JP6122416B2 - 食品用ショーケース - Google Patents

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Description

本発明は、食品用ショーケースに係り、特に複数段の食品陳列棚を有し且つ各食品陳列棚が常温状態および加熱状態の何れにも設定可能に構成された食品用ショーケースに関する。
コンビニエンスストアやデパートの食品コーナーには、食品の品質を維持するため冷却中若しくは加熱中の食品を直販するための食品用ショーケースが、比較的多く配置されている。食品に対するこの種の冷却/加熱併用のショーケースとしては、従来より例えば下記特許文献1乃至2のものが知られている。
この内、特許文献1には、各段に個別にヒータが装備されているものの、各載置される全食品を対象として冷却用又は加熱用に切り換えて使用する構成のショーケースが開示されている。
また、特許文献2には、複数段の冷却用及び加熱用の棚を備えた冷却/加熱併用の多段オープンショーケースが開示されている。
特開平10−300333号公報 特開2006−46885号公報
しかしながら、上記特許文献1のものは各食品陳列棚全体を対象として冷却又加熱の何れか一方を稼働させるためのものであり、冷却(非冷却を含む)および加熱の両方を同時に欲する現代の多様化されたユーザの要求には対応し得ないという不都合があった。
又、特許文献2のものは、上記特許文献1の有する不都合を改善するものであり、5段の商品陳列棚の内の上3段を加熱用とし、下2段を冷却用としたものである。
しかしながら、この特許文献2の多段オープンショーケースは、上3段の全部を同時に同一レベルの温度で加熱するものであり、また、下2段の全部を同時に同一レベルの温度で冷却するものである。
即ち、この特許文献2の多段オープンショーケースは、各商品陳列棚が加温用と冷却用に二分され、それぞれ加温用と冷却用の商品陳列棚が固定されているため、加温食品を希望する来客が集中した場合、若しくは加温食品を希望する来客が集中した場合には、いずれの場合も、当該各需要に十分に対応することができないという不都合があった。
〔発明の目的〕
本発明は、上記従来技術の有する不都合を改善し、特に加温状態又は常温状態の何れの食品を希望する需要者が集中しても、これらの需要に対して有効に且つ迅速に対応し得る複数段の食品陳列棚を備えた食品用ショーケースを提供することを、その目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかる食品用ショーケースは、複数段の食品陳列棚を備え各段に共通する通気路を前面側に備えて成るケース本体と、このケース本体の上部に設けられた排気口と、前記ケース本体の下端部に設けられた吸気口とを備え、前記各食品陳列棚食品保温用のヒータを備えてなる食品用ショーケースであって、
前記ケース本体に、前記各食品陳列棚上の庫内温度を常時個別に検出する温度センサを当該食品陳列棚毎に装備すると共に、この各温度センサからの出力に基づいて前記各ヒータの加熱動作を制御する主制御部を装備している。
そして、この主制御部が、
外部指令により前記各段のヒータの駆動にかかる予め設定された複数の運転モード(通電対象の組合せ)から一の運転モードを選択すると共に、これにより特定される一又は複数の食品陳列棚にかかる前記各ヒータを通電制御の対象とする運転モード設定機能と、
前記各段の温度センサからの温度情報に基づいて稼働し、特定された前記一段又は複数段の各ヒータを、予め設定された目標温度を基準として個別に停止若しくは通電制御するヒータ加熱制御機能とを備えており、
上段側の前記食品陳列棚を加温状態に設定しつつ下段側の前記食品陳列棚を常温状態に設定することにより、上段側の熱気を外部へ連続排気しつつ、前記吸気口から流入する外気によって前記下段側の食品陳列棚を常温状態に維持可能なことを特徴としている。
本発明は、以上のように構成したので、これによると、加温状態の食品陳列棚を含む特定の一の運転モードが外部指定された場合には、直ちに主制御部が稼働して、当該運転モードによって予め特定された一又は二以上の各食品陳列棚を最上段側から加温状態に設定すると共に、当該各食品陳列棚の各ヒータを各食品陳列棚毎の目標温度に合わせて有効に通電制御するので、これにより、上記一又は二以上の各食品陳列棚上の食品は適度の加温状態に常時設定されることとなり、同時に、全部の棚を常温状態に設定する運転モード(ゼロモード)の場合を除いて、どの運転モードが設定されても、加温状態の食品陳列棚は常に最上段側に位置する構成としたので、上段側で温められ膨張した空気が上部の排気口から外部へ排出されるに伴い、ケース本体内では、下方の吸気口から吸入される外気が、各段に連通してそれぞれ設けられた前面側と背面側の二つの通気路を介して、上方の排気口に向かう穏やかな上昇気流が定常的に生じることとなり、これにより、下段側に設置される常温状態の食品陳列棚は、流入する外気によって当該常温状態が常に維持されるという従来にない優れた食品用ショーケースを提供することができる。
本発明にかかる食品用ショーケースの第1実施形態を示す制御系全体ブロック図である。 図1に開示した食品用ショーケースの外観を示す全体斜視図である。 図2のIII−III線に沿った食品用ショーケースの縦断面図である。 図3に開示した食品用ショーケースの背面図である。 図4に開示した背面図における温度表示部及び制御パネルの一部を示す拡大説明図である。 図1に開示した食品用ショーケースの運転モード及び加温目標温度の例を示す図表で、図6(A)は運転モードの種類を示す図表、図6(B)は図6(A)の各運転モードにおける各段の加温目標温度の一例を示す図表である。 図1に開示した各段のヒーターの通電制御に際し運転モードによって特定される各SSR通電制御素子の出力比(ヒータパワー率)を示す図表である。 図1に開示した食品用ショーケースの全体制御にあって、主制御部が実行する目標温度に対する制御動作の一例を示すフローチャートである。 図1に開示した食品用ショーケースの各ヒータに対する主制御部の制御にかかる情報を示す図表で、図9(A)は各ヒータの温度制御目標値(目標温度)の具体的な数値例を示す図表、図9(B)は各ヒータを個別に通電制御する複数のSSRが例えば2秒1サイクルで稼働する場合のヒータパワー率の具体的な数値例を示す図表である。 本発明の第2実施形態を示す食品用ショーケースの縦断面図である。
〔第1実施形態〕
以下、本発明にかかる食品用ショーケースの第1実施形態を、図1乃至図9を参照して説明する。
まず、本第1実施形態において、食品用ショーケース1は、複数段(本第1実施形態では4段)の食品陳列棚11,12,13,14を備えると共に各段に共通の上方に向かう通気路20を前面ガラスの内側に備えて成るケース本体2と、このケース本体2の背面側で前記各食品陳列棚11乃至14毎に設けられた排気口21A乃至24Aと、上記ケース本体2の下面領域の前面側に設けられた吸気口19とを備え、更に、各食品陳列棚11乃至14の床面側と天井面側にそれぞれ食品保温用のヒータ11A,11B,12A,12B,13A,13B,14A,14Bを備えている。
又、上記ケース本体2には、上記各食品陳列棚11乃至14上の空間温度を常時個別に検出する温度センサ11S,12S,13S,14Sが、各食品陳列棚11乃至14毎に装備されている。そして、この各温度センサ11S乃至14Sから出力される測定温度に基づいて対応する各食品陳列棚11乃至14の上記各ヒータ11A,11B,……の加熱動作を個別制御する主制御部8が装備されている。
ここで、上記各温度センサ11S乃至14Sは、本第1実施形態では、サーミスタが使用され、各食品陳列棚(各段)11乃至14上の空間を構成する側壁(後述する支持側板3,4の内壁面)の中間領域の高さ位置で且つ後述する開閉扉21乃至24に近い位置に装着されている。
尚、この各温度センサ(サーミスタ)11S乃至14Sの装着位置については、対応する各段11乃至14上の空間温度(庫内温度)を適切に検出し得る位置であれば、上記開閉扉21乃至24に近い位置でなくてもよい。
又、主制御部8のヒータ通電加熱制御は、本第1実施形態では、後述するSSR通電制御素子41乃至48を介して実行されるようになっている。
また、この主制御部8には、外部指令等の必要な指令若しくは情報を入力する入力部9が併設されている。
この主制御部8は、更に、外部指令により、前記各段のヒータ11A,11B,……の駆動にかかる予め設定された複数の運転モード(通電対象の組合せ)から一の運転モードを選択すると共に、これにより特定される一又は複数(一段又は複数段)食品陳列棚11乃至14にかかる前記各ヒータ11A,11B,……を通電制御の対象として特定する運転モード特定機能81を備えている。
又、この主制御部8は、前記各段の温度センサ11S乃至14Sからの温度情報(庫内温度:t1,〜t)に基づいて稼働し、前記特定された一段又は複数段の各ヒータ11A,11B,……を、対応する各食品陳列棚11乃至14上の加温時における空間温度として予め設定された目標温度値(温度制御目標値)と比較して且つ必要に応じて個別に通電制御するヒータ通電加熱制御機能(ヒータ通電制御機能)82を備えている。
上記主制御部8には、第1,第2の各メモリ10A,10Bから成るメモリ10が併設されている。
この内、第1のメモリ(制御プログラム記憶部)10Aには、上記各段のヒータ11A,11B,……を特定するための複数の運転モード及び当該運転モードによって特定された前記一又は複数(一段又は複数段)の各ヒータ11A,11B,……を、前述した主制御部8が個別に加熱制御するためのヒータ制御プログラムが格納されている。
又、第2のメモリ(パラメータ記憶部)10Bには、上記各運転モードのパターン,即ち各段の常温設定と加温設定の組合せが各運転モード毎に予め特定され図表化された組合せ情報(図6(A)参照)が、各運転モード毎に設定出力可能に格納されている。
この第2のメモリ10Bには、各運転モード毎に特定される各段(食品陳列棚)11乃至14毎に設定された目標温度にかかる情報およびその他の必要な情報が予め格納されている(図6(B)参照)。
以下、これを更に詳述する。
〔ケース本体及び食品陳列棚〕
まず、上記ケース本体2と、食品陳列棚11乃至14とについて、詳述する。
本第1実施形態における食品用ショーケース1は、上述したように、複数段(本第1実施形態では4段)に区画されてなる食品陳列棚11乃至14を備えている。この各食品陳列棚11乃至14は、その両端部が、ケース本体2に予め装備された支持側板3,4によって固定保持されている(図1乃至図4参照)。
ここで、食品陳列棚11乃至14は、下から順にそれぞれ、1段目,2段目,3段目,4段目を構成している。これらの各食品陳列棚11乃至14は、載置された食品全体が前面側から見やすいように、下段側が上段側よりも前方向に突き出た状態(雛壇状)で且つ各後部側から前端部側に向けて下方に幾分傾斜した状態に設置されている。
又、各食品陳列棚11乃至14は、上述したようにケース本体2の対応する内壁部分(上記支持側板3,4部分)にそれぞれ固定保持されている。
この場合、各食品陳列棚11乃至14上には、食品を載せて出し入れするバットが個別に載置されるようになっており(図示せず)、ケース本体2の背面側から、当該バットの出し入れが行われるようになっている。
この各食品陳列棚11乃至14部分には、図1及び図3に示すように、当該食品陳列棚11乃至14上の空間を介して当該各段の床面側と天井面側とに、当該各段(食品陳列棚11乃至14)上の食品を適度の加温状態に設定するためのヒータ11A,11B,12A,12B,13A,13B,14A,14Bが、それぞれ装備されている。
ここで、各食品陳列棚11乃至14上の床面側にはヒータ11A乃至14Aが、また、天井面側にはヒータ11B乃至14Bが、それぞれ設置されている。
又、ケース本体2は、前面部分と該前面に連なる側面部分とが、ガラス張りで形成されている。図2,図3において、符号2Aは前面ガラス板を示し、符号3A,4Aは側面部分ガラス板を示す。
このケース本体2は、図2乃至図4に示すように、底面側に装備され装置全体を支持する基盤部2Bと、上記した前面ガラス板2A及びこの前面ガラス板2Aに連なる側面部分ガラス板3A,4Aと、この各側面部分ガラス板3A,4Aに連結され且つ前記基盤部2B上に保持されてケース本体2の骨格を成す前記支持側板3,4と、この支持側板3,4に保持された上面板2Eとを備えている。
この上面板2Eの下面側(内面天井側)は、ケース本体2の最上段(4段目の食品陳列棚14)の天井部分を構成する天井棚15が水平状態を維持して装備されている。
上記基盤部2Bは、その床面積の奥行きが上面板2Eよりも大きく(長く)設定され、その分、床前部が前方向に向けて突設されて設置され、これによって装置全体の設置後の安定性が確保されている。
ここで、上記した前面ガラス2Aは、上記基盤部2Bに合わせて下端部側が前面側に張り出した状態で斜めに配置され、その左右両端部が前記支持側板3,4の前端部と共に枠体に保持され、且つその全体が基盤部2B上に組み込まれて前述したケース本体2の一部を構成している。
又、この基盤部2Bには、その背面側に表示パネル2Bが設けられ、この表示パネル2Bに、後述する温度表示部60および運転モード設定入力部9Aを含む入力部9が配置されている(図4参照)。
上記ケース本体2は、背面側が開放されており、この開放された背面側部分に、前述した各食品陳列棚11乃至14毎に、上記した支持側板3,4に枠体部が保持されたスライド式開閉扉21乃至24が装備されている(図3,図4参照)。
この場合、各食品陳列棚11乃至14は、それぞれがほぼ同一の棚面積を備えており且つその先端部が下段に行くに従い前方に向けて順次突出して装備されている。このため、各スライド式開閉扉21乃至24は、背面側からみて下方に行くに従い奥へ引っ込んだ状態に設定されている(図3参照)。
上記ケース本体2には、更に、基盤部2Bの前面側下面に、吸気口19が設けられている。又、上記各食品陳列棚11乃至14の前面ガラス2A側には、下方から上方に通ずる各段共通の通気路20が設けられている(図3参照)。更に、各食品陳列棚11乃至14上の空間領域の上方部分にあって、前述した各スライド式開閉扉21乃至24の枠体上に、排気口21A乃至24Aが、図3〜図4に示すように、それぞれ設けられている。
これにより、食品用ショーケース1の稼働と共に内部空気の温度が上昇すると、図3に示すように、内部空気のゆるやかな上昇流Uが生じ、各食品陳列棚11乃至14上の各庫内空気が各排気口21A乃至24Aを介して外部へ押し出される。記号Sは、外部へ押し出された排気流を示す。
このため、ケース本体2内は負圧状態となり、基盤部2Bの前面側下面の吸気口19から外気Aが流入する。以下、これが連続的に繰り返されて、ケース本体2内では、自然の状態で吸排気が緩やかに継続して実行される。
上記各スライド式開閉扉21乃至24は、各段共、図4に示すように左右にスライドして開閉されるスライド構造のものが装備されている。この場合、閉じられた場合は、扉部分は密封構造となっている。
又、上記した各食品陳列棚11乃至14には、内部の空間温度を測定する温度センサ(本第1実施形態ではサーミスタ)11S乃至14Sが、その側壁部分(支持側板3,4の内壁面)に装備され、この温度センサ11S乃至14Sから出力される当該各食品陳列棚11乃至14上の内部空間温度(測定温度t乃至t)が、後述するように、ヒータ通電制御用の温度情報として外部出力され主制御部8およびSSR出力個別制御部40へ送り込まれるようになっている。
符号8Sはセンサ温度信号受信部を示す。このセンサ温度信号受信部8Sを介して、温度センサ11S乃至14Sの測定温度(t乃至t)が各食品陳列棚11乃至14上の空間の測定温度として、上記各制御部8,40へ送り込まれるようになっている。
〔食品陳列棚と加温手段〕
次に、上記各食品陳列棚11乃至14と、これに装備される加温手段(ヒータ)との組合せ構造について説明する。
本第1実施形態では、上記したように4段の各食品陳列棚11〜14に対応して、その床面と天井面とに、それぞれ1段目から順に、ヒータ11A,11B,12A,12B,13A,13B,14A,14Bが順次個別に装備されている。
そして、上述したように、各段11〜14の床面にはヒータ11A〜14Aが、又各段11〜14の天井面にはヒータ11B〜14Bが、それぞれ設置されている。
この場合、ヒータ11A,11Bが食品陳列棚11用の第1加温手段31を構成し、ヒータ12A,12Bが食品陳列棚12用の第2加温手段32を構成し、ヒータ13A,13Bが食品陳列棚13用の第3加温手段33を構成し、ヒータ14A,14Bが食品陳列棚14用の第4加温手段34を構成する。
この内、食品陳列棚11については、第1加温手段31のヒータ11Aは床面内に設置された遮熱板11Dの上側に配設され、天井面(食品陳列棚12の下面)には第1加温手段31のヒータ11Bが設置されている。
このため、食品陳列棚11上の食品は、食品陳列棚11側のヒータ11Aと食品陳列棚12側の下面に装備したヒータ11Bとから成る第1加温手段31により、上下両面から有効に加温されることとなる。
又、食品陳列棚12については、床面に第2加温手段32のヒータ12Aが設置され、天井面(食品陳列棚13の下面)には第2加温手段32のヒータ12Bが設置されている。この場合、食品陳列棚12内では、下面側のヒータ11Bと上面側のヒータ12Aとが、遮熱板12Dを介して且つ当該遮熱板12Dとは一定間隔を隔てて層状に装備されている。
このため、食品陳列棚12上の食品は、食品陳列棚12側のヒータ12Aと食品陳列棚13側の下面に装備したヒータ12Bとから成る第2加温手段32により、上下両面から有効に加温されることとなる。
更に、食品陳列棚13については、床面に第3加温手段33のヒータ13Aが設置され、天井面(食品陳列棚14の下面)には第3加温手段33のヒータ13Bが設置されている。この場合、食品陳列棚13内では、下面側のヒータ12Bと上面側のヒータ13Aとが、遮熱板13Dを介して且つ当該遮熱板13Dとは一定間隔を隔てて層状に装備されている。
このため、食品陳列棚13上の食品は、食品陳列棚13側のヒータ13Aと食品陳列棚14側の下面に装備したヒータ13Bとから成る第3加温手段33により、上下両面から有効に加温されることとなる。
同様に、食品陳列棚14については、床面に第4加温手段34のヒータ14Aが設置され、天井面(上面板2Eの下面側)には第4加温手段34のヒータ14Bが設置されている。この場合、食品陳列棚14内では、下面側のヒータ13Bと上面側のヒータ14Aとが、遮熱板14Dを介して且つ当該遮熱板14Dとは一定間隔を隔てて層状に装備されている。
同時に、天井面(上面板2Eの下面側)側では、ケース本体2の最上段(4段目の食品陳列棚14)の天井部分を構成する天井棚15が水平状態を維持して装備され、この天井棚15に遮熱板15Dを介して下面側に上記ヒータ14Bが装備されている。
このため、食品陳列棚14上の食品は、食品陳列棚14側のヒータ14Aとケース本体2の上面板2Eの下面側に装備したヒータ14Bとから成る第4加温手段34により、上下両面から有効に加温されることとなる。
又、第1乃至第4の各加温手段31乃至34にあっては、本第1実施形態では、天井側の各ヒータ11B乃至14Bの加熱温度を、対応する床面側の各ヒータ11A乃至14Aの加熱温度に対して、それ以下の加熱温度に設定制御する場合を示したが、これは一例であり、本発明は各ヒータ11A乃至14Aの加熱温度をこれに限定するものではない。
〔ヒータ用通電制御系〕
上記各食品陳列棚11乃至14の領域には、上述したように、それぞれ一対のヒータ(第1乃至第4の各加温手段31乃至34)が装備されている。
この各加温手段31乃至34を構成する各ヒータ11A,11B;12A,12B;13A,13B;14A,14Bは、本第1実施形態では、AC100〔V〕を電源とし、主制御部8により、SSR通電制御素子41乃至48を介して個別に通電駆動されるように構成されている。
(運転モード設定とヒータ通電制御)
上記主制御部8は、外部指令によって稼働し、各段のヒータ11A,11B;……の駆動にかかる予め設定された複数の運転モード(第0モードを含む5つのモード)から一の運転モードを選択すると共に、この一の運転モードで特定される一又は複数の食品陳列棚(例えば第4モードを選択した場合には、4段全部の食品陳列棚)11乃至14にかかる前記各ヒータ11A,11B;……を通電制御の対象として設定する運転モード設定機能81を備えている。
又、この主制御部8は、各段の温度センサ11S乃至14Sからの温度情報に基づいて稼働し、上記設定された一段又は複数段の各ヒータ11A,11B;……を、予め設定された目標温度を基準として個別に停止若しくは通電制御するヒータ通電制御機能82を備えている。
ここで、上記した運転モードは、図6(A)(B)に示すように、食品陳列棚11乃至14の各段が実行可能な5つのモード(第0モードから第4モード迄)が予め設けられている。そして、運転モードの指定は、前述した入力部9に予め設けられた運転モード設定部9Aを介して、オペレータの操作により外部入力されるようになっている。
このため、本第1実施形態では、一の運転モードがオペレータにより外部入力された場合、主制御部8は、直ちに運転モード設定機能81が稼働して当該運転モードを特定し、続いて、ヒータ通電制御機能82が稼働し、この運転モードにより特定された一又は二以上の各食品陳列棚11乃至14を、加温状態に設定すると共に、当該各食品陳列棚11乃至14の各ヒータ11A,11B;……を、各目標温度(温度制御目標値)に合わせて個別に通電制御する。
これにより、特定された上記一又は二以上の各食品陳列棚11乃至14上の食品は、適度の加温状態に常時設定されることとなり、一方、当該一の運転モードで常温状態とされた食品陳列棚(例えば、11,12)にあっては、上段側の各排気口23A〜24Aが有効に機能して、上段側の熱気は常時外部へ連続排気されるので、下段側の食品陳列棚(例えば11,12)は下方の吸気口19から流入する外気によって常温状態が有効に維持されるという加温/常温の両方の同時設定を可能とした食品用ショーケース1を得ることができる。
(メモリ部について)
上記主制御部8には、前述したように、第1のメモリ10Aと第2のメモリ10Bとから成るメモリ部10が併設されている。
この内、第1のメモリ10Aには、前述した各ヒータ11A,11B,……を駆動用として特定するための複数の運転モード及び当該運転モードによって駆動対象として特定された一又は複数の段の各ヒータを、主制御部8を介して個別に加熱制御するためのヒータ制御プログラムが予め格納されている。主制御部8は、このヒータ制御プログラムによって、上述したように各ヒータ11A,11B,……を駆動制御するようになっている。
又、第2のメモリ10Bには、上記各運転モード1乃至4に応じて特定される前記各段の加熱に際しての目標温度及び当該目標温度にかかる各種情報(通電制御に必要な情報)等が予め格納されている。
この場合、各運転モードにおける各段の常温状態及び加温状態(ホット)の設定は、常温状態が加温状態(ホット)に優先して常に下位の段に配置されるように、予め特定されている。ここで、各段全部を常温設定とする内容(仮に0段とする)を含めると、本実施形態では、予め5種類の運転モード0乃至4が特定され、前述した第2のメモリ(パラメータ記憶部)10Bに、予めモード毎に区分けされて格納されている(図6(A)(B)参照)。
そして、入力部9の運転モード設定部9Aを介して一の運転モードが設定入力されると、主制御部8は、当該指定された一の運転モードに基づいて対応する各ヒータ11A,11B,……を加熱制御用として特定する。この各運転モードとその運転パターンについては、図6(A)にこれを示す。
更に、各ヒータ11A,11B,……の駆動(通電制御)に際しては、各食品陳列棚11乃至14上に載置される食品の加温温度に対応する各段11乃至14の空間部分の温度を目標温度として、本第1実施形態では、予め各段毎に温度制御目標値(目標温度)Tmnを設定している。図6(B)にこれを示す。
これら図5(A)(B)に示す各情報は、本第1実施形態では前述したメモリ10に予め格納され且つ情報管理部80によって管理されており、主制御部8からの指令に基づいて、各情報が情報管理部80を介して入出力されるようになっている。
又、この温度制御目標値Tmnは、本第1実施形態では上記各運転モードに対応して特定されているが、必ずしもこれに限定するものでなく、例えば、加温対象の各段について、それぞれ上段側の目標値Tmnを越えない範囲で、適宜変更してもよい。
(SSR通電制御素子について)
本第1実施形態では、予め装置全体が交流100〔V〕の電源を利用するようになっていることから、SSR通電制御素子41乃至48は、交流用のSSR(Solid State Relay)が使用され、前述したSSR出力個別制御部40が、上記主制御部8の指令で個別にオン/オフ制御するようになっている。
(主制御部のヒータ通電制御機能)
上記各ヒータ11A,11B;……に対する個別のオン/オフ制御は、前述したように、対応する各SSR通電制御素子41乃至48を介して実行される。
この場合、主制御部8のヒータ通電制御機能82が機能し、特定された前記運転モードに対応して各ヒータ11A,11B;……毎に予め設定された単位時間(例えば、2秒1サンクル)における通電時間の割合(ヒータパワー率)に基づいて、各SSR通電制御素子41乃至48の出力動作を制御する。
本第1実施形態では、図1に示すように、主制御部8の指令で稼働して各SSR通電制御素子41乃至48を個別に駆動制御するSSR出力個別制御部40を、主制御部8の出力側に設け、直接的には、このSSR出力個別制御部40が、各SSR通電制御素子41乃至48を個別に駆動制御する構成とした。
これにより、主制御部8の負担が軽減され、システム全体の動作の迅速化が図られている(図1参照)。
尚、上記各SSR通電制御素子41乃至48については、前述した運転モードに対応して、各ヒータ毎に、単位時間内のおける通電時間の割合(ヒータパワー率)PmnA ,PmnBを予め特定してもよい。図7に、この場合のヒータパワー率(PmnA ,PmnB)を記号で表示した場合を示す。具体的な数値の例を図9(B)に示す。
(主制御部によるSSR通電制御素子の通電制御)
ここで、主制御部8が行うSSR通電制御素子41乃至48に対する通電制御について説明する。
この場合、主制御部8は、前述した各温度センサ11S乃至14Sからの測定温度t(t乃至t)を、予め設定した対応する各段の目標温度Tmnと比較し、その大小に応じて、対応する各SSR通電制御素子41乃至48を通電制御若しくは停止制御を実行する機能を備えている。
そして、主制御部8のヒータ通電制御機能82は、上記温度センサ11S乃至14Sの内の一の温度センサからの測定温度tが目標温度(温度制御目標値)Tmnを越えた場合には、対応する段にかかる前記SSR通電制御素子の通電を停止する通電停止制御機能82Aと、当該一の温度センサからの測定温度tが目標温度Tmn以下に下がった場合には、対応する段にかかる前記SSR通電制御素子の通電制御を開始する通電開始制御機能82Bとを備えている。
(温度表示部)
又、前述したケース本体2には、上記各段(食品陳列棚)11乃至14上の空間温度(庫内温度)を外部表示する温度表示部60と、当該温度表示部60の表示動作を主制御部8の指令に基づいて制御する表示制御部60Aとが装備されている。
この温度表示部60は、前述した基盤部2Bの背面側に設置された表示パネル2Bに配設されている。
この場合、上記温度表示部60は、温度表示面が前述した各段11乃至14に合わせて4等分されており、これにより、各段11乃至14毎に、現時点における各段の庫内温度が個別表示されるようになっている。図4乃至図5に、これを示す。
この温度表示部60は、図5に示すように、食品陳列棚11,12,13,14に対応して、その表示領域が、表示系統1,2,3,4に分かれて設置され、各表示系統1乃至4に、対応する食品陳列棚11乃至14の各温度が個別に表示されるようになっている。そして、この場合の表示制御は、主制御部8の指令で表示制御部60Aが実行するようになっている。
又、上記表示パネル2Bには、温度表示部60と共に、各段の食品陳列棚11乃至14の稼働状態、即ち、ヒータ加熱状態(ホット状態)か又は常温状態か、を表示する稼働状態表示ランプ11P乃至14Pが、設置されている。
この場合、稼働状態表示ランプ11P乃至14Pは、オレンジ又は緑の豆電球又はLEDにより表示され、ホット状態の場合はオレンジが、常温状態の場合は緑が、それぞれ点灯表示されるようになっている。そして、この場合の表示制御も、主制御部8の指令で表示制御部60Aが実行するようになっている。
このため、基盤2Bの背面側で上記した温度表示部60を観察することにより、オペレータは各段11乃至14の現時点における食品の加温状態を常に認識し得るようになっている。
(運転モードの切り換え)
また、上記主制御部8は、外部指令に基づいて稼働し、現在設定中の前記運転モードを他の運転モードに切り換え設定する運転モード切換え制御機能86を備えている。
この場合、前述した入力部9には運転モード切換専用のモード切換スイッチ9Aが設けられており、オペレータはこのモード切換スイッチ9Aを操作して運転モード切換え指令を主制御部8に送り込み、これに応答して主制御部8が作動し、動作中の運転モードを停止させて外部指定の新たな運転モードを設定するように機能する。
これにより、本実施形態にかかる食品用ショーケース1は、装置使用者の運転モード変更等の要求に対しては、迅速に対応し得るようになっている。
〔全体的な動作〕
次に、上記実施形態の全体的な動作を図8乃至図9に従って説明する。
まず、装置全体を稼働状態に設定すると、各食品陳列棚11乃至14の全体が常温稼働状態(各ヒータ11A乃至14A,11B乃至14Bは、休止状態)に設定される(図8:ステップS101)。
次に、オペレータが入力部9を介して外部から一の運転モード(この場合は運転モード4)を指定入力すると、各食品陳列棚11乃至14の床面上のヒータ11A乃至14A及び天井面側のヒータ11B乃至14Bの全体が、通電加熱状態に設定される(図8:ステップS102)。
ここで、各段11乃至14の各ヒータ11A,11B,12A,……を通電駆動するSSR通電制御素子41乃至48のそれぞれのヒータパワー率は、本第1実施形態では、2秒1サイクルで稼働することを前提に予め設定された図9(B)に示すヒータパワー率PmnA ,PmnB が適用される。
具体的には、主制御部8が、第2メモリ10Bに格納されている運転モード4の各ヒータパワー率PmnA ,PmnB を読み出して、一時的にこれを保持し、これに基づいて(且つ上記したように、2秒1サイクルのデューティ比で)対応する各SSR通電制御素子41乃至48を、SSR個別出力制御部40を介して、順次個別に通電制御する。
この場合、各段のヒータに対するヒータパワー率PmnA ,PmnBは、図9(B)に示すように上段側の方が下段側よりも小さく設定されている。
これは、下段側のヒータで加温された庫内空気の一部が上昇気流と共に上段側に移動し、更には食品陳列棚の周端部を介して下段側の庫内温度の一部が上段側に伝達されるため、上段側では、下段側からのこの種の伝熱作用によって庫内温度が常時有効に加温されることとなり、このため、上段側ではヒータパワー率を下段側よりも小さく設定しても、庫内温度を目標温度に迅速に近づけることが可能となっている。即ち、本第1実施形態では、かかる点においても、装置全体の省力化が図られている。
次に、このステップS102の通電制御動作と共に各段11乃至14の温度センサ11+S乃至14Sが稼働し、当該各温度センサ11S乃至14Sから各段の測定温度(空間温度)t,t,t,tが、主制御部8に向けて順次出力され、主制御部8はこれを取り込み一時的に保持する(図8:ステップS103)。
ここで、各温度センサ11S乃至14Sから送られてくる各段の測定温度(庫内温度)t乃至tを、主制御部8は、これを表示制御部60Aを介して現時点の各段の庫内温度として温度表示部60に表示制御する。
続いて、ステップS103で測定された各段(食品陳列棚)11乃至14の庫内温度の測定値tn (t乃至t)が、各食品陳列棚11乃至14毎に予め設定された目標温度Tmnを維持するための、SSR通電制御素子41乃至48による通電動作をオン/オフ制御する工程(ステップS104)に移行する。
この場合、まず、各段の庫内温度(測定温度)tn が目標温度Tmnを越えているか否かか判定される(図8:ステップS104)。
そして、各段の庫内温度tn が目標温度Tmnよりも高い場合は、対応する段11,12,13,又は14の上下一対のヒータをオフ制御する(図8:ステップS105)。
この通電オフの状態は、庫内温度tn が目標温度Tmnよりも低くなる迄、継続して実行される。
一方、庫内温度の測定値tn が目標温度Tmnよりも低い場合は、対応する段の上下一対のヒータをオン制御し、当該1対のヒータに対する通電制御を開始する(図8:ステップS106)。
続いて、各ヒータに対する通電制御の開始後、外部から装置全体の動作停止指令が有ったか否かが判定され(図8:ステップS107)、無い場合には当該ヒータに対する通電制御が順次継続して実行され、ステップS103に戻って、各段11乃至14の庫内温度tn を取り込み、当該各ヒータに対する通電制御の可否の判定、及びその判定結果に基づいた上記制御動作、が繰り返し実行される。
尚、上記した動作説明では、各段11乃至14の各ヒータ11A,11B,12A,……の全部が同時に加温制御される運転モード4の場合について説明したが、他の運転モード1,2,又は3の場合にあっても、各ヒータが加熱制御される段については、上記内容がそのまま同様に実行されるようになっている。
又、本第1実施形態にあっては、各段11乃至14の各ヒータ11A,11B,12A,……の全部がSSR通電制御素子41乃至48を介して高精度に通電加熱制御される場合を例示したが、本発明は、必ずしもこれに限定するものではなく、例えば、SSR通電制御素子41乃至48に代えて、複数の可変抵抗器を各ヒータ11A,11B,12A,……毎に装備し、この各可変抵抗器を前述した主制御部8が個別に駆動制御し、これによって前述した各ヒータ11A,11B,12A,……の加熱温度を可変制御するように構成してもよい。
〔第1実施形態の効果〕
本第1実施形態は上述のように構成され機能するので、これによると、加温状態に設定された上記一又は二以上の各食品陳列棚11乃至14の食品は、主制御部8のヒータ通電制御機能が有効に機能して、目標温度Tmn前後の適度の加温状態に常時設定されることとなり、常温状態に設定された食品陳列棚11,12,又は13は常に下段側に設置されるので、ケース本体2の下方の吸気口19から吸入される外気の上昇気流によって当該常温状態が有効に維持されることとなる。
この場合、例えば、前述した運転モード1が設定されて最上段の食品陳列棚14のみが加温状態に設定されると、常温状態にある食品陳列棚11乃至13にあっては、加温状態の食品陳列棚14は最上段側に位置することから、当該上段14で温められ膨張した空気は庫内上部の排気口24Aから外部へ排出され、同時にこれにより生じる各庫内の気圧低下に伴い、ケース本体2内では下方の吸気口19から外気が吸入され、この外気は、各段11,12,13にそれぞれ設けられた前面側と背面側の二つの通気路を介して各段11,12,13の上方の排気口21A,22A,23Aに向かう穏やかな上昇気流となり、これにより、下段側に設置される常温状態の食品陳列棚11〜13は、流入する外気によって当該常温状態が常に維持されることとなる。
即ち、本第1実施形態によると、加温/常温の両方の同時設定を、更には一方のみの状態設定を可能とし、且つ強制通気手段を不要としたので、加温又は常温を必要とする食品についてその品質を維持しつつ、これを同時に許容し得る省エネ化された食品用ショーケース1を得ることができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態を、図10に基づいて説明する。
ここで、前述した第1実施形態と同一の構成部材については同一の符号を用いることとする。
この第2実施形態は、前述した第1実施形態が、排気口を各食品陳列棚11乃至14毎に個別に設置しているのに対して、ケース本体102内の上部に設けた一の排気口を複数の各食品陳列棚で共通に利用するようにした点に構成上の特徴を備えている。
以下、これを詳述する。
まず、図10において、本第2実施形態にかかる食品用ショーケース100は、前述した第1実施形態の場合と同様に4段の食品陳列棚51,52,53,54を備え、この各食品陳列棚51〜54を内側に配して、その左右両端部を保持して成るケース本体102を備えている。
このケース本体102は、図10に示すように、底面側に装備され装置全体を支持する基盤部102Bと、前記各食品陳列棚51〜54の前面側に斜めに配置された前面ガラス102Aと、この前面ガラス102Aの両端縁に係合して配置され前記各食品陳列棚51〜54を直接的に保持する支持側板103,104と、この支持側板103,104及び前面ガラス102Aを一体的に覆う上面板102Eと、この各構成部材を連結する枠部材と、前記支持側板103,104の背面側に装備され前記各食品陳列棚51〜54の全体に共通に対応して成る一の背面開閉扉110とを備えている。
この内、上述した各食品陳列棚51〜54は、それぞれが前述した第1実施形態の場合と同様に同一幅のものが使用され、その各前端部が、前面ガラス102Aに合わせて下方に行くに従い前方向に突設された雛壇状に形成され、その背面側が、前述した背面開閉扉110の内面に対して同一の隙間間隔をもって対向した状態に設定されている。
これにより、各食品陳列棚51〜54は、下段に行くに従い、食品の載置面積が大きくなるように設定されている。
そして、このケース本体102には、前述した第1実施形態の場合と同様に、基盤部102Bの下面の前面側に吸気口119が設けられ、これに対応して、前述した背面開閉扉110側の上側領域に、排気口124が設けられている。
この吸気口119及び排気口124は、前述した第1実施形態の場合と同様に、ケース本体102の幅方向全体に沿って一様に形成され、これによって、外気がケース本体102内に一様に吸入され且つ一様に排気されるようになっている。
更に、このケース本体102内には、吸気口119から吸入される外気が排気口124に向けて移行する通気路として、本第2実施形態では、第1の通気路120と背面側通気路である第2の通気路121とが設置されている。
この内、第1の通気路120は、上記第1実施形態における通気路20と同様に、前述した前面ガラス102Aの内側と前記各食品陳列棚51〜54の先端部との間に設けられ、吸入した外気が前記各食品陳列棚51〜54へ送り込まれるのを案内するようになっている。記号Uは第1の通気路120における上昇気流を示す。
又、第2の通気路121は、前述した背面開閉扉110の内面側と前記食品陳列棚51〜54の各後端部との間に設けられ、前記第1の通気路120を介して各食品陳列棚51〜54内に送り込まれる外気の一部が上方の排気口124側の負圧に吸引され上昇気流となって移動するのを案内するようになっている。Uは第2の通気路121における上昇気流を示す。
ここで、上記背面開閉扉110は、本第2実施形態では、強化ガラスから成る2枚一組の厚板ガラス板を利用して成るスライド形式のものが設置され、左右いずれの方向からも、スライドさせて開閉可能に構成されているが、観音開き方式のものであってもよい。
上記各食品陳列棚51〜54には、前述した第1実施形態における食品陳列棚11〜14が備えているヒータ11A,11B,12A,12B,13A,13B,14A,14Bおよび遮熱板11D,12D,13D,14Dと同等のヒータおよび遮熱板が装備され、前述した第1実施形態の場合と同様に、各食品陳列棚51〜54の庫内温度が予め設定された所定の目標温度になるように、前記各ヒータ11A,11B,12A,12B,……、が通電制御されるようになっている。
更に、上記各食品陳列棚51〜54には、前述した第1実施形態における食品陳列棚11〜14に個別に装備されている温度センサ11S,12S,……と同等の温度センサが庫内温度測定用をして、それぞれ個別に装備されている。
そして、この温度センサ11S,12S,……からの温度情報に基づいて、前述したように、各ヒータ11A,11B,……、が予め装備された主制御部8によって前述した第1実施形態の場合と同様に、通電制御されるようになっている。
ここで、上述した各食品陳列棚51〜54の各背面側の端部を前述した背面開閉扉に当接し若しくは当接に近い状態に設定すると共に、当該各食品陳列棚51〜54については、その各背面側の端部に切除部を設けるか、又は当該端部に複数の貫通穴を設けるか、の何れかの状態に設定し、この切除部又は複数の貫通穴を当該箇所における上記した第2の通気路121の一部とするように構成してもよい。
その他の具体的な構成およびその動作は、前述した第1実施形態における食品用ショーケース1の場合と同一となっている。
このようにしても、前述した第1実施形態の場合と同等の作用効果を得ることができ、更に、背面側に装備される背面開閉扉を、各食品陳列棚51〜54共通の一の背面開閉扉110で構成したので、装置全体の構造が単純化され、その分、原価低減を図ることができ、更に、各食品陳列棚51〜54の食品載置面積をしたの段に行くに従い大きく設定したので、装置全体の食品載置面積を大きくすることができるという実用性を高めることができるという利点がある。
本発明は、一定の温度で、且つ高品質での保温を常に必要とする食品を対象とした全てのショーケースに有効に適用されるものである。
1,100 食品用ショーケース
2,102 ケース本体
8 主制御部
9 入力部
10 メモリ部
10A 第1のメモリ(制御プログラム記憶部)
10B 第2のメモリ(パラメータ記憶部)
11乃至14、51乃至54 食品陳列棚(段)
11A乃至14A ヒータ(各段の床面側)
11B乃至14B ヒータ(各段の天井面側)
11S乃至14S 温度センサ(サーミスタ)
19 ,119 吸気口
20 ,120,121 通気路
21A乃至24A,124 排気口
41,42,43,44 SSR通電制御素子
60 温度表示部
81 運転モード設定機能
82 ヒータ通電制御機能
82A 通電停止制御機能
82B 通電開始制御機能
83 運転モード切換え制御機能
K1乃至K8 通電入力回路
PmnA ,PmnB ヒータパワー率(出力比)
Tmn 目標温度

Claims (6)

  1. 複数段の食品陳列棚を備え各段に共通する通気路を前面側に備えて成るケース本体と、このケース本体の上端部に設けられた排気口と、前記ケース本体の下端部に設けられた吸気口とを備え、前記各食品陳列棚食品保温用のヒータを備えてなる食品用ショーケースであって、
    前記ケース本体に、前記各食品陳列棚上の庫内温度を常時個別に検出する温度センサを当該食品陳列棚毎に装備すると共に、この各温度センサからの出力に基づいて前記各ヒータの加熱動作を制御する主制御部を装備し、
    この主制御部が、
    外部指令により前記各段のヒータの駆動にかかる予め設定された複数の運転モードから一の運転モードを選択すると共に、これにより特定される一又は複数の食品陳列棚にかかる前記各ヒータを通電制御の対象とする運転モード設定機能と、
    前記各段の温度センサからの温度情報に基づいて稼働し、特定された前記一段又は複数段の各ヒータを、予め設定された目標温度を基準として個別に停止若しくは通電制御するヒータ加熱制御機能とを備えており、
    上段側の前記食品陳列棚を加温状態に設定しつつ下段側の前記食品陳列棚を常温状態に設定することにより、上段側の熱気を外部へ連続排気しつつ、前記吸気口から流入する外気によって前記下段側の食品陳列棚を常温状態に維持可能なことを特徴とした食品用ショーケース。
  2. 請求項1に記載の食品用ショーケースにおいて、
    前記ヒータ特定用の複数の運転モード及び当該運転モードによって特定された前記一又は複数段の各ヒータを個別に加熱制御するヒータ制御プログラムが予め格納された第1のメモリと、前記各運転モードに応じて特定される前記各段の目標温度及び当該目標温度にかかる情報等が予め格納された第2のメモリとを、前記主制御部にそれぞれ併設したことを特徴とする食品用ショーケース。
  3. 請求項1又は2に記載の食品用ショーケースにおいて、
    前記各段のヒータの通電入力回路に、当該各ヒータに対する通電電流を規制するSSR通電制御素子を装備し、
    前記主制御部のヒータ通電制御機能が、前記運転モードに対応してヒータ毎に予め設定された単位時間内における通電時間の割合(ヒータパワー率)に基づいて、前記各SSR通電制御素子の出力動作を制御することを特徴とした食品用ショーケース。
  4. 請求項1乃至3の何れか一つに記載の食品用ショーケースにおいて、
    前記主制御部は、外部指令に基づいて稼働し、現在設定中の前記運転モードを他の運転モードに切り換え設定する運転モード切換え制御機能を備えていることを特徴とした食品用ショーケース。
  5. 請求項1乃至4の何れか一つに記載の食品用ショーケースにおいて、
    前記ケース本体の下端部の前面側に前記吸気口を配設し、
    前記各食品陳列棚の背面側にそれぞれ相互に独立した開閉扉を設けると共に、当該各開閉扉側の上部に、排気口をそれぞれ個別に設けたことを特徴とする食品用ショーケース。
  6. 請求項1乃至4の何れか一つに記載の食品用ショーケースにおいて、
    前記ケース本体の下端部の前面側に前記吸気口を配設し、
    前記各食品陳列棚の背面側に、当該各食品陳列棚の共通の開閉扉として機能し且つ前記ケース本体の背面部を構成する背面開閉扉を装備し、
    この背面開閉扉の内側に、前記排気口と前記各食品陳列棚上の庫内空間とを連通する第2の通気路である背面側通気路を設けたことを特徴とする食品用ショーケース。
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