JP6112053B2 - エンジンのシリンダヘッド構造 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンのシリンダヘッド構造に関し、特に、シリンダヘッド内に形成されたウォータジャケットを流れる冷却水が流出する冷却水出口開口部形状の改良に関する。
エンジンのシリンダヘッド内には、ウォータジャケットが形成されており、このウォータジャケットを流れる冷却水によって燃焼室の周囲等が冷却される。シリンダヘッドの側壁には、ウォータジャケットからの冷却水が流出する冷却水出口開口部が形成されている。この冷却水出口開口部は、通常、例えば特許文献1に示すように、円形をなしている。ウォータジャケットに冷却水を注入する際には、ウォータジャケット内からエアを完全に抜く必要がある。そのため、冷却水出口開口部の上端は、ウォータジャケットの最上部と連通している。
特開2012−2170号公報
ところで、シリンダヘッドにおける冷却性能向上等を目的として、シリンダヘッドのウォータジャケットの容量を大きくするために、該ウォータジャケットを拡大する必要がある。一方、シリンダヘッドのウォータジャケットは、シリンダブロック側、つまりシリンダヘッドの下部に設けられている。そのため、シリンダヘッドのウォータジャケットを拡大するには、該ウォータジャケットをシリンダヘッドの上部に拡大させる、即ち、該ウォータジャケットの最上部を上方に位置させる必要がある。その上、シリンダヘッドのウォータジャケットへの注水時におけるエア抜きを考慮すると、冷却水出口開口部をウォータジャケットの最上部よりも上方に位置させる必要がある。
しかしながら、冷却水出口開口部の上方には、燃料ポンプやブレーキ等の負圧作動機器を負圧補助するバキュームポンプなどの補機類が配設されているため、当該冷却水出口開口部を上方に移動させるのに伴って補機類を上方に移動させる必要がある。そうすると、エンジンが大型化してしまうという問題がある。
特に、シリンダヘッド内にEGR(Exhaust Gas Recirculation)通路が幅方向に延びるように形成されているエンジンがスラント状態に配設されている場合、シリンダヘッドのウォータジャケットがEGR通路を冷却するために当該EGR通路に沿って形成されているので、当該ウォータジャケットの最上部が冷却水出口開口部よりも高い位置となり易く、エンジンの大型化という問題が顕著となる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エンジンの大型化を回避しつつ、冷却水注入時のウォータジャケット内のエア抜き機能を確保することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、シリンダヘッドの側壁に形成された冷却水出口開口部の周縁部から上方に延びて、シリンダヘッドのウォータジャケットの最上部と連通する連通部を設けたものである。
具体的には、本発明は、エンジンを構成するシリンダヘッドの内部にウォータジャケットが形成されると共に、該シリンダヘッドの側壁に、上記ウォータジャケットと連通して該ウォータジャケットからの冷却水を外部に流出させる冷却水出口開口部が形成されたエンジンのシリンダヘッド構造を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、上記エンジンは、その内部に形成された気筒の中心線が鉛直方向に対して所定角度傾斜し、かつ吸気側端部が排気側端部よりも上方に位置するようにスラント状態に配設され、上記ウォータジャケットは、上記気筒の燃焼室の周囲に設けられたジャケット本体と、該気筒の排気ポートの反燃焼室側に設けられた排気側ジャケットとを有し、上記シリンダヘッドにおける上記冷却水出口開口部が形成された側壁側の端部の内部には、エンジン幅方向に延びるEGR通路が形成され、上記冷却水出口開口部は、エンジン幅方向において燃料噴射弁配設孔と略同じ位置に形成され、上記排気側ジャケットは、上記EGR通路の周囲に形成され、上記冷却水出口開口部の周縁部から上方に延びて上記シリンダヘッドの側壁に開口し上記排気側ジャケットの最上部と連通する連通部が形成されていることを特徴とする。
第1の発明によれば、連通部が排気側ジャケットの最上部と連通しているので、ウォータジャケットへの注水時に排気側ジャケット内のエアがその最上部を通って連通部に至り、シリンダヘッドの外部に排出される。したがって、ウォータジャケットへの注水時におけるエア抜きを確実に行うことができる。
また、第1の発明によれば、冷却水出口開口部の周縁部から連通部を形成するだけなので、該冷却水出口開口部の周囲への影響を最小限に抑えてエンジンの大型化を回避することができる。
また、第1の発明によれば、EGR通路の周囲に排気側ジャケットが形成されているので、EGR通路の冷却性能を確保することができる。また、エンジンがスラント状態で配設されているため、EGR通路も傾斜し、それに伴ってウォータジャケットも傾斜して、排気側ジャケットの最上部が冷却水出口開口部よりも上方に位置する場合があるが、その場合であっても、連通部が排気側ジャケットの最上部と連通しているので、ウォータジャケットへの注水時におけるエア抜きを確実に行うことができる。
第2の発明は、第1の発明において上記排気側ジャケットの最上部は、上記冷却水出口開口部よりも上方に位置していることを特徴とする。
第2の発明によれば、エンジンをスラント状態で配設することにより、排気側ジャケットの最上部が冷却水出口開口部よりも上方に位置しても、この最上部が連通部に連通しているので、ウォータジャケットへの注水時におけるエア抜きを確実に行うことができる
第3の発明は、第1乃至第の発明のいずれか1つにおいて、上記シリンダヘッドにおける上記冷却水出口開口部の上方には、補機が設けられていることを特徴とする。
の発明によれば、補機が冷却水出口開口部の上方に設けられることにより、当該冷却水出口開口部を上方に移動させることができないものの、冷却水出口開口部の上方に連通部を形成することにより、ウォータジャケットへの注水時におけるエア抜きを確実に行うことができる。
の発明は、第の発明において、上記補機は、上記冷却水出口開口部の上方に一対設けられており、上記連通部は、上記一対の補機の間に向かって上方に延びるように形成されていることを特徴とする。
の発明によれば、一対の補機の間にあるデッドスペースを利用して連通部を形成することができる。
第5の発明は、第1乃至第4の発明のいずれか1つにおいて、上記連通部は、上記EGR通路よりも上方に位置していることを特徴とする。
第6の発明は、第5の発明において、上記ジャケット本体は、上記EGR通路の下方に位置している一方、上記排気側ジャケットは、該EGR通路の上方に位置していることを特徴とする。
以上、本発明によれば、エンジンの大型化を回避しつつ、冷却水注入時のウォータジャケット内のエア抜き機能を確保することができる。
本発明の実施形態に係るエンジンのシリンダヘッド構造を備えたシリンダヘッドの水平断面図である。 本発明の実施形態に係るエンジンのシリンダヘッド構造を備えたシリンダヘッドの後方側を示す側面図である。 シリンダヘッドのウォータジャケットを示す斜視図である。 シリンダヘッドの冷却水出口開口部周辺の内部構造を示す断面斜視図である。 シリンダヘッドのウォータジャケット成形用の中子を示す斜視図であって、(a)はジャケット本体中子と排気側ジャケット中子とを合体させる前の状態を示す図であり、(b)はジャケット本体中子と排気側ジャケット中子とを合体させた状態を示す図である。 鋳造直後のシリンダヘッドを示す図であって、(a)は図2相当図であり、(b)は図4相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
本実施形態では、本発明の実施形態に係るエンジンのシリンダヘッド構造をディーゼルエンジンに適用した例について説明する。
図1はディーゼルエンジン100(以下、単に「エンジン100」という。)を構成するシリンダヘッド1を示す水平断面図であり、図2は該シリンダヘッド1の後方側の側面図であって、図1は図2のI-I線断面図である。上記エンジン100は、シリンダブロック(図示せず)と、その上部に締結固定された上記シリンダヘッド1と、を備え、上記シリンダブロックの下部にはオイルパン(図示せず)が取り付けられる一方、上記シリンダヘッド1の上部には、シリンダヘッドカバー(図示せず)が取付けられる。上記シリンダブロック及びシリンダヘッド1は、シリンダボアの4つのコーナ部においてヘッドボルト2によって締結されている。なお、図1中、矢印Fはエンジン前方を示し、矢印Rはエンジン後方を示し、矢印INは吸気側を示し、矢印EXは排気側を示している。
上記シリンダヘッド1には、1気筒当り2つの吸気バルブ孔3,3と、1気筒当り2つの排気バルブ孔4,4と、1気筒当たり1つの燃料噴射弁配設孔5とが形成されている。上記エンジン100は、吸排気をクロスフロー式に成す吸気2弁排気2弁のDOHCエンジンを構成している。
上記各吸気バルブ孔3,3,…には、それぞれ独立した吸気ポート6,6,…が連通される一方、1気筒当り2つの排気バルブ孔4,4には平面視Y字状の排気ポート7,7,…が連通されており、吸気2弁、排気2弁タイプの直列4気筒ディーゼルエンジンを構成している。上記各吸気バルブ孔3は、吸気バルブ(図示せず)によって開閉可能であって、該吸気バルブの軸は、気筒と略平行に延びており、上記吸気ポート6は、反気筒側に向かって該吸気バルブの軸から離れる方向に傾斜して延びている。一方、上記各排気バルブ孔4は、排気バルブ(図示せず)によって開閉可能であって、該排気バルブの軸は、気筒と略平行に延びており、上記排気ポート7は、反気筒側に向かって該排気バルブの軸から離れる方向に傾斜して延びている。
本実施形態では、エンジン前方から後方に向けてその長手方向(シリンダ列方向)に、第1気筒、第2気筒、第3気筒、第4気筒が形成されている。上記エンジン100は、これら第1乃至第4気筒の各中心線が鉛直方向に対して所定角度傾斜するようにスラント状態に配設され、吸気側端部が排気側端部よりも上方に位置するように傾斜している。したがって、上記シリンダヘッド1も、吸気側端部が排気側端部よりも上方に位置するように傾斜している。
上記シリンダヘッド1において、上記第3気筒と上記第4気筒との気筒間に対応した排気側には、各Y字状の上記排気ポート7に連通する排気集合部8が形成され、該各排気ポート7と排気集合部8とがシリンダ列方向に延びる連通路9を介して連通されている。このように、上記排気ポート7,7,…は、上記排気集合部8及び連通路9によってシリンダヘッド1内で集合され、一体形成されている。なお、上記排気集合部8よりも排気ガスの流れ方向下流側には、上記シリンダヘッド1の外部に配設された排気管(図示せず)が接続される。
また、上記シリンダヘッド1では、上記第4気筒の排気ポート7から分岐した連通路10が設けられている。この連通路10は、上記シリンダヘッド1の後方側に延びてエンジン幅方向に延びるEGR通路11に連通している。
該EGR通路11は、上記排気ポート7から上記吸気ポート6へ排気ガスを還流させるための連通路であり、排気側から吸気側へ貫通するようにシリンダヘッド1に一体に形成されている。そして、吸気側には、EGR通路11の開口部12が形成されており、この開口部12よりも下流側には、EGR量を調整するためのEGR弁(図示せず)が配設される。
上記EGR通路11は、排気ガスの流れ方向上流側、即ち排気側を構成する上流部11aと、排気ガスの流れ方向下流側、即ち吸気側を構成する下流部11cと、上記上流部11aと該下流部11cとを接続する中間部11bと、を有している。上記上流部11aは、図1に示すように、排気側の連通路10に連通している。また、上記シリンダヘッド1の後方側には、図1に示すように、上記上流部11aから後方側に分岐して開口するセンサ取付部14が形成されている。
上記シリンダヘッド1の後方側の側壁1aには、図1及び図2に示すように、板状のパイプブラケット15が複数のボルト16によって締結固定されており、上記センサ取付部14の開口部14aは、該パイプブラケット15によって閉じられている。
上記パイプブラケット15には、排気圧センサ用パイプ17が取り付けられており、図2に示す排気圧センサ18が該排気圧センサ用パイプ17を介して上記センサ取付部14に接続されている。該排気圧センサ18は、上記排気ポート7から上記連通路10を介して上記EGR通路11を流れる排気ガスの圧力を検出し、検出結果を車両のECU(Engine Control Unit)に出力する。
一方、上記EGR通路11の上流部11a及び中間部11bの周辺には、ウォータジャケット13が形成されている。該ウォータジャケット13は、上記シリンダブロックの内部に形成されたウォータジャケット(図示せず)から供給される冷却水を上記シリンダヘッド1内に流すものであり、シリンダ列方向の前方側から後方側に向かって上記第1気筒、第2気筒、第3気筒、第4気筒の順番で冷却水を流すように構成されている。上記シリンダヘッド1の後方側では、上記ウォータジャケット13が、冷却性能の観点から、上記EGR通路11の上流部11a及び中間部11bの上側及び下側に配置されており、これら上流部11a及び中間部11bは、該ウォータジャケット13の形状及び配置に応じて曲線状に形成されている。
図3は、上記シリンダヘッド1のウォータジャケット13を示す斜視図である。該ウォータジャケット13は、上記各気筒の燃焼室(図示せず)の周囲に設けられたジャケット本体19と、各気筒の排気ポート7の反燃焼室側に設けられた排気側ジャケット21と、を有している。
上記ジャケット本体19は、各気筒の燃焼室の周囲近傍において各気筒の吸排気ポート7,7やプラグホールの外周を包み込むようにして上記シリンダヘッド1の長手方向全体に亘って形成されている。一方、上記排気側ジャケット21は、上記各気筒の排気ポート7の上側近傍において上記シリンダヘッド1の長手方向全体に亘って形成されている。これらジャケット本体19及び排気側ジャケット21は、シリンダボア間及び長手方向両端部において連通しており、これにより、上記ジャケット本体19を流れる冷却水が、順次、上記排気側ジャケット21に流通する。
さらに、図2に示すように、上記シリンダヘッド1の後方側の側壁1aにおける上記センサ取付部14よりも吸気側には、上記ウォータジャケット13を流れる冷却水が上記シリンダヘッド1の外部へ流出する冷却水出口開口部23が形成されている。該冷却水出口開口部23は、上記EGR通路11の中間部11bに対応する位置に形成されており、上記ジャケット本体19及び排気側ジャケット21は、上記冷却水出口開口部23で繋がっている。該冷却水出口開口部23は、図2に一部一点鎖線で示すように、上記エンジン100の前後方向から見て円形をなし、上記エンジン100の前後方向に延びて上記シリンダヘッド1の後方側の側壁1aを貫通している。
上記ジャケット本体19は、上記EGR通路11の上流部11aだけでなく中間部11bも冷却するために、該中間部11bの吸気側端近傍まで延びている。そのため、図2に破線で示すように、該ジャケット本体19は、上記冷却水出口開口部23よりも吸気側に延びている。
同様に、上記排気側ジャケット21も上記EGR通路11の上流部11a及び中間部11bを冷却するために、該中間部11bの吸気側端近傍まで延びている。そのため、図2に破線で示すように、上記排気側ジャケット21は、上記冷却水出口開口部23よりも吸気側に延びている。図2には、これらジャケット本体19及び排気側ジャケット21の吸気側に延びている部分を破線で示している。
上記排気側ジャケット21の上記冷却水出口開口部23よりも吸気側の部分を排気側ジャケット先端部21aとすると、上述の如く、上記エンジン100がその吸気側端部が排気側端部よりも上方に位置するようにスラント状態に配設されているため、上記排気側ジャケット先端部21aは、上記冷却水出口開口部23よりも上方に位置することになる。そうすると、上記ウォータジャケット13への注水時に、上記排気側ジャケット先端部21aに溜まったエアが、上記冷却水出口開口部23から抜けなくなる虞がある。
そこで、上記冷却水出口開口部23の上側には、該冷却水出口開口部23の上部周縁部から上方に延び、かつ上記シリンダヘッド1の後方側の側壁1aに開口する連通部25が形成されている。該連通部25の吸気側の周縁は、上記冷却水出口開口部23の吸気側の上部周縁から連続して、上方に向かって排気側に傾斜するように延びている一方、排気側の周縁は、上記冷却水出口開口部23の排気側の上部周縁から連続して、上方に向かって排気側に傾斜するように延びており、これら吸気側の周縁及び排気側の周縁は、上方に膨出する円弧状の周縁で繋がっている。そして、上記連通部25の上端部は、上記排気側ジャケット21の排気側ジャケット先端部21aの最上部と連通している。
これにより、上記ウォータジャケット13への注水時に、該ウォータジャケット13内のエアが冷却水によって徐々に外部に押し出され、最後に上記排気側ジャケット先端部21aの最上部に残るが、上記の如く当該最上部が上記連通部25の上端部と連通しているため、上記排気側ジャケット先端部21aの最上部に残っているエアが上記連通部25を通って上記シリンダヘッド1の外部に排出される。したがって、上記ウォータジャケット13への注水時におけるエア抜きを確実に行うことができる。
一方、上記シリンダヘッド1の後方側の側壁1aにおける上記冷却水出口開口部23の上方の排気側及び吸気側には、それぞれ図2に仮想線で示すように燃料ポンプ27(補機)及びブレーキ等の負圧作動機器の負圧補助を行うバキュームポンプ29(補機)が取り付けられている。上記連通部25は、これら燃料ポンプ27及びバキュームポンプ29の間に向かって上方に延びるように形成されている。これら上記燃料ポンプ27及びバキュームポンプ29の間は、狭小なスペースであり、他の補機類を取り付けることが困難なため、デッドスペース化している。上記連通部25は、このデッドスペースとなっている箇所に形成されている。したがって、上記燃料ポンプ27及びバキュームポンプ29を上方に移動させることなく、上記連通部25を形成することができる。そのため、上記エンジン100の大型化を抑制することが可能となる。
ところで、上記ウォータジャケット13を流れる冷却水は、上記ジャケット本体19及び排気側ジャケット21を前方側端部から後方側端部へと流れて、上記冷却水出口開口部23で合流し、そして、該冷却水出口開口部23及び連通部25から外部へと流出する。この合流する際、上記ジャケット本体19からの冷却水が下方から上記冷却水出口開口部23に流れ込むと共に、上記排気側ジャケット21からの冷却水が上方から上記冷却水出口開口部23及び連通部25に流れ込み、該冷却水出口開口部23の上下方向中央部付近で合流した冷却水は、上記冷却水出口開口部23の周方向に旋回するような旋回流を形成しようとする。この旋回流は、冷却水の圧力損失の原因となり、冷却水のスムーズな流れが阻害されるため、望ましくない。
そこで、上記の旋回流の生成を抑制するために、上記冷却水出口開口部23の内周面における上下方向中央部には、リブ31が該冷却水出口開口部23の内側に突出するように形成されている。
図4は、シリンダヘッドの冷却水出口開口部周辺の内部構造を示す断面斜視図である。上記冷却水出口開口部23は、上記シリンダヘッド1の後方側の側壁1aに形成された周側面23a及び上記ジャケット本体19及び排気側ジャケット21の連結部を形成する前側側面23bによって形成されており、上記リブ31は、上記周側面23aの上下方向中央部において前後方向に延びるように形成された一対の側方リブ部31a,31aと上記前側側面23bに形成された前方リブ部31bとによって構成されている。
そうして、上記冷却水出口開口部23及び連通部25に、上記ジャケット本体19及び排気側ジャケット21からの冷却水が流れ込むと、この冷却水は、上記冷却水出口開口部23の周側面23aに沿って周方向に流れるが、このとき、側方リブ部31a,31aによってその流れが阻害される。その結果、冷却水の旋回流が殆ど形成されず、圧力損失が低減される。また、上記側方リブ部31aは、上記エンジン100の前後方向に延びているため、冷却水は、この側方リブ部31aによって整流され、後方に向かってスムーズに流れる。
次に、上記シリンダヘッド1の製造方法について説明する。
上記シリンダヘッド1を製造する際には、該シリンダヘッド1の外壁面6面を成形する複数の砂型(これを外型という)と、複数の中子とが用いられる。
上記ジャケット本体19は、ジャケット本体中子33によって成形され、上記排気側ジャケット21は、排気側ジャケット中子35によって成形される。
図5は、上記シリンダヘッド1のウォータジャケット13成形用の中子を示す斜視図であって、(a)はジャケット本体中子33と排気側ジャケット中子35とを合体させる前の状態を示す図であり、(b)はジャケット本体中子33と排気側ジャケット中子35とを合体させた状態を示す図である。
上記ジャケット本体中子33は、上記ジャケット本体19に対応するジャケット本体部分37と、上記冷却水出口開口部23の下半部分に対応する開口部下半部分39と、該開口部下半部分39から上記ジャケット本体中子33の長手方向に延びて、上記外型に支持される本体側支持部41と、を有している。上記開口部下半部分39の上記排気側ジャケット中子35側の面39aは、平坦状をなし、その外周端には、上記リブ31成形用の本体側凹部39bが凹設されている。また、上記本体側支持部41の上記排気側ジャケット中子33側の面も平坦状をなし、その中央部には、凹部41aが形成されている。
一方、上記排気側ジャケット中子35は、上記排気側ジャケット21に対応する排気側ジャケット部分43と、上記冷却水出口開口部23の上半部分及び上記連通部25に対応する開口部上半部分45と、該開口部上半部分45から上記排気側ジャケット中子35の長手方向に延びて、上記外型に支持される排気側支持部47と、を有している。上記開口部上半部分45の上記ジャケット本体中子33側の面45aは、平坦状をなし、その外周端には、上記リブ31成形用の排気側凹部45bが凹設されている。また、上記排気側支持部47の上記ジャケット本体中子33側の面も平坦状をなし、その中央部には、上記凹部41aに嵌合する突起47aが突設されている。
そして、上記突起47aが上記ジャケット本体中子33の上記凹部41aに嵌合すると、図5(b)に示すように両中子33,35が一体となり、その状態で、上記ジャケット本体中子33の開口部下半部分39と上記排気側ジャケット中子35の開口部上半部分45とが重ね合わされて、上記冷却水出口開口部23及び連通部25を成形するための中子が完成し、上記本体側凹部39bと上記排気側凹部45bとが一体となって上記リブ31成形用の凹部となる。
上記シリンダヘッド1を製造する際には、先ず、外型によってキャビティを形成し、該キャビティ内には、ジャケット本体中子33と排気側ジャケット中子35とを一体とした中子と、上記排気ポート7、連通路9,10及びEGR通路11成形用の排気ポート中子と、上記吸気ポート6成形用の吸気ポート中子と、をセットする。その際、上記ジャケット本体中子33の本体側支持部41と上記排気側ジャケット中子35の排気側支持部47とを外型に支持させる。そして、上記キャビティにアルミニウム合金の溶湯を注湯する。
溶湯の凝固後、各外型の鋳抜きと各中子の除去を行う。このとき、排気ポート中子の除去により、排気ポート7、排気集合部8、連通路9,10及びEGR通路11及びセンサ取付部14が一体に成形され、吸気ポート中子の除去により、吸気ポート6が成形され、さらに、ジャケット本体中子33の除去により、ジャケット本体19及び冷却水出口開口部23の下半部分が成形され、排気側ジャケット中子35の除去により、排気側ジャケット21、冷却水出口開口部23の上半部分及び連通部25が成形される。そして、ジャケット本体中子33の開口部下半部分39と排気側ジャケット中子33の開口部上半部分45との合わせ面位置には、図6に示すように、比較的薄いバリ49が形成されると共に、このバリの外周端にリブ31が形成される。
そして、最後に、バリ除去用の工具によって上記バリ49を除去する。このとき、バリ49は全て除去されるが、その外周のリブ31は、比較的厚く形成されているため、その全てが除去される可能性が低い。その結果、シリンダヘッド1そのものが削り取られるおそれがなく、冷却水出口開口部23の周囲のシール性を確保することができる。
−発明の実施形態の効果−
上記実施形態によれば、連通部25が上側の排気側ジャケット21の最上部と連通しているので、ウォータジャケット13への注水時に排気側ジャケット21内のエアがその最上部を通って連通部25に至り、そして、シリンダヘッド1の外部に排出される。したがって、ウォータジャケット13への注水時におけるエア抜きを確実に行うことができる。
また、上記実施形態によれば、冷却水出口開口部23の上部周縁部から連通部25を形成するだけなので、該冷却水出口開口部23の周囲への影響を最小限に抑えてエンジン100の大型化を回避しつつ、上記エア抜きを確実に行うことができる。
また、上記実施形態によれば、エンジン100をスラント状態で配設することにより、排気側ジャケット21の最上部が冷却水出口開口部23よりも上方に位置しても、この最上部が連通部25に連通しているので、ウォータジャケット13への注水時におけるエア抜きを確実に行うことができる。
そして、上記実施形態によれば、EGR通路11の周囲に排気側ジャケット21が形成されているので、EGR通路11の冷却性能を確保することができる。また、エンジン100がスラント状態で配設されているため、EGR通路11も傾斜し、それに伴ってウォータジャケット13も傾斜して、排気側ジャケット21の最上部が冷却水出口開口部23よりも上方に位置する場合があるが、その場合であっても、連通部25が排気側ジャケット21の最上部と連通しているので、ウォータジャケット13への注水時におけるエア抜きを確実に行うことができる。
さらに、上記実施形態によれば、補機である燃料ポンプ27及びバキュームポンプ29が冷却水出口開口部23の上方に設けられることにより、当該冷却水出口開口部23を上方に移動させることができないものの、冷却水出口開口部23の上方に連通部25を形成することにより、ウォータジャケット13への注水時におけるエア抜きを確実に行うことができる。
さらにまた、上記実施形態によれば、燃料ポンプ27とバキュームポンプ29の間にあるデッドスペースを利用して連通部25を形成することができる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、シリンダヘッド1に取り付けられた補機として、燃料ポンプ27及びバキュームポンプ29が例示されているが、これに限定されない。
また、上記実施形態では、冷却水出口開口部が断面円形をなしているが、これに限定されず、例えば多角形状をなしていてもよい。
以上説明したように、本発明に係るエンジンのシリンダヘッド構造は、エンジンの大型化を回避しつつ、冷却水注入時のウォータジャケット内のエア抜き機能を確保する用途に適用することができる。
1 シリンダヘッド
1a シリンダヘッドの後方側の側壁(シリンダヘッドの側壁)
11 EGR通路
13 ウォータジャケット
23 冷却水出口開口部
25 連通部
27 燃料ポンプ(補機)
29 バキュームポンプ(補機)
100 エンジン

Claims (6)

  1. エンジンを構成するシリンダヘッドの内部にウォータジャケットが形成されると共に、該シリンダヘッドの側壁に、上記ウォータジャケットと連通して該ウォータジャケットからの冷却水を外部に流出させる冷却水出口開口部が形成されたエンジンのシリンダヘッド構造であって、
    上記エンジンは、その内部に形成された気筒の中心線が鉛直方向に対して所定角度傾斜し、かつ吸気側端部が排気側端部よりも上方に位置するようにスラント状態に配設され、
    上記ウォータジャケットは、上記気筒の燃焼室の周囲に設けられたジャケット本体と、該気筒の排気ポートの反燃焼室側に設けられた排気側ジャケットとを有し、
    上記シリンダヘッドにおける上記冷却水出口開口部が形成された側壁側の端部の内部には、エンジン幅方向に延びるEGR通路が形成され、
    上記冷却水出口開口部は、エンジン幅方向において燃料噴射弁配設孔と略同じ位置に形成され、
    上記排気側ジャケットは、上記EGR通路の周囲に形成され、
    記冷却水出口開口部の周縁部から上方に延びて上記シリンダヘッドの側壁に開口し上記排気側ジャケットの最上部と連通する連通部が形成されていることを特徴とするエンジンのシリンダヘッド構造。
  2. 請求項1に記載のエンジンのシリンダヘッド構造において
    上記排気側ジャケットの最上部は、上記冷却水出口開口部よりも上方に位置していることを特徴とするエンジンのシリンダヘッド構造。
  3. 請求項1乃至のいずれか1項に記載のエンジンのシリンダヘッド構造において、
    上記シリンダヘッドにおける上記冷却水出口開口部の上方には、補機が設けられていることを特徴とするエンジンのシリンダヘッド構造。
  4. 請求項に記載のエンジンのシリンダヘッド構造において、
    上記補機は、上記冷却水出口開口部の上方に一対設けられており、
    上記連通部は、上記一対の補機の間に向かって上方に延びるように形成されていることを特徴とするエンジンのシリンダヘッド構造。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエンジンのシリンダヘッド構造において、
    上記連通部は、上記EGR通路よりも上方に位置していることを特徴とするエンジンのシリンダヘッド構造。
  6. 請求項5に記載のエンジンのシリンダヘッド構造において、
    上記ジャケット本体は、上記EGR通路の下方に位置している一方、上記排気側ジャケットは、該EGR通路の上方に位置していることを特徴とするエンジンのシリンダヘッド構造。
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