JP6112139B2 - クランクシャフトの加工方法及び加工装置 - Google Patents

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Description

本発明はクランクシャフトの加工方法及び加工装置に関する。
エンジンのクランクシャフトではジャーナルとクランクピンがクランクシャフト軸方向において交互に設けられている。このジャーナルとクランクピンはその幅が一般に異なるため、これに対応して幅の異なる2種類の砥石(回転砥石)を用いて順次研削加工が行なわれている。
例えば、4気筒エンジンのクランクシャフトでは、研削加工部として、5箇所のジャーナル、4箇所のクランクピン、1箇所のリアフランジ及び1箇所のスピゴットの計11箇所がある(なお、別の研削盤で研削されるフロント側のプーリーシャフトを含めると、研削加工部は計12箇所になる。)。従来は、5箇所のジャーナルを一方の砥石で1箇所ずつ研削加工した後、残る4箇所のクランクピン、リアフランジ及びスピゴットを他方の砥石で1箇所ずつ研削加工していくことが行なわれている。
これに対して、特許文献1には、2つの砥石でクランクシャフトの2箇所のクランクピンを同時加工することが記載されている。
特開2000−107901号公報
クランクシャフトの傍らに2種類の砥石を配置し、一方の砥石で複数のジャーナルを順次加工した後、他方の砥石で残りのクランクピン等を順次加工する方法の場合、一方の砥石による加工が終了するまで他方の砥石は待機状態になる。そのため、クランクシャフトの研削加工に要する時間が長くなる。
これに対して、2つの砥石で2箇所のクランクピンを同時研削する方法によれば、クランクシャフトのクランクピンの加工に要する時間は短くなる。しかし、クランクシャフトの傍らにクランクピン用の砥石を2つ配置すると、ジャーナル用の砥石を配置するスペースを確保することが難しくなる。その場合、ジャーナル用の砥石を配置した別の研削盤を準備し、ジャーナルの研削加工とクランクピン等の研削加工で段替えが必要になる。そのため、トータルでみれば加工に要する時間は必ずしも短くはならない。
そこで、本発明者は、クランクシャフトの傍らにジャーナル用の砥石とクランクピン用の砥石を配置して、ジャーナルとクランクピンを同時に研削することを検討した。この同時研削の場合、段替えは不要になる。しかし、ジャーナルとクランクピンの同時研削では、クランクシャフトに加わる研削負荷が高くなるため、加工精度が低くなる。すなわち、クランクシャフトが高い研削負荷によって僅かに撓んだ状態で回転する結果、ジャーナルは真円度が低い仕上りとなる。また、クランクピンはクランクシャフトの軸心から偏心して離れているため、クランクシャフトが回転するとき、該クランクシャフトの僅かな撓みがクランクピンの軌道の大きなずれとなって現れ、その結果、クランクピンの加工精度も悪くなる。
この対策の一つとして、本発明者はクランクシャフトの両端をチャックしてクランクシャフトの撓みを抑えることを検討した。しかし、試行の結果、ジャーナルの真円度は必ずしも高くならないという結果になった。クランクシャフトの両端をチャックしても、同時研削時の高い研削負荷によってクランクシャフトが僅かに撓むことは避けられず、また、両チャックの芯ずれ量が加工精度に大きく影響したと考えられる。
また、高い研削負荷を受けるべく、一つのジャーナルにレストを入れることが考えられるが、当該ジャーナルにレスト傷が入りやすくなる。そこで、まず、レストなしでジャーナルとクランクピンの同時研削を行なった後に、そのジャーナルにレストを入れることを検討した。しかし、レストなしの当該同時研削において、特に粗研削時にジャーナルの形状が崩れ、良い結果は得られなかった。すなわち、当該ジャーナルにレストを入れた後の研削加工において、当該ジャーナルの崩れた形状が他のジャーナルに転写され、結局、求める真円度が得られないという結果になった。
本発明は、以上に鑑み、クランクシャフトの研削加工において、同時研削による加工時間の短縮と加工精度の向上(高真円度加工)を両立させることを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、特定のジャーナルのみの単独研削を行なった後に、この特定のジャーナルをレストで支持して他のジャーナルとクランクピンの同時研削を行なうようにした。
すなわち、ここに開示するクランクシャフトの加工方法は、複数のジャーナル及び複数のクランクピンを有するクランクシャフトをその軸心を回転中心として回転させながら、上記ジャーナル及び上記クランクピンを含む複数の加工部を上記クランクシャフトの軸方向に並ぶ第1砥石と第2砥石によって研削加工する方法であって、
上記特定のジャーナルは上記複数のジャーナルのうちの上記クランクシャフトの中央寄りのジャーナルであり、
上記複数の加工部のうち特定のジャーナルのみの単独研削を上記第1砥石によって行なう工程と、
上記特定のジャーナルの研削加工後に、上記複数の加工部のうちの上記特定のジャーナルを除いた残りの加工部を上記第1及び第2の両砥石によって順次研削していく工程とを備え、
上記順次研削において、上記第1砥石を上記特定のジャーナル以外のジャーナルに当て、上記第2砥石をジャーナル以外の加工部に当て、この両者を同時に研削する同時研削、並びに上記両砥石のうちのいずれか一方を1つの加工部に当てて研削する単独研削を行ない、少なくとも上記同時研削時には上記特定のジャーナルをレストで支持すること、並びに、
上記順次研削において、上記両砥石の上記軸方向に並ぶ順序を保った状態で、上記第1砥石を、上記中央寄りのジャーナルの位置から途中で後戻りさせることなく上記クランクシャフトの一端側へ向かって移動させていき、該一端側から途中で後戻りさせることなく上記クランクシャフトの他端側へ向かって移動させていき、該他端側から途中で後戻りさせることなく上記中央寄りのジャーナルの位置に移動させていくようにし、これらの移動の過程で、上記第1砥石をジャーナルの位置で停止させて上記同時研削又は上記単独研削を行なうことを特徴とする。
この方法によれば、特定のジャーナルについてはそれ単独で研削加工するから、クランクシャフトに加わる研削負荷が高くならず、真円度が高い仕上がりを得ることが容易になる。ジャーナルと他の加工部の同時研削時には、上記研削負荷が高くなるものの、上記特定のジャーナルをレストで支持するから、クランクシャフトの撓みが抑えられる。しかも、そのレストで支持される特定のジャーナルは事前の単独研削によって真円度が高くなっている。従って、同時研削で加工される他のジャーナル等も上記特定のジャーナルの真円度が言わば転写され、真円度の高い仕上がりになる。
そうして、この方法による同時研削は、ジャーナルを研削する第1砥石とクランクピンなど他の加工部を研削する第2砥石による同時研削である。従って、第1砥石を設けた研削盤と第2研削盤を設けた研削盤とを別に準備する必要はなく、すなわち、クランクシャフトの研削において段替えは不要である。よって、当該同時研削によってクランクシャフトの加工に要する時間を大幅に短縮することができる。
また、クランクシャフト中央寄りのジャーナルをレストで支持することになるため、クランクシャフトの回転が安定しやすく、加工精度の向上に有利になる。
また、上記両砥石の並ぶ順序を変えることなく、且つ第1砥石を途中で後戻りさせることなく所定の経路で移動させて上記順次研削を行なうから、両砥石の移動距離が長くならず、加工に要する時間の短縮に有利になる。
本発明の好ましい態様では、上記第1砥石は上記ジャーナルを研削する砥石であり、上記第2砥石は上記ジャーナル以外の加工部を研削する砥石であり、
上記同時研削は、上記複数の加工部のうち相隣るジャーナル及びクランクピンを挟んでその両側にあるジャーナルとジャーナル以外の他の加工部に対して行なう。
2つの砥石を相隣るジャーナルとクランクピンに当てるように構成することは、両砥石間で駆動機構部等の干渉を招き易いため難しい。これに対して、上記態様によれば、砥石同士の干渉を招くことなく、第1砥石をジャーナルに当て、第2砥石をジャーナル以外の他の加工部に当てて同時研削することができる。
この場合、第1砥石を当てるジャーナルと第2砥石を当てるジャーナル以外の他の加工部の間に、ジャーナルとクランクピンが1つずつ挟まれる態様に限らず、ジャーナルとクランクピン各々が2つ以上挟まれる態様にすることもできる。好ましいのは、第1砥石を当てるジャーナルと第2砥石を当てるジャーナル以外の他の加工部の間にジャーナルとクランクピンが1つずつ挟まれる態様であり、これにより、上述の順次研削における砥石の移動距離の短縮、ひいては加工時間の短縮に有利になる。
また,ここに開示するクランクシャフトの加工方法は、複数のジャーナル及び複数のクランクピンを有するクランクシャフトをその軸心を回転中心として回転させながら、上記ジャーナル及び上記クランクピンを含む複数の加工部を上記クランクシャフトの軸方向に並ぶ第1砥石と第2砥石によって研削加工するクランクシャフトの加工方法であって、
記クランクシャフトは、4気筒エンジンのクランクシャフトであって、上記複数の加工部として、エンジンのフロント側からエンジンリヤ側に向かって順に並ぶ、第1ジャーナル、第1クランクピン、第2ジャーナル、第2クランクピン、第3ジャーナル、第3クランクピン、第4ジャーナル、第4クランクピン、第5ジャーナル、リヤフランジ及びスピゴットを有し、
上記第1砥石はジャーナル専用の砥石であり、上記第2砥石はジャーナル以外の他の加工部専用の砥石であって、上記第1砥石と上記第2砥石は上記第1砥石がエンジンフロント側に位置するように上記軸方向に並び、
上記第3ジャーナルのみの単独研削を上記第1砥石によって行なう工程と、
上記第3ジャーナルの研削加工後に、上記複数の加工部のうちの上記第3ジャーナルを除いた残りの加工部を上記第1及び第2の両砥石によって順次研削していく工程とを備え、
上記順次研削において、上記第1砥石を上記第3ジャーナル以外のジャーナルに当て、上記第2砥石をジャーナル以外の加工部に当て、この両者を同時に研削する同時研削、並びに上記両砥石のうちのいずれか一方を1つの加工部に当てて研削する単独研削を行ない、少なくとも上記同時研削時には上記第3ジャーナルをレストで支持するものであり、
上記順次研削においては、上記第4クランピンの単独研削、上記第1ジャーナルと第2クランクピンの同時研削、上記第1クランクピンの単独研削、上記第2ジャーナルと第3クランクピンの同時研削、上記第5ジャーナルの単独研削、上記第4ジャーナルとスピゴットの同時研削、並びに上記リヤフランジの単独研削を順に行なうことを特徴とする。
これにより、先に説明した加工方法に係る発明と同じく、当該クランクシャフトの研削加工を短時間に且つ高い真円度で仕上げることができる。
本発明の好ましい態様では、上記複数の加工部の各研削加工では、上記クランクシャフトを所定の回転数で回転させて粗研削を行なった後、該クランクシャフトの回転数を低下させて仕上げ研削を行なう。これにより、一つの砥石で粗研削と仕上げ研削を行なうことができる。
また、ここに開示するクランクシャフトの加工装置は、複数のジャーナル及び複数のクランクピンを有するクランクシャフトの上記ジャーナル及びクランクピンを含む複数の加工部を研削加工する装置であって、
上記クランクシャフトの両端をチャックし該クランクシャフトをその軸心を回転中心として回転させる回転駆動手段と、
上記複数の加工部のうちの上記ジャーナルを研削する第1砥石と、
上記クランクシャフトの軸方向において上記第1砥石と並ぶように配置され、上記複数の加工部のうちの上記ジャーナル以外の加工部を研削する第2砥石と、
上記第1砥石を上記クランクシャフトの軸方向及び該軸方向に直交する方向に移動させる第1砥石駆動手段と、
上記第2砥石を上記クランクシャフトの軸方向及び該軸方向に直交する方向に移動させる第2砥石駆動手段と、
上記第1砥石及び第2砥石の上記軸方向の移動に干渉しないように配置され、上記クランクシャフトの特定のジャーナルを支持するレストと、
上記レストを上記特定のジャーナルを支持する支持位置と該支持位置から退いた位置とに移動させるレスト駆動手段と、
上記第1砥石による上記特定のジャーナルのみの単独研削後、該特定のジャーナルが上記レストによって支持され、上記複数の加工部のうちの特定のジャーナルを除いた残りの加工部が上記第1及び第2の両砥石によって順次研削されるように、上記回転駆動手段、上記両砥石駆動手段及び上記レスト駆動手段の作動を制御する制御装置とを備え、
上記制御装置が、上記順次研削において、上記第1砥石を上記特定のジャーナル以外のジャーナルに当て、上記第2砥石をジャーナル以外の加工部に当て、この両者を同時に研削する同時研削と、上記両砥石のうちのいずれか一方を1つの加工部に当てて研削する単独研削とが行なわれるように、且つ上記両砥石が上記軸方向に並ぶ順序を保った状態で、上記第1砥石が上記中央寄りのジャーナルの位置から途中で後戻りさせることなく上記クランクシャフトの一端側へ向かって移動していき、該一端側から途中で後戻りすることなく上記クランクシャフトの他端側へ向かって移動していき、該他端側から途中で後戻りすることなく上記中央寄りのジャーナルの位置に移動していき、これらの移動の過程で、上記第1砥石がジャーナルの位置で停止して上記同時研削又は上記単独研削が行なわれるように、上記各駆動手段の作動を制御することを特徴とする。
また、ここに開示するクランクシャフトの加工装置は、複数のジャーナル及び複数のクランクピンを有するクランクシャフトの上記ジャーナル及びクランクピンを含む複数の加工部を研削加工するクランクシャフトの加工装置であって、
上記クランクシャフトは、4気筒エンジンのクランクシャフトであって、上記複数の加工部として、エンジンのフロント側からエンジンリヤ側に向かって順に並ぶ、第1ジャーナル、第1クランクピン、第2ジャーナル、第2クランクピン、第3ジャーナル、第3クランクピン、第4ジャーナル、第4クランクピン、第5ジャーナル、リヤフランジ及びスピゴットを有し、
上記クランクシャフトの両端をチャックし該クランクシャフトをその軸心を回転中心として回転させる回転駆動手段と、
上記複数の加工部のうちの上記ジャーナルを研削する第1砥石と、
上記クランクシャフトの軸方向において上記第1砥石と並ぶように且つ上記第1砥石がエンジンフロント側に位置するように配置され、上記複数の加工部のうちの上記ジャーナル以外の加工部を研削する第2砥石と、
上記第1砥石を上記クランクシャフトの軸方向及び該軸方向に直交する方向に移動させる第1砥石駆動手段と、
上記第2砥石を上記クランクシャフトの軸方向及び該軸方向に直交する方向に移動させる第2砥石駆動手段と、
上記第1砥石及び第2砥石の上記軸方向の移動に干渉しないように配置され、上記クランクシャフトの第3ジャーナルを支持するレストと、
上記レストを上記第3ジャーナルを支持する支持位置と該支持位置から退いた位置とに移動させるレスト駆動手段と、
上記第1砥石による上記第3ジャーナルのみの単独研削後、該第3ジャーナルが上記レストによって支持され、上記複数の加工部のうちの第3ジャーナルを除いた残りの加工部が上記第1及び第2の両砥石によって順次研削されるように、上記回転駆動手段、上記両砥石駆動手段及び上記レスト駆動手段の作動を制御する制御装置とを備え、
上記制御装置が、上記順次研削において、上記第1砥石を上記第3ジャーナル以外のジャーナルに当て、上記第2砥石をジャーナル以外の加工部に当て、この両者を同時に研削する同時研削と、上記両砥石のうちのいずれか一方を1つの加工部に当てて研削する単独研削とが行なわれるように、且つ上記第4クランピンの単独研削、上記第1ジャーナルと第2クランクピンの同時研削、上記第1クランクピンの単独研削、上記第2ジャーナルと第3クランクピンの同時研削、上記第5ジャーナルの単独研削、上記第4ジャーナルとスピゴットの同時研削、並びに上記リヤフランジの単独研削が順に行なわれるように、上記各駆動手段の作動を制御することを特徴とする。
本発明によれば、特定のジャーナルの単独研削を行なった後に、該ジャーナルをレストで支持した状態で他のジャーナルとその他の加工部の同時研削を行なうようにしたから、同時研削による加工時間の短縮と加工精度の向上を両立させることができる。また、上記両砥石の並ぶ順序を変えることなく、且つ第1砥石を途中で後戻りさせることなく所定の経路で移動させて上記順次研削を行なうから、両砥石の移動距離が長くならず、加工に要する時間の短縮に有利になる。
本発明の実施形態に係るクランクシャフトの平面図。 同実施形態に係るクランクシャフト加工装置の概略を示す平面図。 同装置によるクランクシャフト加工の第1工程を示す平面図。 同加工の第2工程を示す平面図。 同加工の第3工程を示す平面図。 同加工の第4工程を示す平面図。 同加工の第5工程を示す平面図。 同加工の第6工程を示す平面図。 同加工の第7工程を示す平面図。 同加工の第8工程を示す平面図。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
<クランクシャフト(ワーク)>
図1に示すように、回転砥石によって加工すべきエンジンのクランクシャフト1は、複数のジャーナル1J〜5Jと、相隣るジャーナル間に設けられクランクシャフト1の軸心に対して偏心した複数のクランクピン1P〜4Pを備えている。ジャーナルとクランクピンとは交互に配置されている。クランクシャフト1の一端(エンジンフロント側)にはプーリーシャフト6が設けられ、他端(エンジンリヤ側)にはリヤフランジRF及びスピゴットSPが設けられている。本例のクランクシャフト1は4気筒エンジンのものである。ジャーナル1J〜5J、クランクピン1P〜4P、リヤフランジRF及びスピゴットSPが回転砥石によって研削加工される。クランクシャフト1の両端面の中心にはセンタ穴7が開口している。
<クランクシャフト加工装置>
図2に概略構成を示すように、クランクシャフト加工装置10は、クランクシャフト1をその軸心を回転中心として回転させる左右の主軸台11L,11R、左右の回転砥石12L,12R各々を支持する左右の砥石台13L,13R、並びにレスト装置14をベッド15上に備えている。左砥石12Lはジャーナル1J〜5Jの研削専用砥石(第1砥石)である。右砥石12Rはクランクピン1P〜4P、リヤフランジRF及びスピゴットSPを研削するための砥石(第2砥石)である。左右の砥石12L,12Rは互いの幅が相違し、左砥石12Lの砥石幅はジャーナル1J〜5Jの幅に対応し、右砥石12Rの砥石幅はクランクピン1P〜4Pの幅に対応して左砥石12Lの砥石幅よりも狭い。
主軸台11L,11R各々は、ベッド15上において主軸台モータ16L,16Rによって同軸上でクランクシャフト軸方向に進退可能に設けられている。主軸台11L,11R各々には、クランクシャフト1の両端をチャックする左右のチャック手段17L,17Rと、クランクシャフト1を左右から互いに同期して回転させる左右の回転用モータ18L,18Rが設けられている。チャック手段17L,17Rは、クランクシャフト1の両端面のセンタ穴7にそれぞれ差し込み該クランクシャフト1をセンタ支持する心押しセンタ(図示省略)を備える。チャック手段17L,17Rは、クランクシャフト1をセンタ支持した状態で、プーリーシャフト6及びリヤフランジRF各々を外周側からチャックする。
チャック手段17L,17Rと回転用モータ18L,18Rが、クランクシャフト1の両端をチャックし該クランクシャフト1をその軸心を回転中心として回転させる回転駆動手段を構成している。
砥石台13L,13R各々は、クランクシャフト1の側方に配置されていて、Z軸送り機構21L,21R及びX軸送り機構22L,22Rによってベッド15上に移動自在に支持されている。すなわち、砥石台13L,13R各々は、Z軸送り機構21L,21Rのモータ23L,23Rの作動によって左右方向(クランクシャフト1の軸方向)に移動し、X軸送り機構22L,22Rのモータ24L,24Rの作動によってクランクシャフト1に向かってその側方から進退する(クランクシャフト1の軸方向に直交する方向に移動する。)。砥石台13L,13R各々には砥石12L,12Rをクランクシャフト1の回転方向とは逆方向に回転駆動するモータが設けられている。
Z軸及びX軸の送り機構21L,22L及びモータ23L,24Lが、左砥石12Lをクランクシャフト1の軸方向及び該軸方向に直交する方向に移動させる第1砥石駆動手段を構成し、Z軸及びX軸の送り機構21R,22R及びモータ23R,24Rが、右砥石12Rをクランクシャフト1の軸方向及び該軸方向に直交する方向に移動させる第2砥石駆動手段を構成している。
なお、図2において、25L,25Rは左右の砥石12L,12R各々のカバーである。
ここに、左右の砥石12L,12Rを互いに最接近させたときの左右の砥石12L,12Rの距離は、相隣るジャーナルとクランクピン(例えば、第1ジャーナル1Jと第1クランクピン1P)の距離よりも大きい。従って、クランクシャフト加工装置10では、相隣るジャーナルとクランクピンを挟んでその両側にあるジャーナルとクランクピンを左右の砥石12L,12Rによって同時に研削することはできるが、相隣るジャーナルとクランクピンを同時に研削することはできない。
また、クランクピン1P〜4Pはクランクシャフト1の軸心から偏心していて、その偏心距離を半径としてクランクシャフト1の軸心まわりを旋回するから、右砥石12Rによるクランクピン1P〜4Pの研削はオービット式の研削になる。すなわち、右砥石12Rをクランクピン1P〜4Pの旋回運動に追従するようにX軸方向に進退させて研削することになる。他の加工部(ジャーナル1J〜5J、リヤフランジRF及びスピゴットSP)はクランクシャフト1と同心であるから、砥石をX軸方向に前進させた状態で研削することなる。
レスト装置14は、砥石12L,12Rのクランクシャフト軸方向の移動に干渉しないように、クランクシャフト1を挟んで砥石台13L,13Rの反対側に配置されている。レスト装置14のレストヘッド31にクランクシャフト1のジャーナルを支持するためのレスト32が設けられている。レスト32は、レスト駆動手段33の作動によりクランクシャフト1に向かってその側方から進退する。すなわち、レスト32は第3ジャーナル(特定のジャーナル)3Jを支持する支持位置と該支持位置から退いた位置とに移動する。
クランクシャフト加工装置10は、該装置10を構成する上述の各種モータを制御するコンピュータ数値制御装置を備え、この制御装置によるモータ制御によって次に述べる加工方法によるクランクシャフト1の研削加工が実行される。
<クランクシャフトの加工方法>
[第1工程]
この工程はレストなしでの第3ジャーナル3Jの単独研削である。
図3に示すように、クランクシャフト1の両端を左右のチャック手段17L,17Rでチャックする。左砥石12Lを第3ジャーナル3Jの側方に、右砥石12Rを第4クランクピン4Pの側方に、レスト32を左砥石12Lの反対側から第3ジャーナル3Jの側方に、それぞれ位置付ける。クランクシャフト1を粗用回転数(例えば80rpm)で回転させる。左砥石12Lを回転させながら砥石台13Lを前進させて第3ジャーナル3Jの粗研削を行なう。所定時間経過後、クランクシャフト1の回転数を仕上げ用回転数(例えば30rpm)に落とし、第3ジャーナル3Jの仕上げ研削を行なう。その後、砥石台13Lを後退させる。なお、砥石12Lの回転数は粗研削から仕上げ研削まで一定である。この点は、以下に述べる砥石12Rによる研削でも同じである。
[第2工程]
この工程は第4クランクピン4Pの単独研削である。
図4に示すように、レスト32を前進させて第3ジャーナル3Jを支持する。右砥石12Rを回転させながら砥石台13Rを前進させ、クランクシャフト1の回転数を第1工程と同様に変えることによって第4クランクピン4Pの粗研削及び仕上げ研削を行なう。この研削はオービット式の研削になる。その後、砥石台13Rを後退させる。
当該実施形態では、クランクシャフト1をレスト32で支持した状態で上記単独研削を行なうようにした。しかし、本工程では、クランクシャフト1のレスト32による支持は必ずしも要しない。例えば、レスト32は本工程終了後、第3工程に入る前に前進させるようにしてもよい。
[第3工程]
この工程は第1ジャーナル1J及び第2クランクピン2Pの同時研削である。
図5に示すように、左右の砥石12L,12Rを同時に左方向にシフトさせて、左砥石12Lを第1ジャーナル1Jの側方に、右砥石12Rを第2クランクピン2Pの側方にそれぞれ位置付ける。そして、両砥石12L,12Rを回転させながら砥石台13L,13Rを前進させ、クランクシャフト1をレスト32で支持した状態で第1ジャーナル1J及び第2クランクピン2Pを同時に研削する(クランクシャフト1の回転数の制御による粗研削及び仕上げ研削)。第2クランクピン2Pの研削はオービット式の研削になる。その後、砥石台13L,13Rを後退させる。
[第4工程]
この工程は第1クランクピン1Pの単独研削である。
図6に示すように、左右の砥石12L,12Rを同時に左方向にシフトさせて、右砥石12Rを第1クランクピン1Pの側方にそれぞれ位置付ける。そして、右砥石12Rを回転させながら砥石台13Rを前進させ、クランクシャフト1をレスト32で支持した状態で第1クランクピン1Pを単独研削する(クランクシャフト1の回転数の制御による粗研削及び仕上げ研削)。この研削はオービット式の研削になる。その後、砥石台13Rを後退させる。
なお、この工程では、クランクピン1Pの単独研削である為、第2工程と同様に、レストなしで行なうことも可能である。
[第5工程]
この工程は第2ジャーナル2J及び第3クランクピン3Pの同時研削である。
図7に示すように、左右の砥石12L,12Rを同時に右方向にシフトさせて、左砥石12Lを第2ジャーナル2Jの側方に、右砥石12Rを第3クランクピン3Pの側方にそれぞれ位置付ける。そして、両砥石12L,12Rを回転させながら砥石台13L,13Rを前進させ、クランクシャフト1をレスト32で支持した状態で第2ジャーナル2J及び第3クランクピン3Pを同時に研削する(クランクシャフト1の回転数の制御による粗研削及び仕上げ研削)。第3クランクピン3Pの研削はオービット式の研削になる。その後、砥石台13L,13Rを後退させる。
[第6工程]
この工程は第5ジャーナル5Jの単独研削である。
図8に示すように、左右の砥石12L,12Rを同時に右方向にシフトさせて、左砥石12Lを第5ジャーナル5Jの側方にそれぞれ位置付ける。そして、左砥石12Lを回転させながら砥石台13Lを前進させ、クランクシャフト1をレスト32で支持した状態で第5ジャーナル5Jを単独研削する(クランクシャフト1の回転数の制御による粗研削及び仕上げ研削)。その後、砥石台13Lを後退させる。
[第7工程]
この工程は第4ジャーナル4J及びスピゴットSPの同時研削である。
図9に示すように、クランクシャフト1に対する右チャック手段17Rのチャックを解除して該右チャック手段17Rをクランクシャフト1から右方向に離す。左右の砥石12L,12Rを同時に左方向にシフトさせて、左砥石12Lを第4ジャーナル4Jの側方に、右砥石12RをスピゴットSPの側方にそれぞれ位置付ける。そして、両砥石12L,12Rを回転させながら砥石台13L,13Rを前進させ、クランクシャフト1をレスト32で支持した状態で第4ジャーナル4J及びスピゴットSPを同時に研削する(クランクシャフト1の回転数の制御による粗研削及び仕上げ研削)。その後、砥石台13L,13Rを後退させる。
この第7工程で左砥石12Lによる研削加工は終了するので、左砥石12Lは原位置である左主軸台11Lの側方位置へ移動させて、次のクランクシャフト1の研削加工のために待機させる。
[第8工程]
この工程はリヤフランジRFの単独研削である。
図10に示すように、クランクシャフト1に対する右チャック手段17Rのチャックを解除した状態で、左右の砥石12L,12Rを同時に左方向にシフトさせて、右砥石12RをリヤフランジRFの側方にそれぞれ位置付ける。そして、右砥石12Rを回転させながら砥石台13Rを前進させ、クランクシャフト1をレスト32で支持した状態でリヤフランジRFを研削する(クランクシャフト1の回転数の制御による粗研削及び仕上げ研削)。その後、砥石台13Rを後退させる一方、レスト32を第3ジャーナル3Jからその側方に離脱させる。
以上により、右砥石12Rによるクランクシャフト1の研削加工が終了するので、右砥石12Rは原位置である右主軸台11Rの側方位置へ移動させて、次のクランクシャフト1の研削加工のために待機させる。
上述の第3工程、第5工程及び第7工程は同時研削であるから、クランクシャフト1に高い研削負荷が加わる。しかし、クランクシャフト1の中央寄りの第3ジャーナル3Jがレスト32で支持されているから、クランクシャフト1に撓みを生ずることが避けられる。そうして、第3ジャーナル3Jは既に単独研削によって高い真円度に仕上げ研削されているから、当該同時研削で加工されるジャーナルと他の加工部(クランクピン2P,3P又はスピゴットSP)も第3ジャーナル3Jの真円度が言わば転写され、真円度の高い仕上がりになる。
また、第7工程及び第8工程では、右チャック手段17Rによるクランクシャフト1のチャックが外されているが、レスト32による第3ジャーナル3Jの支持があるため、クランクシャフト1の撓みは防止される。
上記第1〜第8工程の説明から明らかなように、上記加工方法では、左右の砥石12L,12Rを、クランクシャフト1の中央寄りから一端側へ向かって移動させていき、該一端側からクランクシャフト1の他端側へ向かって移動させていき、該他端側から元の中央寄りの位置に移動させていくという方式を採用している。これらの各移動過程においては砥石12L,12Rは途中で後戻りすることがない。つまり、砥石12L,12Rが同じ箇所を同じ方向に二度通ることはない。このことは、砥石12L,12Rの動きに無駄がないこと、つまり、移動距離が短いことを意味する。よって、クランクシャフト1の加工に要する時間が短くなる。
さらに、第3工程及び第5工程の同時研削では、2つの相隣るジャーナルとクランクピンを挟んでその両側にあるジャーナルとクランクピンに対して行なう。すなわち、当該同時研削時の左右の砥石12L,12Rの間隔は同じである。しかも、その間隔は第1工程において砥石12L,12Rを第3ジャーナル3Jと第4クランクピン4Pの側方に位置付けたときの間隔と同じである。従って、第1工程から第6工程に至るまで左右の砥石12L,12Rの間隔を途中で変える必要がない。また、第7工程で同時研削する第4ジャーナル4JとスピゴットSPの間隔は、第3工程及び第5工程で同時研削するジャーナルとクランクピンの間隔と若干相違するにすぎない。従って、第7工程では砥石12L,12Rの間隔を少し変化させるだけで済む。以上のことは、加工位置の割り出しに要する時間が短くなることを意味し、クランクシャフト1の加工に要する時間が短くなる。
上記実施形態は、4気筒エンジンのクランクシャフト1を加工する例であるが、本発明が、その他の多気筒エンジンのクランクシャフトの加工にも採用できることはもちろんである。
1 クランクシャフト
1J〜5J ジャーナル
1P〜4P クランクピン
RF リヤフランジ
SP スピゴット
12L 左砥石(第1砥石)
12R 右砥石(第2砥石)
13L,13R 砥石台
17L,17R チャック手段(回転駆動手段の構成要素)
18L,18R 回転用モータ(回転駆動手段の構成要素)
21L,22L Z軸及びX軸の各送り機構(第1砥石駆動手段の構成要素)
21R,22R Z軸及びX軸の各送り機構(第2砥石駆動手段の構成要素)
23L,24L モータ(第1砥石駆動手段の構成要素)
23R,24R モータ(第2砥石駆動手段の構成要素)
32 レスト
33 レスト駆動手段

Claims (6)

  1. 複数のジャーナル及び複数のクランクピンを有するクランクシャフトをその軸心を回転中心として回転させながら、上記ジャーナル及び上記クランクピンを含む複数の加工部を上記クランクシャフトの軸方向に並ぶ第1砥石と第2砥石によって研削加工するクランクシャフトの加工方法であって、
    上記特定のジャーナルは上記複数のジャーナルのうちの上記クランクシャフトの中央寄りのジャーナルであり、
    上記複数の加工部のうち特定のジャーナルのみの単独研削を上記第1砥石によって行なう工程と、
    上記特定のジャーナルの研削加工後に、上記複数の加工部のうちの上記特定のジャーナルを除いた残りの加工部を上記第1及び第2の両砥石によって順次研削していく工程とを備え、
    上記順次研削において、上記第1砥石を上記特定のジャーナル以外のジャーナルに当て、上記第2砥石をジャーナル以外の加工部に当て、この両者を同時に研削する同時研削、並びに上記両砥石のうちのいずれか一方を1つの加工部に当てて研削する単独研削を行ない、少なくとも上記同時研削時には上記特定のジャーナルをレストで支持すること、並びに、
    上記順次研削において、上記両砥石の上記軸方向に並ぶ順序を保った状態で、上記第1砥石を、上記中央寄りのジャーナルの位置から途中で後戻りさせることなく上記クランクシャフトの一端側へ向かって移動させていき、該一端側から途中で後戻りさせることなく上記クランクシャフトの他端側へ向かって移動させていき、該他端側から途中で後戻りさせることなく上記中央寄りのジャーナルの位置に移動させていくようにし、これらの移動の過程で、上記第1砥石をジャーナルの位置で停止させて上記同時研削又は上記単独研削を行なうことを特徴とするクランクシャフトの加工方法。
  2. 請求項1において、
    上記第1砥石は上記ジャーナルを研削する砥石であり、上記第2砥石は上記ジャーナル以外の加工部を研削する砥石であり、
    上記同時研削は、上記複数の加工部のうち相隣るジャーナル及びクランクピンを挟んでその両側にあるジャーナルとジャーナル以外の他の加工部に対して行なうことを特徴とするクランクシャフトの加工方法。
  3. 複数のジャーナル及び複数のクランクピンを有するクランクシャフトをその軸心を回転中心として回転させながら、上記ジャーナル及び上記クランクピンを含む複数の加工部を上記クランクシャフトの軸方向に並ぶ第1砥石と第2砥石によって研削加工するクランクシャフトの加工方法であって、
    上記クランクシャフトは、4気筒エンジンのクランクシャフトであって、上記複数の加工部として、エンジンのフロント側からエンジンリヤ側に向かって順に並ぶ、第1ジャーナル、第1クランクピン、第2ジャーナル、第2クランクピン、第3ジャーナル、第3クランクピン、第4ジャーナル、第4クランクピン、第5ジャーナル、リヤフランジ及びスピゴットを有し、
    上記第1砥石はジャーナル専用の砥石であり、上記第2砥石はジャーナル以外の他の加工部専用の砥石であって、上記第1砥石と上記第2砥石は上記第1砥石がエンジンフロント側に位置するように上記軸方向に並び、
    上記第3ジャーナルのみの単独研削を上記第1砥石によって行なう工程と、
    上記第3ジャーナルの研削加工後に、上記複数の加工部のうちの上記第3ジャーナルを除いた残りの加工部を上記第1及び第2の両砥石によって順次研削していく工程とを備え、
    上記順次研削において、上記第1砥石を上記第3ジャーナル以外のジャーナルに当て、上記第2砥石をジャーナル以外の加工部に当て、この両者を同時に研削する同時研削、並びに上記両砥石のうちのいずれか一方を1つの加工部に当てて研削する単独研削を行ない、少なくとも上記同時研削時には上記第3ジャーナルをレストで支持するものであり、
    上記順次研削においては、上記第4クランピンの単独研削、上記第1ジャーナルと第2クランクピンの同時研削、上記第1クランクピンの単独研削、上記第2ジャーナルと第3クランクピンの同時研削、上記第5ジャーナルの単独研削、上記第4ジャーナルとスピゴットの同時研削、並びに上記リヤフランジの単独研削を順に行なうことを特徴とするクランクシャフトの加工方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
    上記複数の加工部の各研削加工では、上記クランクシャフトを所定の回転数で回転させて粗研削を行なった後、該クランクシャフトの回転数を低下させて仕上げ研削を行なうことを特徴とするクランクシャフトの加工方法。
  5. 複数のジャーナル及び複数のクランクピンを有するクランクシャフトの上記ジャーナル及びクランクピンを含む複数の加工部を研削加工するクランクシャフトの加工装置であって、
    上記クランクシャフトの両端をチャックし該クランクシャフトをその軸心を回転中心として回転させる回転駆動手段と、
    上記複数の加工部のうちの上記ジャーナルを研削する第1砥石と、
    上記クランクシャフトの軸方向において上記第1砥石と並ぶように配置され、上記複数の加工部のうちの上記ジャーナル以外の加工部を研削する第2砥石と、
    上記第1砥石を上記クランクシャフトの軸方向及び該軸方向に直交する方向に移動させる第1砥石駆動手段と、
    上記第2砥石を上記クランクシャフトの軸方向及び該軸方向に直交する方向に移動させる第2砥石駆動手段と、
    上記第1砥石及び第2砥石の上記軸方向の移動に干渉しないように配置され、上記クランクシャフトの特定のジャーナルを支持するレストと、
    上記レストを上記特定のジャーナルを支持する支持位置と該支持位置から退いた位置とに移動させるレスト駆動手段と、
    上記第1砥石による上記特定のジャーナルのみの単独研削後、該特定のジャーナルが上記レストによって支持され、上記複数の加工部のうちの特定のジャーナルを除いた残りの加工部が上記第1及び第2の両砥石によって順次研削されるように、上記回転駆動手段、上記両砥石駆動手段及び上記レスト駆動手段の作動を制御する制御装置とを備え、
    上記制御装置が、上記順次研削において、上記第1砥石を上記特定のジャーナル以外のジャーナルに当て、上記第2砥石をジャーナル以外の加工部に当て、この両者を同時に研削する同時研削と、上記両砥石のうちのいずれか一方を1つの加工部に当てて研削する単独研削とが行なわれるように、且つ上記両砥石が上記軸方向に並ぶ順序を保った状態で、上記第1砥石が上記中央寄りのジャーナルの位置から途中で後戻りさせることなく上記クランクシャフトの一端側へ向かって移動していき、該一端側から途中で後戻りすることなく上記クランクシャフトの他端側へ向かって移動していき、該他端側から途中で後戻りすることなく上記中央寄りのジャーナルの位置に移動していき、これらの移動の過程で、上記第1砥石がジャーナルの位置で停止して上記同時研削又は上記単独研削が行なわれるように、上記各駆動手段の作動を制御することを特徴とするクランクシャフト加工装置。
  6. 複数のジャーナル及び複数のクランクピンを有するクランクシャフトの上記ジャーナル及びクランクピンを含む複数の加工部を研削加工するクランクシャフトの加工装置であって、
    上記クランクシャフトは、4気筒エンジンのクランクシャフトであって、上記複数の加工部として、エンジンのフロント側からエンジンリヤ側に向かって順に並ぶ、第1ジャーナル、第1クランクピン、第2ジャーナル、第2クランクピン、第3ジャーナル、第3クランクピン、第4ジャーナル、第4クランクピン、第5ジャーナル、リヤフランジ及びスピゴットを有し、
    上記クランクシャフトの両端をチャックし該クランクシャフトをその軸心を回転中心として回転させる回転駆動手段と、
    上記複数の加工部のうちの上記ジャーナルを研削する第1砥石と、
    上記クランクシャフトの軸方向において上記第1砥石と並ぶように且つ上記第1砥石がエンジンフロント側に位置するように配置され、上記複数の加工部のうちの上記ジャーナル以外の加工部を研削する第2砥石と、
    上記第1砥石を上記クランクシャフトの軸方向及び該軸方向に直交する方向に移動させる第1砥石駆動手段と、
    上記第2砥石を上記クランクシャフトの軸方向及び該軸方向に直交する方向に移動させる第2砥石駆動手段と、
    上記第1砥石及び第2砥石の上記軸方向の移動に干渉しないように配置され、上記クランクシャフトの第3ジャーナルを支持するレストと、
    上記レストを上記第3ジャーナルを支持する支持位置と該支持位置から退いた位置とに移動させるレスト駆動手段と、
    上記第1砥石による上記第3ジャーナルのみの単独研削後、該第3ジャーナルが上記レストによって支持され、上記複数の加工部のうちの第3ジャーナルを除いた残りの加工部が上記第1及び第2の両砥石によって順次研削されるように、上記回転駆動手段、上記両砥石駆動手段及び上記レスト駆動手段の作動を制御する制御装置とを備え、
    上記制御装置が、上記順次研削において、上記第1砥石を上記第3ジャーナル以外のジャーナルに当て、上記第2砥石をジャーナル以外の加工部に当て、この両者を同時に研削する同時研削と、上記両砥石のうちのいずれか一方を1つの加工部に当てて研削する単独研削とが行なわれるように、且つ上記第4クランピンの単独研削、上記第1ジャーナルと第2クランクピンの同時研削、上記第1クランクピンの単独研削、上記第2ジャーナルと第3クランクピンの同時研削、上記第5ジャーナルの単独研削、上記第4ジャーナルとスピゴットの同時研削、並びに上記リヤフランジの単独研削が順に行なわれるように、上記各駆動手段の作動を制御することを特徴とするクランクシャフト加工装置。
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