JP6115783B2 - 伝熱フィン、フィンチューブ型熱交換器及びヒートポンプ装置 - Google Patents

伝熱フィン、フィンチューブ型熱交換器及びヒートポンプ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6115783B2
JP6115783B2 JP2013542859A JP2013542859A JP6115783B2 JP 6115783 B2 JP6115783 B2 JP 6115783B2 JP 2013542859 A JP2013542859 A JP 2013542859A JP 2013542859 A JP2013542859 A JP 2013542859A JP 6115783 B2 JP6115783 B2 JP 6115783B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat transfer
stacked
fin
heat exchanger
transfer fin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013542859A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013069299A1 (ja
Inventor
篤徳 橋本
篤徳 橋本
谷口 和宏
和宏 谷口
横山 昭一
昭一 横山
道人 尾崎
道人 尾崎
薫 細川
薫 細川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Publication of JPWO2013069299A1 publication Critical patent/JPWO2013069299A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6115783B2 publication Critical patent/JP6115783B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B39/00Evaporators; Condensers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F1/00Tubular elements; Assemblies of tubular elements
    • F28F1/10Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses
    • F28F1/12Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses the means being only outside the tubular element
    • F28F1/24Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses the means being only outside the tubular element and extending transversely
    • F28F1/32Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses the means being only outside the tubular element and extending transversely the means having portions engaging further tubular elements
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B13/00Compression machines, plants or systems, with reversible cycle
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F2240/00Spacing means

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Geometry (AREA)
  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Description

本発明は、フィンチューブ型熱交換器及びこれを用いたヒートポンプ装置に関する。また、本発明は、フィンチューブ型熱交換器に好適な伝熱フィンに関する。
従来から、家庭用エアコンや自動車用エアコン、業務用パッケージエアコン等の空調用機器や冷蔵庫、ヒートポンプ式給湯機等のヒートポンプ装置には、蒸発器又は凝縮器として作動する熱交換器が用いられており、その中でも、家庭用エアコンや業務用パッケージエアコンにおいては、フィンチューブ型熱交換器が最も一般的に用いられてきた。
図13は、家庭用エアコンや業務用パッケージエアコン等に用いられているフィンチューブ型熱交換器100の部分的な断面図である。この熱交換器100は、積み重ねられた複数枚の伝熱フィン120と、伝熱フィン120を貫通する伝熱管110を備えている。各伝熱フィン120は、ベース部121から立ち上がる円筒状(断面形状が一定)のカラー部123を有している。カラー部123の根元及び先端からは、根元部122及びフレア部124が湾曲しながら径方向外向きに拡大している。フレア部124は、隣接する伝熱フィン120のベース部121における根元部122近傍部分に当接している。通常は、積み重ねられた伝熱フィン120のカラー部123内にカラー部123の内径よりも小さな外径の伝熱管110が挿通され、その後に伝熱管110が拡管されることで、伝熱管110がカラー部123に密着させられる。
伝熱フィン120が積み重ねられると、フレア部124と根元部122の間に隙間130が形成される。かかる隙間130においては、伝熱管110と伝熱フィン120が接触しないため、従来の一般的な機械的拡管工法では伝熱管110から伝熱フィン120への伝熱性を向上させることができない。
最近では、特許文献1により、伝熱管110から伝熱フィン120への伝熱性を向上させる方法が提案されている。この方法では、隙間130にシリコーン樹脂等の充填剤を充填して硬化させることにより隙間130を埋めている。
特開2010−169344号公報
しかしながら、特許文献1に提案された方法では、従来の一般的な工程に加え、充填剤を充填する工程が必要となるため、工程の見直しが必要であり、多大な工数が発生してしまう。さらに、熱交換器の廃棄時には、廃材として通常は金属からなる伝熱フィン120及び伝熱管110に加えて充填剤という異種材料が増えるため、材料の分別が困難になる。これにより、リサイクル性が悪化し、環境負荷を増大させてしまう。
本発明は、このような事情に鑑み、充填剤を用いずに伝熱管から伝熱フィンへの伝熱性を向上させることができるフィンチューブ型熱交換器及びこのフィンチューブ型熱交換器を用いたヒートポンプ装置を提供することを目的とする。また、本発明は、フィンチューブ型熱交換器に好適な伝熱フィンを提供することを目的とする。
すなわち、本開示は、
ベース部と、
前記ベース部から立ち上がる筒状のカラー部と、
前記カラー部の先端の一部分が前記カラー部の先端から前記カラー部の径方向外向きに張り出した張り出し部と、
前記カラー部の先端であって前記張り出し部以外の領域に延長されて形成された壁部と、を具備し、
前記ベース部から前記壁部の高さは、前記ベース部から前記張り出し部の高さより高い、伝熱フィンを提供する。
本開示によれば、フィンチューブ型熱交換器に好適な伝熱フィンを提供できる。
本発明の第1実施形態に係る熱交換器の構成図 図1に示す熱交換器の部分的な断面図 第1実施形態における伝熱フィンの部分的な斜視図 図1のIVA−IVA線に沿った断面図 図1のIVB−IVB線に沿った断面図 図4A及び図4Bを説明のために便宜上1つの図に表した拡大断面図 図4A及び図4Bを説明のために便宜上1つの図に表した別の拡大断面図 第1実施形態の変形例の伝熱フィンの部分的な斜視図 第1実施形態の別の変形例の伝熱フィンの部分的な斜視図 本発明の第2実施形態における伝熱フィンの部分的な斜視図 第2実施形態の変形例の伝熱フィンの部分的な斜視図 本発明の第3実施形態における伝熱フィンの部分的な斜視図 フィンチューブ型熱交換器が用いられるヒートポンプ装置の一例であるルームエアコンの構成図 従来のフィンチューブ型熱交換器の部分的な断面図
本開示の第1の態様は、
ベース部と、
前記ベース部から立ち上がる筒状のカラー部と、
前記カラー部の先端の一部分が前記カラー部の先端から前記カラー部の径方向外向きに張り出した張り出し部と、
前記カラー部の先端であって前記張り出し部以外の領域に延長されて形成された壁部と、を具備し、
前記ベース部から前記壁部の高さは、前記ベース部から前記張り出し部の高さより高い、伝熱フィンを提供する。
上記構成によれば、伝熱フィンが積み重ねられた際、張り出し部は隣接する伝熱フィンを支える役割を果たす。一方、カラー部に伝熱管を通した場合、張り出し部の設けられていないカラー部の先端、すなわち、壁部は、伝熱管と接触する。そのため、伝熱フィンと伝熱管との接触面積を大きくでき、隣接する伝熱フィン間の隙間を可能な限り少なくすることができる。従って、隣接する伝熱フィンを安定して積み重ねつつも、全体として見れば、隣接する伝熱フィン間の隙間を可能な限り少なくすることができる。
また、カラー部の先端に壁部を形成することにより、伝熱フィンが積み重ねられた際、積み重ねられた伝熱フィン同士が当接する。そのため、積み重ねられた伝熱フィンが全体として一体化して伝熱性が向上する。その結果、伝熱管内を流れる流体の熱を効率よく逃がすことができる。なお、積み重ねられた伝熱フィン同士が当接していない箇所も生じうるが、全体として見た場合には、積み重ねられた伝熱フィンが全体として一体化して伝熱性が向上する。
また、カラー部だけでなく、張り出し部の間の壁部も伝熱管に接触するため、従来の熱交換器よりも、伝熱管から伝熱フィンへの伝熱性を向上させることができる。これにより、熱交換器の熱交換効率を向上させることができる。また、従来のように充填剤を必要としないので、熱交換器の破棄時の材料の分別が容易であり、リサイクル性を悪化させることもない。
本開示の第2の態様は、第1の態様に加え、前記張り出し部は、少なくとも2つ設けられている、伝熱フィンを提供する。このような構成によれば、張り出し部の数を少なくしつつ、隣接する伝熱フィンを安定して積み重ねることができる。張り出し部の数を少なくすれば、その分、伝熱フィンと伝熱管との接触面積を大きくできる。
本開示の第3の態様は、第2の態様に加え、少なくとも2つの前記張り出し部の一方は一の方向に延びており、少なくとも2つの前記張り出し部の他方は前記一の方向と反対方向に延びている、伝熱フィンを提供する。このような構成によれば、張り出し部の数が2つであっても、伝熱フィンを積み重ねた際の安定性を十分に確保できる。
本開示の第4の態様は、第3の態様に加え、前記一の方向は、前記伝熱フィンの長手方向と直交する方向である、伝熱フィンを提供する。このような構成によれば、張り出し部の数が2つであっても、伝熱フィンを積み重ねた際の安定性を十分に確保できる。
本開示の第5の態様は、第3の態様に加え、前記一の方向は、前記カラー部の中心から前記伝熱フィンの長手方向と直交する幅方向に延びる直線に対して±30度の範囲内にある、伝熱フィンを提供する。このような構成によれば、張り出し部の数が2つであっても、伝熱フィンを積み重ねた際の安定性を十分に確保できる。
本開示の第6の態様は、第1〜第5の態様のいずれか1つに加え、前記張り出し部は、前記カラー部の先端から遠ざかるにつれて径方向外向きに屈曲している構造である、伝熱フィンを提供する。
本開示の第7の態様は、第1〜第6の態様のいずれか1つに加え、前記張り出し部と前記壁部との間に、切り欠き部が設けられている、伝熱フィンを提供する。
本開示の第8の態様は、第1〜第5の態様及び第7の態様のいずれか1つに加え、前記張り出し部は、前記カラー部を構成する筒状体の外周面から、前記張り出し部の中央部が盛り上がる形状をしている、伝熱フィンを提供する。
本開示の第9の態様は、第1〜第5の態様及び第7の態様のいずれか1つに加え、前記張り出し部は、前記カラー部を構成する筒状体の外周面に設けられた突起である、伝熱フィンを提供する。
本開示の第10の態様は、第1〜第9の態様のいずれか1つに加え、前記カラー部の根元から湾曲して前記ベース部につながり、窪みを形成する段差部を設けた、伝熱フィンを提供する。このような構成によれば、伝熱フィンが積み重ねられた際、段差部は、隣接する伝熱フィンの張り出し部が入り込む窪みを形成することになる。これにより、製造時に伝熱フィンを積み重ねる際、積み重ねられた伝熱フィンの自重によって、下層部分の伝熱フィンに荷重がかかって、張り出し部がカラー部の径方向の外側に押し広げられても、段差部で形成された窪みによって押し広げられる範囲が規制される。そのため、積み重ねられた下層部分の伝熱フィンのカラー部の内径が、積み重ねられた上層部分の伝熱フィンのカラー部の内径よりも広く押し広げられるのを防止できる。すなわち、積み重ねられた伝熱フィンに伝熱菅を挿入して、伝熱菅を押し広げて伝熱フィンのカラー部に接触させる作業を行う際、積み重ねられた上層部分の伝熱フィンと伝熱菅との接触面積と、積み重ねられた下層部分の伝熱フィンと伝熱菅との接触面積との間でムラが生ずるのを防止できる。従って、積み重ねられた伝熱フィンの場所によらず、伝熱管から伝熱フィンへの伝熱性の均一化を図ることができる。
本開示の第11の態様は、
ベース部と、
前記ベース部から立ち上がる筒状のカラー部と、
前記カラー部の先端の一部分が前記カラー部の先端から前記カラー部の径方向外向きに張り出した張り出し部と、
前記カラー部の先端であって前記張り出し部以外の領域に延長されて形成された壁部と、
前記カラー部の根元から湾曲して前記ベース部につながり、窪みを形成する段差部と、
を具備した伝熱フィンを提供する。
このような構成によれば、伝熱フィンが積み重ねられた際、段差部は、隣接する伝熱フィンの張り出し部が入り込む窪みを形成することになる。これにより、製造時に伝熱フィンを積み重ねる際、積み重ねられた伝熱フィンの自重によって、下層部分の伝熱フィンに荷重がかかって、張り出し部がカラー部の径方向の外側に押し広げられても、段差部で形成された窪みによって押し広げられる範囲が規制される。そのため、積み重ねられた下層部分の伝熱フィンのカラー部の内径が、積み重ねられた上層部分の伝熱フィンのカラー部の内径よりも広く押し広げられるのを防止できる。すなわち、積み重ねられた伝熱フィンに伝熱菅を挿入して、伝熱菅を押し広げて伝熱フィンのカラー部に接触させる作業を行う際、積み重ねられた上層部分の伝熱フィンと伝熱菅との接触面積と、積み重ねられた下層部分の伝熱フィンと伝熱菅との接触面積との間でムラが生ずるのを防止できる。従って、積み重ねられた伝熱フィンの場所によらず、伝熱管から伝熱フィンへの伝熱性の均一化を図ることができる。
本開示の第12の態様は、
積み重ねられた複数枚の伝熱フィンと、
前記複数枚の伝熱フィンを貫通する伝熱管と、を備え、
前記伝熱フィンは、
ベース部と、
前記ベース部から立ち上がる筒状のカラー部と、
前記カラー部の先端の一部分が前記カラー部の先端から前記カラー部の径方向外向きに張り出した張り出し部と、
前記カラー部の先端であって前記張り出し部以外の領域に延長されて形成された壁部と、を具備し、
前記ベース部から前記壁部の高さは、前記ベース部から前記張り出し部の高さより高い、フィンチューブ型熱交換器を提供する。
このような構成によれば、伝熱フィンが積み重ねられた際、張り出し部は隣接する伝熱フィンを支える役割を果たす。一方、カラー部に伝熱管を通した場合、張り出し部の設けられていないカラー部の先端、すなわち、壁部は、伝熱管と接触する。そのため、伝熱フィンと伝熱管との接触面積を大きくでき、隣接する伝熱フィン間の隙間を可能な限り少なくすることができる。従って、隣接する伝熱フィンを安定して積み重ねつつも、全体として見れば、隣接する伝熱フィン間の隙間を可能な限り少なくすることができる。
また、カラー部の先端に壁部を形成することにより、伝熱フィンが積み重ねられた際、積み重ねられた伝熱フィン同士が当接する。そのため、積み重ねられた伝熱フィンが全体として一体化して伝熱性が向上する。その結果、伝熱管内を流れる流体の熱を効率よく逃がすことができる。
また、隣接する伝熱フィン間の隙間を可能な限り少なくすることできるため、隙間への充填剤を不要にできる。熱交換器の破棄時において材料の分別が容易となり、リサイクル性が向上する。
本開示の第13の態様は、第12の態様に加え、前記張り出し部は、少なくとも2つ設けられている、フィンチューブ型熱交換器を提供する。このような構成によれば、張り出し部の数を少なくしつつ、隣接する伝熱フィンを安定して積み重ねることができる。張り出し部の数を少なくすれば、その分、伝熱フィンと伝熱管との接触面積を大きくできる。
本開示の第14の態様は、第13の態様に加え、少なくとも2つの前記張り出し部の一方は一の方向に延びており、少なくとも2つの前記張り出し部の他方は前記一の方向と反対方向に延びている、フィンチューブ型熱交換器を提供する。このような構成によれば、張り出し部の数が2つであっても、伝熱フィンを積み重ねた際の安定性を十分に確保できる。
本開示の第15の態様は、第14の態様に加え、前記一の方向は、前記伝熱フィンの長手方向と直交する方向である、フィンチューブ型熱交換器を提供する。このような構成によれば、張り出し部の数が2つであっても、伝熱フィンを積み重ねた際の安定性を十分に確保できる。
本開示の第16の態様は、第14の態様に加え、前記一の方向は、前記カラー部の中心から前記伝熱フィンの長手方向と直交する幅方向に延びる直線に対して±30度の範囲内にある、フィンチューブ型熱交換器を提供する。このような構成によれば、張り出し部の数が2つであっても、伝熱フィンを積み重ねた際の安定性を十分に確保できる。
本開示の第17の態様は、第12〜第16の態様のいずれか1つに加え、前記張り出し部は、前記カラー部の先端から遠ざかるにつれて径方向外向きに屈曲している構造である、フィンチューブ型熱交換器を提供する。
本開示の第18の態様は、第12〜第17の態様のいずれか1つに加え、前記張り出し部と前記壁部との間に、切り欠き部が設けられている、フィンチューブ型熱交換器を提供する。
本開示の第19の態様は、第12〜第16の態様及び第18の態様のいずれか1つに加え、前記張り出し部は、前記カラー部を構成する筒状体の外周面から、前記張り出し部の中央部が盛り上がる形状をしている、フィンチューブ型熱交換器を提供する。
本開示の第20の態様は、第12〜第16の態様及び第18の態様のいずれか1つに加え、前記張り出し部は、前記カラー部を構成する筒状体の外周面に設けられた突起である、フィンチューブ型熱交換器を提供する。
本開示の第21の態様は、第12〜第20の態様のいずれか1つに加え、前記積み重ねられた伝熱フィンの中の一の伝熱フィンの壁部は、前記一の伝熱フィンに積み重ねられた他の伝熱フィンのカラー部の根元の裏面に当接している、フィンチューブ型熱交換器を提供する。
本開示の第22の態様は、第12〜第20の態様のいずれか1つに加え、前記積み重ねられた伝熱フィンの中の一の伝熱フィンの壁部は、前記一の伝熱フィンに積み重ねられた他の伝熱フィンのカラー部の根元の裏面に当接していない、フィンチューブ型熱交換器を提供する。
本開示の第23の態様は、第12〜第22の態様のいずれか1つに加え、前記カラー部の根元から湾曲して前記ベース部につながり、窪みを形成する段差部を設けた、フィンチューブ型熱交換器を提供する。このような構成によれば、伝熱フィンが積み重ねられた際、段差部は、隣接する伝熱フィンの張り出し部が入り込む窪みを形成することになる。これにより、製造時に伝熱フィンを積み重ねる際、積み重ねられた伝熱フィンの自重によって、下層部分の伝熱フィンに荷重がかかって、張り出し部がカラー部の径方向の外側に押し広げられても、段差部で形成された窪みによって押し広げられる範囲が規制される。そのため、積み重ねられた下層部分の伝熱フィンのカラー部の内径が、積み重ねられた上層部分の伝熱フィンのカラー部の内径よりも広く押し広げられるのを防止できる。すなわち、積み重ねられた伝熱フィンに伝熱菅を挿入して、伝熱菅を押し広げて伝熱フィンのカラー部に接触させる作業を行う際、積み重ねられた上層部分の伝熱フィンと伝熱菅との接触面積と、積み重ねられた下層部分の伝熱フィンと伝熱菅との接触面積との間でムラが生ずるのを防止できる。従って、積み重ねられた伝熱フィンの場所によらず、伝熱管から伝熱フィンへの伝熱性の均一化を図ることができる。
本開示の第24の態様は、第12〜第23の態様のいずれか1つに加え、前記積み重ねられた伝熱フィンの中の一の伝熱フィンの前記張り出し部は、前記一の伝熱フィンに積み重ねられた他の伝熱フィンの前記段差部によって形成される窪み内に入り込む、フィンチューブ型熱交換器を提供する。
本開示の第25の態様は、第23の態様に加え、前記積み重ねられた伝熱フィンの中の一の伝熱フィンの前記張り出し部が、前記一の伝熱フィンに積み重ねられた他の伝熱フィンの前記段差部によって形成される窪みと接触している範囲で、前記ベース部から前記壁部の高さは、前記ベース部から前記張り出し部の高さより高い、フィンチューブ型熱交換器を提供する。
本開示の第26の態様は、第12〜第25の態様のいずれか1つに加え、前記積み重ねられた伝熱フィンの中の一の伝熱フィンの前記壁部は、前記一の伝熱フィンに積み重ねられた他の伝熱フィンの前記カラー部の根元の内側に入り込む、フィンチューブ型熱交換器を提供する。このような構成によれば、積み重ねられた伝熱フィンの中の一の伝熱フィンと、一の伝熱フィンに積み重ねられた他の伝熱フィンとの間に形成される隙間を可能な限り少なくすることができるので、伝熱面積を増大させ、熱交換効率を向上させることができる。
本開示の第27の態様は、圧縮機と、凝縮器と、絞り装置と、蒸発器と、前記圧縮機、前記凝縮器、前記絞り装置及び前記蒸発器に、冷媒を循環させる冷媒回路と、を備え、
前記凝縮器と前記蒸発器との少なくとも一方が第12〜第26の態様のいずれか1つに記載のフィンチューブ型熱交換器である、ヒートポンプ装置を提供する。
(実施の形態)
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態によって限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態に係るフィンチューブ型熱交換器1を示す。この熱交換器1は、積み重ねられた複数枚の伝熱フィン3Aと、伝熱フィン3Aの両側に配置された一対のサイドプレート20と、伝熱フィン3A及びサイドプレート20を貫通する複数のU字状の伝熱管2を備えている。
各伝熱フィン3Aは特定方向に延びており、各伝熱管2の直線部は一定のピッチで伝熱フィン3Aの長手方向に並んでいる。各伝熱管2の両端部は、直線部同士をつなぐ折り返し部と反対側のサイドプレート20から突出しており、隣り合う伝熱管2の端部同士がベント管21によって連結されている。
各伝熱管2は、銅等の熱伝導度の大きい金属から成る。各伝熱フィン3Aは、薄いアルミニウム板がプレス成形された板状のものであり、平面視で長方形状である。ただし、各伝熱フィン3Aの形状は、特定方向に延びるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、特定方向に引き延ばされた菱形や台形等の多角形状でもよいし、楕円状であってもよい。
具体的に、各伝熱フィン3Aは、図2〜図4Bに示すように、伝熱管2の直線部の回りに広がるベース部4と、ベース部4から伝熱管2の直線部に沿って立ち上がる円筒状のカラー部5を含む。なお、以下では、説明の便宜のために、カラー部5が立ち上がる方向を上方、それと反対方向を下方という。
カラー部5は、伝熱管2を挿通するための挿通孔を形成する。伝熱管2は、当初はカラー部5の内径よりも小さな外径を有し、伝熱フィン3Aが挿通孔が合致するように積み重ねられた後に挿通孔に挿通される。すなわち、当初の伝熱管2とカラー部5との間には、伝熱管2の挿通性を確保するためのクリアランスが設けられる。その後、伝熱管2内に拡管ビレットを挿通する機械的拡管法等を用いて伝熱管2が拡管される。これにより、伝熱管2がカラー部5に接触し、それらが同軸的に一体化するように固定される。
カラー部5の下方には、カラー部5の根元から湾曲しながら径方向外向きに拡大してベース部4につながる根元部55が設けられている。一方、カラー部5の上方には、複数の張り出し部51と複数の壁部52が周方向に交互に並んで設けられている。すなわち、張り出し部51の数と壁部52の数は同じである。
ベース部4は、フラットであってもよいが、本実施形態では伝熱フィン3Aの長手方向に平行な筋模様を呈する波形となっている。なお、波形の筋模様は必ずしも伝熱フィン3Aの長手方向に平行でなくてもよく、それに対して傾いていてもよい。具体的に、ベース部4は、複数の山谷を有する波形部41と、波形部41の谷と同一レベルで伝熱管2を取り囲むフラットなリング部43と、リング部43の外周縁から波形部41の山までテーパー状に延びる周壁42を含む。そして、上記の根元部55は、リング部43の内周縁につながっている。
張り出し部51は、カラー部5の先端から径方向外向きに張り出している。壁部52は、カラー部5が張り出し部51以外の領域に延長されることにより形成されたものである。言い換えれば、壁部52は、カラー部5が張り出し部51の間に延長されることにより形成されたものである。そして、隣り合う伝熱フィン3Aでは、図4Aに示すように、一方の伝熱フィン3Aの張り出し部51が他方の伝熱フィン3Aのリング部43における根元部55近傍部分に当接している。
なお、本実施形態では、カラー部5の根元から湾曲してベース部4につながり、窪みを形成する段差部6が設けられている。詳細には、リング部43に、根元部55の周囲に張り出し部51が嵌り込み可能な窪みを形成する段差部6が設けられている。すなわち、段差部6は、張り出し部51に外接する円の直径よりも大きな内径を有している。段差部6の断面形状は、カラー部5の軸方向に平行又は斜めの直線であってもよいし湾曲していてもよい。このような構成では、製造時に伝熱フィン3Aを積み重ねる際、積み重ねられた伝熱フィン3Aの自重によって、下層部分の伝熱フィン3Aに荷重がかかって、張り出し部51がカラー部5の径方向の外側に押し広げられても、段差部6で形成された窪みによって押し広げられる範囲が規制される。そのため、積み重ねられた下層部分の伝熱フィン3Aのカラー部5の内径が、積み重ねられた上層部分の伝熱フィン3Aのカラー部5の内径よりも広く押し広げられるのを防止できる。すなわち、積み重ねられた伝熱フィン3Aに伝熱菅2を挿入して、伝熱菅2を押し広げて伝熱フィン3Aのカラー部5に接触させる作業を行う際、積み重ねられた上層部分の伝熱フィン3Aと伝熱菅2との接触面積と、積み重ねられた下層部分の伝熱フィン3Aと伝熱菅2との接触面積との間でムラが生ずるのを防止できる。従って、積み重ねられた伝熱フィン3Aの場所によらず、伝熱管2から伝熱フィン3Aへの伝熱性の均一化を図ることができる。
張り出し部51は、伝熱フィン3Aが積み重ねられた際に、隣接する伝熱フィン3Aを支承する役割を果たす。そのため、張り出し部51の上端は全て、リング部43から等しい高さにあることが望まれる。また、張り出し部51は、周方向に等角度間隔で配置されていることが好ましい。
張り出し部51の個数は特に制約されるものではないが、張り出し部51は、少なくとも2つ設けられていることが望ましい。伝熱フィン3Aを積み重ねる際の伝熱フィン3Aの長手方向と直交する幅方向の安定性(長手方向においては、複数個設けられた張り出し部51により安定的に支承される)の観点からは、張り出し部51は、少なくとも、カラー部5の中心から伝熱フィン3Aの幅方向に広がる2つの角度範囲(例えば、幅方向に延びる直線に対して±30度の範囲)内にそれぞれ配置された2つの張り出し部を含むことが好ましい。例えば、平面視で(カラー部5の軸方向から見たとき)、3つの張り出し部51の中心線がY字状をなすように、一方の角度範囲内に1つの張り出し部51を配置し、他方の角度範囲内に2つの張り出し部51を配置してもよい。あるいは、双方の角度範囲内に張り出し部51が1つずつ、カラー部5の中心を通って幅方向に延びる直線からずれた位置に配置されてもよい。ただし、壁部52と伝熱管2との接触面積を大きく確保しつつ安定性を高めるという観点からは、張り出し部51を伝熱フィン3Aの幅方向に沿って互いに逆向きに張り出すように2つだけ設けるのが最良の形態となる。言い換えれば、2つの張り出し部51の一方は一の方向に延びている。2つの張り出し部51の他方は一の方向と反対方向に延びている。詳細には、一の方向は、伝熱フィン3Aの長手方向と直交する方向(幅方向)である。
各張り出し部51は、本実施形態では、カラー部5の先端から遠ざかるにつれて径方向外向きにシフトするようにカラー部5に対して湾曲しながら90度屈曲している。ただし、張り出し部51は、必ずしも湾曲している必要はなく、例えば、カラー部5から斜めに延びる直線勾配部と直線勾配部の先端に設けられた鍔部で構成されていてもよい。屈曲の角度も90度に限定されない。
各張り出し部51の周方向の幅は、各壁部52の周方向の幅よりも小さいことが好ましく、例えば、カラー部5の周長の1/12〜1/5程度である。
また、本実施形態では、各張り出し部51は、平面視で一定の幅の円弧状となるように尖った角部を有しているが、伝熱フィン3Aを積み重ねる際に張り出し部51の角部が邪魔にならない様、図7に示すように張り出し部51の角部を丸めてもよいし、張り出し部51の形状を平面視で三日月状にしてもよい。
一方、壁部52は隣接する伝熱フィン3Aを支承する役割を有しない代わりに、伝熱管2と接触する。壁部52の内径はカラー部5の内径と同一であり、壁部52はカラー部5と連続した壁面を構成する。すなわち、伝熱フィン3Aが積み重ねられたときには、図4Aに示すように張り出し部51と上方の伝熱フィン3Aの根元部55との間には隙間7が形成されるものの、図4Bに示すように壁部52と上方の伝熱フィン3Aの根元部55との間には僅かな隙間しか形成されない。
壁部52が上方の伝熱フィン3Aの根元部55の内側に入り込んで根元部55との間に形成される隙間を可能な限り小さくするという観点から、図5に示すように、リング部43(ベース部4)からの壁部52の高さBは、リング部43(ベース部4)からの張り出し部51の高さAよりも高い。すなわち、壁部52は、リング部43(ベース部4)からの壁部52の高さBと、リング部43(ベース部4)からの張り出し部51の高さAと、の差Δhだけ高くなっている。このような構成によれば、差Δhの分だけ隙間7を少なくできるだけでなく、伝熱フィン3Aと伝熱管2との接触面積が増大するので、伝熱面積が増大し、熱交換効率が向上する。仮に、リング部43(ベース部4)からの壁部52の高さBがリング部43(ベース部4)からの張り出し部51の高さAよりも低い場合、伝熱フィン3Aが積み重ねられた際に、隣り合う伝熱フィン3A間において、伝熱管2の側面が露出し、伝熱効率の観点から好ましくない傾向となる。さらに、カラー部5の先端に壁部52を形成することにより、伝熱フィン3Aが積み重ねられた際、積み重ねられた伝熱フィン3A同士が当接する。そのため、積み重ねられた伝熱フィン3Aが全体として一体化して伝熱性が向上する。その結果、伝熱管2内を流れる流体の熱を効率よく逃がすことができる。
図5に示すように、積み重ねられた伝熱フィン3Aの中の一の伝熱フィン3Aの壁部52は、一の伝熱フィン3Aに積み重ねられた他の伝熱フィン3Aのカラー部5の根元の裏面に当接していてもよい。また、図6に示すように、積み重ねられた伝熱フィン3Aの一の伝熱フィン3Aの壁部52は、一の伝熱フィン3Aに積み重ねられた他の伝熱フィン3Aのカラー部5の根元の裏面に当接していなくてもよい。積み重ねられた複数の伝熱フィン3Aの中には、壁部52とカラー部5の根元の裏面とが当接している部分もあれば、当接していない部分もあり得る。例えば、伝熱フィン3Aが製造時に積み重ねられた際、下層部分の伝熱フィン3Aにおいては壁部52とカラー部5の根元の裏面とが自重により当接する可能性が高い。これに対し、上層部分の伝熱フィン3Aの中には壁部52とカラー部5の根元の裏面とが当接しない箇所も生じうる。ただし、全体として見た場合には、積み重ねられた伝熱フィン3Aが全体として一体化して伝熱性が向上する。
また、図4Aに示すように、積み重ねられた伝熱フィン3Aの中の一の伝熱フィン3Aの張り出し部51は、一の伝熱フィン3Aに積み重ねられた他の伝熱フィン3Aの段差部6によって形成される窪み内に入り込んでいる。また、図4Bに示すように、積み重ねられた伝熱フィン3Aの中の一の伝熱フィン3Aの壁部52は、一の伝熱フィン3Aに積み重ねられた他の伝熱フィン3Aのカラー部5の根元の内側に入り込んでいる。なお、図5に示すように、積み重ねられた伝熱フィン3Aの中の一の伝熱フィン3Aの張り出し部51が、一の伝熱フィン3Aに積み重ねられた他の伝熱フィン3Aの段差部6によって形成される窪みと接触している範囲で、ベース部4から壁部52の高さBは、ベース部4から張り出し部51の高さAより高くなっていればよい。
本実施形態では、各張り出し部51と各壁部52の間に細い線状の切り込み(スリット)が設けられている。しかし、張り出し部51と壁部52の境界での応力集中を緩和するためには、図8に示すように、各張り出し部51と各壁部52の間にそれらを滑らかに接続する、所定幅を有する底が円弧状の切り欠き53(切り欠き部の一例)を設けることが好ましい。
ここで、図13に示す従来のフィンチューブ型熱交換器100を参考にして、伝熱現象の詳細を説明する。
伝熱管110内を流れる流体の熱は、伝熱管110の外周面からカラー部123の内周面に伝達された後に、カラー部123の外周面並びにベース部121の上面及び下面に伝導される。カラー部123の外周面並びにベース部121の上面及び下面に伝導された熱は、これらからベース部121間を流れる流体に伝達される。
このとき、伝熱管110の外周面からカラー部5の内周面に熱伝達される際の接触熱コンダクタンスは、一般的に以下の式1で定義される。
Figure 0006115783
K:接触熱コンダクタンス(W/m2・K)
δ1:接触面を構成する一方の部材の表面粗さ(μm)
δ2:接触面を構成する他方の部材の表面粗さ(μm)
δ0:接触相当長さ(=23μm)
λ1:接触面を構成する一方の部材の熱伝導率(W/m・K)
λ2:接触面を構成する他方の部材の熱伝導率(W/m・K)
P:接触圧力(MPa)
H:接触面を構成する部材のうち軟らかい方の硬度(Hb)
λf:介在流体熱伝導率(W/m・K)
また、上記の式1で求められた接触熱コンダクタンスKを用い、接触熱抵抗Rcは以下の式2より求められる。
Rc=1/(K×S) ・・・(式2)
Rc:接触熱抵抗(K/W)
S:接触面積(m2
したがって、接触熱抵抗Rcを低減するためには、接触熱コンダクタンスKを大きくする方法と、接触面積Sを大きくする方法の2パターンが存在する。
接触熱コンダクタンスKを大きくするためには、例えば特許文献1に記載されたように、カラー部123間の隙間130に充填剤を充填する方法がある。この方法では、通常は空気である介在流体を充填剤に変更することにより、介在流体熱伝導率λfを高くして接触熱コンダクタンスKを大きくすることができる。
しかしながら、充填剤を用いた場合には、熱交換器100を構成する材料に、伝熱フィン120の素材及び伝熱管110の素材に加えて充填剤の素材が混在することになり、製品廃棄時にリサイクルのための素材毎の分別が困難になる。その結果、リサイクル性が悪化してリサイクル率の低下やリサイクル時に必要なエネルギーの増大等につながり、環境負荷を増大させてしまう。
昨今、家電リサイクル法に代表されるように地球環境への負荷を低減する取り組みが政府主導で実施されており、今後対象商品が拡大される傾向にあるため、リサイクル性は無視できない要素となっている。
また、上記の方法以外に接触熱コンダクタンスKを大きくする方法として、伝熱管110とカラー部123の接触面の表面粗さδ1、δ2を小さくする方法、接触圧力Pを向上させる方法、伝熱管110及び伝熱フィン120の熱伝達率λ1、λ2を向上させる方法、伝熱管110又は伝熱フィン120のどちらか軟らかい方の硬度Hを低くする方法等がある。本発明は、接触面積Sを大きくする方法に着目したものである。
伝熱管110と伝熱フィン120との接触面積を増やすことで、接触熱コンダクタンスKを変化させなくても接触熱抵抗Rcを低減することができ、伝熱管110から伝熱フィン120への伝熱性を向上させることが可能となる。
上述したように、本実施形態の熱交換器1では、カラー部5だけでなく、張り出し部51の間の壁部52も伝熱管2に接触するため、従来の熱交換器よりも、伝熱管2から伝熱フィン3Aへの伝熱性を向上させることができる。これにより、熱交換器1の熱交換効率を向上させることができる。また、従来のように充填剤を必要としないので、熱交換器の破棄時の材料の分別が容易であり、リサイクル性を悪化させることもない。
<ヒートポンプ装置>
次に、図12を参照して、上述した熱交換器1が用いられるヒートポンプ装置の一例であるルームエアコン10を説明する。
ルームエアコン10では、室内ユニット10Aと室外ユニット10Bとに跨って冷媒回路10Cが構成されている。室外ユニット10B内には圧縮機11(一例としてロータリー型圧縮機)、四方弁12、室外熱交換器13、絞り装置14(一例として膨張弁)が配置されており、室内ユニット10A内には室内熱交換器15が配置されている。また、室外ユニット10Bには室外熱交換器13に室外空気を送る室外ファン16(一例としてプロペラファン)が、室内ユニット10Aには室内熱交換器15に室内空気を送る室内ファン17(一例としてクロスフローファン)がそれぞれ設けられている。
ルームエアコン10では、四方弁12により、圧縮機11により圧縮された高温高圧の冷媒が、暖房運転の際は室内熱交換器15に、冷房運転の際は室外熱交換器13に導かれる。暖房運転の際は、室内熱交換器15が凝縮器となり、四方弁12から室内熱交換器15へ高温冷媒が送られる。室内熱交換器15は、流れてくる高温冷媒の熱と室内ファン17によって送られる室内空気の熱を熱交換し、冷媒の熱を空気へ放熱させることで冷媒を凝縮液化させる。液化した冷媒は絞り装置14で断熱膨張され、これにより低温低圧となった冷媒が室外熱交換器13に送られる。室外熱交換器13は蒸発器となり、気液二相状態の低温冷媒の熱と室外ファン16によって送られる室外空気の熱を熱交換し、空気の熱を冷媒に吸熱させることで冷媒を蒸発気化させる。蒸発した低圧気化冷媒は、圧縮機11で再度圧縮される。このサイクルを連続的に繰り返すことにより、室内空気を暖めて暖房を行う。冷房運転の際は、四方弁12を切り替えることで、冷媒を逆方向に流し、室内空気を冷やして冷房を行う。すなわち、暖房運転と冷房運転の双方で、冷媒回路10Cを循環する冷媒は、圧縮機11、凝縮器、絞り装置14および蒸発器をこの順に通過する。
上述したようなルームエアコン10あるいはそれ以外のヒートポンプ装置において、凝縮器と蒸発器の少なくとも一方を本実施形態の熱交換器1とすることで、凝縮器及び/又は蒸発器の熱交換効率を向上させることができる。その結果、ヒートポンプ装置のCOP(成績係数:coefficient of performance)を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に、図9を参照して、本発明の第2実施形態に係るフィンチューブ型熱交換器を説明する。なお、本実施形態では、第1実施形態と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略することがある。この点は、後述する第3実施形態でも同様である。
本実施形態では、図9に示す形状の伝熱フィン3Bが用いられる。この伝熱フィン3Bは、第1実施形態で用いられた伝熱フィン3Aから張り出し部51の形状を変更しただけのものである。ベース部4からの壁部52の高さは、ベース部4からの張り出し部51の高さよりも高い。
具体的に、本実施形態では、各張り出し部51が、両側の壁部52と連続しているとともに、カラー部5の先端から遠ざかるにつれて周方向の中央部が徐々に盛り上がる形状を有している。換言すれば、各張り出し部51の形状は、ヘ字状断面(くちばし状断面、V字状断面)の注水口形状である。
伝熱フィン3Bを積み重ねる際、張り出し部51は、隣接する伝熱フィン3Bを支承する役割を持つため、上方に位置する全ての伝熱フィン3Bの重さに耐える必要がある。この点、本実施形態のように張り出し部51の形状を注水口形状とすれば、断面係数を増やせるため、張り出し部51自体の強度を向上させることが可能となる。なお、壁部52による効果は第1実施形態と同様である。
なお、図9では、張り出し部51の断面がヘ字状となっていて中央部が尖っているが、伝熱フィン3Bを積み重ねる際に張り出し部51の中央部が邪魔にならない様、図10示すように張り出し部51の中央部を滑らかに湾曲させてもよい。
(第3実施形態)
次に、図11を参照して、本発明の第実施形態に係るフィンチューブ型熱交換器を説明する。本実施形態では、図11に示す形状の伝熱フィン3Cが用いられる。この伝熱フィン3Cは、第1実施形態で用いられた伝熱フィン3Aから張り出し部51の形状を変更しただけのものである。ベース部4からの壁部52の高さは、ベース部4からの張り出し部51の高さよりも高い。
具体的に、本実施形態では、各張り出し部51が、カラー部5および壁部52を構成する連続筒状体の外周面に設けられた突起で構成されている。突起は、カラー部5の軸方向に延びる線状のつまみ形状を有している。このような構成でも、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
本発明のフィンチューブ型熱交換器は、家庭用エアコンや自動車用エアコン、業務用パッケージエアコン等の空調用機器や冷蔵庫、ヒートポンプ式給湯機等に利用されるヒートポンプ装置に適応可能である。

Claims (15)

  1. 積み重ねられた複数枚の伝熱フィンと、
    前記複数枚の伝熱フィンを貫通する伝熱管と、を備え、
    前記伝熱フィンは、
    ベース部と、
    前記ベース部から立ち上がる筒状のカラー部と、
    前記カラー部の先端の一部分が前記カラー部の先端から前記カラー部の径方向外向きに張り出した張り出し部と、
    前記カラー部の先端であって前記張り出し部以外の領域に延長されて形成された壁部と、を具備し、
    前記ベース部から前記壁部の高さは、前記ベース部から前記張り出し部の高さより高
    前記積み重ねられた伝熱フィンの中の一の伝熱フィンの前記壁部は、前記一の伝熱フィンに積み重ねられた他の伝熱フィンの前記カラー部の根元の内側に入り込む、フィンチューブ型熱交換器。
  2. 前記張り出し部は、少なくとも2つ設けられている、請求項記載のフィンチューブ型熱交換器。
  3. 少なくとも2つの前記張り出し部の一方は一の方向に延びており、少なくとも2つの前記張り出し部の他方は前記一の方向と反対方向に延びている、請求項に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  4. 前記一の方向は、前記伝熱フィンの長手方向と直交する方向である、請求項に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  5. 前記一の方向は、前記カラー部の中心から前記伝熱フィンの長手方向と直交する幅方向に延びる直線に対して±30度の範囲内にある、請求項に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  6. 前記張り出し部は、前記カラー部の先端から遠ざかるにつれて径方向外向きに屈曲している構造である、請求項に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  7. 前記張り出し部と前記壁部との間に、切り欠き部が設けられている、請求項に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  8. 前記張り出し部は、前記カラー部を構成する筒状体の外周面から、前記張り出し部の中央部が盛り上がる形状をしている、請求項に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  9. 前記張り出し部は、前記カラー部を構成する筒状体の外周面に設けられた突起である、請求項に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  10. 前記積み重ねられた伝熱フィンの中の一の伝熱フィンの壁部は、前記一の伝熱フィンに積み重ねられた他の伝熱フィンのカラー部の根元の裏面に当接している、請求項に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  11. 前記積み重ねられた伝熱フィンの中の一の伝熱フィンの壁部は、前記一の伝熱フィンに積み重ねられた他の伝熱フィンのカラー部の根元の裏面に当接していない、請求項に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  12. 前記カラー部の根元から湾曲して前記ベース部につながり、窪みを形成する段差部を設けた、請求項に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  13. 前記積み重ねられた伝熱フィンの中の一の伝熱フィンの前記張り出し部は、前記一の伝熱フィンに積み重ねられた他の伝熱フィンの前記段差部によって形成される窪み内に入り込む、請求項12に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  14. 前記積み重ねられた伝熱フィンの中の一の伝熱フィンの前記張り出し部が、前記一の伝熱フィンに積み重ねられた他の伝熱フィンの前記段差部によって形成される窪みと接触している範囲で、前記ベース部から前記壁部の高さは、前記ベース部から前記張り出し部の高さより高い、請求項12に記載のフィンチューブ型熱交換器。
  15. 圧縮機と、
    凝縮器と、
    絞り装置と、
    蒸発器と、
    前記圧縮機、前記凝縮器、前記絞り装置及び前記蒸発器に、冷媒を循環させる冷媒回路と、を備え、
    前記凝縮器と前記蒸発器との少なくとも一方が請求項に記載のフィンチューブ型熱交換器である、ヒートポンプ装置。

JP2013542859A 2011-11-10 2012-11-09 伝熱フィン、フィンチューブ型熱交換器及びヒートポンプ装置 Active JP6115783B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011246711 2011-11-10
JP2011246711 2011-11-10
PCT/JP2012/007197 WO2013069299A1 (ja) 2011-11-10 2012-11-09 伝熱フィン、フィンチューブ型熱交換器及びヒートポンプ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013069299A1 JPWO2013069299A1 (ja) 2015-04-02
JP6115783B2 true JP6115783B2 (ja) 2017-04-19

Family

ID=48077051

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013542859A Active JP6115783B2 (ja) 2011-11-10 2012-11-09 伝熱フィン、フィンチューブ型熱交換器及びヒートポンプ装置

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP2778593B1 (ja)
JP (1) JP6115783B2 (ja)
CN (2) CN103105089B (ja)
WO (1) WO2013069299A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2778593B1 (en) * 2011-11-10 2017-05-10 Panasonic Corporation Fin-tube heat exchanger
US20160079639A1 (en) * 2014-09-15 2016-03-17 James O. Pinon Cooling fin for a battery cell
CN107850403B (zh) * 2015-07-10 2019-08-23 三菱电机株式会社 热交换器及空气调节装置
JP6831206B2 (ja) * 2016-10-20 2021-02-17 リンナイ株式会社 フィンチューブ型熱交換器及びこの熱交換器を備える燃焼装置
WO2018139162A1 (ja) * 2017-01-24 2018-08-02 三菱電機株式会社 熱交換器
JP2019052829A (ja) 2017-09-19 2019-04-04 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. 熱交換器及び空気調和機

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR379072A (fr) * 1907-05-21 1907-10-24 Briscoe Mfg Company Radiateurs d'automobiles et leur procédé de fabrication
JPS5624869Y2 (ja) * 1976-07-21 1981-06-11
JPS56162486U (ja) * 1980-04-29 1981-12-03
JPS5761377U (ja) * 1980-09-25 1982-04-12
JPS58127092A (ja) * 1982-01-25 1983-07-28 Nippon Denso Co Ltd 熱交換器及びその製法
JPS6071880U (ja) * 1983-10-18 1985-05-21 宇野金属工業株式会社 放熱板
JPH0482570U (ja) * 1990-11-20 1992-07-17
JPH04198691A (ja) * 1990-11-29 1992-07-20 Toshiba Corp 熱交換器
JPH05141889A (ja) * 1991-11-22 1993-06-08 Rinnai Corp 熱交換器
DE4404837A1 (de) * 1994-02-16 1995-08-17 Behr Gmbh & Co Rippe für Wärmetauscher
JPH09119792A (ja) * 1995-10-25 1997-05-06 Hidaka Seiki Kk 熱交換器用フィン
JP2010169344A (ja) 2009-01-26 2010-08-05 Fujitsu General Ltd 熱交換器
JP5140051B2 (ja) * 2009-09-17 2013-02-06 三菱電機株式会社 熱交換器および熱交換器用フィンとその製造方法
EP2778593B1 (en) * 2011-11-10 2017-05-10 Panasonic Corporation Fin-tube heat exchanger

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013069299A1 (ja) 2013-05-16
EP2778593B1 (en) 2017-05-10
JPWO2013069299A1 (ja) 2015-04-02
EP2778593A4 (en) 2014-10-15
EP2778593A1 (en) 2014-09-17
CN202885630U (zh) 2013-04-17
CN103105089B (zh) 2017-03-01
CN103105089A (zh) 2013-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6115783B2 (ja) 伝熱フィン、フィンチューブ型熱交換器及びヒートポンプ装置
US6928833B2 (en) Finned tube for heat exchangers, heat exchanger, process for producing heat exchanger finned tube, and process for fabricating heat exchanger
JP5748963B2 (ja) 金属製熱交換器管
US9952002B2 (en) Heat transfer fin, heat exchanger, and refrigeration cycle device
JP4932439B2 (ja) プレートフィンチューブ熱交換器およびその製造方法
CN103765148B (zh) 翅片管式热交换器
JP5800909B2 (ja) 熱交換器及びその熱交換器を用いた冷凍サイクル装置
US20060207751A1 (en) Heat pipe
KR102048356B1 (ko) 냉매 배관과, 이를 포함하는 핀형 열교환기 및 공기조화기
JP6074723B2 (ja) 伝熱フィン、フィンチューブ型熱交換器及びヒートポンプ装置
JP5911597B2 (ja) 扁平形状伝熱管、それを備えたクロスフィンチューブ型熱交換器の製造方法、その方法で製造されたクロスフィンチューブ型熱交換器
JP6719657B2 (ja) 熱交換器および冷凍サイクル装置
JP2014074513A (ja) フィンチューブ熱交換器、ヒートポンプ装置及び伝熱フィン
KR101572674B1 (ko) 배수성이 향상된 방열핀을 이용한 열교환기
JP6053693B2 (ja) 空気調和機
JP2011112315A (ja) フィンチューブ型熱交換器及びこれを用いた空気調和機
JP2014048021A (ja) フィンチューブ熱交換器およびそれを備えたヒートポンプ装置
CN103339460A (zh) 用于换热器的管结构
JP6141514B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP2014020756A (ja) フィンチューブ熱交換器、ヒートポンプ装置及び伝熱フィン
JP6765451B2 (ja) 熱交換器の製造方法
JP6177195B2 (ja) 過冷却二重管式熱交換器用伝熱管
JP2014085030A (ja) フィンチューブ熱交換器
KR20190036249A (ko) 응축수 배출이 용이한 방열핀의 성형툴조립체
JPH0979779A (ja) 内面溝付伝熱管及び熱交換器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151023

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161004

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170307

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170308

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6115783

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151