JP2017152281A - 燃料電池セルの製造方法 - Google Patents

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俊明 草刈
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晃一郎 池田
健二 壷阪
Kenji Tsubosaka
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Abstract

【課題】接着剤と膜電極接合体(MEA)との間に発生する隙間の為に電解質膜が変形し、電解質膜に損傷を与えることを防止する燃料電池の製造方法の提供。
【解決手段】MEA20と、第1の面の側の第1ガス拡散層30と、第2の面の側の第2ガス拡散層40と、第1の面の側で第1ガス拡散層の外周に設けられる部材であって、第1ガス拡散層の外周端から隙間を開けて配置された板状シール部材80と、板状シール部材をMEAに接着する接着剤82であって、第1ガス拡散層とMEAとの間から、隙間のMEA側の部分を経て、板状シール部材とMEAの少なくとも一部分の間に至る範囲に配置された接着剤と、を備える燃料電池セルの製造方法。方法、接着剤を加熱して硬化する工程であって、板状シール部材も併せて加熱される工程を備え、板状シール部材は、加熱された際に接着剤を変形・屈曲しない範囲内の線膨張係数を有する燃料電池セルの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池セルの製造方法に関する。
一般に、燃料電池は、複数の燃料電池セルを積層したスタック構造を有している。各燃料電池セルは、膜電極接合体の両面にガス拡散層を配置した膜電極ガス拡散層接合体と、膜電極ガス拡散層接合体を挟む2枚のセパレータとを有する。この燃料電池セルでは、2枚のセパレータの間における膜電極ガス拡散層接合体の周縁部は、ゴムや樹脂などのシール部材によってシールされる。具体的に、特許文献1には、膜電極接合体の一方の面に配置されたガス拡散層のサイズを、膜電極接合体の他方の面に配置されたガス拡散層のサイズよりを小さくし、その小さいガス拡散層の外周に板状のシール部材を配置し、シール部材を接着剤によって接着した構成が開示されている。
特開2013−251253号公報 特開2013−239316号公報
前記先行技術では、板状シール部材とガス拡散層とが別体であることから、両者の間にはどうしても隙間が発生する。このため、板状シール部材を膜電極接合体に接着する際には、その隙間に接着剤を塗布する必要があった。この場合に、接着剤が変形、屈曲してしまうことがあった。接着剤が変形、屈曲してしまうと、接着剤と膜電極接合体との間に隙間ができ、隙間のために電解質膜が変形し、膜裂けが発生する虞があった。このため、板状シール部材とガス拡散層との間に渡す接着剤を変形、屈曲させない技術が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態は、電解質膜の両面に電極を備える膜電極接合体と、前記膜電極接合体の第1の面の側に配置された第1のガス拡散層と、前記膜電極接合体の前記第1の面とは反対の第2の面の側に配置された第2のガス拡散層と、前記膜電極接合体の前記第1の面の側における前記第1のガス拡散層の外周に設けられる板状のシール部材であって、前記第1のガス拡散層の外周端から隙間を開けて配置された板状シール部材と、前記板状シール部材を前記膜電極接合体に接着する接着剤であって、前記第1のガス拡散層と前記膜電極接合体との間から、前記隙間の前記膜電極接合体側の部分を経て、前記板状シール部材と前記膜電極接合体の少なくとも一部分の間に至る範囲に配置された接着剤と、を備える燃料電池セルを製造する方法である。この方法は、前記接着剤を加熱して硬化する工程であって、前記板状シール部材も併せて加熱される工程を備え、前記板状シール部材は、前記加熱された際に前記接着剤を変形・屈曲しない範囲内の線膨張係数を有する。
この形態の燃料電池セルの製造方法によれば、接着剤を加熱して硬化する工程において、板状シール部材も併せて加熱されるが、板状シール部材は、前記加熱された際に前記接着剤を変形・屈曲しない範囲内の線膨張係数を有する。板状シール部材が熱膨張した際に、板状シール部材の熱膨張に伴って接着剤に応力が加わる。従来、この応力によって、接着剤が変形・屈曲することがあったが、この形態の燃料電池セルの製造方法によれば、接着剤が変形・屈曲しないことから、接着剤と膜電極接合体との間に隙間ができることはない。したがって、隙間のために電解質膜が変形し、電解質膜に損傷を与えることを防止できる。
本発明の一実施形態としての燃料電池セルの製造方法を採用して作製した燃料電池セルの要部断面図である。 燃料電池セルの製造方法の前半を示す説明図である。 燃料電池セルの製造方法の後半を示す説明図である。 板状シール部材を示す説明図である。 本実施形態と参考例1と比較して、工程4において接着剤に変形が生じるか否かを示す表である。 参考例1における接着剤282の変形の様子を示す説明図である。 本実施形態と参考例2と比較して、工程6において接着剤に変形が生じるか否かを示す表である。 実施形態の変形例としての燃料電池セルの要部断面図である。
A.燃料電池セルの構成:
図1は、本発明の一実施形態としての燃料電池セルの製造方法を採用して作製した燃料電池セル100の要部断面図である。図示するように、燃料電池セル100は、膜電極ガス拡散層接合体10と、膜電極ガス拡散層接合体10を挟持する一対のセパレータ50,60と、セパレータ50,60の間における膜電極ガス拡散層接合体10の周縁部に接着された板状シール部材80と、を備えている。
膜電極ガス拡散層接合体(MEGA:Membrane Electrode Gas diffusion layer Assembly)10は、膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)20と、MEA20の両面に配置された一対のガス拡散層30,40と、を備えている。
MEA20は、電解質膜21の両面に触媒電極層(カソード22およびアノード23)を接合してなる。電解質膜21として、フッ素系樹脂などの固体高分子材料で形成された膜、例えばナフィオン(登録商標)を用いることができる。カソード22およびアノード23としては、カーボン粒子に白金などの触媒を担持させた触媒層を用いることができる。なお、本実施形態では、カソード22の平面方向のサイズは、アノード23の平面方向のサイズより小さくい。
一対のガス拡散層30,40のうちのカソード22の表面(第1の面)の側に配置された拡散層30を、以下、カソード側ガス拡散層30と呼ぶ。一対のガス拡散層30,40のうちのアノード23の表面(第2の面)の側に配置された拡散層40を、以下、アノード側ガス拡散層40と呼ぶ。カソード側ガス拡散層30、アノード側ガス拡散層40として、カーボンクロスを用いるものとした。カソード側ガス拡散層30、アノード側ガス拡散層40として、カーボンペーパー等、導電性およびガス透過性を有する他の部材を用いるものとしてもよい。カソード側ガス拡散層30は、[発明の概要]の欄に記載した本発明の一形態における「第1のガス拡散層」に相当する。アノード側ガス拡散層40は、[発明の概要]の欄に記載した本発明の一形態における「第2のガス拡散層」に相当する。
カソード側ガス拡散層30、MEA20、およびアノード側ガス拡散層40の積層方向Yにおけるカソード側ガス拡散層30側の向きを、以下、「−Y向き」と呼ぶ。積層方向Yにおけるアノード側ガス拡散層40側の向きを、以下、「+Y向き」と呼ぶ。
積層方向Yに垂直な平面方向に見たときに、カソード側ガス拡散層30は、アノード側ガス拡散層40が接合された領域よりも内側の領域に接合されている。その上、MEA20は、カソード側ガス拡散層30およびアノード側ガス拡散層40の全面に接合されており、また、MEA20の−Y向き側の表面において、カソード側ガス拡散層30が接合された領域(ほぼ近くの領域)から外側部分(カソード22の部分)が露出している。MEA20のこの露出した部分の−Y向きの側における、カソード側ガス拡散層30外周に、板状シール部材80が配置されている。本明細書では、「外周」とは、最も外側の端部だけではなく、ある程度、内側まで入った部分も含む範囲を意味する。さらに、板状シール部材80は、板状シール部材80から隙間Sを開けて配置されている。
セパレータ50は、MEGA10におけるカソード側ガス拡散層30の表面に積層される。セパレータ50の平面方向のサイズは、カソード側ガス拡散層30の平面方向のサイズよりも大きい。このため、積層方向Yに見た平面視において、セパレータ50は、カソード側ガス拡散層30よりも外側に突出した構成となっている。このセパレータ50(以下、「カソード側セパレータ50」とも呼ぶ)において、MEGA10におけるカソード側ガス拡散層30との当接面には、カソード側ガス拡散層30の表面に沿って酸化剤ガスとしての空気を流すための酸化剤ガス流路52が形成されている。もう一方のセパレータ60は、MEGA10におけるアノード側ガス拡散層40の表面に積層される。このセパレータ60(以下、「アノード側セパレータ60」とも呼ぶ)において、MEGA10におけるアノード側ガス拡散層40との当接面には、アノード側ガス拡散層40の表面に沿って燃料ガスとしての水素を流すための燃料ガス流路62が形成されている。本実施例では、セパレータ50,60として、金属プレートを用いるものとした。セパレータ50,60として、ガス不透過で導電性を有する他の部材を用いるものとしてもよい。
板状シール部材80は、板形状で、内側に大きな穴が空いた枠体である。板状シール部材80は、MEA20の外周の−Y向きの側の面とカソード側セパレータ50との間に接着され、セパレータ50,60の間を密封する。板状シール部材80としては、例えば、PEN(ポリエチレンナフタレート)を用いることができる。板状シール部材80のMEA20への接着は、カソード側ガス拡散層30とMEA20との間から、隙間Sの+Y向き側の部分を経て、板状シール部材80とMEA20の外周端近くまでの範囲に塗布された接着剤82によってなされる。接着剤82としては、PIB(ポリイソプチレン)、エポキシ系等を用いることができる。
本実施形態では、前述したように、カソード22の平面方向のサイズがアノード23の平面方向のサイズよりも小さいことから、MEA20のーY向き側の表面の外周は、カソード22が存在しなくて電解質膜21が露出している。この露出した部分に接着剤82は塗布される。この電解質膜21が露出した部分もMEA20の一部である。
B.燃料電池セルの製造方法:
図2および図3は、前述した燃料電池セル100の製造方法を示す説明図である。図2および図3に示すように、燃料電池セル100の製造方法は、工程1から工程6までの6つの工程によって構成される。各工程1〜6はこの順に実行される。各工程1〜6について、順に説明する。
[工程1]
図2に示す工程1は、準備工程である。電解質膜21の両面にカソード22およびアノード23が付き、アノード23側にアノード側ガス拡散層40が接合された積層物を準備する。
[工程2]
工程2は、打ち抜き工程である。工程1で準備された積層物を、矢印PR方向に打ち抜く。
[工程3]
工程3は、接着剤塗布工程である。工程2で得られた積層物に接着剤82を塗布する。詳しくは、工程2で得られた積層物のカソード22の外周に接着剤82を塗布する。すなわち、カソード22の周端面22Tから所定の寸法uだけ内側に入った位置までの外周部分に接着剤82を塗布する。
[工程4]
図3に示す工程4は、板状シール部材接着工程である。工程3で得られた積層物に板状シール部材80を接着する。詳しくは、積層方向Yに見たときに、接着剤82の塗布範囲において、カソード22の周端面22Tよりも外側部分に板状シール部材80の内側端面80Tが位置するように、板状シール部材80は接着される。
上記接着は、接着剤82を加熱して硬化することによって行う。このとき、接着剤82だけではなく、隣接する板状シール部材80も併せて加熱される。このため、板状シール部材80が熱膨張して、隣接する接着剤82を変形・屈曲させる虞がある。
図4は、板状シール部材80を示す説明図である。前述したように、板状シール部材80は、板形状で、内側に大きな穴80aが空いた枠体である。加熱時には、板状シール部材80の端部80bを指示することで固定する。すなわち、加熱時においては、この端部80bが固定端となり、穴80側の端部80cが開放端となる。本実施形態では、加熱前においては、固定端(端部80b)から開放端(端部80c)までの長さは20mmである。
図5は、本実施形態と参考例1と比較して、工程4において接着剤に変形が生じるか否かを示す表である。板状シール部材80の加熱前の温度は約50℃である。前述したように、板状シール部材80の材料はPENであり、その線膨張率は40×10−6/℃である。本実施形態では、接着剤82はPIBを採用するものとする。本実施形態の工程4では、板状シール部材80の温度変化が約30℃となるように加熱がなされる。この場合に、板状シール部材80の熱膨張量は0.024[mm]となる。詳しくは、0.02×30×40×10−6=24×10−6[m]という計算によって、0.024[mm]という熱膨張量が求まる。本実施形態では、板状シール部材80の熱膨張量が0.024[mm]と小さいため、接着剤82は変形しない。
一方、図5の参考例1によれば、板状シール部材の材質をPP(ポリプロピレン)とした。その他の条件は、本実施形態と同一とした場合、PPの線膨張率は120×10−6/℃であることから、PP製の板状シール部材の熱膨張量は0.072[mm]となる。この結果、参考例1によれば、板状シール部材の熱膨張量は0.072[mm]と大きいため、接着剤は変形する。
図6は、参考例1における接着剤282の変形の様子を示す説明図である。図中の接着剤282は、隙間S(図1)付近を示すものであり、PP製の板状シール部材280は、熱膨張量が大きく、接着剤82を変形させる。変形の結果、図中に示すように湾曲して、接着剤82と膜電極接合体220との間に隙間が発生する。すなわち、本実施形態の工程4によれば、図6に示すような、接客剤の変形、屈曲を発生させることがない。
[工程5]
図3の工程5は、ガス拡散層接合工程である。工程4で得られた積層物にカソード側ガス拡散層30を接合する。詳しくは、板状シール部材80の内側の穴にカソード側ガス拡散層30が入るように、カソード側ガス拡散層30を接合する。このとき、板状シール部材80の穴の壁面である内側端面80Tとカソード側ガス拡散層30の外周端30Tとの間には、隙間Sができる。
[工程6]
工程6は、セル化工程である。工程5で得られた積層物を一対のセパレータ50,60で挟んで、ホットプレスする。
図7は、本実施形態と参考例2と比較して、工程6において接着剤に変形が生じるか否かを示す表である。本実施形態の工程6では、加熱温度を150℃、加熱時間を10minとした。これによって、板状シール部材80の温度変化は約130℃となる。前述したように、板状シール部材80の材料はPENであり、その線膨張率は40×10−6/℃である。本実施形態では、接着剤82はエポキシ系を採用するものとする。この場合に、板状シール部材80の熱膨張量は0.104[mm]となる。詳しくは、0.02×130×40×10−6=104×10−6[m]という計算によって、0.104[mm]という熱膨張量が求まる。工程6のセル化工程では、板状シール部材80の熱膨張量が0.104[mm]と大きいが、接着剤82の変形は生じなかった。これは、エポキシ系の接着剤は固く、板状シール部材80の熱膨張に耐えたものと予想される。
参考例2は、本実施形態と比較して、接着剤82をPIBとしたことが異なる。接着剤82をPIBとした場合、接着剤に変形が生じた。すなわち、PIBの接着剤では、板状シール部材80の0.104[mm]といった大きな熱膨張量に耐えることができず、変形が発生したものと考えられる。
したがって、本実施形態の最適な例としては、板状シール部材80の材質をPENとし、接着剤82の材質をエポキシ系等とすることが好ましい。この例では、工程4の加熱と工程6の加熱との双方においても、接着剤82の変形は生じない。本実施形態において、板状シール部材80の材質をPENとし、接着剤82の材質をPIBとすることもできるが、この場合には、工程6では、板状シール部材80の加熱温度を下げる必要がある。例えば、工程4と同様な温度変化を約30℃とした上で、セル化が実現可能な構成に換える必要がある。
C.実施形態の効果:
以上の構成された本実施形態の燃料電池セル100の製造方法では、接着剤82を加熱して硬化する工程において、板状シール部材80も併せて加熱されるが、板状シール部材80は、加熱された際に接着剤82を変形・屈曲しない範囲内の線膨張係数を有する。板状シール部材80が熱膨張した際に、板状シール部材80の熱膨張に伴って接着剤82に応力が加わる。従来、この応力によって、接着剤が変形・屈曲することがあったが、本実施形態によれば、接着剤82が変形・屈曲しないことから、接着剤82と膜電極接合体20との間に隙間ができることはない。したがって、隙間のために電解質膜21が変形し、電解質膜21に損傷を与えることを防止できる。
D.変形例:
・変形例1:
前記実施形態では、板状シール部材80はPENとしたが、PENに限る必要がない。板状シール部材の加熱温度、板状シール部材80の固定端と開放端との間の距離や、接着剤82の材質によって、加熱された際に接着剤82を変形・屈曲しない範囲内の線膨張係数を有する樹脂材料であれば、板状シール部材80は他の樹脂に換えることができる。
・変形例2:
図8は、上記実施形態の変形例としての燃料電池セルの要部断面図である。この変形例の燃料電池セル300は、第1実施例における燃料電池セル100と比べて、カソード322の長さが相違する。第1実施形態では、カソード側ガス拡散層30の外周端30Tから隙間S側に少し延びただけであったが、これに対して、第2実施形態では、カソード322の長さはより長く、隙間Sを超えて、板状シール部材80の下方まで達している。変形例における燃料電池セル300のその他の構成は、第1実施例における燃料電池セル100の構成と同一であるので、同一の構成要素については、図8において、図1と同一の符合を付し、その説明を省略する。この構成においても、上記実施形態の燃料電池セルの製造方法を採用することができる。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、前述した各実施形態における構成要素の中の、独立請求項で記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。
10…膜電極ガス拡散層接合体
20…膜電極接合体
21…電解質膜
22…カソード
22T…周端面
23…アノード
30…カソード側ガス拡散層
30T…外周端
40…アノード側ガス拡散層
50…カソード側セパレータ
52…酸化剤ガス流路
60…アノード側セパレータ
62…燃料ガス流路
80…板状シール部材
80T…内側端面
80a…穴
80b…端部
80c…端部
82…接着剤
100…燃料電池セル
300…燃料電池セル
322…カソード
S…隙間
Y…積層方向

Claims (1)

  1. 電解質膜の両面に電極を備える膜電極接合体と、
    前記膜電極接合体の第1の面の側に配置された第1のガス拡散層と、
    前記膜電極接合体の前記第1の面とは反対の第2の面の側に配置された第2のガス拡散層と、
    前記膜電極接合体の前記第1の面の側における前記第1のガス拡散層の外周に設けられる板状のシール部材であって、前記第1のガス拡散層の外周端から隙間を開けて配置された板状シール部材と、
    前記板状シール部材を前記膜電極接合体に接着する接着剤であって、前記第1のガス拡散層と前記膜電極接合体との間から、前記隙間の前記膜電極接合体側の部分を経て、前記板状シール部材と前記膜電極接合体の間に至る範囲に配置された接着剤と、
    を備える燃料電池セルを製造する方法であって、
    前記接着剤を加熱して硬化する工程であって、前記板状シール部材も併せて加熱される工程を備え、
    前記板状シール部材は、前記加熱された際に前記接着剤を変形・屈曲しない範囲内の線膨張係数を有する、燃料電池セルの製造方法。
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