JP6119563B2 - エンジン制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、クランク角センサ異常時におけるエンジン制御技術に関する。
従来、クランク角センサの異常を検出した場合に、カム角センサにより検出されたカム軸の回転位置(カム角)に基づいてクランク角を推定するエンジン制御装置が知られている(例えば、特許文献1)。これにより、クランク角センサに異常が発生して、クランク角を検出することができない場合であっても、推定されたクランク角に基づいて、エンジンの制御を継続することができる。
特開2011−236848号公報
ところで、上記従来技術では、ECU等の処理負荷の増大を防止するため、カム角により検出されるカムロータのエッジの一部である基準エッジ(例えば、所定クランク角間隔で選出)に対応する出力信号によりクランク角の推定を行う場合が多い。具体的には、基準エッジと基準エッジの間の時間間隔を計測し、該時間間隔を分周することにより推定クランク角を算出する。また、基準エッジに対応する出力信号が入力された場合、推定クランク角を該基準エッジに対応するクランク角に更新(修正)する。
しかしながら、車両の加減速によりエンジンの回転速度が変化した場合、基準エッジと基準エッジの間では、実際のクランク角の変化を推定クランク角に反映することができないため、推定クランク角に実際のクランク角とのずれを大きく蓄積するおそれがある。これにより、推定クランク角と実際のクランク角に想定以上の差が生じ、エンジンの制御を適切に行うことができなくなるおそれがある。
そこで、上記課題に鑑み、クランク角センサの異常発生時にカム角センサの出力信号に基づいてクランク角を推定する処理装置の処理負荷を軽減しつつ、エンジン回転速度の変化による推定クランク角と実際のクランク角とのずれ量を縮小することが可能なエンジン制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、一実施形態において、エンジン制御装置は、
エンジンのクランク角を検出するクランク角センサと、
前記エンジンのカム軸と一体に回転するカムロータに設けられた複数の被検出部を検出することにより前記エンジンのカム角を検出するカム角センサと、
前記クランク角センサの異常を検出する異常検出部と、
前記異常検出部により前記クランク角センサの異常が検出された場合に、前記複数の被検出部の中から選択される選択被検出部に対応する前記カム角センサの出力信号に基づいて前記クランク角の推定値を算出するクランク角推定部であって、前記選択被検出部に対応する前記カム角センサの出力信号が入力されてから次の前記選択被検出部に対応するカム角センサの出力信号が入力されるまでの間、前記推定値を算出し、前記選択被検出部に対応する出力信号が入力されたときに、前記推定値、当該選択被検出部に対応する所定のクランク角に同期させるクランク角推定部と、を有し、
前記クランク角推定部は、前記エンジンの回転速度の変化量が所定量以上である場合は、前記エンジンの回転速度の変化量が前記所定量より小さい場合に比して、前記選択被検出部の数を増やして、前記推定値の算出及び同期を行うことを特徴とする。
本実施の形態によれば、クランク角センサの異常発生時にカム角センサの出力信号に基づいてクランク角を推定する処理装置の処理負荷を軽減しつつ、エンジン回転速度の変化による推定クランク角と実際のクランク角とのずれ量を縮小することが可能なエンジン制御装置を提供することができる。
一実施形態に係るエンジン制御装置を示すブロック図である。 カムロータの形状及びカム角信号の一例を示す図である。 クランク角センサの異常時におけるエンジン制御装置(エンジンECU)の動作を示すフローチャートである。 エンジン制御装置(エンジンECU)によるエンジンの加速又は減速の検出手法を説明する図である。 エンジン10の減速時において、エンジン制御装置(エンジンECU)により算出された推定クランク角の一例を示す図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るエンジン制御装置1を示すブロック図である。
エンジン制御装置1は、該エンジン制御装置1により制御されるエンジン10を駆動力源の一つとする車両に搭載され、クランク角センサ11、クランクロータ11a、カム角センサ12、カムロータ12a、エンジンECU20等を含む。なお、本実施形態において、エンジン10は、ピストンが2往復(クランクシャフトが2回転(720°))する間に、吸気→圧縮→膨張→排気からなる一連の4工程(1サイクル)を行うレシプロ式ガソリンエンジンであるものとして、以下説明を行う。
クランク角センサ11は、エンジン10のクランクシャフト(不図示)の回転位置(クランク角)を検出する検出手段である。具体的には、後述するクランクロータ11aの回転角を検出することによりクランク角を検出する。クランク角センサ11は、クランクロータ11aの外周に所定角度(例えば、10°)毎に設けられる信号歯を検出し、クランク角信号をエンジンECU20に出力する。具体的には、検出した信号歯に対応する出力信号(Hi信号)と信号歯の非検出時における出力信号(Lo信号)とを交互に含んだ矩形波からなるクランク角信号をエンジンECU20に出力する。クランク角センサ11としては、例えば、MR(Magnetic Resistance)素子用いたセンサ等、クランク角を検出可能な任意のセンサが適用されてよい。
クランクロータ11aは、クランク軸に固定され、クランク軸の回転に伴い回転する。クランクロータ11aには、上述したとおり、外周に所定角度毎の信号歯が形成され、該信号歯が対向配置されるクランク角センサ11により検出される。また、クランクロータ11aの外周のうち、所定の角度位置に欠歯(信号歯が形成されていない)部分が設けられ、該欠歯部分は基準位置を示す。これにより、信号歯の絶対位置を検出することができる。当該基準位置は、例えば、エンジン10の所定気筒の上死点にあたるクランク角等のように決定されてよい。なお、クランクロータ11aは、エンジン10のクランク軸の回転に応じてMR素子等により検出可能な磁束変化を生じさせるものであればよく、例えば、磁性体により形成されてよい。
カム角センサ12は、吸気カムシャフト又は排気カムシャフトの回転位置(カム角)を検出する検出手段である。具体的には、後述するカムロータ12aの回転角を検出することによりカム角を検出する。カムロータ12aの外周に設けられた山と谷のエッジを検出し、山と谷に対応したHi信号とLo信号とを交互に含んだ矩形波をエンジンECU20に出力する。カム角センサ12としては、例えば、MR素子を用いたセンサ等、カム角を検出可能な任意のセンサが適用されてよい。
カムロータ12aは、吸気カム又は排気カムに固定され、吸気カム又は排気カムの回転に伴い回転する。カムロータ12aには、上述したとおり、外周に山と谷とが設けられ、山及び谷のエッジ(被検出部)が対向配置されるカム角センサ12により検出される。なお、カムロータ12aは、カム軸の回転に応じてMR素子等により検出可能な磁束変化を生じさせるものであればよく、例えば、磁性体により形成されてよい。
ここで、図2(a)は、カムロータ12aの形状の一例を示す図である。クランクシャフトが2回転(1サイクル)する間に、カムシャフトは1回転するようになっている。よって、本実施形態では、クランクシャフトの回転角であるクランク角(以下、角度表記においては、「CA」と表記する)を基準にして、カムロータ12aの回転角(カム角)を表記する。
図2(a)を参照するに、カムロータ12aは、山及び谷のエッジの中から後述する基準エッジがA〜Dの4つ設定されている。また、基準エッジAを基点にして順に、180°CAの谷、120°CAの山、60°CAの谷、180°CAの山、120°CAの谷、60°CAの山が形成されている。
また、図2(b)は、カム角センサ12から出力されるカム角信号を示している。上述したカムロータ12aの山と谷とに対応した矩形波がカム角信号として表されており、該カム角信号がエンジンECU20に出力される。
図1に戻り、エンジンECU20は、エンジン制御を行う制御手段である。マイクロコンピュータによって構成され、プログラムを実行するCPU(不図示)、プログラム等を記憶するROM(不図示)、一時的にデータを記憶するRAM(不図示)、タイマ、カウンタ、入出力インターフェース等を含む。エンジンECU20には、クランク角センサ11、カム角センサ12からクランク角信号、カム角信号が入力される。エンジンECU20は、入力されたクランク角信号、カム角信号に基づき、エンジン10のクランク角、カム角を検出し、検出したクランク角、カム角に基づいて、燃料噴射時期、点火時期、バルブタイミングの変更等の各種制御処理を行う。その際、エンジン10のアクチュエータ、例えば、インジェクタ、スパークプラグ等に指令信号を出力する。上記各種制御処理は、ROMに記憶された各種制御処理に対応するプログラムをCPU上で実行することにより行われる。
また、エンジンECU20は、クランク角センサ11からのクランク角信号に基づいて、クランク角センサ11の異常を検出する。例えば、カム角信号の各エッジに対応する出力信号(立ち上がり又は立ち下がり)に対して、クランクロータ11aの信号歯に対応する出力信号(Hi信号)の数が少ない場合や、クランク角信号の信号レベルが所定範囲を外れた場合に、クランク角センサ11の異常を検出してよい。エンジンECU20は、クランク角センサ11の異常を検出した場合、フェールセーフ機能として、カム角信号に基づきクランク角を推定し、推定されたクランク角(以下、推定クランク角と呼ぶ)を用いて、エンジン10の各種制御を行う。これにより、クランク角センサ11に異常が発生した場合であっても、すぐに車両が走行不能になることがなく、安全な場所まで退避走行させる等することができる。なお、カムロータ12aの各エッジは、所定のクランク角と同期しているため、カムロータ12aの各エッジに対応する出力信号により該出力信号の時点におけるクランク角は、検出することが可能である。
次に、エンジン制御装置1(エンジンECU20)によるフェールセーフ機能としてのクランク角の推定手法について、具体的に説明をする。
図3は、クランク角センサ11の異常時におけるエンジン制御装置1(エンジンECU20)による推定クランク角の算出方法の決定フローを示している。当該フローは、エンジンECU20によりクランク角センサ11の異常が検出された場合に、カム角信号中のカムロータ12aの基準エッジに対応する出力信号が入力される毎に実行されてよい。また、推定クランク角は、所定角度(例えば、30°)毎に更新(算出)されてよい。
ステップS101にて、エンジンECU20は、エンジン10の加速又は減速があるか否か、即ち、エンジン10の回転速度に所定量以上の変化があるか否かを判定する。
ここで、エンジン10が加速又は減速しているか否かの具体的な判定手法について、説明をする。
図4は、エンジン制御装置1(エンジンECU20)によるエンジン10の加速又は減速の検出手法を説明する図である。
図4(a)は、エンジン10の加速又は減速の検出手法の一例を説明する図であり、本例では、エンジン10の所定の回転動作に要する時間を最新状態とその直前の状態とで比較することにより、エンジン10が加速又は減速しているか否かを検出する。なお、図中の白抜きの上向きの矢印は、カムロータ12aの基準エッジに対応する出力信号を示している。
図4(a)の例では、エンジン10の1サイクル(クランク角の720°回転)に要した時間を直近の1サイクルとその前の1サイクルとで比較することによりエンジン10の加速又は減速を判定している。これに対応して、エンジンECU20は、基準エッジを検出してから次に当該基準エッジが検出されるまでの時間(クランク角720°分の時間)を内部のRAM等に記憶するとよい。例えば、カム角信号中にカムロータ12aの基準エッジに対応する信号が入力された場合、当該最新の基準エッジから遡って、1サイクル分の時間(以下、現サイクル時間と呼ぶ)であるTcycleと、その前の1サイクル分の時間(以下、旧サイクル時間と呼ぶ)Tcycleoldとの比較を行ってよい。そして、現サイクル時間と旧サイクル時間の変化率であるTcycle/Tcycleoldが加速判定定数THacc(例えば、1.1)より大きい場合、エンジン10は加速していると判定することができる。また、Tcycle/Tcycleoldが減速判定定数THdcc(例えば、0.9)より小さい場合、エンジン10は減速していると判定することができる。
また、図4(b)は、エンジン10の加速又は減速の検出手法の他の例を説明する図であり、本例では、エンジン10に対する目標トルク(要求トルク)に基づいて、エンジン10の加速又は減速を判定する。エンジンECU20は、運転者のアクセル操作(アクセル開度)や車両状態等に基づいて、エンジン10に出力させるトルクの目標値(目標トルク)を算出し、該目標トルクに基づいて、エンジン10のアクチュエータを制御する。そこで、エンジンECU20により算出される目標トルクの変化を検出することによりエンジン10が加速又は減速しているか否かを判定することができる。具体的には、カムロータ12aの基準エッジに対応する最新の出力信号が入力された時点における目標トルクTQと、前回の基準エッジに対応する出力信号が入力された時点における目標トルクTQoldとの比較を行ってよい。これに対応して、エンジンECU20は、各基準エッジに対応する信号が出力された時点における目標トルクを内部のRAM等に記憶するとよい。より具体的には、目標トルクの変化率であるTQ/TQoldが加速判定定数THacc(例えば、1.1)より大きい場合、エンジン10は加速していると判定することができる。また、TQ/TQoldが減速判定定数THdcc(例えば、0.9)より小さい場合、エンジン10は減速していると判定することができる。なお、図中の実線は、目標トルクの時間経過に対する推移を示している。また、図中の白抜きの上向きの矢印は、カムロータ12aの基準エッジに対応する出力信号を示している。また、上記矢印に重ねて表記された数字は、各基準エッジに対応する出力信号が出力された時点における目標トルクを示しており、その値は、絶対値ではなく、各基準エッジ間での比率として表記している。
図4(b)を参照するに、基準エッジに対応する最新の出力信号が入力された時点における目標トルクは30である。また、その1つ前の基準エッジに対応する出力信号が入力された時点における目標トルクは、95であり、更に1つ前の基準エッジに対応する出力信号が入力された時点における目標トルクは、100である。例えば、目標トルクが100から95に変化した時点では、目標トルクの変化率TQ/TQoldは、0.95であり、エンジン10は減速又は加速していないと判定してよく、エンジン10の加速又は減速状態は検出されない。しかし、目標トルクが95から30に変化した時点では、目標トルクの変化率TQ/TQoldは、0.315となり、エンジン10は減速していると判定してよく、エンジン10の減速状態が検出される。
このように、図3のステップS101においては、上述した手法等を用いて、エンジン10が加速又は減速しているか否かを判定する。
なお、エンジン10の加減速状態が検出される前後において、上記加速判定定数THacc及び減速判定定数THdccの値を、異なるものとしてもよい。例えば、前回の図3の処理フローにて、エンジン10の加速状態が検出されていない場合の加速判定定数THaccを1.1とし、エンジン10の加速状態が検出されている場合の加速判定定数THaccを1.05としてよい。また、前回の図3の処理フローにて、エンジン10の減速状態が検出されていない場合の減速判定定数THdccを0.9とし、エンジン10の減速状態が検出されている場合の減速判定定数THdccを0.95としてよい。即ち、定速状態と加減速状態とが頻繁に切り替わりにくいように、加速判定定数及び減速判定定数を設定してよい。これにより、図3の処理フローにて、エンジン10の定速状態と加減速状態とが頻繁に切り替わること(チャタリング)によるエンジンECU20の処理負荷増大を抑制することができる。
図3に戻り、ステップS101において、エンジン10の加速又は減速はないと判定された場合、ステップS102に進み、カムロータ12aの基準エッジに対応する出力信号によって、推定クランク角を算出する。
また、ステップS101において、エンジン10の加速又は減速があると判定された場合、ステップS103に進み、カムロータ12aの全エッジに対応する出力信号によって、推定クランク角を算出する。
このように、クランク角センサ11に異常が検出された場合、カム角信号中におけるカムロータ12aの基準エッジに対応する出力信号が入力される毎に、ステップS101〜S103により推定クランク角の算出方法を決定する。そして、基準エッジに対応する出力信号が次回入力されるまでエンジンECU20は、決定された推定クランク角の算出方法(ステップS102の算出方法又はステップS103の算出方法)により推定クランク角を算出する。
ここで、エンジン制御装置1(エンジンECU20)による具体的な推定クランク角の算出方法について説明をする。
まず、上記ステップS102に対応する算出方法について説明をする。
エンジンECU20は、前回の基準エッジに対応する出力信号が入力されてから最新の基準エッジに対応する出力信号が入力されるまでの時間を分周することにより推定クランク角を算出してよい。例えば、推定クランク角を30°毎に更新(カウントアップ)する場合、前回の基準エッジに対応する出力信号から最新の基準エッジに対応する出力信号までの時間を6で割った時間毎に推定クランク角を30°毎カウントアップ(更新)してよい。なお、エンジンECU20による推定クランク角の更新の起点は、最新の基準エッジに対応する出力信号が入力された時点とする。また、この場合、最新の基準エッジに対応する出力信号が入力されてから次回の基準エッジに対応する出力信号が入力されるまでに6回の推定クランク角のカウントアップ(更新)が実行されるが、6回目のカウントアップは、次回の基準エッジに対応する出力信号が入力された際にカウントアップ(更新)させる。これにより、推定クランク角と実際のクランク角とのずれを修正し、推定クランク角と実際のクランク角(カムロータ12aの各基準エッジに対応した所定のクランク角)と同期させることが可能となる。
次に、上記ステップS103に対応する算出方法について、具体例を用いて説明をする。
図5は、エンジン10の加速又は減速時において、エンジンECU20により算出された推定クランク角の一例を示す図であり、本例では、エンジン10の減速時における推定クランク角を示している。図5(a)は、エンジン10の減速時において、推定クランク角の算出方法の切り替えを行うことにより算出された推定クランク角の一例を示す図である。最上段に、カムロータ12aの基準エッジAから基準エッジCまでを含む区間のカム角信号が示され、中段に、推定クランク角のカウンタの値が示され、最下段に、実際のクランク角のカウンタの値が示されている。なお、本例において、クランク角は、30°毎に更新が行われ、カウンタの値が1ずつカウントアップされるものとする。また、推定クランク角のカウンタ値は、基準エッジAを基準として、1(0°CA)から24(690°CA)までカウントアップされ、エンジン10の1サイクルで1(0°CA)に戻るものとする。また、基準エッジAの時点において、エンジン10の加速又は減速は検出されていないものとする。
図5(a)を参照するに、基準エッジAから基準エッジBまでは、図示しない基準エッジDから基準エッジAまでに要した時間を6で割った時間毎に推定クランク角のカウンタを1から6まで5回カウントアップ(更新)させている。また、基準エッジBがクランク角のカウンタ値7に対応しているため、基準エッジBに対応した出力信号が入力された時点で推定クランク角のカウンタを6から7に更新している。当該推定クランク角の算出方法(更新方法)は、上記ステップS102に対応したものである。
ここで、基準エッジAから基準エッジBまでの間で、実際のクランク角のカウンタは、次回更新されるまでの時間間隔が徐々に長くなっているのが分かる。そのため、基準エッジBに対応する出力信号が入力された時点において、エンジンECU20は、上述した図4(a)、(b)の検出手法を用いて、エンジン10の減速を検出することができる。
そこで、エンジンECU20は、基準エッジBから基準エッジCの間は、全エッジに対応する出力信号により推定クランク角を算出する。即ち、上記ステップS103に対応する算出方法により推定クランク角を算出する。具体的には、基準エッジBと基準エッジCとの間のエッジaに対応する出力信号が入力された場合も推定クランク角の更新(同期)を行う。即ち、エッジaと対応して設定される所定のクランク角によって、推定クランク角の修正(同期)を行う。また、エッジaと基準エッジCとの間の推定クランク角の更新は、基準エッジBからエッジaまでに要した時間を分周した時間毎に行う。即ち、基準エッジBからエッジaまでに要した時間を基準エッジBからエッジaまでの推定クランク角の更新回数である4で割った時間毎に行う。
より具体的には、基準エッジBからエッジaまでは、基準エッジAから基準エッジBまでに要した時間を6で割った時間毎に推定クランク角のカウンタを7から10まで3回更新させている。また、エッジaがクランク角のカウンタ値11に対応しているため、エッジaに対応した出力信号が入力された時点で推定クランク角のカウンタを10から11に更新している。
また、エッジaから基準エッジCまでは、基準エッジBからエッジaまでに要した時間を4で割った時間毎に推定クランク角のカウンタを11から12に1回更新している。また、基準エッジCがクランク角のカウンタ値13に対応しているため、基準エッジCに対応した出力信号が入力された時点で推定クランク角のカウンタを12から13に更新している。
ここで、比較例として、図5(a)と同様の状況(基準エッジAに対応する出力信号が出力された後において、エンジン10が減速している状況)において、基準エッジに対応する出力信号のみに基づいて推定クランク角を算出した場合について説明をする。
図5(b)は、エンジン10の減速時において、推定クランク角の算出方法の切り替えを行わずに算出された推定クランク角の一例を示す図である。
図5(b)を参照するに、本比較例において、エンジンECU20は、基準エッジBから基準エッジCまでの間において、エッジaに対応する出力信号が入力された際に、推定クランク角の更新(修正)を行っていない。また、エッジaから基準エッジCまでの間においても、基準エッジAから基準エッジBまでに要した時間を6で割った時間毎に推定クランク角のカウントアップ(更新)を行っている。そのため、推定クランク角のカウンタが11から12に更新された時点を見ると、実際のクランク角のカウンタが11から12に更新される時点に対して、大きなずれが生じている(蓄積されている)のが分かる。このように、実際のクランク角に対して大きくずれた推定クランク角を用いた場合、エンジンECU20は、エンジン10を適切に制御できない場合が生じる。
しかしながら、エンジン10の減速時において、推定クランク角の算出手法を切り替える場合、図5(a)に示したように、基準エッジ以外のエッジaにおいても推定クランク角の更新(修正)が行われる。即ち、エンジン10の回転速度の変化量が所定量以上である場合(加減速状態)は、エンジン10の回転速度の変化量が所定量より小さい場合(定速状態)に比して、推定クランク角の更新の回数を増やす。そのため、推定クランク角と実際のクランク角とのずれ量を最小限に抑制することが可能となる。また、エンジン10が加速又は減速していない状態(定速状態)においては、全エッジのうち、基準エッジに対応する出力信号に基づいて推定クランク角を算出するので、エンジンECU20の処理負荷の増大を抑制することができる。
このように、エンジン10が加速又は減速しているか否かに応じて、推定クランク角の算出手法を切り替えることによりエンジンECU20の処理負荷を抑制しつつ、推定クランク角と実際のクランク角とのずれ量を縮小することができる。そのため、エンジンECU20は、クランク角センサ11に異常が発生した場合であっても、エンジン10を適切に制御することができる。
以上、本発明を実施するための形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 エンジン制御装置
10 エンジン
11 クランク角センサ
11a クランクロータ
12 カム角センサ
12a カムロータ
20 エンジンECU

Claims (1)

  1. エンジンのクランク角を検出するクランク角センサと、
    前記エンジンのカム軸と一体に回転するカムロータに設けられた複数の被検出部を検出することにより前記エンジンのカム角を検出するカム角センサと、
    前記クランク角センサの異常を検出する異常検出部と、
    前記異常検出部により前記クランク角センサの異常が検出された場合に、前記複数の被検出部の中から選択される選択被検出部に対応する前記カム角センサの出力信号に基づいて前記クランク角の推定値を算出するクランク角推定部であって、前記選択被検出部に対応する前記カム角センサの出力信号が入力されてから次の前記選択被検出部に対応するカム角センサの出力信号が入力されるまでの間、前記推定値を算出し、前記選択被検出部に対応する出力信号が入力されたときに、前記推定値、当該選択被検出部に対応する所定のクランク角に同期させるクランク角推定部と、を有し、
    前記クランク角推定部は、前記エンジンの回転速度の変化量が所定量以上である場合は、前記エンジンの回転速度の変化量が前記所定量より小さい場合に比して、前記選択被検出部の数を増やして、前記推定値の算出及び同期を行うことを特徴とする、
    エンジン制御装置。
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