JP6118662B2 - 食器洗い機用液体洗浄剤 - Google Patents
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Description
食器洗い機では、洗浄及び濯ぎの際、数リットルの温水がノズルから強く噴き出されながら循環する。また、食器洗い機による洗浄には、一般に、専用の洗浄剤(食器洗い機用洗浄剤)が用いられる。
食器洗い機用洗浄剤の低泡性が不充分であると、食器洗い機の運転中に泡が溢れ出る「オーバーフロー」と呼ばれる現象や、循環する水の中に泡が絡むことによって充分な噴射力が得られない「エア噛み」と呼ばれる現象が起きて、食器洗い機が異常停止したり、又は、故障したりするおそれがある。
これに対し、食器洗い機用洗浄剤には、低起泡性の非イオン界面活性剤が汎用されてきた(たとえば特許文献1参照)。
液体タイプの食器洗い機用洗浄剤を用いる場合、通常、計量キャップに量り取ることにより、必要な使用量の液体洗浄剤が食器洗い機に投入される。
液体洗浄剤を計量キャップに量り取る際、その洗浄剤が無色透明な液体の場合には、視認性が悪く、計量キャップに必要な使用量を量り取りにくい。これを改善するため、着色剤の添加によって色が付けられた液体洗浄剤が用いられている。
かかる節電モードを選択し、低起泡性の非イオン界面活性剤を含有する従来の食器洗い機用洗浄剤を用いて洗浄を行った場合では、洗浄力が不充分であった。
このような節電モードで食器等の洗浄を行う場合において洗浄剤の洗浄力向上を図るには、洗浄力に対して温度の影響の小さい陰イオン界面活性剤を用いるのが有効である、と考えられる。
しかしながら、陰イオン界面活性剤は起泡性が高く、食器洗い機による洗浄では、陰イオン界面活性剤を加えることで、泡が立ちやすくなる問題があった。
(a)成分は、下記一般式(a−1)で表される化合物(アルキルアミドアミン)及びその4級化物からなる群より選ばれる1種以上である。
R1におけるアルキル基及びアルケニル基の炭素数は、それぞれ13〜21であり、泡立ちを抑える抑泡効果がより高まることから、好ましくは炭素数が15〜21であり、より好ましくは炭素数が15〜19である。
前記式(a−1)中、R2は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又は、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を表す。R2におけるヒドロキシアルキル基中のヒドロキシ基の数は、1つでも2つ以上でもよい。なかでも、R2としては、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基がより好ましく、水素原子が特に好ましい。
R3におけるアルキレン基の炭素数は、1〜4であり、好ましくは炭素数が1〜3であり、より好ましくは炭素数が2又は3であり、特に好ましくは炭素数が3である。
R4及びR5におけるアルキル基の炭素数は、それぞれ1〜4であり、好ましくは炭素数が1〜3であり、より好ましくは炭素数が1又は2であり、特に好ましくは炭素数が1である。なかでも、R4及びR5は、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、互いに同一であることが好ましい。
これらの中でも、抑泡効果がより得られやすいことから、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘン酸ジメチルアミノプロピルアミドがより好ましく、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘン酸ジメチルアミノプロピルアミドがさらに好ましく、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドが特に好ましい。
上記のなかでも、(a)成分としては、一般式(a−1)で表される化合物が好ましい。
食器洗い機用液体洗浄剤中、(a)成分の含有量は、該液体洗浄剤の全質量に対して0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましく、0.2〜2質量%がさらに好ましく、0.3〜1質量%が特に好ましい。
(a)成分の含有量が好ましい下限値以上であると、抑泡効果が高まる。加えて、洗浄対象物や食器洗い機庫内への染着が抑制されやすい。一方、(a)成分の含有量が好ましい上限値以下であれば、油汚れに対する洗浄力が維持されやすいとともに、抑泡効果も得られやすくなる。
(b)成分は陰イオン界面活性剤である。
(b)成分としては、例えば、スルホン酸塩タイプ、硫酸エステル塩タイプ、カルボン酸塩タイプ、リン酸エステル塩タイプが挙げられる。
スルホン酸塩タイプとしては、アルカンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレン硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩、アルキルスルホコハク酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。
硫酸エステル塩タイプとしては、アルキル硫酸エステル塩、アルケニル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩等が挙げられる。
カルボン酸塩タイプとしては、アルキルエーテルカルボン酸塩、アミドエーテルカルボン酸塩、スルホコハク酸塩、アミノ酸系陰イオン界面活性剤等が挙げられる。
リン酸エステル塩タイプとしては、アルキルリン酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩等が挙げられる。
また、(b)成分は、炭素数8〜18のアルキル基を有するもの、又は、炭素数8〜18のアルケニル基を有するものが好ましく、なかでも炭素数8〜18のアルキル基を有するものがより好ましい。該アルキル基又は該アルケニル基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。
(b)成分を構成する塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;モノエタノールアミン塩(モノエタノールアンモニウム)、ジエタノールアミン塩(ジエタノールアンモニウム)、トリエタノールアミン塩(トリエタノールアンモニウム)等のアルカノールアミン塩;アンモニウム塩などが挙げられる。
上記のなかでも、(b)成分としては、油汚れに対する洗浄力が良好であり、低泡性を確保しやすいことから、スルホン酸塩タイプ、硫酸エステル塩タイプが好ましく、スルホン酸塩タイプが特に好ましい。
その中でも、特に油汚れに対する洗浄力が高まることから、アルカンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレン硫酸塩及びジアルキルスルホコハク酸塩からなる群より選ばれる1以上が好ましく、アルカンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩がより好ましく、アルカンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩がさらに好ましく、アルカンスルホン酸塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩が特に好ましく、アルカンスルホン酸塩が最も好ましい。
(b)成分の含有量が好ましい下限値以上であると、油汚れに対する洗浄力が高まる。加えて、洗浄対象物や食器洗い機庫内への染着が抑制されやすい。一方、(b)成分の含有量が好ましい上限値以下であれば、(a)成分による抑泡効果が得られやすくなる。
本発明の食器洗い機用液体洗浄剤において、(a)成分と(b)成分との混合比率は、(a)成分/(b)成分で表される質量比(以下「a/b比」ともいう。)が、0.5〜1.4であることが好ましく、より好ましくは0.6〜1.3であり、特に好ましくは0.8〜1.2である。
a/b比が前記の好適な範囲にあると、油汚れに対する洗浄力が維持されやすいとともに、抑泡効果も得られやすい。加えて、洗浄対象物や食器洗い機庫内への染着がより抑制される。
特に、a/b比が好ましい下限値以上であると、(a)成分による抑泡効果が発揮されやすくなる。一方、a/b比が好ましい上限値以下であると、油汚れに対する洗浄力が高まる。
(c)成分は着色剤である。
本発明の食器洗い機用液体洗浄剤は、(c)成分を含有することで、計量キャップに量り取る際の視認性に優れ、計量を行いやすい。
(c)成分は、例えば、「染料便覧」(有機合成化学協会編、丸善株式会社発行)に記載の直接染料、酸性染料、塩基性染料、媒染・酸性媒染染料、アゾイック染料、硫化・硫化建染、建染染料、反応染料、油溶染料、食品用色素、及び、有機顔料からなる群より選ばれる着色剤を用いることができる。
(c)成分として具体的には、アシッドレッド27、アシッドレッド52、アシッドレッド106、アシッドイエロー3、アシッドイエロー23、アシッドブルー9、アシッドブルー74、アシッドブルー92等の酸性染料;ベーシックレッド1、ベーシックイエロー2、ベーシックブルー1等の塩基性染料;ダイレクトレッド31、ダイレクトブルー22、ダイレクトブルー71等の直接染料;フードイエロー4(食用黄色4号)、フードレッド9(食用赤色2号)、フードブルー1(食用青色2号)、フードブルー2(食用青色1号)等の食品用色素;ピグメントレッド49、ピグメントレッド53、ピグメントブルー29、ピグメントグリーン7等の有機顔料が挙げられる。
これらの中でも、視認性が高く、洗浄対象物や食器洗い機庫内への染着がより起きにくいことから、酸性染料、食品用色素及び有機顔料からなる群より選ばれる1以上の着色剤が好ましく、酸性染料及び食品用色素からなる群より選ばれる1以上の着色剤がより好ましく、食品用色素から選ばれる1以上の着色剤が特に好ましい。より具体的には、アシッドレッド27、アシッドイエロー23、アシッドブルー9、アシッドブルー74、フードイエロー4、フードレッド9、フードブルー1、フードブルー2、ピグメントブルー29、ピグメントグリーン7が好ましく、アシッドレッド27、アシッドイエロー23、アシッドブルー9、アシッドブルー74、フードイエロー4、フードレッド9、フードブルー1、フードブルー2がより好ましく、フードイエロー4、フードレッド9、フードブルー1、フードブルー2が特に好ましい。
食器洗い機用液体洗浄剤中、(c)成分の含有量は、該液体洗浄剤の全質量に対して0.0001〜0.01質量%が好ましく、0.0005〜0.005質量%がより好ましい。
(c)成分の含有量が好ましい下限値以上であると、発色性がより良好となり、視認性が高まる。一方、(c)成分の含有量が好ましい上限値以下であれば、洗浄対象物や食器洗い機庫内への染着がより起きにくくなる。
本発明の食器洗い機用液体洗浄剤は、調製しやすさ、使用する際の水への溶解性等の観点から、水を含有する溶媒を用いることが好ましい。
食器洗い機用液体洗浄剤中、水の含有量は、該液体洗浄剤の全質量に対して50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましい。
溶媒としては、水以外に、水混和性有機溶媒を用いてもよい。
「水混和性有機溶媒」とは、25℃のイオン交換水1Lに50g以上溶解する有機溶媒をいう。
水混和性有機溶媒としては、水と混合した際に均一な溶液となるものであればよく、そのなかでも、炭素数2〜4の一価アルコール、炭素数2〜4の多価アルコール、グリコールエーテル等が挙げられる。
炭素数2〜4の1価アルコールとしては、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール等が挙げられる。
炭素数2〜4の多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
グリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
本発明の食器洗い機用液体洗浄剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、上述した(a)〜(c)成分及び溶媒以外の成分を任意に配合してもよい。
かかる任意に配合してもよい成分としては、特に限定されず、これまで食器を洗浄するための洗浄剤に配合されている成分が挙げられる。
たとえば、(a)成分及び(b)成分以外の界面活性剤、キレート剤、増粘剤、可溶化剤、酸化防止剤、pH調整剤、酵素、安定化剤(塩化カルシウム等)、香料等を用いることができる。
但し、食器洗い機においては、洗浄中の泡立ちを抑える必要がある。このため、食器洗い機用液体洗浄剤中、(a)成分及び(b)成分とこれら以外の界面活性剤との合計の含有量を、該液体洗浄剤の全質量に対して12質量%以下とすることが好ましく、8質量%以下とすることがより好ましい。
加えて、全界面活性剤中の(a)成分及び(b)成分の含有量は、全界面活性剤の合計の質量に対し、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、100質量%であってもよい。(a)成分及び(b)成分の含有量が好ましい下限値以上であれば、食器洗い機により食器等の洗浄処理を行う際、泡立ちが低く保たれる。加えて、油汚れ等に対する洗浄力が高まる。
本発明の食器洗い機用液体洗浄剤は、従来公知の方法により製造できる。
食器洗い機用液体洗浄剤の製造方法としては、溶媒と、(a)〜(c)成分と、必要に応じて任意成分と、を混合することにより調製される。
食器洗い機用液体洗浄剤のpH(25℃)は、抑泡効果が高まること、及び、洗浄対象物や食器洗い機庫内への染着が抑制されやすいことから、好ましくはpH(25℃)が5〜9であり、より好ましくはpH(25℃)が6〜8である。
本発明において、食器洗い機用液体洗浄剤のpH(25℃)は、JIS Z 8802:1984「pH測定方法」に準拠した方法により測定される値を示す。
本発明の食器洗い機用液体洗浄剤のpHの調整には、好ましくは無機アルカリ剤、有機アルカリ剤などのpH調整剤が用いられる。無機アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられ、なかでも液体洗浄剤の保存安定性が向上しやすいことから、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物が好ましい。有機アルカリ剤としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルプロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、ジエチレントリアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン等のアミン化合物などが挙げられ、なかでも液体洗浄剤の保存安定性が向上しやすいことから、モノエタノールアミンが好ましい。
本発明の食器洗い機用液体洗浄剤は、食器洗い機の機種や、食器等の汚れの程度に応じて、その使用量等を変えて使用すればよい。
該液体洗浄剤を用いて食器洗い機により洗浄対象物を洗浄する方法としては、洗浄とすすぎの各工程をいずれも有する方法が挙げられる。
好ましい洗浄方法としては、たとえば、洗浄液を、好ましくは35〜60℃まで2〜3℃/minで昇温しながら、洗浄対象物を洗浄する工程(以下「洗浄工程」という。)と、洗浄後の洗浄対象物を、常温(好ましくは5〜30℃程度)の水道水ですすぐ工程(以下「すすぎ(1)工程」という。)と、常温の水道水を、好ましくは50〜80℃まで2〜3℃/minで昇温しながら、前記すすぎ(1)工程後の洗浄対象物をさらにすすぐ工程(以下「すすぎ(2)工程」という。)と、を有する方法が挙げられる。
洗浄工程においては、食器洗い機用液体洗浄剤の1回の使用量を、水道水約3リットルに対して3〜9gとすることが好ましい。
洗浄工程での洗浄時間は、3〜50分間とすることが好ましく、より好ましくは5〜30分間である。すすぎ(1)工程でのすすぎ時間は、0.5〜10分間とすることが好ましく、より好ましくは1〜7分間である。すすぎ(2)工程でのすすぎ時間は、3〜50分間とすることが好ましく、より好ましくは5〜30分間である。
かかる効果が得られる理由は定かではないが、洗浄液中での(b)成分の配列を、(a)成分が崩してしまうことで、泡膜が不安定化されるため、と推察される。
本発明の食器洗い機用液体洗浄剤によれば、ひどい油汚れに対しても、高い洗浄効果が発揮される。
また、本発明の食器洗い機用液体洗浄剤は、(c)成分により色が付けられていることで、計量キャップに量り取る際の視認性に優れ、計量を行いやすい。さらに、(c)成分を、(a)成分及び(b)成分と組み合わせていることで、食器洗い機による洗浄を繰り返していても、洗浄対象物や食器洗い機庫内への染着が起きにくい。
表1〜3に示す配合組成に従い、後述の製造方法(未配合の成分がある場合、その成分は配合しない。)により、各例の液体洗浄剤をそれぞれ調製した。
表中の配合量の単位は「質量%」であり、いずれの成分も純分換算量を示す。
表中、「適量」は、pH調整剤として用いた1N水酸化ナトリウムの添加量を示す。
「バランス」は、各例の液体洗浄剤に含まれる全配合成分の合計の配合量(質量%)が100質量%となるように水が配合されていることを意味する。
「a/b比」は、(a)成分/(b)成分で表される質量比と同義であり、液体洗浄剤中の(b)成分の含有質量に対する、(a)成分の含有質量の割合を意味する。
以下に、表中に示した成分について説明する。
a−1:C18ジメチルアミノプロピルアミド(東邦化学株式会社製、商品名「カチナールMPAS」);一般式(a−1)中のR1=炭素数15の直鎖状のアルキル基である分子(C16)と、R1=炭素数17の直鎖状のアルキル基である分子(C18)と、の質量比でC16:C18=3:7の混合物。R2=水素原子、R3=プロピレン基((CH2)3)、R4=メチル基、R5=メチル基。
a−2:C14ジメチルアミノプロピルアミド(合成品);一般式(a−1)中のR1=炭素数13の直鎖状のアルキル基、R2=水素原子、R3=プロピレン基((CH2)3)、R4=メチル基、R5=メチル基。
a−3:C22ジメチルアミノプロピルアミド(合成品);一般式(a−1)中のR1=炭素数21の直鎖状のアルキル基、R2=水素原子、R3=プロピレン基((CH2)3)、R4=メチル基、R5=メチル基。
a−4:C18ジエチルアミノエチルアミド(日光ケミカルズ株式会社製、商品名「NIKKOL アミドアミンSV」);一般式(a−1)中のR1=炭素数15の直鎖状のアルキル基である分子(C16)と、R1=炭素数17の直鎖状のアルキル基である分子(C18)との混合物。R2=水素原子、R3=エチレン基、R4=エチル基、R5=エチル基。
a−5:C18ジエチルアミノプロピルアミド(合成品);一般式(a−1)中のR1=炭素数17の直鎖状のアルキル基、R2=水素原子、R3=プロピレン基((CH2)3)、R4=エチル基、R5=エチル基。
a−6:C14アミドプロピルトリメチルアンモニウム塩(合成品);a−2の4級化物[C13H27CONH(CH2)3N(CH3)3・CH3SO4]。
a’−1:C12ジメチルアミノプロピルアミド(合成品);一般式(a−1)中のR1=炭素数11の直鎖状のアルキル基、R2=水素原子、R3=プロピレン基((CH2)3)、R4=メチル基、R5=メチル基。
a’−2:C24ジメチルアミノプロピルアミド(合成品);一般式(a−1)中のR1=炭素数23の直鎖状のアルキル基、R2=水素原子、R3=プロピレン基((CH2)3)、R4=メチル基、R5=メチル基。
a’−3:ヤシ油EO(エチレンオキシド)付加型アンモニウムクロライド(ライオン・アクゾ株式会社製、商品名「エソカードC25」);陽イオン界面活性剤。
a−2(C14ジメチルアミノプロピルアミド)の合成例:
容量3Lの四つ口フラスコ内に、ミリスチン酸メチル(分子量228.4)907.0g(3.97mol)と、ジメチルアミノプロピルアミン(DMAPA、分子量102.2)121.6g(1.19mol)とを仕込み、反応容器内を窒素で2回減圧置換した後、185℃へ昇温した。180℃到達時を反応開始として1.5時間熟成した後、DMAPA(分子量102.2)405.7g(3.97mol)を4時間かけて滴下した。滴下終了後、7時間熟成を行い、その後、195℃まで昇温し、過剰のDMAPAを減圧除去(2.4kPa到達後1hr処理)することで、ミリスチン酸(C14)ジメチルアミノプロピルアミド1183gを得た。
b−1:第2級アルカンスルホン酸ナトリウム(クラリアントジャパン株式会社製、商品名「HOSTAPUR SAS 30A」)。
b−2:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(東京化成工業株式会社製、商品名「ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ソフトタイプ)」)。
b−3:ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(ライオン・アクゾ株式会社製、商品名「リパール870P」)。
b’−1:ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(炭素数12のアルコールと炭素数13のアルコールとの混合物に、エチレンオキシド平均3モル及びプロピレンオキシド平均3モルがそれぞれ付加したもの)(ライオン株式会社製、商品名「NNAEP−3030」)。
c−1:フードブルー2(ダイワ化成株式会社製、商品名「食用青色1号」)。
c−2:フードイエロー4(ダイワ化成株式会社製、商品名「食用黄色4号」)。
c−3:ピグメントグリーン7(関東化学株式会社製、商品名「ピグメントグリーン7」)。
c−4:アシッドレッド27(東京化成工業株式会社製、商品名「アシッドレッド27」)。
クエン酸ナトリウム2水和物(扶桑化学工業株式会社製、商品名「精製クエン酸ナトリウムL」)。
キサンタンガム(ケルコ社製、商品名「ケルザンT」)。
プロピレングリコール(株式会社アデカ製、商品名「化粧用プロピレングリコール」)。
塩化カルシウム2水和物(株式会社トクヤマ製、商品名「粒状塩化カルシウム」)。
クメンスルホン酸ナトリウム(テイカ株式会社製、商品名「テイカトックスN5040」)。
安息香酸ナトリウム(株式会社伏見製薬所製、商品名「安息香酸ナトリウム」)。
香料:特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A。
アミラーゼ:ノボザイムズジャパン株式会社製、商品名「ターマミルウルトラ300L」。
プロテアーゼ:ノボザイムズジャパン株式会社製、商品名「サビナーゼウルトラ16XL」。
pH調製剤:水酸化ナトリウム(鶴見曹達株式会社製)。
水:イオン交換水。
(実施例1〜22、比較例1〜6)
表1〜3の組成に従い、溶媒の水に、(a)成分又は(a’)成分と、(b)成分又は(b’)成分と、(c)成分と、任意成分と、を溶解することにより、各例の液体洗浄剤0.8kgをそれぞれ調製した。
その際、(c)成分は、予め調製しておいた下記着色剤溶液を用い、表1〜3の組成に示す濃度となるように添加した。なお、(b)成分又は(b’)成分の配合量は、該着色剤溶液から持ち込まれる(b)成分又は(b’)成分の量を含む。
着色剤溶液:(c)成分40質量部と、(b)成分又は(b’)成分40質量部と、イオン交換水20質量部と、をスターラーで10分間攪拌して調製したもの。
共通成分(X):クエン酸ナトリウム2水和物 18質量%、キサンタンガム 0.2質量%、プロピレングリコール 5.0質量%、塩化カルシウム2水和物 0.3質量%、クメンスルホン酸ナトリウム 2.0質量%、安息香酸ナトリウム 1.5質量%、香料 0.04質量%、アミラーゼ 1.0質量%、プロテアーゼ 1.0質量%。
各例の液体洗浄剤のpH(25℃)は、いずれも7.0となるように、pH調整剤(1N水酸化ナトリウム)により調整した。組成物のpH(25℃)は、25℃に調整した液体洗浄剤を、ガラス電極式pHメーター(HM−30G、東亜ディーケーケー株式会社製)を用いて測定した。測定方法は、JIS Z 8802:1984「pH測定方法」に準拠して行った。
各例の液体洗浄剤について、以下に示す評価方法によって各評価を行い、その結果を表1〜3に併記した。
食器洗い機として、自動食器洗い乾燥機(パナソニック株式会社製、機種NP−40SX2)を用いた。各評価において、洗浄処理は、該自動食器洗い乾燥機に設定されている標準コース(節電モード又は通常モード)で運転することにより行った。
節電モードとは、通常モードと比較して、洗浄工程での水温が15℃低く設定されている。該標準コース(節電モード)の内容を以下に示す。
該自動食器洗い乾燥機に液体洗浄剤6g(水道水3Lに対し)を投入した後、約5℃の水道水を庫内に導入して調製される洗浄液を40℃まで2〜3℃/minで昇温しながら20分間洗浄を行い、該洗浄液を排水する。次いで、新たな水道水を導入し、すすぎ(2分間/回)と排水との繰返し3回を行う。排水後、新たな水道水を導入し、70℃まで2〜3℃/minで昇温しながらすすぎ1回(最終すすぎ)20分間を行い、排水後、温風を循環させながら食器等を乾燥する。
前記自動食器洗い乾燥機に液体洗浄剤6gを投入し、前記標準コース(通常モード)にて運転を行った。
洗浄開始から水温が50℃に達した時点で運転を止めると同時に扉を開け、その15秒後に庫内の泡立ちを測定した。
その際、庫内の3箇所をランダムに選択し、物さしで該箇所の泡高(mm)をそれぞれ測定し、これらの平均値を求めた。この泡高が10mm以下であれば合格とした。
油汚れとして、牛脂/ラード/バター/サラダ油=3/3/3/1(質量比)の混合油とレトルトカレー(ボンカレーゴールド21辛口)とを用いた。
前記混合油3g及び前記レトルトカレー6gをそれぞれ全体に付着させて汚染したポリプロピレン製弁当箱(縦110mm、横170mm、高さ35mm)を、前記自動食器洗い乾燥機に装填し、液体洗浄剤6gを投入して標準コース(節電モード)で洗浄処理を施した。
洗浄処理の後、ポリプロピレン製弁当箱の仕上がり具合を観察し、下記の評価基準に基づいて、油汚れに対する洗浄力を評価した。評価点が3点以上であれば合格とした。
(評価基準)
4点:油汚れが完全に除去されていた。
3点:若干油汚れが残っていたが、洗い直す必要がないレベルであった。
2点:油汚れが残っており、洗い直す必要があるレベルであった。
1点:油汚れがべっとりと残っていた。
計量キャップに量り取る際の視認性:
2012年4月時点で市販されている、ライオン株式会社製「チャーミークリスタジェル」に使用されている計量キャップ付容器を用い、液体洗浄剤を計量キャップに計量したときの視認性を、下記の評価基準に基づいて目視で評価した。
女性専門パネル10名の評価点を平均し、平均値が2.5点以上であれば、計量キャップに量り取る際の視認性が良好である、として合格とした。
(評価基準)
3点:計量しやすい、2点:やや計量しやすい、1点:計量しにくい。
ポリプロピレン製のまな板(縦280mm×横160mm×厚さ10mm)の両面それぞれに、カッター(オルファ(OLFA)株式会社製、万能M型)の刃先を1mm突出させて、前記まな板の面の上下方向及び左右方向に各々10mm間隔で方眼紙様にキズを付けたもの、を洗浄対象物とした。
このまな板の片面上に、液体洗浄剤24g(標準使用量の4倍)を塗布し、温度20℃、相対湿度30%RH恒温槽中に2時間放置した。
次いで、該まな板を前記自動食器洗い乾燥機に装填し、標準コース(節電モード)で洗浄処理を施した。この後、洗浄処理後のまな板と、液体洗浄剤の塗布も洗浄処理も施していないポリプロピレン製のまな板と、を目視により比較し、まな板への染着の有無を確認した。該洗浄処理を繰り返し行い、毎回の洗浄処理後に、まな板への染着の有無を確認し、まな板への染着が認められた洗浄処理回数を求めた。この洗浄処理回数が多いほど、まな板に染着しにくいことを意味する。
なお、表中、「>100」とは、洗浄処理回数が100回を超えても、まな板への染着が認められないこと、を意味する。
Claims (2)
- (a)成分/(b)成分で表される質量比が0.5〜1.4である、請求項1記載の食器洗い機用液体洗浄剤。
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