JP6121229B2 - 燃料電池システム、及び燃料電池システムの制御方法 - Google Patents

燃料電池システム、及び燃料電池システムの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池システム、及び燃料電池システムの制御方法に関する。
従来から燃料電池システムの起動時には、循環ポンプ等の循環装置によって、燃料電池のアノード流路上に滞留する空気が、アノード系の循環流路上を循環するような流れを作っている。これにより、供給する水素とアノード流路に滞留していた空気との混合が促進され、燃料電池のアノード流路の入口側と出口側との水素濃度勾配の解消が図られている。
また、燃料電池システムの起動時には、循環装置による循環中に、アノード流路に滞留する空気を排除するためのパージ(以下、「起動パージ」という。)が行われている(下記の特許文献1を参照。)
特開2004−165094号公報
しかしながら、従来の起動パージによれば、循環装置による循環中に行われているため、パージ弁を開弁しても排出されるガスが少なく、パージ効率が低かった。
一方で、パージ効率を高めるために循環装置によるガス循環量を減少させると、アノード流路の入口側と出口側との水素濃勾配を解消できず、燃料電池が劣化するおそれがある。
そこで、本発明は、前記する背景に鑑みて創案された発明であって、燃料電池の劣化防止とパージ効率の向上との両立を図ることができる燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明に係る燃料電池システムは、燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、前記燃料電池と燃料タンクとを接続する燃料ガス供給路と、前記燃料電池から排出された燃料オフガスが流れる燃料オフガス排出路と、前記燃料オフガス排出路と前記燃料ガス供給路とを接続する燃料オフガス循環路と、前記燃料オフガス排出路上であって前記燃料オフガス循環路との接続点よりも下流側に配置され、開弁により前記燃料オフガスを排出するパージ弁と、前記燃料オフガス循環路を介して前記燃料オフガスを循環させる循環装置と、起動パージを第1起動パージと第2起動パージとに分けて実行する制御装置と、を備える燃料電池システムであって、前記制御装置は、前記循環装置の駆動量を制御し、前記燃料オフガス循環路を介して循環する循環ガスの循環量を調整する循環量調整手段と、前記循環量調整手段によって前記循環ガスの循環量が前記燃料ガスと前記循環ガスとの混合を促進させることができる混合促進量に増大された状態において、前記パージ弁を開弁させ、前記第1起動パージを実行する第1起動パージ手段と、前記第1起動パージ後であって前記循環量調整手段によって前記循環ガス循環量が前記混合促進量よりも低減された状態で前記パージ弁を開弁させ、前記第2起動パージを実行する第2起動パージ手段と、前記第1起動パージの完了後であって前記第2起動パージの完了前に前記燃料電池に発電開始させる発電開始手段と、を有し、前記起動パージによるパージ量は、システム起動時に前記燃料電池のアノード流路に滞留するガスを排出するために必要な排出量であり、前記第1起動パージによるパージ量は、前記燃料電池のストイキ不足を解消できる量であり、前記第2起動パージによるパージ量は、前記起動パージによるパージ量から前記第1起動パージによるパージ量を差し引いた量であることを特徴とする。
前記する発明によれば、燃料電池システムの起動時において、循環ガスの循環量が燃料ガスと循環ガスとの混合が促進される混合促進量に増大される。
そのため、第1起動パージの実行時において、燃料電池システムの起動時にアノード流路に滞留する空気が燃料ガスと十分に混合された状態となっており、燃料電池のアノード流路の燃料ガスの濃度勾配が解消し、燃料電池の劣化が回避される。
また、第2起動パージの実行時において、循環ガスの循環量が低減しているため、燃料オフガス排出路上のガスにおいてパージ弁側に向かうガス量を増加させてパージ効率が向上し、比較的短い時間でガス置換することができる。
以上、本願発明によれば、循環ガスの循環量を調整しながら、起動パージを第1起動パージと第2起動パージとに分けて実行するため、燃料電池の劣化の防止とパージ効率の向上との両立を図ることができる。
また、前記する発明によれば、起動パージにおける第1起動パージの完了後に燃料電池が発電を開始するため、システム起動時から電力供給までの時間を短縮することができる。なお、第1起動パージの完了時においては、アノード流路に滞留する空気が燃料ガスと十分に混合されて、燃料電池のアノード流路に新しい燃料ガスが拡散されている。そのため、第1起動パージの完了後に、発電開始してもストイキ不足となるおそれがない。
また、前記循環装置は、前記燃料オフガス循環路上に配置される循環ポンプを備え、前記循環量調整手段は、前記循環ポンプの駆動回転数を制御して前記循環ガスの循環量を調整することが好ましい。
前記する構成によれば、循環ポンプを用いているため、循環ガスの循環量を混合促進量に設定することが容易となる。
また、前記循環装置は、
前記燃料ガス供給路と前記燃料オフガス循環路との接続点に配置されるエゼクタと、前記燃料ガス供給路上であって前記エゼクタよりも上流側に配置され、前記燃料ガスの供給量を制御する第1燃料供給手段と、前記燃料ガス供給路から分岐し、前記第1燃料供給手段と前記エゼクタとをバイパスして前記燃料ガス供給路に接続するバイパス供給路と、前記バイパス供給路上に配置される第2燃料供給手段と、を備え、前記循環量調整手段は、前記第1燃料供給手段と前記第2燃料供給手段との駆動を制御し、前記循環ガスの循環量を調整することが好ましい。
前記する構成によれば、第1燃料供給手段により供給される燃料ガスを調整することで、エゼクタを介して吐き出される循環ガスの循環量を混合促進量に設定することができる。
また、前記燃料電池とエアポンプとを接続して前記酸化剤ガスが供給される酸化剤ガス供給路と、前記燃料電池から排出された酸化剤オフガスが流れる酸化剤オフガス排出路と、前記酸化剤オフガスによって前記燃料オフガスを希釈する希釈部と、を備え、前記制御装置は、前記エアポンプの駆動回転数を制御し、前記酸化剤ガスの供給量を調整する酸化剤ガス供給量調整手段を有し、前記酸化剤ガス供給量調整手段は、前記燃料電池の発電の開始から前記第2起動パージの完了時までの前記酸化剤ガスの供給量を、前記燃料電池の負荷状態に応じた負荷相当量よりも増大させていることが好ましい。
前記する構成によれば、燃料電池の負荷状態に応じた負荷相当量よりも増大した酸化剤ガスが供給されているため、前記燃料電池の発電の開始後に第2起動パージを実行したとしても、希釈部により希釈化された排ガス中の燃料オフガスの濃度が高くなることが回避される。
また、前記制御装置は、前記燃料電池に供給された前記燃料ガスの圧力を調整する圧力調整手段を有し、前記圧力調整手段は、前記第2起動パージの実行時の前記燃料ガスの圧力を前記第1起動パージの実行時よりも低減させていることが好ましい。
前記する構成によれば、第2起動パージを実行する場合のパージ効率をさらに高めることができる。
また、前記課題を解決するための手段として、本発明に係る燃料電池システムの制御方法は、燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、前記燃料電池と燃料タンクとを接続する燃料ガス供給路と、前記燃料電池から排出された燃料オフガスが流れる燃料オフガス排出路と、前記燃料オフガス排出路と前記燃料ガス供給路とを接続する燃料オフガス循環路と、前記燃料オフガス排出路上であって前記燃料オフガス循環路との接続点よりも下流側に配置され、開弁により前記燃料オフガスを排出するパージ弁と、前記燃料オフガス循環路を介して前記燃料オフガスを循環させる循環装置と、起動パージを第1起動パージと第2起動パージとに分けて実行する制御装置と、を備えている燃料電池システムの制御方法であって、前記制御装置は、前記循環装置の駆動量を制御して循環ガスの循環量を調整する循環量調整手段と、前記第1起動パージを実行する第1起動パージ手段と、前記第1起動パージ後に前記第2起動パージを実行する第2起動パージ手段と、前記第1起動パージ後に前記燃料電池に発電開始を実行する発電開始手段と、を有し、前記燃料電池の起動信号を検出するステップと、前記起動信号の検出後に、前記循環量調整手段が前記循環装置を制御して、前記循環ガスの循環量が前記燃料ガスと前記循環ガスとの混合を促進させることができる混合促進量に増大させるステップと、前記循環ガスの循環量の増大後に、前記第1起動パージ手段が前記パージ弁を開弁して、前記第1起動パージを実行するステップと、前記第1起動パージの完了後に、前記第2起動パージ手段が前記パージ弁を開弁して、前記第2起動パージを実行するステップと、前記第1起動パージの完了後であって前記第2起動パージの完了前に、前記循環量調整手段が前記循環装置を制御して、前記循環ガス循環量を前記混合促進量よりも低減させるステップと、前記第1起動パージの完了後であって前記第2起動パージの完了前に、前記発電開始手段が前記燃料電池の発電開始を実行するステップと、を含み、前記起動パージによるパージ量は、システム起動時に前記燃料電池のアノード流路に滞留するガスを排出するために必要な排出量であり、前記第1起動パージによるパージ量は、前記燃料電池のストイキ不足を解消できる量であり、前記第2起動パージによるパージ量は、前記起動パージによるパージ量から前記第1起動パージによるパージ量を差し引いた量であることを特徴とする。
前記する発明によれば、混合促進量に増大させるステップにより、燃料電池システムの起動時にアノード流路に滞留する空気が燃料ガスと十分に混合された状態となる。そのため、アノード流路の燃料ガスの濃度勾配が解消し、燃料電池の劣化が回避される。
また、混合促進量を低減させるステップにより循環ガスが低減する。よって、循環ガスが低減された状態で第2起動パージが実行されるため、燃料オフガス排出路上のガスにおいてパージ弁側に向かうガス量を増加させることができ、パージ効率が向上する。
よって、本願発明によれば、燃料電池の劣化の防止とパージ効率の向上との両立が図れる。
また、前記する発明によれば、起動パージにおける第1起動パージの完了後に燃料電池が発電を開始するため、システム起動時から電力供給までの時間を短縮することができる。なお、第1起動パージの完了時においては、アノード流路に滞留する空気が燃料ガスと十分に混合されて、燃料電池のアノード流路に新しい燃料ガスが拡散されている。そのため、第1起動パージの完了後に、発電開始してもストイキ不足となるおそれがない。
また、前記課題を解決するための手段として、本発明に係る燃料電池システムの制御方法は、燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、前記燃料電池と燃料タンクとを接続する燃料ガス供給路と、前記燃料電池から排出された燃料オフガスが流れる燃料オフガス排出路と、前記燃料オフガス排出路と前記燃料ガス供給路とを接続する燃料オフガス循環路と、前記燃料オフガス排出路上であって前記燃料オフガス循環路との接続点よりも下流側に配置され、開弁により前記燃料オフガスを排出するパージ弁と、前記燃料オフガス循環路を介して前記燃料オフガスを循環させる循環装置と、起動パージを第1起動パージと第2起動パージとに分けて実行する制御装置と、を備えている燃料電池システムの制御方法であって、前記制御装置は、前記循環装置の駆動量を制御して循環ガスの循環量を調整する循環量調整手段と、前記第1起動パージを実行する第1起動パージ手段と、前記第1起動パージ後に前記第2起動パージを実行する第2起動パージ手段と、前記燃料電池の発電を許可後に前記燃料電池に発電開始を実行する発電開始手段と、を有し、前記燃料電池の起動信号を検出するステップと、前記起動信号の検出後に、前記循環量調整手段が前記循環装置を制御して、前記循環ガスの循環量が前記燃料ガスと前記循環ガスとの混合を促進させることができる混合促進量に増大させるステップと、前記循環ガスの循環量の増大後に、前記燃料電池の燃料ガス流路の圧力が発電許可できる所定圧となるまで待機するステップと、前記待機するステップ後に、前記燃料電池のソーク時間が前記第1起動パージの実行を不要とする所定時間以内であるか否かを判定するステップと、前記所定時間以内である判定した場合に、前記第1起動パージを実行することなく、前記燃料電池の発電を許可するステップと、前記発電を許可するステップ後に、前記第2起動パージ手段が前記パージ弁を開弁して、前記第2起動パージを実行するステップと、前記発電許可後であって第2起動パージの完了前に、前記発電開始手段が前記燃料電池の発電開始を実行するステップと、前記発電許可後であって前記第2起動パージの完了前に、前記循環量調整手段が前記循環装置を制御して、前記循環ガスの循環量を前記混合促進量よりも低減させるステップと、を含み、前記起動パージによるパージ量は、システム起動時に前記燃料電池のアノード流路に滞留するガスを排出するために必要な排出量であり、前記第1起動パージによるパージ量は、前記燃料電池のストイキ不足を解消できる量であり、前記第2起動パージによるパージ量は、前記起動パージによるパージ量から前記第1起動パージによるパージ量を差し引いた量であることを特徴とする。
前記する発明によれば、混合促進量に増大させるステップにより、燃料電池システムの起動時にアノード流路に滞留する空気が燃料ガスと十分に混合された状態となる。そのため、アノード流路の燃料ガスの濃度勾配が解消し、燃料電池の劣化が回避される。
また、第2起動パージの実行時において、混合促進量を低減させるステップにより循環ガスが低減しているため、燃料オフガス排出路上のガスにおいてパージ弁側に向かうガス量を増加させることができ、パージ効率が向上する。
よって、本願発明によれば、燃料電池の劣化の防止とパージ効率の向上との両立が図れる。
さらに、燃料電池のソーク時間が所定時間以内であると判定した場合、第1起動パージを実行することなく発電許可するため、発電開始まで時間を短縮化することができる。
本発明によれば、燃料電池の劣化防止とパージ効率の向上との両立を図ることができる燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法を提供することができる。
第1実施形態に係る燃料電池システムの全体構成図である。 ソーク時間と起動パージの全パージ量及び第1起動パージのパージ量との対応関係を示すマップである。 第1実施形態のシステム起動時において、燃料電池システムの動作の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態のシステム起動時において、燃料電池システムの動作例を示すタイムチャートである。 第1実施形態の変形例に係る燃料電池システムの動作例を示すタイムチャートである。 第2実施形態に係る燃料電池システムの全体構成図である。 第2実施形態のシステム起動時において、燃料電池システムの動作の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態のシステム起動時において、燃料電池システムの動作例を示すタイムチャートである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。なお、実施形態に係る燃料電池システム1は、図示しない燃料電池車に搭載されている。燃料電池車とは、例えば、四輪車、三輪車、二輪車、一輪車、列車などである。ただし、その他の移動体、例えば、船舶、航空機に搭載された構成でもよい。または、家庭用や業務用の定置式のものに適用してもよい。
図1に示すように、第1実施形態に係る燃料電池システム1は、燃料電池スタック10と、燃料電池スタック10のアノードに対して水素(燃料ガス)を供給及び排出するアノード系と、燃料電池スタック10のカソードに対して酸素を含む空気(酸化剤ガス)を供給及び排出するカソード系と、燃料電池スタック10の発電を制御する電力制御系と、これらを電子制御するECU60(Electronic Control Unit、電子制御装置)と、を備えている。
燃料電池スタック10は、複数の固体高分子型の単セル11が積層して構成されたスタックであり、複数の単セル11が電気的に直列で接続されている。単セル11は、MEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)と、これを挟む2枚の導電性を有するセパレータと、を備えている。MEAは、1価の陽イオン交換膜などからなる電解質膜(固体高分子膜)と、これを挟むアノードおよびカソード(電極)とを備えている。
各セパレータには、各MEAの全面に水素または空気を供給するための溝や、単セル11に水素または空気を給排するための貫通孔が形成されており、これら溝および貫通孔がアノード流路12(燃料ガス流路)、カソード流路13(酸化剤ガス流路)として機能している。
アノード流路12を介して各アノードに水素が供給され、カソード流路13を介して各カソードに空気が供給されると、各単セル11で電位差(OCV(Open Circuit Voltage)、開回路電圧)が発生するようになっている。次いで、燃料電池スタック10とモータ41などの外部回路とが電気的に接続されて電流が取り出されると、燃料電池スタック10が発電するようになっている。
アノード系は、水素タンク21(燃料ガス供給源)、常閉型の遮断弁22、第1インジェクタ23A(燃料ガス調圧供給手段:図面ではINJAと表記)、パージ弁26、水素ポンプ27、圧力センサ28を主に備えている。
また、アノード系には、水素タンク21からアノード流路12の入口12aまでを接続する燃料ガス供給路として、配管21aと、配管22aと、配管24aとが設けられている。
水素タンク21は、水素が高圧で封入されるタンクである。
また、遮断弁22は、配管21aを介して水素タンク21と接続されるとともに、ECU60からの指令に従って開閉する電磁作動式の弁である。
第1インジェクタ23Aは、ECU60により電子制御されることで、通常時に水素を間欠的(断続的)に噴射するものであり、高圧起動時に水素を短時間連続的に噴射することができるものである。第1インジェクタ23Aは、ハウジング、ソレノイド、プランジャ、圧縮コイルばね、ノズルなど公知の部品を組み合わせて構成されている。
また、第1インジェクタ23Aは、配管22aを介して遮断弁22aと接続し、配管24aを介して燃料電池10のアノード流路12に接続している。そして、遮断弁22が開いた状態で、第1インジェクタ23Aが水素を噴射すると、水素タンク21の水素が配管21aなどを通って、アノード流路12に供給されるようになっている。
また、燃料電池のアノード流路12の出口12bには、配管26aが接続されている。配管26aは、パージ弁26、配管26bを介して、後記する希釈部34に接続されている。
パージ弁26は、燃料電池スタック10の発電時に、アノード循環流路(アノード流路12、配管26a,27a、24a)を循環するアノードオフガスに含まれる不純物(水蒸気、窒素など)を排出(パージ)する場合や、システム起動時にアノード流路12を水素に置換する場合、ECU60によって開かれる。
水素ポンプ27は、アノード流路12の出口12bから排出されたアノードオフガス(燃料オフガス)をアノード流路12の入口12aに戻して循環させる水素ポンプ(循環量調整手段)であり、ECU60からの指令により制御される。
なお、水素ポンプ27の導入口は、配管27aを介して配管26aに接続され、水素ポンプ27の導出口は、配管27bを介して配管24aに接続されている。
圧力センサ28は、アノード流路12の入口12aの近傍の配管24aに取り付けられている。また、圧力センサ28は、配管24a内の圧力(アノード流路12のアノード圧力と略等しい)を検出し、ECU60に出力するようになっている。なお、圧力センサ28は、アノード流路12の出口12bの近傍の配管26aであってもよい。
カソード系は、エアポンプ31、加湿器32、背圧弁33、希釈部34、圧力センサ35などを備えている。
エアポンプ31の吐出口は、配管31a、加湿器32、配管32aを介してカソード流路13の入口に接続されている。また、エアポンプ31は、モータ(不図示)で駆動されるものであり、ECU60の指令に従って作動すると、酸素を含む空気を取り込み、カソード流路13に向けて供給するようになっている。
カソード流路13の出口は、配管32b、加湿器32、配管33a、背圧弁33、配管33bを介して、希釈部34に接続されている。
加湿器32は、水分が透過可能な中空糸膜(図示せず)を備え、この中空糸膜を介して、エアポンプ31からの新規空気と、カソード流路13の出口からの多湿なカソードオフガスとの間で水分交換させ、新規空気を加湿するものである。
背圧弁33は、常開型のバタフライ弁などで構成され、ECU60の指令に従って、その背圧(カソード流路13の圧力)を制御するようになっている。ちなみに、アノードとカソードの極間差圧が大きくなり過ぎないように、背圧弁33を制御することで、カソードの圧力を上昇/低下させることができる。
希釈部34は、配管33bと配管26bとが接続する部位である。よって、この希釈部34で、配管26bを流れるアノードオフガスと配管33bを流れるカソードオフとが合流し、アノードオフガスがカソードオフガスにより希釈化される。そして、希釈化されたアノードオフガスが配管34aを介して車外に排出される。
圧力センサ35は、カソード流路13の入口近傍の配管32aに取り付けられている。また、圧力センサ35は、配管32a内の圧力(カソード流路13の圧力と略等しい)を検出し、ECU60に出力するようになっている。なお、圧力センサ35は、カソード流路13の出口近傍の配管32bであってもよい。
電力制御系は、モータ41、PDU42(Power Drive Unit)、電力制御器43、コンタクタ44などを備えている。モータ41は、PDU42、電力制御器43、コンタクタ44を介して、燃料電池スタック10の出力端子(図示しない)に接続されている。
モータ41は、燃料電池車を走行させるための駆動力を発生する電動機である。
PDU42は、ECU60の指令に従って、電力制御器43からの直流電力を三相交流電力に変換し、モータ41に供給するインバータである。
電力制御器43は、ECU60の指令に従って、DC−DCチョッパ回路などの各種電子回路を備え、燃料電池スタック10の出力(発電電力、電流値、電圧値)を制御する機能を備えている。
コンタクタ44は、燃料電池スタック10と電力制御器43との間に配設され、モータ41などの外部負荷と燃料電池スタック10との接続/遮断を行う開閉器を備えて構成され、ECU60によって開閉される。
IG51は、燃料電池システム1(燃料電池車)の起動スイッチであり、運転席周りに設けられている。また、IG51はECU60と接続されており、ECU60はIG51のON信号(システム起動信号)、OFF信号(システム停止信号)を検知するようになっている。
タイマ52は、IG51のOFF信号を検知してからON信号を検知するまでの燃料電池スタック10のソーク時間(停止時間)を計測するものであり、計測したソーク時間をECU60に出力するようになっている。
ECU60は、燃料電池システム1を電子制御する制御装置であり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェイス、電子回路などを含んで構成されており、その内部に記憶されたプログラムに従って、各種機器を制御し、各種処理を実行するようになっている。
ECU60は、第1インジェクタ23AをPWM(Pulse Width Modulation)制御する機能を備えている。そして、ECU60は、インターバル(開弁開始から次の開弁開始までの間隔、基準周期)に対する第1インジェクタ23Aに出力する開指令(開弁時間[Ti値]、ONデューティ)の比率を可変することで、第1インジェクタ23Aから噴射して、アノード流路12に供給される水素の流量を制御する機能を備えている。
ECU60は、エアポンプ31の駆動とその駆動回転数とを制御し、カソードに供給される酸素の流量を調整する機能(酸化剤ガス供給量調整手段)を備えている。なお、この酸化剤ガス供給量調整手段によって、カソードに供給される酸素の流量については後述する。
ECU60は、水素ポンプ27の駆動とその駆動回転数とを制御し、アノード循環流路(アノード流路12、配管26aの一部、配管27a,27bおよび配管24aの一部)を循環する循環ガスの循環量を調整する機能(循環量調整手段)を備えている。
また、ECU60は、IG51のON信号の検知した場合、水素ポンプ27を駆動させて、ガスがアノード循環流路を循環するような流れを作るとともに、その循環するガスの循環量が混合促進量となるように、水素ポンプ27の駆動回転数を制御する機能を備えている。なお、混合促進量とは、循環するガスの流れに水素を供給した場合に、その水素が短時間でアノード循環流路を循環し、水素と空気(主に窒素)との混合を促進させることができる流量であり、アノード流路12の入口12a側と出口12b側との間での水素の濃度勾配を解消するための流量である。
さらに、ECU60は、後述する発電許可フラグが立った場合に、水素ポンプ27の駆動を停止させて、又は駆動回転数を低減させて、アノード系を循環する循環量を混合促進量よりも少ない循環量(以下、「減少循環量」という。)となるように、制御する機能を備えている。
また、この減少循環量とは、混合促進量よりも少なければ特に限定されない。また、減少循環量は、水素ポンプ27が駆動せずに循環ガスの循環量が全くない状態(以下、単に「循環量がゼロ」という。)を含む。
なお、本実施形態においては、減少循環量に関し、水素ポンプ27の駆動を停止させ、循環量がゼロとなるように設定した場合を例に挙げて説明する。ただし、本発明は、循環量がゼロの状態となることで、ストイキ不足となるおそれがある場合には、水素ポンプ27の駆動回転数を低減させて、ストイキ不足を解消できる必要最小限の循環量となるように設定してもよいものである。
ECU60は、IG51のON信号の検知後であって、圧力センサ28で検知されたアノード圧力が所定値以上の場合に、パージ弁26を連続開弁させて起動パージを実行する機能を備えている。ここで、起動パージによるパージ量は、燃料電池スタック10のアノード流路12上に滞留する空気を排出して水素に置換するために必要な排出量である。
また、本実施形態では、図2に示すように、予め試験等により得られたマップに基づき、タイマ52が計測したソーク時間に応じたパージ量を導出できるようになっている。なお、図2に示すように、ソーク時間が長くなるにつれて、アノード流路12に滞留する空気が増加するため、起動パージ量も増大するようになっている。
なお、本実施形態では、起動パージを実行する場合に、パージ弁26が連続開弁するように構成されているが、本発明はこれに限定されるものでなく、所定のパージ量をパージできれば、パージ弁26が開閉するように構成してもよい。
また、ECU60は、起動パージを第1起動パージと第2起動パージとに分けて実行する機能(第1起動パージ手段、第2起動パージ手段)を備えている。
この第1起動パージは、IG51のON信号の検知後であってアノード圧力が所定圧になった場合に実行する起動パージである。なお、ここでいう所定圧については後述する。
また、第1起動パージによるパージ量は、燃料電池のストイキ不足を解消できる量であって、予め試験等により得られたマップに基づき、タイマ52が計測したソーク時間に応じて導出されるようになっている(図2参照)。
なお、ECU60は、この第1起動パージを完了した場合に、発電許可フラグを立てて、発電許可する機能(発電許可手段)を備えている。
ただし、図2に示すように、ソーク時間が所定時間Tよりも短い場合、言い換えれば、燃料電池10のアノード流路12内に残留する水素が多く、一方でカソード流路13から電解質膜を介してアノード流路12に透過する空気が少ない場合には、燃料電池10の発電を開始してもストイキ不足となるおそれが低い。そのため、ECU60は、ソーク時間が所定時間Tよりも短い場合には、第1起動パージを実行せず、発電許可フラグを立てて発電許可するようになっている。
一方、第2起動パージは、発電許可フラグが立った後に実行される起動パージである。
本実施形態では、発電許可フラグが立ってから所定待機時間経過後に、第2起動パージが実行するようになっている。なお、この所定待機時間については後述する。
また、第2起動パージによるパージ量は、起動パージ量(全部)から第1起動パージ量を差し引いた量である(図2参照)。
なお、ECU60は、この第2起動パージの実行中において、第1インジェクタ23Aから噴射されてアノード流路12に供給される水素の流量を低減させて、アノード流路12の圧力を低減させる機能(圧力調整手段)を備えている。
次に、ECU60がIG51のON信号(システム起動信号)を検知し、燃料電池システム1が起動する際の動作について、図3、図4を参照して説明する。
なお、燃料電池システム1の運転停止時(IG−OFF時)は、燃料電池スタック10への水素および空気の供給が停止され、燃料電池スタック10の発電が停止している。また、パージ弁26は閉弁している。
図3に示すように、ECU60は、IG51のON信号を検知した場合(STRAT)、ステップS101において、遮断弁22を開く(図4の「t0」時参照)。なお、この時点では、第1インジェクタ23Aが閉じているので、水素タンク21内の水素は、図示しない減圧弁で減圧された後に、第1インジェクタ23Aの上流側の位置で停止している。
また、ステップS101において、ECU60は、エアポンプ31を作動(ON)させカソード流路13に空気を供給する(図4の「t0」時を参照)。
なお、この場合に、エアポンプ31を所定回転速度以上(通常発電時よりも高い)の回転速度で駆動させて、通常発電時よりも増量した酸素を供給するようになっている。
さらに、ステップS101において、ECU60は、水素ポンプ27の駆動を開始(ON)するとともに、水素ポンプ27の駆動回転数が混合促進量となるように制御する(図4の「t0」時を参照)。
これにより、ソーク時にアノード流路12に滞留していた空気が、アノード循環流路(アノード流路12、配管26aの一部、配管27a,27bおよび配管24aの一部)内を循環し始める。
そして、ステップS102に進み、ECU60は、所定時間が経過したか否かを判定する。なお、この所定時間とは、水素ポンプ27の駆動を開始してからアノード循環流路を循環する空気が混合促進量となるまでに必要な時間を指し、事前の試験などに基づいて決定される。
ステップS102において、ECU60は、所定時間が経過したと判定した場合には(Yes)、ステップS103に進み、所定時間が経過していないと判定した場合には(No)、ステップS102の処理を繰り返す。
ステップS103において、ECU60は、第1インジェクタ23Aを開弁する。これにより、供給された水素がアノード循環流路を循環し、水素と空気とが混合し始める。
ステップS104に進み、ECU60は、圧力センサ28で検知されたアノード圧力が所定値以上であるか否かを判定する。なお、所定値(目標圧力)は、燃料電池スタック10の発電開始(コンタクタ44のONによる燃料電池スタック10の発電電流の取り出し)を行っても、ストイキ不足とならないと判断できる圧力値であり、事前の試験などに基づいて決定される。
ステップS104において、ECU60は、アノード圧力が所定値未満であると判定した場合には(No)、ステップS104の処理を繰り返しながらアノード圧力が所定値以上となるまで待機する。一方で、アノード圧力が所定値以上であると判定した場合には(Yes)、ステップS105に進む。
ステップS105において、ECU60は、ソーク時間が所定時間T(図2参照)よりも長い否かを判定する。
ステップS105において、ECU60は、ソーク時間が所定時間Tよりも長いと判定した場合には(Yes)、ステップS106に進み、ソーク時間が所定時間Tよりも長くないと判定した場合には(No)、ステップS108に進む。
なお、ステップS108に進む場合とは、燃料電池10のアノード流路12内に残留する水素が多く、燃料電池10の発電を開始してもストイキ不足となるおそれがない場合である。
ステップS106において、ECU60は、パージ弁26を連続開弁させて第1起動パージを実行する(図4の「t1」時を参照)。これにより、起動パージの全パージ量のうち、第1起動パージのパージ量が排出される。
また、ここでパージ弁26を開弁したとしても、エアポンプ31の駆動回転数が通常発電時よりも高く、通常発電時よりも増量した酸素が供給されているため(S101参照)、高濃度の水素が車外に排出されることはない。
ステップS107に進み、ECU60は、所定量のパージ量がパージされて第1起動パージが完了したか否かを判定する。所定量のパージ量がパージされたか否かは、例えば、パージ弁26の開弁時間などに基づいて判定することができる。
ステップS107において、ECU60は、第1起動パージが完了していないと判定した場合には(No)、ステップS107の処理に戻り、第1起動パージが完了したと判定した場合には(Yes)、ステップS108に進む。
ステップS108において、ECU60は、発電許可フラグを立てる(図4の「t2」時を参照)。なお、この時点では、第1起動パージのみが実行されて、起動パージにより排出すべき全部のパージ量を排出していないが、既に燃料電池スタック10のアノード流路12に新しい燃料ガスが拡散されているため、第1起動パージの完了後に、発電開始してもストイキ不足となるおそれがない。
そして、ステップS109に進み、ECU60は、コンタクタ44をON(燃料電池スタック10と外部負荷との接続)にして、燃料電池スタック10からの発電電流の取り出しを開始する。
また、ステップS109において、ECU60は、エアポンプ31の駆動回転数に関し、所定回転速度以上(通常発電時よりも高い)の状態を維持し、通常発電時よりも増量した酸素を供給する(図4の「t2」時を参照)。
さらに、ステップS109において、ECU60は、水素ポンプ27の駆動を停止させる(図4の「t2」時を参照)。
そのほか、ECU60aは、第1インジェクタ23AをPWM制御して、負荷に応じた負荷に応じた供給量の供給を開始する。
ステップS110において、ECU60は、水素ポンプ27の駆動停止から所定待機時間が経過したか否かを判定する。
なお、この所定待機時間は、水素ポンプ27の駆動停止又は駆動回転数の低減を開始し、アノード循環流路を循環する循環ガスの循環量が混合促進量から減少循環量となるために必要な時間(本実施形態のように、水素ポンプ27を駆動停止させた場合には、循環量がゼロとなるために必要な時間)であり、事前の試験などに基づいて設定される。
ステップS110において、ECU60は、所定待機時間が経過していないと判定した場合には(No)、ステップS110の処理に戻り、所定待機時間が経過したと判定した場合には(Yes)、ステップS111に進む。
また、ステップS111において、ECU60は、パージ弁26を連続開弁させて、第2起動パージを実行する(図4の「t3」時を参照)。
ここで、第2起動パージの実行時における循環ガスの循環量は、混合促進量よりも低減された減少循環量(本実施形態では循環量がゼロの状態)となっており、パージ弁26を開弁させた場合に多くのガスを排出できる状態となっている。そのため、第2起動パージは、第1起動パージよりもパージ効率が高い状態で実行されることとなる。なお、ステップS111において、パージ弁26を開弁しているが、エアポンプ31の駆動回転数が通常発電時よりも高いため(S109参照)、高濃度の水素が車外に排出されることはない。
また、ステップS111において、ECU60は、第1インジェクタ23Aから供給される水素量を低減させて、アノード圧力を低下させる。これによれば、第2起動パージのパージ効率を向上させることができる。
ステップS112に進み、ECU60は、所定量のパージ量がパージされて第2起動パージが完了したか否かを判定する。第2起動パージが完了したか否かは、例えば、パージ弁26の開弁時間などに基づいて判定することができる。
ステップS112において、ECU60は、第2起動パージが完了したと判定した場合には(Yes)、ステップS113に進み、所定時間が経過していないと判定した場合には(No)、ステップS112の処理を繰り返す。
ステップS113において、ECU60は、水素ポンプ27を停止させる(本実施形態では、停止状態を維持させる)とともに、エアポンプ31及び第1インジェクタ23Aの駆動状態を通常の状態となるように制御して、負荷に応じた供給量の供給を開始し(図4の「t4」時を参照)、通常発電を行う(End)。
以上、第1実施形態に係る燃料電池システム1によれば、循環ガスの循環量を調整しながら、起動パージを第1起動パージと第2起動パージとに分けて実行するため、燃料電池の劣化の防止とパージ効率の向上との両立を図ることができる。
また、第1実施形態に係る燃料電池システム1によれば、起動パージにおける第1起動パージの完了後に燃料電池が発電を開始するため、システム起動時から電力供給までの時間を短縮することができる。
また、第1実施形態に係る燃料電池システム1によれば、循環ガスの循環量を調整するために水素ポンプ27を用いているため、循環ガスの循環量を混合促進量に設定することが容易となる。
以上、第1実施形態に係る燃料電池システム1について説明したが、本発明は実施形態で説明した例に限定されない。
本実施形態において、第2起動パージの実行前に、循環ガスの循環量を混合促進量から減少循環量に減少させているが(図4の「t2」、「t3」を参照)、本発明はこれに限定されない。
たとえば、図5に示すように、第2起動パージ中に(図5の「t3〜t4」を参照)、循環ガスの循環量を混合促進量から減少循環量に減少させてもよい。この変形例によっても、第2起動パージ中に循環ガスの循環量が低減し、パージ効率の高い状態で第2起動パージを実行することができる。
また、第1実施形態では、第2起動パージの実行時の循環量が一定量である減少循環量としているが、本発明はこれに限定されるものでない。
たとえば、図5に示す変形例によれば、第2起動パージの実行(図5の「t3〜t4」を参照)により水素濃度が上昇することとなるが、その水素濃度の上昇に併せて、水素ポンプ27の駆動回転数を逓減するように構成してもよい。これによれば、パージ効率の向上のほかに、水素ポンプ駆動に伴う電力消費量を削減しつつ、ストイキを確保することができる。
以上、第1実施形態に係る燃料電池システム1では、水素ポンプ27により循環ガス量を調整する場合を説明したが、つぎに、エゼクタ24を備えるとともに第1インジェクタ23Aにより循環ガス量を調整する第2実施形態の燃料電池システム1aについて説明する。
(第2実施形態)
まず、第2実施形態に係る燃料電池システム1aの構成について、図6を参照して説明する。
図6に示すように、第2実施形態に係る燃料電池システム1aは、水素ポンプ27と、配管27a及び27bを有していない。その代わりに、燃料ガス供給路の一部(23a、24a)と、燃料オフガス排出路の一部(配管26a)とを接続する循環路(配管25aと配管25b)が設けられ、その接続点にエゼクタ24が設けられている。以下、詳細に説明する。
エゼクタ24は、エゼクタ24は、燃料ガス供給路(23a、24a)と、配管25bとの接続点に設けられている。
そして、エゼクタ24は、水素(第1インジェクタ23Aからの水素)を噴射することで負圧を発生させるノズル24bと、水素と前記負圧で吸引された配管25aおよび配管25bのアノードオフガス(燃料オフガス)を混合し、配管24a(アノード流路12)に向けて供給するディフューザ24cと、を備えている。そして、エゼクタ24により、アノード流路12から排出された未消費の水素を含むアノードオフガスが循環するようになっている。
そのほか、循環路(配管25aと配管25b)の中間には、アノードオフガスの逆流を防止する逆止弁25が設けられている。また、配管26aには、アノードオフガスに同伴する液状の水分を分離する気液分離器(図示しない)が設けられている。
また、第2実施形態に係る燃料電池システム1aには、燃料ガス供給路の一部(22a)から分岐し、第1インジェクタ23Aとエゼクタ24とをバイパスして燃料ガス供給路の一部(24a)に接続するバイパス供給路(22b、23b)と、そのバイパス供給路上に配置される第2インジェクタ23Bとが設けられている。
なお、本実施形態における第2インジェクタ23Bは、第1インジェクタ23Aと同種のもの(同一性能を有するもの)を使用しているが、本発明においては第2インジェクタ23Bが第1インジェクタ23Aよりも大流量の水素を噴射できるものを使用してもよく、特に限定されない。
また、第2実施形態に係る燃料電池システム1aのECU60aは、第1実施形態に係るECU60と同等の処理を行うように構成されている。ただし、ECU60aが循環ガスの循環量を調整する機能(循環量調整手段)に関し、以下の処理を実行するように構成されている。
ECU60aは、IG51のON信号を検知した場合、第1インジェクタ23Aを駆動させて、アノード循環流路を循環ガスの循環量が混合促進量となるように制御する機能を備えている。
また、ECU60aは、発電許可フラグが立ったことを検知した場合に、第1インジェクタ23Aの駆動を停止させる機能を備えている。
さらに、ECU60aは、第2起動パージを実行する場合に、第2インジェクタ23Bを駆動させる機能を備えている。
次に、ECU60aがIG51のON信号を検知し、燃料電池システム1aが起動する際の動作について、図7、図8を参照して説明する。
図7に示すように、ECU60aは、IG51のON信号を検知した場合(STRAT)、ステップS201において、ECU60aは、遮断弁22を開くとともに、エアポンプ31を駆動(ON)させカソード流路13に空気を供給する。なお、この場合に、エアポンプ31を所定回転速度以上(通常発電時よりも高い)の回転速度で駆動させて、通常発電時よりも増量した酸素を供給するようになっている。
また、ステップS201において、ECU60aは、第1インジェクタ23Aの駆動を開始(ON)する。なお、ECU60aは、アノード循環流路を循環する循環量が混合促進量となるようにPWM制御を行い、第1インジェクタ23Aから供給される水素量を調整している。
そして、ステップS202に進み、ECU60aは、所定時間が経過したか否かを判定する。なお、所定時間は、第1インジェクタ23Aの駆動を開始してからアノード循環流路を循環する空気が混合促進量となるまでに必要な時間を指し、事前の試験などに基づいて決定される。
ステップS202において、ECU60aは、所定時間が経過したと判定した場合には(Yes)、ステップS203に進み、所定時間が経過していないと判定した場合には(No)、ステップS202の処理を繰り返す。
ステップS203において、ECU60aは、燃料電池スタック10のアノード圧力を所定値とするために、第1インジェクタ23Aの駆動量を制御し、供給される水素を増大させる。なお、所定値(目標圧力)は、アノード流路12の入口12a側と出口12b側との間での水素濃度勾配の解消に必要な圧力であり、事前の試験などに基づいて決定される。
ステップS204に進み、ECU60aは、圧力センサ28で検知されたアノード圧力が所定値以上であるか否かを判定する。
ステップS204において、ECU60aは、アノード圧力が所定値未満であると判定した場合には(No)、ステップS204の処理を繰り返しながらアノード圧力が所定値以上となるまで待機する。一方で、アノード圧力が所定値以上であると判定した場合には(Yes)、ステップS205に進む。
ステップS205において、ECU60aは、ソーク時間が所定時間Tよりも長い否かを判定する。
ステップS205において、ECU60aは、ソーク時間が所定時間Tよりも長いと判定した場合には(Yes)、ステップS206に進み、ソーク時間が所定時間Tよりも長くないと判定した場合には(No)、ステップS208に進む。
ステップS206において、ECU60aは、パージ弁26を連続開弁させて、第1起動パージを実行する。なお、ここでパージ弁26を開弁したとしても、エアポンプ31の駆動回転数が通常発電時よりも高く、通常発電時よりも増量した酸素が供給されているため(S201参照)、高濃度の水素が車外に排出されることはない。
ステップS207に進み、ECU60aは、所定量のパージ量がパージされて第1起動パージが完了したか否かを判定する。
ステップS207において、ECU60aは、第1起動パージが完了していないと判定した場合には(No)、ステップS207の処理に戻り、第1起動パージが完了したと判定した場合には(Yes)、ステップS208に進む。
ステップS208において、ECU60aは、発電許可フラグを立てる。
ステップS209において、ECU60aは、コンタクタ44をONにし、燃料電池スタック10と外部負荷とを接続させ、燃料電池スタック10からの発電電流の取り出しを開始する。
また、ステップS209において、ECU60aは、エアポンプ31の駆動回転数に関し、通常発電時よりも増大した状態を維持する。
さらに、ステップS209において、ECU60aは、第1インジェクタ23Aの駆動を停止させ、アノード循環流路の循環量を減少循環量にさせる。
ステップS210に進み、ECU60aは、所定時間が経過したか否かを判定する。
なお、この所定時間とは、第1インジェクタ23Aの駆動が停止してから、アノード循環流路の循環量が減少循環量となるまでの時間であり、事前の試験などに基づいて決定される。
ステップS210において、ECU60aは、所定時間が経過していないと判定した場合には(No)、ステップS210の処理に戻り、所定時間が経過したと判定した場合には(Yes)、ステップS211に進む。
また、ステップS211において、ECU60aは、パージ弁26を連続開弁させて第2起動パージを実行する。ここで、循環ガスの循環量は、第1起動パージの実行時の混合促進量よりも低減された減少循環量となっているため、第2起動パージは、第1起動パージよりもパージ効率が高い状態で実行されることとなる。
また、ここでパージ弁26を開弁したとしても、エアポンプ31の駆動回転数が通常発電時よりも高められているので、高濃度の水素が車外に排出されることはない。
ステップS212に進み、ECU60aは、第2起動パージが完了したか否かを判定する。パージ弁26を開弁してから所定量のガスがパージされたと判定された場合である。所定量のガスがパージされたか否かは、例えば、パージ弁26の開弁時間などに基づいて判定することができる。
ステップS212において、ECU60aは、第2起動パージが完了したと判定した場合には(Yes)、ステップS212に進み、所定時間が経過していないと判定した場合には(No)、ステップS211の処理を繰り返す。
ステップS213において、ECU60aは、エアポンプ31、第1インジェクタ23A、第2インジェクタ23Bの駆動状態を通常の状態となるように制御して、負荷に応じた供給量の供給を開始し(図4の「t4」参照)、通常発電を行う(End)。
以上、第2実施形態に係る燃料電池システム1aによれば、第1インジェクタ23Aの駆動を制御することで循環ガスの循環量を調整しつつ、起動パージを第1起動パージと第2起動パージとに分けて実行するため、燃料電池の劣化の防止とパージ効率の向上との両立を図ることができる。
また、第2実施形態に係る燃料電池システム1aによっても、システム起動時から電力供給までの時間を短縮することができる。
以上、第1インジェクタ23A、第2インジェクタ23B、エゼクタ24を備えた第2実施形態の燃料電池システム1aについて説明したが、本発明は、上記説明した例に限定されるものでない。
たとえば、第2実施形態に係る燃料電池システム1aの構成に、第1実施形態で説明した水素ポンプ27及び循環路(27a、27b)を加え(図1参照)、ECU60aが第1インジェクタ23Aと水素ポンプ27との駆動を制御して、循環量を調整するように構成してもよい。
また、実施形態では、ソーク時間が所定時間Tよりも短い場合には、第1起動パージを実行しないように構成されているが、本発明はこれに限定されない。
たとえば、燃料電池システムが掃気を行うように構成されている場合においては、ソーク時間が所定時間Tよりも短い場合であっても掃気された場合には、燃料電池スタック10のアノード流路12内に空気が存在することとなる。
そのため、掃気を実行したか否かをECUが判定し、掃気したと判定した場合には、ソーク時間が所定時間Tよりも短いか否かに関わらず、第1起動パージを実行するように構成してもよい。
1、1a 燃料電池システム
10 燃料電池スタック
23A 第1インジェクタ(循環装置)
23B 第2インジェクタ
21a、22a、23a、24a 配管(燃料ガス供給路)
26a 配管(燃料オフガス排出路)
25a、25b 配管(燃料オフガス循環路)
27a、27b 配管(燃料オフガス循環路)
24 エゼクタ
26 パージ弁
27 水素ポンプ(循環装置)
31 エアポンプ
60、60a ECU(制御装置)

Claims (7)

  1. 燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池と燃料タンクとを接続する燃料ガス供給路と、
    前記燃料電池から排出された燃料オフガスが流れる燃料オフガス排出路と、
    前記燃料オフガス排出路と前記燃料ガス供給路とを接続する燃料オフガス循環路と、
    前記燃料オフガス排出路上であって前記燃料オフガス循環路との接続点よりも下流側に配置され、開弁により前記燃料オフガスを排出するパージ弁と、
    前記燃料オフガス循環路を介して前記燃料オフガスを循環させる循環装置と、
    起動パージを第1起動パージと第2起動パージとに分けて実行する制御装置と、
    を備える燃料電池システムであって、
    前記制御装置は、
    前記循環装置の駆動量を制御し、前記燃料オフガス循環路を介して循環する循環ガスの循環量を調整する循環量調整手段と、
    前記循環量調整手段によって前記循環ガスの循環量が前記燃料ガスと前記循環ガスとの混合を促進させることができる混合促進量に増大された状態において、前記パージ弁を開弁させ、前記第1起動パージを実行する第1起動パージ手段と、
    前記第1起動パージ後であって前記循環量調整手段によって前記循環ガス循環量が前記混合促進量よりも低減された状態で前記パージ弁を開弁させ、前記第2起動パージを実行する第2起動パージ手段と、
    前記第1起動パージの完了後であって前記第2起動パージの完了前に前記燃料電池に発電開始させる発電開始手段と、
    を有し、
    前記起動パージによるパージ量は、システム起動時に前記燃料電池のアノード流路に滞留するガスを排出するために必要な排出量であり、
    前記第1起動パージによるパージ量は、前記燃料電池のストイキ不足を解消できる量であり、
    前記第2起動パージによるパージ量は、前記起動パージによるパージ量から前記第1起動パージによるパージ量を差し引いた量であることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記循環装置は、前記燃料オフガス循環路上に配置される循環ポンプを備え、
    前記循環量調整手段は、前記循環ポンプの駆動回転数を制御して前記循環ガスの循環量を調整することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記循環装置は、
    前記燃料ガス供給路と前記燃料オフガス循環路との接続点に配置されるエゼクタと、
    前記燃料ガス供給路上であって前記エゼクタよりも上流側に配置され、前記燃料ガスの供給量を制御する第1燃料供給手段と、
    前記燃料ガス供給路から分岐し、前記第1燃料供給手段と前記エゼクタとをバイパスして前記燃料ガス供給路に接続するバイパス供給路と、
    前記バイパス供給路上に配置される第2燃料供給手段と、を備え、
    前記循環量調整手段は、前記第1燃料供給手段と前記第2燃料供給手段との駆動を制御し、前記循環ガスの循環量を調整することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料電池とエアポンプとを接続して前記酸化剤ガスが供給される酸化剤ガス供給路と、
    前記燃料電池から排出された酸化剤オフガスが流れる酸化剤オフガス排出路と、
    前記酸化剤オフガスによって前記燃料オフガスを希釈する希釈部と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記エアポンプの駆動回転数を制御し、前記酸化剤ガスの供給量を調整する酸化剤ガス供給量調整手段を有し、
    前記酸化剤ガス供給量調整手段は、前記燃料電池の発電の開始から前記第2起動パージの完了時までの前記酸化剤ガスの供給量を、前記燃料電池の負荷状態に応じた負荷相当量よりも増大させていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記制御装置は、前記燃料電池に供給された前記燃料ガスの圧力を調整する圧力調整手段を有し、
    前記圧力調整手段は、前記第2起動パージの実行時の前記燃料ガスの圧力を前記第1起動パージの実行時よりも低減させていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池と燃料タンクとを接続する燃料ガス供給路と、
    前記燃料電池から排出された燃料オフガスが流れる燃料オフガス排出路と、
    前記燃料オフガス排出路と前記燃料ガス供給路とを接続する燃料オフガス循環路と、
    前記燃料オフガス排出路上であって前記燃料オフガス循環路との接続点よりも下流側に配置され、開弁により前記燃料オフガスを排出するパージ弁と、
    前記燃料オフガス循環路を介して前記燃料オフガスを循環させる循環装置と、
    起動パージを第1起動パージと第2起動パージとに分けて実行する制御装置と、
    を備えている燃料電池システムの制御方法であって、
    前記制御装置は、前記循環装置の駆動量を制御して循環ガスの循環量を調整する循環量調整手段と、前記第1起動パージを実行する第1起動パージ手段と、前記第1起動パージ後に前記第2起動パージを実行する第2起動パージ手段と、前記第1起動パージ後に前記燃料電池に発電開始を実行する発電開始手段と、を有し、
    前記燃料電池の起動信号を検出するステップと、
    前記起動信号の検出後に、前記循環量調整手段が前記循環装置を制御して、前記循環ガスの循環量が前記燃料ガスと前記循環ガスとの混合を促進させることができる混合促進量に増大させるステップと、
    前記循環ガスの循環量の増大後に、前記第1起動パージ手段が前記パージ弁を開弁して、前記第1起動パージを実行するステップと、
    前記第1起動パージの完了後に、前記第2起動パージ手段が前記パージ弁を開弁して、前記第2起動パージを実行するステップと、
    前記第1起動パージの完了後であって前記第2起動パージの完了前に、前記循環量調整手段が前記循環装置を制御して、前記循環ガス循環量を前記混合促進量よりも低減させるステップと、
    前記第1起動パージの完了後であって前記第2起動パージの完了前に、前記発電開始手段が前記燃料電池の発電開始を実行するステップと、
    を含み、
    前記起動パージによるパージ量は、システム起動時に前記燃料電池のアノード流路に滞留するガスを排出するために必要な排出量であり、
    前記第1起動パージによるパージ量は、前記燃料電池のストイキ不足を解消できる量であり、
    前記第2起動パージによるパージ量は、前記起動パージによるパージ量から前記第1起動パージによるパージ量を差し引いた量であることを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
  7. 燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池と燃料タンクとを接続する燃料ガス供給路と、
    前記燃料電池から排出された燃料オフガスが流れる燃料オフガス排出路と、
    前記燃料オフガス排出路と前記燃料ガス供給路とを接続する燃料オフガス循環路と、
    前記燃料オフガス排出路上であって前記燃料オフガス循環路との接続点よりも下流側に配置され、開弁により前記燃料オフガスを排出するパージ弁と、
    前記燃料オフガス循環路を介して前記燃料オフガスを循環させる循環装置と、
    起動パージを第1起動パージと第2起動パージとに分けて実行する制御装置と、
    を備えている燃料電池システムの制御方法であって、
    前記制御装置は、前記循環装置の駆動量を制御して循環ガスの循環量を調整する循環量調整手段と、前記第1起動パージを実行する第1起動パージ手段と、前記第1起動パージ後に前記第2起動パージを実行する第2起動パージ手段と、前記燃料電池の発電を許可後に前記燃料電池に発電開始を実行する発電開始手段と、を有し、
    前記燃料電池の起動信号を検出するステップと、
    前記起動信号の検出後に、前記循環量調整手段が前記循環装置を制御して、前記循環ガスの循環量が前記燃料ガスと前記循環ガスとの混合を促進させることができる混合促進量に増大させるステップと、
    前記循環ガスの循環量の増大後に、前記燃料電池の燃料ガス流路の圧力が発電許可できる所定圧となるまで待機するステップと、
    前記待機するステップ後に、前記燃料電池のソーク時間が前記第1起動パージの実行を不要とする所定時間以内であるか否かを判定するステップと、
    前記所定時間以内である判定した場合に、前記第1起動パージを実行することなく、前記燃料電池の発電を許可するステップと、
    前記発電を許可するステップ後に、前記第2起動パージ手段が前記パージ弁を開弁して、前記第2起動パージを実行するステップと、
    前記発電許可後であって第2起動パージの完了前に、前記発電開始手段が前記燃料電池の発電開始を実行するステップと、
    前記発電許可後であって前記第2起動パージの完了前に、前記循環量調整手段が前記循環装置を制御して、前記循環ガスの循環量を前記混合促進量よりも低減させるステップと、
    を含み、
    前記起動パージによるパージ量は、システム起動時に前記燃料電池のアノード流路に滞留するガスを排出するために必要な排出量であり、
    前記第1起動パージによるパージ量は、前記燃料電池のストイキ不足を解消できる量であり、
    前記第2起動パージによるパージ量は、前記起動パージによるパージ量から前記第1起動パージによるパージ量を差し引いた量であること
    を特徴とする燃料電池システムの制御方法。
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