JP2013188369A - オープンショーケースの温度制御装置 - Google Patents

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武志 城戸
Katsuya Kanzaki
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Abstract

【課題】商品陳列棚を加温した際の温度ムラをなくすことができ、ヒータの省エネルギー運転が可能なオープンショーケースの温度制御装置を提供する。
【解決手段】商品陳列棚に陳列した商品を加温するオープンショーケースの温度制御装置において、商品陳列棚から取り出される商品数を検知する商品数検知手段と、商品陳列棚の手前側から奥側に向けて分割して設けた複数のエリアと、複数の各エリアにそれぞれ設けたヒータおよび温度センサとを有し、商品数検知手段の検知に基づいて商品が購入される購入頻度を判定し、この購入頻度および温度センサの検知温度の少なくとも一方に応じて各ヒータをそれぞれON/OFF制御するようにする。
【選択図】図3

Description

本発明は、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの店舗に据付けてホット商品を加温するオープン型のホットショーケース、ないし、中間ダクトを境にして、ホット商品の加温とコールド商品の保冷とを同時に行なうオープン型のホットアンドコールドショーケースなどの温度制御装置に関するものである。
従来のオープン型のホットショーケース、ないし、ホットアンドコールドショーケースでは、多段の商品陳列棚に陳列したホット商品(例えばホットコーヒーなどのドリンク商品)の加温を、各商品陳列棚毎に設けたヒータを通電することにより行なうのが一般的である。
しかし、オープンショーケースは外気の影響を受け易く、商品陳列棚に温度ムラが生じ易い。そのため、上述した商品陳列棚毎に一つのヒータを設ける方法では、棚に陳列した商品の温度を均一に保つことが難しい。特に、棚の手前側に関しては、定常的に温まりにくいため、温度設定を少し高めに設定するなどの運用が行なわれているが、その場合、中央から奥側に陳列した商品が熱くなりすぎるという問題がある。
このような問題を解決するために、商品陳列棚を複数のエリアに分割して、各エリア毎にヒータを設置する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のショーケースでは、各段の商品陳列棚をそれぞれ複数の区域に分割し、各区域毎にヒータを貼り付けている。ここで、商品を温めにくいところにはヒータを密に、温まりやすいところにはヒータを粗に貼り付けることによって、商品陳列棚内をきめ細かく温度制御するようになっている。
特開2007−275489号公報
ところで、上記の特許文献1のショーケースはヒータの設置数が大幅に増加する構成となるため、消費エネルギーが増大するおそれがある。このため、ヒータの通電時間を適切に抑制し、省エネルギーを図ることができる技術の開発が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、商品陳列棚を加温した際の温度ムラをなくすことができ、ヒータの省エネルギー運転が可能なオープンショーケースの温度制御装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項1に係るオープンショーケースの温度制御装置は、商品陳列棚に陳列した商品を加温するオープンショーケースの温度制御装置において、前記商品陳列棚から取り出される商品数を検知する商品数検知手段と、前記商品陳列棚の手前側から奥側に向けて分割して設けた複数のエリアと、前記複数の各エリアにそれぞれ設けたヒータおよび温度センサとを有し、前記商品数検知手段の検知に基づいて商品が購入される購入頻度を判定し、この購入頻度および前記温度センサの検知温度の少なくとも一方に応じて前記各ヒータをそれぞれON/OFF制御することを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係るオープンショーケースの温度制御装置は、上述した請求項1において、前記商品陳列棚は、お客さんが商品を手に取り易く、外気の影響を受け易い手前側エリアと、商品を手に取りにくい中央エリアと、奥側エリアの少なくとも3つのエリアに分割され、手前側エリアに前記温度センサの検知温度を用いたON/OFF制御を適用することで手前側エリアを安定的に加温し、中央エリアと奥側エリアに前記各ヒータのデューティ比を用いたON/OFF制御を適用し、かつ、前記購入頻度に応じて前記デューティ比を増減することで中央エリアと奥側エリアを加温することを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係るオープンショーケースの温度制御装置は、上述した請求項2において、前記商品数検知手段は、前記商品陳列棚に出入りする商品数を検知するものであり、中央エリアと奥側エリアに前記デューティ比を用いたON/OFF制御を適用している最中に、前記商品数検知手段による検知が、お客さんが突発的に増加している状態、ないし、店員が前記商品陳列棚に商品を補充している状態を示す場合には、前記温度センサの検知温度を用いたON/OFF制御に移行して、中央エリアと奥側エリアを急速に加温することを特徴とする。
本発明によれば、商品陳列棚に陳列した商品を加温するオープンショーケースの温度制御装置において、前記商品陳列棚から取り出される商品数を検知する商品数検知手段と、前記商品陳列棚の手前側から奥側に向けて分割して設けた複数のエリアと、前記複数の各エリアにそれぞれ設けたヒータおよび温度センサとを有し、前記商品数検知手段の検知に基づいて商品が購入される購入頻度を判定し、この購入頻度および前記温度センサの検知温度の少なくとも一方に応じて前記各ヒータをそれぞれON/OFF制御する。この場合、外気の影響を受け易い手前側を適切な温度に保つことにより、商品陳列棚を加温した際の温度ムラ、特に商品温度の固体差(手前側エリアの商品がぬるい、奥側エリアの商品が熱いなど)をなくすことができる。また、商品の購入頻度が低い場合などに商品陳列棚の奥側エリアのヒータの通電時間を抑制することで、省エネルギーを図ることができる。さらに、お客さんが突発的に増加した場合や、店員が商品を補充した場合において、上記のヒータの通電抑制による省エネルギー運転を中断して急速に加温することもできるので、商品の販売機会を失うこともない。
図1は、本発明に係るオープンショーケースの温度制御装置の実施例を示す図であり、(a)はショーケースの側断面図、(b)は(a)のA−A線に沿った上面図である。 図2は、本発明による正面側エリアのヒータ制御例を示す図であり、(a)は温度変化図、(b)はON/OFF制御図である。 図3は、本発明による中央エリア、奥側エリアのヒータ制御例(商品の購入頻度が高/中/低の場合)を示す図であり、(a)は温度変化図、(b)はON/OFF制御図である。 図4は、本発明による中央エリア、奥側エリアのヒータ制御例(商品の購入頻度が極めて高い場合)を示す図であり、(a)は温度変化図、(b)はON/OFF制御図である。
以下に、本発明に係るオープンショーケースの温度制御装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1(a)は、本発明が適用されるオープンショーケースの側断面図である。
図1(a)に示すように、オープンショーケース1には上下多段に商品陳列棚2が設けてある。各商品陳列棚2の前方上部には商品数検知手段としての透過センサ3が設置してあり、お客さんの手によって商品陳列棚2から取り出された商品数を検知するようにしてある。
図1(b)は、商品陳列棚2を上から見た図である。
図1(b)に示すように、商品陳列棚2をショーケースの手前側(正面側)から奥側に向かって3つのエリア(手前側エリア21、中央エリア22、奥側エリア23)に分割し、それぞれヒータ(手前側エリアのヒータ211、中央エリアのヒータ221、奥側エリアのヒータ231)と、温度センサ(手前側エリアの温度センサ212、中央エリアの温度センサ222、奥側エリアの温度センサ232)を設置し、エリア毎に加温するようにしてある。なお、本発明における分割エリア数はこの3つに限定されるものではなくこれ以外のエリア数であっても構わない。
本発明に係るオープンショーケースの温度制御装置は、透過センサの検知に基づいて商品が購入される購入頻度を判定し、この購入頻度および温度センサの検知温度の少なくとも一方に応じて各ヒータをそれぞれON/OFF制御するものである。以下、具体例に沿って説明する。
<購入頻度の判定>
まず、商品の購入頻度の判定について説明する。
予め設定した”判定周期T1“、ないし、”判定周期T2“内に透過センサ3が検知した商品のカウント数に基づいて、商品の購入頻度を判定する。
ここで、購入頻度の種類が“低”、“中”、“高”、“極高”の4つを設定した場合について説明する。なお、本発明における購入頻度はこの4つに限定されるものではなくこれ以外の種類・数であっても構わない。各購入頻度の判定条件は、店舗の売上げなどにも左右されるので、予め設定されているものとし、例えば以下のように設定する。
[購入頻度:低] 判定周期T1(例えば60分)内のカウント数が3未満の場合には、購入頻度は“低”と判定する。
[購入頻度:中] 判定周期T1(例えば60分)内のカウント数が3以上12未満の場合には、購入頻度は“中”と判定する。
[購入頻度:高] 判定周期T1(例えば60分)内のカウント数が12以上の場合には、購入頻度は“高”と判定する。
[購入頻度:極高] 判定周期T2(例えば10分)内のカウント数が10以上の場合には、購入頻度は“極高”と判定する。
<ヒータ制御例>
次に、本発明に係るオープンショーケースの温度制御装置によるヒータ制御例について図2〜図4を参照しながら説明する。
(手前側エリア)
図2は、手前側エリア21のヒータ制御例を示したものである。
手前側エリア21は、お客さんが商品を手に取り易く、外気の影響を受け易いため、常に適切な温度に保つ必要がある。したがって、手前側エリア21に対しては、温度センサ212の検知温度を用いたヒータ211のON/OFF制御を適用する。
図2に示すように、温度センサの検知温度4が、設定温度5まで上がるとヒータをOFFし、設定温度5−設定ディファレンシャル6まで下がるとヒータをOFFする。ここで、設定温度5および設定ディファレンシャル6は、エリア毎に予め設定される値である。こうすることで、お客さんが商品を手に取り易く、また、外気の影響を受け易い手前側エリア21を適切で安定的な温度に保つことにより、商品陳列棚2を加温した際の温度ムラ、特に商品温度の固体差(手前側エリアの商品がぬるい、奥側エリアの商品が熱いなど)をなくすことができる。
(中央エリア/奥側エリア)
図3は、購入頻度が高/中/低の場合の中央エリア22、奥側エリア23のヒータ制御例を示したものである。
図3に示すように、オープンショーケースの電源を投入した後、各エリアに設置した温度センサの検知温度4が設定温度5に到達してから、安定時間7(例えば60分)が経過するまでを初期状態とし、それ以降をデューティ状態とする。
まず、初期状態では、各エリアの温度センサの検知温度4と、設定温度5と、設定ディファレンシャル6とを比較して、前述した手前側エリア21と同様のON/OFF制御を行う。なお、設定温度5および設定ディファレンシャル6は、エリア毎に予め設定される値である。
次に、デューティ状態では、前述の初期状態から計算したデューティ比(ヒータの通電時間合計値÷安定時間)を用いて、制御周期9毎に通電時間8でヒータをON/OFF制御する。
その後、判定周期T1毎に購入頻度の“高”、“中”、“低”を判定し、判定周期T2毎に購入頻度の“極高”を判定するとともに、温度センサの検知温度4の平均値を計算し、購入頻度に応じてデューティ比を例えば次のように増減する。ここで、以下に示すデューティ比の増減幅は例示であり他の数値を用いてもよい。なお、購入頻度が“極高”、あるいは、さらに極めて高い状態の場合には、ヒータ制御を一旦初期状態に戻して、急激な負荷変動に追従する制御を行う。
[購入頻度:低] 「温度センサの検知温度の平均値>設定温度−設定ディファレンシャル設定」の場合、デューティ比を例えば0.01減少する。
[購入頻度:中] 現在の状態を維持する。
[購入頻度:高] 「温度センサの検知温度の平均値<設定温度」の場合、デューティ比を例えば0.01増加する。
[購入頻度:極高] 初期状態に戻す。
なお、中央エリア22と奥側エリア23はいずれの購入頻度においても基本的に同様の制御を行うが、上記の[購入頻度:低]の場合、奥側エリアの「温度センサの検知温度の平均値>設定温度−設定ディファレンシャル」のとき、デューティ比を例えば0.02減少するようにしてもよい。
購入頻度が低い状態が続けば、デューティ比が減少し続けるため、ヒータの通電時間を抑制することができる。このように、商品を手に取りにくい中央エリア22と奥側エリア23に対しては、商品の購入頻度に応じて各ヒータの通電時間を適切に抑制することで、省エネルギーを図ることができる。
また、デューティ比が減少、ないし、増加し続ける状態になった場合でも、設定温度、設定ディファレンシャルと、判定周期T1でサンプリングした温度センサの検知温度の平均値を比較することで、デューティ比にリミットを設け、商品の温度が本来あるべき温度帯を逸脱することがないようにする。
図4は、購入頻度が極高の場合の中央エリア22、奥側エリア23のヒータ制御例を示したものである。
図4に示すように、オープンショーケースの電源を投入してから、デューティ状態に移行するまでの制御は基本的に図3と同様である。デューティ状態に移行した後、前述した判定において購入頻度が“極高”となった場合は、制御を中断して初期状態に移行する。その後、安定時間7が経過したら、再びデューティ状態に移行する。これにより、デューティ状態においても、中央エリア22と奥側エリア23に陳列された商品を、販売可能な温度まで急速に加温することができる。
このように、中央エリア22と奥側エリア23にデューティ比を用いたON/OFF制御を適用している最中に、上記の判定において購入頻度が“極高”である場合、つまり透過センサによる検知が、お客さんが突発的に増加している状態を示す場合には、温度センサの検知温度を用いたON/OFF制御に移行して、中央エリア22と奥側エリア23を急速に加温することができる。なお、商品数検知手段として商品陳列棚に出入りする商品数を検知する透過センサを用いた場合には、この透過センサによって、店員が商品陳列棚に商品を補充している状態を検知することが可能である。
したがって、お客さんが突発的に増加した場合や、店員が商品を補充した場合において、上記のヒータの通電抑制による省エネルギー運転を中断して急速に加温することもできるので、商品の販売機会を失うこともない。
以上説明したように、本発明によれば、商品陳列棚に陳列した商品を加温するオープンショーケースの温度制御装置において、前記商品陳列棚から取り出される商品数を検知する商品数検知手段と、前記商品陳列棚の手前側から奥側に向けて分割して設けた複数のエリアと、前記複数の各エリアにそれぞれ設けたヒータおよび温度センサとを有し、前記商品数検知手段の検知に基づいて商品が購入される購入頻度を判定し、この購入頻度および前記温度センサの検知温度の少なくとも一方に応じて前記各ヒータをそれぞれON/OFF制御する。この場合、外気の影響を受け易い手前側を適切な温度に保つことにより、商品陳列棚を加温した際の温度ムラ、特に商品温度の固体差(手前側エリアの商品がぬるい、奥側エリアの商品が熱いなど)をなくすことができる。また、商品の購入頻度が低い場合などに商品陳列棚の奥側エリアのヒータの通電時間を抑制することで、省エネルギーを図ることができる。さらに、お客さんが突発的に増加した場合や、店員が商品を補充した場合において、上記のヒータの通電抑制による省エネルギー運転を中断して急速に加温することもできるので、商品の販売機会を失うこともない。
以上のように、本発明に係るオープンショーケースは、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの店舗に据付けてホット商品を加温するオープン型のホットショーケースや、ホット商品の加温とコールド商品の保冷とを同時に行なうオープン型のホットアンドコールドショーケースに有用であり、特に、商品陳列棚を加温した際の温度ムラをなくし、ヒータの通電時間を抑制して省エネルギーを図るのに適している。
1 オープンショーケース
2 商品陳列棚
21 正面側エリア
211 正面側エリアのヒータ
212 正面側エリアの温度センサ
22 中央エリア
221 中央エリアのヒータ
222 中央エリアの温度センサ
23 奥側エリア
231 奥側エリアのヒータ
232 奥側エリアの温度センサ
3 透過センサ(商品数検知手段)
4 温度センサの検知温度
5 設定温度
6 設定ディファレンシャル
7 安定時間
8 通電時間
9 制御周期
T1 判定周期
T2 判定周期

Claims (3)

  1. 商品陳列棚に陳列した商品を加温するオープンショーケースの温度制御装置において、
    前記商品陳列棚から取り出される商品数を検知する商品数検知手段と、
    前記商品陳列棚の手前側から奥側に向けて分割して設けた複数のエリアと、
    前記複数の各エリアにそれぞれ設けたヒータおよび温度センサとを有し、
    前記商品数検知手段の検知に基づいて商品が購入される購入頻度を判定し、この購入頻度および前記温度センサの検知温度の少なくとも一方に応じて前記各ヒータをそれぞれON/OFF制御することを特徴とするオープンショーケースの温度制御装置。
  2. 前記商品陳列棚は、お客さんが商品を手に取り易く、外気の影響を受け易い手前側エリアと、商品を手に取りにくい中央エリアと、奥側エリアの少なくとも3つのエリアに分割され、
    手前側エリアに前記温度センサの検知温度を用いたON/OFF制御を適用することで手前側エリアを安定的に加温し、
    中央エリアと奥側エリアに前記各ヒータのデューティ比を用いたON/OFF制御を適用し、かつ、前記購入頻度に応じて前記デューティ比を増減することで中央エリアと奥側エリアを加温することを特徴とする請求項1に記載のオープンショーケースの温度制御装置。
  3. 前記商品数検知手段は、前記商品陳列棚に出入りする商品数を検知するものであり、
    中央エリアと奥側エリアに前記デューティ比を用いたON/OFF制御を適用している最中に、前記商品数検知手段による検知が、お客さんが突発的に増加している状態、ないし、店員が前記商品陳列棚に商品を補充している状態を示す場合には、前記温度センサの検知温度を用いたON/OFF制御に移行して、中央エリアと奥側エリアを急速に加温することを特徴とする請求項2に記載のオープンショーケースの温度制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016097198A (ja) * 2014-11-25 2016-05-30 日本ヒーター機器株式会社 食品用ショーケース

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