JP2013178911A - 燃料電池システムの起動制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池内部の含水率に関わらず、次回起動時の発電安定性を向上させることができる燃料電池システムの起動制御方法を提供する。
【解決手段】燃料電池システムの起動時に、インピーダンス値に基いて推定される燃料電池内部の含水率に応じて、燃料電池に供給されるカソードガス供給流量及びカソードガス圧力のうち、少なくとも一方を設定する第2ステップを有し、第2ステップにおいて、カソードガス流量は含水率が高いほど高流量に設定し、カソードガス圧力は含水率が高いほど低圧力に設定し、第2ステップで設定されたカソードガス流量及びカソードガス圧力のうち、少なくとも何れか一方に基いて、燃料電池にカソードガスを供給して燃料電池システムを起動することを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、燃料電池システムの起動制御方法に関するものである。
燃料電池車両に搭載される燃料電池には、固体高分子電解質膜(以下、電解質膜という)をアノードとカソードとで両側から挟んで膜電極構造体(MEA)を形成し、この膜電極構造体の両側に一対のセパレータを配置して平板状の単位燃料電池(以下「単位セル」という。)を構成し、この単位セルを複数枚積層して燃料電池スタックとするものが知られている。燃料電池は、アノードにアノードガス(燃料)として水素が供給され、カソードにカソードガス(酸化剤)として空気が供給されることで、アノードで触媒反応により発生した水素イオンが電解質膜を通過してカソードまで移動し、カソードで空気中の酸素と電気化学反応(O+4H+4e→2HO)を起こして発電するようになっている。なお、この発電に伴って燃料電池内では水分(特に、水蒸気)が生成される。
ところで、この種の燃料電池では、発電(運転)が停止されると、発電時に生成された水分が燃料電池内で結露することで、ソーク時間(燃料電池が停止してから、次に起動するまでの時間)中に電解質膜の含水率が高くなる。そして、含水率が高くなり水過多の状態になると、電解質膜が水で被覆される、いわゆるフラッディング状態となり、発電の再開までに時間がかかるという問題がある。
そこで、例えば、特許文献1には、掃気開始時点、及び掃気開始から所定時間経過した時点でのインピーダンス値等に基いて、掃気時間を推定し、次回の起動に備えて燃料電池内部(電解質膜)の含水率を低下させる構成が記載されている。
また、例えば、特許文献2には、燃料電池を起動させる際に、燃料電池の含水率が所定の閾値以下である場合に、通常運転時の圧力に比べて高圧の反応ガスを燃料電池に供給する構成が記載されている。
特開2008−282659号公報 特開2008−147139号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、掃気を実施しない燃料電池システムにおいて、次回起動時の電解質膜の含水率を低減させることはできない。
また、特許文献2の構成では、含水率が所定値以下の場合の対策のみが記載されているだけであり、含水率が比較的高い場合、すなわち排水を促進する必要がある場合に、必要な排水能力を発揮することはできない。
そこで、本発明は、上述した事情に考慮してなされたもので、燃料電池内部の含水率に関わらず、次回起動時の発電安定性を向上させることができる燃料電池システムの起動制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載した発明は、燃料ガス及び酸化剤ガスの反応により発電する燃料電池(例えば、実施形態における燃料電池2)を有する燃料電池システム(例えば、実施形態における燃料電池システム1)の起動制御方法であって、前記燃料電池システムの停止時における前記燃料電池のインピーダンス値(例えば、実施形態におけるインピーダンス値Imp)、または停止直前の前記燃料電池システムの運転状況を取得する第1ステップと、前記燃料電池システムの起動時に、前記インピーダンス値、または前記運転状況に基いて推定される前記燃料電池内部の含水率に応じて、前記燃料電池に供給される前記酸化剤ガスの酸化剤ガス流量(例えば、実施形態におけるカソードガス供給流量Qin)及び酸化剤ガス圧力(例えば、実施形態におけるカソードガス圧力Pc)のうち、少なくとも一方を設定する第2ステップと、を有し、前記第2ステップにおいて、前記酸化剤ガス流量は前記含水率が高いほど高流量に設定し、前記酸化剤ガス圧力は前記含水率が高いほど低圧力に設定し、前記第2ステップで設定された前記酸化剤ガス流量及び前記酸化剤ガス圧力のうち、少なくとも何れか一方に基いて、前記燃料電池に前記酸化剤ガスを供給して前記燃料電池システムを起動することを特徴とする。
請求項2に記載した発明では、前記第2ステップでは、前記燃料電池システムが停止してからの経過時間が長いほど前記酸化剤ガス流量を高流量に、前記酸化剤ガス圧力を低圧力に設定することを特徴とする。
請求項3に記載した発明では、前記第2ステップでは、酸化剤ガス供給手段(例えば、実施形態におけるエアポンプ24)の出力を一定に保った状態で、前記酸化剤ガス圧力を低下させることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、含水率に応じて酸化剤ガス流量及び酸化剤ガス圧力のうち、少なくとも一方を設定することで、発電停止時の掃気等を行うことがなく、次回起動時に必要に応じて排水処理を行うことができる。したがって、発電停止時におけるNV性能の悪化を抑制し、商品性を向上させることができる。
特に、本発明の構成によれば、含水率が高いほど酸化剤ガスの体積流量を増加することで、含水率に関わらず燃料電池内に滞留した水を効率的に排水することができる。したがって、フラッディングが発生するのを確実に抑制し、次回起動時の発電安定性を向上させることができる。
請求項2に記載した発明によれば、燃料電池システムが停止してからの経過時間が長いほど、酸化剤ガス流量を高流量に、酸化剤ガス圧力を低圧力に設定することで、起動時における含水率をより確実に推定することができる。したがって、次回起動時の発電安定性を確実に向上させることができる。
請求項3に記載した発明によれば、酸化剤ガス圧力を低下させるのみで、燃料電池を通過する酸化剤ガスの体積流量を増加させることができるので、酸化剤ガス供給手段の出力増加に伴うNV性能の悪化を抑制し、商品性を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの概略構成図である。 第1実施形態に係るECUのブロック図である。 ソーク時間、インピーダンス値、及び起動時のカソードガス供給流量の関係を示すグラフである。 ソーク時間、インピーダンス値、及び起動時のカソードガス圧力の関係を示すグラフである。 第1実施形態に係る燃料電池システムの起動制御方法を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態に係る燃料電池システムの起動制御方法を説明するためのフローチャートである。 高負荷経験時間、未暖気発電経験時間、及び含水率の関係を示すグラフである。 含水率とカソードガス供給流量との関係を示すグラフである。 含水率とカソードガス圧力との関係を示すグラフである。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
(燃料電池システム)
図1は燃料電池システムの概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態の燃料電池システム1は、燃料電池車両に搭載されるものであり、燃料電池スタック2(以下、燃料電池2という)と、燃料電池2にカソードガス(酸化剤ガス)である空気を供給するためのカソードガス供給手段3と、アノードガス(燃料ガス)である水素を供給するためのアノードガス供給手段4と、燃料電池2を冷却する冷却手段5と、これら各構成品を統括的に制御するECU(Electric Control Unit)6と、を主に備えている。
燃料電池2は、アノードガスとカソードガスとの電気化学反応により発電を行うものであって、固体高分子型の電解質膜を備えている。そして、この電解質膜をアノードとカソードとで両側から挟み込んで膜電極構造体(MEA)が形成され、このMEAの両側に一対のセパレータを配置してセルが構成され、このセルが複数積層されることで燃料電池2が構成されている。そして、燃料電池2のアノードにはアノードガスとして水素が、カソードにはカソードガスとして空気がそれぞれ供給されることで、アノードで触媒反応(H→2H+2e)により発生した水素イオンが電解質膜を透過してカソードに移動する。そして、カソードに移動した水素イオンが、カソードで酸素と電気化学反応(H+O/2→HO)を行い発電する。
また、燃料電池2には、燃料電池2のインピーダンス値Impを検出するインピーダンス値センサ11が設置されている。インピーダンス値センサ11では、検出された燃料電池2のインピーダンス値Impに応じた電気信号をECU6に向けて出力する。
カソードガス供給手段3は、カソードガスを燃料電池2に向けて送出するエアポンプ(酸化剤ガス供給手段)24を備えている。本実施形態のエアポンプ24は、インペラ(不図示)がケーシング内で回転することで、ケーシングの空気取込口から取り込まれた空気を圧縮するとともに、圧縮した空気をケーシングの空気供給口から燃料電池2に向けて供給する、いわゆる遠心式のターボポンプである。エアポンプ24は、インペラを回転させる図示しないモータを備えている。このモータは、ECU6から出力される信号に応じて駆動することで、インペラの回転数を可変できるようになっておる。そして、本実施形態のエアポンプ24は、インペラの回転数に応じて、エアポンプ24から燃料電池2に供給されるカソードガスの供給流量(以下、カソードガス供給流量Qinという)が設定される。
エアポンプ24(空気供給口)には、燃料電池2にカソードガスを供給するためのカソードガス供給流路21が接続されている。カソードガス供給流路21は、燃料電池2の入口側において、燃料電池2内でカソードに面するカソードガス流路22に接続されている。
一方、カソードガス流路22の出口側には、燃料電池2で発電に供されたカソードオフガスや、発電や結露によって燃料電池2で生成された生成水が流通するカソードオフガス排出流路23が接続されている。カソードオフガス排出流路23は、希釈ボックス41に接続され、その後、カソードオフガスは車外へ排出される。また、カソードオフガス排出流路23において、希釈ボックス41よりも上流側には、燃料電池2内のカソードガスの圧力(以下、カソードガス圧力Pc)を調整する圧力調整弁25が設置されている。
アノードガス供給手段4は、アノードガスが充填された水素供給システム31を備えている。水素供給システム31には、燃料電池2にアノードガスを供給するためのアノードガス供給流路32が接続されている。アノードガス供給流路32は、燃料電池2の入口側において、燃料電池2内でアノードに面するアノードガス流路33に接続されている。一方、アノードガス流路33の出口側には、燃料電池2で発電に供されたアノードオフガスが流通するアノードオフガス排出流路34が接続されている。
アノードガス供給流路32には、上流側から順に、レギュレータ35、及びエゼクタ36が接続されている。
レギュレータ35は、燃料電池2に供給されるカソードガス圧力Pcを信号圧として、水素供給システム31から供給される高圧の水素ガスを、信号圧に応じた所定範囲の圧力となるように調圧(減圧)するものである。これにより、燃料電池2のカソードとアノードとの間の極間差圧が所定の圧力に保持される。そして、レギュレータ35により調圧されたアノードガスは、エゼクタ36を通って燃料電池2に供給される。
アノードオフガス排出流路34は、エゼクタ36に接続され、燃料電池2から排出されたアノードオフガスを循環させ、燃料電池2のアノードガスとして再利用できるように構成されている。さらに、アノードオフガス排出流路34は、途中で配管が分岐して構成されたパージガス排出流路37を有している。パージガス排出流路37は希釈ボックス41に接続されている。また、パージガス排出流路37には電磁駆動式のパージ弁39が設けられている。
上述した希釈ボックス41は、パージガス排出流路37から導入されたアノードオフガスを滞留する滞留室が内部に設けられるとともに、この滞留室にカソードオフガス排出流路23が接続されている。すなわち、滞留室内において、アノードオフガスはカソードオフガスにより希釈された後、排出通路42から車外に排出される。なお、希釈ボックス41には、パージガス排出流路37から導入されたアノードオフガスの濃度に基づいて、カソードオフガスが供給されるようになっている。
また、燃料電池2には、図示しない駆動用モータ等の電気負荷に供給する電力を制御する負荷制御装置44が接続されている。負荷制御装置44は、燃料電池2から出力される出力電流Ifcを変換して電気負荷に供給する。
また、燃料電池2の出力電流Ifcは電流計45によって測定可能となっている。電流計45は、それぞれ測定された出力電流Ifcに応じた電気信号をECU6に向けて出力する。
冷却手段5は、冷媒を冷却するラジエータや、燃料電池2とラジエータとの間で冷媒を循環させるウォータポンプ(W/P)等の冷却システム51と、燃料電池2と冷却システム51との間で冷媒を流通させる冷媒流路52と、を備えている。また、冷媒流路52には燃料電池2から排出される冷媒の温度(冷媒出口温度Tw)を計測するための冷媒温度センサ53が設置されている。
(ECU)
図2はECUのブロック図である。
図2に示すように、ECU6は、インピーダンス値記憶部61、ソーク時間計時部62、体積流量設定部63を主に備えている。
インピーダンス値記憶部61は、上述したインピーダンス値センサ11により検出されたインピーダンス値Impを記憶する。
ソーク時間計時部62は、燃料電池2の発電が停止してから(イグニッションがOFF状態になってから)、次に起動するまでの時間(ソーク時間)をカウントする。
体積流量設定部63は、上述したインピーダンス値記憶部61で記憶されたインピーダンス値Imp、及びソーク時間計時部62でカウントされたソーク時間に基いて、燃料電池2(電解質膜)の含水率を推定するとともに、含水率に応じて単位時間当たりに燃料電池2を通過するカソードガスの目標体積流量Qfを設定する。具体的に、体積流量設定部63は、カソードガス供給流量Qinを設定する供給流量設定部64と、カソードガス圧力Pcを設定する圧力設定部65と、を主に備えている。
供給流量設定部64には、ソーク時間、インピーダンス値Imp、起動時のカソードガス供給流量Qinの関係を示すマップが予め記憶されており、このマップに基いて、カソードガス供給流量Qinが設定される。図3に示すマップでは、インピーダンス値Imp1〜Imp2の間の範囲において、インピーダンス値Impが低くなる(燃料電池2内での含水率が増加する)につれて、カソードガス供給流量Qinが高流量になっている。また、ソーク時間が長くなるにつれて、カソードガス供給流量Qinが高流量になっている。そして、本実施形態では、インピーダンス記憶部61に記憶されたインピーダンス値Impと、ソーク時間計時部62でカウントされたソーク時間と、からカソードガス供給流量Qinが設定され、設定されたカソードガス供給流量Qinに基いてエアポンプ24の出力(回転数)が設定される。
圧力設定部65には、ソーク時間、インピーダンス値Imp、起動時のカソードガス圧力Pcの関係を示すマップが予め記憶されており、このマップに基いて、カソードガス圧力Pcが設定される。図4に示すマップでは、インピーダンス値Imp1〜Imp2の間の範囲において、インピーダンス値Impが低くなる(燃料電池2内での含水率が増加する)につれて、カソードガス圧力Pcが低圧力になっている。また、ソーク時間が長くなるにつれて、カソードガス圧力Pcが低圧力になっている。そして、本実施形態では、インピーダンス記憶部61に記憶されたインピーダンス値Impと、ソーク時間計時部62でカウントされたソーク時間と、からカソードガス圧力Pcが設定され、設定されたカソードガス圧力Pcに基いて、圧力調整弁25の開度が設定される。
なお、図3,4では、インピーダンス値Imp1において、燃料電池2内部が飽和状態になっており、インピーダンス値Imp1以下の範囲では、それ以上水を含まないようになっている。また、インピーダンス値Imp2以上の範囲では、燃料電池2内部の含水率が十分に低く、それ以上カソードガスの体積流量Qfcを増加させても、排出性の更なる向上は見込めない状態になっている。
(燃料電池システムの起動制御方法)
次に、上述した燃料電池システムの起動制御方法について説明する。図5は、燃料電池システムの起動制御方法を説明するためのフローチャートである。
図5に示すように、まずステップS1において、燃料電池2が発電停止状態(イグニッションがOFF状態)であるか否かを判断する。
ステップS1の判断結果が「NO」の場合(燃料電池2が発電状態)には、ステップS1の判断を繰り返す。
ステップS1の判断結果が「YES」の場合(燃料電池2が発電停止状態)には、ステップS2に進む。
ステップS2において、燃料電池2の発電停止直後におけるインピーダンス値Impをインピーダンス値センサ11により検出し、この検出結果をECU6のインピーダンス値記憶部61で記憶する(第1ステップ)。
その後、ステップS3において、ECU6を停止する。
次に、ステップS4において、燃料電池システム1の起動を開始するか否かを判断する。具体的には、ECU6が燃料電池システム1の起動信号であるイグニッションスイッチ(不図示)からのOFF信号を検出したか否かを判断する。
ステップS4における判断結果が「NO」の場合(燃料電池システム1の起動を開始しない場合)には、ステップS4の判断を繰り返す。
ステップS4における判断結果が「YES」の場合(燃料電池システム1の起動を開始する場合)、ステップS5に進む。
ステップS5では、ステップS2で検出した燃料電池2の発電停止直後におけるインピーダンス値Impがインピーダンス値記憶部61に記憶されているか否かを判断する。
ステップS5の判断結果が「YES」の場合(インピーダンス値Impがインピーダンス値記憶部61に記憶されている場合)には、ステップS6に進む。
ステップS6では、上述した図3,4に示すマップに基いて燃料電池システム1起動時のカソードガス供給流量Qin、及びカソードガス圧力Pcを算出する(第2ステップ)。
具体的に、インピーダンス値Impが低く、またソーク時間が長いほど(すなわち、含水率が高いほど)、カソードガス供給流量Qinが高流量になるように、エアポンプ24の回転数を設定する。また、インピーダンス値Impが低く、またソーク時間が長いほど、カソードガス圧力Pcが低圧力になるように、圧力調整弁25の開度を設定する。
そして、上述したようにカソードガス供給流量Qin、及びカソードガス圧力Pcを設定することで、単位時間当たりに燃料電池2を通過するカソードガスの目標体積流量Qfcを設定できる。
一方、ステップS5の判断結果が「NO」の場合、例えばソーク時間中にECU6に電力を供給するバッテリ(12Vバッテリ)を取り外す等して、インピーダンス値Impがインピーダンス値記憶部61に記憶されていない場合等には、ステップS7に進む。
ステップS7では、上述した図3,4に示すマップのうち、カソードガス供給流量Qinを最も高流量の第1所定値に設定するとともに、カソードガス圧力Pcを最も低圧力の第2所定値に設定する。これにより、カソードガスの目標体積流量Qfcを最大値に設定できるので、次回の起動時に少なくともフラッディングが発生しているのを抑制できる。
ステップS8では、上述したステップS6,7で設定したカソードガス供給流量Qinからエアポンプ24の回転数を設定する。
また、ステップS9では、上述したステップS6,7で設定したカソードガス圧力Pcに基いて圧力調整弁25の開度を設定する。
これにより、含水率に応じた目標体積流量Qfcのカソードガスを燃料電池2に供給することができる。
そして、ステップS10では、燃料電池2の起動が完了したか否かを判断する。具体的に、起動完了の判断は、OCV(燃料電池2から電気負荷に電流を取り出していない状態でのカソードとアノードとの間の電位差)が所定値以上であるか否かで判断する。
ステップS10における判断結果が「NO」の場合(OCVが所定値未満の場合)には、含水率が未だ高い状態にあると判断する。この場合には、ステップS10の判断を繰り返し、上述したステップS6,7で設定したカソードガス供給流量Qin、及びカソードガス圧力Pcに基いて引き続きカソードガスを供給し続ける。
一方、ステップS10における判断結果が「YES」の場合(OCVが所定値以上の場合)には、燃料電池2内の水がカソードガスによって排水されて含水率の変化(低下)が見られなくなり、含水率が十分に低くなったと判断する。この場合には、フローを終了して、通常起動時の運転に移行する。
このように、本実施形態では、発電停止直後に検出したインピーダンス値Impに基いて推定される燃料電池2内部の含水率に応じて、カソードガス供給流量Qin及びカソードガス圧力Pcを設定し、含水率が高いほどカソードガス供給流量Qinを高流量に、カソードガス圧力Pcを低圧力に設定する構成とした。
この構成によれば、含水率に応じてカソードガス供給流量Qin及びカソードガス圧力Pcを設定することで、発電停止時の掃気等を行うことがなく、次回起動時に必要に応じて排水処理を行うことができる。したがって、発電停止時におけるNV性能の悪化を抑制し、商品性を向上させることができる。
特に、本実施形態によれば、含水率が高いほどカソードガスの目標体積流量Qfcを増加することができるので、含水率に関わらず燃料電池2内に滞留した水を効率的に排水することができる。したがって、フラッディングが発生するのを抑制し、次回起動時の発電安定性を向上させることができる。
しかも、本実施形態では、ソーク時間が長いほど、カソードガス供給流量Qinを高流量に、カソードガス圧力Pcを低圧力に設定することで、起動時における含水率をより確実に推定することができる。したがって、次回起動時の発電安定性を確実に向上させることができる。
また、本実施形態では、エアポンプ24としてターボエアポンプを採用しているため、本実施形態のように含水率が高いほどカソードガス圧力Pcを低圧力に設定することで、エアポンプ24よりも下流側が負圧となり、エアポンプ24での吸気が促進される。これにより、エアポンプ24自体の出力(モータの回転数)を大幅に増加させることなく、目標体積流量Qfcを増加することができる。そのため、例えばリショルム式エアポンプ等に比べて燃料電池システム1の起動時における省電力化を図ることができるとともに、エアポンプ24の出力増加による駆動音を抑え、NV性能が悪化を抑制できる。したがって、車両商品性を向上させることができる。
ところで、上述した起動制御の際、アノード側では、カソードガス圧力Pcを信号圧として、カソードガス圧力Pcに対応したアノードガス圧力でアノードガスを供給しており、アノードガスとカソードガスとをストイキに保っている。
また、アノード側では、燃料電池2の起動時に、早期に安定した発電を行うことができるようにするため、発電を行う前に、アノードガス流路33内の溜まった窒素等の不純物ガスや水を排出し、アノードガス流路33内をアノードガスで置換するOCVパージを行っている。具体的に、OCVパージは、パージ弁39を閉じた状態で、燃料流路2内にアノードガスを供給して、アノードガス流路33のアノードガス圧力を上げた後、パージ弁39を開くことにより、上述した不純物ガスや水等を排出するようになっている。
ここで、本実施形態では、希釈ボックス41において、上述した起動制御の際にカソード側から排出されるカソードオフガスを、OCVパージにより排出されるアノードオフガスの希釈に利用することもできる。なお、本実施形態ではOCVが所定値以上の場合には、通常起動時の運転に移行する場合について説明したが、これに限らず、OCVが所定値以上となった後、アノードオフガスの希釈が終了するまで上述した起動制御の処理を行っても構わない。これにより、OCVパージの時間を短縮できる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、停止直前の燃料電池システムの運転状況(後述する高負荷経験時間Ta及び未暖気発電経験時間Tb)に基いて、燃料電池2内部の含水率を推定する点で上述した第1実施形態と相違している。なお、以下の説明では、上述した第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。図6は、第2実施形態における燃料電池システムの起動制御方法を説明するためのフローチャートである。
図6に示すように、ステップS11において、ECU6は、所定時間前から現在までの間において、電流計45で検出された燃料電池2の出力電流Ifcが電流所定値よりも大きい発電時間、すなわち高負荷経験時間Taを算出する(第1ステップ)。
次に、ステップS12において、ECU6は、所定時間から現在までの間において、冷媒温度センサ53で検出された冷媒出口温度Twが温度所定値よりも小さい発電時間、すなわち未暖気発電経験時間Tbを算出する(第1ステップ)。
その後、上述した第1実施形態と同様に、ステップS1において、燃料電池2が発電停止状態であるか否かを判断する。
そして、ステップS1の判断結果が「YES」の場合、燃料電池2が発電停止状態であると判断して、ステップS13に進む。
ステップS13では、図7に示すマップに基いて、上述した高負荷経験時間Ta及び未暖機発電経験時間Tbから、含水率を算出する(第2ステップ)。図7は高負荷経験時間Taに対する未暖気発電経験時間Tb、及び含水率の関係を示すグラフである。図7に示すように、高負荷経験時間Taが長くなるほど、発電量が多くなるため、発電時に生成される水の量も多くなり、含水率が増加することになる。また、未暖気発電経験時間Tbが長いほど、発電時に生成される水蒸気が燃料電池2外へ排出されにくくなり、燃料電池2内部に水となって残存するため、含水率が増加することになる。
そして、ステップS3,4において、上述した第1実施形態と同様のフローを行った後、ステップS14に進む。
ステップS14では、図8,9に示すマップに基いて、上述したステップS13で算出された含水率から、カソードガス供給流量Qin及びカソードガス圧力Pcを算出する(第2ステップ)。
その後、第1実施形態と同様に、算出されたカソードガス供給流量Qin及びカソードガス圧力Pcからエアポンプ24の回転数、及び圧力調整弁25の開度を設定し、含水率に応じた目標体積流量Qfcのカソードガスを燃料電池2に供給する。
そして、最後に、ステップS10において、燃料電池システム1の起動完了の判断を行うことで、本実施形態の燃料電池システム1の起動制御が終了する。
したがって、本実施形態によれば、燃料電池システム1の運転状況に応じて含水率を算出し、含水率が高いほどカソードガス供給流量Qinを高流量に、カソードガス圧力Pcを低圧力に設定することで、上述した実施形態と同様に、含水率に関わらず燃料電池2内に滞留した水を効率的に排水することができる。したがって、起動時にフラッディングが発生するのを抑制し、次回起動時の発電安定性を向上させることができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、上述した実施形態で挙げた構成等はほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、インピーダンス値Impや運転状況に応じて推定される含水率に基いてカソードガス供給流量Qin及びカソードガス圧力Pcの双方を設定する場合について説明したが、これに限らず、カソードガス供給流量Qin及びカソードガス圧力Pcのうち、少なくとも何れか一方を調整することで、目標体積流量Qfcを満たす構成としても構わない。
具体的には、エアポンプ24の回転数は、通常発電時の回転数以下の範囲で一定に設定し、カソードガス圧力Pcを調整することで目標体積流量Qfcを満たす構成にしても構わない。この場合には、通常発電時以下の回転数でエアポンプ24を作動させるため、目標体積流量Qfcを増加させることに伴うNV性能の悪化を抑制し、商品性を向上させることができる。
また、例えば上述した第1実施形態では、インピーダンス値Impと含水率との関係から、インピーダンス値Impに基いてカソードガス供給流量Qin及びカソードガス圧力Pcを直接設定する構成について説明したが、これに先立ってインピーダンス値Impに基いて含水率を算出するステップを加えても構わない。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1…燃料電池システム 2…燃料電池 24…エアポンプ(酸化剤ガス供給手段) Imp…インピーダンス値 Qin…カソードガス供給流量(酸化剤ガス流量) Pc…カソードガス圧力(酸化剤ガス圧力)

Claims (3)

  1. 燃料ガス及び酸化剤ガスの反応により発電する燃料電池を有する燃料電池システムの起動制御方法であって、
    前記燃料電池システムの停止時における前記燃料電池のインピーダンス値、または停止直前の前記燃料電池システムの運転状況を取得する第1ステップと、
    前記燃料電池システムの起動時に、前記インピーダンス値、または前記運転状況に基いて推定される前記燃料電池内部の含水率に応じて、前記燃料電池に供給される前記酸化剤ガスの酸化剤ガス流量及び酸化剤ガス圧力のうち、少なくとも一方を設定する第2ステップと、を有し、
    前記第2ステップにおいて、前記酸化剤ガス流量は前記含水率が高いほど高流量に設定し、前記酸化剤ガス圧力は前記含水率が高いほど低圧力に設定し、
    前記第2ステップで設定された前記酸化剤ガス流量及び前記酸化剤ガス圧力のうち、少なくとも何れか一方に基いて、前記燃料電池に前記酸化剤ガスを供給して前記燃料電池システムを起動することを特徴とする燃料電池システムの起動制御方法。
  2. 前記第2ステップでは、前記燃料電池システムが停止してからの経過時間が長いほど前記酸化剤ガス流量を高流量に、前記酸化剤ガス圧力を低圧力に設定することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システムの起動制御方法。
  3. 前記第2ステップでは、酸化剤ガス供給手段の出力を一定に保った状態で、前記酸化剤ガス圧力を低下させることを特徴とする請求項1または請求項2記載の燃料電池システムの起動制御方法。
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