JP2014085030A - フィンチューブ熱交換器 - Google Patents

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Masanobu Wada
賢宣 和田
Tetsuya Masuda
哲也 増田
Atsushi Kakimoto
敦 柿本
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Abstract

【課題】熱交換効率を向上できるフィンチューブ熱交換器を提供する。
【解決手段】フィンチューブ熱交換器は、積み重ねられた複数枚の伝熱フィン3Aと、伝熱フィン3Aを貫通する伝熱管2とを備えている。各伝熱フィン3Aは、ベース部4と、ベース部4から立ち上がる筒状のカラー部5と、カラー部5の先端から径方向外向きに突出する第1拡大部7及び第2拡大部8と、を含む。第2拡大部8の突出長さAは、第1拡大部7の突出長さBより短い。カラー部5の高さ方向におけるベース部4から第2拡大部8の先端までの高さCは、高さ方向におけるベース部4から第1拡大部7の先端までの高さDより高い。
【選択図】図3

Description

本発明は、フィンチューブ熱交換器に関する。
従来のフィンチューブ熱交換器100は、図6に示すように、積み重ねられた複数枚の伝熱フィン120と、伝熱フィン120を貫通する伝熱管110を備えている。各伝熱フィン120は、ベース部121から立ち上がる円筒状のカラー部123を有している。カラー部123の根元及び先端からは、根元部122及びフレア部124が湾曲しながら径方向外向きに拡大している。フレア部124は、隣接する伝熱フィン120のベース部121における根元部122の近傍部分に当接しており、フレア部124がベース部121に当接することによって、フィンピッチ(積層間距離)を規定している。通常は、積み重ねられた伝熱フィン120のカラー部123内にカラー部123の内径よりも小さな外径の伝熱管110が挿通され、その後に伝熱管110が拡管されることで、伝熱管110がカラー部123に密着させられる。伝熱フィン120が積み重ねられると、フレア部124と根元部122との間に隙間130が形成される。隙間130にシリコーン樹脂等の充填剤を充填して硬化させることにより隙間130を埋めている。
特開2010−169344号公報
従来のフィンチューブ熱交換器100では、リサイクル性を考慮して、隙間130に充填剤を使用しない構成が考えられる。このような構成では、隙間130が形成された部分においては、カラー部123が伝熱管110と接触していないので、伝熱管110と伝熱フィン120との間の伝熱性が低下し、熱交換効率が低下する。
本発明は、伝熱管と伝熱フィンとの間の伝熱性を向上させることによって、優れた熱交換効率を有するフィンチューブ熱交換器を提供することを目的とする。
すなわち、本開示は、
積み重ねられた複数枚の伝熱フィンと、
前記複数枚の伝熱フィンを貫通する伝熱管と、を備え、
前記複数枚の伝熱フィンのそれぞれは、前記伝熱管の回りに広がるベース部と、前記ベース部から前記伝熱管に沿って立ち上がる筒状のカラー部と、前記カラー部の先端から径方向外向きに突出する第1拡大部と、前記カラー部の先端から径方向外向きに突出する第2拡大部と、を含み、
前記第2拡大部の突出長さは、前記第1拡大部の突出長さより短く、
前記カラー部の高さ方向における前記ベース部から前記第2拡大部の先端までの高さは、前記高さ方向における前記ベース部から前記第1拡大部の先端までの高さより高い、フィンチューブ熱交換器を提供する。
上記のフィンチューブ熱交換器によれば、第2拡大部の突出長さが第1拡大部の突出長さより短く、カラー部の高さ方向におけるベース部から第2拡大部の先端までの高さがベース部から第1拡大部の先端までの高さより高い。従って、第2拡大部が形成された位置におけるカラー部の高さを増やすことができる。カラー部の高さを増やすことができると、カラー部と伝熱管との接触面積が増加するため、伝熱管と伝熱フィンとの間の伝熱性が向上し、フィンチューブ熱交換器の熱交換効率も向上する。
本発明の第1実施形態に係る熱交換器の構成図 第1実施形態における伝熱フィンの部分的な斜視図 第1実施形態における伝熱フィンの断面図 第2実施形態における伝熱フィンの断面図 フィンチューブ熱交換器が使用されたヒートポンプ装置の一例であるルームエアコンの構成図 従来のフィンチューブ熱交換器の部分的な断面図
本開示の第1の態様は、
積み重ねられた複数枚の伝熱フィンと、
前記複数枚の伝熱フィンを貫通する伝熱管と、を備え、
前記複数枚の伝熱フィンのそれぞれは、前記伝熱管の回りに広がるベース部と、前記ベース部から前記伝熱管に沿って立ち上がる筒状のカラー部と、前記カラー部の先端から径方向外向きに突出する第1拡大部と、前記カラー部の先端から径方向外向きに突出する第2拡大部と、を含み、
前記第2拡大部の突出長さは、前記第1拡大部の突出長さより短く、
前記カラー部の高さ方向における前記ベース部から前記第2拡大部の先端までの高さは、前記高さ方向における前記ベース部から前記第1拡大部の先端までの高さより高い、フィンチューブ熱交換器を提供する。
第2の態様は、第1の態様に加え、隣り合う前記伝熱フィンでは、一方の前記伝熱フィンの前記第1拡大部が、他方の前記伝熱フィンに接している、フィンチューブ熱交換器を提供する。このような構成によれば、一方の伝熱フィンの第2拡大部が他方の伝熱フィンに接していなくても、フィンピッチが規定されうる。
第3の態様は、第1又は第2の態様に加え、隣り合う前記伝熱フィンでは、一方の前記伝熱フィンの前記第2拡大部が、他方の前記伝熱フィンと前記伝熱管との間に形成された隙間に配置されている、フィンチューブ熱交換器を提供する。このような構成によれば、第2拡大部が形成された位置におけるカラー部の高さをさらに増すことができる。
第4の態様は、第3の態様に加え、前記複数枚の伝熱フィンのそれぞれは、前記カラー部の根元から径方向外向きに拡大して前記ベース部につながる根元部をさらに含み、前記隙間は、前記根元部と前記伝熱管との間に形成されている、フィンチューブ熱交換器を提供する。このような構成によれば、第2拡大部が形成された位置におけるカラー部の高さをさらに増すことができる。
第5の態様は、第1〜第4の態様のいずれか1つに加え、前記第1拡大部及び前記第2拡大部は、それぞれ、前記カラー部の周方向に沿って延びる円弧状の外縁部を有しており、前記第1拡大部の前記外縁部の曲率半径は、前記第2拡大部の前記外縁部の曲率半径よりも小さい、フィンチューブ熱交換器を提供する。このような構成によれば、第1拡大部の突出長さを第2拡大部の突出長さより長くすることができる。
第6の態様は、第1〜第5の態様のいずれか1つに加え、前記カラー部の周方向における前記第1拡大部の側面が前記周方向における前記第2拡大部の側面に向かい合うように、前記第1拡大部と前記第2拡大部との間に切り込みが形成されている、フィンチューブ熱交換器を提供する。このような構成によれば、第1拡大部及び第2拡大部の形成が容易になる。
第7の態様は、第1〜第6の態様のいずれか1つに加え、前記ベース部は、前記カラー部の立ち上げ方向に突出する突出部を有しており、前記カラー部の根元が前記突出部によって囲まれており、隣り合う前記伝熱フィンでは、一方の前記伝熱フィンの前記突出部は、他方の前記伝熱フィンの前記第1拡大部及び前記第2拡大部を覆っている、フィンチューブ熱交換器を提供する。このような構成によれば、伝熱フィンが積み重ねられた際、突出部は、隣接する伝熱フィンの第1拡大部が入り込む窪みを形成することになる。これにより、製造時に伝熱フィンを積み重ねる際、積み重ねられた伝熱フィンの自重によって、下層部分の伝熱フィンに負荷がかかって、第1拡大部がカラー部の径方向の外側に押し広げられても、根元部で形成された窪みによって押し広げられる範囲が規制される。そのため、積み重ねられた下層部分の伝熱フィンのカラー部の内径が、積み重ねられた上層部分の伝熱フィンのカラー部の内径よりも広く押し広げられるのを防止できる。すなわち、製造時に積み重ねられた伝熱フィンに伝熱菅を挿入して、伝熱菅を押し広げて伝熱フィンのカラー部に接触させる作業を行う際、積み重ねられた上層部分の伝熱フィンと伝熱菅との接触面積と、積み重ねられた下層部分の伝熱フィンと伝熱菅との接触面積との間でムラが生ずるのを防止できる。従って、積み重ねられ伝熱フィンの場所に関わらず、伝熱管から伝熱フィンへの伝熱性の均一化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態によって限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係るフィンチューブ熱交換器1は、積み重ねられた複数枚の伝熱フィン3Aと、伝熱フィン3Aの両側に配置された一対のサイドプレート20と、伝熱フィン3A及びサイドプレート20を貫通する複数のU字状の伝熱管2を備えている。
各伝熱フィン3Aは特定方向に延びており、各伝熱管2の直線部は一定のピッチで伝熱フィン3Aの長手方向に並んでいる。各伝熱管2の両端部は、直線部同士をつなぐ折り返し部と反対側のサイドプレート20から突出しており、隣り合う伝熱管2の端部同士がUベント管21によって連結されている。
各伝熱管2は、銅等の熱伝導度の大きい金属により形成されており、一例として、内面溝付銅管である。各伝熱フィン3Aは、アルミニウム薄板をプレス加工することにより形成された板状の部材であり、平面視で長方形状である。ただし、各伝熱フィン3Aの形状は、特定方向に延びるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、特定方向に引き延ばされた菱形や台形等の多角形状でもよいし、楕円状であってもよい。
フィンチューブ熱交換器1は、以下の手順によって作製される。まず、2枚のサイドプレート20の間に、各伝熱フィン3Aの挿通孔23の位置が合致するように複数枚の伝熱フィン3Aを積層し、積層体22を形成する。挿通孔23は、各伝熱フィン3Aそれぞれに形成されており、伝熱管2を挿通するための孔である。次に、積層体22の一方(図1の下方)から積層体22の他方(図1の上方)に突出するように、2つの挿通孔23に所定長さの伝熱管2を挿通する。挿通孔23に挿通された伝熱管2の先端部の2つの開口部は、積層体22の他方側に突出している。次に、伝熱管2内に拡管ビレットを挿通する機械的拡管法等を用いて伝熱管2を拡管し、伝熱管2と伝熱フィン3Aの挿通孔23とが同軸となるように伝熱管2を伝熱フィン3Aに接触させ、固定する。そして、積層体22の他方側に突出した伝熱管2の開口部に、Uベント管21を装着し、伝熱フィン3Aに固定された伝熱管2を相互に連結する。
上記構成により、伝熱管2内を流れる流体(一例としてR410A冷媒)と、伝熱フィン3Aの周囲を流れる流体(一例として空気)との熱交換を行うことができる。
図2及び図3に示すように、各伝熱フィン3Aは、ベース部4と、カラー部5と、根元部6と、第1拡大部7と、第2拡大部8と、を含む。ベース部4は、伝熱管2の直線部の回りに広がる部分である。カラー部5は、ベース部4から伝熱管2の直線部に沿って立ち上がる円筒状の部分である。根元部6は、カラー部5の根元から径方向外向きに拡大してベース部4につながる部分である。第1拡大部7は、カラー部5の先端から径方向外向きに突出する部分である。第2拡大部8は、第1拡大部7の間に形成され、カラー部5の先端から径方向外向きに突出する部分である。第1拡大部7及び第2拡大部8は、それぞれ、いわゆるフレア部である。
カラー部5は、伝熱管2を挿通するための挿通孔23(図1参照)を形成する。伝熱管2は、当初はカラー部5の内径よりも小さな外径を有し、伝熱フィン3Aが挿通孔が合致するように積み重ねられた後に挿通孔23に挿通される。すなわち、当初の伝熱管2とカラー部5との間には、伝熱管2の挿通性を確保するためのクリアランスが設けられる。その後、伝熱管2内に拡管ビレットを挿通する機械的拡管法等を用いて伝熱管2が拡管される。これにより、伝熱管2がカラー部5に接触し、それらが同軸的に一体化するように固定される。
カラー部5の基端には、カラー部5の根元から湾曲しながら径方向外向きに拡大してベース部4につながる根元部6が設けられている。一方、カラー部5の先端には、複数の第1拡大部7と複数の第2拡大部8とが周方向に交互に並んで設けられている。すなわち、第1拡大部7の数と第2拡大部8の数とは同じである。第1拡大部7及び第2拡大部8の数の制約は特にない。本実施形態では、第1拡大部7及び第2拡大部8の数はそれぞれ2である。
図2及び図3に示すように、第1拡大部7及び第2拡大部8は、径方向外方に向かって張り出しており、交互に等間隔になるようにカラー部5の外周に沿って配置されている。隣り合う伝熱フィン3Aでは、一方の伝熱フィン3Aの第1拡大部7は、他方の伝熱フィン3Aのベース部4に接している。このため、一方の伝熱フィン3Aの第1拡大部7は、他方の伝熱フィン3Aの根元部6と伝熱管2との間に形成された隙間9Aに配置されていない。また、隣り合う伝熱フィン3Aでは、一方の伝熱フィン3Aの第2拡大部8は、他方の伝熱フィン3Aの根元部6と伝熱管2との間に形成された隙間9Bに配置されている。このため、一方の伝熱フィン3Aの第2拡大部8は、他方の伝熱フィン3Aのベース部4に接していない。一方の伝熱フィン3Aの第1拡大部7が他方の伝熱フィン3Aのベース部4に接しているので、一方の伝熱フィン3Aの第2拡大部8が他方の伝熱フィン3Aに接していなくても、フィンピッチが規定されうる。さらに、一方の伝熱フィン3Aの第2拡大部8が、隙間9Bに配置されているので、第2拡大部8が形成された位置におけるカラー部5の高さをさらに増すことができる。
隙間9Bの伝熱管2に面する部分の長さは、隙間9Aの伝熱管2に面する部分の長さより小さい。このため、隙間9Bの体積は、隙間9Aの体積より小さい。
図3に示すように、第2拡大部8の突出長さAは、第1拡大部7の突出長さBより短い。カラー部5の高さ方向におけるベース部4から第2拡大部8の先端までの高さCは、高さ方向におけるベース部4から第1拡大部7の先端までの高さDより高い。このような構成によれば、第2拡大部8が形成された位置におけるカラー部5の高さを増やすことができる。カラー部5の高さを増やすことができると、カラー部5と伝熱管2との接触面積が増加するため、伝熱管2と伝熱フィン3Aとの間の伝熱性を向上でき、熱交換効率を向上できる。さらに、第2拡大部8はカラー部5の先端に設けられているので、伝熱管2を拡管したときに第2拡大部8が形成された位置におけるカラー部5の先端の径方向の変形を抑制することができる。カラー部5の先端の径方向の変形を抑制できると、カラー部5と伝熱管2との接触圧力を維持することができるので、伝熱管2と伝熱フィン3Aとの間の伝熱性を向上でき、熱交換効率を向上できる。
従来のフィンチューブ熱交換器100(図6参照)では、伝熱管110と伝熱フィン120との間の伝熱性を向上させるために、フレア部124のR寸法を小さくして、カラー部123を長くすることが考えられる。しかし、プレス加工によりカラー部123及びフレア部124を立ち上げるときに、フレア部124が引き伸ばされることによって、フレア部124の肉厚が薄くなっている。フレア部124の肉厚が薄いと、フレア部124に割れ及び裂けが発生しやすくなるため、フレア部124のR寸法を小さくすることは容易ではない。
これに対して、本実施形態では、第2拡大部8はカラー部5の先端に設けられているので、伝熱管2を拡管したときに第2拡大部8が形成された位置におけるカラー部5の先端の径方向の変形を抑制することができる。
第1拡大部7は伝熱フィン3Aの短手方向に突出するように形成することが望ましい。本実施形態では、2つの第1拡大部7は伝熱フィン3Aの短手方向に突出し、2つの第2拡大部8は伝熱フィン3Aの長手方向に突出している。第1拡大部7の突出長さBは、第2拡大部8の突出長さAより長いので、伝熱フィン3Aの短手方向の強度を高く維持できる。
図2に示すように、第1拡大部7及び第2拡大部8は、それぞれ、カラー部5の周方向に沿って延びる円弧状の外縁部7A,8Aを有している。本実施形態では、第1拡大部7の外縁部7Aの曲率半径は、第2拡大部8の外縁部8Aの曲率半径よりも小さい。従って、第1拡大部7の突出長さBを第2拡大部8の突出長さAより長くすることができる。なお、第1拡大部7の外縁部7Aの曲率半径及び第2拡大部8の外縁部8Aの曲率半径は、本実施形態に限定されず、第1拡大部7の外縁部7Aの曲率半径を、第2拡大部8の外縁部8Aの曲率半径に等しくしてもよい。
第1拡大部7及び第2拡大部8との間には、カラー部5の周方向における第1拡大部7の側面が周方向における第2拡大部8の側面に向かい合うように、切り込み9cが形成されている。このような切り込み9cによれば、第1拡大部7及び第2拡大部8の形成が容易になる。なお、切り込み9cの深さ、形状等は、本実施形態に限定されるものではなく、適宜設定できる。また、切り込み9cを設けないで、第1拡大部7及び第2拡大部8を連続的に形成してもよい。
本実施形態の伝熱フィン3Aは、例えば、以下の方法で製造できる。まず、カラー部5の周方向において部分的に複数の第1拡大部7及び第2拡大部8が形成されるように、アルミニウム板などのフィン材に、曲率半径が部分的に異なる円形の形状の貫通孔及び貫通孔に連通する複数の切り込みを形成する。具体的には、第1拡大部7の外縁部7Aの曲率半径が第2拡大部8の外縁部8Aの曲率半径より大きくなるように、曲率半径が部分的に異なる円形の形状の貫通孔及び複数の切り込みを形成する。次に、貫通孔にしごきピンを挿入し、カラー部5となるべき部分を立ち上げる。次に、しごきピンを抜いてから、第1拡大部7及び第2拡大部8が外向きに拡がるように、カラー部5を上から押さえる。具体的には、ベース部4から第2拡大部8の先端までの高さCが、ベース部4から第1拡大部7の先端までの高さDより高くなるように、カラー部5を上から押さえると、第2拡大部8の突出長さAが、第1拡大部7の突出長さBより短くなる。このようにして、第1拡大部7及び第2拡大部8が先端に形成されたカラー部5を有する伝熱フィン3Aが得られる。
ここで、図6に示す従来のフィンチューブ熱交換器100を参考にして、伝熱現象の詳細を説明する。
伝熱管110内を流れる流体の熱は、伝熱管110の外周面からカラー部123の内周面に伝達された後に、カラー部123の外周面並びにベース部121の上面及び下面に伝導される。カラー部123の外周面並びにベース部121の上面及び下面に伝導された熱は、これらからベース部121間を流れる流体に伝達される。
このとき、伝熱管110の外周面からカラー部5の内周面に熱伝達される際の接触熱コンダクタンスは、一般的に以下の式1で定義される。
Figure 2014085030
K:接触熱コンダクタンス(W/m2・K)
δ1:接触面を構成する一方の部材の表面粗さ(μm)
δ2:接触面を構成する他方の部材の表面粗さ(μm)
δ0:接触相当長さ(=23μm)
λ1:接触面を構成する一方の部材の熱伝導率(W/m・K)
λ2:接触面を構成する他方の部材の熱伝導率(W/m・K)
P:接触圧力(MPa)
H:接触面を構成する部材のうち軟らかい方の硬度(Hb)
λf:介在流体熱伝導率(W/m・K)
また、上記の式1で求められた接触熱コンダクタンスKを用い、接触熱抵抗Rcは以下の式2より求められる。
Rc=1/(K×S) ・・・(式2)
Rc:接触熱抵抗(K/W)
S:接触面積(m2
従って、接触熱抵抗Rcを低減するためには、接触熱コンダクタンスKを大きくする方法と、接触面積Sを大きくする方法の2パターンが存在する。
接触熱コンダクタンスKを大きくするためには、例えば特許文献1に記載されたように、カラー部123間の隙間130に充填剤を充填する方法がある。この方法では、通常は空気である介在流体を充填剤に変更することにより、介在流体熱伝導率λfを高くして接
触熱コンダクタンスKを大きくすることができる。
しかしながら、充填剤を用いた場合には、フィンチューブ熱交換器100を構成する材料に、伝熱フィン120の素材及び伝熱管110の素材に加えて充填剤の素材が混在することになり、製品廃棄時にリサイクルのための素材毎の分別が困難になる。その結果、リサイクル性が悪化してリサイクル率の低下やリサイクル時に必要なエネルギーの増大等につながり、環境負荷を増大させてしまう。
昨今、家電リサイクル法に代表されるように地球環境への負荷を低減する取り組みが政府主導で実施されており、今後対象商品が拡大される傾向にあるため、リサイクル性は無視できない要素となっている。
また、上記の方法以外に接触熱コンダクタンスKを大きくする方法として、伝熱管110とカラー部123の接触面の表面粗さδ1、δ2を小さくする方法、接触圧力Pを向上させる方法、伝熱管110及び伝熱フィン120の熱伝達率λ1、λ2を向上させる方法、伝熱管110又は伝熱フィン120のどちらか軟らかい方の硬度Hを低くする方法等がある。本実施形態は、接触面積Sを大きくする方法に着目したものである。
伝熱管110と伝熱フィン120との接触面積を増やすことで、接触熱コンダクタンスKを変化させなくても接触熱抵抗Rcを低減することができ、伝熱管110と伝熱フィン120との間の伝熱性を向上させることが可能となる。
上述したように、本実施形態のフィンチューブ熱交換器1では、カラー部5だけでなく、第2拡大部8が形成された位置におけるカラー部5の先端部も伝熱管2に接触する。そのため、従来のフィンチューブ熱交換器100よりも、伝熱管2と伝熱フィン3Aとの間の伝熱性を向上させることができる。これにより、フィンチューブ熱交換器1の熱交換効率を向上させることができる。また、伝熱管2とカラー部5の接触面積Sを増加させることにより、接触熱コンダクタンスKが変化しなくても接触熱抵抗Rcを低減できることが(式2)から分かる。熱抵抗を低減できれば、伝熱管2と伝熱フィン3Aとの間の伝熱性を向上させることができ、熱交換器としての熱交換効率を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に、図4を参照して、本発明の第2実施形態に係るフィンチューブ熱交換器1を説明する。なお、本実施形態では、第1実施形態と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略することがある。
本実施形態では、図4に示す形状の伝熱フィン3Bが用いられる。この伝熱フィン3Bは、第1実施形態で用いられた伝熱フィン3Aから第1拡大部7及び第2拡大部8の形状を変更したものである。
ベース部4は、図4に示すように、カラー部5の立ち上げ方向(図4の上方)に突出する突出部30を有している。カラー部5の根元は突出部30によって囲まれている。詳細には、突出部30は平坦な上面30A有する。その平坦な上面30Aによってカラー部5の根元が囲まれている。根元部6によって、カラー部5と突出部30とが滑らかにつながっている。突出部30は、ベース部4の平坦面とカラー部5との間に形成された段差部である。隣り合う伝熱フィン3Bでは、一方の伝熱フィン3Bの突出部30は、他方の伝熱フィン3Bの第1拡大部7及び第2拡大部8を覆っている。詳細には、第1拡大部7は、上面30Aの反対側に位置するように突出部30に面接触している。第2拡大部8は、隙間9Bに配置されている。第1拡大部7は突出部30によって覆われているので、伝熱フィン3Bが積み重ねられた際、突出部30は隣接する伝熱フィン3Bの第1拡大部7が入り込む窪みを形成する。これにより、製造時に伝熱フィン3Bを積み重ねる際、積み重ねられた伝熱フィン3Bの自重によって、下層部分の伝熱フィン3Bに負荷がかかって、第1拡大部7がカラー部5の径方向の外側に押し広げられても、カラー部5の根元で形成された窪みによって押し広げられる範囲が規制される。そのため、積み重ねられた下層部分の伝熱フィン3Bのカラー部5の内径が、積み重ねられた上層部分の伝熱フィン3Bのカラー部5の内径よりも広く押し広げられるのを防止できる。すなわち、製造時に積み重ねられた伝熱フィン3Bに伝熱菅2を挿入して、伝熱菅2を押し広げて伝熱フィン3Bのカラー部5に接触させる作業を行う際、積み重ねられた上層部分の伝熱フィン3Bと伝熱菅2との接触面積と、積み重ねられた下層部分の伝熱フィン3Bと伝熱菅2との接触面積との間でムラが生ずるのを防止できる。従って、積み重ねられ伝熱フィン3Bの場所に関わらず、伝熱管2から伝熱フィン3Bへの伝熱性の均一化を図ることができる。
本実施形態の伝熱フィン3Bは、例えば、以下の工程を除いて、第1実施形態と同様の方法で製造できる。本実施形態では、カラー部5となるべき部分を立ち上げる工程と、カラー部5を上から押さえる工程との間に、プレス加工によりベース部4に突出部30を形成する工程をさらに含む。
次に、図5を参照して、上述したフィンチューブ熱交換器1が使用されたヒートポンプ装置の一例であるルームエアコン10を説明する。
ルームエアコン10では、室内ユニット10Aと室外ユニット10Bとに跨って冷媒回路10Cが構成されている。室外ユニット10B内には圧縮機11(一例としてロータリー圧縮機)、四方弁12、室外熱交換器13、絞り装置14(一例として膨張弁)が配置されており、室内ユニット10A内には室内熱交換器15が配置されている。また、室外ユニット10Bには室外熱交換器13に室外空気を送る室外ファン16(一例としてプロペラファン)が、室内ユニット10Aには室内熱交換器15に室内空気を送る室内ファン17(一例としてクロスフローファン)がそれぞれ設けられている。
ルームエアコン10では、四方弁12により、圧縮機11により圧縮された高温高圧の冷媒が、暖房運転の際は室内熱交換器15に、冷房運転の際は室外熱交換器13に導かれる。暖房運転の際は、室内熱交換器15が凝縮器となり、四方弁12から室内熱交換器15へ高温冷媒が送られる。室内熱交換器15は、流れてくる高温冷媒の熱と室内ファン17によって送られる室内空気の熱を熱交換し、冷媒の熱を空気へ放熱させることで冷媒を凝縮液化させる。液化した冷媒は絞り装置14で断熱膨張され、これにより低温低圧となった冷媒が室外熱交換器13に送られる。室外熱交換器13は蒸発器となり、気液二相状態の低温冷媒の熱と室外ファン16によって送られる室外空気の熱を熱交換し、空気の熱を冷媒に吸熱させることで冷媒を蒸発気化させる。蒸発した低圧気化冷媒は、圧縮機11で再度圧縮される。このサイクルを連続的に繰り返すことにより、室内空気を暖めて暖房を行う。冷房運転の際は、四方弁12を切り替えることで、冷媒を逆方向に流し、室内空気を冷やして冷房を行う。すなわち、暖房運転と冷房運転の双方で、冷媒回路10Cを循環する冷媒は、圧縮機11、凝縮器、絞り装置14及び蒸発器をこの順に通過する。
本発明のフィンチューブ熱交換器は、空気調和装置、給湯機、暖房装置等に利用されるヒートポンプに適応可能である。
1 フィンチューブ熱交換器
2 伝熱管
3A,3B 伝熱フィン
4 ベース部
5 カラー部
6 根元部
7 第1拡大部
7A 外縁部
8 第2拡大部
8A 外縁部
9A,9B 隙間
9C 切り込み
10 ルームエアコン(ヒートポンプ装置)
10A 室内ユニット
10B 室外ユニット
10C 冷媒回路
11 圧縮機
12 四方弁
13 室外熱交換器
14 絞り装置
15 室内熱交換器
16 室外ファン
17 室内ファン
20 サイドプレート
21 Uベント管
22 積層体
23 挿通孔
30 突出部
30A 上面

Claims (7)

  1. 積み重ねられた複数枚の伝熱フィンと、
    前記複数枚の伝熱フィンを貫通する伝熱管と、を備え、
    前記複数枚の伝熱フィンのそれぞれは、前記伝熱管の回りに広がるベース部と、前記ベース部から前記伝熱管に沿って立ち上がる筒状のカラー部と、前記カラー部の先端から径方向外向きに突出する第1拡大部と、前記カラー部の先端から径方向外向きに突出する第2拡大部と、を含み、
    前記第2拡大部の突出長さは、前記第1拡大部の突出長さより短く、
    前記カラー部の高さ方向における前記ベース部から前記第2拡大部の先端までの高さは、前記高さ方向における前記ベース部から前記第1拡大部の先端までの高さより高い、フィンチューブ熱交換器。
  2. 隣り合う前記伝熱フィンでは、一方の前記伝熱フィンの前記第1拡大部が、他方の前記伝熱フィンに接している、請求項1に記載のフィンチューブ熱交換器。
  3. 隣り合う前記伝熱フィンでは、一方の前記伝熱フィンの前記第2拡大部が、他方の前記伝熱フィンと前記伝熱管との間に形成された隙間に配置されている、請求項1又は2に記載のフィンチューブ熱交換器。
  4. 前記複数枚の伝熱フィンのそれぞれは、前記カラー部の根元から径方向外向きに拡大して前記ベース部につながる根元部をさらに含み、
    前記隙間は、前記根元部と前記伝熱管との間に形成されている、請求項3に記載のフィンチューブ熱交換器。
  5. 前記第1拡大部及び前記第2拡大部は、それぞれ、前記カラー部の周方向に沿って延びる円弧状の外縁部を有しており、
    前記第1拡大部の前記外縁部の曲率半径は、前記第2拡大部の前記外縁部の曲率半径よりも小さい、請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。
  6. 前記カラー部の周方向における前記第1拡大部の側面が前記周方向における前記第2拡大部の側面に向かい合うように、前記第1拡大部と前記第2拡大部との間に切り込みが形成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。
  7. 前記ベース部は、前記カラー部の立ち上げ方向に突出する突出部を有しており、
    前記カラー部の根元が前記突出部によって囲まれており、
    隣り合う前記伝熱フィンでは、一方の前記伝熱フィンの前記突出部は、他方の前記伝熱フィンの前記第1拡大部及び前記第2拡大部を覆っている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。
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