種々の実施形態の詳細を、添付の図面及び以下の記載で説明する。他の特徴及び利点は、明細書と図面及び請求項から明らかになるであろう。
図面において、類似する参照記号は類似の要素を指している。
理解し易くするために、本明細書は、全体的に次のように構成されている。第1に、種々の実施形態の論述を導入し易くするために、図1〜5を参照して、LEDを用いた全波整流器の形態を説明する。その説明に続いて、2番目に、図6〜9を参照して、力率の能力を改善するための選択的電流迂回路を有する全波整流器照明システムの幾つかの例示的な実施形態を説明する。3番目に、図10〜13を参照して、半波整流用に構成された例示的なLED列に適用する選択的電流迂回路を説明する。4番目に、図14〜19を参照して、従来の(例えばLEDではない)整流器を用いたLED列に適用した選択的電流迂回路を示す例示的な実施形態について論じる。5番目に、図20を参照して、照明装置の実施形態における力率の改善度を調整又はテストするのに有用な例示的な装置及び方法について説明する。6番目に、実験データの説明及び2つのAC LED光源エンジンの形態について説明する。1つの形態を、図21〜25を参照して説明する。3種類の実施形態(例えば、構成要素の、互いに異なる3つの選択)における第2の構成を、図26〜37を参照して説明する。7番目に、入力電流波形を調節するために選択的電流迂回路を組み込んだAC LED光源エンジン用の、互いに異なる複数の形態を図38〜43を参照して説明する。
第8に、本開示は、本明細書に記載の種々の実施形態において、どのようにしてAC LED光源エンジンを、選択的電流迂回路を用いて、入力励起の変化(例えば調光)に応じて色温度を所望のように変化させるように構成できるのかを示す例を、残りの図面を参照して説明する。最後に、本明細書は、AC LED照明の用途における電力の高品質化に関連して、更に別の実施形態、例示的な用途、及び観点について説明する。
図1は、全波整流器として構成された複数のLED及びその整流器から一方向の電流を受け取るように構成されたLED列を備えるAC LED回路の例の模式図である。図示するAC LEDは、自己整流型LED回路の一例である。矢印で示しているように、(4つの辺上に描かれている)整流器LEDは、4つのAC四分区間(Q1、Q2、Q3、Q4)のうちの2つでしか電流を伝導しない。(整流器内に斜めに描かれている)負荷LEDは、4四分区間の全てで電流を伝導する。例えば、電圧が正で、それぞれ増加し又は減少しているQ1及びQ2において、電流は、整流器LED(+D1から+Dn)を通過し、負荷LED(±D1から±Dn)を通過して伝導される。電圧が負で、それぞれ増加し又は減少しているQ3及びQ4において、電流は、整流器LED(−D1から−Dn)を通過し、負荷LED(±D1から±Dn)を通過して伝導される。いずれの場合も(例えばQ1〜Q2又はQ3〜Q4)、LEDが実質的に電流を伝導し始めるためには、入力電圧が所定の導通角電圧に達する必要があってよい。
図2は正弦波電圧を示しており、1つの励起期間が4つの四分区間にわたっている。Q1は0から90度(電気角)にわたり、Q2は90〜180度(電気角)にわたり、Q3は180〜270度(電気角)にわたり、Q4は270〜360(又は0)度(電気角)にわたっている。
図3は、LEDの一例の特性曲線を示している。同図において、電流は、約2.8Vのしきい値電圧未満では実質的に無視できるものとして示されている。この特定の特性は典型的なものであるが、あるLEDについてのものであり、他の適切なLEDでは異なっていてもよく、したがって、この具体的な図は、限定することを意図するものではない。この特性は、温度の関数として変動してもよい。
図4は、図1の回路に図2の正弦波電圧を適用した場合の例示的な電流波形を示している。正の半サイクルの間、導通角は、図示するように約30度の電気角で始まり、約150度の電気角まで及んでいる。負の半サイクルの間、導通角は、約210度(電気角)から約330度(電気角)まで及んでいる。各半サイクルは、約120度だけ電流を伝導するものとして示されている。
図5は、例えば、互いに異なる複数の回路構成における典型的な変動を示している。例えば、直列のLEDの個数を減らすことによって、(曲線「a」で示しているように)広い導通角が得られ、これは、ピーク電流が過大になることにつながる場合がある。図示する例では、追加の直列の抵抗を導入することによって、(曲線「b」で示しているように)高調波の低減が試みられており、これによって、電力消費が大きくなり及び/又は光出力が減る場合がある。
本明細書において次に説明する方法及び装置は、AC LEDの導通角を広げ、及び/又は力率を改善することができ、有利である選択的電流迂回回路機構を含んでいる。一部の構成は、複数の負荷LEDの間の電流負荷の均衡を実質的に改善するように構成されるのが有利である。
図6は、力率の能力の改善を目的とした選択的電流迂回路を備える全波整流器照明システムの第1の例示的な実施形態を示している。この例では、直列に接続された一群の負荷LEDを横切って付加された追加のバイパス回路がノードAとノードBとの間に設けられている。このバイパス回路は、スイッチSW1と、感知回路SC1と、を含んでいる。動作の際に、SW1が閉じるとバイパス回路が機能させられ、電流が、少なくとも一部の負荷LEDを迂回させられる。スイッチSW1は、バイパス回路をいつ機能させるのかを選択する感知回路SC1によって制御される。
一部の実施形態では、SC1は、入力電圧を感知することによって作動する。例えば、感知された入力電圧がしきい値を下回っている時に、Q1又はQ3では電流の伝導を早め、次いで、Q2又はQ4では電流の伝導を維持するように、バイパス回路を機能させてよい。
一部の実施形態では、SC1は、電流を感知することによって作動してよい。例えば感知されたLED電流がしきい値を下回っている時に、バイパス回路が機能させられて、Q1又はQ3では電流の伝導が早められ、次いで、Q2又はQ4では電流の伝導が維持される。
一部の実施形態では、SC1は、整流後の電圧から導出される電圧を感知することによって作動する。例えば、電圧感知は、抵抗分割器を用いて実施されてよい。一部の実施形態では、SW1の状態を制御する光カプラのLEDを通過する電流を生じさせるように結合された高抵抗によって、しきい値電圧を判定してよい。一部の実施形態では、電圧波形の特定の点(例えばゼロクロス又は電圧のピーク)に対する所定の時間遅延に基づいて、SW1を制御してよい。この場合、AC供給源から光装置に供給される電流波形の高調波歪みを最小限に抑えるようにタイミングを決めてよい。
説明的な例では、バイパススイッチSW1を、第一に、しきい値を超える電圧信号に応答して機能させるように構成してよい。所定のしきい値の付近での震えを抑制するために、所定量のヒステリシスを伴って切替えを行なうように電圧感知回路機構を設けてもよい。(例えば、電圧感知及び制御に障害が起きた場合に)バックアップ制御信号を増強し及び/又は提供するために、一部の実施形態は、電流及び/又はタイミングに基づいて動作する補助的な切替え部を更に含んでいてよい。例えば、電流が何らかの所定のしきい値を超え、及び/又はサイクルにおけるタイミングが所定のしきい値を越えており、且つ電圧感知回路から信号を受け取っていない場合、高調波歪みを低減させるようにバイパス回路を機能させてもよい。
例示的な実施形態では、入力電圧VACを感知するように回路SC1を構成してもよい。入力電圧が一定の、又は所定の値VSETを下回っている場合、SC1の出力は高(真)である。SC1が高(真)の場合、スイッチSW1は閉じている(伝導状態)。同様に、電圧が一定の、又は所定の値VSETを上回っている場合、SC1の出力は低(偽)である。SC1が低(偽)の場合、スイッチSW1は開いている(非伝導状態)。VSETは、設定電流の時の整流器LED(+D1から+Dn)の総順方向電圧を示す値に設定される。
説明的な例では、Q1から始まるサイクルの最初にAC LEDに電圧が印加されるとすぐに、感知回路SC1の出力は高になり、スイッチSW1が作動させられる(閉じられる)。電流は、整流器LED(+D1から+Dn)だけを通過し、SW1を通るバイパス回路経路を経由して伝導される。入力電圧がVSETまで上がった後、感知回路SC1の出力は低(偽)になり、スイッチSW1は、不作動の(開いた)状態に遷移させられる。この点において、電流は、バイパス回路のSW1が、実質的に非伝導状態になるまで、整流器LED(+D1から+Dn)及び負荷LED(±D1から±Dn)を通って伝導されるように遷移する。感知回路SC1は、正の半サイクル及び負の半サイクルの双方で同様に機能し、VSETの絶対値に応じてSW1のインピーダンス状態を制御してよい。したがって、Q3〜Q4時に負荷電流が整流器LED(−D1から−Dn)を流れるという点を除けば、両半サイクル(例えばQ1〜Q2又はQ3〜Q4)において実質的に同じ動作が行われる。
図7は、図6の回路で選択的電流迂回を実施するバイパス回路経路を用いた場合と用いない場合の、典型的な電流波形を示している。選択的電流迂回路を用いた場合の入力電流に対する特性波形の例が、曲線(a)及び(b)に示されている。曲線(c)は、選択的電流迂回路を無効に(例えば、バイパス経路を高インピーダンスに)した状態での入力電流に対する典型的な特性波形の例を示している。負荷LED(±D1から±Dn)をバイパスすることによって、導通角を大幅に広げることができる。同図において、曲線(a,b)の波形の場合の導通角は、Q1,Q2では約10〜15度(電気角)から約165〜170度(電気角)までに、Q3,Q4では約190〜195度(電気角)から約345〜350度(電気角)までにそれぞれ及んでいる。
別の例示的な実施形態では、SC1は、感知電流に応じて作動してよい。本実施形態において、SC1は、整流器LED(+D1から+Dn)又は(−D1から−Dn)をそれぞれ流れる電流を感知してよい。順方向電流が一定の予め設定された、又は所定の値ISETを下回っている場合、SC1の出力は高(真)である。SC1が高(真)の場合、スイッチSW1は閉じている(伝導状態)。同様に、順方向電流が一定の、又は所定の値ISETを上回っている場合、SC1の出力は低(偽)である。SC1が低(偽)の場合、スイッチSW1は開いている(非伝導状態)。ISETは、例えば、整流器LED(+D1から+Dn)の名目順方向電圧における電流を示す値に設定してよい。
ここで、例示的な装置の動作について説明する。AC LEDに電圧が印加されるとすぐに、感知回路SC1の出力は高になり、スイッチSW1は作動させられる(閉じられる)。電流は、整流器LED(+D1から+Dn)だけを通過し、SW1を通るバイパス回路経路を経由して伝導される。順方向電流がしきい値電流ISETまで増加した後、感知回路SC1の出力は低(偽)になり、スイッチSW1は、不作動の(開いた)状態に遷移させられる。この点において、バイパス回路が高インピーダンス状態に遷移すると、電流は、整流器LED(+D1から+Dn)及び負荷LED(±D1から±Dn)を通って伝導されるように遷移する。同様に、入力電圧が負の場合、電流は、整流器LED(−D1から−Dn)を流れる。選択的に負荷LED(±D1から±Dn)をバイパスする選択的電流迂回路を導入することによって、導通角を実質的に改善することができる。
図8は、直列抵抗R3を介して励起源(VAC)によって供給される入力電流に応答するバイパス回路に応じてバイパス回路を動作させる例示的な実施形態を示している。抵抗R1が、負荷LED列(±D1から±D18)に直列に、第1のノードに導入されている。R1は、バイポーラ接合トランジスタ(BJT)T1のベース及びエミッタと並列に接続されており、このバイポーラ接合トランジスタのコレクタは、Nチャネル電界効果トランジスタ(FET)T2のゲート及びプルアップ抵抗R2に接続されている。抵抗R2は、その反対側の端部で、LED列の第2のノードに接続されている。トランジスタT2のドレイン及びソースは、LED列の第1のノード及び第2のノードにそれぞれ結合されている。この実施形態において、感知回路は、自己バイアスされており、外部電源は不要である。
1つの例示的な構成において、抵抗R1は、所定の電流しきい値ISETにおけるR1にわたる電圧降下が約0.7Vに達する値に設定してよい。例えば、ISETが15mAの場合、R1のおよその値は、R=V/I=0.7V/0.015A≒46Ωから評価することができる。AC LEDに電圧が印加されるとすぐに、トランジスタT2のゲートは、順方向にバイアスされ、数百kΩに設定してよい抵抗R2を介して給電される。入力電圧が約3Vに達した後、スイッチT1は完全に閉じられる(作動させられる)。すると、電流は、整流器LED(+D1から+Dn)、スイッチT2、及び抵抗R1(バイパス回路)を流れる。順方向電流が概ねISETに達するとすぐに、トランジスタT1はトランジスタT2のゲート−ソース電圧を下げるように動作し、これにより、バイパス経路のインピーダンスが上がる。この状態において、入力電流の振幅が増大すると、電流は、トランジスタT2から負荷LED(±D1から±Dn)に遷移する。負の半サイクルでは、電流が、代わりに、整流器LED(−D1から−Dn)を流れることを除いて、同様の状況が繰り返される。
種々の実施形態に関して説明するように、負荷の均衡をとることによって、整流器LEDと負荷LED(例えば、全4四分区間において一方向の電流を伝える負荷)との間での使用率の非対称性を低減し又は使用率を実質的に等しくするのが有利である。一部の例において、このように負荷の均衡をとることによって、使用率が高いLEDほど低くすることができる明滅効果を大幅に低減することができ、好都合である。
バイパス回路の実施形態は、2以上のバイパス回路を含んでいてもよい。例えば、2以上のバイパス回路を用いて、選択されたLEDをバイパスした場合に、力率の更なる改善が達成される場合がある。
図9は、2つのバイパス回路を示している。SC1及びSC2は、しきい値が互いに異なっていてよく、入力電流波形を、更に大きい導通角を達成するように更に改善するのに効果的である場合がある。
個々のAC LED回路におけるバイパス回路の個数は、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14としてよく、または、15、約18、20、22、24、26、28、又は少なくとも30のようにもっと多くしてもよいが、電力品質を改善するために、実用的な個数の順列を含んでいてよい。バイパス回路は、回路の条件に応じて、単一のLEDから電流を迂回するように構成しても、直列に接続された、並列に接続された、又は、直列/並列に接続された任意の個数のLEDを群から迂回するように構成してもよい。
図6、図8、及び図10の実施形態の例に示すように、負荷LED内のLEDにバイパス回路を適用してもよい。一部の構成において、電流を、全波整流器段内の1つ又は複数のLEDを選択的に迂回させるのに1つ又は複数のバイパス回路を適用してもよい。
図8の例から分かるように、別個の少数の部品で自己バイアス式バイパス回路を実現することができる。一部の構成において、バイパス回路は、LEDと一緒に単一ダイ上で製造してもよい。一部の実施形態では、バイパス回路は、全体または一部を、別個の部品を用いて実現してもよく、及び/又は、バイパスされるLEDの群に結びついた1つ又は複数のLED、又はAC LED回路全体と一緒に組み込んでもよい。
図10は、半波整流器として構成された2つのLED列を含み、各LED列が、半サイクルで交互に伝導して発光するAC LED照明装置の例を示している。特に、正の群(+D1から+Dn)は、Q1及びQ2の際に電流を伝導し、負の群(−D1から−Dn)は、Q3及びQ4の際に電流を伝導する。いずれの場合も(Q1〜Q2又はQ3〜Q4)、図4を参照して論じたように、LEDが実質的に電流を伝導し始めるためには、AC入力電圧が、相応の導通角に相当するしきい値励起電圧に達する必要があってよい。
図11は、図10のAC LED照明装置を励起するための典型的な正弦波励起電圧Vacの波形を示している。この波形は、図2を参照して説明したものと実質的に同様である。
本明細書に記載する例示的な方法及び装置の幾つかは、周期的に交代する極性(例えば、正弦波AC、三角波、方形波)の励起電圧の少なくとも1つの極性におけるAC LEDの導通角を、大幅に改善することができる。一部の構成において、励起電圧は、例えば、先行の、及び/又は後続の位相調整、パルス幅調整によって調整されてもよい。一部の例は、負荷LEDへの電流の均衡を実質的にとって、有利な性能改善を達成することができる。
図12に示すように、少なくとも一部の負荷LEDを横切って付加された2つのバイパス回路を含むように、図10の回路が修正されている。第1のバイパス回路は、感知回路SC1によって制御されるスイッチSW1を含んでいる。第2のバイパス回路は、感知回路SC2によって制御されるスイッチSW2を含んでいる。それぞれスイッチSW1又はSW2によって機能させ、また機能しないようにしてよいバイパス経路が各バイパス回路によって提供されている。
説明的な例において、典型的な光源エンジンは、正の半サイクル及び負の半サイクルそれぞれの間に伝導するために39個の直列のLEDを含んでいてよい。直列及び並列のLEDの任意の適切な組合せを用いるできることが理解されるべきである。種々の構成において、選択されるLEDの個数及び配置は、例えば光出力、電流、及び電圧の各仕様の関数としてよい。rms(二乗平均平方根)線間電圧は、地域によって、約100V、120V、200V、220V、又は240Vであってよい。
第1の例示的な実施形態において、バイパススイッチは、入力電圧に応じて作動させられる。SC1によって、入力電圧が感知されてよい。電圧が一定の、又は所定の値VSETを下回っている場合、SC1の出力は高(真)である。SC1が高(真)の場合、スイッチSW1は閉じている(伝導状態)。同様に、電圧が一定の、又は所定のしきい値VSETを上回っている場合、SC1の出力は低(偽)である。SC1が低(偽)の場合、スイッチSW1は開いている(非伝導状態)。VSETは、例えば、バイパス回路によってバイパスされるLEDを除く全LEDの、設定電流における総順方向電圧を示す値に設定される。
以下、装置の動作について説明する。AC LEDに電圧が印加されるとすぐに、感知回路SC1の出力は高になり、スイッチSW1は作動させられる(閉じられる)。電流は、(+D1から+D9)及び(+D30から+D39)だけを通過し、第1のバイパス回路を経由して伝導される。入力電圧がVSETまで上がった後、感知回路SC1の出力は低(偽)になり、スイッチSW1は、不作動にされる(開く)。この点において、電流は、全LED(+D1から+D39)を通って伝導されるように遷移させられ、第1のバイパス回路は、高インピーダンス状態(例えば、実質的に非導電状態)に遷移させられる。
入力電圧が負の場合、負荷が、負のLED群(−D1から−D30)を流れることを除けば、正のLED群を参照して説明したのと実質的に同じプロセスが繰り替えされる。感知回路SC2及びスイッチSW2は、入力電圧がVSETの負の値に達すれば、しかるべく作動させられ、又は不作動にされることになる。
図13は、選択的電流迂回を実施するバイパス回路経路を用いた場合と用いない場合の、図12の回路の典型的な電流波形を示している。選択的電流迂回を用いた場合の入力電流に対する特性波形の例を、曲線(a)及び(b)で示している。曲線(c)は、選択的電流迂回路を無効に(例えば、バイパス経路を高インピーダンスに)した状態での入力電流に対する例示的な特性波形の例を示している。この例の選択的電流迂回技術によって、図7を参照して説明したのと実質的に同様に、導通角を大幅に広げることができる。LED(+D10から+D29)及び(−D10から−D29)をそれぞれバイパスすることによって、導通角を大幅に改善することができる。
第2の例示的な実施形態では、入力電圧感知信号に応じて、バイパススイッチSW1,SW2を作動させてよい。SC1,SC2によって、LED(+D1から+D9)及び(+D30から+D39)のそれぞれを流れる電流が感知される。順方向電流が一定の値又は所定のしきい値ISETを下回っている場合、SC1の出力は高(真)である。SC1が高(真)の場合、スイッチSW1は閉じている(伝導状態)。同様に、順方向電流がISETを超えている場合、SC1の出力は低(偽)である。SC1が低(偽)の場合、スイッチSW1は開いた状態(非伝導状態)に遷移させてよい。ISETは、例えば、LED(+D1から+D9)及び(+D30から+D39)の合計の名目順方向電圧における電流を概ね示す値に設定してよい。
以下、例示的な装置の動作について説明する。AC LEDに電圧が印加されるとすぐに、感知回路SC1の出力は高になり、スイッチSW1は作動させられる(閉じられる)。電流は、LED(+D1から+D9)及び(+D30から+D39)だけを通過し、バイパス回路を経由して伝導される。順方向電流がISETまで増加した後、感知回路SC1の出力は低(偽)になり、スイッチSW1は、不作動にされる(開かれる)。この点において、電流は、LED(+D1から+D39)を通って伝導されるように遷移させることができ、第1のバイパス回路のSW1は、実質的に非伝導状態になる。同様に、入力電圧が低下し、電流が実質的にISETより下に減少すると、スイッチSW1が作動させられ、電流の少なくとも一部を、LED(+D10から+D29)ではなくバイパススイッチSW1を流れるように迂回させることができる。
入力電圧が負の場合、負荷電流が負のLED群及び/又は第2のバイパス回路を流れることを除けば、実質的に同じプロセスが行なわれる。
一部の実施形態では、負荷の均衡をとることによって、明滅効果がある場合、それを低減することができ、好都合である。適用可能な場合は、明滅効果は、概して、使用率を高め及び/又はLEDの導通角を広げることで低減することができる。
選択的電流迂回技術を用いて電流を調節するように作動することができるバイパス回路機構は、バイパス回路を1つだけ備える実施形態に限定されない。力率を更に改善するために、一部の例は、もっと多くの個数のバイパス回路を含み、LEDから幾つかの下位群を構成してもよい。2以上のバイパス回路を有する例示的な実施形態を、例えば、少なくとも図9、12、20、39、又は42〜43を参照して説明する。
一部の実施態様において、図8の例示的なバイパス回路機構のような一部のバイパス回路の実施形態は、AC LED光源エンジンの1つ又は複数のLEDと一緒に単一ダイ上で製造することができる。
図14は、LED列に給電する従来のダイオード整流器を含む例示的なAC LEDの構成を示している。この例示的な構成は、図14に示すように、フルブリッジ整流器及び負荷LED(+D1から+D39)を含んでいる。
図15は、フルブリッジ整流器によって処理された後の正弦波電圧を示している。LED(+D1から+D39)にわたる電圧は、極性が、実質的に常に一方向である(例えば正)。
図16は、図14のAC LED回路の動作を示す電流波形を示している。特に、LEDが比較的高い電流を伝導し始めるためには、入力電圧が所定の導通角電圧に達する必要がある。この波形は、図4を参照して説明したのと実質的に同様である。
図17〜19は、図14のAC LEDの構成に適用される選択的電流迂回路を示す例示的な実施形態を示している。
図17は、負荷内のLEDの一部に適用されているバイパス回路を更に含む、図14のAC LEDの構成の模式図を示している。
本明細書に記載する方法及び装置は、AC LEDの導通角を大幅に改善することができる。図17に示すように、負荷LEDを横切って例示的なバイパス回路が付加されている。バイパス回路は、スイッチ(SW1)によって機能させられ、また機能しないようににされる。スイッチSW1は、感知回路SC1によって制御される。
第1の例示的な実施形態において、SC1は、入力電圧に応じてバイパススイッチを制御する。SC1は、ノードA(図17参照)の入力電圧を感知してよい。電圧が一定の、又は所定の値VSETを下回っている場合、SC1の出力は高(真)である。SC1が高(真)の場合、スイッチSW1は閉じている(伝導状態)。同様に、電圧が一定の、又は所定の値VSETを上回っている場合、SC1の出力は低(偽)である。SC1が低(偽)の場合、スイッチSW1は開いている(非伝導状態)。1つの例において、VSETは、設定電流におけるLED(+D1から+D9)及び(+D30から+D39)の合計の総順方向電圧を概ね示す値に設定される。
AC LEDに電圧が印加されるとすぐに、感知回路SC1の出力は高になり、スイッチSW1は作動させられる(閉じられる)。電流は、LED(+D1から+D9)及び(+D30から+D39)だけを通過し、バイパス回路を経由して伝導される。入力電圧がVSETまで上がった後、感知回路SC1の出力は低(偽)になり、スイッチSW1は、不作動の(開いた)状態に遷移させられる。この状態で、電流は、LED(+D1から+D9)及び(+D9から+D29)及び(+D30から+D39)を通って伝導されるように転換させることができる。バイパス回路は、実質的に非伝導状態になるように遷移させることができる。同様に、Q2又はQ4で入力電圧がVSETより下に低下すると、スイッチSW1が作動させられ、電流の流れはLED(+D10から+D29)をバイパスする。
図18は、入力電流への例示的な効果を示している。LED(+D11〜+D29)の群をバイパスすることで、導通角を大幅に改善することができる。
第2の例示的な実施形態において、SC1は、電流感知に応じてバイパススイッチを制御する。SC1は、LED(+D1から+D9)及び(+D30から+D39)のそれぞれを流れる電流を感知する。順方向電流が一定の、又は所定の値ISETを下回っている場合、SC1の出力は高(真)である。SC1が高(真)の場合、スイッチSW1は閉じている(伝導状態)。順方向電流が一定の、又は所定の値ISETを上回っている場合、SC1の出力は低(偽)である。SC1が低(偽)の場合、スイッチSW1は開いている(非伝導状態)。ISETは、LED(+D1から+D9)及び(+D30から+D39)の合計の名目順方向電圧における電流を示す値に設定される。
AC LEDに電圧が印加されるとすぐに、感知回路SC1の出力は高になり、スイッチSW1は作動させられる(閉じられる)。電流は、LED(+D1から+D9)及び(+D30から+D39)だけを通過し、バイパス回路を経由して伝導される。順方向電流がISETまで増加した後、感知回路SC1の出力は低(偽)になり、スイッチSW1は、不作動にされる(開かれる)。すると、電流は、LED(+D1から+D9)と(+D30から+D39)及びLED(+D10から+D29)を通って伝導される。バイパス回路は非伝導状態となる。同様に、Q2又はQ4で電流がISETより下に低下すると、スイッチSW1が作動させられ、電流の流れはLED(+D10から+D29)をバイパスする。
種々の実施形態によって、全波整流式AC LED光源エンジンにおいて、高い使用率で動作するLEDほど低くできる明滅効果を低減することができ、好都合である。
一部の実施形態は、電流にLED群を迂回させるように構成された複数のバイパス回路を含んでいてよい。例えば、力率を更に改善するために、2以上のバイパス回路を用いてもよい。一部の例では、バイパスLEDの群を複数の下位群に分割するように、2以上のバイパス回路を配置してもよい。一部の他の例では、光源エンジンの実施形態は、電流に別個の2つのLED群(例えば図9、図26参照)を選択的に迂回させるように構成された少なくとも2つのバイパス回路を含んでいてよい。図12は、2つのバイパス回路を含む光源エンジンの例を示している。2以上のバイパス経路を備える光源エンジン回路の更に別の実施形態を、例えば、少なくとも図42〜43を参照して説明する。
図19は、LED光源エンジン用のバイパス回路の例示的な構成を示している。LED群を選択的にバイパスするためのバイパス回路1900は、バイパスさせるLED群と並列に接続されたトランジスタT2(例えばnチャネルMOSFET)を含んでいる。トランジスタT2のゲートは、プルアップ抵抗R2及びバイポーラ接合トランジスタT1によって制御される。トランジスタT1は、トランジスタT2及びLED群を通過する瞬時電流の合計を伝える感知抵抗R1にわたる電圧に応答する。例えば図32を参照して、更に詳細に説明するように、バイパス回路の電圧及び電流の瞬間的な状態は滑らかに、且つ連続的に変化するので、トランジスタT2とLED群との間での入力電流の分割は、相応に滑らかに、且つ連続的に変化する。
種々の実施形態は、線周波数(例えば約50又は60Hz)の整数(例えば1、2、3)倍の周波数でトランジスタT2のインピーダンスを調整することによって、光源エンジンを動作させてよい。インピーダンスを調整することは、飽和領域、線形領域、及びカットオフ領域を、例えば、回路条件(例えば電圧、電流)の、相応の範囲にわたって生じさせることによって、線形的(例えば連続的又はアナログ的)にバイパス経路のトランジスタT2を動作させてよい。
一部の例において、トランジスタの動作モードは、瞬間的入力電流のレベルの関数としてよい。そのような関数の例について、例えば、少なくとも図22、27、又は32を参照して説明する。
図20は、照明装置の実施形態における力率の改善度を調整又はテストするための例示的な装置のブロック図を示している。この装置によって、電流の高調波含有量のテストし、独立して制御される電圧しきい値又は電流しきい値の多数のバイパススイッチの構成の力率を測定する能力が提供される。このようにして、例えば、自動的なテスト手順によって、1つ又は複数のバイパススイッチの、任意の照明装置に最適な構成を迅速に判定することができる。結果として得られる最適な構成は、データベースに格納し、及び/又は、テスト対象の照明装置に結び付けられたデータ記憶装置にダウンロードしてよい。
図示する装置2000は、複数の構成要素から成る補助モジュール及び発光用のLED列を含む負荷と直列に、整流器2005(これは、LED、ダイオード、又はその両方を含んでいてよい)を含んでいる。この装置は、ダイオード列における任意のノードを複数のバイパススイッチのうちの任意のものの端子に接続できるアナログスイッチマトリクス2010を更に含んでいる。一部の例では、テスト対象の照明装置のノードと接触させるために、テストピン固定具を用いてもよい。装置は、照明装置による出力の強度及び/又は色温度を測定するように構成してよい光センサ2020を更に含んでいる。装置は、パワーアナライザ2030から力率(例えば高調波歪み)のデータを受け取り、光センサ2020から情報を受け取り、バイパススイッチを設定する制御コマンドを生成するようにプログラムされた制御部2025を更に含んでいる。
制御部は、動作の際に、照明装置の選択されたノードを1つ又は複数のバイパススイッチに接続するようにコマンドを送る。テスト環境において、バイパススイッチは、リレー、リードスイッチ、IGBT、又は他の制御可能なスイッチ素子として実現してよい。アナログスイッチマトリクス2010によって、LED列の利用可能なノードから複数の利用可能なバイパススイッチへのフレキシブルな接続が行われる。制御部は、しきい値条件の設定も行ない、各バイパススイッチは、そのしきい値条件で開閉してよい。
制御部2025は、実行可能な命令であって、実行された時に、バイパススイッチの複数の組合せの構成を生じさせるように複数のバイパススイッチを制御部に動作させる命令からなるプログラム2040にアクセスしてよい。一部の実施形態では、制御部2025は、バイパススイッチのうちのいずれか又は全部に結び付けられた所定のしきい値電圧レベルを受け取る命令から成るプログラムを実行してよい。
例えば、制御部2025は、バイパススイッチのうちの選択された1つを低インピーダンス状態と動的インピーダンス状態との間で遷移させるように動作してよい。一部の例において、制御部2025は、印加された励起電圧が所定のしきい値電圧を超えた時に、遷移を生じさせてよい。一部の例において、制御部2025は、入力電流が所定のしきい値電流を超え、及び/又は1つ又は複数の時間に基づく条件を満足した時に、遷移を生じさせてよい。
一部の構成は、種々のパラメータの範囲下で回路性能を経験的に評価することによって、予め定められた一組の仕様を満足する構成を判別できるようにしてよい。限定するのではなく例示として、この仕様は、力率、総高調波歪み、効率、光強度、及び/又は色温度を含んでいてよい。
規定された基準を満足する構成のそれぞれ毎に、(例えば構成要素のコスト、製造コストに基づいて)1つ又は複数のコスト値を求めてもよい。説明的な例として、2つのバイパス経路、各バイパス回路によってバイパスされるLEDの組、及び2つのバイパス回路を含む構成において、最低コスト又は最適出力の構成を判別してよい。各経路は、各バイパス回路内のインピーダンス特性によって特徴付けられてよい。
実験結果を、図21〜37を参照して説明する。LED光源エンジンの電流を調節する選択的電流迂回路を含む複数の例示的な実施形態について、実験の実測値を収集した。印加励起電圧は、各測定において、Agilent 6812B AC Power Source/Analyzerを用いて、120Vrms(別段に記述しない限り)で60Hzの正弦波電圧源に設定した。入力励起電圧及び電流に対する波形プロット、及び、算出された電力品質パラメータを、DP03PWRモジュールを備えたTektronix DP03014 Digital Phosporオシロスコープを用いて取り込んだ。実験での励起電圧振幅、波形、及び周波数は一例であり、必須の限定として理解されるべきものではない。
図21は、歪み率及び/又は力率性能が改善されたLED光源エンジンの、例示的な回路の模式図である。図示する例では、光源エンジン回路2100は、周期的電圧源2110からの電気的な励起を受け取る全波整流器2105を含んでいる。整流器2105は、負荷回路に、実質的に一方向の出力電流を供給する。負荷回路は、電流制限抵抗Rinと、電流感知抵抗Rsenseと、5つのLED群(LED群1〜LED群5)から成る回路網に接続されたバイパススイッチ2115と、を含んでいる。
LED群1とLED群2は、第1の並列回路網の形に接続された2つのLED回路網である。同様に、LED群4とLED群5は、第2の並列回路網の形に接続された2つのLED回路網である。LED群3は、第1及び第2の並列回路網と直列に、それらの間に接続されたLED回路網である。バイパススイッチ2115は、LED群3と並列に接続されている。バイパススイッチを動作させる制御回路は、図示していないが、例えば、少なくとも図6〜8、19、又は26〜27を参照して、適切な実施形態を更に詳細に説明する。
動作の際に、AC入力励起電流が所定のしきい値を下回っている各周期の最初と最後において、バイパススイッチ2115は低インピーダンス状態にある。バイパススイッチ2115が低インピーダンス状態の間は、LED群1,2を流れる入力電流は、第3のLED群に並列のバイパススイッチ2115を通過する経路に沿って迂回させられる。したがって、AC入力励起部2110が所定のしきい値を下回っている間、光源エンジン2100によって放射される光は、実質的にLED群1,2,4,5によってのみ生じさせられる。低励起レベルにおいて電流にLED群3を迂回させるようにバイパススイッチ2115を働かせることによって、入力電流を引き込み始めるのに必要とされる順方向しきい値電圧を効果的に低下させることができる。したがって、これによって、バイパススイッチ2115のない同じ回路に比べ、導通角が大幅に広げられる。
バイパススイッチは、AC入力励起電流が所定のしきい値(例えば、LED群3の順方向しきい値電圧)を超えて上昇した時に、高インピーダンス状態へ実質的に線形に遷移してよい。バイパススイッチ2115が高インピーダンス状態に遷移すると、第1及び第2の各LED群を流れる入力電流も、バイパススイッチ2115を通過する流れからLED群3を通過する流れに遷移し始める。したがって、AC入力励起部が所定のしきい値を上回っている間、光源によって放射される光は、実質的に、LED群1〜5によって生じさせられる光が組み合わさったものとなる。
120Vrmsを印加する説明的な例において、LED群1,2,4,5はそれぞれ、16個の直列のLEDを含んでいてよい。LED群3は、23個の直列のLEDを含んでいてよい。LED群1,2,4,5は、第1の色出力を放射するLEDを含んでいてよく、LED群3は、実質的な電流によって駆動された時に少なくとも第2の色出力を放射するLEDを含んでいてよい。種々の例において、LEDの個数、色、及び/又はタイプは、種々のLED群内及びLED群間で異なっていてよい。
限定ではなく説明的な例として、第1の色は、色温度が約2700〜3000Kの実質的な暖色(例えば青又は緑)であってよい。第2の色は、色温度が約5000〜6000Kの実質的な寒色(例えば白)であってよい。一部の実施形態は、例えば調光制御装置上のユーザ入力エレメントの位置を下げることによって光源に供給されるAC励起が弱められると、寒色(第2の色)から暖色(第1の色)に、例示的な光器具の出力色を滑らかに遷移させるのが好都合である。色を変化させるための回路の例は、例えば、2009年8月14日にGrajcarによって出願された「調光可能なAC LED照明のための色温度変化制御」と題された米国仮特許出願シリアル番号第61/234,094号の図20A〜20Cを参照して説明されており、この内容の全体は、参照することにより組み込まれている。
1つの例において、LED群1、2、4、5はそれぞれ、約8、9、又は10個の直列のLEDを含んでいてよく、LED群3は、23、22、21、又は20個のLEDを含んでいてよい。種々の実施形態は、例えば許容可能なピーク電流(例えばピークAC入力電圧励起において)を用いて所望の出力照度を生じるように、適切な抵抗器及び複数の直列に接続されたダイオードを用いて構成されていてよい。
LED群1〜3のLEDは、パッケージとして、又は単一モジュールの形に構成してよく、又は、個々のマルチLEDパッケージ及び/又はそれらの群として構成してもよい。一部の例において、個々のLEDは、全部が互いに同じ色スペクトルを出力してよい。他の例において、1つ又は複数のLEDは、残りのLEDとは実質的に異なる色を出力してもよい。
一部の実施形態では、LED群1,2,4,5を並列に配置することで、LED群1、2,4,5の経年変化に対するLED群3の経年変化の不均衡を実質的に低減することができ、好都合である。そのような不均衡は、例えば、バイパスされるLEDを通過する電流の導通角が第1及び第2の各LED群を通過する電流の導通角よりも実質的に狭い場合に生じる可能性がある。LED群1,2,4,5は、AC励起入力電流が流れている時には、実質的にいつでも電流を伝導する。一方、LED群3は、バイパススイッチ2115が入力電流の少なくとも一部をLED群3と並列の経路を通して迂回させていない時にだけ、順方向電流を伝導する。
整流器ブリッジ2105は、電圧源2110から供給される単一位相AC励起を整流するフルブリッジとして示されている。この構成において、整流器ブリッジ2105は、AC入力励起の正の半サイクル及び負の半サイクルの両方を整流して、入力ラインの励起周波数の2倍の基本周波数を有する一方向の電圧波形を生成する。したがって、一部の構成は、知覚可能な明滅があったとしても、それを、LEDの出力発光が脈動する周波数を高めることによって低減することができる。一部の他の実施形態では、半波整流を用いても、全波整流を用いてもよい。一部の例において、整流は、3、4、5、6、9、12、15、またはそれより多くの位相の源のように、複数の位相の源から行ってもよい。
図22〜25は、実質的に図21に示し、これを参照して説明した例示的なLED光源回路の動作によって収集された実験結果を示している。実験において、LEDは、例えば日本国、シチズン電子株式会社から市販されている、型式CL−L233−MC13L1とした。テストしたLED群1、2、4、5はそれぞれ8個の直列のダイオードを含み、LED群3は、23個の直列のダイオードを含むものとした。テストした構成要素の値は、Rinが500Ω、Rsenseが23.2Ωであった。
図22は、図21の光源エンジン回路の、励起電圧の関数としての規格化入力電流のグラフを示している。図示するように、グラフ2200は、電流を調節する選択的電流迂回路を用いた入力電流のプロット2205と、選択的電流迂回路を無効にした状態での入力電流のプロット2210と、を含んでいる。本明細書では、抵抗的条件に関するものとしてプロット2210を参照する場合がある。
実験結果によって、同様のピーク電流に対し、実質的な伝導が始まる有効順方向しきい値電圧は、点2215の約85V(抵抗的条件)から、点2220の約40V(選択的電流迂回)に下がったことが示されている。これは、しきい値電圧が50%以上低下したことを示している。各サイクルの立上がり及び立下りの四分区間の双方に適用した場合、これは、導通角のかなりの拡張に相当する。
プロット2205は、第1の変曲点2220を示しており、この第1の変曲点2220は、一部の例において、LED群1、2、4、5の関数とすることができる。特に変曲点2220の電圧は、LED群1、2、4、5の順方向しきい値電圧に基づいて定められていてよく、またさらに、ブリッジ整流器2105の動作の分岐の順方向しきい値電圧の関数としてもよい。
プロット2205は、第2の変曲点2225を更に含んでいる。第2の変曲点2225は、例によっては、バイパス制御回路に結び付けられた電流しきい値に相当していてよい。その電流しきい値は、種々の実施形態において、例えば入力電流に基づいて定められていてよい。
点2220と2225の間でのプロット2205の傾斜2230は、その逆数が、選択的電流迂回路を備える光源エンジン回路2100が、この範囲において、プロット2210によって示されるいかなるインピーダンスよりも実質的に低いインピーダンスを示すことを示している。一部の構成において、このようにインピーダンスが下がることによる効果によって、LED電流が概ね光出力に比例する低励起電圧において、比較的高速に電流を上昇させることにより、光出力を高めるのを促進することができ、好都合である。
プロット2205は、第3の変曲点2240を更に含んでいる。点2240は、例によっては、超えるとバイパススイッチ経路を通過する電流が実質的にほぼゼロになるしきい値に相当していてよい。点2240より下では、バイパススイッチ2115は、入力電流の少なくとも一部にLED群3を迂回させる。
プロット2205の、点2225と2240の間の範囲2250に示されている変化している傾斜は、その逆数で、バイパススイッチが、この範囲において、励起電圧の増加に応じて滑らか且つ連続的にインピーダンスを上昇させていることを示している。一部の構成において、このような動的なインピーダンスの効果は、実質的にバイパススイッチ2115だけを流れる電流から、実質的にLED群3だけを流れる電流への、滑らかで、実質的に線形的な(例えば、低高調波歪みの)遷移を促進することができ、好都合である。
図23は、図21の回路の一実施形態についてオシロスコープで測定した電圧波形及び電流波形を示している。プロット2300は、正弦波電圧波形2305と電流波形2310を示している。電流波形2310は、頭部と肩部を有する形状をしている。
この例では、肩部2315は、低AC入力励起レベルの範囲内でバイパススイッチを流れる電流に相当している。AC入力励起レベルの中間の第2の範囲にわたって、バイパス電流のインピーダンスが増加している。励起電圧が、第2の範囲とオーバーラップしている第3の範囲内で実質的に滑らか且つ連続的に上昇し続けると、バイパススイッチにわたる電圧は、LED群3の有効順方向しきい値電圧を超えて上昇し、入力電流は、実質的に滑らか且つ連続的に、バイパススイッチ2115内を流れる状態からLED群3を流れる状態に遷移する。高AC入力励起レベルでは、電流は、バイパススイッチ2115の代わりに、実質的にLED群3だけを流れる。
一部の実施形態では、第1の範囲は、LED群1、2、4、5によって形成される回路網の有効順方向しきい値電圧の関数となる下限を有していてよい。一部の実施形態では、第2の範囲は、所定のしきい値電圧によって規定される下限を有していてよい。第2の範囲の下限は、例によっては、所定のしきい値電流に実質的に相当していてよい。一部の実施形態では、所定のしきい値電流は、接合温度(例えば、ベース−エミッタ接合順方向しきい値電圧)の関数であってよい。一部の実施形態では、第3の範囲の下限は、LED群3の有効順方向しきい値電圧の関数であってよい。一部の実施形態では、第3の範囲の上限は、入力電流の実質的に大部分(例えば、負荷への瞬間的入力電流の少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は少なくとも約99.5%)がLED群3を流れるのに相当していてよい。一部の例において、第3の範囲の上限は、バイパススイッチ2115を通過する実質的にほぼゼロ(例えば、負荷への瞬間的入力電流の0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%未満又は約10%未満)の電流の関数であってよい。
図24は、図23の電圧波形及び電流波形に対する電力品質測定値を示している。特に、測定値は、力率が約0.987(例えば98.7%)と測定されたことを示している。
図25は、図23の電圧波形及び電流波形に対する高調波特性を示している。特に、全高調波歪みの実測値は、約16.1%と測定された。
したがって、選択的迂回回路機構を備えるLED光源エンジンの実施形態は、実質的に、例えば90%、92.5%、95%、97.5%、又は少なくとも約98%を超える力率で動作することができ、同時に、定格励起電圧において、実質的に、例えば25%、22.5%、20%、又は約18%のTHDを達成することができ、好都合である。AC LED光源の一部の実施形態は更に、振幅調整及び/又は位相制御調整下で印加された励起電圧の全範囲(例えば0〜100%)にわたって、実質的に滑らか且つ連続的に調光可能としてよい。
図26は、改善された歪み率特性及び/又は力率特性を備えるLED光源エンジンの、例示的な回路の模式図を示している。種々の実施形態は、LEDからのピーク発光出力が所与の場合について、力率を改善し、及び/又は高調波歪みを減少させることができ、好都合である。
光源回路2600は、ブリッジ整流器2605と、それぞれ複数のLEDを備えており、どちらもノードAとノードCとの間に接続されているLED群1及びLED群2との、並列に接続された2つのLED群を含んでいる。回路2600は、ノードCとノードBとの間に接続されたLED群3を更に含んでいる。LED群1、2、3はそれぞれ、動作の際に、印加されるピーク励起電圧のかなりの部分となる有効順方向電圧を有していてよい。それらの総合順方向電圧によって、電流制限素子と組み合わせて、ピーク順方向電流を制御してもよい。その電流制限素子は、抵抗R1として示されている。一部の実施形態では、例えば、電流制限素子は、固定抵抗、電流制御半導体、及び感温抵抗から選択された1つの素子または複数の素子の組み合わせを含んでいてよい。
光源エンジン回路2600は、回路2600の有効順方向ターンオン電圧を下げるように動作するバイパス回路2610を更に含んでいる。種々の実施形態において、バイパス回路2610は、低AC入力励起レベルにおいて導通角の拡張に寄与することができ、これは、例えばより正弦波形状の電流波形を生じさせることにより、力率及び/又は歪み率を改善するのに役立たせることができる。
バイパス回路2610は、電流にノードCからLED群3及び直列抵抗R1を迂回させるようにチャネルが接続されたバイパストランジスタQ1(例えば金属酸化膜半導体(MOS)電界効果トランジスタ(FET))、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)、バイポーラ接合トランジスタ(BJT)、等)を含んでいる。そのチャネルの導電率は、制御端子(例えば、MOSFETのゲート)によって調整される。nチャネルMOSFET Q1のゲートは、ノードCに対して抵抗R2を介して電圧をプルアップされている。一部の他の実施形態では、この抵抗は、ノードAにプルアップされていてよい。ゲート電圧は、プルダウントランジスタQ2(例えば、MOSFET、IGBT、接合FET(JFET)、バイポーラ接合トランジスタ(BJT)、等)によって、トランジスタQ1のソース電圧に近い電圧に下げることができる。図示する例では、トランジスタQ2(NPNバイポーラ接合トランジスタ(BJT))のコレクタは、トランジスタQ2のベース−エミッタ電圧を確立する負荷電流に応じてゲート電圧を調整するように構成されている。感知抵抗R3は、トランジスタQ2のベース−エミッタを横切って接続されている。種々の実施形態において、トランジスタQ1のゲートにかかる電圧は、入力電流の大きさの相応の滑らか且つ連続的な変化に応じて、実質的に滑らか且つ連続的に変化させてよい。
図27〜29及び図36〜37は、図26に示し、これを参照して説明したのと実質的に同様の例示的なLED光源エンジン回路の動作によって収集された実験結果を示している。この実験において、LED群1、2は、例えば台湾、Everlight Electronics社から市販されている、型式EHP_A21_GT46H(白)とした。LED群3には、同じく台湾、Everlight Electronics社から市販されている、型式EHP_A21_UB01H(青)を含ませた。テストしたLED群1、2はそれぞれ24個の直列のダイオードを含み、LED群3は、21個の直列のダイオードを含むものとした。テストした構成要素の値は、R1を13.4Ω、R2を4.2Ω、R3を806kΩとした。
図27は、図26の光源エンジン回路の励起電圧の関数としての規格化入力電流のグラフを示している。図示するように、グラフ2700は、電流を調節する選択的電流迂回路を用いた入力電流のプロット2705と、選択的電流迂回路を無効にした状態の入力電流のプロット2710と、を含んでいる。本明細書では、抵抗的条件に関するものとしてプロット2710を参照する場合がある。
実験結果は、同様のピーク電流に対し、実質的な伝導が始まる有効順方向しきい値電圧が、点2715の約85V(抵抗的条件)から、点2720の約45V(選択的電流迂回)に下がったことを示している。これは、しきい値電圧が約45%低下したことを示している。各整流正弦波サイクルの立上がり及び立下りの四分区間の双方に適用した場合、これは、導通角のかなりの拡張に相当する。
プロット2705は、第1の変曲点2720を示しており、この第1の変曲点2720は、一部の例において、LED群1、2の関数であってよい。特に、変曲点2720における電圧は、LED群1、2の順方向しきい値電圧に基づいて定められていてよく、またさらに、ブリッジ整流器2605の動作の分岐の順方向しきい値電圧の関数としてもよい。
プロット2705は、第2の変曲点2725を更に含んでいる。第2の変曲点2725は、例によっては、バイパス回路2610に結び付けられた電流しきい値に相当していてよい。その電流しきい値は、種々の実施形態において、例えばトランジスタQ1の入力電流、ベース−エミッタ接合電圧、温度、電流利得、及び/又は伝達特性に基づいて定められていてよい。
点2720と2725の間でのプロット2705の傾斜2730は、その逆数で、選択的電流迂回路を備える光源回路2600が、この範囲において、プロット2710によって示されるいかなるインピーダンスよりも実質的に低いインピーダンスを示すことを示している。一部の構成において、このようにインピーダンスが下がることによる効果によって、LED電流が概ね光出力に比例する低励起電圧において、比較的高速に電流を上昇させることによって、例えば光出力を高めるのを促進することができ、好都合である。
プロット2705は、第3の変曲点2740を更に含んでいる。点2740は、例によっては、超えるとトランジスタQ1を通過する電流が実質的にほぼゼロになるしきい値に相当していてよい。点2740より下では、トランジスタQ1は、入力電流の少なくとも一部にLED群3を迂回させる。
プロット2705の、点2725と2740の間の範囲2750に示されている変化している傾斜は、その逆数で、トランジスタQ1が、この範囲において、励起電圧の増加に応じて滑らか且つ連続的なインピーダンスの上昇を示すことを示している。一部の構成において、このような動的なインピーダンスの効果は、実質的にトランジスタQ1だけを流れる電流から、実質的にLED群3だけを流れる電流への、滑らかで、実質的に線形的な(例えば、低高調波歪みの)遷移を促進することができ、好都合である。
図28は、図26の回路の一実施形態についてオシロスコープで測定した電圧波形及び電流波形を示している。プロット2800は、正弦波電圧波形2805と電流波形2810を示している。電流波形2810は、頭部と肩部を有する形状をしている。
この例では、肩部2815は、低AC入力励起レベルの範囲内でトランジスタQ1を流れる電流に相当している。AC入力励起レベルの中間の第2の範囲にわたって、トランジスタQ1のインピーダンスは増加している。励起電圧が、第2の範囲とオーバーラップする第3の範囲内で実質的に滑らか且つ連続的に上昇し続けると、トランジスタQ1にわたる電圧は、LED群3の有効順方向しきい値電圧を超えて上昇し、入力電流は、実質的に滑らか且つ連続的に、トランジスタQ1内の流れからLED群3を通過する流れに遷移する。高AC入力励起レベルでは、電流は、トランジスタQ1の代わりに、実質的にLED群3だけを流れる。
一部の実施形態では、第1の範囲は、LED群1、2によって形成される回路網の有効順方向しきい値電圧の関数となる下限を有していてよい。一部の実施形態では、第2の範囲は、所定のしきい値電圧によって規定される下限を有していてよい。第2の範囲の下限は、例によっては、実質的に所定のしきい値電流に相当していてよい。一部の実施形態では、所定のしきい値電流は、接合温度(例えば、ベース−エミッタ接合順方向しきい値電圧)の関数であってよい。一部の実施形態では、第3の範囲の下限は、LED群3の有効順方向しきい値電圧の関数であってよい。一部の実施形態では、第3の範囲の上限は、入力電流の実質的に大部分(例えば、負荷への瞬間的入力電流の少なくとも約95%、96%、97%、98%、99%、又は少なくとも約99.5%)がLED群3を流れるのに相当していてよい。一部の例において、第3の範囲の上限は、トランジスタQ1を通過する実質的にほぼゼロ(例えば、負荷への瞬間的入力電流の0.5%、1%、2%、3%、4%未満又は約5%未満)の電流の関数であってよい。
図29は、図28の電圧波形及び電流波形に対する電力品質測定値を示している。特に、測定値は、力率が、約0.967(例えば96.7%)と測定されたことを示している。
図30〜31は、実質的に図26に示し、これを参照して説明した例示的なLED光源エンジン回路の動作によって収集された実験結果を示している。実験において、LED群1、2、3は、例えば韓国、Samsung LED社から市販されている、型式SLHNNWW629T0を含むものとした。LED群3は更に、カリフォルニア州、Avago Technologies社から市販されている、型式AV02−0232ENを含むものとした。テストしたLED群1、2はそれぞれ24個の直列のダイオードを含み、LED群3は、18個の直列のダイオードを含むものとした。テストした構成要素の値は、R1を47Ω、R2を3.32Ω、R3を806kΩとした。
図30は、図26の回路の別の実施形態についてオシロスコープで測定した電圧波形及び電流波形を示している。プロット3000は、正弦波励起電圧波形3005と入力電流波形3010のプロットを示している。電流波形3010は、特徴となるしきい値、変曲点、又は傾斜は変化しているものの、図28を参照して説明したのと実質的に同様に、頭部と肩部を有する形状をしている。
図31は、図30の電圧波形及び電流波形に対する電力品質測定値を示している。特に、測定値は、力率が、約0.978(例えば97.8%)と測定されたことを示している。
図32〜35は、図26に示し、これを参照して説明したのと実質的に同様の例示的なLED光源回路の動作によって収集された実験結果を示している。この実験において、LED群1、2は、例えば韓国、Samsung LED社から市販されている、型式SLHNNWW629T0(白)及び例えばカリフォルニア州、Avago Technologies社から市販されている、型式AV02−0232EN(赤)を含むものとした。LED群3は、例えば日本国、シチズン電子株式会社から市販されている、型式CL−824−U1D(白)を含むものとした。テストしたLED群1、2は、それぞれ24個の直列のダイオードを含み、LED群3は、20個の直列のダイオードを含むものとした。テストした構成要素の値は、R1を715Ω、R2を23.2Ω、R3を806kΩとした。
図32は、図27〜29を参照して説明した図26の回路の実施形態についてオシロスコープで測定した電圧波形及び電流波形を示している。図示するように、グラフ3200は、正弦波励起電圧波形3205と、総入力電流波形3210と、トランジスタQ1を通過する電流の波形3215と、LED群3を通過する電流の波形3220と、を含んでいる。
図27を参照して、実験データは、第1の変曲点2720と第2の変曲点2725との間の励起電圧に対し、総入力電流波形3210が実質的に波形3215と合致することを暗示している。入力電流とトランジスタQ1を通過する電流とは、第2の変曲点2725を超える励起範囲にわたって、実質的に等しいままとなっている。しかしながら、点2725と2740の間の範囲2750内の遷移変曲点3225において、波形3215は、波形3220の相応の増加によって実質的に相殺される速度で減少し始めている。波形3215、3220は、励起電圧が、変曲点3225に対応する電圧から変曲点2740に対応する電圧に上昇する際、大きさが同じで方向が反対の、ほぼ一定の(例えば線形の)傾斜を有しているように見える。点2740を超える励起電圧において、LED群3を通過する電流の波形3220は、実質的に入力電流波形3210と等しくなっている。
図33は、図32の電圧波形及び電流波形に対する電力品質測定値を示している。特に、測定値は、力率が、約0.979(例えば97.9%)と測定されたことを示している。
図34は、図32の波形の高調波成分を示している。特に、実質的に奇数次高調波としてのみ高調波の大きさを測定し、最強のものは第7高調波であり、基本周波数の20%未満であった。
図35は、図32の電圧波形及び電流波形の高調波特性を示している。特に、総高調波歪みの実測値は、約20.9%と測定された。
したがって、選択的迂回回路機構を備えるAC LED光源エンジンの実施形態は、30%、29%、28%、27%、26%、25%、24%、23%、22%、又は約21%未満のTHDで動作することができ、好都合であり、この際、例えば1kHzを超える周波数における高調波の大きさは、実質的に基本周波数の振幅の約5%未満である。
図36〜37は、図27を参照して説明したような光源エンジンの光出力の実験的な測定結果のプロット及びデータを示している。120Vrmsの励起電圧を印加しての実験の際に、光出力が、レンズ及び白に着色された(例えば実質的に放物線状の)反射器に結びついた約20%の光学的な損失を示すのが測定された。最大励起電圧(120Vrms)では、入力電力の実測値は14.41Wであった。
したがって、選択的迂回回路機構を備えるAC LED光源の実施形態は、約120Vrmsの正弦波励起が供給された時に、少なくとも約42、44、46、48、50、又は約51lm/W、且つ少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、又は少なくとも96%の力率で動作することができ、好都合である。AC LED光源エンジンの一部の実施形態は更に、振幅調整及び/又は位相制御調整下で、印加された励起電圧の全範囲(例えば0〜100%)にわたって、実質的に滑らか且つ連続的に調光されてよい。
図36は、光出力の、計算された成分及び組合された総出力の計算結果のグラフを、調光レベルの範囲で示している。この構成における選択的迂回回路機構により、かなりの電圧範囲にわたって、滑らかに調光できる光出力が提供されることがこのグラフによって示されている。この例では、光出力は、最大定格励起(例えば、この例では120V)における100%から、定格励起の約37%(例えば、この例では45V)における0%まで、滑らかに(例えば、連続的で単調な変化で)低下した。したがって、電流を調節する選択的電流迂回路を備えるAC LED光源エンジンの一部の構成の振幅調整を用いた滑らかな調光に用いることができる制御範囲は、定格励起電圧の少なくとも60%又は少なくとも約63%とすることができる。
図37は、調光レベルの範囲での光出力の、計算された成分及び組合された総出力の計算結果の実験的データを示している。LED群1、2は、50Vを下回るところまで少なくとも5lmの光を出力し、LED群3は、90Vを下回るところまで少なくとも5lmの光を出力している。
図38は、AC入力励起が所定レベルを下回っている間、LED群をバイパスする選択的電流迂回路を備えるLED光源エンジンの、例示的な回路の模式図を示している。種々の実施形態は、LEDからのピーク発光出力が所与の場合について、力率を改善し、及び/又は、高調波歪みを減少させることができ、好都合である。
光源エンジン回路3800は、ブリッジ整流器3805と、それぞれ複数のLEDを含んでいるLED群1及びLED群2の2つの直列のLED群と、を含んでいる。LED群1、2はそれぞれ、動作の際に、印加されるピーク励起電圧のかなりの部分となる有効順方向電圧を有していてよい。それらの総合順方向電圧によって、電流制限素子と組み合わせて、ピーク順方向電流を制御してよい。その電流制限素子は、抵抗R1として示されている。一部の実施形態では、電流制限素子は、例えば、固定抵抗、電流制御半導体、及び感温抵抗から選択される1つの素子、又は複数の素子の組み合わせを含んでいてよい。
光源エンジン回路3800は、回路3800の有効順方向ターンオン電圧を下げるように動作するバイパス回路3810を更に含んでいる。バイパス回路3810は、種々の実施形態において、低AC入力励起レベルで導通角の拡張に寄与することができ、これは、例えばより正弦波形状の電流波形を形成することにより、力率及び/又は歪み率を改善するのに役立たせることができる。
バイパス回路3810は、チャネルがLED群2と並列に接続されたバイパストランジスタQ1(例えば、MOSFET、IGBT、バイポーラ、等)を含んでいる。そのチャネルの導電性は、制御端子(例えば、MOSFETのゲート)によって調整される。図示する例では、ゲートは、抵抗R2を介して、整流器の正の出力端子(ノードA)に電圧をプルアップされているが、NPNトランジスタQ2のコレクタによって、このゲートをトランジスタQ1のソースの電圧に近い電圧にプルダウンすることもできる。種々の実施形態において、トランジスタQ1のゲートの電圧は、感知抵抗R3を流れる入力電流の大きさの相応の滑らか且つ連続的な変化に応じて、実質的に滑らか且つ連続的に変化させることができる。NPNトランジスタQ2は、十分なLED電流が感知抵抗R3を流れることによってNPNトランジスタQ2のベース−エミッタが順方向にバイアスされている時に、トランジスタQ1のゲート電圧をプルダウンすることができる。
図示する例は、MOSFETのゲート−ソース間電圧を制限する例示的な保護素子を更に含んでいる。この例では、ツェナーダイオード3815(例えば、14Vの降伏電圧)が、ゲートに印加される電圧をトランジスタQ1にとって安全なレベルに制限する働きをすることができる。
図39は、AC入力励起が、対応する2つの所定のレベルを下回っている時に2つのLED群をバイパスする選択的電流迂回路を備えるLED光源エンジンの、例示的な回路の模式図を示している。
光源エンジン回路3900は、図38の光源エンジン回路と直列の構成の追加のLED群及びそれに対応する追加のバイパス回路を含んでいる。光源エンジン回路3900は、ノードAとノードCとの間に接続されたLED群1と、ノードCとノードDとの間に接続されたLED群2と、ノードDとノードBとの間に接続され、LED群1、2と直列になっているLED群3と、を含んでいる。バイパス回路3905、3910が、LED群2、3のそれぞれと並列になっており、2つのレベルの選択的電流迂回路を提供している。
図示する実施形態では、バイパス回路3905、3910は、それらそれぞれのゲート電圧をそれぞれノードC、Dにプルアップするように接続されたプルアップ抵抗R2、R4を含んでいる。別の実施形態では、プルアップ抵抗R2、R4は、それらそれぞれのゲート電圧をそれぞれノードA、Cにプルアップするように接続されていてもよい。そのような実施形態の例は、2009年10月29日にZ.Grajcarによって出願された「畜産のためのLED照明」と題された米国仮特許出願第61/255,855号の少なくとも図5Bを参照して説明されており、この出願は、参照することにより全体が本明細書に組み込まれている。
種々の実施形態において、本開示によれば、別々であれ組合せであれ、バイパス回路3905、3910のそれぞれに適切な電流しきい値及び電圧しきい値を設定することにより、光源エンジン3900のようなAC LED光源エンジンにおいて、少なくともTHD及び力率の点で優れた性能を得ることができる。
光源回路3900の励起電圧及び入力電流が高まるにつれて、励起の第1の範囲にわたって、例えば、バイパス回路の一方が、励起の第1の範囲にわたって、低インピーダンスから高インピーダンスに遷移し、バイパス回路の他方が、励起の第2の範囲にわたって、低インピーダンスから高インピーダンスに遷移してよい。一部の構成おいて、バイパス回路のそれぞれの電圧しきい値及び電流しきい値は、励起の第1及び第2の範囲が少なくとも部分的に重なるように設定されていてよい。励起の、このように重なる範囲は、例えば力率が改善されると共にTHD性能が最適となるように電流しきい値及び電圧しきい値を適切に選択することによって生じさせられる場合がある。一部の他の構成では、第1及び第2の各励起範囲は、実質的に重なっていなくてもよく、それによって、導通角が広がるのを促進し、例えば1近く例えば、約97%、98%、98.5%、99%、99.25%、99.5%、又は約99.75%)の力率を達成することができ、好都合である。
種々の実施形態では、より正弦波形状の電流波形を形成し、及び/又は半サイクル当たりの導通角が180度に近づくように導通角を拡張する上での自由度を更に増やすように、例えば2、3、又は4以上のバイパス回路を設けるのが好都合である。追加の回路により、更なる自由度を生じさせてもよく、それによって、LEDからのピーク発光出力が所与の場合について、力率が更に改善され、及び高調波歪みが更に低減される場合がある。
図40は、AC入力励起が所定のレベルを下回っている時にLED群をバイパスする選択的電流迂回路を備えるLED光源エンジンの、例示的な回路の模式図を示している。図40に示す模式図は、ブリッジ整流器4005と、電流制限抵抗R1と、一方がバイパス回路4010によって遮断される2つの並列のLED経路の一実施形態を含んでいる。
光源エンジン回路4000は、抵抗R1を介して一方向の負荷電流を供給するブリッジ整流器4005を含んでいる。その負荷電流は、感知抵抗R2を経由して、それぞれが(例えば、直列、並列、又は直列と並列の組み合わせの構成の)複数のLEDで形成されたLED群1及びLED群2の2つの並列のLED群に流れる。負荷電流は更に、バイパス回路4010にも、群1、2を迂回して流れるバイアス電流を供給する。バイパス回路4010は、LED群2を通過する電流経路と直列のPチャネルMOSFETトランジスタQ1を含んでいる。トランジスタQ1は、抵抗R2からLED群2へとドレイン電流が流れるように接続されている。トランジスタQ1のゲート電圧は、感知抵抗R2を経由するLED群1、2への負荷電流に応じてベース−エミッタ電圧が制御されるPNPバイポーラ接合トランジスタQ2によって制御される。感知抵抗R2を経由する負荷電流に応じてコレクタ電流が流れることによって、トランジスタQ2及びバイアス抵抗R3を通過するコレクタ電流が生じる。ゲート電圧は、抵抗R3にわたる電圧の関数である。例えばコレクタ電流が増加すると、ゲート電圧は上昇する。定格励起電圧における動作の際に、ゲート電圧の増加は、実質的に低インピーダンス状態(例えば、100、50、30、20、10、5.1、0.5、0.1、0.05Ω未満)から、インピーダンスが増加中の状態(例えば、抵抗器と並列の実質的な定電流源の等価回路)、高インピーダンス状態(例えば、実質的に開いた回路)へのトランジスタQ1の滑らかな遷移に相当する。
LED群1、2はそれぞれ、印加されるピーク励起電圧の一部となる有効順方向電圧を有していてよく、実質的に全負荷電流が、LED群1、2間で分割されてよい。印加される励起電圧がLED群1の有効順方向しきい値電圧を超えるのに十分な時には、抵抗R2を通過する負荷電流は、LED群1を流れる電流に応じて増加する。一部の実施形態では、LED群2を流れる電流は、感知抵抗を通過する電流がある範囲で実質的に滑らか且つ連続的に増加するのに応じて、実質的に滑らか且つ連続的に減少させることができる。一部の構成において、この範囲は、LED群1の有効順方向しきい値電圧を実質的に上回る励起電圧に相当するものとすることができる。
例示的な動作の際に、LED群2は、LED群1よりも実質的に低い有効順方向しきい値電圧を有していてよい。一部の実施形態によれば、AC励起が連続的且つ滑らかに増大する際に、負荷電流は、最初は、LED群1を流れてよい。励起がLED群1の有効順方向しきい値電圧を超えて上昇すると、負荷電流はLED群1、2の双方を流れる。負荷電流がしきい値に達すると、バイパス回路4010がトランジスタQ1のチャネルのインピーダンスを増大させるので、LED群2を通過する電流は、滑らか且つ連続的にゼロへと遷移する。しきい値電流値をいくらか上回ると、負荷電流は、ほんの一部がバイパス回路4010のトランジスタQ2にバイアス電流を供給するだけで、実質的にLED群1だけを流れる。
光源回路4000はこのように、回路4000の有効順方向ターンオン電圧を下げるように動作するバイパス回路4010を含んでいる。バイパス回路4010は、種々の実施形態において、低AC入力励起レベルでの導通角の拡張に寄与することができ、これは、例えばより正弦波形状の電流波形を形成することにより、力率及び/又は歪み率を改善するのに役立たせることができる。
図41は、図40のLED光源エンジンであって、直列の構成の追加のLED群を備えるLED光源の、例示的な回路の模式図を示している。この実施形態では、光源回路4000は、直列抵抗R1と直列に接続されたLED群3を含むように修正されている。図示する例では、LED群3は、LED群1、2の有効順方向しきい値電圧の要求を高めることになる。
滑らか且つ連続的に高まる例示的な励起電圧にわたって、一部の実施形態では、低励起レベルでLED群1が発光している時、中間励起レベルでLED群1、2が発光している時、及び高励起レベルでLED群2が発光し且つLED群1が発光していない時に、LED群3を発光させてよい。
説明的な例において、一部の実施形態は、励起レベルの関数として実質的に異なる複合色温度を生じるように(例えば、定格電圧の0〜100%の範囲内の調光レベルに応じた色の変化)、LED群1及びLED群2に互いに異なる色を用いてよい。一部の実施形態は、LED群1、2、及び3それぞれにスペクトル出力を適切に選択することによって、所望の色変化能力を実現することができる。
図42は、AC入力励起が所定のレベルを下回っている時にLED群をバイパスする選択的電流迂回路を備えるLED光源エンジンの、別の例示的な回路の模式図を示している。図42に示す模式図は、ブリッジ整流器4205と、電流制限抵抗R1と、3つの並列のLED経路とを含み、3つの並列のLED経路のうちの2つは、図40を参照して上述したのと実質的に同様に、独立したバイパス回路によって遮断することができる、光源エンジン回路の一実施形態を含んでいる。
図42の模式図は、図40の光源エンジン回路4000の素子を含み、バイパス回路4210によって遮断できるLED群3を含む第3の並列経路を更に含んでいる。この実施形態では、バイパス回路4010、4210は、バイパストランジスタとして、pチャネルMOSFET Q1、Q2をそれぞれ含んでいる。各バイパストランジスタQ1、Q2のゲートは、PNP型バイポーラ接合トランジスタQ3、Q4によって制御される。PNPトランジスタQ3、Q4は、2つの電流感知抵抗R2、R3を通過する電流に応答するように構成されている。この例では、LED群3用のバイパス回路4210は、LED群2がオフするしきい値よりも低い励起しきい値でオフする。
図43は、AC入力励起が所定のレベルを下回っている時にLED群をバイパスする選択的電流迂回路を備えるLED光源エンジンの、更なる例示的な回路の模式図を示している。図43に示す模式図は、図42を参照して上述したのと実質的に同様の光源回路エンジンの一実施形態を含み、図41を参照して説明したのと実質的に同様の追加のLED群を更に含んでいる。
図43は、図42のLED光源エンジンであって、直列の構成の追加のLED群を備えるLED光源の、例示的な回路の模式図を示している。本実施形態では、光源エンジン回路4200は、直列抵抗R1と直列に接続されたLED群4を含むように修正されている。図示する例では、LED群4は、LED群1、2、及び3の有効順方向しきい値電圧の要求を高めることになる。
図44〜45は、図9の光源エンジンの一実施形態について、調光制御設定の範囲にわたる複合色温度の例示的な変化を示すグラフを示している。図9は、この例の目的として、負荷LED(D1〜D18)とブリッジ整流器を形成しているLEDとの間で異なる2種類の色温度を含んでいてよい複数のLEDを有する例示的なAC LED光源の模式図を示している。選択的電流迂回回路機構SC1、SC2は、導通角を改善すると同時に、入力励起条件の範囲にわたって制御された色温度の変化を生じさせることができる。
説明を簡単にするために、調光器は、例えば、位相制御調整又はパルス幅調整(PWM)を用いて整流後の正弦波励起電圧のrms(二乗平均平方根)振幅を調整してよい。
図9の回路の例では、2つのバイパススイッチは、SC1に対してはTh1、SC2に対してはTh2の互いに異なるしきい値を設定されている。説明的なこの例のために、全波ブリッジ整流器を形成しているLED群は3500Kの名目色温度を有し、一方向の電流負荷を形成しているLED群は7000Kの名目色温度を有している。
図44は、調光制御設定に対する光出力のプロットを示している。調光制御設定が低い所では、7000KのLEDは全てがバイパスされる。調光制御が増大すると、3500KのLEDの光出力が増大する。しきい値条件TH1を満たすのに十分な励起点に調光制御設定が達すると、LED D1〜D9からの電流迂回が遮断され、それによって、7000KのLEDの光出力を増大させることができる。
調光制御設定が増大し続けると、最終的に、しきい値条件TH2を満たすのに十分な点に到達する。この点において、LED D10〜D18からの電流迂回が遮断され、それによって、7000KのLEDの光出力を更に増大させることができる。
図45は、3500KのLED及び7000KのLEDの光出力の変化が、どのように複合色温度の変化を生じさせるかを示している。調光制御設定が最低の所では、光出力の実質的に全部が、3500KのLEDから出力される。したがって、色温度は約3500Kである。
調光制御設定が増大すると、7000KのLEDが光出力に寄与し始め、この光出力は、3500KのLEDの光出力と組み合わされて、複合光出力を生じる。光出力への寄与分は、各LED光源によって与えられる光出力の大きさに依存する。
一部の構成において、図45の複合色温度曲線の傾斜は、例えばしきい値TH1とTH2の間の範囲等で、必ずしも平坦でなくてもよい。実際の傾斜は、この例では3500KのLEDと7000KのLEDとの、光出力特性の相対的な応答に依存していてよい。
図46は、AC入力励起が所定のレベルを下回っている時にLED群をバイパスする選択的電流迂回路を備えるLED光源エンジンの、例示的な回路の模式図を示している。種々の実施形態は、LEDからのピーク発光出力が所与の場合について、力率を改善し、及び/又は高調波歪みを低減することができ、好都合である。
図46の光源エンジン回路は、ブリッジ整流器と、それぞれ複数のLEDから成る直列及び/又は並列の回路網を含むLED群1及びLED群2の2つのLED群と、を含んでいる。LED群1、2はそれぞれ、動作の際に、印加されるピーク励起電圧のかなりの部分となる有効順方向電圧を有していてよい。それらを組み合わせた順方向電圧によって、電流制限素子と組み合わせて、順方向電流を制御してよい。その電流制限素子は、例えば固定抵抗を含んでいてよい。
光源回路は、回路の有効順方向ターンオン電圧を下げるように動作するバイパス回路を更に含んでいる。そのバイパス回路は、種々の実施形態において、低AC入力励起レベルでの導通角の拡張に寄与することができ、これは、例えばより正弦波形状の電流波形を形成することにより、力率及び/又は歪み率を改善するのに役立たせることができる。
バイパス回路は、チャネルがLED群2と並列に接続されたバイパストランジスタ(例えば、MOSFET、IGBT、バイポーラ、等)を含んでいる。そのチャネルの導電性は、制御端子(例えば、MOSFETのゲート)によって調整される。図示する例では、ゲートは、抵抗を介して整流器の正の出力端子に電圧をプルアップされているが、NPNトランジスタのコレクタによって、MOSFETのソースの電圧に近い電圧にプルダウンすることもできる。NPNトランジスタは、十分なLED電流が感知抵抗を流れることによってそのNPNトランジスタのベース−エミッタが順方向にバイアスされている時に、MOSFETのゲート電圧をプルダウンすることができる。
図示する例は、MOSFETのゲート−ソース間電圧を制限する例示的な保護素子を更に含んでいる。この例では、ツェナーダイオード(例えば、14Vの降伏電圧)が、ゲートに印加される電圧をMOSFETにとって安全なレベルに制限する働きをすることができる。
図47は、AC入力励起が、相応の2つの所定のレベルを下回っている時に2つのLED群をバイパスする選択的電流迂回路を備えるLED光源エンジンの例示的な回路の模式図を示している。図47の光源エンジン回路では、図46の光源エンジン回路に、追加のLED群と、それに対応する追加のバイパス回路とが付加されている。種々の実施形態では、より正弦波形状の電流波形を形成する上での自由度を更に増やすことができるように、例えば2以上のバイパス回路を設けるのが好都合である。更なる自由度によって、LEDからのピーク発光出力が所与の場合について、力率の更なる改善の可能性が得られ、また、高調波歪みを更に低減することができる。
図48A〜48Cは、例えば図46の光源エンジン回路について、例示的な電気的及び光学的な性能パラメータを示している。
図48Aは、図46の光源エンジン回路の例示的な電圧波形及び電流波形を示している。Vを付したグラフは、AC入力励起電圧をプロットしたものであり、正弦波波形として図示されている。Iin=I1を付したプロットは、入力電流の例示的な電流波形を示しおり、この入力電流は、この回路では、LED群1を通過する電流と同じである。I2を付したプロットは、LED群2を通過する電流を示している。
典型的な半サイクルの間に、AC入力励起電圧が、回路内のダイオードの有効順方向ターンオンを実質的に超えるまで、LED群1は導通しない。位相がそのサイクル内のAに達すると、電流は、LED群1及びバイパススイッチを流れ始める。バイパス回路がBでMOSFETをオフさせ始めるまで、入力電流は増加する。一部の例では、電流がMOSFETとLED群2との間で分かれるように、MOSFETは、線形領域(例えば非飽和の、2つの状態間で高速に切り替わらない状態)で動作してよい。MOSFET電流は、LED群2を通過する電流I2が入力電流に近づくと、ゼロに下がってよい。ピーク入力電圧励起において、光出力はピークに達する。これらのステップは、AC入力励起電圧がピークを過ぎて下がり始めた後、逆の形で生じる。
図48Bは、位相制御(例えば調光)に応じたLED群1とLED群2の輝度の間の例示的な関係の例示的なプロットして示している。調光に応じて位相カットがしだいに大きくなっている場合について、LED群1及びLED群2のそれぞれの出力輝度の相対的な挙動について述べる。
原点から導通角Aまでは、位相制御によって、LED群1を流れる電流もLED群2を流れる電流も減衰させられない。したがって、LED群1はピーク輝度L1を維持し、LED群2はピーク輝度L2を維持する。
AとBの間の角度だけ、位相制御によって伝導を遅延させた場合、LED群1の平均輝度は低下させられるが、位相制御はLED群2を通過する電流特性には影響を与えず、したがって、LED群2は輝度L2を維持する。
BとCの間の角度だけ、位相制御によって伝導を遅延させた場合、位相カットの増大によってLED群1の平均発光時間が短縮させられ続けるので、LED群1の平均輝度は下がり続ける。位相制御によって、LED群2の平均伝導時間も短縮させられ始め、したがって、位相制御ターンオン遅延がCに近付くにしたがって、L2の輝度はゼロに向かって下がる。
CとDの間の角度だけ、位相制御によって伝導を遅延させた場合、バイパススイッチをオフさせるのに必要なしきい値を励起入力レベルが超えている期間、位相制御部は、電流を完全に流れないようにする。その結果、LED群2は、電流を全く伝えなくなり、したがって、全く光を出力しない。LED群1の出力は、Dでのゼロに向かって下がり続ける。
Dを越えた位相カットでは、位相制御部によって供給される励起電圧レベルが、LED群1の有効順方向ターンオン電圧を超えるのには不十分なので、光源エンジンは、実質的に光を全く出さない。
図48Cは、図46のLED光源エンジンの、位相制御下での例示的な複合色温度特性を示している。この例では、LED群1及びLED群2は、それぞれT1及びT2の互いに異なる色温度を有している。図48Bを参照して説明したLED群1及びLED群2の発光挙動は、例示的な光源エンジンが、調光されると、出力色を変化させることができることを示している。説明的な例において、色温度は、例えば従来の位相カット式調光制御装置によって強度を調整すると、寒色の白色からより暖色の赤色又は緑色に変化させることができる。
原点から導通角Aまでは、位相制御によって、LED群1の輝度もLED群2の輝度も減衰させられない。したがって、光源エンジンは、色温度成分の組合せに従い、それらの相対強度に応じて複合色温度を出力することになる。
AとBの間の角度だけ、位相制御によって伝導を遅延させた場合、色温度の低いLED群1の輝度が低下させられる(図48B参照)ので、平均色温度は上がる。
BとCの間の角度だけ、位相制御によって伝導を遅延させた場合、位相カットが増大させられることによって高い方の色温度がゼロへと減衰させられるので、色温度は比較的高速に下がる。この範囲では、色温度が低い方のLED群1は比較的低速に低下するが、ゼロには至らない。
CとDの間の角度だけ、位相制御によって伝導を遅延させた場合、寄与する色温度はT1だけとなり、したがって、LED群1の輝度がDでのゼロに向かって下降する際、色温度は一定に維持される。
図48Cの例は、複合的色出力を生じるように互いに異なる色のLEDが空間的に配向され配置されている実施形態を含んでいてよい。例として、複数色のLEDを、各LED色からの発光が、他の色と実質的に共通の向き及び方向を共有しているビームを形成するようにを配置してよい。
以上を考慮して、複合色温度は、選択されたLED群に電流を流すか、又はそれを迂回させるかを制御することによって操作できるということが分かる。種々の例において、LED群を流れる電流の操作は、所定のAC励起レベルに応じるように構成された1つ又は複数のバイパス回路によって自動的に実施してよい。更に、説明してきた種々の実施形態では、選択的に電流が迂回させられて、例えば、ピーク出力発光レベルが所与の場合について、力率が改善され、及び/又は高調波歪みが低減される。ここで説明してきたバイパス回路は、構成要素の数が少なく、電力損失が低く、全体のコストが安いLED光源エンジンを形成するために、既存のLEDモジュールを用いて実現し、または、LEDモジュールに組み込むのが好都合である。
図49A〜49C、図50A〜50C、及び図51A〜51Cは、色温度を励起電圧の関数として変化させるように構成された選択的電流迂回調節回路機構を備える3つの例示的なAC LED光源エンジンの性能のプロットを示している。これらの実験では、60Hzで動作する振幅調整正弦波電圧源を用いて、3つの光源エンジンのそれぞれを励起した。テストしたランプは、概ね図26又は図38に示したような典型的な構成の回路とした。テスト対象のランプのそれぞれについて、定格電圧まで5Vきざみで、相関色温度(CCT)及びスペクトル強度の測定値を記録した。
図49A〜49Cは、LED群1に赤色及び白色のLEDを含み、LED群2に白色のLEDを含んだ光源エンジンを備える例示的なランプについての測定データを示している。図49Aによって、色温度値が、120Vにおける約3796Kから80Vにおける約3162Kまで下がった(電圧はr.m.s.である)ことが示されている。これは、色温度値が16.7%だけ下がったことを示している。これは、本明細書では、正弦波入力電圧励起の振幅調整に応じた暖色への変化と呼ぶ場合がある。これらの実験では示されていないが、有効AC入力電圧励起を低くする位相カット調整でも、概して同様の動作を期待することができる。
図49Bには、定格励起電圧の100%から60%への低下の調光に対し、赤色波長(630nm)におけるピーク強度は、青色(446nm)及び緑色(563nm)に対するピーク強度波長よりも実質的に低速で弱まったことが示されている。定格電圧の90%から70%への低下で、青色波長及び緑色波長の各強度は、入力電圧が5V下がる毎に約5〜9%の間で弱まったが、赤色は、入力電圧が5V下がる毎に約3〜5%弱まった。定格入力電圧の約83%から約75%への低下で、緑色及び青色のピーク強度の低下速度は、赤色のピーク強度の低下速度の少なくとも2.0倍であった。それに応じて、本実施形態における赤色波長の相対強度は、入力電圧が定格励起からある範囲内で低下すると、入力励起電圧の低下に応じて自動的且つ実質的に滑らかに強まった。この例では、この範囲は、少なくとも定格電圧の70%に下がる範囲までに及んだ。その点より下では、LED群2の各LEDは実質的に非伝導状態にあり、一方、LED群1の各LEDは伝導状態にあり、電圧が更に低下するのに伴って光出力を低下し続けるものと考えられる。
図49Cは、5Vきざみで定格電圧までテストしたランプについての、400nmから700nmまでのスペクトル強度の測定結果を示している。図49A〜49Bを参照した上記の説明に従って、電圧が下がると全波長の強度が弱まるが、同じ速度ではない。図49Bを参照して述べたピーク強度は、最大入力電圧励起時の3つの極大部として選択した。
図50A〜50Cは、LED群1に白色のLEDを含み、LED群2に赤色及び白色のLEDを含んだ光源エンジンを備える例示的なランプについての測定データを示している。図50Aによって、色温度値は、120Vにおける約4250Kから60Vにおける約5464Kまで上昇した(電圧はr.m.s.である)ことが示されている。これは、色温度値が28.5%上昇したことを示している。これは、本明細書では、正弦波入力電圧励起の振幅調整に応じた寒色への変化(例えば、寒色の白色への調光)と呼ぶ場合がある。これらの実験では示されていないが、有効AC入力電圧励起を下げる位相カット調整でも、概して同様の動作を期待することができる。
図50Bによって、定格励起電圧の100%から75%への低下の調光に対し、緑色(560nm)波長におけるピーク強度が、青色(446nm)及び赤色(624nm)に対するピーク強度波長よりも実質的に低速で弱まったことが示されている。定格電圧の約96%から75%への低下で、青色波長及び赤色波長の各強度は、入力電圧が5V下がる毎に約6〜13%の間で弱まったが、緑色は、入力電圧が5V下がる毎に約2〜10%弱まった。定格入力電圧の約96%から約75%への低下で、赤色及び青色のピーク強度の低下速度は、緑色のピーク強度の低下速度の約37%増〜約300%に及んだ。それに応じて、本実施形態における緑色波長の相対強度は、入力電圧が定格励起からある範囲内で低下すると、入力励起電圧の低下に応じて自動的且つ実質的に滑らかに強まった。この例では、この範囲は、定格電圧の約75%に下がる範囲までに及んだ。その点より下では、LED群2の各LEDは実質的に非伝導状態に入っており、一方LED群1のLEDは伝導状態にあり、電圧が更に低下するのに伴って光出力を低下し続けるものと考えられる。
図51Cは、5Vきざみで定格電圧までテストしたランプについての、400nmから700nmまでのスペクトル強度の測定結果を示している。図51A〜51Bを参照した上記の説明に従って、電圧が下がると全波長の強度が弱まるが、同じ速度ではない。図51Bを参照して述べたピーク強度は、最大入力電圧励起時の極大部として選択した。
図51A〜51Cは、LED群1に緑色及び白色のLEDを含み、LED群2に白色のLEDを含んだ光源エンジンを備える例示的なランプについての測定データを示している。図51Aによって、色温度値は、120Vにおける約6738Kから60Vにおける約6985Kまで上昇した(電圧はr.m.s.である)ことが示されている。これは、色温度値が3.6%上昇したことを示している。これは、本明細書では、正弦波入力電圧励起の振幅調整に応じた寒色への変化と呼ぶ場合がある。これらの実験では示されていないが、有効AC入力電圧励起を下げる位相カット調整でも、概して同様の動作を期待することができる。
図51Bによって、定格励起電圧の100%から65%への低下の調光に対し、ピーク強度赤色波長(613nm)におけるピーク強度は、青色(452nm)及び緑色(521nm)に対するピーク強度波長よりも実質的に高速に弱まったことが示されている。定格電圧の約96%から70%への低下で、青色及び緑色の波長の強度は、入力電圧が5V下がる毎に約3〜8%の間で弱まったが、赤色は、入力電圧が5V下がる毎に約7〜12%弱まった。定格入力電圧の約96%から約71%への低下で、赤色のピーク強度の低下速度は、緑色及び青色のピーク強度の低下速度よりも約40%速かった。それに応じて、本実施形態における赤色波長の相対強度は、入力電圧が定格励起からある範囲内で低下すると、入力励起電圧の低下に応じて自動的且つ実質的に滑らかに弱まった。この例では、この範囲は、定格電圧の約65%に下がる範囲までに及んだ。その点より下では、LED群2のLEDは実質的に非伝導状態に入っており、一方LED群1のLEDは伝導状態にあり、電圧が更に低下するのに伴って光出力を低下し続けるものと考えられる。
図51Cは、5Vきざみで定格電圧までテストしたランプについての、400nmから700nmまでのスペクトル強度の測定結果を示している。図51A〜51Bを参照した上記の説明に従って、電圧が下がると全波長の強度が弱まるが、同じ速度ではない。図51Bを参照して論じたピーク強度は、最大入力電圧励起時の3つの極大部として選択したが、赤色波長は、利用可能な強度極大点が存在しない状態で選択した。
したがって、本明細書での開示から、入力励起波形の関数としての色温度の変化を、LED群の適切な選択、及び、選択したLED群を迂回するバイパス電流を調整する1つ又は複数の選択的電流迂回調節回路の構成に基づいて実現し、又は構成することができることが理解できる。各群におけるダイオードの数、励起電圧、位相制御範囲、ダイオードの色、及びピーク強度パラメータの選択は、照明用途の範囲で優れた電気的性能及び/又は光出力性能を生じるように操作してよい。
図面を参照して種々の実施形態を説明してきたが、他の実施形態も可能である。例えば、バイパス回路の一部の構成は、アナログ又はデジタルの構成要素からの信号に応じて制御されてよく、この構成要素は、別個のもの、集積されたもの、又は両者の組合せとしてよい。一部の実施形態は、プログラムされた、及び/又はプログラム可能なデバイス(例えば、PLA、PLD、ASIC、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ)を含んでいてよく、単階層の、又は多階層のデジタルデータ格納能力を提供し、揮発性であっても、不揮発性であってよい1つ又は複数のデータ格納部(例えば、セル、レジスタ、ブロック、ページ)を含んでいてよい。一部の制御機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウエア、又はそれらのうちのいずれかの組合せの形で実現されていてよい。
コンピュータプログラム製品は、プロセッサデバイスによって実行された時に、予め規定された機能をそのプロセッサに実行させる一組の命令を含んでいてよい。これらの機能は、プロセッサと機能可能なように通信する制御されたデバイスと連動して実行されてよい。ソフトウェアを含んでよいコンピュータプログラム製品は、電子的、磁気的、又は回転式の記憶装置などの記憶媒体上に実態的に埋め込まれたデータ格納部に格納されていてよく、固定されていても、除去可能であってもよい(例えば、ハードディスク、フロッピディスク、サムドライブ、CD、DVD)。
種々の実施形態のそれぞれにおけるLEDの数は一例であり、限定を意味するものではない。LEDの数は、選択されたLEDの順方向電圧降下及び電源から供給される印加励起振幅に従って構成されていてよい。図26を参照して、例えば、ノードAとCの間のLED群1、2におけるLEDの数は、優れた力率を達成するように減らしてもよい。ノードAとCの間のLED群は、2組のLED群の負荷を、例えば、LED群3の負荷に対して、相対的な使用率に従って実質的に均衡させるように、並列に配置するのが好都合である。一部の構成において、電流は、入力電流が電源から引き出されている時にはいつでもノードAからCに流れてよいが、ノードCとBとの間の電流は、実質的にピーク励起付近でのみ流れてよい。種々の実施形態において、装置及び方法は、実質的な抵抗性消散部をLED列と直列に導入することなく、力率を改善することができ、好都合である。
例示的な実施形態では、照明装置の1つ又は複数のLEDは、様々な色特性及び/又は電気的特性を有していてよい。例えば、図6の実施形態の(交流の半サイクルの間だけ電流を伝える)整流器LEDは、4つの四分区間の全ての間、電流を伝える負荷LEDとは異なる色温度を有していてよい。
別の実施形態によれば、例えば、ダイオードを介した逆漏洩電流を低減するために、他の構成要素が含められてもよい。例えば、整流器の正の電流経路及び負の電流経路における逆漏洩を最小限に抑えるために、整流器の分岐路の両方と直列に、LEDではない低逆漏洩整流器を含めてもよい。
別の実施形態によれば、整流器へのAC入力を、他の電力処理回路機構によって修正してもよい。例えば、位相制御を用いてターンオンを遅延させ及び/又は各半サイクルにおける選択された点において電流の流れを遮断する調光モジュールを用いてもよい。場合によっては、高調波の改善は、調光モジュールによって電流に歪みが生じさせられたとしても、依然として達成でき、好都合である。例えば調光モジュール、可変変圧器、又は可変抵抗器によって、整流された正弦波電圧波形の振幅が調整されている場合にも、改善された力率を達成できる。
1つの例において、励起電圧は、約120VACで約50Hz又は60Hzでの線間電圧のような、実質的に正弦波形状の波形を有していてよい。一部の例において、励起電圧は、各半サイクルにおける選択された位相にターンオンを遅延させるように又はターンオフを阻止するように動作する位相制御スイッチ等の調光回路によって処理された、実質的に正弦波形状の波形としてよい。その調光器は、一部の例において、AC正弦波電圧の振幅を調整してよく(例えば、AC−ACコンバータ)、または、整流された正弦波形を調整してもよい(例えば、DC−DCコンバータ)。
線周波数の例としては、例えば約50、約60、約100、又は約400Hzを挙げることができる。一部の実施形態では、基本動作周波数は、実質的に1kHz未満としてよく、これにより、高調波電流に結びついている場合がある許容無線周波数放射の超過による問題を低減することができ、好都合である。
一部の実施形態では、動作時の実質的に滑らかな線状の波形は、実質的に無視できるレベルの高調波しか生じないようにすることができ、好都合である。一部の例は、可聴周波数領域又はRF領域では実質的に無視できると見なすことができるような低レベル且つ低周波数で、伝導性の、又は放射性の放出を発してよい。一部の実施形態は、例えば住宅用又は業務用の照明製品に適用可能な規準等の、一般に伝導性の、又は放出性の電磁放射を規制している場合がある広範囲に適用可能な規準を満たすのに、実質的にフィルタ要素を必要としないものとすることができる。例えば、種々の実施形態は、住宅用途又は業務用途で、キャパシタ(例えばアルミ電解キャパシタ)、インダクタ、チョーク、又は、磁界又は電界を吸収し又は遮蔽する材料のようなフィルタ要素を用いることなく動作することができ、好都合である。したがって、そのような実施形態は、そのようなフィルタ要素に結びついたコスト、重量、パッケージ処理、有害物質、及び容積なしで、高効率で調光可能な照明を提供することができ、好都合である。
一部の構成において、バイパス回路は、照明用LEDの一部又は全部と一緒に組み込まれた単一のダイ上で製造することができる。例えば、AC LEDモジュールは、バイパスされる群内の1つ又は複数のLEDを含み、バイパス回路の構成要素及び相互接続部の一部又は全部を更に含んでいてよいダイを含んでいてよい。そのような構成は、バイパス回路の実施形態に結びついた配置及び配線を削減し又は実質的に無くすことによって、組立てコスト及び構成要素のコストを更に大幅に削減することができる。例えば、バイパス回路をLEDと一緒に同一ダイ又はハイブリッド回路組立体上に組み込めば、少なくとも1つの配線又は少なくとも1つのインターフェース電気接続を無くすことができる。説明的な例において、別々の基板上のバイパス回路とLEDとの間の電気的インターフェースは、バイパス回路への、及びバイパスされるLEDからの電流迂回を可能にする配線又は他の相互接続体(例えばボード間ヘッダ)を含んでいてよい。集積化された実施形態では、構成要素の配置、及び/又はバイパス経路用の相互接続の引き回し用のスペースは、大幅に削減し、又は無くすことができ、それによって、さらに、AC LED光源エンジンの完成品のコスト低減及び小型化が促進される。
正弦波励起に対して本明細書で概して用いているように、導通角は、(半サイクルでは180度の)整流された正弦波形の(度で測った)一部であって、実質的な励起入力電流が負荷内の1つ又は複数のLEDに流れて各LEDに光を放射させる一部を指している。一例として、抵抗性負荷は、180度の導通角を有することになる。典型的なLED負荷は、各ダイオードの順方向ターンオン電圧のために、180度未満の導通角を示してよい。
説明的な例において、AC入力は、例えば60Hzで名目120Vの正弦波電圧を用いて励起されてよいが、この特定の電圧、波形、又は周波数に限定されるものではない。例えば、一部の構成は、400Hzで115Vの方形波のAC入力励起で動作してもよい。一部の構成において、励起は、例えば、実質的に(整流後)単極の正弦波形状、長方形、三角形、又は台形の周期的な波形であってよい。種々の実施形態において、AC励起のピーク電圧は、約46、50、55、60、65、70、80、90、100、110、115、120、125、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、260、280、300、350、400、500、600、800、1000、1100、1300、又は少なくとも約1500Vであってよい。
例示的な調光モジュールは、ポテンショメータに結合されていてよいスライド式制御装置を介したユーザ入力に応じて動作してよい。他の実施形態では、ユーザ制御入力は、増幅され、1つ又は複数の他の入力で置き換えられてもよい。例えば、自動的に生成されたアナログ及び/又はデジタル入力に対して、それのみに、又はユーザからの入力と組み合せたものに応じて、光源エンジンに供給されるAC励起を調整してもよい。例えば、プログラマブルコントローラが、調光制御モジュールの動作点を確立するための制御信号を供給してよい。
例示的な調光モジュールは、AC励起波形のうちのどの部分を、例示的な光源回路の端子に供給するのを実質的に遮断するかを制御する位相制御モジュールを含んでいてよい。他の実施形態では、1つ又は複数の他の技術を単独で又は組み合わせて用いることによって、AC励起を調整してもよい。例えば、基本AC励起周波数よりも実質的に高い調整周波数でAC励起を調整するのに、パルス幅調整を単独で又は位相制御と組み合わせて用いてもよい。
一部の例において、AC励起信号の調整は、光源エンジンに励起が実質的に全く印加されない非通電モードを含んでいてよい。したがって、一部の構成は、励起調整制御装置(例えば位相制御モジュール)と組み合わせて、切断スイッチ(例えば、半導体リレー又は機械式リレー)を含んでいてよい。その切断スイッチは、光源エンジンへのAC励起の供給接続を遮断するように、直列に配置されていてよい。一部の例では、実用的な電源からAC入力を受け取り、AC励起を調光モジュールに分配するサーキットブレーカパネル上に、切断スイッチが設けられていてよい。一部の例では、切断スイッチは、回路内の、サーキットブレーカパネル内のノードとは別のノードに配置されていてよい。一部の例は、(例えば、プログラマブルコントローラからの)自動入力信号に応じ、及び/又はユーザ入力エレメントが所定の位置に配置されたこと(例えば、移動位置の端部に移動させられたこと、スイッチに係合するように押下されたこと、等)に応答するように構成された切断スイッチを含んでいてもよい。
一部の実施形態は、所望の強度特性及び1つ又は複数の対応する色変化特性を提供することができる。一部の実施形態は、調光可能なLED光源のコスト、寸法、構成要素の数、重量、信頼性、及び効率を実質的に低減することができる。一部の実施形態では、選択的電流迂回回路機構は、例えば非常に簡素、低コスト、且つ低電力の回路機構を用いたAC入力電流波形に対し、低い高調波歪み及び/又は力率で動作することができる。したがって、一部の実施形態は、発光のためのエネルギーの要求を低減し、簡単な調光制御装置を用いて生物学的なサイクルにわたって所望の発光強度と色を提供し、また、望まれない波長での発光を回避することができる。一部の実施形態は、加圧冷水噴霧を用いて洗浄できるように、防水性筐体内に封入するのが好都合である。一部の実施形態において、その筐体は、耐久性を高められていてよく、材料及び組立てのコストが安くなるようにされていてよく、また、動作時にLED光源エンジンに対して実質的に吸熱作用を生じるようにされていてよい。種々の例は、実質的に均一な、及び/又は一定の方向の発光パターンを生じさせるレンズを含んでいてよい。一部の実施形態は、吊りコードへの簡単な接続部を含んでよい簡素且つ低コストの実装構成を提供してよい。
一部の実施形態では、高調波歪みを実質的に減少させることができる追加の回路機構が、単一のトランジスタを含んでいてよく、または、第2のトランジスタ及び電流感知素子を更に含んでいてもよい。一部の例において、電流センサは、LED電流の一部が流れる抵抗性素子を含んでいてよい。一部の実施形態では、高調波を改善する回路機構を、高調波を改善する当該回路機構によって制御される1つ又は複数のLEDと一緒にダイ上に組み込むことによって、寸法及び製造コストの大幅な削減を実現することができる。一定の例では、高調波を改善する回路機構を、LEDだけを製造するのに要するプロセスステップの数を増やすことなく、対応する制御対象のLEDと一緒に共通のダイ上に組み込むことができる。種々の実施形態において、例えば、半波整流又は全波整流を用いてACによって駆動されるLED負荷について、AC入力電流の高調波歪みを実質的に改善することができる。
LED光源への電気的インターフェースを構成し、LEDランプ組立体に対する機械的な支持をするのに、時には「Edison−screw」型ソケットとも呼ばれるねじ式ソケットを用いてもよいが、他の様式のソケットを用いてもよい。一部の構成は、バヨネット式のインターフェースを用いてもよく、このバヨネット式のインターフェースは、放射状に配置された1本又は複数本の導電性のピンであって、LEDランプ組立体が所定の位置に回転させられた時に、ソケットの、相応のスロットに係合して、電気的接続及び機械的支えとなる接続をするピンを特徴としていてよい。一部のLEDランプ組立体は、例えば、相応のソケットに係合できる2本以上の接触ピンであって、これらのピンを、電気的、及び機械的の両面でソケットに係合させるのに、例えば、ひねり運動が用いられる、ピンを用いてもよい。限定ではなく例として、電気的なインターフェースは、例えば市販のGU−10型ランプと同様に、2ピン構成を用いていてよい。
一部の構成において、コンピュータプログラム製品は、プロセッサによって実行された時に、LED照明を含んでいてよい照明の色温度及び/又は強度をそのプロセッサに調整させる命令を含んでいてよい。色温度は、1つ又は複数の色温度の1つ又は複数のLEDを、各々が特有の色温度特性及び/又は光出力特性を有する、LED以外の1つ又は複数の光源と組み合わせた複合光装置によって操作してもよい。限定ではなく例として、複数の色温度のLEDを、励起条件の範囲にわたって、所望の色温度特性を生じさせるために、1つ又は複数の蛍光光源、白熱光源、ハロゲン光源、及び/又は水銀光源と組み合わせてもよい。
一部の実施形態は、光源エンジンに供給されるAC励起が低下すると、寒色から暖色に、光器具の出力の色を滑らかに遷移させるのが好都合であるが、他の構成も可能である。例えば、AC入力励起が低下すると、LED器具の色温度が、例えば比較的暖色から比較的寒色に変化させられてよい。
一部の実施形態では、、LEDの色温度及び他の光出力パラメータ(例えば、強度、方向)を、所望の複合特性を生じるLEDを提供するように操作するために、材料の選択及び処理方法を制御してもよい。所望の色温度を生じるようにLEDを適切に選択し、併せて、バイパス回路を適切に適用するとともにそのしきい値を適切に決定することによって、入力励起の範囲にわたる色温度の変化を調整することができ、好都合である。
一部の構成では、例えば、変圧器タップの、制御された切替えを行なうことによって、励起電圧の振幅を調整してもよい。一般に、幾つかのタップの組合せは、幾つかの互いに異なる巻線比に対応していてよい。例えば、所望のAC励起電圧に最も近い巻線比を生じさせるために、変圧器の1次側及び/又は2次側にある幾つかの利用可能なタップからの選択をするのに、固体リレー又は機械式リレーを用いてよい。
一部の例では、動作範囲にわたってAC励起電圧の滑らかで連続的な調整を行なうことができる可変変圧器(例えばバリアック)によって、AC励起振幅を動的に調整してもよい。一部の実施形態では、(例えばディーゼルを動力とした)可変速度/電圧電子機械式発電機によって、AC励起を発生してもよい。LEDに基づく光源に所望のAC励起を供給するために、制御された速度及び/又は電流パラメータで発電機を動作させてもよい。一部の構成では、光源エンジンへのAC励起は、よく知られた固体による方法及び/又は電磁的方法を用いて生じさせられてよく、これらの方法は、AC−DC整流、DC−DC変換(例えば、バックブースト、ブースト、バック、フライバック)、DC−AC反転(例えば、ハーフブリッジ又はフルブリッジ、変圧器結合)、及び/又は直接AC−AC変換を組み合わせたものであってよい。固体式切替え技術は、例えば共鳴(例えば、擬似共鳴、共鳴)、ゼロクロス(例えば、零電流、零電圧)切替え技術を単独で、又は適切な調整方法(例えば、パルス密度、パルス幅、パルススキッピング、デマンド、等)と組み合せて用いてもよい。
例示的な実施形態では、整流器は、AC(例えば正弦波形状の)電圧を受け取り、実質的に一方向の電流を直列に配置された複数のLEDモジュールに供給してよい。LED負荷の有効ターンオン電圧は、AC入力電圧が所定のレベルを下回っている間、電流にダイオード列のうちの少なくとも1つのダイオードを迂回させることによって、下げることができる。種々の例において、LED列内で電流を選択的に迂回させることによって、入力電流導通角を広げることができ、それによって、AC LED照明システムの高調波歪みを実質的に低減することができる。
種々の実施形態において、装置及び方法は、実質的な抵抗性電力消散部をLED列と直列に導入することなく、力率を改善することができ、好都合である。例えば、AC励起の所定のしきい値での、選択されたLED群を経由する1つ又は複数の電流経路の、制御された調整によって、LED負荷の有効ターンオン順方向電圧レベルが、AC励起レベルが上がると上がるようにしてよい。それによって、所与の導通角に対し、所望のピーク入力励起電流を維持するための有効電流制限抵抗値を低減することができる。
種々の実施形態では、人間又は動物が潜在的に知覚可能な程度に明滅を生じさせる場合がある光強度の調整を、AC入力励起周波数の2倍の周波数で一方向の電流を伝えるようにLEDを動作させることによって、実質的に低減してもよい。例えば、全波整流器は、50Hz又は60Hzの正弦波入力電圧励起に応じて、それぞれ100Hz又は120Hzの負荷電流(整流された正弦波)を供給することができる。負荷の周波数が上がることで、発光の明滅の周波数も対応して上がり、これによって、明滅のエネルギーが、人間又は一部の動物が知覚できるレベルへと、又はそれを越えて押し上げられる傾向がある。更に、本明細書で説明した選択的電流迂回路を備える光源エンジンの一部の実施形態は、実質的に導通角を広げることができ、それによって、それに対応して、LEDが光を出力しない「不動作時間」を減らすことができる。更に、この動作によって、種々の実施形態において、光の振幅の、検出可能な変動効果があったとしても、それを軽減することができ、好都合である。
例示的な装置及びそれに結びついた方法は、第1の組のLEDが、最小出力発光付近で伝導するとともに、最大出力発光時に伝導する第2の組のLEDよりも広い導通角を有するようにするために、1つ又は複数の電流経路の導電率を調整するバイパスモジュールを含んでよい。説明的な例において、第2の組のLEDの一部と並列のバイパス経路の導電率は、AC入力励起が所定のしきい値電圧又は電流を上回っている時に低下させてよい。このバイパス経路は、入力励起が所定のしきい値を下回っている時に、有効ターンオン電圧を下げるように動作させてよい。最大入力励起時に最大出力発光が所与の場合について、バイパスモジュールは、実質的に力率が改善され、高調波歪みが低減された入力電流波形を形成するように、選択されたLEDを通過する電流を制御してよい。
種々の例において、電流の調整によって、電源から引き込まれる入力励起電流の有効導通角を広げることができる。
一部の例では、この調整によって、入力励起電圧の基本周波数の波形及び位相に実質的に近づくようになった入力励起電流が引き込まれるようにしてよく、これにより、高調波歪み及び/又は力率を改善することができる。説明的な例では、LED負荷のターンオン電圧は、励起入力電流又はそれに結びついた周期的励起電圧が所定のしきい値レベルに到達するまで、下げておいてよく、励起電流又は電圧が実質的に所定のしきい値レベルを上回っている間は、ターンオン電圧を下げるのがやめられる。
種々の実施形態は、1つ又は複数の利点を実現することができる。例えば、一部の実施形態は、既存のLEDモジュールを再構成することなく、容易に組み込んで、優れた電気的特性及び/又は調光性能を生じさせることができる。例えば、一部の実施形態は、少数の別個の構成要素を既存のLEDモジュールと組み合わせて用いて、容易に実現することができる。一部の構成は、例えば非常に簡単、低コスト、且つ低電力の回路機構を用いて、AC入力電流波形の高調波歪みを実質的に低減することができる。一部の実施形態では、高調波歪みを実質的に低減できる追加の回路機構は、単一のトランジスタを含んでいてよく、第2のトランジスタ及び電流感知素子を更に含んでいてもよい。一部の例において、電流センサは、LED電流の一部が流れる抵抗性素子であってよい。一部の実施形態では、高調波を改善する回路機構を、高調波を改善する当該回路機構によって制御される1つ又は複数のLEDと一緒にダイ上に組み込むことによって、寸法及び製造コストの大幅な削減を達成することができる。一定の例では、高調波を改善する回路機構を、LEDだけを製造するのに要するプロセスステップの数を増やすことなく、対応する制御対象のLEDと一緒に共通のダイに組み込むことができる。種々の実施形態では、例えば、半波整流又は全波整流を用いたAC駆動LED負荷について、AC入力電流の高調波歪みを実質的に改善することができる。
一部の実施形態は、LED群に複数の並列のLED経路を設けて、全群にわたって各経路間の電流負荷を、例えば定格励起の時にその経路で伝えられる電流の二乗平均平方根にほぼ応じて均衡させてよい。そのように均衡させることによって、AC LED光源エンジンの寿命にわたって、ダイの劣化を実質的に均等化でき、好都合である。
装置及びそれに結びついた方法では、励起電流を、電流又はそれに結びついた周期的な励起電圧が所定のしきい値レベルに達するまで、直列回路の形に配置された複数のLEDから実質的に迂回させ、励起電流又は電圧が実質的に所定のしきい値レベルを上回っている間は、その電流の迂回をやめることによって励起電流の高調波歪みが低減される。例示的な実施形態では、整流器は、AC(例えば正弦波形状の)電圧を受け取り、一方向の電流を、直列に接続されたLED列に供給してよい。そのダイオード列の有効ターンオンしきい値電圧は、AC電圧が所定のレベルを下回っている間、電流に、その列内のダイオードのうちの少なくとも1つを迂回させることによって、下げてよい。種々の例において、LED列内で電流を選択的に迂回させることによって、入力電流の導通角を広げることができ、それによって、AC LED照明システムの高調波歪みが実質的に低減される。
本明細書は、力率が高く高調波歪みが低いLED照明システムのための構成に関する技術を開示している。関連する例を、本開示と同じ発明者を有する、以前に出願された開示に見ることができる。
一部の実施形態では、方法は、パッケージ及び/又は熱管理ハードウェアのような他の要素と一緒に組み込まれていてもよい。本明細書に記載の実施形態と一緒に組み込むのが好都合な熱的要素又は他の要素の例が、例えば、2008年11月19日にZ.Grajcarによって出願された米国特許出願公開第2009/0185373号の図15を参照して説明されており、その全ての内容が、参照することにより本明細書に組み込まれている。
AC励起下で色が変化するLED照明の力率を改善し、高調波歪みを低減するための技術の例が、例えば、2009年8月14日にZ.Grajcarによって出願された「LED負荷における高調波歪みの低減」と題された米国仮特許出願第61/233,829号の図20A〜20Cを参照して説明されており、その全ての内容が、参照することにより本明細書に組み込まれている。
AC励起を用いてLEDを調光し、色を変化させる技術の例は、例えば、2009年8月14日にZ.Grajcarによって出願された「調光可能なAC LED照明のための色温度変化制御」と題された米国仮特許出願第61/234,094号の種々の図を参照して説明されており、その全ての内容が、参照することにより本明細書に組み込まれている。
LEDランプ組立体の例は、例えば、2009年10月22日にZ.Grajcarによって出願された「LEDダウンライト組立体」と題された米国意匠特許出願第29/345,833号の種々の図を参照して説明されており、その全ての内容が、参照することにより本明細書に組み込まれている。
種々の実施形態では、照明装置から励起源への電気的接続を形成するための1つ又は複数の電気的インターフェースが組み込まれていてよい。ダウンライトの一部の実施形態で用いてよい電気的インターフェースの例が、例えば、2009年10月27日にZ.Grajcarによって出願された「ランプ組立体」と題された米国意匠特許出願第29/342,578号の少なくとも図1〜3又は図5を参照して更に詳細に開示されており、その全ての内容が、参照することにより本明細書に組み込まれている。
AC LED光源エンジン用の、組み込まれたモジュールパッケージを含む例示的な選択的迂回回路の構成を示す更に別の実施形態が、例えば、2009年10月28日にZ.Grajcarによって出願された「高力率且つ低高調波歪みのLED照明のための構成」と題された米国仮特許出願第61/255、491号の少なくとも図1、2、5A〜5B、7A〜7B、及び10A〜10Bを参照して説明されており、その全ての内容が、参照することにより本明細書に組み込まれている。
種々の実施形態は、畜産用の調光可能な照明の用途に関するものであってよい。そのような装置及び方法の例は、例えば、2009年10月29日にZ.Grajcarによって出願された「畜産のためのLED照明」と題された米国仮特許出願第61/255,855号の少なくとも図3、5A〜6Cを参照して説明されており、その全ての内容が、参照することにより本明細書に組み込まれている。
一部の構成は、適合する複数のピンを備え、それらのピンのうちの幾つかが、実質的に吸熱能力を発揮することができるLEDを用いて、AC LED光源を回路基板に搭載することを含んでいてよい。そのような装置及び方法の例が、例えば、2010年2月12日にZ.Grajcarによって出願された「発光ダイオード組立体及び方法」と題された米国特許出願第12/705,408号の少なくとも図11〜12を参照して説明されており、その全ての内容が、参照することにより本明細書に組み込まれている。
AC励起下で色が変化するLED照明の力率を改善し、高調波歪みを低減する更なる技術の例が、例えば、2010年5月24日にZ.Grajcarによって出願された「LED負荷における高調波歪みの低減」と題された米国特許出願第12/785,498号の図21〜43を参照して説明されており、その全ての内容が、参照することにより本明細書に組み込まれている。
図面を参照して又はその他の方法で、複数の実施形態について種々の観点から説明してきた。
1つの例示的な観点において、光源エンジンにおける電流を調節する方法は、交互極性の励起電圧を受け取るように構成された対の入力端子を提供するステップを含む。それら対の入力端子のそれぞれに流入する電流は、大きさが同じで、極性が反対である。この方法は、第1の回路網の形に配置された複数の発光ダイオード(LED)を提供することを更に含む。第1の回路網は、少なくとも、第1の回路網に結び付いた順方向しきい値電圧を超える励起電圧に応じて、電流を伝導するように構成されている。この方法は、第1の回路網と直列の関係の第2の回路網の形に配置された複数のLEDを提供することを更に含む。例示的な電流調節方法は、第2の回路網と並列で、且つ第1の回路網と直列の関係のバイパス経路を提供するステップを更に含む。別のステップは、しきい値電流を超えた範囲に電流の振幅が増大するのに応じて、電流の振幅の、実質的に滑らかで、且つ連続的な関数としてバイパス経路のインピーダンスを動的に増大させ、バイパス経路にわたる電圧降下が、第2の回路網に結び付いた順方向しきい値電圧を実質的に下回っている時に、電流が第1の回路網を流れることができるようにするとともに、電流を第2の回路網から実質的に迂回させる。
種々の例において、方法は、バイパス経路にわたる電圧降下が第2の回路網の順方向電圧を超えて高まるのに応じて、実質的に線形に、電流をバイパス経路から第2の回路網に遷移させることを含んでいてよい。選択的にバイパスするこのステップは、励起電圧が第2のしきい値を超えている時に、電流が第1及び第2の各回路網を流れることができるようにすることを、更に含んでいてよい。選択的にバイパスするこのステップは、励起電圧の大きさが第2のしきい値を超えて実質的に滑らか且つ連続的に増大するのに応じて、第2の回路網から迂回させられる電流を実質的に滑らか且つ連続的に減らすことを、更に含んでいてよい。選択的にバイパスするこのステップは、更に、電流の大きさを示す制御入力信号を受け取ることも含んでいてよい。
このステップは、第2の回路網と並列の経路のインピーダンスを変更することであって、そのインピーダンスは、第1のしきい値と第2のしきい値との間の範囲の少なくとも一部で励起電圧が上昇するのに伴って、単調に増加する、ことを含んでいてよい。このステップは、励起電圧の大きさが第1のしきい値にある時、又は第1のしきい値と第2のしきい値との間の範囲の少なくとも一部にある時に、第2の回路網と並列に低インピーダンス経路を提供することを、更に含んでいてよい。選択的にバイパスするステップは、励起電圧が実質的に第2のしきい値を超えている時に、第2の回路網と並列に実質的に高インピーダンスの経路を提供することを含んでいてよい。
一部の実施形態では、方法は、前述の電流を駆動するために、入力端子で受け取った励起電圧を実質的に単極の励起電圧に整流することを含んでいてよい。方法は、励起電圧の周波数の整数倍の基本周波数の前述の電流を選択的にバイパスすることを更に含んでいてよい。その整数倍は、少なくとも3倍であってよい。
別の例示的な観点において、光源エンジンは、交互極性の励起電圧を受け取るように構成された対の入力端子を含んでいてよい。対の入力端子のそれぞれに流入する電流は、大きさが同じで、極性が反対である。光源エンジンは、第1の回路網の形に配置された複数の発光ダイオード(LED)を含んでおり、この第1の回路網は、大きさが最低でも第1の回路網に結びついた順方向しきい値電圧の大きさである第1のしきい値を超える励起電圧に応じて、電流を伝導するように構成されている。光源エンジンは更に、第1の回路網と直列の第2の回路網の形で構成された複数のLEDも含んでいる。第2の回路網は、少なくとも第1の回路網に結びついた順方向電圧の大きさと第2の回路網に結びついた順方向電圧の大きさとの合計である第2のしきい値を超える励起電圧に応じて、電流を伝導するように構成されている。それは、励起電圧が第2のしきい値を下回っている時に、電流が第1の回路網を流れることができるようにし、且つ実質的に第2の回路網から電流を迂回させることによって、選択的に第2の回路網をバイパスさせる手段を更に含んでいる。
限定ではなく例として、選択的にバイパスする例示的な手段は、少なくとも図19、26、及び38〜43を参照して、本明細書に記載されている。
一部の実施形態では、選択的にバイパスする手段は更に、励起電圧が、第1のしきい値と第2のしきい値との間の範囲の少なくとも一部にある時に、電流が第1の回路網を流れることができようにするとともに、実質的に第2の回路網から電流を迂回させてよい。選択的にバイパスする手段は更に、励起電圧が第2のしきい値を超えている時に、電流が第1及び第2の各回路網を流れることができるようにしてもよい。選択的にバイパスする手段は更に、励起電圧の大きさが第2のしきい値を超えて実質的に滑らか且つ連続的に増大するのに応じて、バイパス手段を流れる電流を実質的に滑らか且つ連続的に減らすように動作してよい。
一部の例において、選択的にバイパスする手段は、電流の大きさに応答する制御入力を含んでいてよい。選択的にバイパスする手段は、第2の回路網と並列に、可変インピーダンス経路を、その可変インピーダンスが、第1のしきい値と第2のしきい値との間の範囲の少なくとも一部で励起電圧が上昇するのに伴って単調に増加するように構成するように動作可能なものとしてよい。選択的にバイパスする手段は、励起電圧の大きさが、第1のしきい値と第2のしきい値との間の範囲の少なくとも一部にある時に、第2の回路網と並列に低インピーダンス経路を構成するように動作可能なものとしてよい。選択的にバイパスする手段は、励起電圧が実質的に第2のしきい値を超えている時に、第2の回路網と並列に実質的に高インピーダンスの経路を構成するように動作可能としてよい。
一部の実施形態では、光源エンジンは、入力端子で受け取った励起電圧を実質的に単極の励起電圧に変換して電流を駆動する整流器モジュールを更に含んでいてよい。
複数の構成について説明してきた。とはいえ、種々の修正をしてよいことが、理解できる。例えば、開示した技術のステップを異なる順番で実行し、又は、開示したシステムの構成要素を異なる態様で組み合わせ、又は、それらの構成要素に他の構成要素を補充した場合に、有利な結果が得られる可能性がある。したがって、他の構成が、特許請求の範囲内にあることが予期される。