JP4390033B2 - 内燃機関制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のクランクシャフトの角度位置に対応して検出されるクランク角信号とカムシャフトの角度位置に対応して検出されるカム角信号とからクランクシャフトの回転方向における基準位置を設定する内燃機関制御装置に関し、例えば、点火制御や燃料噴射制御に反映することができる。
【0002】
【従来の技術】
従来、4サイクル内燃機関のクランクシャフトに接続されたクランクロータ(回転体)の外周にクランク角〔°CA(Crank Angle)〕検出用として例えば、15〔°CA〕の等角度からなる24個のうち1個を欠落させた23(24−1)個の突起部が形成され、これら突起部によるクランク角信号(クランクシャフトの回転位置)を検出するクランク角センサと、内燃機関のカムシャフトに接続されたカムロータ(回転体)の外周に1個の突起部が形成され、この突起部によるカム角信号(カムシャフトの回転位置)を検出するカム角センサとを用い、クランクシャフトの回転方向における基準位置を判定する内燃機関のクランク角判定装置が知られている。
【0003】
ここで、前述の構成によるクランク角センサからのクランク角信号及びカム角センサからのカム角信号の発生状況を表わす図5のタイミングチャートを参照して説明する。
【0004】
図5に示すように、カムロータの1個の突起部の1回転(360〔°〕)毎に対応して、カム角センサから1つのカム角信号が発生される。ここで、クランクシャフト1の2回転(720〔°CA〕)に対してカムシャフトは1回転(360〔°〕)される。このため、クランク角センサからのクランク角信号の発生間隔は15〔°CA〕毎であるのに対して、カム角センサからのカム角信号の発生間隔はクランク角換算で720〔°CA〕毎となる。
【0005】
この際、クランク角信号とカム角信号とは、入力回路を介して電気的な角度信号としてマイクロコンピュータに読込まれ制御されるが、入力回路にてそれぞれ別々に処理される。しかし、異なる機関回転速度(高回転域や低回転域)において、クランクロータ及びカムロータの突起部の角度位置が機械的に同じであっても、電気的には位相ずれが生じることがある。
【0006】
これに対処するため、マイクロコンピュータのCPUによるクランクシャフトの回転方向における基準位置判定の処理手順について、図6のフローチャートに基づき、図5に示すクランク角信号カウンタCNUMを参照して説明する。なお、この基準位置判定ルーチンはイグニッションスイッチ(図示略)がオンとされたのちクランク角センサからクランク角信号が入力される毎にCPUにて繰返し実行される。
【0007】
図6において、まず、ステップS201で、前回から今回までのクランク角信号間(時間)にカム角信号が有るかが判定される。ステップS201の判定条件が成立するときにはステップS202に移行し、クランク角信号カウンタCNUMが「46」であるかが判定される。ステップS202の判定条件が成立、即ち、前回のクランク角信号カウンタCNUMが「46」であるときにはステップS203に移行し、クランク角信号カウンタCNUMが「0(零)」にクリアされ、本ルーチンを終了する。一方、ステップS202の判定条件が成立せず、即ち、前回のクランク角信号カウンタCNUMが「46」でないときにはステップS204に移行し、クランク角信号カウンタCNUMが異常であるときのエラー処理としてクランク角信号カウンタCNUMが「0」にリセットされ、本ルーチンを終了する。
【0008】
一方、ステップS201の判定条件が成立せず、即ち、前回から今回までのクランク角信号間にカム角信号の発生がないときにはステップS205に移行し、クランク角信号カウンタCNUMが「46」であるかが判定される。ステップS205の判定条件が成立、即ち、前回のクランク角信号カウンタCNUMが「46」であるときにはステップS204に移行し、クランク角信号カウンタCNUMが異常であるときのエラー処理としてクランク角信号カウンタCNUMが「0」にリセットされ、本ルーチンを終了する。
【0009】
なお、ステップS205の判定条件が成立せず、即ち、前回のクランク角信号カウンタCNUMが「46」でないときにはステップS206に移行し、クランク角信号カウンタCNUMが「22」であるかが判定される。ステップS206の判定条件が成立せず、即ち、前回のクランク角信号カウンタCNUMが「22」でないときにはステップS207に移行し、クランク角信号カウンタCNUMが「+1」インクリメントされ、本ルーチンを終了する。一方、ステップS206の判定条件が成立、即ち、前回のクランク角信号カウンタCNUMが「22」であるときにはステップS208に移行し、クランク角信号カウンタCNUMが「24」にカウントアップされ、本ルーチンを終了する。
【0010】
このようにして、クランクロータの突起部のうち1個が欠落された欠落部位の前後におけるクランク角信号間でのカム角信号の発生時点をクランクシャフト1の回転方向における基準位置としてクランク角信号カウンタCNUMが「0」に設定され、これ以降、クランク角信号の発生毎にクランク角信号カウンタCNUMが「+1」ずつインクリメントされ、前回のクランク角信号カウンタCNUMが「22」でカム角信号の発生がないときにはクランク角信号カウンタCNUMが「24」とされ、前回のクランク角信号カウンタCNUMが「46」でカム角信号の発生時点にてクランク角信号カウンタCNUMが「0」にリセットされるのである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のものでは、クランクロータの突起部の欠落部位にてクランク角信号の等間隔状態がくずれ、かつ角度情報においても他の等間隔からなる連続な突起部位に対してリアルタイム性がないこととなる。したがって、内燃機関の機関回転速度の変動等の制御への影響を最小限に抑えるためには、クランクロータの突起部の欠落部位に対応する点火制御や燃料噴射制御における演算やタイマセット等を回避する設定が必要となり、設定の自由度が損なわれる要因となる。また、クランクロータの突起部の欠落部位における回転・角度情報の処理及び演算においては、他の等間隔からなる連続な突起部位とは異なる処理(管理)が必要となり、演算等の処理が煩雑となる。更に、当然のことながら、内燃機関のクランクシャフトの全回転領域で等間隔な角度情報が得られないため、クランク角信号に同期して得られる信号の使用に制限が加わるというような種々の不具合があった。
【0012】
そこで、この発明はかかる不具合を解決するためになされたもので、クランクロータに等角度にて欠落なく複数の突起部を形成してクランク角センサにて得られるクランク角信号とカムロータに1個の突起部を形成してカム角センサにて得られるカム角信号とを用いることでリアルタイム性を確保すると共に、各種演算やタイマセット等の設定の自由度を損なうことなく、同一の演算処理にて使用に際して制限のない角度位置信号を得ることが可能な内燃機関制御装置の提供を課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、内燃機関のクランクシャフトに接続されて回転するクランクロータに等角度にて形成された複数の突起部に対応して発生するクランク角信号、及び前記内燃機関のカムシャフトに接続されて回転するカムロータに形成された1つの突起部に対応して発生するカム角信号が伝達され、前記クランク角信号及び前記カム角信号に基づいて点火制御、燃料噴射制御を実行する内燃機関制御装置であって、前記クランク角信号と前記カム角信号との時系列的な対応関係において、前記カム角信号の発生直後に前記クランク角信号が発生する時を基準位置とし、前記基準位置を「0」として、その後、前記クランク角信号が発生する度にインクリメントし、再び前記カム角信号が発生する所定のタイミングで前記基準位置にリセットされるクランク角信号カウンタと、前記クランク角信号の発生間隔に基づき前記内燃機関の機関回転速度を検出する機関回転速度検出手段とを備え、前回から今回までの前記クランク角信号間に前記カム角信号の発生があり、かつ前記機関回転速度が所定回転速度を越えていると判定したときには、前回の前記クランク角信号カウンタの示す値が所定値である場合、前記クランク角信号カウンタを前記基準位置にリセットし、前回の前記クランク角信号カウンタの示す値が前記所定値でなく、かつ、前記クランク角信号カウンタが正常であると判断した場合、前記クランク角信号カウンタをインクリメントし、前回の前記クランク角信号カウンタの示す値が前記所定値でなく、かつ、前記クランク角信号カウンタが異常であると判断した場合、エラー処理として前記クランク角信号カウンタを前記基準位置にリセットするものである。このため、複数の突起部に欠落部位がないクランクロータを用いてクランク角センサで検出されるクランク角信号と1つの突起部が形成されたカムロータを用いてカム角センサで検出されるカム角信号との時系列的な位置関係によるクランクシャフトの回転方向において、前記クランクシャフトのクランク角を判定するための基準となる基準位置の設定が、機関回転速度に応じて適切に変更される。これにより、クランク角信号のリアルタイム性が確保されると共に、各種演算やタイマセット等の設定の自由度を損なうことなく、同一の演算処理にて使用に際して制限のない角度位置信号が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
【0017】
図1は本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関制御装置を示す概略構成図である。また、図2は図1におけるクランク角信号及びカム角信号等の発生タイミングを示すタイミングチャートである。
【0018】
図1において、1は火花点火式の例えば、4サイクル4気筒(#1気筒〜#4気筒)からなる内燃機関(図示略)のクランクシャフト、2はクランクシャフト1に固設され矢印方向に回転されるクランクロータ(回転体)である。このクランクロータ2の外周には、クランク角検出用として15〔°CA(Crank Angle:クランク角)〕の等角度にて24個の突起部3が形成されている。10はクランクロータ2の外周に形成された突起部3に対向し、これら突起部3によるクランク角信号(クランクシャフト1の回転位置)を検出する電磁ピックアップからなるクランク角センサである。
【0019】
また、11は内燃機関のカムシャフト、12はカムシャフト11に固設され矢印方向に回転されるカムロータ(回転体)である。このカムロータ12の外周にはカム角検出用として1個の突起部13が形成されている。20はカムロータ12の外周に形成された突起部13に対向し、この突起部13によるカム角信号(カムシャフト11の回転位置)を検出する電磁ピックアップからなるカム角センサである。
【0020】
30はECU(電子制御ユニット)であり、ECU30を構成する波形整形回路31介してクランク角センサ10からのクランク角信号、カム角センサ20からのカム角信号がそれぞれパルス信号に波形整形されマイクロコンピュータ40に入力される。また、各種センサからの各種センサ信号がECU30を構成するA/D変換回路32を介し、または直接、マイクロコンピュータ40に入力される。マイクロコンピュータ40ではクランク角信号、カム角信号の発生タイミングに基づき、各種センサ信号による内燃機関の運転状態に応じた制御量が演算され、その演算結果に応じた駆動信号が各気筒の点火コイル50、インジェクタ(燃料噴射弁)60、その他の各種アクチュエータ(図示略)等に出力される。
【0021】
マイクロコンピュータ40は、周知の各種演算処理を実行する中央処理装置としてのCPU41、制御プログラムを格納したROM42、各種データを格納するRAM43、入出力回路44及びそれらを接続するバスライン45等からなる論理演算回路として構成されている。
【0022】
ここで、クランクシャフト1の2回転(720〔°CA〕)に対してカムシャフト11は1回転(360〔°〕)される。したがって、図1に示すようなカムロータ12の1つの突起部13は、クランクシャフト1の2回転(720〔°〕)毎に対応して、カム角センサ20から1つのカム角信号が発生される。このため、図2に示すように、クランク角センサ10からのクランク角信号の発生間隔は15〔°CA〕毎であるのに対して、カム角センサ20からのカム角信号の発生間隔はクランク角換算で720〔°CA〕毎となる。
【0023】
次に、図2を参照してクランク角信号及びカム角信号等の発生タイミングについて、更に詳しく述べる。なお、図2では、便宜上、内燃機関の4気筒のうち#1気筒に対応する吸気行程→圧縮行程→燃焼行程→排気行程、点火コイル信号、インジェクタ信号を示す。
【0024】
図2において、連続するクランク角信号間でのカム角信号の発生時点をクランクシャフト1の回転方向における基準位置としてクランク角信号カウンタCNUMが「0」に設定される。これ以降、クランク角信号の発生毎にクランク角信号カウンタCNUMが「+1」づつインクリメントされ、クランク角信号カウンタCNUMは次のカム角信号の発生時点にて「0」にリセットされる。そして、クランクシャフト1の回転に伴うクランク角信号カウンタCNUMに基づき「0」〜「11」が吸気行程、「12」〜「23」が圧縮行程、「24」〜「35」が燃焼行程、「36」〜「47」が排気行程とそれぞれ行程管理され、クランク角信号カウンタCNUMが「24」のとき点火コイル信号による点火制御やクランク角信号カウンタCNUMが「0」のときインジェクタ信号による燃料噴射制御が実行される。
【0025】
次に、本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関制御装置で使用されているECU30内のマイクロコンピュータ40のCPU41によるクランクシャフト1の回転方向における基準位置判定の処理手順を示す図3のフローチャートに基づき、上述の図1、図2及び図4を参照して説明する。ここで、図4は図3のルーチンにて処理される前回から今回までのクランク角信号の発生間隔を跨ぐようなカム角信号の発生を示すタイミングチャートである。なお、この基準位置判定ルーチンはイグニッションスイッチ(図示略)がオンとされたのちクランク角センサ10からクランク角信号が入力される毎にCPU41にて繰返し実行される。
【0026】
図3において、まず、ステップS101で、前回から今回までのクランク角信号間(時間)にカム角信号が有るかが判定される。ステップS101の判定条件が成立するときにはステップS102に移行し、クランク角信号の発生間隔に基づき検出される機関回転速度が所定回転速度X〔rpm〕を越えているかが判定される。ステップS102の判定条件が成立、即ち、機関回転速度が所定回転速度Xを越え速いときにはステップS103に移行し、クランク角信号カウンタCNUMが「47」であるかが判定される。
【0027】
ステップS103の判定条件が成立、即ち、機関回転速度が所定回転速度Xを越え速くても前回のクランク角信号カウンタCNUMが「47」であるときには前回から今回までのクランク角信号の発生間隔を跨ぐようなカム角信号の発生がないとしてステップS104に移行し、クランク角信号カウンタCNUMが「0」にクリアされ、本ルーチンを終了する。一方、ステップS103の判定条件が成立せず、即ち、前回のクランク角信号カウンタCNUMが「47」でないときにはステップS105に移行し、前回のクランク角信号カウンタCNUMが「45」または「46」であるかが判定される。ステップS105の判定条件が成立、即ち、前回のクランク角信号カウンタCNUMが「45」または「46」であるときにはステップS106に移行し、図4に破線にて示すように、前回から今回までのクランク角信号の発生間隔を跨ぐようなカム角信号の発生があるとして通常のクランク角信号発生時と同様、クランク角信号カウンタCNUMが「+1」インクリメントされ、本ルーチンを終了する。
【0028】
一方、ステップS102の判定条件が成立せず、即ち、機関回転速度が所定回転速度X以下と遅いときにはステップS107に移行し、クランク角信号カウンタCNUMが「47」であるかが判定される。ステップS107の判定条件が成立、即ち、前回のクランク角信号カウンタCNUMが「47」であるときには前回から今回までのクランク角信号の発生間隔を跨ぐようなカム角信号の発生がないとしてステップS108に移行し、クランク角信号カウンタCNUMが「0」にクリアされ、本ルーチンを終了する。
【0029】
なお、ステップS105の判定条件が成立せず、即ち、前回のクランク角信号カウンタCNUMが「45」または「46」でもないとき、またはステップS107の判定条件が成立せず、即ち、機関回転速度が所定回転速度X以下と遅いのに前回のクランク角信号カウンタCNUMが「47」でないときにはステップS109に移行し、クランク角信号カウンタCNUMが異常であるときのエラー処理としてクランク角信号カウンタCNUMが「0」にリセットされ、本ルーチンを終了する。
【0030】
一方、ステップS101の判定条件が成立せず、即ち、前回から今回までのクランク角信号間にカム角信号の発生がないときにはステップS110に移行し、クランク角信号カウンタCNUMが「47」であるかが判定される。ステップS110の判定条件が成立、即ち、前回のクランク角信号カウンタCNUMが「47」であるときにはステップS111に移行し、機関回転速度が所定回転速度X〔rpm〕を越えているかが判定される。ステップS111の判定条件が成立、即ち、機関回転速度が所定回転速度Xを越え速くても前回のクランク角信号カウンタCNUMが「47」であるときには前回から今回までのクランク角信号の発生間隔を跨ぐようなカム角信号の発生があるとしてステップS108に移行し、クランク角信号カウンタCNUMが「0」にクリアされ、本ルーチンを終了する。
【0031】
一方、ステップS111の判定条件が成立せず、即ち、機関回転速度が所定回転速度X以下と遅いのに前回のクランク角信号カウンタCNUMが「47」であるときには前回から今回までのクランク角信号の発生間隔を跨ぐようなカム角信号の発生があるとしてステップS112に移行し、クランク角信号カウンタCNUMが異常であるときのエラー処理としてクランク角信号カウンタCNUMが「0」にリセットされ、本ルーチンを終了する。なお、ステップS110の判定条件が成立せず、即ち、前回から今回までのクランク角信号間にカム角信号の発生がなく前回のクランク角信号カウンタCNUMが「47」でないときにはステップS113に移行し、クランク角信号カウンタCNUMが「+1」インクリメントされ、本ルーチンを終了する。
【0032】
このように、本実施例の内燃機関制御装置は、内燃機関(図示略)のクランクシャフト1に接続されたクランクロータ2に等角度にて形成された複数の突起部3に対応して発生されるクランク角信号を検出するクランク角センサ10と、内燃機関のカムシャフト11に接続されたカムロータ12に形成された1つの突起部13に対応して発生されるカム角信号を検出するカム角センサ20と、クランク角センサ10で検出されるクランク角信号の発生間隔に基づき機関回転速度を検出するECU30内の波形整形回路31、マイクロコンピュータ40のCPU41にて達成される機関回転速度検出手段と、クランク角センサ10で検出されるクランク角信号とカム角センサ20で検出されるカム角信号との時系列的な位置関係によってクランクシャフト1の回転方向において、前記クランクシャフトのクランク角を判定するための基準となる基準位置を設定する際、機関回転速度が閾値としての所定回転速度Xに応じてその基準位置を変更するECU30内のマイクロコンピュータ40のCPU41にて達成される基準位置設定手段とを具備するものである。
【0033】
つまり、内燃機関のクランクシャフト1に接続されたクランクロータ2に等角度にて形成された複数の突起部3に対応して発生されるクランク角信号と、カムシャフト11に接続されたカムロータ12に形成された1つの突起部13に対応して発生されるカム角信号との時系列的な位置関係によるクランクシャフト1の回転方向において、前記クランクシャフトのクランク角を判定するための基準となる基準位置の設定の際、機関回転速度の所定回転速度Xより高回転域や所定回転速度X以下の低回転域によって基準位置が変更される。このため、複数の突起部3に欠落部位がないクランクロータ2を用いてクランク角センサ10で検出されるクランク角信号と1つの突起部13が形成されたカムロータ12を用いてカム角センサ20で検出されるカム角信号との時系列的な位置関係によるクランクシャフト1の回転方向において、前記クランクシャフトのクランク角を判定するための基準となる基準位置の設定を、機関回転速度に応じて適切に変更することができる。これにより、クランク角信号のリアルタイム性が確保できると共に、各種演算やタイマセット等の設定の自由度を損なうことなく、同一の演算処理にて使用に際して制限のない角度位置信号を得ることができる。
【0034】
また、本実施例の内燃機関制御装置は、内燃機関のクランクシャフト1に接続されたクランクロータ2に等角度にて形成された複数の突起部3に対応して発生されるクランク角信号を検出するクランク角センサ10と、内燃機関のカムシャフト11に接続されたカムロータ12に形成された1つの突起部13に対応して発生されるカム角信号を検出するカム角センサ20と、クランク角センサ10で検出されるクランク角信号の発生間隔に基づき機関回転速度を検出するECU30内の波形整形回路31、マイクロコンピュータ40のCPU41にて達成される機関回転速度検出手段と、クランク角センサ10で検出されるクランク角信号とカム角センサ20で検出されるカム角信号との時系列的な位置関係によって、クランクシャフト1の回転方向において、前記クランクシャフトのクランク角を判定するための基準となる基準位置を設定する際、クランク角信号の所定の連続範囲内にカム角信号があるときには機関回転速度にかかわらずその基準位置の設定をそのまま続行するECU30内のマイクロコンピュータ40のCPU41にて達成される基準位置設定手段とを具備するものである。
【0035】
つまり、内燃機関のクランクシャフト1に接続されたクランクロータ2に等角度にて形成された複数の突起部3に対応して発生されるクランク角信号と、カムシャフト11に接続されたカムロータ12に形成された1つの突起部13に対応して発生されるカム角信号との時系列的な位置関係によるクランクシャフト1の回転方向において、前記クランクシャフトのクランク角を判定するための基準となる基準位置の設定の際、クランク角信号の所定の連続範囲内にカム角信号があるときには機関回転速度にかかわらずその基準位置の設定がそのまま続行される。これにより、複数の突起部3に欠落部位がないクランクロータ2を用いてクランク角センサ10で検出されるクランク角信号と1つの突起部13が形成されたカムロータ12を用いてカム角センサ20で検出されるカム角信号との時系列的な位置関係によるクランクシャフト1の回転方向において、前記クランクシャフトのクランク角を判定するための基準となる基準位置の設定を、クランク角信号の所定の連続範囲内にカム角信号があるときには機関回転速度にかかわらずそのまま続行することができる。これにより、クランク角信号のリアルタイム性が確保できると共に、各種演算やタイマセット等の設定の自由度を損なうことなく、同一の演算処理にて使用に際して制限のない角度位置信号を得ることができる。
【0036】
ところで、上記実施例では、カム角信号のクランク角信号に対する発生位置が機関回転速度が高回転域では低回転域より進角側となる場合について説明しているが、本発明を実施する場合には、これに限定されるものではなく、カム角信号のクランク角信号に対する発生位置が機関回転速度が高回転域では低回転域より遅角側となる場合についても同様に適用でき、作用・効果を得ることができる。
【0037】
また、上記実施例では、機関回転速度に対する閾値としての所定回転速度Xが設定されているが、本発明を実施する場合には、これに限定されるものではなく、閾値となる所定回転速度を例えば、高回転域、中回転域、低回転域に対応するよう更に細かく設定し機関回転速度とこれら所定回転速度との比較によって基準位置の設定を変更することもできる。
【0038】
更に、上記実施例以外に、複数の突起部3に欠落部位がないクランクロータ2を用いてクランク角センサ10で検出されるクランク角信号と1つの突起部13が形成されたカムロータ12を用いてカム角センサ20で検出されるカム角信号との時系列的な位置関係によるクランクシャフト1の回転方向における基準位置の設定を、機関回転速度が高回転域にあるときには禁止し、基準位置判定は始動時の状態を継続使用させることもできる。
【0039】
このような内燃機関制御装置は、内燃機関のクランクシャフト1に接続されたクランクロータ2に等角度にて形成された複数の突起部3に対応して発生されるクランク角信号を検出するクランク角センサ10と、内燃機関のカムシャフト11に接続されたカムロータ12に形成された1つの突起部13に対応して発生されるカム角信号を検出するカム角センサ20と、クランク角センサ10で検出されるクランク角信号の発生間隔に基づき機関回転速度を検出するECU30内の波形整形回路31、マイクロコンピュータ40のCPU41にて達成される機関回転速度検出手段と、クランク角センサ10で検出されるクランク角信号とカム角センサ20で検出されるカム角信号との時系列的な位置関係によって、クランクシャフト1の回転方向において、前記クランクシャフトのクランク角を判定するための基準となる基準位置を設定する際、機関回転速度が高回転域にあるときにはその基準位置の設定を禁止するECU30内のマイクロコンピュータ40のCPU41にて達成される基準位置設定手段とを具備するものであり、上述の実施例と同様の作用・効果が期待できる。
【0040】
また、上記実施例では、クランク角センサ10及びカム角センサ20を電磁ピックアップにて構成するとしたが、本実施例を実施する場合には、これに限定されるものではなく、クランク角センサ10及びカム角センサ20をホール素子やMRE(Magnetic Resistance Element:磁気抵抗素子)を用いたセンサにて構成することもできる。
【0041】
そして、上記実施例では、クランク角センサ10にてクランクロータ2に形成された外側に凸の突起部3、カム角センサ20にてカムロータ12に形成された外側に凸の突起部13をそれぞれ検出するとしたが、本実施例を実施する場合には、これに限定されるものではなく、クランクロータ2及びカムロータ12に形成された内側に凹の部位を突起部の変形として採用し、これらの位置を検出するようにしても同様の作用・効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関制御装置を示す概略構成図である。
【図2】図2は図1における各種信号等の発生タイミングを示すタイミングチャートである。
【図3】図3は本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関制御装置で使用されているECU内のマイクロコンピュータのCPUにおける基準位置判定の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図4は図3のルーチンにて処理される前回から今回までのクランク角信号の発生間隔を跨ぐようなカム角信号の発生を示すタイミングチャートである。
【図5】図5は従来の内燃機関制御装置におけるクランク角信号及びカム角信号の発生を示すタイミングチャートである。
【図6】図6は従来の内燃機関制御装置における基準位置判定の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 クランクシャフト
2 クランクロータ
3 突起部
10 クランク角センサ
11 カムシャフト
12 カムロータ
13 突起部
20 カム角センサ
30 ECU(電子制御ユニット)
40 マイクロコンピュータ
41 CPU
Claims (1)
- 内燃機関のクランクシャフトに接続されて回転するクランクロータに等角度にて形成された複数の突起部に対応して発生するクランク角信号、及び前記内燃機関のカムシャフトに接続されて回転するカムロータに形成された1つの突起部に対応して発生するカム角信号が伝達され、前記クランク角信号及び前記カム角信号に基づいて点火制御、燃料噴射制御を実行する内燃機関制御装置であって、
前記クランク角信号と前記カム角信号との時系列的な対応関係において、前記カム角信号の発生直後に前記クランク角信号が発生する時を基準位置とし、その後、前記基準位置を「0」として、前記クランク角信号が発生する度にインクリメントし、再び前記カム角信号が発生する所定のタイミングで前記基準位置にリセットされるクランク角信号カウンタと、
前記クランク角信号の発生間隔に基づき前記内燃機関の機関回転速度を検出する機関回転速度検出手段とを備え、
前回から今回までの前記クランク角信号間に前記カム角信号の発生があり、かつ、前記機関回転速度が所定回転速度を越えていると判定したときには、前回の前記クランク角信号カウンタの示す値が所定値である場合、前記クランク角信号カウンタを前記基準位置にリセットし、前回の前記クランク角信号カウンタの示す値が前記所定値でなく、かつ、前記クランク角信号カウンタが正常であると判断した場合、前記クランク角信号カウンタをインクリメントし、前回の前記クランク角信号カウンタの示す値が前記所定値でなく、かつ、前記クランク角信号カウンタが異常であると判断した場合、エラー処理として前記クランク角信号カウンタを前記基準位置にリセットすることを特徴とする内燃機関制御装置。
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