JP6116174B2 - 便通改善用経口組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、経口組成物、特に便通改善に有効な経口組成物に関する。
便秘は、水溶性食物繊維の不足、水分の不足、欠食、運動不足、ストレスなどによって引き起こされる排便障害であり、腸管内のガス発生による腹部膨満や、腸管内容物が硬結することによる排便困難など、日常生活に不快感をもたらす障害である。
従来から、便通の改善には、センナの成分であるセンノシドや、ダイオウ、エビスグサ、アロエの成分であるエモジンなどの、アントラキノン類が用いられている(特許文献1)。しかし、アントラキノン類は、平滑筋に直接作用して平滑筋を収縮させるので、人によってはその作用が強すぎて、使用時に腹痛等の不快な副作用が生じることがある(非特許文献1)。
また水溶性食物繊維にも便通改善効果があることが知られている(例えば、特許文献2、非特許文献2〜5)。具体的には、水溶性食物繊維を十分な量の水分と一緒に摂取すると、水分を吸収して膨潤し、便量の増加や、便を柔らかくする効果がある。しかしながら、その効果を実感するためには、多量の摂取が必要である。
さらに便通の改善には、悪玉菌である有害菌の増殖を抑制し、善玉菌である有用菌の増殖環境を維持するための腸内環境の改善も有効である(非特許文献6)。具体的には、乳酸菌やビフィズス菌、オリゴ糖などを含有する飲食品の摂取による有用菌の増殖促進に加えて、腸管内容物を積極的に排除し有用菌優勢にする方法も提案されている(特許文献3)。しかしながら、その効果を実感するためには、長期間にわたり継続摂取することが必要である。
特開平11−180884号公報 特開2003−12537号公報 国際公開第2004/067037号パンフレット
「センノシド(プルゼニド)」 ペインクリニック Vol.27 No.5 (2006 .5) 「難消化性デキストリンを配合した粉末清涼飲料の摂取が健常女子学生の便通に及ぼす影響」 健康・栄養食品研究 Vol.2 No.1 1999, pp.44-50 「難消化性デキストリン含有飲料摂取による便性への影響」 健康・栄養食品研究 Vol.2 No.2 1999, pp.52-56 「難消化性デキストリンを含有した飲料の摂取による排便状況の改善効果」 健康・栄養食品研究 Vol.3 No.2 2000, pp.29-35 「難消化性デキストリンを配合した飲料の摂取が健常人の便通に及ぼす影響」 健康・栄養食品研究 Vol.3 No.4 2000, pp.31-37 有胞子乳酸菌(Bacillus coagulans)によるヒト腸内菌叢改善効果についての研究、Progress in Medicine Vol.17 No.12 pp.3303-3308 1997.12
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、腹痛を伴わずに、少量で便秘症状を改善する効果に優れた経口組成物を提供することである。また、本発明の他の目的は、乳酸菌(生菌)を配合した場合でも、その菌数の減少を抑制して乳酸菌(生菌)を安定に含有する経口組成物を提供することである。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねていたところ、センナエキスと水溶性食物繊維を特定の割合で配合することで、腹痛を伴わずに、少量であっても有意に便通が改善する経口組成物が調製できることを見出した。
さらに、乳酸菌には、前述するように腸内環境を改善することで便秘を改善する効果が知られているが、本発明者の実験によると、乳酸菌をセンナエキスと併用すると組成物中の菌数が減少し、その効果が低減することが判明した。これは、たとえば、過酷な環境に強い有胞子性乳酸菌などであっても発芽してしまうと耐環境性が低下してしまうところ、センナエキスは吸湿性が高く、当該センナエキス中の水分と接触することにより乳酸菌が発芽してしまうことが原因と考えられる。とくにセンナエキスと乳酸菌を混合、接触させた後に錠剤化すると、発芽した乳酸菌が、錠剤化工程における打錠や、製品保管中の熱、水分などにより死滅しやすかった。しかしながら、本発明者の研究により、かかる問題はセンナエキスに不溶性食物繊維を併用することで解消することを見出した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成したものであり、下記の実施形態を提供するものである。
項1.センナエキスを乾燥換算で50〜500mg/日、および水溶性食物繊維を乾燥換算で250〜2000mg/日の割合で含有することを特徴とする経口組成物。
項2.さらに乳酸菌を含有する項1に記載する経口組成物。
項3.さらに不溶性食物繊維を含有することを特徴とする項2に記載する経口組成物。
項4.便通改善用の経口組成物である、項1〜3のいずれか1項に記載する経口組成物。
項5.飲食品、医薬部外品、または医薬品である、項1〜4のいずれか1項に記載する経口組成物。
本発明の経口組成物によれば、腹痛の発生を有意に抑制しながら便通を良好に改善することができる。特に、センナエキス及び水溶性食物繊維に加えて、乳酸菌を配合してなる本発明の経口組成物は、腹痛の発生をそのまま抑制しながらも、より一層優れた便通改善効果を発揮することができる。
また、不溶性食物繊維を含有する本発明の経口組成物によれば、センナエキスと乳酸菌を併用した場合でも、乳酸菌(生菌)数の減少を有意に抑制することができ、乳酸菌を併用した場合の優れた便通改善効果を安定に維持することができる。
本発明の経口組成物は、センナエキスおよび水溶性食物繊維を必須成分として含有する。また好ましくは、センナエキスおよび水溶性食物繊維に加えて、さらに乳酸菌、または乳酸菌と不溶性食物繊維を含有する。
以下、これらの各成分について説明する。
(1)センナエキス
センナ(学名:Senna alexandrina、シノニムCassia angustifolia M. Vahl、C. acutifolia Delile等)は、マメ科ジャケツイバラ亜科に属する植物であり、産地に応じてアレキサンドリアセンナ、またはチンネベリセンナとも称される。
センナエキスは、かかるセンナの植物体全体またはその部分(小葉、葉柄、葉軸、果実、花、茎)から任意の溶媒を用いて抽出したセンノシドを含む抽出画分である。抽出に使用するセンナは、どの部分を使用してもよいが、医薬用途で使用する場合は小葉、葉柄、葉軸、果実及び花のいずれか、好ましくは小葉、葉柄、葉軸及び果実であり、医薬用途以外の例えば食品用途で使用する場合は茎を用いることが好ましい。
センナエキスは、センナの抽出対象部位を、そのまま或いは必要に応じて、乾燥、細切、破砕、圧搾または煮沸処理したものを冷水、熱水若しくは有機溶媒、あるいは水と有機溶媒の混合液等の抽出溶媒で抽出することにより取得することができる。この抽出に使用される有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の単独或いは2種以上の組み合わせを挙げることができる。上記抽出溶媒の中で、好ましくは水、エタノールおよびイソプロパノール等の低級アルコール、あるいは水とこれらの低級アルコールとの混合液を挙げることができ、より好ましくは水、または水とエタノールとの混合液である。
また、抽出温度としては、室温以上であることが好ましく、例えば室温〜100℃程度、とりわけ50〜80℃程度の高温で行うことがより好ましい。
かかるセンナエキスの調製方法は、特に制限されるものではなく、常法に従って行うことができる。一例として、センナの抽出対象部位の乾燥粉砕物1重量部に対して2〜500重量部、好ましくは50〜200重量部の水を加え、室温〜100℃程度、好ましくは50〜80℃程度で撹拌しながら1〜300分程度、好ましくは10〜90分程度抽出を行った後、濾過により固形分を取り除く方法を挙げることができる。
かくして得られるセンナエキスは、センナに含まれるセンノシドを始めとする可溶性成分が抽出溶媒に溶解した液状物である。本発明が対象とするエキスは、液状物、またはその濃縮液であってもよいし、またその乾燥物(乾燥エキスまたは粉末乾燥エキス)であってもよい。上記で得られた液状物を乾燥して乾燥エキスを得る方法としては、減圧蒸留等により抽出溶媒を除去する方法、または減圧乾燥や凍結乾燥等の乾燥処理を施して抽出溶媒を除去する方法、ドライスプレーや噴霧乾燥処理などを挙げることができる。
なお、センナエキスは、センナの小葉、葉柄、葉軸または果実を原料として調製されたもの(例えばセンナ葉エキス)、並びにセンナの茎を原料として調製されたもの(例えばセンナ茎エキス)がいずれも市販されており、誰でも商業的に入手することができる。
かかるセンナエキスは、本発明の経口組成物の一日摂取量中に50mg〜500mg、好ましくは100mg〜450mg、より好ましくは150mg〜400mg、さらに好ましくは150mg〜375mg(乾燥物相当量)となるような割合で含まれていることが望ましい。また本発明の経口組成物100重量%中に含まれる上記センナエキスの割合は、上記の範囲となるものであればよく、0.5〜70重量%の範囲から適宜調整することができる。
(2)水溶性食物繊維
水溶性食物繊維は、人の消化酵素によって消化されない食物に含まれている、水溶性の難消化性成分の総称である。その多くは植物性、藻類性、菌類性食物の細胞壁を構成する成分であり、多くは炭水化物、特に多糖類に相当する。
食物繊維は大きく分けて水溶性食物繊維(SDF:soluble dietary fiber)と不溶性食物繊維 (IDF:insoluble dietary fiber)に分類され、水溶性食物繊維はさらに難発酵性食物繊維と発酵性食物繊維に分類される。本発明は、これらのうち水溶性食物繊維を対象とするものである。
水溶性食物繊維としては、制限はされないが、例えば、寒天、アガロース、ポリデキストロース、アルギン酸ナトリウム(低分子化アルギン酸ナトリウムを含む)、イヌリン、カラギーナン、難消化性デキストリン、水溶性大豆多糖類、サイリウム、フコイダン、ラミナラン、カルボキシメチルセルロースナトリウム等の難発酵性食物繊維;アラビアガム、ペクチン(低分子化ペプチンを含む)、グァーガム、グァー豆酵素分解物(グアーガム分解物)、ローカストビーンガム、プルラン、カードラン、キサンタンガム、ジェランガム、低分子化ヘミセルロース、グルコマンナン等の発酵性食物繊維を挙げることができる。
これらの水溶性食物繊維は、一種単独で使用してもよいし、また二種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。好ましくは難発酵性の水溶性食物繊維である。
これらの水溶性食物繊維の形態は特に制限されず、液状等の液体形態であってもよいし、また粉末状や顆粒状等の固体形態であってもよい。好ましくは粉末状や顆粒状等の固体形態である。かかる水溶性食物繊維はいずれも商業的に入手することができる。
かかる水溶性食物繊維は、本発明の経口組成物の一日摂取量中に250mg〜2000mg、好ましくは250mg〜1800mg、より好ましくは500mg〜1800mg(乾燥物相当量)となるような割合で含まれていることが望ましい。また本発明の経口組成物100重量%中に含まれる上記水溶性食物繊維の割合は、上記の範囲となるものであればよく、20〜98重量%の範囲から適宜調整することができる。
本発明の経口組成物は、前述するセンナエキスと水溶性食物繊維を一日摂取形態(一日投与形態)中に上記の割合で含むことを特徴とする。かかる経口組成物は、センナの副作用である腹痛の発生を有意に抑えながらも、便通改善効果を有する発揮することができる。
また本発明の経口組成物には、さらにセンナエキスと水溶性食物繊維に加えて、さらに乳酸菌、または乳酸菌と不溶性食物繊維を配合することもでき、斯くして、腹痛発生抑制効果はそのままに、より高い便通改善効果を有する組成物として調製することができる(実験例2参照)。特にセンナエキス、水溶性食物繊維及び乳酸菌に加えて、不溶性食物繊維を含有する経口組成物は、センナエキスと乳酸菌とを併用することによる乳酸菌(生菌)数の減少が有意に抑制され、乳酸菌を併用することによる優れた便通改善効果を安定に保持することができる点で有用である。
(3)乳酸菌
本発明で対象とする乳酸菌は、非病原性及び非毒性の、人体に安全な乳酸菌である。具体的には、Streptococcus thermophilus等のストレプトコッカス属に属する乳酸菌;Lactobacillus delbruekii subsp.bulgaricus、Lactobacillus gasseri、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus plantarum、Lactobacillus casei group、Lactobacillus rhamnosus、Lactobacillus helveticus、Lactobacillus paracasei等のラクトバチルス属に属する乳酸菌;Bifidobacterium bifidum、Bifidobacteriumbreve、Bifidobacterium longum、Bifidobacterium lactis等のビフィドバクテリウム属に属する乳酸菌(ビフィズス菌)、及び有胞子性乳酸菌(bacillus coagulans)を挙げることができる。これらは一種単独で使用しても、また二種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。好ましくは、胃や十二指腸で死滅せず、初期の菌量が所定部位(腸内)に到達することができる耐酸性の乳酸菌である。かかる乳酸菌としてLactobacillus plantarum、及び有胞子性乳酸菌(bacillus coagulans)を挙げることができる。好ましくは有胞子性乳酸菌(bacillus coagulans)である。
これらの乳酸菌は、乳酸菌そのものまたは乳酸菌製剤として、いずれも商業的に入手することができる。
かかる乳酸菌は、本発明の経口組成物の一日摂取量中に生菌数として、1000個以上、好ましくは1万個以上、より好ましくは10万個以上であり、具体的には、1000個〜100億個、好ましくは1万個〜50億個、より好ましくは10万個〜5億個となるような割合で含まれていることが望ましい。
(4)不溶性食物繊維
不溶性食物繊維としては、制限はされないが、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、キチン、キトサン等を例示することができる。とくに、繊維性植物から得られたα−セルロースを酸で部分的に解重合して精製した結晶セルロースが好ましい。結晶セルロースは、医薬品添加物や食品添加物として広く用いられている成分である。白色の無味無臭の粉末で、水に溶けないとともに、化学的に不活性であることから、賦形剤や分散剤等として有効成分と併用して使用される。
かかる不溶性食物繊維は商業的に入手することができる。
かかる不溶性食物繊維は、前述する乳酸菌とともに、センナエキスと水溶性食物繊維を含む本発明の経口組成物に配合することができ、それによりセンナエキス存在下での乳酸菌(生菌)数の減少を抑制するように働く。不溶性食物繊維のうち、例えば、結晶セルロースの含有量としては、センナエキス100重量部に対して、好ましくは15重量部以上、より好ましくは15〜200重量部、さらに好ましくは18〜100重量部である。また本発明の経口組成物100重量%中に含まれる結晶セルロースの割合は、上記の範囲となるものであればよく、0.04〜40重量%の範囲から適宜調整することができる。
(5)本発明の経口組成物
本発明の経口組成物は、上記の成分からなるものであってもよいし、それらを有効成分として、さらに薬学上又は食品衛生上許容される担体又は添加物等の他の成分を含有するものであってもよい。かかる担体又は添加物の種類及び配合量は、本発明の効果を損なわないことを限度として、本発明の経口組成物の剤型又は使用目的に応じて、適宜選択調整することができる。
本発明の経口組成物は、前述するように一日摂取形態(一日投与形態)中に特定の割合のセンナエキス及び水溶性食物繊維を含有することにより、センナの副作用である腹痛発生を有意に抑制しながら、優れた便通改善効果を発揮し、その結果、便秘や便秘による腹部膨満感を解消することができる。また、本発明の経口組成物は、センナエキス及び水溶性食物繊維に加えて、乳酸菌を配合することにより、腹痛の発生をそのまま抑制しながらも、より一層優れた便通改善効果を発揮することができ、ここに、さらに不溶性食物繊維を含有することにより、乳酸菌(生菌)数の減少を有意に抑制することができ、乳酸菌を併用した場合の優れた便通改善効果を安定に維持することができる。
かかる本発明の経口組成物は、本発明の効果を妨げない限り、上記成分に加えてさらに他の植物加工物、機能性成分、または薬効成分を配合することができる。なお、これらの成分は、1種単独で上記成分と組み合わせて使用してもよいし、また2種以上を任意に組み合わせて、上記成分と併用することもできる。
本発明の経口組成物は、センナエキスの原料、また他に配合する薬効成分に応じて、医薬品、医薬部外品、または飲食品として調製することができる。例えば、センナエキスの原料としてセンナの小葉、葉柄、葉軸または果実を使用した場合は医薬品として、センナの茎を使用した場合は医薬部外品または飲食品として調製される。
本発明の経口組成物は、上記各成分の配合物をそのまま経口組成物として調製してもよいし、また必要に応じて、錠剤、丸剤、カプセル剤(軟カプセル剤、硬カプセル剤)、散剤(粉末剤)、および顆粒剤(ドライシロップを含む)などの各種の固形製剤、または内服用液剤(液剤、懸濁剤、シロップ剤を含む)などの液状製剤などの、通常の剤型にすることができる。各成分の安定性や携帯性から、好ましくは固形製剤の形態(剤型)である。
製剤化は、医薬や食品(特にサプリメント)の分野で採用されている通常の製剤化手法を適用することができる。例えば、錠剤は、各成分を処方に従って添加配合し、粉砕、造粒、乾燥、整粒および混合を行い、得られた調製混合物を打錠することによって調製することができる。
さらに、必要に応じて、製剤化のための添加物、例えば、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、流動化剤、分散剤、湿潤剤、防腐剤、粘稠剤、pH調整剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、溶解補助剤などを配合することができ、また、コーティング剤を用いてコーティング錠剤にすることもできる。ペースト状の膠剤とすることもできる。
本発明の経口組成物の1日の目安摂取量(1日投与量)は、対象者の年齢、性別、体重、症状に応じて、適宜設定調整することができるが、例えば、成人(体重60kg)を対象とする場合、センナエキスの1日摂取量が50mg〜500mg、好ましくは100mg〜450mg、より好ましくは150mg〜400mg、さらに好ましくは150mg〜375mg(乾燥重量)となるように、また水溶性食物繊維の1日摂取量が250mg〜2000mg、好ましくは250mg〜1800mg、より好ましくは500mg〜1800mg(乾燥重量)となるように、含まれていることが望ましい。なお、本発明の経口組成物は、1日あたり上記の摂取量になるように、1日に1〜数回に分けて摂取することもできる。服用時刻についても特に制限はないが、例えば空腹時、食前、食間または就寝前が挙げられる。
以下に実験例、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実験例になんら限定されるものではない。
参考製造例1
センナ茎(チンネベリセンナの小葉、葉柄、葉軸、実、花などを含まない「茎」だけを選別したもの)を、熱水を用いて抽出処理し、得られた抽出物をフィルタープレスを用いて濾過し、ろ液を回収した。次いで、回収したろ液を真空濃縮機を用いて濃縮し、これに乾燥重量で等量になるようにデキストリンを配合し混合した。これをヘリコイド式瞬間滅菌機に供して殺菌し、次いでスプレードライヤーに供して乾燥粉末化した。斯くして調製したセンナ茎エキスの乾燥粉末(センナ茎エキス及びデキストリンを等量含有)を「センナエキス末」として、以下の実験に使用した。
実験例1 便通改善効果
(1)被験試料の作製(実施例1〜14、比較例1〜11)
表1に記載する各成分の混合物を3等分にし、それぞれゼラチン製のカプセル基剤に封入して、カプセル形態を有する経口組成物(3カプセル)を調製した。これらを被験試料(実施例1〜14、比較例1〜11)として、下記の実験を行った。
なお、カプセル剤の作製に使用した各成分は、下記の通りである。
センナエキス末:上記参考製造例1の方法で調製したものを使用(エキス50重量%、デキストリン50重量%)。
難消化性デキストリン:ファイバーソル2(松谷化学株式会社)
ポリデキストロース:スターライトIII(TATE&LYLA社)
グァーガム:サンファイバーHG(太陽化学株式会社)
乳酸菌組成物:Bacillus coagulansと乳糖を含有する組成物。1mgあたり約500万個の乳酸菌(生菌)が含まれている。
(2)便通改善効果の評価
上記で調製した被験試料(3カプセル)をそれぞれ便秘を自覚する10名に1日1回、就寝前に7日間毎日継続して服用してもらい、7日後に「便通改善効果」及び「腹痛の有無」を評価してもらった。なお、各効果の評価は、下記に示す5段階評価のいずれに該当するかを回答してもらうことで実施した。
<便通改善効果>
満足
やや満足
どちらともいえない
やや不満
不満。
<腹痛>
痛くなかった
どちらかといえば痛くなかった
どちらともいえない
どちらかといえば痛かった
痛かった。
便通改善について「満足」、「やや満足」と評価した人数を、また腹痛について「痛くなかった」、「どちらかといえば痛くなかった」と評価した人数をそれぞれ集計し、以下の通り分類した。
<便通改善効果>
◎:7〜10名
○:5〜6名
△:3〜4名
×:0〜2名
<腹痛>
○:7〜10名
△:4〜6名
×:0〜3名。
結果を表1に併せて示す。
Figure 0006116174
表1に示すように、水溶性食物繊維(難消化性デキストリン(250〜2000mg/日)、ポリデキストロース(2000mg/日)、グァーガム(2000mg/日))、及び乳酸菌組成物(10〜30mg/日)は、いずれも単独では便通改善効果が認められなかった(比較例4〜9)。またセンナエキス末も500〜750mg/日(センナエキスの乾燥重量に換算して250〜375mg/日)の量では単独で便通改善効果が認められず(比較例1および2)、またセンナエキス末50〜300mg/日(センナエキスの乾燥重量に換算して25〜150mg/日)の量では、水溶性食物繊維である難消化性デキストリンを併用しても便通改善効果は認められなかった(比較例10〜11)。一方、センナエキス末を1500mg/日(センナエキスの乾燥重量に換算して750mg/日)も服用すると、単独で便通改善効果が得られたが、腹痛という副作用を生じた(比較例3)。
これに対して、センナエキス末300〜750mg/日(センナエキスの乾燥重量に換算して150〜375mg/日)に水溶性食物繊維(難消化性デキストリン(250〜1800mg/日)、ポリデキストロース(500mg/日)、グァーガム(500mg/日))を併用すると、腹痛を生じることなく、便通改善効果が得られた(実施例1〜11)。またこれに更に乳酸菌を併用することで、腹痛を生じることなく、一層良好な便通改善効果が得られた(実施例12〜14)。
この結果から、センナエキスと水溶性食物繊維とを特定の割合で併用することで、センナエキスの副作用である腹痛を有意に抑制しながら、良好な便通改善効果が得られることが判明した。かかる割合としては、一日服用量として、センナエキスについては50〜500mg、好ましくは100〜500mg、より好ましくは150〜500mgを、水溶性食物繊維については250〜2000mg、好ましくは250〜1800mg/日を挙げることができる。また、かかるセンナエキスと水溶性食物繊維の組合せに、さらに乳酸菌を併用することで、センナエキスの副作用である腹痛はそのまま有意に抑制しながらも、一層良好な便通改善効果が得られることが判明した。
実験例2 乳酸菌減少抑制効果
(1)被験試料の作製(実施例15〜18)
表2に記載する各成分を混合して、錠剤の慣用法に従って(打錠圧:4N)、300mgの錠剤(Φ8mm)を作製した。
なお、錠剤の作製に使用した各成分は、下記の通りである。
センナエキス末:上記参考製造例1の方法で調製したものを使用(エキス50重量%、デキストリン50重量%)。
不溶性食物繊維:結晶セルロース(セオラス ST-100、旭化成ケミカルズ株式会社)
難消化性デキストリン:ファイバーソル2(松谷化学株式会社)
ポリデキストロース:スターライトIII(TATE&LYLA社)
グァーガム:サンファイバーHG(太陽化学株式会社)
ステアリン酸カルシウム:ステアリン酸カルシウム(太平化学産業株式会社)
乳酸菌組成物:Bacillus coagulansと乳糖を含有する組成物。1mgあたり約500万個の乳酸菌(生菌)が含まれている。
Figure 0006116174
(2)不溶性食物繊維の乳酸菌減少抑制効果の評価
上記で作製した錠剤(実施例15〜18)を、相対湿度75±5%、40±2℃の条件下で2週間保管した後、各錠剤に残存する菌数を、下記の方法で測定した。
<乳酸菌数の測定>
(1)錠剤を乳鉢で粉砕する。
(2)粉砕した錠剤を採取して滅菌希釈水にて10倍段階希釈試料液を調製する。
(3)MRS寒天平板培地を調製し、この表面に上記(2)で調製した試料液を塗沫する(塗沫平板の調製)。
(4)上記で調製した塗沫平板を30±1℃で3日間、嫌気条件下で培養する。
(5)培養後、出現したプラークが乳酸菌であることを確認した後、集落を計測して生菌数を算定する(集落数×希釈倍率)。
結果を表3に示す。
Figure 0006116174
表3に示すように、不溶性食物繊維(結晶セルロース)を配合しない場合(実施例15)、1錠あたりの乳酸菌(生菌)の数は約700万個であったところ、不溶性食物繊維を配合することで、生菌数が2000万〜2300万個残存していることが判明した。この結果から、センナエキスに乳酸菌を併用することで乳酸菌(生菌)の量が減少すること、かかるセンナエキス存在下での乳酸菌の減少は、これにさらに不溶性食物繊維を併用する(とくに、センナエキス100重量部に対して、好ましくは15重量部以上併用する)ことで有意に抑制することができることがわかった。

Claims (4)

  1. 一日投与形態中に、センナエキスを乾燥換算で150〜375mg、および水溶性食物繊維を乾燥換算で250〜1800mgの割合で含有することを特徴とする便通改善用の経口組成物。
  2. さらに乳酸菌を含有する請求項1に記載する経口組成物。
  3. さらに不溶性食物繊維を含有することを特徴とする請求項2に記載する経口組成物。
  4. 医薬品、医薬部外品、または飲食品である、請求項1〜のいずれか1項に記載する経口組成物。
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