JP6112206B2 - 積層型熱電変換素子およびその製造方法 - Google Patents

積層型熱電変換素子およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、積層型熱電変換素子およびその製造方法に関するものである。
熱電モジュールの取出し電極に関する発明の一例が特開2003−8085号公報(特許文献1)に記載されている。
電解コンデンサにおいて、極性を逆にして基板へ取り付けられることを防止するために、+極と−極とでリードの形状を異なるものとした構成が特開平10−144568号公報(特許文献2)に記載されている。
積層型熱電変換素子の一例が特開2009−124030号公報(特許文献3)に記載されている。この積層型熱電変換素子は、基本的にp型酸化物熱電変換材料とn型酸化物熱電変換材料とが交互に積層されたものであり、p型酸化物熱電変換材料とn型酸化物熱電変換材料との接合面では、一部の領域においてp型酸化物熱電変換材料とn型酸化物熱電変換材料とが直接接合し、他の領域においてはp型酸化物熱電変換材料とn型酸化物熱電変換材料とが絶縁材料を介して接合するように構成されている。
積層型熱電変換素子は、図20に示すように、温度差を与えることによりp型酸化物熱電変換材料およびn型酸化物熱電変換材料のそれぞれの内部でゼーベック効果により電位差が生じる。p型酸化物熱電変換材料はたとえばp型熱電半導体である。n型酸化物熱電変換材料はたとえばn型熱電半導体である。p型熱電半導体のゼーベック係数はプラス、n型熱電半導体のゼーベック係数はマイナスである。
p型酸化物熱電変換材料およびn型酸化物熱電変換材料は交互に電気的に接続されているので、各層で発電された電位差は直列に足し合わせられ、ある程度大きな電位差となる。このようにして生じた電位差は、1対の外部電極を介して外部に取り出すことができる。このように、積層型熱電変換素子は、与えられた温度差から発電することができる。
特開2003−8085号公報 特開平10−144568号公報 特開2009−124030号公報
図20に一例を示したが、p型とn型との配列の仕方が逆であれば、図21に示すように、全く逆の極性で発電することになる。図20に示した積層型熱電変換素子を、紙面に垂直な方向の回転軸のまわりに180°回転させた場合、得られる電流の極性は同じであるが、図20に示した積層型熱電変換素子を、図20における上下方向に延びる回転軸のまわりに180°回転させた場合、図21に示すようになるので、得られる電流の極性は逆になる。積層型熱電変換素子の向きが不所望に入れ替わって極性が逆になるような事態は避けなければならない。
積層型熱電変換素子の場合、素子の外形は図22に例示するような単なる直方体であって、互いに対向する2面にそれぞれ1つずつ外部電極が設けられているに過ぎない。この直方体は一辺が数mmの大きさである。
識別しやすくするために、縦、横、高さの寸法A,B,Cをそれぞれ違えて設計される場合があるが、その場合であっても、全体として対称な形状であるので、外見だけでは、上下面、左右面の区別がつかない。
外部電極を金属膜によって形成するためには、素子全体に電解めっきを行なうことによって6面全てに一旦金属膜を形成してから、外部電極を形成する必要のない4面の金属膜を研磨によって除去するという方法がとられる場合がある。電解めっきを行なった直後は、6面とも完全に金属膜に覆われてしまい、どの面も同じような金属光沢となるので、どの面を高温側とすべきか、どの面から+極の電位が取り出せるのか、外見からは特定できなくなり、手がかりとなるのは寸法だけとなる。
縦、横、高さの寸法をそれぞれ違えて設計した場合、寸法を手がかりに温度差を設けるべき2面は特定することができ、1対の外部電極がある2面も特定することができる。しかし、外部電極から一定の向きの電流を得るためには温度差を設けるべき2面のうちのどちらを高温側とすべきかが特定できない。
また、縦、横、高さの寸法のうちいずれかが同じである場合には、さらに特定しづらくなる。
作製直後の積層型熱電変換素子において、高温側とすべき面および+極の電極がある面を特定するためには、実際に温度差を与えてどういう向きの電流が生じるかを確認する作業が必要であった。これは、小さな部品である積層型熱電変換素子の各面にプローブを当接させて電気的な試験を行なう作業であり、手間のかかるものであった。
そこで、本発明は、積層型熱電変換素子において高温側/低温側の種別および電極の正負を特定しやすくすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に基づく積層型熱電変換素子は、一定の伝熱方向に関する温度差から発電するように構成された積層型熱電変換素子であって、互いに対向する第1面および第2面を有し、上記第1面および上記第2面には、上記温度差から発電される電気を出力するための外部電極をそれぞれ備え、上記第1面および上記第2面のうち少なくとも一方には、上記伝熱方向のうち高温側/低温側の種別および発電される電気の極性を外見で判別できるような目印が設けられている。
本発明によれば、高温側/低温側の種別および発電される電気の極性を外見で判別することができるような構成にされているので、高温側/低温側の種別および電極の正負を特定しやすい。
本発明に基づく実施の形態1における積層型熱電変換素子の全体の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における積層型熱電変換素子の第1面の側から見た側面図である。 本発明に基づく実施の形態1における積層型熱電変換素子の第2面の側から見た側面図である。 本発明に基づく実施の形態2における積層型熱電変換素子の全体の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における積層型熱電変換素子の第1面の側から見た側面図である。 本発明に基づく実施の形態2における積層型熱電変換素子の第2面の側から見た側面図である。 本発明に基づく実施の形態2における積層型熱電変換素子の第1の変形例の第1面の側から見た側面図である。 本発明に基づく実施の形態2における積層型熱電変換素子の第2の変形例の第1面の側から見た側面図である。 本発明に基づく実施の形態2における積層型熱電変換素子の第3の変形例の第1面の側から見た側面図である。 本発明に基づく実施の形態2における積層型熱電変換素子の第4の変形例の第1面の側から見た側面図である。 本発明に基づく実施の形態3における積層型熱電変換素子の製造方法のフローチャートである。 本発明に基づく実施の形態3における積層型熱電変換素子の製造方法の第1の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態3における積層型熱電変換素子の製造方法の第2の工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態3における積層型熱電変換素子の製造方法で用いられる最外面材料層に絶縁ペーストを印刷する際のパターンAの平面図である。 本発明に基づく実施の形態3における積層型熱電変換素子の製造方法で用いられる最外面材料層に絶縁ペーストを印刷する際のパターンBの平面図である。 本発明に基づく実施の形態3における積層型熱電変換素子の製造方法の途中で得られる大判積層体の斜視図である。 本発明に基づく実施の形態3における積層型熱電変換素子の製造方法で用いられる最外面材料層に金属ペーストを印刷する際のパターンCの平面図である。 本発明に基づく実施の形態3における積層型熱電変換素子の製造方法で用いられる最外面材料層に金属ペーストを印刷する際のパターンDの平面図である。 本発明に基づく実施の形態3における積層型熱電変換素子の製造方法で用いられる最外面材料層に絶縁ペーストを印刷する際のパターンEの平面図である。 従来技術に基づく積層型熱電変換素子の動作の第1の説明図である。 従来技術に基づく積層型熱電変換素子の動作の第2の説明図である。 従来技術に基づく積層型熱電変換素子の斜視図である。
(実施の形態1)
図1〜図3を参照して、本発明に基づく実施の形態1における積層型熱電変換素子について説明する。本実施の形態における積層型熱電変換素子101の全体を図1に示す。
積層型熱電変換素子101は、一定の伝熱方向91に関する温度差から発電するように構成された積層型熱電変換素子であって、互いに対向する第1面31および第2面32を有する。第1面31の側から見た図を図2に示し、第2面32の側から見た図を図3に示す。積層型熱電変換素子101は、第1面31および第2面32には、前記温度差から発電される電気を出力するための外部電極7a,7bをそれぞれ備える。第1面31および第2面32のうち少なくとも一方には、伝熱方向91のうち高温側/低温側の種別および発電される電気の極性を外見で判別できるような目印が設けられている。なお、図2、図3において示す丸の中に+または−を示した記号は、説明の便宜のために外部電極の極性の区別を示す記号であって、外見として見えている形状を示すものではない。以下の図においても、外部電極にこれらの記号を表示している場合は同様の趣旨である。
本実施の形態においては、前記目印は、前記第1面と前記第2面との間で、外部電極7a,7bの位置、サイズ、形状のうち少なくともいずれかが違えてあることである。図2、図3に示すように、外部電極7a,7bは寸法が違えてある。すなわち、第1面31に設けられた外部電極7aは図中下端から長さL1にわたって設けられているのに対して、第2面32に設けられた外部電極7bは図中下端から長さL2にわたって設けられている。L1≠L2である。L1とL2との差は、目視でもわかる程度に大きくなっている。
外部電極7a,7bは、図2、図3における上下に関して非対称に設けられている。外部電極をこのように上下区別可能なように設けておけば、電気の極性だけでなく、高温側/低温側の区別も外見から同時に把握することができる。
本実施の形態では、発電される電気の極性を外見で判別することができるような構成にされているので、高温側/低温側の区別および電極の正負を特定しやすい。
特に、外部電極の位置、サイズ、形状のうち少なくともいずれかが違えてあることを目印とすれば、構成が簡単であり、部品点数を増やすこともなく、明瞭な目印を実現することができる。
外部電極をこのように1つの面のうち所定の領域だけ覆うように形成するためには、外部電極を形成する予定の領域のみを残して他の部分を予め絶縁膜で覆っておくこととすればよい。このように部分的に絶縁膜で覆われた状態で電解めっきを行なえば、絶縁膜で覆われた部分には金属膜が付着せず、半導体材料が露出した部分にのみ金属膜が付着するので、1つの面の中でも所定の領域のみに金属膜が付着する。
一旦6面全てに電解めっきにより金属膜を形成してから外部電極を設けない4面を研磨して金属膜を除去しようとする場合、本実施の形態のようにしておけば、電解めっきの工程を経ても絶縁膜の部分には金属膜が付着しないので、研磨作業に入る前に、研磨すべき4面を容易に特定することができる。
外部電極はたとえばNi膜であってよい。Ni膜であれば、電解Niめっきによって形成することができる。
(実施の形態2)
図4〜図6を参照して、本発明に基づく実施の形態2における積層型熱電変換素子102について説明する。本実施の形態における積層型熱電変換素子102の全体を図4に示す。
積層型熱電変換素子102は、一定の伝熱方向91に関する温度差から発電するように構成された積層型熱電変換素子であって、互いに対向する第1面31および第2面32を有する。第1面31の側から見た図を図5に示し、第2面32の側から見た図を図6に示す。積層型熱電変換素子102は、第1面31および第2面32には、前記温度差から発電される電気を出力するための外部電極7a,7bをそれぞれ備える。第1面31および第2面32のうち少なくとも一方には、伝熱方向91のうち高温側/低温側の種別および発電される電気の極性を外見で判別できるような目印が設けられている。
本実施の形態においては、前記目印は、第1面31および第2面32に設けられた一対の外部電極7a,7bの少なくとも一方の外観に設けられた付加的な形状パターン8である。図、図に示すように、外部電極7bは第2面32の全面を覆っているのに対して、外部電極7aは第1面31の全面を覆っているわけではない。外部電極7aは形状パターン8を有している。形状パターン8の内部には金属膜が形成されていない。形状パターン8は第1面31の図5における左上に寄せられた位置に設けられている。外部電極の形状パターン8を面内に設ける際に、このように面の上下左右の概念を区別可能な態様で設けておけば、電気の極性だけでなく、高温側/低温側の区別も外見から同時に把握することができる。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
ここでは、ドット状の形状パターン8を1個だけ設ける例を示したが、目印の形状パターンは他の形状や配置であってもよい。図5では形状パターンのドットは円形であったが、円形以外の形状であってもよい。目印の形状パターンは、たとえば図7に示すように長方形であってもよい。
目印は、図8、図9、図10に示すように、一定のルールに沿って設けられた切欠きであってもよい。
図5〜図10では、+極の外部電極に目印のパターンを設けた例を示してきたが、+極とは限らず−極の外部電極に目印のパターンを設けてもよい。+極、−極の両方の外部電極にそれぞれ異なる目印のパターンを設けてもよい。
(実施の形態3)
図11〜図16などを参照して、本発明に基づく実施の形態3における積層型熱電変換素子の製造方法について説明する。本実施の形態における積層型熱電変換素子の製造方法のフローチャートを図11に示す。
本実施の形態における積層型熱電変換素子の製造方法は、一定の伝熱方向に関する温度差から発電するように構成された複数個の積層型熱電変換素子を一括して得る製造方法であって、電気的接続がミアンダ状に続くように、部分的に絶縁層で覆われたp型熱電変換材料層と部分的に絶縁層で覆われたn型熱電変換材料層とを交互に積層して大判積層体を形成する工程S1と、前記大判積層体の最上面および最下面のうち少なくとも一方に、前記温度差から発電される電気を出力するための外部電極予定領域が、複数個の積層型熱電変換素子に相当するように予め規定された最外面材料層を積み重ねる工程S2と、電解めっきにより、前記外部電極予定領域に外部電極を形成する工程S3と、前記大判積層体に積み重ねられた前記最外面材料層が積層型熱電変換素子1個分ずつの領域に分割されるように、前記大判積層体を分断する工程S4とを含み、分断された後であっても個々の積層型熱電変換素子における前記伝熱方向のうち高温側/低温側の種別および発電される電気の極性を外見で判別できるような目印または目印の基を、前記分断する工程S4より前に、前記最外面材料層に形成しておく。
以下に図面を参照しながら詳細に説明する。工程S1の様子を図12に示す。工程S1として、部分的に絶縁層で覆われたp型熱電変換材料層3と部分的に絶縁層で覆われたn型熱電変換材料層4とを交互に積層して大判積層体を形成する。p型熱電変換材料層3とn型熱電変換材料層4とでは厚みが大きく異なっている。これは、両者で異なる組成の材料が用いられていることに起因して両者の電気抵抗率が異なるので、素子全体としてp型部分とn型部分とで電気抵抗値を均一にするためである。p型とn型との間で、電気抵抗率が高い材料の層は厚く形成し、電気抵抗率が低い材料の層は薄く形成する。p型熱電変換材料層3とn型熱電変換材料層4とはそれぞれ複数個の熱電変換素子に相当する広い面積のシートである。大判積層体は、複数個の熱電変換素子に相当する大きなサイズの積層体である。したがって、この大判積層体の内部には、ミアンダ状の電気的接続のルートが複数含まれている。
工程S2として、前記大判積層体の最上面および最下面のうち少なくとも一方に、前記温度差から発電される電気を出力するための外部電極予定領域が、複数個の積層型熱電変換素子に相当するように予め規定された最外面材料層5,6を積み重ねる。最も下に最外面材料層5を配置し、最も上に最外面材料層6を配置する。この様子を図13に示す。最外面材料層5の平面図を図14に示す。最外面材料層6の平面図を図15に示す。図14、図15でそれぞれ太ハッチングを付して示した領域には絶縁層が印刷されている。図14、図15にそれぞれ示された破線は、工程S4において大判積層体を分割する際の切断線を示す。
図14、図15に示したように、最外面材料層5,6では、絶縁層のパターンが異なっている。絶縁層のパターンは、最外面材料層5,6間で異なる。絶縁層のパターンは外部電極そのものではないが、図14、図15に示した絶縁層のパターンの違いは、「分断された後であっても個々の積層型熱電変換素子における伝熱方向および発電される電気の極性を外見で判別できるような目印の基」に相当する。
工程S1と工程S2とは、この順序に限らず逆の順序で行なわれてもよく、同時に行なわれてもよい。工程S1と工程S2との一部または全部が同時並行的に行なわれてもよい。最下面に位置すべき最外面材料層5を最初に作業台に置き、その上に、p型熱電変換材料層3とn型熱電変換材料層4とを交互に積み重ねていき、最後に最上面に位置すべき最外面材料層6を積み重ねることとしてもよい。
ここまでの工程が終わった時点での大判積層体201を図16に示す。
次に、工程S4として大判積層体201を分割する。分割の作業はダイシングソーなどの公知技術によって行なえばよい。工程S4では、図14、図15に破線で示したように分割される。
こうして得られた積層体を焼成し、電解めっきを行なう。電解めっきすることにより、外部電極を形成しない4面にも金属膜が付着するが、これらの4面の金属膜は研磨によって除去する。外部電極を形成すべき2面のうち絶縁膜に覆われていない領域には金属膜が残り、これらの金属膜が外部電極となる。
このようにして、図1〜図3に示した積層型熱電変換素子101を得ることができる。
本実施の形態では、大判積層体から分割する前に既に目印が形成されているので、分断された後であっても個々の積層型熱電変換素子における伝熱方向および発電される電気の極性を外見で判別することができる。
本実施の形態では、最外面材料層に異なるパターンの絶縁層を形成することで、のちに行なわれる電解めっきにおいて金属膜が異なるパターンで形成されるようにしたが、最外面材料層に金属ペーストを所望のパターンで印刷することとしてもよい。その場合、たとえば図17、図18に示すように2つの面でそれぞれ異なるパターンとなるように金属ペーストを印刷すればよい。金属ペーストはのちに焼成することによって金属膜となる。
(実験例)
p型熱電変換材料の出発原料として、金属Ni粉末、金属Mo粉末を用意した。一方、n型熱電変換材料の出発原料として、La23、SrCO3、TiO2を用意した。これらの出発原料を用いて、p型、n型の熱電変換材料を以下の組成となるように秤量した。
p型の組成は、次のとおりである。
Ni0.9Mo0.120wt%+(Sr0.965La0.035)TiO380wt%
n型の組成は、次のとおりである。
(Sr0.965La0.035)TiO3
n型は原料粉末に純水を溶媒として16時間にわたってボールミル混合を行なった。得られたスラリーを乾燥させ、その後大気中で1300℃で仮焼きを行なった。得られたn型の粉末と、p型の粉末原料をそれぞれ5時間にわたってボールミル粉砕を行なった。得られた粉末に有機溶媒、バインダなどを添加してさらに16時間にわたって混合し、得られたスラリーをドクターブレード法でシート状に成形した。これをp型およびn型の「熱電変換材料シート」と呼ぶものとする。
一方、絶縁層の材料として、Zr0.970.032粉末、ワニス、溶剤を混合し、ロール機でペーストとして作製した。これを「絶縁ペースト」と呼ぶものとする。
得られたp型およびn型の熱電変換材料シート上に、作製した絶縁ペーストを図14に示したパターン(以下「パターンA」という。)、図15に示したパターン(以下「パターンB」という。)、図19に示したパターン(以下「パターンE」という。)で、それぞれに厚み10μmとなるよう印刷した。図19では、絶縁層によって形成されるドット状の模様のことを「絶縁マーカー」とも呼んでいる。また、別の試料においては、図17に示したパターン(以下「パターンC」という。)、図18に示したパターン(以下「パターンD」という。)で、Niペーストをそれぞれに厚み10μmとなるよう印刷した。NiペーストはのちにNi膜となるものである。ここでは、Ni膜を以て外部電極とする。
これらの熱電変換材料シートを、最外層が表1に示す組合せになるように積層した後、仮圧着を行ない、最外層に露出するパターンが異なる積層体を作製した。この段階での積層体のことは「グリーン体」ともいう。
Figure 0006112206
各素子の内部のp型、n型の層数は50対とした。比較例として従来構造に近い素子を作成した。この比較例は、最外層の両面ともパターンCでNiペーストが印刷されたものである。
作製した積層体を所定の大きさにダイシングソーで切断した。
切断した積層体に対して、等方静水圧プレス法にて180MPaで圧着を行ない、成形体を得た。
得られた成形体に対して、大気中で270℃で脱脂を行なった。その後、酸素分圧10-10〜10-15MPaの還元雰囲気中で1200〜1300℃で焼成を行なうことによって、焼成体を得た。印刷されていたNiペースト膜は焼成されてNi膜となった。 得られた焼成体のうち、実施例1および比較例については、外部電極を形成した面以外の4面を研磨して余分なNi膜を除去することによって、2面のみに外部電極を備えた熱電変換素子を作製した。
実施例2,3,4については、電解Niめっきを施した。表面のうち絶縁層が覆っていない領域にNi膜が形成された。目印の基を設けておいた面には目印が形成された。6面のうち目印がある面およびこれに対向する面を除く4面を研磨した。こうして、積層型熱電変換素子を作製した。
このような構造で積層型熱電素子を形成することで、高温側/低温側の区別を間違えることがなくなり、かつ発電される電気の極性を間違えることがなくなり、信頼性が上がった。また、従来は1個1個の素子にプローブを当てることによって行なっていた極性確認の工程を省くことができた。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明は、積層型熱電変換素子およびその製造方法に利用することができる。
3 p型熱電変換材料層、4 n型熱電変換材料層、5,6 最外面材料層、7a,7b 外部電極、8 形状パターン、31 第1面、32 第2面、91 伝熱方向、101,102 積層型熱電変換素子、201 大判積層体。

Claims (4)

  1. 一定の伝熱方向に関する温度差から発電するように構成された積層型熱電変換素子であって、互いに対向する第1面および第2面を有し、前記第1面および前記第2面には、前記温度差から発電される電気を出力するための外部電極をそれぞれ備え、少なくとも前記第1面における外部電極には、前記伝熱方向のうち高温側/低温側の種別および発電される電気の極性を外見で判別できるような目印が設けられており、前記目印は、切欠きであって、前記第1面における外部電極のうち前記伝熱方向の高温側に設けられている、積層型熱電変換素子。
  2. 前記切欠きは、前記第1面における外部電極の隅に設けられている、請求項1に記載の積層型熱電変換素子。
  3. 前記切欠きは、前記第1面における外部電極の1つの辺の中央部に設けられている、請求項1に記載の積層型熱電変換素子。
  4. 一定の伝熱方向に関する温度差から発電するように構成された複数個の積層型熱電変換素子を一括して得る製造方法であって、
    電気的接続がミアンダ状に続くように、部分的に絶縁層で覆われたp型熱電変換材料層と部分的に絶縁層で覆われたn型熱電変換材料層とを交互に積層して大判積層体を形成する工程と、
    前記大判積層体の最上面および最下面のうち少なくとも一方に、前記温度差から発電される電気を出力するための外部電極予定領域が、複数個の積層型熱電変換素子に相当するように予め規定された最外面材料層を積み重ねる工程と、
    電解めっきにより、前記外部電極予定領域に外部電極を形成する工程と、
    前記大判積層体に積み重ねられた前記最外面材料層が積層型熱電変換素子1個分ずつの領域に分割されるように、前記大判積層体を分断する工程とを含み、
    分断された後であっても個々の積層型熱電変換素子における前記伝熱方向のうち高温側/低温側の種別および発電される電気の極性を外見で判別できるような目印または目印の基を、前記分断する工程より前に、前記最外面材料層に形成しておく、積層型熱電変換素子の製造方法。
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