JP6113671B2 - 膨化大豆粉を含み、ゴマの風味が増強された食品 - Google Patents

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本発明は、ゴマを含む食品に膨化大豆粉を混合することでゴマ風味が増強された食品に関する。
近年、消費者嗜好が多様化するなかで、さまざまな風味の食品が提案されている。なかでもゴマに対する嗜好性は非常に高く、ゴマ風味の食品は菓子類、飲料や調味料など、幅広く展開されている。
これまでに、消費者のゴマに対する嗜好性を充足させるために、ゴマの香りに着目した技術がいくつか開発されてきた。例えば、ゴマ様の香気成分を含む香料に関する技術(特許文献1〜4)や、グルタミン酸と糖を一定の割合で含有させることで、ゴマの香気を強く感じさせる技術(特許文献5)等が報告されている。
上記のような公知の技術は主にゴマの香気に着目しており、香りが十分であっても食感が不十分だったり、香りのバランスが崩れてしまったりする場合があった。また、対象となる食品が限定的である場合もあった。
特許第4783421号公報 特許第493190号公報 特許第4848433号公報 特許第5349086号公報 特開2013−123376号公報
本発明は、膨化大豆粉を用いて、ゴマの食感や香気、すなわちゴマ風味が増強された食品を提供することを課題とする。
本発明者は、本課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ゴマを含む食品中に膨化大豆粉を特定の範囲で混合することで、ゴマ風味を増強することができることを見出した。
具体的には、本発明は下記(1)〜(5)に関する。
(1)ゴマと膨化大豆粉を含有し、かつ下記(a)式の関係を満足することを特徴とする食品。
(a)Y≦−0.4311X+72.436
X:食品中におけるゴマと膨化大豆粉の合計含有量の割合(w/w)
Y:ゴマと膨化大豆粉の合計含有量に対する膨化大豆粉の割合(w/w)
(2)ゴマと膨化大豆粉を含有し、かつ請求項1の(a)式の関係を満足することを特徴とする調味料。
(3)ゴマと膨化大豆粉を含有し、かつ請求項1の(a)式の関係を満足することを特徴とする菓子。
(4)ゴマと膨化大豆粉を含有し、かつ請求項1の(a)式の関係を満足することを特徴とする飲料。
(5)ゴマと膨化大豆粉を含有し、かつ請求項1の(a)式の関係を満足することで食品のゴマ風味を増強する方法。
本発明によれば、ゴマを含む食品中に膨化大豆粉を特定の範囲で混合することで、ゴマ風味が増強された食品を提供することができる。本発明のゴマ風味の増強方法はごく簡便であり、かつ食品一般に適用できるものであり、その応用範囲は広い。
膨化大豆粉が、練りゴマ懸濁液のゴマ風味に悪い影響を与えない上限を示す図。
本発明のゴマとして、黒ゴマや金ゴマ、白ゴマなどの全ての品種のゴマを用いることができる。また、本発明で使用できるゴマは、煎りゴマ、すりゴマ、練りゴマなどの全てのゴマ加工品を用いることができる。これらは単独で、または組み合わせて用いることができる。
本発明の膨化大豆粉とは、膨化処理した大豆を粉化処理したものを意味する。
膨化処理としては、例えばバッチ式、瞬間連続膨化方式、エクストルーダー方式などの膨化処理装置を用いて高温、高圧状態より急激に常圧状態にして膨化させる方法が使用できる。膨化処理を行う場合の温度や圧力等の条件は使用する装置に応じて適宜設定すればよく、例えば気流加熱方式による膨化食品製造装置(特公昭46−34747号参照)を使用する場合では、ゲージ圧力4〜7kg/cmの範囲で、飽和蒸気温度よりも90〜130℃高い過熱水蒸気を用いて、原料を数秒間加圧加熱する。膨化処理後はそのまま、あるいは粉砕された粉末の状態で使用できる。
本発明の粉化処理の方法は特に限定するものではないが、粉化処理後の粉は粒径1mm以下であることがゴマ風味を増強させる点で好ましい。
本発明の食品は、菓子類、飲料、調味料や加工食品など、すべての飲食物をいう。
本発明の食品では、ゴマと膨化大豆粉は適度に混合された状態であることが、ゴマ風味の増強効果の点で好ましい。
膨化大豆粉の含有量が、少なすぎるとゴマ風味の増強効果が弱く、多すぎるとゴマの香りよりも大豆臭が強くなるため、好ましくない。鋭意検討した結果、膨化大豆粉の含有量は、下記(a)式の関係を満足することで大豆臭が強くなりすぎず、ゴマの風味に悪影響を与えることがなく好ましい。
(a)Y≦−0.4311X+72.436
X:食品中におけるゴマと膨化大豆粉の合計含有量の割合(w/w)
Y:ゴマと膨化大豆粉の合計含有量に対する膨化大豆粉の割合(w/w)
なお、ゴマ価格の高騰が続いているため、(a)式の関係を満たす範囲で、ゴマの使用量の一部を膨化大豆粉に置き換えて食品を開発することで、ゴマの風味を損なうことなくコストを下げることも可能である。
また、下記(b)式の関係を満足するように膨化大豆粉を配合することで、大豆の香りが感じられないか、もしくは非常に少なくすることができ、ゴマの風味を一層際立たせることができる点でさらに好ましい。
(b)Y≦−0.4311X+62.436
X:食品中におけるゴマと膨化大豆粉の合計含有量の割合(w/w)
Y:ゴマと膨化大豆粉の合計含有量に対する膨化大豆粉の割合(w/w)
なお、水性相を有する食品中に膨化大豆粉を一定量以上含有させると、膨化大豆粉の吸水作用によって、食品の粘性に影響を与えるので、膨化大豆粉の含有量は、例えば飲料では20%(w/w)以下、調味料では30%(w/w)以下とするのが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、それらの例により何ら限定されるものではない。
(大豆粉サンプルの調製)
ここで膨化処理していない大豆粉は、大豆を加熱せずに粉砕機で粉砕したものであり、きな粉は、大豆を炒ったものを粉砕機で粉砕したものである。大豆と米の膨化処理はそれぞれ一般的な方法で行った。
(サンプルの調製)
表1に示す割合となるように練りゴマ懸濁液の配合を行い、官能評価に供するサンプルを調製した。膨化大豆粉、膨化米粉はそれぞれ一般的な方法で調製した。膨化処理していない大豆粉はホッカン社製、きな粉は川光物産社製のものを用いた。
Figure 0006113671
(官能評価試験)
パネル20名により、ゴマの風味の増減について評価を行い、集計して評価を決定した。
(官能評価試験結果)
表2に官能評価試験の結果を示す。膨化大豆粉を練りゴマ懸濁液に添加した実施例1のみについて、ゴマ風味増強効果が認められた。一方、膨化処理していない大豆粉、きな粉や膨化米粉を練りゴマ懸濁液に添加しても、ゴマ風味増強効果は認められなかった。以上のように、膨化処理した大豆粉のみにゴマ風味増強効果が明瞭に示されたことは全く意外な結果であった。
Figure 0006113671
実施例1で示された膨化大豆粉のゴマ風味増強効果を利用して、練りゴマ懸濁液中の練りゴマの一部を、ゴマの風味を落とすことなく膨化大豆粉に置換えをすることができるか否かについて試験を行った。
(サンプルの調製と官能評価試験概要)
表3に示す割合となるように練りゴマ懸濁液の配合を行い、官能評価に供するサンプルを調製した。官能評価は2人のパネラーにより行った。評価の基準は以下のとおりである。
(ゴマの風味)
○:対照と比較し、ゴマの風味が同等以上のもの
×:対照と比較し、ゴマの風味が劣るもの
(大豆臭)
○:対照と比較し、大豆臭が感じられないか、非常に少ないもの
×:対照と比較し、大豆臭が強く感じられるもの
(総合評価)
○:対照と比較し、同等以上に好ましいと評価できるもの
△:対照と比較し、大豆臭が感じられたため、人によっては好まないと思われるもの
×:対照と比較し、好ましさの点で劣るもの
Figure 0006113671

Figure 0006113671

Figure 0006113671

Figure 0006113671
(官能評価試験結果)
表3に示す通り、膨化大豆粉の適正配合量は、練りゴマ懸濁液中のゴマ含有量に依存することがわかった。Xを食品中におけるゴマと膨化大豆粉の合計含有量の割合(w/w)とし、Yをゴマと膨化大豆粉の合計含有量に対する膨化大豆粉の割合(w/w)として、グラフ上に総合評価が△となる点をプロットした結果を図1に示す。プロットした点について1次式の近似曲線を作成したところ、強い相関関係が認められた(R=0.9914)。
図1に示す通り、下記(a)式の関係を満足するように食品中にゴマと膨化大豆粉を混合することで、本発明の効果がみられることがわかった。
(a)Y≦−0.4311X+72.436
X:食品中におけるゴマと膨化大豆粉の合計含有量の割合(w/w)
Y:ゴマと膨化大豆粉の合計含有量に対する膨化大豆粉の割合(w/w)
なお、(a)式の関係を満足しない条件では、膨化大豆粉の量が多すぎるため、ゴマの風味を損なうことになるため、好ましくない。
本発明を菓子や調味料、飲料の分野に応用できるか否かについて、検討した。官能評価パネル20名により、ゴマの風味の増減について評価を行い、集計して評価を決定した。
(応用例1:ゴマクッキー)
表4に示す材料を用いて生地をつくり、整形した後、市販の食品用ラップフィルムで生地を包み、冷蔵庫で約30分間寝かせた。直径4cm、厚さ5〜6mmとなるように生地を切り、オーブンを180℃に設定し、15分間焼くことでゴマクッキーを調製した。
Figure 0006113671
官能評価の結果、比較例6と比較し、実施例6のゴマ風味が増強することが確認された。ゴマクッキーにおいても、本発明の効果は明瞭に示された。
(応用例2:ゴマだれ)
表5に示す材料を混合し、均一になるように十分に撹拌してゴマだれを調製した。官能評価試験は実施例1と同様の方法で行った。
Figure 0006113671
官能評価の結果、比較例7と比較し、実施例7のゴマ風味が増強することが確認された。ゴマだれにおいても、本発明の効果は明瞭に示された。
(応用例3:ゴマ豆乳飲料)
表6に示す材料を混合し、ゴマ豆乳飲料を調製した。官能評価試験は実施例1と同様の方法で行った。
Figure 0006113671
(官能評価結果)
官能評価の結果、比較例8と比較し、実施例8のゴマ風味が増強することが確認された。豆乳ゴマ飲料においても、本発明の効果は明瞭に示された。

Claims (5)

  1. ゴマと膨化大豆粉を含有し、かつ下記(a)式の関係を満足することを特徴とする食品。
    (a)Y≦−0.4311X+72.436
    X:食品中におけるゴマと膨化大豆粉の合計含有量の割合(w/w)
    Y:ゴマと膨化大豆粉の合計含有量に対する膨化大豆粉の割合(w/w)
  2. ゴマと膨化大豆粉を含有し、かつ請求項1の(a)式の関係を満足することを特徴とする調味料。
  3. ゴマと膨化大豆粉を含有し、かつ請求項1の(a)式の関係を満足することを特徴とする菓子。
  4. ゴマと膨化大豆粉を含有し、かつ請求項1の(a)式の関係を満足することを特徴とする飲料。
  5. ゴマと膨化大豆粉を含有し、かつ請求項1の(a)式の関係を満足することで食品のゴマ風味を増強する方法。
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