JP6119589B2 - フレーム付き膜電極接合体の製造方法および燃料電池の製造方法 - Google Patents

フレーム付き膜電極接合体の製造方法および燃料電池の製造方法 Download PDF

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本発明は、フレーム付き膜電極接合体の製造方法、および燃料電池の製造方法に関する。
燃料電池の発電単位である燃料電池セルは、電解質膜を2つの電極で挟持した膜電極接合体と、反応ガスの流路を備えるセパレータとが一体に構成された構造を有する。膜電極接合体とセパレータの間には、反応ガスが電解質膜の周縁部から漏出しないように樹脂フレームが介在されている。特許文献1には、膜電極接合体の周囲に張り出している電解質膜の外縁部に接着剤を塗布し、接着剤によって樹脂フレームを接着することによって、フレーム付き膜電極接合体を製造する方法が提案されている。
特開2005−129343号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、ディスペンサー等のノズルタイプによって接着剤を塗布するのが一般的であるが、このノズルタイプで塗布する場合に、塗布面に対して接着剤を均一に幅広く塗布することが困難であるという問題があった。ノズルタイプの場合、吐出した接着剤は塊状となり易く、塗布面が幅狭であるため吐出量が制限されることと相まって、接着剤が大きく広がらないためである。なお、このような問題は、ノズルタイプの場合に限らず、接着剤の塗布全般に共通する問題でもあった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例または形態として実現することが可能である。本発明の適用例は、
電解質膜の厚さ方向両側に触媒層と拡散層とがそれぞれ配置され、前記電解質膜の外縁部が、前記両側の内の一方の拡散層の縁端より外側に露出した膜電極接合体と、
前記電解質膜の外縁部における前記露出した面を所定面とし、前記所定面と合わさって前記膜電極接合体を保持するフレームと、
を有するフレーム付き膜電極接合体の製造方法であって、
前記電解質膜の前記所定面に接着剤を塗布する工程と、
前記所定面に、前記拡散層の縁端から隙間を開けて前記フレームを配置する工程と、
を備え、さらに、
前記接着剤が塗布された所定面を振動させて、前記接着剤で前記所定面を覆う工程
を備えるフレーム付き膜電極接合体の製造方法。その他、本発明は、以下の形態として実現することも可能である。
(1)本発明の一形態は、電解質膜を含む膜電極接合体と、前記電解質膜の外縁部における所定面と合わさって前記膜電極接合体を保持するフレームと、を有するフレーム付き膜電極接合体の製造方法である。このフレーム付き膜電極接合体の製造方法は、前記電解質膜の前記所定面に接着剤を塗布する工程と;前記所定面に前記フレームを配置する工程と;を備え、さらに;前記接着剤が塗布された所定面を振動させる工程;を備える。この形態のフレーム付き膜電極接合体の製造方法によれば、接着剤が塗布された所定面を振動させることによって、接着剤を均一に大きく拡げることができる。特に、ディスペンサー等のノズルタイプによる塗布でも、より良好に接着剤を均一塗布することができる。したがって、膜電極接合体とフレームとの間の接着、シール性を高めることができる。
(2)上記形態のフレーム付き膜電極接合体の製造方法は、前記膜電極接合体は、前記電解質膜の厚さ方向両側に触媒層と拡散層とがそれぞれ配置され、前記電解質膜の外縁部が、前記一方の拡散層の縁端より外側に露出した構成であり、前記外縁部の露出した面を前記所定面としていてもよい。この構成によれば、電解質膜の外縁部を確実にシールすることができることから、電解質膜を介したアノード/カソード側電極間でのガスのクロスリークを確実に防止することができる。
(3)上記形態のフレーム付き膜電極接合体の製造方法は、前記所定面を振動させる工程は、前記振動時において、前記所定面における前記一方の拡散層の縁端側の端部が、前記所定面における前記端部とは反対側の端部よりも下側となるように、前記所定面を傾斜させるようにしてもよい。この構成によれば、一方の側の触媒層および拡散層の各縁端側に向けて接着剤を確実に広げることができ、接着剤をより均一に塗布することができる。
(4)上記形態のフレーム付き膜電極接合体の製造方法は、前記振動させる工程は、前記フレームを配置する工程の後に行われるようにしてもよい。この構成によれば、フレームの自重と振動とが相まって接着剤をより均一に塗布することができる。
(5)上記形態のフレーム付き膜電極接合体の製造方法は、前記振動させる工程は、前記フレームを配置する工程の前に行われるようにしてもよい。この構成によれば、所定面に塗布された接着剤を均一に広げることができる。
(6)本発明の他の形態は、燃料電池の製造方法である。この燃料電池の製造方法は、上記形態のフレーム付き膜電極接合体の製造方法に従う各工程と;前記フレーム付き膜電極接合体をセパレータで挟持して、前記フレームとセパレータとを接着する工程と;を備える。この形態の燃料電池の製造方法によれば、クロスリークが防止されて発電性能が高い燃料電池を製造することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能である。例えば、前記形態のフレーム付き膜電極接合体の製造方法によって製造された燃料電池や、前記形態の燃料電池の製造方法によって製造された燃料電池等で実現することができる。
本発明の第1実施形態としての燃料電池スタックの要部端面図である。 燃料電池セルの製造方法を示す説明図である。 治具にMEGAが載置された状態を示す説明図である。 段差面周りの変遷を示す説明図である。 比較例の問題点を示す説明図である。 第2実施形態としてのフレーム付き膜電極接合体の製造方法を示す説明図である。
次に、本発明の実施形態を説明する。
1.第1実施形態:
(1)燃料電池スタックの構成:
図1は、本発明の第1実施形態としての燃料電池スタック200の要部端面図である。図示するように、燃料電池スタック200は、複数の燃料電池セル100が積層された構造を有している。各燃料電池セル100は、膜電極ガス拡散層接合体(以下、「MEGA」と呼ぶ)10と、MEGA10を挟持するセパレータ20,30と、セパレータ20,30の間におけるMEGA10の周縁の外側に配置された樹脂フレーム40と、を備えている。MEGAは、「Membrane Electrode Gas diffusion layer Assembly」の略語である。なお、以後の説明では、燃料電池セル100の積層方向(図1の上下方向)をY方向と呼び、積層方向に垂直な方向、すなわち燃料電池セル100の面方向(図1の左右方向)をX方向と呼ぶ。MEGA10が、[発明の概要]の欄に記載した「膜電極接合体」に相当する。
MEGA10は、電解質膜(電解質層)12を含んでおり、電解質膜12の一方の面には、触媒電極層(アノード)14とガス拡散層15とがこの順に形成されており、電解質膜12の他方の面には、触媒電極層(カソード)16とガス拡散層17とがこの順に形成されている。なお、電解質膜12としては、フッ素系樹脂などの固体高分子材料で形成された膜、例えばナフィオン(登録商標)を用いることができる。触媒電極層14、16としては、カーボン粒子に白金などの触媒を担持させた触媒層を用いることができる。ガス拡散層15、17は、カーボンクロスや、カーボンペーパなどのガス透過性および導電性を有する材料で形成されている。
MEGA10の外側周縁の構造は、燃料電池セル100の面方向(X方向)において、アノード側のガス拡散層15(および触媒電極層14)の縁端15eがカソード側のガス拡散層17(および触媒電極層16)の縁端17eより外側に露出し、電解質膜12はアノード側のガス拡散層15の全面に対して触媒電極層14を介して接合された構造となっている。すなわち、MEGA10の外側周縁の構造は、電解質膜12に対してカソード側のガス拡散層17や触媒電極層16をオフセットした段差構造となっている。以下、この段差となって電解質膜12が露出した部分を段差面10aと呼ぶ。この段差面10aが、[発明の概要]の欄に記載した「所定面」に相当する。
セパレータ20は、MEGA10におけるアノード側ガス拡散層15の表面に積層される。そして、セパレータ20において、MEGA10におけるアノード側ガス拡散層15との当接面には、アノード側ガス拡散層15の表面に沿って燃料ガスとしての水素を流すための燃料ガス流路22が形成されている。また、セパレータ30は、MEGA10におけるカソード側ガス拡散層17の表面に積層される。そして、セパレータ30において、MEGA10におけるカソード側ガス拡散層17との当接面には、カソード側ガス拡散層17の表面に沿って酸化剤ガスとしての空気を流すための酸化剤ガス流路(図示せず)が形成されている。本実施例では、セパレータ20,30として、金属プレートを用いるものとした。セパレータ20,30として、ガス不透過で導電性を有する他の部材を用いるものとしてもよい。また、セパレータ30の樹脂フレーム40とは反対側の表面には、ガスケット60が形成されている。
樹脂フレーム40は、枠形状であり、セパレータ20とセパレータ30との間に配置される。樹脂フレーム40のX方向における中央の穴部分にMEGA10が配設される。すなわち、樹脂フレーム40は、セパレータ20とセパレータ30との間におけるMEGA10の周囲の外側に設けられている。なお、樹脂フレーム40における穴部分の内側周縁は、MEGA10の段差面10aと合わされる接合段差面40aを有する構造となっている。MEGA10の段差面10aと樹脂フレーム40の接合段差面40aとの間は、合わされ、接着シール剤BDによって接着・シール化されている。樹脂フレーム40は、エポキシ、ナイロン、フェノールなどの熱硬化性樹脂、もしくは、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂製である。接着シール剤BDとしては、熱硬化性の接着樹脂、例えば、シリコーン、ポリイソブチレン、エポキシ、ウレタンなどを用いることができる。また、接着シール剤BDとしては、熱硬化性の接着樹脂に換えて、紫外線(UV)硬化性の接着樹脂等、他のタイプの接着剤としてもよい。
(2)燃料電池セルの製造方法:
図2は、燃料電池セル100の製造方法を示す説明図である。まず、MEGA10と、セパレータ20、30と、樹脂フレーム40とを用意する(ステップS100)。次に、MEGA10と樹脂フレーム40とを用いてフレーム付き膜電極接合体を製造する(ステップS200)。ステップS200のフレーム付き膜電極接合体の製造工程(方法)は、詳しくは次の通りである。まず、製造用の治具にMEGA10を載置する(ステップS210)。
図3は、治具にMEGAが載置された状態を示す説明図である。図中の(a)が平面図であり、(b)が側面図であり、(c)が(a)における破線部分の縦断面図である。治具JGは、上面S1が平らな平板形状をし、その上面S1にMEGA10が、アノード側のガス拡散層15を上面S1側に向けて載置される。なお、治具JGは、その上面S1が水平方向となるように設置されており、上面S1に載置されるMEGA10の面方向も水平方向に沿った方向となっている。治具JGは、4つの振動子PZ1、PZ2、PZ3、PZ4を内蔵する。各振動子PZ1〜PZ4は、長尺形状をした圧電素子であり、治具JGの内部にX方向(面方向)に沿って配置されている。4つの振動子PZ1〜PZ4は、全体として枠形状となるように組まれており、その配設位置は、X方向に沿った平面視において、載置状態にあるMEGA10の段差面10aの占める領域に対応したものとなっている。本実施形態では、4つの振動子PZ1〜PZ4は、MEGA10の段差面10aの下方(Y方向における図中の下向き側)に配置される。
図2のステップS210の実行後、MEGA10の段差面10aに接着シール剤BDを塗布する(ステップS220)。この塗布は、図3(b)に示すように、ディスペンサーDPを用いて行われる。ディスペンサーDPは、段差面10aに対して、MEGA10の周回りに沿って移動しながら接着シール剤BDを順に吐出する。すなわち、シールラインSL(図3(a))に沿って接着シール剤BDを吐出する。なお、段差面10aの幅方向における吐出位置は、カソード側のガス拡散層17の縁端17eに近づき過ぎない位置である。実際は、カソード側のガス拡散層17の縁端17eの位置にはバラツキ公差ΔXがあることから、このΔXを考慮した縁端17eの最前の位置の付近に吐出位置が定められる。ディスペンサーDPの吐出量は、段差面10の幅の大きさとディスペンサーDPの移動速度を考慮した適量となっている。こうして吐出された接着シール剤BDは、吐出直後は、図3(b)に示すように塊状(凸形状)に盛り上がった形状となる。
図2のステップS220の実行後、段差面10aに樹脂フレーム40を載置する(ステップS230)。図4(a)〜(c)は、ステップS230の実行後の段差面10aの周りの変遷を示す説明図である。樹脂フレーム40が載置されると、図4(a)に示すように、段差面10aに載った接着シール剤BDの塊の上に樹脂フレーム40の接合段差面40aが当接した状態となる。
図2のステップS230の実行後、治具JGの振動子PZ1〜PZ4に通電して、MEGA10の段差面10a付近を振動させる(ステップS240)。図4では、振動子はPZ1だけを記載した。また、振動子PZ1の上側にジグザグの図柄を記載したが、これは振動子が振動していることを示す。なお、本実施形態では、振動子PZ1〜PZ4を全て同時に振動させている。振動子PZ1〜PZ4が振動すると、塊状の接着シール剤BDは、樹脂フレーム40の自重Wとその振動により、図4(b)に示すように次第に広がり、最終的には、図4(c)に示すように、接着シール剤BDは段差面10aの全体にフラットに広がる。これにより、段差面10aにおいてカソード側のガス拡散層17の縁端17eまで接着シール剤BDは達する。
図2のステップS240の実行後、MEGA10の段差面10aと樹脂フレーム40の接合段差面40aが合わさる部分の周辺を加熱することによって、その接合部分を硬化接着する(ステップS250)。なお、接着シール剤BDの材料によっては、UVを照射することによって硬化する構成とすることもできる。UV硬化を採用することで、硬化時間の短縮を図ることができる。この結果、樹脂フレーム40に接合されたフレーム付き膜電極接合体が製造される。フレーム付き膜電極接合体の製造後、「リターン」に抜けて、ステップS300に移行する。ステップS300では、フレーム付き膜電極接合体をセパレータ30,40で挟持して、樹脂フレーム40とセパレータ30,40とを接着する。なお、この接着の方法については、本発明と関係ないことから説明は省略する。ステップS300までの処理によって、第1実施形態の燃料電池セル100は製造される。
(3)作用、効果:
以上説明した第1実施形態におけるフレーム付き膜電極接合体の製造方法によれば、接着シール剤BDが塗布され、樹脂フレーム40が配置された段差面10aを、振動子PZ1〜PZ4によって振動させることによって、接着シール剤BDの硬化前に、接着シール剤BDを均一に大きく拡げることができる。ディスペンサーDP等のノズルタイプの場合、吐出した接着シール剤BDは塊状となり易く(図4(a)参照)、段差面10aが幅狭であるため吐出量が適量に制限されることと相まって、接着シール剤BDが大きく広がらないのが一般的であるが、本実施形態の場合、上述したように、段差面10aを振動させることによって、接着シール剤BDを均一に大きく拡げることができる。
図5は、比較例の問題点を示す説明図である。この比較例は、段差面を振動させないものであるが、この場合には、接着シール剤BDaが広がらずに硬化してしまい、接着シール剤BDaはカソード側のガス拡散層917の縁端917eまで達しない。このために、電解質膜912が露出し、発電時の膨潤収縮疲労等によってその露出した部分が膜裂けBKする虞があった。これに対して、第1実施形態によれば、段差面10aにおいてカソード側のガス拡散層17の縁端17eまで接着シール剤BDが達することから、電解質膜12は露出することがなく、膜裂けすることがない。
以上のフレーム付き膜電極接合体の製造工程を含む燃料電池セルの製造方法によって製造した燃料電池セル100によれば、均一に大きく拡がった接着シール剤BDによって、電解質膜12の周縁部を確実にシールすることができる。したがって、電解質膜12を介してアノード/カソード側電極間でのガスリーク(「クロスリーク」と呼ばれる)を確実に防止することができる。
2.第2実施形態:
図6は、第2実施形態としてのフレーム付き膜電極接合体の製造方法を示す説明図である。第1実施形態では段差面10aは水平方向に沿った方向となっていたが、これに対して、第2実施形態では、段差面10aを振動させる際に、その段差面10aを所定の角度θだけ傾けて、MEGA10の外縁の端部を持ち上げる構成とした。換言すれば、段差面10aにおけるカソード側のガス拡散層17の縁端17e側の端部e1が、段差面10aにおける端部e1とは反対側の端部e2よりも下側となるように、段差面10aを角度θだけ傾斜させる構成とした。詳しくは、MEGA10が載置された治具JGの全体を、図示しないモータまたはシリンダー等の傾斜手段によって傾けることで、MEGA10の段差面10aを傾斜させる。本実施形態では、角度θは10度である。なお、本実施形態の作用効果を損ねない限り、角度θは他の値とすることができ、例えば10度以下の値としてもよい。
図3(a)の平面図に示すように、段差面10aは、第1の振動子PZ1の上方に位置する部分と、第2の振動子PZ2の上方に位置する部分と、第3の振動子PZ3の上方に位置する部分と、第4の振動子PZ4の上方に位置する部分とに別れるが、本実施形態では、各部分を対応する振動子PZ1〜PZ4で個別に振動を与える。そして、第1の振動子PZ1を振動させる際には図3(a)における左側端部を持ち上げる方向に傾け、第2の振動子PZ2を振動させる際には上側端部を持ち上げる方向に傾け、第3の振動子PZ3を振動させる際には右側端部を持ち上げる方向に傾け、第4の振動子PZ4を振動させる際には下側端部を持ち上げる方向に傾ける。なお、第2実施形態における残余の構成は第1実施形態と同一である。
以上のように構成された第2実施形態によれば、段差面10aにおけるガス拡散層17の縁端17e側に向けて接着シール剤を確実に広げることができる。また、段差面10aにおけるガス拡散層17の縁端17eとは反対側の端部10aeから接着シール剤が漏れることを防止することができる。図5において、破線にて、段差面10aの端部から接着シール剤BDbが漏れた状態を示した。この場合には、接着シール剤の塗布過剰によるはみ出しで、セパレータと干渉し、電極面の面圧荷重抜けによる接触抵抗増加で、燃料電池出力の低下の要因となった。これに対して、第2実施形態によれば、接着シール剤が漏れ出ることを防止することができるから、燃料電池出力の低下の上記要因を削減することができる。
3.変形例:
この発明は上記の実施形態や変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
・変形例1
前記各実施形態では、振動子PZ1〜PZ4は、MEGA10の段差面10aの下方に配置される構成としたが、必ずしも下方である必要はなく、狙った段差面を振動させることができれば、どのような位置に配置させる構成としてもよい。また、必ずしも振動子は4つである必要もなく、例えば、第1実施形態であれば、振動子を1つとすることもできる。
・変形例2
前記各実施形態では、図2のステップS230によって段差面に樹脂フレームを載置し、その後に、ステップS240によって段差面付近を振動させる構成としたが、これに換えて、先に段差面を振動させて接着剤の塗布範囲を広げ、その後に、段差面に樹脂フレームを載置する構成としてもよい。
・変形例3
前記各実施形態では、振動子PZ1〜PZ4は、圧電素子によって構成したが、圧電素子に限る必要はなく、振動モータ等の他の振動手段により構成してもよい。
・変形例4
前記各実施形態では、接着シール剤の塗布をエアー圧やモータによるモノポンプディスペンサーを用いて行う構成としたが、そのノズルとしては丸ノズルや平ノズル等で塗布を行う構成でよい。また、ノズルタイプである必要もなく、他のタイプの塗布手段(スクリーン印刷やメタルマスク印刷、等)を用いる構成としてもよい。さらには、塗布ロボットを用いる構成としてもよい。
・変形例5
前記各実施形態では、燃料電池に固体高分子型燃料電池を用いたが、リン酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、固体酸化物形燃料電池等、種々の燃料電池に本発明を適用してもよい。
なお、前述した実施形態および各変形例における構成要素の中の、独立請求項で記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。
10…膜電極ガス拡散層接合体(MEGA)
10a…段差面
12…電解質膜
14…触媒電極層
15…アノード側ガス拡散層
16…触媒電極層
17…カソード側ガス拡散層
17e…縁端
20…セパレータ
22…燃料ガス流路
30…セパレータ
40…樹脂フレーム
40a…接合段差面
60…ガスケット
100…燃料電池セル
200…燃料電池スタック
BD…接着シール剤
JG…治具
SL…シールライン
DP…ディスペンサー
PZ1〜PZ4…第4の振動子

Claims (4)

  1. 電解質膜の厚さ方向両側に触媒層と拡散層とがそれぞれ配置され、前記電解質膜の外縁部が、前記両側の内の一方の拡散層の縁端より外側に露出した膜電極接合体と、
    前記電解質膜の外縁部における前記露出した面を所定面とし、前記所定面と合わさって前記膜電極接合体を保持するフレームと、
    を有するフレーム付き膜電極接合体の製造方法であって、
    前記電解質膜の前記所定面に接着剤を塗布する工程と、
    前記所定面に、前記拡散層の縁端から隙間を開けて前記フレームを配置する工程と、
    を備え、さらに、
    前記接着剤が塗布された所定面を振動させて、前記接着剤で前記所定面を覆う工程
    を備えるフレーム付き膜電極接合体の製造方法
  2. 請求項に記載のフレーム付き膜電極接合体の製造方法であって、
    前記振動させる工程は、前記フレームを配置する工程の後に行われる、フレーム付き膜電極接合体の製造方法。
  3. 請求項に記載のフレーム付き膜電極接合体の製造方法であって、
    前記振動させる工程は、前記フレームを配置する工程の前に行われる、フレーム付き膜電極接合体の製造方法。
  4. 燃料電池の製造方法であって、
    請求項1から請求項までのいずれか一項に記載のフレーム付き膜電極接合体の製造方法に従う各工程と、
    前記フレーム付き膜電極接合体をセパレータで挟持して、前記フレームとセパレータとを接着する工程と、
    を備える、燃料電池の製造方法。
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