JP2876541B2 - ビフィズス菌増殖促進剤 - Google Patents
ビフィズス菌増殖促進剤Info
- Publication number
- JP2876541B2 JP2876541B2 JP33215889A JP33215889A JP2876541B2 JP 2876541 B2 JP2876541 B2 JP 2876541B2 JP 33215889 A JP33215889 A JP 33215889A JP 33215889 A JP33215889 A JP 33215889A JP 2876541 B2 JP2876541 B2 JP 2876541B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bifidobacterium
- growth
- weight
- mevalonic acid
- bifidobacteria
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacteriu
m)に属する微生物(以下、「ビフィズス菌」と称する
ことがある)の増殖促進剤に関し、特にはメバロン酸か
らなるビフィズス菌増殖促進剤に関する。
m)に属する微生物(以下、「ビフィズス菌」と称する
ことがある)の増殖促進剤に関し、特にはメバロン酸か
らなるビフィズス菌増殖促進剤に関する。
[従来の技術] ビフィズス菌は、母乳栄養児の腸内で特異的に優勢に
存在し、乳児の感染防止と栄養生理の面から重要視され
てきたが、近年になって成人から老人に到るまで広く分
布していることが明らかになり、ヒトにとって有益な種
々の役割を果たしていることが知られるようになった。
そして、ヒトの健康管理の面から腸内のビフィズス菌を
優勢に維持しようとする試みが行われるようになり、ビ
フィズス菌を添加した乳製品やビフィズス菌の生菌製剤
が市販されている。
存在し、乳児の感染防止と栄養生理の面から重要視され
てきたが、近年になって成人から老人に到るまで広く分
布していることが明らかになり、ヒトにとって有益な種
々の役割を果たしていることが知られるようになった。
そして、ヒトの健康管理の面から腸内のビフィズス菌を
優勢に維持しようとする試みが行われるようになり、ビ
フィズス菌を添加した乳製品やビフィズス菌の生菌製剤
が市販されている。
また、一方では、ビフィズス菌の増殖を促進する物質
が見い出され、これをビフィズス菌とともに、または単
独で乳製品などに添加したり、ヒトに投与する試みが行
われている。
が見い出され、これをビフィズス菌とともに、または単
独で乳製品などに添加したり、ヒトに投与する試みが行
われている。
ビフィズス菌の増殖を促進することが従来から知られ
ている物質としては、N−アセチルグルコサミン、ニン
ジン抽出液に含まれるパンテチン、ラクチュロース、ラ
フィノース(「ビフィズス菌」、株式会社ヤクルト本
社、1979年)、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、コン
ニャクオリゴ糖(「理研腸内フローラシンポジウム4、
腸内フローラと食物因子」、学会出版センター、1984
年)、その他酵母エキス、ペプトンなどを挙げることが
できる。なお、本出願人は、柑橘類の果実にビフィズス
菌増殖活性物質が含まれていることを見いだし、別途特
許出願している(特願平1−94928号)。
ている物質としては、N−アセチルグルコサミン、ニン
ジン抽出液に含まれるパンテチン、ラクチュロース、ラ
フィノース(「ビフィズス菌」、株式会社ヤクルト本
社、1979年)、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、コン
ニャクオリゴ糖(「理研腸内フローラシンポジウム4、
腸内フローラと食物因子」、学会出版センター、1984
年)、その他酵母エキス、ペプトンなどを挙げることが
できる。なお、本出願人は、柑橘類の果実にビフィズス
菌増殖活性物質が含まれていることを見いだし、別途特
許出願している(特願平1−94928号)。
[発明が解決しようとする課題] 前記の公知のビフィズス菌増殖促進物質においては、
ビフィズス菌の増殖促進効果が不十分であったり、その
製造方法が煩雑であったり、あるいは効果である等の欠
点がった。また、酵母エキスやペプトンなどを食品(例
えば発酵乳)の製造に利用する場合には、食品の風味を
損ない嗜好性の低下を招く欠点があった。
ビフィズス菌の増殖促進効果が不十分であったり、その
製造方法が煩雑であったり、あるいは効果である等の欠
点がった。また、酵母エキスやペプトンなどを食品(例
えば発酵乳)の製造に利用する場合には、食品の風味を
損ない嗜好性の低下を招く欠点があった。
本発明者は、前記の問題点を解決すべくビフィズス菌
の増殖促進物質について鋭意検討したところ、メバロン
酸にビフィズス菌増殖促進作用があり、しかも、ビフィ
ズス菌含有食品に利用しても食品の風味を損なわないこ
とを見い出した。本発明は、この知見に基づくものであ
る。
の増殖促進物質について鋭意検討したところ、メバロン
酸にビフィズス菌増殖促進作用があり、しかも、ビフィ
ズス菌含有食品に利用しても食品の風味を損なわないこ
とを見い出した。本発明は、この知見に基づくものであ
る。
[課題を解決するための手段] 従って、本発明は、メバロン酸からなることを特徴と
する、ビフィドバクテリウム属に属する微生物の増殖促
進剤に関するものである。
する、ビフィドバクテリウム属に属する微生物の増殖促
進剤に関するものである。
メバロン酸は、火落ち菌(乳酸菌の1種)の増殖因子
として発見され、種々の微生物および植物に対して成長
促進作用を有するものである。また、メバロン酸はヒト
を初めとする動植物の生体内に存在する有用な物質であ
り、ヒトなどが摂取しても危険はなく、安全性の高い物
質である。
として発見され、種々の微生物および植物に対して成長
促進作用を有するものである。また、メバロン酸はヒト
を初めとする動植物の生体内に存在する有用な物質であ
り、ヒトなどが摂取しても危険はなく、安全性の高い物
質である。
本発明で用いることのできるメバロン酸は、天然のも
のでも、種々の方法により合成されたものでもよく、さ
らに、精製されたものでも、未精製のものでもよく、特
に制限されるものではない。例えば、特開昭63−216484
号、特開昭63−216485号、特開昭63−216486号または特
開昭63−216487号の各明細書に記載されている、微生物
を利用した方法で製造することができる。また、化学的
方法で製造することもできる。
のでも、種々の方法により合成されたものでもよく、さ
らに、精製されたものでも、未精製のものでもよく、特
に制限されるものではない。例えば、特開昭63−216484
号、特開昭63−216485号、特開昭63−216486号または特
開昭63−216487号の各明細書に記載されている、微生物
を利用した方法で製造することができる。また、化学的
方法で製造することもできる。
本発明のビフィズス菌増殖促進剤は、ビフィズス菌10
2〜106個/gを含有する液体に対して、0.05〜5.0重量
%、好ましくは0.1〜3.0重量%の量で用いる。使用量が
0.05重量%未満になると、本発明が目的とする効果が得
られない。また、5.0重量%を超える量でメバロン酸を
用いることはできるが、メバロン酸使用量の増加に伴う
増殖促進作用の向上がそれ以上は認められない。
2〜106個/gを含有する液体に対して、0.05〜5.0重量
%、好ましくは0.1〜3.0重量%の量で用いる。使用量が
0.05重量%未満になると、本発明が目的とする効果が得
られない。また、5.0重量%を超える量でメバロン酸を
用いることはできるが、メバロン酸使用量の増加に伴う
増殖促進作用の向上がそれ以上は認められない。
また、本発明のビフィズス菌増殖促進剤は、従来公知
の他のビフィズス菌増殖促進剤等と組み合わせて用いる
ことができる。例えば、各種のオリゴ糖、ラクチュロー
ス、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、あるいは柑橘類
(例えば、バレンシアオレンジ、温州みかん、夏みか
ん、レモン、グレープフルーツ)の果汁または果実抽出
物、さらにニンジン抽出物(例えばパンテチン)と組み
合わせて用いることができる。特に、前記の柑橘類の果
汁または果実抽出物(例えば特願平1−94928号明細書
に記載の果汁または果実抽出物)、またはニンジン抽出
物(例えばパンテチン)と組み合わせて用いると、ビフ
ィズス菌増殖促進作用が相乗的に向上する。
の他のビフィズス菌増殖促進剤等と組み合わせて用いる
ことができる。例えば、各種のオリゴ糖、ラクチュロー
ス、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、あるいは柑橘類
(例えば、バレンシアオレンジ、温州みかん、夏みか
ん、レモン、グレープフルーツ)の果汁または果実抽出
物、さらにニンジン抽出物(例えばパンテチン)と組み
合わせて用いることができる。特に、前記の柑橘類の果
汁または果実抽出物(例えば特願平1−94928号明細書
に記載の果汁または果実抽出物)、またはニンジン抽出
物(例えばパンテチン)と組み合わせて用いると、ビフ
ィズス菌増殖促進作用が相乗的に向上する。
本発明のビフィズス菌増殖促進剤と、他のビフィズス
菌増殖促進剤とを組み合わせて用いる場合には、メバロ
ン酸1重量部に対して他のビフィズス菌増殖促進剤0.01
〜100重量部、好ましくはメバロン酸1重量部に対して
他のビフィズス菌増殖促進剤0.03〜30重量部の割合で添
加すればよく、両者のビフィズス菌増殖促進剤の合計量
が、ビフィズス菌102〜106個/gを含有する液体に対し
て、0.05〜10.0重量%、好ましくは0.1〜6.0重量%の量
になるようにして用いる。使用量が0.05重量%未満にな
ると、相乗的な増殖促進作用が得られない。また、10.0
重量%を超える量で用いることはできるが、使用量の増
加に伴う相乗作用の向上がそれ以上は認められない。
菌増殖促進剤とを組み合わせて用いる場合には、メバロ
ン酸1重量部に対して他のビフィズス菌増殖促進剤0.01
〜100重量部、好ましくはメバロン酸1重量部に対して
他のビフィズス菌増殖促進剤0.03〜30重量部の割合で添
加すればよく、両者のビフィズス菌増殖促進剤の合計量
が、ビフィズス菌102〜106個/gを含有する液体に対し
て、0.05〜10.0重量%、好ましくは0.1〜6.0重量%の量
になるようにして用いる。使用量が0.05重量%未満にな
ると、相乗的な増殖促進作用が得られない。また、10.0
重量%を超える量で用いることはできるが、使用量の増
加に伴う相乗作用の向上がそれ以上は認められない。
次に、本発明のビフィズス菌増殖促進剤を、ビフィズ
ス菌含有食品に添加して、ビフィズス菌を高濃度で含有
する食品を製造することができる。本発明のビフィズス
菌増殖促進剤は、食品製造の任意の工程段階で添加する
ことができる。その他の製造条件や保存条件などは、通
常のビフィズス菌含有食品についての条件と同じでよ
い。
ス菌含有食品に添加して、ビフィズス菌を高濃度で含有
する食品を製造することができる。本発明のビフィズス
菌増殖促進剤は、食品製造の任意の工程段階で添加する
ことができる。その他の製造条件や保存条件などは、通
常のビフィズス菌含有食品についての条件と同じでよ
い。
本発明のビフィズス菌増殖促進剤は、ビフィズス菌を
含有する任意の食品に添加することができる。具体例と
しては、乳製品、特に液状乳製品(例えば牛乳またはヨ
ーグルト)、飲料例えば糖乳等を挙げることができる。
含有する任意の食品に添加することができる。具体例と
しては、乳製品、特に液状乳製品(例えば牛乳またはヨ
ーグルト)、飲料例えば糖乳等を挙げることができる。
本発明のビフィズス菌増殖促進剤は、ビフィズス菌10
2〜106個/g(好ましくは103〜105個/g)を含有する食品
に対して、0.05〜5.0重量%、好ましくは0.1〜3.0重量
%の量で用いる。使用量が0.05重量%未満になると、本
発明が目的とする効果が得られない。また、5.0重量%
を超える量でメバロン酸を用いることはできるが、メバ
ロン酸使用量の増加に伴う増殖促進作用の向上がそれ以
上は認められない。
2〜106個/g(好ましくは103〜105個/g)を含有する食品
に対して、0.05〜5.0重量%、好ましくは0.1〜3.0重量
%の量で用いる。使用量が0.05重量%未満になると、本
発明が目的とする効果が得られない。また、5.0重量%
を超える量でメバロン酸を用いることはできるが、メバ
ロン酸使用量の増加に伴う増殖促進作用の向上がそれ以
上は認められない。
また、本発明のビフィズス菌増殖促進剤と、他のビフ
ィズス菌増殖促進剤とを組み合わせて用いてもよく、そ
の場合には、メバロン酸1重量部に対して他のビフィズ
ス菌増殖促進剤0.01〜100重量部、好ましくはメバロン
酸1重量部に対して他のビフィズス菌増殖促進剤0.03〜
30重量部の割合で添加すればよく、両者のビフィズス菌
増殖促進剤の合計量が、ビフィズス菌102〜106個/g(好
ましくは103〜105個/g)を含有する食品に対して、0.05
〜10.0重量%、好ましくは0.1〜6.0重量%の量になるよ
うにして用いる。使用量が0.05重量%未満になると、相
乗的な増殖促進作用が得られない。また、10.0重量%を
超える量で用いることはできるが、使用量の増加に伴う
相乗作用の向上がそれ以上は認められない。
ィズス菌増殖促進剤とを組み合わせて用いてもよく、そ
の場合には、メバロン酸1重量部に対して他のビフィズ
ス菌増殖促進剤0.01〜100重量部、好ましくはメバロン
酸1重量部に対して他のビフィズス菌増殖促進剤0.03〜
30重量部の割合で添加すればよく、両者のビフィズス菌
増殖促進剤の合計量が、ビフィズス菌102〜106個/g(好
ましくは103〜105個/g)を含有する食品に対して、0.05
〜10.0重量%、好ましくは0.1〜6.0重量%の量になるよ
うにして用いる。使用量が0.05重量%未満になると、相
乗的な増殖促進作用が得られない。また、10.0重量%を
超える量で用いることはできるが、使用量の増加に伴う
相乗作用の向上がそれ以上は認められない。
本発明のビフィズス菌増殖促進剤を、錠剤、カプセル
剤、粉体または液体などの剤形の製剤として、直接経口
投与して、腸内のビフィズス菌の増殖を促進することが
できる。
剤、粉体または液体などの剤形の製剤として、直接経口
投与して、腸内のビフィズス菌の増殖を促進することが
できる。
本発明のビフィズス菌増殖促進剤を構成するメバロン
酸は、ラクトバシルス属(Lactobacillus)に属する微
生物、特にラクトバシルス・アシドフィルス(Lactobac
illus acidophilus)の増殖を促進する作用も有してい
る。
酸は、ラクトバシルス属(Lactobacillus)に属する微
生物、特にラクトバシルス・アシドフィルス(Lactobac
illus acidophilus)の増殖を促進する作用も有してい
る。
[実施例] 以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明する
が、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
が、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1 特開昭63−216487号公報に記載されている方法で製造
した、純度95%のメバロン酸を、基本培地であるトマレ
リー(Tomarelli)培地(J.Biol.Chem.181、879、1949
年)に、0.3重量%、3.0重量%および無添加(対照用)
となるように添加した後、光岡らの方法(Agric.Biol.C
hem.48、2159、1984年)に従い、培地1gあたりビフィド
バクテリウム・ブレベ(Bifidobacterium breve bs46)
2×105個程度を37℃で24時間培養した。菌が増殖する
と培地の濁度が上昇するので、菌の増殖度は、培地の濁
度(550nmにおける吸光度)の上昇を測定して求めた。
第1表に示した結果から明らかなように、メバロン酸は
ビフィドバクテリウム・ブレベに対して増殖促進効果を
示した。
した、純度95%のメバロン酸を、基本培地であるトマレ
リー(Tomarelli)培地(J.Biol.Chem.181、879、1949
年)に、0.3重量%、3.0重量%および無添加(対照用)
となるように添加した後、光岡らの方法(Agric.Biol.C
hem.48、2159、1984年)に従い、培地1gあたりビフィド
バクテリウム・ブレベ(Bifidobacterium breve bs46)
2×105個程度を37℃で24時間培養した。菌が増殖する
と培地の濁度が上昇するので、菌の増殖度は、培地の濁
度(550nmにおける吸光度)の上昇を測定して求めた。
第1表に示した結果から明らかなように、メバロン酸は
ビフィドバクテリウム・ブレベに対して増殖促進効果を
示した。
実施例2 実施例1で用いたメバロン酸0.3重量%を添加し、実
施例1と同様にして、ビフィズス菌7株について、増殖
促進効果を調べた。対照用としてメバロン酸無添加の場
合も調べた。
施例1と同様にして、ビフィズス菌7株について、増殖
促進効果を調べた。対照用としてメバロン酸無添加の場
合も調べた。
第2表に示した結果から明らかなように、メバロン酸
はビフィズス菌に対して増殖促進効果を示した。
はビフィズス菌に対して増殖促進効果を示した。
実施例3 実施例1で用いたメバロン酸を、トマレリー培地に0.
6重量%となるように添加し、ビフィドバクテリウム・
アドレセンティス(Bifidobacterium adolescentis A 2
05−14)、ラクトバシルス・アシドフィルス(Lactobac
illus acidophilus L−54)および大腸菌(E.coli IFO3
301)を実施例1と同様に37℃で24時間培養した。対照
用として、メバロン酸無添加の場合も同様に培養した。
6重量%となるように添加し、ビフィドバクテリウム・
アドレセンティス(Bifidobacterium adolescentis A 2
05−14)、ラクトバシルス・アシドフィルス(Lactobac
illus acidophilus L−54)および大腸菌(E.coli IFO3
301)を実施例1と同様に37℃で24時間培養した。対照
用として、メバロン酸無添加の場合も同様に培養した。
培養終了後、ビフィドバクテリウム・アドレセンティ
ス、ラクトバシルス・アシドフィルスおよび大腸菌の培
養液のそれぞれ1部分を、それぞれビーエル(BL)寒天
培地、ブリッグス(Briggs)寒天培地およびディーエイ
チエル(DHL)寒天培地に塗布し、ビフィドバクテリウ
ム・アドレセンティスについては、炭酸ガス加スチール
ウール法嫌気性条件下において37℃で48時間、ラクトバ
シルス・アシドフィルスについては、炭酸ガス置換微好
気性条件下において37℃で48時間、そして大腸菌につい
ては、好気性条件下において37℃で24時間それぞれ培養
した後、各培地の菌数を計数した。
ス、ラクトバシルス・アシドフィルスおよび大腸菌の培
養液のそれぞれ1部分を、それぞれビーエル(BL)寒天
培地、ブリッグス(Briggs)寒天培地およびディーエイ
チエル(DHL)寒天培地に塗布し、ビフィドバクテリウ
ム・アドレセンティスについては、炭酸ガス加スチール
ウール法嫌気性条件下において37℃で48時間、ラクトバ
シルス・アシドフィルスについては、炭酸ガス置換微好
気性条件下において37℃で48時間、そして大腸菌につい
ては、好気性条件下において37℃で24時間それぞれ培養
した後、各培地の菌数を計数した。
また、それぞれの菌の培養液の濁度も測定した。
第3表に示した結果から明らかなように、メバロン酸
は、ビフィドバクテリウム・アドレセンティスの生菌数
を約25倍に増加させ、増加促進効果を示した。また、ラ
クトバシルス・アシドフィルスの生菌数も約14倍に増加
させたのに対して、有害菌である大腸菌に対しては増殖
を促進しなかった。
は、ビフィドバクテリウム・アドレセンティスの生菌数
を約25倍に増加させ、増加促進効果を示した。また、ラ
クトバシルス・アシドフィルスの生菌数も約14倍に増加
させたのに対して、有害菌である大腸菌に対しては増殖
を促進しなかった。
実施例4 ビフィズス菌増殖促進物質として、メバロン酸(実施
例1で用いたもの)、バレンシアオレンジ抽出物、およ
びメバロン酸とバレンシアオレンジ抽出物との混合物を
用いた。
例1で用いたもの)、バレンシアオレンジ抽出物、およ
びメバロン酸とバレンシアオレンジ抽出物との混合物を
用いた。
バレンシアオレンジ抽出物の調製は以下の通りに実施
した。バレンシアオレンジを良く水洗した後、剥皮し、
果皮(乾燥重量100g)をディスクミルで粉砕した後、粉
砕物から60℃の温水2リットルで1時間撹拌しながら抽
出した。これを過し、液をロータリーエバポレータ
で濃縮し、真空乾燥機で乾燥して、果皮温水抽出物(約
50g)を得た。一方、果肉部分をミキサーにかけ、過
した後、液(果汁)を得た。こうして得られた果皮温
水抽出物と果汁との混合物をバレンシアオレンジ抽出物
として用いた。
した。バレンシアオレンジを良く水洗した後、剥皮し、
果皮(乾燥重量100g)をディスクミルで粉砕した後、粉
砕物から60℃の温水2リットルで1時間撹拌しながら抽
出した。これを過し、液をロータリーエバポレータ
で濃縮し、真空乾燥機で乾燥して、果皮温水抽出物(約
50g)を得た。一方、果肉部分をミキサーにかけ、過
した後、液(果汁)を得た。こうして得られた果皮温
水抽出物と果汁との混合物をバレンシアオレンジ抽出物
として用いた。
ビフィズス菌増殖促進物質を、それぞれ、基礎培地で
あるトマレリー培地に0.6重量%となるように添加し、
実施例1と同様にして培養した。メバロン酸とバレンシ
アオレンジ抽出物との混合物の場合は、バレンシアオレ
ンジ抽出物0.3重量%を添加してから、メバロン酸0.3重
量%を添加して、合計0.6重量%とした。
あるトマレリー培地に0.6重量%となるように添加し、
実施例1と同様にして培養した。メバロン酸とバレンシ
アオレンジ抽出物との混合物の場合は、バレンシアオレ
ンジ抽出物0.3重量%を添加してから、メバロン酸0.3重
量%を添加して、合計0.6重量%とした。
菌の増殖は、培地の濁度(550nmにおける吸光度)の
上昇を測定して求めた。第4表に示す結果から明らかな
ように、メバロン酸およびオレンジ抽出物は、各々ビフ
ィズス菌に対して増殖促進効果を示した。また、両者の
混合物は相乗効果を示した。
上昇を測定して求めた。第4表に示す結果から明らかな
ように、メバロン酸およびオレンジ抽出物は、各々ビフ
ィズス菌に対して増殖促進効果を示した。また、両者の
混合物は相乗効果を示した。
実施例5 ビフィズス菌増殖促進物質として、メバロン酸(実施
例1で用いたもの)およびパンテチンを用いて、2種類
のビフィズス菌、即ちB.longum aE194bと、B.infantis
30127I−18−4に対して、実施例4と同様に、ビフィズ
ス菌増殖促進活性を調べた。
例1で用いたもの)およびパンテチンを用いて、2種類
のビフィズス菌、即ちB.longum aE194bと、B.infantis
30127I−18−4に対して、実施例4と同様に、ビフィズ
ス菌増殖促進活性を調べた。
第5表に示す結果から明らかなように、メバロン酸
は、ビフィズス菌に対してパンテチンと同様のまたはよ
り優れた増殖促進効果を示した。また、両者の混合物は
相乗効果を示した。
は、ビフィズス菌に対してパンテチンと同様のまたはよ
り優れた増殖促進効果を示した。また、両者の混合物は
相乗効果を示した。
実施例6 脱脂粉乳12重量%を含有する蒸留水に、ビフィズス菌
増殖促進物質0.3重量%を添加し、さらに2種類のビフ
ィズス菌(B.adolescentis E194、およびB.longum E19
4)をそれぞれ1g当たり約2×105個添加し、37℃の炭酸
ガス中に24時間放置し、発酵乳を得た。この発酵乳の風
味を確認した後、0.1N水酸化ナトリウムで滴定すること
により、ビフィズス菌の増加酸度を測定した。
増殖促進物質0.3重量%を添加し、さらに2種類のビフ
ィズス菌(B.adolescentis E194、およびB.longum E19
4)をそれぞれ1g当たり約2×105個添加し、37℃の炭酸
ガス中に24時間放置し、発酵乳を得た。この発酵乳の風
味を確認した後、0.1N水酸化ナトリウムで滴定すること
により、ビフィズス菌の増加酸度を測定した。
ビフィズス菌増殖促進物質として、メバロン酸(実施
例1で用いたもの)、メバロン酸とバレンシアオレンジ
抽出物(実施例4で得られたもの)との混合物(1対1
混合物)、およびパンテチン(比較用)を用いた。
例1で用いたもの)、メバロン酸とバレンシアオレンジ
抽出物(実施例4で得られたもの)との混合物(1対1
混合物)、およびパンテチン(比較用)を用いた。
第6表に示す結果から明らかなように、メバロン酸
は、ビフィズス菌に対してパンテチンよりも優れた増殖
促進効果を示した。また、メバロン酸とバレンシアオレ
ンジ抽出物との混合物は相乗効果を示した。なお、発酵
乳の風味は良好であった。
は、ビフィズス菌に対してパンテチンよりも優れた増殖
促進効果を示した。また、メバロン酸とバレンシアオレ
ンジ抽出物との混合物は相乗効果を示した。なお、発酵
乳の風味は良好であった。
[発明の効果] 本発明のビフィズス菌増殖促進剤は、食品内や腸内の
ビフィズス菌の増殖を促進する作用がある。また、柑橘
類の果実抽出物またはニンジン抽出物と併用すると相乗
効果を示す。さらに、本発明のビフィズス菌増殖促進剤
は、食品の風味を損なうことがない。
ビフィズス菌の増殖を促進する作用がある。また、柑橘
類の果実抽出物またはニンジン抽出物と併用すると相乗
効果を示す。さらに、本発明のビフィズス菌増殖促進剤
は、食品の風味を損なうことがない。
本発明をビフィズス菌増殖促進剤に関して説明した
が、本発明は、以下の態様を含むものである。(1)メ
バロン酸と柑橘類の果実抽出物またはニンジン抽出物と
からなることを特徴とする、ビフィズス菌増殖促進剤組
成物。
が、本発明は、以下の態様を含むものである。(1)メ
バロン酸と柑橘類の果実抽出物またはニンジン抽出物と
からなることを特徴とする、ビフィズス菌増殖促進剤組
成物。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 1/00 - 7/08 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)
Claims (1)
- 【請求項1】メバロン酸からなることを特徴とする、ビ
フィドバクテリウム属に属する微生物の増殖促進剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33215889A JP2876541B2 (ja) | 1989-12-21 | 1989-12-21 | ビフィズス菌増殖促進剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33215889A JP2876541B2 (ja) | 1989-12-21 | 1989-12-21 | ビフィズス菌増殖促進剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03191779A JPH03191779A (ja) | 1991-08-21 |
JP2876541B2 true JP2876541B2 (ja) | 1999-03-31 |
Family
ID=18251801
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33215889A Expired - Fee Related JP2876541B2 (ja) | 1989-12-21 | 1989-12-21 | ビフィズス菌増殖促進剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2876541B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2147882C (en) * | 1992-10-27 | 2008-07-29 | Toshihiko Asano | Bifidobacterium growth promotant |
JP4698927B2 (ja) * | 2000-12-05 | 2011-06-08 | 株式会社ヤクルト本社 | 腸内ビフィドバクテリウム属細菌の増殖促進剤 |
JP4854110B2 (ja) * | 2000-12-15 | 2012-01-18 | 株式会社Adeka | ヒスタミン放出阻害剤 |
JP4868648B2 (ja) * | 2001-02-14 | 2012-02-01 | 株式会社Adeka | 高トリグリセリド血症治療剤 |
-
1989
- 1989-12-21 JP JP33215889A patent/JP2876541B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03191779A (ja) | 1991-08-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6796070B2 (ja) | 難消化性成分を含む飲食品および大腸内水素ガス産生剤 | |
DE60012524T2 (de) | Verfahren zur herstellung eines milchproduktes mit immunstimulierender wirkung und dessen verwendung | |
JP3553866B2 (ja) | マンノオリゴ糖類を主成分とする組成物 | |
KR20040027180A (ko) | 비만 또는 당뇨병의 예방 및 치료 효과를 갖는 유산균발효 유제품 및 그 제조방법 | |
JPH03151854A (ja) | 腸内有害腐敗産物低減剤 | |
JP2005013211A (ja) | 乳酸菌含有食品組成物 | |
JP2004159659A (ja) | マンノオリゴ糖類を主成分とする組成物 | |
CN105559087A (zh) | 一种含燕窝酸的益生菌产品及其制备方法 | |
JP6261688B2 (ja) | Qol改善又は持続剤 | |
CN101144064B (zh) | 一种具有抗致突变活性、产胞外多糖的短乳杆菌及其用途 | |
JP2876541B2 (ja) | ビフィズス菌増殖促進剤 | |
JPWO2006112364A1 (ja) | 乳酸菌培養により得られる血圧低下剤 | |
CN112715655A (zh) | 一种植物乳杆菌发酵乳粉及其制备方法 | |
JPS60190707A (ja) | 抗う蝕剤 | |
CA1311204C (en) | Growth promoter for bifidobacterium species, process for preparing the same and method of using the same | |
CN105982108B (zh) | 胡萝卜汁饮料及其制备方法 | |
JP4698927B2 (ja) | 腸内ビフィドバクテリウム属細菌の増殖促進剤 | |
CN107410479B (zh) | 一种发酵乳及其制备方法 | |
JP2006298779A (ja) | 乳酸菌培養により得られる抗アレルギー剤 | |
Kuda et al. | Effects of dietary concentration of laminaran and depolymerised alginate on rat cecal microflora and plasma lipids | |
JP2004267026A (ja) | パパイヤを主成分とする健康食品、及びその製造方法 | |
JP2015198638A (ja) | ビフィズス菌醗酵方法及び増殖方法 | |
JP2889270B2 (ja) | ビフィズス菌増殖促進剤 | |
AU2019445706B2 (en) | Fructophilic lactic acid producing bacteria | |
JP2006298778A (ja) | 乳酸菌培養により得られる免疫活性賦活剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080122 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090122 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |