額縁形鉄心を形成している。なお、本形態(参考例)では、接合部が45度で傾斜しているが、その角度は、傾斜を30度や60度など、任意の角度(鋭角)とすることができる。
図4は、脚部14と継鉄部15をそれぞれ構成するための方向性珪素鋼板を所定枚数積層して形成される各ブロックを示している。図4(a)は第一脚部用ブロック21を示し、図4(b)は第二脚部用ブロック22を示す。図4(c)は第一継鉄部用ブロック23を示し、図4(d)は第二継鉄部用ブロック24を示す。各ブロック21〜24は、それぞれ複数枚(例えば12枚)の帯板状の方向性珪素鋼板を重ねて構成する。各方向性珪素鋼板は、圧延方向を長手方向の両端が45度傾斜する等脚台形の平面形状からなる。
第一脚部用ブロック21と第二脚部用ブロック22は、その外形の寸法形状は同じであるが、ガイド用の貫通孔21a,22aの形成位置を異ならせている。具体的には、ともに2個の貫通孔21a,22aを形成し、各貫通孔21a,22aは、短手方向の中心位置に配置するとともに、組となる2個の貫通孔(21aと21a,22aと22a)間の間隔Aは等しい設定としているが、長手方向の配置位置をずらしている。第一脚部用ブロック21は、長手方向の中心位置に対して対象(中心位置からの距離が等しい)になるように2つの貫通孔21aを配置する。第二脚部用ブロック22は、組となる2個の貫通孔22a間の中点Pが、第二脚部用ブロック22の長手方向の中心位置から距離Bだけずれる配置とする。これにより、両ブロック21,22に設けた貫通孔21a,22aは、ブロックの長手方向に距離Bだけずれた位置関係になる。この距離Bは、ブロック単位で上下に交互にずらす際のずれ量、つまり、凸条15aの凹溝15bの奥面からの突出量に相当し、本形態(参考例)では、例えば10mmとする。よって、第一脚部用ブロック21の貫通孔21aと、第二脚部用ブロック22の貫通孔22aが対向・一致するように両ブロック21,22を重ね合わせると、第一脚部用ブロック21と第二脚部用ブロック22は、第一長辺21b,22b同士と第二長辺21c,22c同士は重なった状態で、長手方向の両斜辺21d,22dが距離Bだけずれた状態となる。
第一継鉄部用ブロック23と第二継鉄部用ブロック24は、その外形の寸法形状は同じであるが、ガイド用の貫通孔23a,24aの形成位置を異ならせている。具体的には、ともに1つの貫通孔23a,24aを形成し、第一継鉄部用ブロック23の貫通孔23aは、短手方向の中心位置から図中、下側に所定距離(B/2)だけずらし、第二継鉄部用ブロック24の貫通孔24aは、短手方向の中心位置から図中、上側に所定距離(B/2)だけずらした配置とする。これにより、第一継鉄部用ブロック23と第二継鉄部用ブロック24の外周が一致するように重ねた場合、第一継鉄部用ブロック23の貫通孔23aと第二継鉄部用ブロック24の貫通孔24aは、短手方向に距離Bだけずれた位置関係となる。よって第一継鉄部用ブロック23の貫通孔23aと、第二継鉄部用ブロック24の貫通孔24aが対向・一致するように両ブロック23,24を重ね合わせると、第一継鉄部用ブロック23の第一長辺23bは第二継鉄部用ブロック24の第一長辺24bよりも外側に距離Bだけずれて突出し、第二継鉄部用ブロック24の第二長辺24cは第一継鉄部用ブロック23の第二長辺23cよりも外側に距離Bだけずれて突出した状態となる。
本形態(参考例)では、第一,第二継鉄部用ブロック23,24は、積層するに際し、長手方向に交互に所定距離Xだけずらす。この距離Xは、本形態(参考例)では、上記の上下にずらす距離Bと等しくしているが異なっていても良い。このように長手方向にずらすことで、各継鉄部用ブロック23,24は、交互にその片側の先端が所定距離Xだけ側方に突出するようになる。同様に、第一,第二脚部用ブロック21,22も長手方向に交互に所定距離Xだけずらして積層する。このとき、隣接する継鉄部用ブロックと脚部用ブロックは、ずらす方向を逆にし、それぞれのブロックの突出した先端は、相手方の引っ込んだ空間内に入り込む。
さらに、本形態(参考例)では、同じ積位置にある2つの継鉄部用ブロックのずらす方向も互いに逆にしている。同様に同じ積位置にある2つの脚部用ブロックのずらす方向も互いに逆にしている。
そして具体的には、図5,図6に示す積順で各ブロックを配置して重ねていく。図5に示すように、同じ積位置では、第一脚部用ブロック21と、第二脚部用ブロック22と、第一継鉄部用ブロック23と、第二継鉄部用ブロック24を適宜配置するようにしている。例えば図5(a)は、積み順が1番目、5番目、9番目……に用いる配置パターンであり、図中左側に第一脚部用ブロック21、図中右側に第二脚部用ブロック22、図中上側に第二継鉄部用ブロック24、図中下側に第一継鉄部用ブロック23を配置する。そして、上側の第二継鉄部用ブロック24を右側にずらし、下側の第一継鉄部用ブロック23を左側にずらす配置をとる。これにあわせて左側の第一脚部用ブロック21を上側にずらし、右側の第二脚部用ブロック22を下側にずらす配置をとる。
図5(b)は、上記の図5(a)に示す配置の次(積み順が2番目、6番目、10番目……)に重ねる各ブロックの配置パターンを示している。よって、各ブロックは図5(a)に示す配置パターンのブロックとは逆方向にずらしている。つまり、図中左側に第二脚部用ブロック22、図中右側に第一脚部用ブロック21、図中上側に第二継鉄部用ブロック24、図中下側に第一継鉄部用ブロック23を配置する。そして、上側の第二継鉄部用ブロック24を左側にずらし、下側の第一継鉄部用ブロック23を右側にずらす配置をとる。これにあわせて左側の第二脚部用ブロック22を下側にずらし、右側の第一脚部用ブロック22を上側にずらす配置をとる。また、この配置パターンを構成するため、例えば上側に配置する第二継鉄部用ブロック24と下側に配置する第一継鉄部用ブロック23は、表裏を反転して重ねる。これにより、左右にずらしても貫通孔23a,24aの位置が一致する。このように各ブロックを重ねるに際し、表裏を適宜反転することで、4種類のブロックを用いて鉄心を組み立てることができる。
同様に、図5(c)は積み順が3番目、7番目、11番目……に用いる配置パターンであり、図中左側に第二脚部用ブロック22、図中右側に第一脚部用ブロック21、図中上側に第一継鉄部用ブロック23、図中下側に第二継鉄部用ブロック24を配置する。そして、上側の第一継鉄部用ブロック23を右側にずらし、下側の第二継鉄部用ブロック24を左側にずらす配置をとる。これにあわせて左側の第二脚部用ブロック22を上側にずらし、右側の第一脚部用ブロック21を下側にずらす配置をとる。
さらに、図5(d)は積み順が4番目、8番目、12番目……に用いる配置パターンであり、図中左側に第一脚部用ブロック21、図中右側に第二脚部用ブロック22、図中上側に第一継鉄部用ブロック23、図中下側に第二継鉄部用ブロック24を配置する。そして、上側の第一継鉄部用ブロック23を左側にずらし、下側の第二継鉄部用ブロック24を右側にずらす配置をとる。これにあわせて左側の第二脚部用ブロック22を下側にずらし、右側の第一脚部用ブロック21を上側にずらす配置をとる。
そして、図5(a)〜(d)を積み順で重ねる際に、対応する貫通孔が重ね方向で一致するようにする。よって、図5(a),(b)の配置パターンは、上下方向・左右方向がともに一致する。また、図5(c),(d)の配置パターンは、上下・左右方向がともに一致する。そして、図5(a),(b)の配置パターンの2つのブロックと、図5(c),(d)の配置パターンの2つのブロックは、上下にずらす。具体的には、図5(a),(b)の配置パターンのブロックに対し、図5(c),(d)の配置パターンのブロックが上に所定距離Bだけずれる。よって、第二継鉄部用ブロック24が凹溝を構成し、第一継鉄部用ブロック23が凸条を構成することになる。
そして、所定数のブロックを重ねたならば、貫通孔内にボルトを貫通するように挿入し、ナットを締結することで一体化する。このとき、複数重ねたブロックの前後面には、ガイド板19を配置し(図1参照)、係るガイド板19ごとボルト・ナットで締結して一体化し、鉄心11を構成する。このようにガイド板19を設けるのは、ブロックを構成する方向性珪素鋼板は、薄く曲がりやすいためである。そしてガイド板19にて挟み付けることで、係る方向性珪素鋼板が湾曲等するのを抑止している。
上記の説明では、同じ積み順を構成する第一,第二脚部用ブロック21,22と第一,第二継鉄部用ブロック23,24を組み合わせながら積層して製造したが、本発明はこれに限るとはなく、例えば継鉄部15を先に形成し、それに対して第一,第二脚部用ブロック21,22を適宜装着して脚部14を形成して鉄心を製造したり、これとは逆に脚部14を先に製造したりしても良い。
(変形例)
上述した第一形態(参考例)では、継鉄部15に凹凸を設けて表面積を増加させ、冷却効率の向上を図ったが、本発明はこれに限ることはなく脚部14の側面に凹凸を設けても良い。継鉄部15に凹凸を設けず、脚部14のみに凹凸を設ける構造とする場合、上述した図5に示す組み立て手順を応用し、各積み順のブロックを左右に適宜ずらすことで対応できる。
また、上述した第一形態(参考例)では、脚部14を構成する第一脚部用ブロック21と第二脚部用ブロック22は、貫通孔の形成位置を異ならせるもののその外形寸法形状は同じものを用い、継鉄部15を構成する第一継鉄部用ブロック23と第二継鉄部用ブロック24は、貫通孔の形成位置を異ならせるもののその外形寸法形状は同じものを用い、組み立てる際に上下にずらすといった簡単な作業で表面に凹凸を形成して鉄心11の冷却効率を高めることができた。つまり、凸条を形成する積み位置に用いる各ブロックと、凹溝を形成する積み位置に用いる各ブロックとを同じにすることで、使用する部品の点数・種類の削減を図ることができる。しかし本発明はこれに限ることはなく、凸条を形成するためのブロックと凹溝を形成するためのブロックを異ならせても良い。このようにするとこで、例えば、放熱効果の高い鉄心11の外周面(例えば第一長辺21b,22b側)には凹凸を形成し、鉄心の内周面(例えば第二長辺21c,22c側)には凹凸を形成しない構成を採ったり、継鉄部15と脚部14の両方に凹凸を形成したりすることができる。
また、第一形態(参考例)並び変形例では、自然放熱を利用した自冷式を例に挙げて説明したが、適宜位置に1個或いは複数個の風冷用のファン・送風機を設け、強制的に冷却する風冷式に適用するとよい。ファン等からの風が鉄心11やモールドコイル12に当たって冷却され、また、鉄心11やモールドコイル12の発熱により暖められた周囲の空気が強制的に循環・排気されることでより冷却効果が高まる。特に、継鉄部15の表面など、凹凸を設けて表面積が増した部位にファン・送風機からの風を当てるように構成するとより好ましい冷却効果が発揮する。
これら各種の変形例は、適宜組み合わせて実施しても良く、さらには以下に示す各種の実施形態に適用しても良い。
図7,図8は、本発明の第一実施形態の要部構成を示している。本実施形態では、第一形態(参考例)を前提としている。すなわち、第一形態(参考例)と同様に単相タイプのモールド変圧器で、継鉄部15に凸条15aと凹溝15bを設けた。そして本実施形態では、鉄心11の重ね方向の途中にスリット40を形成した。このスリット40は、空気の通路を構成する。従って、例えばロ字状の鉄心11の内周面側から放熱され熱せられた鉄心11の内部空間に存在する暖まった空気が、スリット40内を通って鉄心11の外部に至る経路が確保さる。また、スリット40を設けることで、鉄心11の内部の熱もスリット40を介して放熱され、鉄心全体の温度が均一になる。
さらに、強制風冷式にすると、スリット40を介して鉄心11の内部にもファン・送風機からの冷却用の風が当たり、冷却効率が向上する。また、例えばファン・送風機の設置位置を鉄心11の上方或いは下方などと一方にしても、係るファン・送風機からの風はスリット40を経由して反対側に至る。よって、例えば、下側の継鉄部15の下面に形成された凹凸にはファン・送風機からの風が直接当たり、下側の継鉄部15の上面(鉄心の内部空間側)、さらには上側の継鉄部15に設けた凹凸には、スリット40内を移動してきた風が当たるため、冷却効率が向上する。
さらにまた、モールドコイル12を装着する脚部14にもスリット40が形成されているので、ファン・送風機からの風は、係るスリット40内を移動してモールドコイル12の内周面にも当たる。よって、モールドコイルに直接風が当たる面積が増大し、コイルに対する冷却効率も向上する。
係るスリット40は、例えば図8に示すように、鉄心11を構成する各ブロックを固定するためのボルト41の軸にスペーサ43を装着するとともに、ボルト41の頭部とスペーサ43の間、並びにスペーサ43とナット42(ボルト41の先端のネジ部に装着)の間にそれぞれ所定のブロックを装着した状態で、当該ナット42を締結することで形成すると良い。ナット42の締結により、各ブロックは連結されて一体化して鉄心を構成するが、このとき、スペーサ43が介在している区間ではスペーサ43の厚さ分だけ空間が確保され、スリット40が形成される。なお、重ね合わせたブロックの外表面にガイド板19を設けたのと同様の理由から、スペーサ43とブロックの間にも補助ガイド板44を介在させた。この補助ガイド板44は、ガイド板19と同じ材質とするとよい。但し、あまり厚いとスリット40の間隔が狭くなるため(外形寸法が一定とした場合)、補助ガイド板44の厚さはガイド板19の厚さよりも薄くすると良い。
なお、その他の構成並びに作用効果は、上述した第一形態(参考例)並びに変形例と同じであるためその詳細な説明を省略する。また、この第一実施形態では、ブロックの積層方向でスペーサは1つ設け、スリット40は1つ設けるようにしたが、スリット40の設置数は任意であり、複数設置しても良い。設置数が増えるほど冷却効果は高くなるので好ましいが、変圧器全体の寸法が同じとすると鉄心の磁束が通る面積が小さくなるので、それとの関係でスリットの設置数を設定するとよい。
図9〜図13は、本発明の第二形態(参考例)の要部を示している。本形態(参考例)では、三相タイプのモールド変圧器である。図9は、そのモールド変圧器を構成する鉄心11の一部を示し、図10は鉄心11の正面図を示し、図11は鉄心11を構成する各ブロックを示し、図12は鉄心の組み立て方法を説明する図を示している。
図9に示すように、本形態(参考例)では第一形態(参考例)と同様にスリットは設けず、鉄心11は複数のブロックを隙間無く重ねていって構成する。そして、本形態(参考例)のモールド変圧器10の磁気回路を構成する鉄心11は、上下に配置され水平方向に延びる一対の継鉄部15と、継鉄部15の両端に連結される左右一対の脚部14と、継鉄部15の中央に連結される中央脚部45を備える。そして、図示省略するが、モールドコイルは、左右の脚部14にそれぞれ装着される。
ここで本形態(参考例)では、脚部14並びに中央脚部45の左右側面を厚さ方向(方向性珪素鋼板の積層方向)に沿って凹凸を繰り返すようにした。すなわち、脚部14の左右側面には、上下方向に延びるように形成した凸条14a及び凹溝14bが、脚部14の厚さ方向に交互に配置される。同様に中央脚部45の左右側面には、上下方向に延びるように形成した凸条45a及び凹溝45bが、中央脚部45の厚さ方向に交互に配置される。
係る構成を採ることで、脚部14,中央脚部45の左右側面が平坦な従来のタイプに比べ凹溝14b,45bの奥面より突出した凸条14a,45aの前後面の面積の分だけ表面積、すなわち放熱面積が増加する。よって、鉄心11の冷却効率が高まり、発生する鉄心の熱は効率よく放熱され、鉄心の冷却効率が向上する。よって、鉄心ひいてはモールド変圧器全体の小型化を図ることができ、また、同一寸法であれば変圧器の増容量が可能となる。
この第二形態(参考例)では、脚部14並びに中央脚部45の側面に凹凸を形成したが、上述した各形態と同様に継鉄部15に凹凸を形成しても良い。その他、風冷式を採用するなど、上述した各種の変形例を適用するとよい。
[鉄心の組み立て方法]
上述したように、本形態(参考例)の鉄心11は、本形態(参考例)の鉄心11は積鉄心であり、所定形状の方向性珪素鋼板を多数積層して形成する。そこで、複数枚の方向性珪素鋼板を重ねたものを1つのブロックとし、ブロック単位で左右に交互にずらすことで積層方向に凸条と凹溝が交互に出現するようにしている。
上記のようにブロック単位で上下に交互にずらしながら鉄心11を組み立てる具体的な方法は以下の通りである。図11は、脚部14と中央脚部45と継鉄部15とをそれぞれ構成するための方向性珪素鋼板を所定枚数積層して形成される各ブロックを示している。図11(a)は第三脚部用ブロック51を示し、図11(b)は第四脚部用ブロック52を示す。図11(c)は中央脚部用ブロック53を示す。図11(d)は第三継鉄部用ブロック54を示し、図11(e)は第四継鉄部用ブロック55を示す。各ブロック51〜55は、それぞれ複数枚(例えば12枚)の帯板状の方向性珪素鋼板を重ねて構成する。各方向性珪素鋼板は、圧延方向を長手方向の両端が45度傾斜する等脚台形の平面形状を基本形としている。
第三脚部用ブロック51と第四脚部用ブロック52は、その外形の寸法形状は同じであるが、ガイド用の貫通孔51a,52aの形成位置を異ならせている。具体的には、ともに3個の貫通孔51a,52aを形成し、各貫通孔51a,52aは、ともに同一直線上に配置し、3つの貫通孔51aの配置ピッチと3つの貫通孔52aの配置ピッチはともに同一間隔とし、ブロックの長手方向の中心に対して所定距離(C:例えば5mm)だけずらした点では共通し、第三脚部用ブロック51の貫通孔51aは、短手方向の中心位置から図中、下側に所定距離(C/2)だけずらし、第四脚部用ブロック52の貫通孔52aは、短手方向の中心位置から図中、上側に所定距離(C/2)だけずらした配置とする。これにより、第三脚部用ブロック51と第四脚部用ブロック52の外周が一致するように重ねた場合、第三脚部用ブロック51の貫通孔51aと第四脚部用ブロック52の貫通孔52aは、短手方向に距離Cだけずれた位置関係となる。よって第三脚部用ブロック51の貫通孔51aと、第四脚部用ブロック52の貫通孔52aが対向・一致するように両ブロック51,52を重ね合わせると、第三脚部用ブロック51の第一長辺51bは第四脚部用ブロック52の第一長辺52bよりも外側に距離Cだけずれて突出し、第三脚部用ブロック51の第二長辺51cは第四脚部用ブロック52の第二長辺52cよりも外側に距離Cだけずれて突出した状態となる。
中央脚部用ブロック53は、細長な平行四辺形の対角線上の鋭角の一組の頂点を切除した六角形となる。この中央脚部用ブロック53も上記の両脚部用ブロック51,52と同様に3個の貫通孔53aを同一直線上に配置し、短手方向の中心位置から図中、下側に所定距離(C/2)だけずらした配置とする。また、第一長辺53bと第二長辺53cを結ぶ斜辺のなす角は90度でありその頂点53dは、短手方向の中心位置からそれぞれ所定距離Cだけ逆方向にずらしている。よって、2個の中央脚部用ブロック53を用意し、表裏を反転させた状態で貫通孔53aが対向・一致するように両ブロック53を重ね合わせると、一方の中央脚部用ブロック53の第一長辺51bは他方の中央脚部用ブロック53の第二長辺53cよりも外側に距離Cだけずれて突出した状態となる。
第三継鉄部用ブロック54と第四継鉄部用ブロック55は、その外形の寸法形状は同じであるが、ガイド用の貫通孔54a,55aの形成位置を異ならせている。具体的には、短手方向の中心位置に配置するとともに、組となる4個の貫通孔(54a同士,55a同士)の相対位置関係は等しい設定としているが、長手方向の配置位置をずらしている。第三継鉄部用ブロック54の4個の貫通孔54aの中心位置が、第三継鉄部用ブロック54の長手方向の中心位置に対して図中右に所定距離D(例えば7.5mm)ずらして配置する。第四継鉄部用ブロック55の4個の貫通孔55aの中心位置が、第四継鉄部用ブロック55の長手方向の中心位置に対して図中右に所定距離(D−C)(例えば2.5mm)ずらして配置する。これにより、両ブロック54,55に設けた貫通孔54a,55aは、ブロックの長手方向に距離Cだけずれた位置関係になる。よって、第三継鉄部用ブロック54の貫通孔54aと、第四継鉄部用ブロック55の貫通孔55aが対向・一致するように両ブロック54,55を重ね合わせると、第三継鉄部用ブロック54と第四継鉄部用ブロック55は、第一長辺54b,55b同士と第二長辺54c,55c同士は重なった状態で、長手方向の両斜辺が距離Cだけずれた状態となる。
さらに本形態(参考例)では、第三継鉄部用ブロック54,第四継鉄部用ブロック55の第二長辺54c,55cの中央に三角形状の切り込み部54dを設けている。この切り込み部54dに、中央脚部用ブロック53の頂点53dが入り込むようになる。
そして具体的には、図12(a),(b)に示す積順で各ブロックを配置して重ねていく。すなわち、各形態等と同様に、第三,第四継鉄部用ブロック54,55は、積層するに際し、長手方向に交互に所定距離Xだけずらす。この距離Xは、本形態(参考例)では、上記の左右にずらす距離Cと等しくしているが異なっていても良い。このように長手方向にずらすことで、各継鉄部用ブロック54,55は、交互にその片側の先端が所定距離Xだけ側方に突出するようになる。これにあわせて、第三,第四脚部用ブロック51,52も長手方向に交互に所定距離Xだけずらして積層する。このとき、隣接する継鉄部用ブロックと脚部用ブロックは、ずらす方向を逆にし、それぞれのブロックの突出した先端は、相手方の引っ込んだ空間内に入り込む。
さらに、本形態(参考例)では、同じ積位置にある2つの継鉄部用ブロックのずらす方向も互いに逆にしている。同様に同じ積位置にある2つの脚部用ブロックのずらす方向も互いに逆にしている。さらにまた、各継鉄部用ブロック54,55を左右にずらすことに伴い切り込み部54dの位置も左右に交互にずれる。そこで、中央脚部用ブロック53は、表裏を反転しながら長手方向両端の頂点53dを切り込み部54d,55dにセットする。
よって、図12(a)に示す積み順が1番目、3番目、5番目……の各ブロックの配置パターンと、図12(b)に示す積み順が2番目、4番目、6番目……の各ブロック配置のパターンを交互に積むに際し、左右に位置する脚部用ブロックは交互に左右に位置がずれるように配置することで、積層方向に凸条14aと凹溝14bが繰り返し形成される。また、中央脚部は、表裏を反転することで積層方向に凸条45aと凹溝45bが繰り返し形成される。
本形態(参考例)においても、自冷式と風冷式のいずれも採用することができる。特に風冷式を採用し、ファン・送風機を鉄心11の上方及びまたは下方に配置した場合、ファン・送風機からの風が凹溝45bに沿って流れるため、より冷却効率が向上するので好ましい。なおその他の構成並びに作用効果は、上述した各種の形態並びに変形例と同様であるためその詳細な説明を省略する。
図13は、本発明の第二実施形態の要部を示している。本実施形態では、上述した第二形態(参考例)を前提としている。すなわち、本実施形態は三相タイプのモールド変圧器であり、本実施形態でも脚部14並びに中央脚部45の左右側面に凸条14a,45aと凹溝14b,45bを設けている。
そして、本実施形態では第一実施形態と同様に、ブロックの積層方向の所定位置にスリット40を設けている。特に、スリット40を設けることで、鉄心11の内部空間と外部が繋がるため、中央脚部45の両側面に形成した凹凸により効率よく放熱し、その熱がスリット40を介して外部に放熱するのでよい。
特に強制風冷式にすると、中央脚部45からの熱が強制的にスリット40を経由して鉄心11の外部空間に放熱することができるので好ましい。スリット40の形成は、第一実施形態のものと同様にすることができる。なおその他の構成並びに作用効果は、上述した各種の形態並びに変形例と同様であるためその詳細な説明を省略する。
上述した各実施形態では、鉄心の外周面に凸条や凹溝を形成し、ブロックの積層方向に凹凸を形成したものを前提としているが、本発明はこれに限ることは無い。すなわち、具体的な図示は省略するが、例えば一対の磁性体からなる継鉄部の少なくとも両端同士を磁性体からなる脚部で連結して構成され、前記継鉄部並びに前記脚部はそれぞれ複数の帯板状のブロックを長手方向に交互にずらしながら積層し、このとき継鉄部並びに脚部を構成するブロックを短手方向にずらすことをせずに鉄心の外周面を平坦面としたものを前提とする。そして、鉄心の外周面が平坦面のモールド変圧器において、積層するブロックの間の少なくとも一箇所に隙間をあけてスリットを形成する。この場合に、自冷式でも風冷式でも良いが、風冷式にするとスリット内に風が通るので好ましい。
10 モールド変圧器
11 鉄心
12 モールドコイル
14 脚部
14a 凸条
14b 凹溝
15 継鉄部
15a 凸条
15b 凹溝
40 スリット
43 スペーサ
45 中央脚部
45a 凸条
45b 凹溝

Claims (3)

  1. 一対の磁性体からなる継鉄部の少なくとも両端同士を磁性体からなる脚部で連結して構成され、前記継鉄部並びに前記脚部はそれぞれ複数の帯板状のブロックを長手方向に交互にずらしながら積層するとともに、その接合部が傾斜した鉄心と、
    前記脚部に装着したモールドコイルと、
    を備えたモールド変圧器であって、
    前記ブロックが複数重ねられて構成される前記鉄心の前後面には、それぞれガイド板を配置し、そのガイド板ごと前記ブロックがボルト・ナットで締結されており、
    積層方向に隣接するブロック間にスペーサ部材を介在させることで積層する前記ブロックの間の少なくとも一箇所に隙間をあけてスリットを形成し、
    前記スペーサ部材は、前記ボルトの軸に装着され、
    前記スペーサ部材と前記ブロックの間に補助ガイド板を介在させ、
    前記補助ガイド板の厚さは前記ガイド板の厚さよりも薄くしたことを特徴とするモールド変圧器。
  2. 前記ボルト以外の場所には前記スペーサ部材を配置しないことを特徴とする請求項1に記載のモールド変圧器。
  3. 前記鉄心の外部に送風手段を配置し、強制風冷タイプとしたことを特徴とする請求項1または2に記載のモールド変圧器。
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