JP6583240B2 - 燃料電池単セル - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池単セルに関する。
特許文献1には、燃料電池の単セルが開示されている。この単セルは、膜電極ガス拡散層接合体(MEGA:Membrane Electrode Gas-diffusion-layer Assembly)と、MEGAの外周に接着された樹脂枠とを有し、樹脂枠付きのMEGAが一対のセパレータで挟持された構造を有する。樹脂枠と接着されるMEGAの外周部分では、ガス拡散層が省略されて電解質膜が露出しており、露出した電解質膜上に樹脂枠が接着されている。
特開2015−115242号公報
燃料電池単セルは、氷点下の低温から70℃を越える高温までの広い温度条件で使用され得る。本願の発明者は、このような温度差の大きな環境下においては、低温になって樹脂枠が収縮すると電解質膜に局所的に引張応力が掛かり、電解質膜が破断する可能性があることを見いだした。
上記した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は、以下の形態として実施することができる。
(1)本発明の一形態によれば、燃料電池単セルであって、電解質膜を有する膜電極接合体と、前記膜電極接合体の両面に積層されたガス拡散層とを有する膜電極ガス拡散層接合体と、前記膜電極ガス拡散層接合体の外周領域に接着された枠状の樹脂枠と、前記樹脂枠が接着された前記膜電極ガス拡散層接合体を挟持するセパレータであって、それぞれ凹凸を有する2つのセパレータと、を備える燃料電池単セルが提供される。この燃料電池単セルにおいて、前記樹脂枠が接着されている前記膜電極ガス拡散層接合体の前記外周領域では、前記膜電極接合体の上に前記ガス拡散層が形成されておらず、前記電解質膜又は前記電解質膜上に形成された電極触媒層に前記樹脂枠が接着されている。前記2つのセパレータの凹凸のうち、前記樹脂枠が接着された前記膜電極ガス拡散層接合体に接触する部分を凸部と呼び、前記膜電極ガス拡散層接合体から離れる部分を凹部と呼ぶとき;前記樹脂枠が接着されている前記膜電極ガス拡散層接合体の前記外周領域は、前記2つのセパレータの対向する第1凹部で形成される空間内に収納されており;前記樹脂枠は、前記第1凹部よりも外周側で対向する前記2つのセパレータの第1凸部で挟持され接着されており;前記膜電極ガス拡散層接合体は、前記第1凹部よりも内周側で対向する前記2つのセパレータの第2凸部で挟持されている。前記膜電極ガス拡散層接合体の外形の辺の任意の位置において前記辺の方向に垂直な切断面で前記燃料電池単セルを切断した断面において、前記第1凸部と接着された前記樹脂枠の接着部分のうちの最内周位置と、前記樹脂枠の内周端との間の距離をXとし;前記樹脂枠の内周端と、前記第2凸部で挟持された前記膜電極ガス拡散層接合体の挟持部分のうちの最外周位置との間の距離をLとし;−40℃である低温T1から100℃である高温T2までの温度差をΔTとし;前記樹脂枠の前記低温T1から前記高温T2にわたる平均線膨張係数をCTEとし;前記低温T1における前記電解質膜の破断伸びをtとし;前記距離X,Lを前記高温T2における寸法としたとき;X×ΔT×CTE<L×tの関係を満たす。
この構成によれば、燃料電池単セルの構造が、X×ΔT×CTE<L×tの関係を満たすので、低温T1になって樹脂枠が収縮したときに電解質膜が破断する可能性を低減することが可能である。
(2)上記燃料電池単セルにおいて、前記電解質膜の前記低温T1から前記高温T2にわたる平均線膨張係数をCTEとしたとき、X×ΔT×CTE<(1−ΔT×CTE)L×tの関係を満たすしても良い。
この構成によれば、電解質膜に関する距離Lが更に厳しい条件を満足するので、低温T1になって樹脂枠が収縮したときに電解質膜が破断する可能性を更に低減できる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池単セルや、その製造方法等の形態で実現することができる。
燃料電池の単セルの構成を示す説明図。 燃料電池単セルの長辺における断面図。 燃料電池単セルが冷熱サイクルを受ける状態を示す概念図。 燃料電池単セルの構造に関する式を満たす寸法の例を示す図。
図1(A)は、本発明の一実施形態における燃料電池単セル10の平面図であり、図1(B)はその分解斜視図である。燃料電池単セル10は、平面視で矩形状の外形を有しており、MEGAプレート100と、MEGAプレート100を両側から挟持する2つのセパレータ210,220とで構成されている。MEGAプレート100は、膜電極ガス拡散層接合体120(MEGA)の外周の全体に亘って、樹脂枠300が接合されたものである。平面視において、MEGA120は矩形状の外形を有し、樹脂枠300は中央に開口のある矩形枠状の形状を有する。燃料電池単セル10には、アノードガスとカソードガスと冷却材のためのマニホールド孔11〜13,21〜23が短辺に沿ってそれぞれ形成されている。なお、燃料電池単セル10とMEGA120と樹脂枠300の平面形状は、矩形状に限らず、他の形状(例えば円状や長円状等)としてもよいが、直線状の辺を有する形状とすることが好ましい。
図2は、図1の2−2断面である。この断面は、膜電極ガス拡散層接合体120の外形の辺の任意の位置において、その辺の方向に垂直な切断面で燃料電池単セル10を切断した断面に相当する。MEGA120は、膜電極接合体110と、膜電極接合体110の両面に積層された第1ガス拡散層121及び第2ガス拡散層122を有する。膜電極接合体110は、電解質膜114と、その両面に形成された第1電極触媒層111及び第2電極触媒層112を有する。電解質膜114は、例えば固体高分子膜で形成される。MEGA120の外周領域126は、樹脂枠300と接着されている。この外周領域126では、第1ガス拡散層121及び第1電極触媒層111が省略されて電解質膜114が露出しており、電解質膜114上に樹脂枠300が直接接着されている。すなわち、平面視において、第1ガス拡散層121は第2ガス拡散層122より外形が小さく形成されており、同様に、第1電極触媒層111も第2電極触媒層112より外形が小さく形成されている。典型的な例では、第1電極触媒層111はカソード電極であり、第2電極触媒層112はアノード電極である。なお、図2の例では、電解質膜114上に樹脂枠300が直接接着されているが、この代わりに、電解質膜114上に形成された第1電極触媒層111の上に樹脂枠300が接着されるようにしてもよい。但し、MEGA120の外周領域126は発電にほとんど寄与しないので、図2の例のように、外周領域126では第1電極触媒層111を省略することが好ましい。また、MEGA120の外周領域126において、更に、第2電極触媒層112や第2ガス拡散層122を省略するようにしてもよい。
樹脂枠300は、コア層310と、コア層310の両面に形成された接着剤層320とを有する3層フィルムである。コア層310の材質としては、電気絶縁性で、かつ、ガスバリア性(ガス不透過性)に優れた樹脂が使用される。具体的には、例えばPEN(ポリエチレンナフタレート)や、PET(ポリエチレンテレフタレート)、SPS(シンジオタクチックポリスチレン)をコア層310として使用可能である。なお、樹脂枠300として3層フィルムを用いる代わりに、接着剤層320の無い単層の樹脂フィルムを用いてもよい。この場合には、樹脂枠300とMEGA120との間や、樹脂枠300とセパレータ210,220の間に接着剤を塗布して接着を行う。
2つのセパレータ210,220は、それぞれ凹凸を有するプレス成形板で構成されている。本明細書において、セパレータ210,220の凹凸のうち、樹脂枠300やMEGA120(すなわち図1のMEGAプレート100)に接触する部分を凸部と呼び、これらから離れる部分を凹部と呼ぶ。また、凸部から凹部に繋がる傾斜部分は、凹部に属するものとする。以下の説明では、外周側から順に、第1凸部211,221と、第1凹部212,222と、第2凸部213,223が構造の寸法に関係する。第1セパレータ210の第1凸部211と第2セパレータ220の第1凸部222は、互いに対向するように形成されている。第1凹部212,222と第2凸部213,223も同様である。なお、2つのセパレータ210,220は、プレス成形以外の方法で作成されたものでもよい。
MEGA120の外周領域126は、セパレータ210,220の第1凹部212,222で形成される空間内に収納されており、この空間内において樹脂枠300と接着されている。第1凹部212,222よりも外周側にある第1凸部211,221は、樹脂枠300を挟持した状態で樹脂枠300に接着されている。第1凹部212,222の内周側に隣接する第2凸部213,223は、MEGA120を挟持している。
図2の断面において、距離X,Lを以下のように定義する。
(1)距離X:セパレータ210,220の第1凸部211,221と接着された樹脂枠300の接着部分のうちの最内周位置P1と、樹脂枠300の内周端P2との間の距離。
(2)距離L:樹脂枠300の内周端P2と、セパレータ210,220の第2凸部213,223で挟持されたMEGA120の挟持部分のうちの最外周位置P3との間の距離。
典型的な例では、距離Xは1mm以上10mm以下の範囲であり、また、距離Lは50μm以上800μm以下の範囲である。後述するように、樹脂枠300の収縮に起因する電解質膜114の破断を防止する観点からは、距離Lは大きいことが好ましい。但し、距離Lが過度に大きいと、アノード側とカソード側の圧力差の変動に起因して電解質膜114に引張応力が掛かるサイクルを受けたときに、電解質膜114が破断する可能性が高まる。この意味からは、距離Lは600μm以下とすることが好ましい。
図3は、燃料電池単セル10が、冷熱サイクルを受ける状態を示す概念図である。ここで、低温T1は氷点下(典型的には−40℃)であり、高温T2は70℃以上(典型的には100℃)である。低温T1から高温T2までの温度差ΔT(=T2−T1)は、100度以上であり、典型的には140度である。このとき、図3(A)に示す高温T2から図3(B)に示す低温T1に温度が低下すると、樹脂枠300が温度差ΔTに応じて収縮して、電解質膜114に引張応力を生じさせ、この引張応力によって電解質膜114に破断BRが生じ得る。
低温T1で樹脂枠300が収縮したときに電解質膜114に破断BRが生じないようにするためには、上記の距離X,Lを高温T2における寸法としたとき、
X×ΔT×CTE<L×t …(1)
の関係を満たすことが好ましい。ここで、CTEは樹脂枠300の低温T1から高温T2にわたる平均線膨張係数であり、tは低温T1における電解質膜114の破断伸びである。また、好ましくは低温T1は−40℃であり、高温T2は100℃であり、温度差ΔTは140度である。
上記(1)式は、以下のような仮定の下に成立する関係である。
<仮定1>高温T2で樹脂枠300と電解質膜114との間に応力が無く、かつ、電解質膜114にたわみが無い(高温T2で電解質膜114が一直線状に張った状態で配置されている)。
<仮定2>高温T2から低温T1まで温度が低下したときに、樹脂枠300と電解質膜114の間に引張応力が発生する。
<仮定3>電解質膜114は乾燥状態とする(生成水による膨張は無視する)。
なお、実際の使用環境では、生成水によって電解質膜114が膨潤して伸びるので、低温T1になっても電解質膜114が図3(B)に示すほどの大きな引張応力を受けることは無い。この意味では、上記仮定3は、実際の条件に比べて余裕を持たせた十分に厳しい条件となっている。
ところで、高温T2から低温T1になると電解質膜114も収縮する。この点を考慮すると、上記(1)式の代わりに次の(2)式を使用することが好ましい。
X×ΔT×CTEf<(1−ΔT×CTEm)L×t …(2)
ここで、CTEmは、温度範囲T1〜T2における電解質膜114の平均線膨張係数である。
上記(2)式は、上記(1)式に比べて、式を満足するLの値が大きくなるので、電解質膜114の寸法が満たすべき条件としてはより厳しい条件である。従って、電解質膜114の破断をより確実に防止するという意味では、(1)式よりも(2)式を用いる方が好ましい。
なお、電解質膜114の線膨張係数は、電解質膜114に張力があると張力が無い場合に比べて小さくなり、また、張力が大きいほど電解質膜114の線膨張係数が小さくなる傾向にある。従って、電解質膜114の平均線膨張係数CTEmは、電解質膜114に張力が無い状態における値が使用される。具体的には、電解質膜114をナフィオン(登録商標)で形成した場合には、の平均線膨張係数CTEmは約60ppmである。なお、図2の構造では、正確には電解質膜114の平均線膨張係数CTEmではなく、電解質膜114と第2電極触媒層112の2層構造の平均線膨張係数を使用することが好ましいが、第2電極触媒層112は厚みが薄く、また、その線膨張係数も電解質膜114の線膨張係数と大きな差は無いので、上記(2)式に示したように、電解質膜114の平均線膨張係数CTEmを使用すれば十分である。
なお、実際には、高温T2から低温T1になるとセパレータ210,220も収縮するので、この点も考慮すると次の(3)式が成立する。
X×ΔT×CTEf−(X+L)×ΔT×CTEs<(1−ΔT×CTEm)L×t …(3)
ここで、CTEsは、温度範囲T1〜T2におけるセパレータ210,220の平均線膨張係数である。
上記(3)式は、上記(2)式に比べて、式を満足するLの値が小さくなるので、電解質膜114の寸法が満たすべき条件としてはより緩やかな条件である。従って、電解質膜114の破断をより確実に防止するという意味では、(3)式よりも(2)式又は(1)式を用いる方が好ましい。なお、上述したように、上記(1)式においても、上記仮定3(電解質膜114は乾燥状態とする)のように実際の条件よりも厳し条件を仮定しているので、電解質膜114の破断を低減するという意味で十分に有効な式となっている。
樹脂枠300の平均線膨張係数CTEは、以下の(4)式で与えられる。
CTE=(E1・t1・k1+E2・t2・k2)/(E1・t1+E2・t2)
…(4)
ここで、E1は低温T1におけるコア層310のヤング率、t1はコア層310の厚み、k1は温度範囲T1〜T2におけるコア層310の平均線膨張係数、E2は低温T1における接着剤層320のヤング率、t2は2層分の接着剤層320の合計厚み、k2は温度範囲T1〜T2における接着剤層320の平均線膨張係数である。
この(4)式は、高温T2でコア層310と接着剤層320の間に応力が無く、高温T2から低温T1まで温度が低下したときにコア層310と接着剤層320の応力が釣り合うことを仮定して導いたものである。例えば、コア層310としてPENを使用した場合には、樹脂枠300の平均線膨張係数CTEは20ppm〜60ppm程度の値となる。なお、樹脂枠300として図2に示したような3層フィルムではなく、単層フィルムを用いた場合には、そのフィルム自体の平均線膨張係数が使用される。
図4(A),(B)は、上記(1)式と(2)式を満たす寸法の例を示す図である。距離Xは1〜10mmの範囲とし、距離Lは50〜800μmの範囲とした。また、低温T1を−40℃、高温T2を100℃、温度差ΔTを140度、樹脂枠300の平均線膨張係数CTEを38ppm、低温T1における電解質膜114の破断伸びtを0.25、電解質膜114の平均線膨張係数CTEmを60ppmとした。図中の「○」印は、(1)式又は(2)式を満たす距離Lを示しており、「×」は(1)式又は(2)式を満たさない距離Lを示している。この例では、距離Lが50μm及び200μmの場合には、距離Xの値によって(1)式又は(2)式を満たさない場合があることが理解できる。一方、距離Lが400μm以上では、距離Xの値によらず(1)式と(2)式が満たされている。また、電解質膜114の平均線膨張係数CTEmを考慮した(2)式の結果も、これを考慮しない(1)式の結果とほとんど同じである。この結果からも、(1)式を用いれば、電解質膜114の破断防止の観点で十分な効果が得られることが理解できる。
以上のように、本実施形態では、上記(1)式又は(2)式を満足するように燃料電池単セル10を構成するので、温度差の大きな環境下で使用した場合にも、低温になって樹脂枠が収縮して電解質膜が破断する可能性を低減することが可能である。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…燃料電池単セル
11〜13,21〜23…マニホールド孔
100…MEGAプレート
110…膜電極接合体
111…第1電極触媒層
112…第2電極触媒層
114…電解質膜
120…膜電極ガス拡散層接合体
121…第1ガス拡散層
122…第2ガス拡散層
126…外周領域
210,220…セパレータ
211,221…第1凸部
212,222…第1凹部
213,223…第2凸部
300…樹脂枠
310…コア層
320…接着剤層

Claims (2)

  1. 燃料電池単セルであって、
    電解質膜を有する膜電極接合体と、前記膜電極接合体の両面に積層されたガス拡散層とを有する膜電極ガス拡散層接合体と、
    前記膜電極ガス拡散層接合体の外周領域に接着された枠状の樹脂枠と、
    前記樹脂枠が接着された前記膜電極ガス拡散層接合体を挟持するセパレータであって、それぞれ凹凸を有する2つのセパレータと、
    を備え、
    前記樹脂枠が接着されている前記膜電極ガス拡散層接合体の前記外周領域では、前記膜電極接合体の上に前記ガス拡散層が形成されておらず、前記電解質膜又は前記電解質膜上に形成された電極触媒層に前記樹脂枠が接着されており、
    前記2つのセパレータの凹凸のうち、前記樹脂枠が接着された前記膜電極ガス拡散層接合体に接触する部分を凸部と呼び、前記膜電極ガス拡散層接合体から離れる部分を凹部と呼ぶとき、
    前記樹脂枠が接着されている前記膜電極ガス拡散層接合体の前記外周領域は、前記2つのセパレータの対向する第1凹部で形成される空間内に収納されており、
    前記樹脂枠は、前記第1凹部よりも外周側で対向する前記2つのセパレータの第1凸部で挟持され接着されており、
    前記膜電極ガス拡散層接合体は、前記第1凹部よりも内周側で対向する前記2つのセパレータの第2凸部で挟持されており、
    前記膜電極ガス拡散層接合体の外形の辺の任意の位置において前記辺の方向に垂直な切断面で前記燃料電池単セルを切断した断面において、
    前記第1凸部と接着された前記樹脂枠の接着部分のうちの最内周位置と、前記樹脂枠の内周端との間の距離をXとし、
    前記樹脂枠の内周端と、前記第2凸部で挟持された前記膜電極ガス拡散層接合体の挟持部分のうちの最外周位置との間の距離をLとし、
    −40℃である低温T1から100℃である高温T2までの温度差をΔTとし、
    前記樹脂枠の前記低温T1から前記高温T2にわたる平均線膨張係数をCTEとし、
    前記低温T1における前記電解質膜の破断伸びをtとし、
    前記距離X,Lを前記高温T2における寸法としたとき、
    X×ΔT×CTE<L×t
    の関係を満たす、燃料電池単セル。
  2. 請求項1記載の燃料電池単セルであって、
    前記電解質膜の前記低温T1から前記高温T2にわたる平均線膨張係数をCTEとしたとき、
    X×ΔT×CTE<(1−ΔT×CTE)L×t
    の関係を満たす、燃料電池単セル。
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