JPH07227244A - 中華麺風味付与剤及びその製造方法 - Google Patents
中華麺風味付与剤及びその製造方法Info
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Abstract
にも、自然な中華麺本来の独特の風味を付与でき、しか
もその風味が強く、中華麺風味の付与に用いる場合に少
量の使用で良く、そのために、スープの濁り等を防止で
きる中華麺風味付与剤を提供する。 【構成】 小麦胚芽とアルカリ剤に水または熱湯を混合
して、加熱するか、または小麦胚芽とアルカリ剤を粉体
のまま混合して、蒸煮、加熱加熱変性させた中華麺風味
付与剤である。
Description
フ)中華麺、即席中華麺等の麺食品に、中華麺風味を付
与、もしくは増強するための中華麺風味付与剤及びその
製造方法に関する。
消費者の簡便化志向、本格志向の流れの中で、麺類につ
いては、麺線を酸性とし、パウチなどに封入した後加熱
殺菌を行う、いわゆるロングライフ麺(以下「LL麺」
と呼ぶ)が上市され、人気を得ている。
おいては、通常の中華麺独特の風味がなく、中華麺本来
の美味しさに欠ける欠点があった。これは、通常の中華
麺では、麺生地調製時に加えるかんすい等のアルカリ剤
の作用によって、中華麺としての風味が生じるのに対
し、LL麺の場合は、耐熱性菌の増殖を抑える必要性か
ら、麺を酸処理して麺のpHを下げるために、小麦粉に
対するアルカリの効果が失われ、中華麺の風味が失われ
てしまうからである。LL麺においては、また、この酸
処理の影響によって喫食時に酸味を感じる場合があり、
この点に付いても改善する方法が求められていた。
は、かんすい等のアルカリ剤の量を増やすと、麺線乾燥
時にかん焼けと呼ばれる褐変を起こし、商品価値が低下
するためアルカリ剤の添加量を多くできず、中華麺風味
の弱いものしかできなかった。
麺食品においても、中華麺風味を付加もしくは増強する
ためには、麺製造後喫食時までの間に中華麺風味を有す
る風味剤を別途添加することが考えられ、従ってこれに
適した中華麺風味付与剤が望まれていた。
たアルカリ剤が反応することで起こるものと推定され、
従って、例えばアルカリ剤を多量に混合して作成した中
華麺を、乾燥、粉末化して中華麺風味付与剤とし、喫食
時に別途添加する方法が考えられる。この様な方法の応
用例としては、特開平5―30937号がある。これ
は、小麦粉にアルカリ物質を加えて加熱下で反応させる
もので、前記中華麺の製造工程において、麺線とする工
程、すなわち、混練から切り出しに至る工程を除いただ
けのものである。
した中華麺風味付与剤は、風味が弱く、中華麺風味を付
与するのにかなりの量が必要とされ、それだけでなく、
喫食時に別途添加すると、スープに濁りが目立つ等の欠
点があった。
として、小麦粉を使用せずに、小麦粉に少量含有されて
いるアミノ酸であるプロリン、シスチンを用いたものが
提案されているが、この方法で作ったものは、通常の中
華麺風味とはかなりかけ離れた刺激臭の強いものとな
り、また、製造コストの面でも非常に高く好ましいもの
ではなかった。
食品に、とりわけLL中華麺、即席中華麺にも、自然な
中華麺本来の独特の風味を付与でき、しかもその風味が
強く、少量の使用で良く、そのために、スープの濁り等
も軽減できる中華麺風味付与剤を提供することを目的と
する。
食時に酸味を感じる場合がある一般的なLL麺におい
て、この酸味を緩和する作用をも有する中華麺風味付与
剤を提供することを目的とする。
し鋭意研究を行ったところ、穀類の胚芽、とりわけ小麦
胚芽にアルカリ剤を混合、加熱変性させたものが、好ま
しい効果を有することを認め、これを中華麺風味付与剤
としてLL中華麺、即席中華麺、その他中華麺等に用い
れば、中華麺風味が付加または増強できることを知見し
本発明とした。
たないために製麺には適さず、また、その組成も小麦粉
とは全く異なり、蛋白含量、脂質含量、ビタミン含量等
が極めて高く、蛋白を構成するアミノ酸組成も、小麦粉
には多くないリジンの含量比が極めて高いなど小麦粉と
は異なるものである。この小麦胚芽の具体的にどの成分
が、アルカリ処理することで中華麺風味を奏するのか不
明であるが、おそらく、アルカリ変性した蛋白を中心と
した多くの成分の複合的な相乗効果によるものと推測さ
れ、小麦胚芽を用いた場合、従来の小麦粉を用いたもの
と比較して、その成分組成が小麦粉と異なるにも関わら
ず、中華麺独特の風味に極めて類似(近似)した風味を
有し、しかも小麦粉を原料とした場合よりもはるかに強
い中華麺風味を呈するものであることを知見して本発明
を完成したものである。
成分とする中華麺風味付与剤である。
リ剤で処理したものであって、具体的には、小麦胚芽と
アルカリ剤と水または熱湯を混合して、加熱するか、ま
たは小麦胚芽とアルカリ剤を粉体のまま混合して、蒸煮
加熱するものである。
上であるのが望ましい。
応じて、でんぷんを加えるか、あるいは、蛋白系素材、
抗酸化物質等を適宜加えることも好ましい効果を与え
る。
乾燥を行い、次いで必要に応じて粉砕すれば、固型また
は粉末状の中華麺風味付与剤が得られる。
L中華麺用の中華麺風味付与剤として有用である。
その製造工程順に詳細に説明する。
な小麦胚芽で十分であり、粉末状、フレーク状、粒状等
のいずれのものでもかまわない。また、これらは未脱脂
のものでも、脱脂されたものでもかまわない。しかし、
未脱脂のものの場合は、含有する油脂の劣化による変敗
の危険性が高いので、通常は脱脂したものを用いるか、
後述するように抗酸化物質等を添加することが好まし
い。
たものでもよいが、生の場合、リパーゼ活性の残存など
による油脂の劣化等によって変質する恐れがあるので、
予め焙煎したものなどを用いるのが好ましい。
剤を添加することが必須であるが、使用するアルカリ剤
は、一般的に食品に使用されるアルカリ剤であれば良
く、例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素
ナトリウム等の炭酸塩類、リン酸カリウム、リン酸ナト
リウム等のリン酸塩類等が挙げられる。また、アルカリ
剤は一種でも、多種を混合したものでもかまわない。ま
た、その使用量としては、後の加熱条件等によって異な
るものの、添加後のpHがおよそ8以上とすることによ
って中華麺風味を奏することができる。これは、pHが
8より低ければ、後述する比較試験2に示したように、
穀粉臭が強くなり好ましくないからである。例えば、炭
酸ナトリウムの場合、胚芽の蛋白含量や添加する蛋白系
素材の量等によっても異なるが、重量比で小麦胚芽10
0に対して約1.5以上用いればよい。しかし本発明品
の性格からいって、少量で強い風味を有する方が良いの
で、重量比で小麦胚芽100に対して約15以上の添加
が最も好ましい。また、一般的に言えば、中華麺風味は
pHが高い方が好ましいので、特にアルカリ剤の添加量
の上限はないが、例えば、次工程でドラムドライを使用
する場合は、重量比で小麦胚芽100に対して200以
上用いると、ドラムからの剥離性が悪くなる等の影響が
あり好ましくない場合がある。
じて、でんぷん、蛋白系素材、抗酸化物質等を添加する
が、この場合、これらの添加は必須ではないものの、そ
の添加によってさらに下記のような優れた効果が生じる
ものである。
ムドライなどで加熱乾燥する場合、製品の褐変防止やド
ラムからの剥離性向上などの点で効果を有する。用いる
でんぷんの種類としては、コーンスターチ、ワキシーコ
ーンスターチ、馬鈴薯でんぷん、タピオカでんぷんなど
が上げられ、生、加工、化工品など、いずれのものでも
よい。この場合、添加量としては、加水量等によってか
なり異なるが、ドラムドライの場合では、作業性の点か
ら、重量比で小麦胚芽の約1/2以上が望ましい。但
し、あまりでんぷん量を多くすると、小麦胚芽の比率が
低下して中華麺風味の力価が相対的に低下するので、概
ね、重量比で小麦胚芽の約10倍量以下とするのが望ま
しい。
変化を持たせたい場合には有効である。加える蛋白系素
材としては、代表的なものとして、グルテン、卵白等が
上げられ、これらを添加すると深みが付与された中華麺
風味となる。さらに、蛋白の構成要素である各種アミノ
酸やペプチド、例えば、メチオニン、プロリン、グルタ
チオン等を添加してもよい。その添加割合は、添加する
物質、目的とする風味によって全く異なるが、例えばグ
ルテンを用いて、やや重たい感じの中華麺風味とするに
は、重量比で小麦胚芽量の約1/5から2倍量程度を用
いるのがよい。
麦胚芽中の含有油脂の劣化による品質の低下を防止する
ために添加するもので、具体的には、抗酸化剤であるト
コフェロール、抗酸化作用を有する重合リン酸塩などで
ある。その添加割合は、添加する物質、使用する小麦胚
芽の種類によってやはり全く異なるが、例えばトコフェ
ロールを添加する場合には、小麦胚芽中の油脂含量に対
して200ppm程度を添加することが望ましい。
種ビタミン、香料、調味料等、嗜好に応じて適宜選択し
て添加することが可能である。特に、ビタミンB等の水
溶性ビタミンは、中華麺風味に変化を与えることができ
るものである。
剤、必要に応じて、でんぷん、蛋白系素材、抗酸化物質
等の各種原料を混合し、加熱処理を行う。
法は、 水または熱湯にアルカリ剤等を溶解、または懸濁して
これを胚芽などに添加する方法、 小麦胚芽、アルカリ剤等を予め混合した後、これに水
または熱湯を添加する方法が考えられる。2)の加水し
ない方法は、粉体混合したものを、そのままで蒸煮する
方法等が考えられるが、いずれにしても小麦胚芽とアル
カリ剤を反応させる時点で水和させることとなり、実質
的に同じ方法と言える。しかしながら、アルカリ剤との
反応を十分に行わせること、取扱い上スラリー状として
おく方が操作性がよいこと、加水量が少ないと穀粉臭が
発生し易い等の理由により、水または熱湯を添加混合す
るのが望ましい。
たは熱湯、必要に応じてでんぷん、蛋白系素材、抗酸化
物質等を混合後、加熱することによって小麦胚芽とアル
カリ剤の反応が促進され、その結果として中華麺風味が
増強される。加熱方法としては、一般的な加熱方法や加
圧加熱、蒸煮等が行えるが、ドラムドライ等を用いれ
ば、乾燥の工程も同時に進行させることができ合理的で
ある。加熱温度は、前述の反応を促進させるために高温
ほど好ましいが、製品に顕著に焦げを生じない温度で行
う。例えばドラムドライヤーを使用する場合、100℃
以下でも中華麺風味を付与することが可能であるが、乾
燥効率、作業性を考慮すれば、好ましくは、120℃以
上で焦げを生じない程度の加熱がその風味付与の点から
最も効果的である。但し、加熱は小麦胚芽とアルカリ剤
の反応を促進させるための工程であるので、必ずしも加
熱を行わなくとも中華麺風味を生じる。例えば、低温で
も長時間反応させることで、好ましい中華風味を得るこ
とも可能である。
末状の場合には、水分含量が多いとその保存中にブロッ
キングなどを起こし易くなるので、最終水分が10%以
下、好ましくは5%以下に設定すべきで、この場合、そ
の操作性等を考えれば、なるべく、高温で加熱し、乾燥
させるのが望ましい。また、粉末状とした場合の粒度
は、溶解または分散しやすいものであれば、粒度はあま
り問題ではない。粉末化方法としては、スプレードライ
の場合には、乾燥と同時に粉末化させることができ、ま
た、一般的な加熱乾燥やドラムドライ等によって乾燥さ
せた場合は、ハンマーミル等を用いて粉末化すればよ
い。
存や流通の点から、また喫食時の取扱い性などの点から
も好ましいので、通常は乾燥して粉末化するが、乾燥を
省略して液状としたもの、濃縮してペースト状としたも
の、乾燥しても固型状やフレーク状としたものなど適宜
選択できる。乾燥の方法としては、上記したドラムドラ
イの他、熱風乾燥、あるいは凍結乾燥、スプレードライ
等、適宜の乾燥方法を取ることができる。
明する。なお、これらは本願発明の一実施例を示すもの
であり、これらに限定されるものではない。
は中華麺風味が無いか極めてわずかのもの、+、++、
+++は中華麺風味を呈するが、+はその度合いが弱い
もの、+++は強いもの、++は+と+++の中間を示
す。
より比較した各種小麦胚芽30gに、炭酸ナトリウム2
0g、タピオカでんぷん70g、水120mlを加えて
よく混合した。次いで、この混合物をドラムドライヤー
で140℃で加熱乾燥を行った後、粉砕した。次にこの
粉砕物3gを100mlの熱湯に分散させ、風味の有無
を調べた。その結果を下記の表1に示した。
無、いずれの形状においても中華麺風味を有していた。
の量と種類及びpHの影響 アルカリ剤の種類と量による風味への影響を下記方法に
より比較した。
麦胚芽30g、コーンスターチ70g、水120mlを
加えてよく混合した。次いで、この混合物をドラムドラ
イヤーで130℃で加熱乾燥を行った後、粉砕した。次
にこの粉砕物3gを100mlの熱湯に分散させ、風味
の有無を調べた。その結果を下記の表2に示した。
ても、加熱前pHが約8以上において中華麺風味を有し
た。
により比較した。
ウム20g、タピオカでんぷん70g、水120mlを
加えてよく混合した。次いで、この混合物をドラムドラ
イヤーで各温度で加熱乾燥を行った後、粉砕した。次に
この粉砕物3gを100mlの熱湯に分散させ、風味の
有無を調べた。その結果を下記の表3に示した。
いても中華麺風味を有していたが、120℃、140℃
で加熱した方が中華麺風味は強かった。
タピオカでんぷん70gを混合し、これに加水しないま
ま、または所定量を加水したものをさらに混合し、トレ
ーに約0.5cm厚に拡げて100℃で1分間蒸煮し、
80℃で熱風乾燥した後、これを粉砕した。次にこの粉
砕物3gを100mlの熱湯に分散させ、風味の有無を
調べた。その結果を表4に示した。
ていたが、加水したものの方が加水しないものより風味
が強かった。
タピオカでんぷん70gに各所定量の水を加えてよく混
合した。次いで、この混合物をドラムドライヤーで14
0℃で加熱乾燥を行った後、粉砕した。次にこの粉砕物
3gを100mlの熱湯に分散させ、風味の有無を調べ
た。なお、ドラムドライ方式では粉体で原料を供給でき
ず、少なくともドウ状とする必要から、加水量を80m
l以上としている。その結果を表5に示した。
れの条件においても、強い中華麺風味を有し、加水量の
多少が風味にはほとんど影響しないことを示したが、ド
ラムドライにおける作業性では、原料をスラリー状とす
るのが好ましかった。
タピオカでんぷん70g、水150mlを加えてよく混
合した(pH10.7))。次いで、この混合物をドラ
ムドライヤーで140℃60秒間加熱乾燥を行った後、
粉砕し粉末状の中華麺風味付与剤を作成した。次にこの
粉砕物3gを100mlの熱湯に分散させ、風味の有無
を調べた所、中華麺風味がした。
g、LL中華麺180g(pH4.2)とともに、スチ
ロールカップに入れ、熱湯450mlを注ぎ、1分間放
置して喫食したところ、中華麺風味がよく感じられ美味
しかった。(注湯5分後のスープpHは7.6であっ
た。本実施例品を入れないスープのpHは5.2であっ
た。
水120mlを加えてよく混合した(pH9.8)。次
いで、この混合物を90℃まで加熱した後、冷却して、
ペースト状の中華麺風味付与剤を作成した。次にこのペ
ースト状の風味付与剤5gを100mlの熱湯に分散さ
せ、風味の有無を調べた所、中華麺風味がした。
水120mlを加えてよく混合した(pH9.8)。次
いで、この混合物を50℃まで加熱した後、凍結乾燥を
行い、粉砕し粉末状の中華麺風味付与剤を作成した。次
にこの粉砕物3gを100mlの熱湯に分散させ、風味
の有無を調べた所、中華麺風味がした。
グルテン粉末20g、タピオカでんぷん70g、重合リ
ン酸塩0.1g、トコフェロール0.05g、水115
mlを加えてよく混合した(pH10.9)。次いで、
この混合物をドラムドライヤーで140℃60秒間加熱
乾燥を行った後、粉砕し粉末状の中華麺風味付与剤を作
成した。次にこの粉砕物3gを100mlの熱湯に分散
させ、風味の有無を調べた所、中華麺風味がした。な
お、実施例1に比較するとやや重たい感じのする中華麺
風味であった。
タピオカでんぷん70gを加えて粉末のままよく混合し
た。次いで、この混合物をトレーに約0.5cm厚に拡
げて、120℃で10分間蒸煮した。これを、80℃で
熱風乾燥した後、粉砕し、次いで粉末状の中華麺風味付
与剤を作成した。この粉砕物3gを100mlの熱湯に
分散させ、風味の有無を調べた所、中華麺風味がした。
でんぷん70g、熱湯900mlを加えてよく混合し
た。次いで、この混合物をドラムドライヤーで140℃
60秒間加熱乾燥を行った後、粉砕し粉末状の中華麺風
味付与剤を作成した。次にこの粉砕物3gを100ml
の熱湯に分散させ、風味の有無を調べた所、中華麺風味
がした。なお、でんぷんを添加した場合に熱湯を使用す
る時は、でんぷんが糊化して操作性が悪くなるので、水
の場合よりも加水量を多くするべきである。
したものに比して優れているか下記方法によって比較し
た。なお、本試験は粉体中の蛋白含量がほぼ等しくなる
ように調節したもので、従って、重量で言えば小麦粉1
0に対して小麦胚芽3を等量とした。また、加水量が異
なるのは、ドラムドライ時のドラムへの試料の粘度を考
慮したためである。
g、水200mlを加えてよく混合した。次いで、この
混合物をドラムドライヤーで140℃で加熱乾燥を行っ
た後、粉砕した。次にこの粉砕物を100mlの熱湯に
所定量分散させ、風味の有無を調べた。
タピオカでんぷん70g、水120mlを加えてよく混
合した。次いで、この混合物をドラムドライヤーで14
0℃で加熱乾燥を行った後、粉砕した。次にこの粉砕物
を100mlの熱湯に所定量分散させ、風味の有無を調
べた。
においても、小麦粉に比較して小麦胚芽の方が2から3
倍の力価が得られた。したがって、重量比で比較すると
さらにその約3倍の力価を有することになり、小麦胚芽
を使用した本発明品の中華麺風味は、小麦粉を使用した
もの(従来品)に比較してはるかに強いことがわかる。
麺、その他麺食品等に中華麺風味を付与、もしくは、増
強する中華麺風味付与剤であるが、その本質は小麦胚芽
をアルカリ処理したものである。
たないために製麺には適さず、また、その組成も小麦粉
とは全く異なり、蛋白含量、脂質含量、ビタミン含量等
が極めて高く、蛋白を構成するアミノ酸組成も、小麦粉
には多くないリジンの含量比が極めて高いなど小麦粉と
は異なるものである。この小麦胚芽の具体的にどの成分
が、アルカリ処理することで中華麺風味を奏するのか不
明であるが、おそらく、アルカリ変性した蛋白やビタミ
ンを中心とした多くの成分の複合的な相乗効果によって
醸し出されるものであると推定される。
たものと比較して、その成分組成が小麦粉と異なるにも
関わらず、中華麺に極めて類似(近似)の風味を有し、
しかも小麦粉を原料とした場合よりもはるかに強い中華
麺風味を呈する。換言すれば、中華麺風味の付与に用い
る付与剤の量は、本発明品の方が従来の小麦粉をアルカ
リ処理した場合に比較して、はるかに少量で良く、また
そのために、麺食品に使用する場合等には、小麦粉を用
いて作成した風味付与剤を用いるよりも、スープの濁り
等を防止できる効果も有する。
麺風味付与剤は、別添スープや、調味料等に混入させた
形態等で供することができる。別添スープとして用いる
場合には、その量を喫食者が加減することで好みの強さ
の中華麺風味とすることができる利点を有する。
合は、風味の付与のみならず、製品の酸味を中和するこ
とによって軽減する効果も有し、近年好評を博している
LL中華麺を、よりいっそう美味しく食べることを可能
とした。
ば、アルカリ剤を麺線に混入せずに中華麺風味を付与で
きるので、麺線のかん焼けを防止する効果も有する。
Claims (11)
- 【請求項1】 アルカリ剤で処理した小麦胚芽を主成分
とする中華麺風味付与剤。 - 【請求項2】 LL中華麺用である請求項1に記載の中
華麺風味付与剤。 - 【請求項3】 小麦胚芽をアルカリ剤で処理することを
特徴とする中華麺風味付与剤の製造方法。 - 【請求項4】 前記アルカリ剤による処理が、小麦胚芽
とアルカリ剤と水または熱湯を混合し、加熱することに
よって行うことを特徴とする請求項3に記載の中華麺風
味付与剤の製造方法。 - 【請求項5】 前記アルカリ剤による処理が、小麦胚芽
とアルカリ剤を粉体のまま混合し、蒸煮によって加熱す
ることによって行うことを特徴とする請求項3に記載の
中華麺風味付与剤の製造方法。 - 【請求項6】 加熱前のpHが8以上であることを特徴
とする請求項4又は5のいずれかに記載の中華麺風味付
与剤の製造方法。 - 【請求項7】 小麦胚芽とアルカリ剤に、さらにでんぷ
んを加えることを特徴とする請求項3から6のいずれか
に記載の中華麺風味付与剤の製造方法。 - 【請求項8】 小麦胚芽とアルカリ剤に、さらに蛋白系
素材を加えることを特徴とする請求項3から7のいずれ
かに記載の中華麺風味付与剤の製造方法。 - 【請求項9】 小麦胚芽とアルカリ剤に、さらに抗酸化
物質を加えることを特徴とする請求項3から8のいずれ
かに記載の中華麺風味付与剤の製造方法。 - 【請求項10】 加熱後、または加熱と同時に、乾燥を
行うことを特徴とする請求項4から9のいずれかに記載
の中華麺風味付与剤の製造方法。 - 【請求項11】 LL中華麺用である請求項3から10
のいずれかに記載の中華麺風味付与剤の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6019467A JP2923196B2 (ja) | 1994-02-16 | 1994-02-16 | 中華麺風味付与剤及びその製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6019467A JP2923196B2 (ja) | 1994-02-16 | 1994-02-16 | 中華麺風味付与剤及びその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07227244A true JPH07227244A (ja) | 1995-08-29 |
JP2923196B2 JP2923196B2 (ja) | 1999-07-26 |
Family
ID=12000131
Family Applications (1)
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JP6019467A Expired - Lifetime JP2923196B2 (ja) | 1994-02-16 | 1994-02-16 | 中華麺風味付与剤及びその製造方法 |
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- 1994-02-16 JP JP6019467A patent/JP2923196B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2923196B2 (ja) | 1999-07-26 |
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