JP6111154B2 - 光束制御部材、発光装置、照明装置および成形型 - Google Patents

光束制御部材、発光装置、照明装置および成形型 Download PDF

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Description

本発明は、発光素子から出射された光の配光を制御する光束制御部材、前記光束制御部材を有する発光装置および照明装置、ならびに前記光束制御部材を成形するための成形型に関する。
近年、省エネルギーや小型化の観点から、撮像カメラ用の発光装置として、発光ダイオード(以下「LED」ともいう)を光源とする発光装置(LEDフラッシュ)が使用されるようになってきた。このような発光装置としては、LEDと、フレネルレンズとを組み合わせたものがよく知られている。
一般的に、撮像カメラの撮像領域の形状は、四角形である。よって、鮮明な撮像画像を得るためには、発光装置は被照射領域を四角形状に照らすことが好ましい。したがって、撮像カメラ用の発光装置に使用されるフレネルレンズには、発光素子から出射された光を四角形状の被照射領域に均一かつ効率的に照射することが要求される。これまでにも、四角形状の被照射領域を照らすためのフレネルレンズとして様々なものが提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
図1Aは、特許文献1に記載のフレネルレンズ10の斜視図である。図1Aに示されるフレネルレンズ10は、図1Bに示されるシリンドリカルレンズ20と同じ機能を果たすことができる。図1Aに示されるように、特許文献1に記載のフレネルレンズ10には、平面視形状が長方形状の複数の溝12が互いに離間して同心に形成されている。
図1Cは、特許文献2に記載のフレネルレンズ30の平面図である。図1Cに示されるように、特許文献2に記載のフレネルレンズ30は、中央部に配置された第1の集光レンズ40と、第1の集光レンズ40の外側に配置された第2の集光レンズ50を有する。第1の集光レンズ40は、3つの領域に分割されている。両端の領域には、平面視形状が半円形状の複数の溝42が互いに離間して同心に形成されている。中央の領域には、複数のシリンドリカルレンズ44が形成されている。第2の集光レンズ50には、平面視形状が円形状の複数の溝52が互いに離間して同心に形成されている。
特開平11−065490号公報 特開2012−181542号公報
特許文献1に記載のフレネルレンズ10および特許文献2に記載のフレネルレンズ30には、直線状の凸部および凹部が形成されている。このような直線状のフレネル部分による集光の程度は、凸部および凹部を形成する傾斜面の傾斜角度と直線の長さとでほぼ決定される。このため、直線状のフレネル部分は、設計の自由度が低い。
また、平面視形状が円形の一般的なフレネルレンズの金型を作製する場合、凸部および凹部は、旋盤加工などの曲線加工により形成されうる。したがって、通常は、円形状の被照射領域を照らすためのフレネルレンズを製造するためには、曲線加工用の加工機があればよい。
これに対し、特許文献1に記載のフレネルレンズ10の金型を作製する場合、凸部および凹部は、直線加工により形成されうる。また、特許文献2に記載のフレネルレンズ30の金型を作製する場合、凸部および凹部は、直線加工および曲線加工の両方により形成されうる。したがって、これらのフレネルレンズ10,30を製造するためには、少なくとも直線加工用の加工機が必要となる。特に、フレネルレンズ30を製造するためには、直線加工用の加工機と曲線加工用の加工機の両方が必要となる。このため、四角形状の被照射領域を照らすためのフレネルレンズを製造するためには、新たに直線加工用の加工機を導入しなければならないことがある。ただし、直線加工においては、特定以上の大きさ(例えば高さ0.5mm以上)の直線フレネル加工に適した加工機の加工速度は、一般に、微細な曲線加工用の加工機の加工速度に比べて速い。このため、既存の直線加工用の加工機を有効に利用できれば、加工時間を短縮する観点から効果的である。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、四角形状の被照射面に発光素子から出射された光を均一かつ効率的に照射することができる光束制御部材であって、フレネル部分の設計の自由度が高い光束制御部材を提供することを目的とする。また、本発明は、この光束制御部材を有する発光装置および照明装置を提供することも目的とする。さらに、本発明は、この光束制御部材を製造するために、必ずしも直線加工用の加工機を必要としない成形型を提供することも目的とする。
本発明に係る光束制御部材は、発光素子から出射された光の配光を制御する光束制御部材であって、発光素子から出射された光を入射させる入射領域と、前記入射領域から入射した光を出射させる出射領域と、を有し、前記入射領域は、第1仮想四角形の対角線の交点と頂点とを結ぶ4本の第1仮想直線のうち、隣接する2本の前記第1仮想直線間を繋ぐ稜線を有する凸部を複数含み、複数の前記凸部は、2本の前記第1仮想直線間において隣接する2つの前記凸部間に谷部が形成されるように配置され、複数の前記稜線の少なくとも一部は、平面視において円弧状に形成され、前記円弧状の稜線の曲率半径は、前記交点から当該稜線の中点までの距離よりも長い構成を採る。
本発明に係る発光装置は、発光素子と、本発明に係る光束制御部材とを有し、前記交点は、前記発光素子の光軸上に配置されている構成を採る。
本発明に係る照明装置は、本発明に係る発光装置と、前記発光装置からの出射光を拡散させつつ透過させるカバーと、を有する構成を採る。
本発明に係る成形型は、本発明に係る光束制御部材を成形するための成形型であって、前記入射領域を成形するための入射領域成形領域を有し、前記入射領域成形領域は、第2仮想四角形の対角線の交点と各頂点とを結ぶ4本の第2仮想直線のうち、隣接する2本の前記第2仮想直線間を繋ぐ谷線を有する複数の凹部を含み、複数の前記凹部は、2本の前記第2仮想直線間において隣接する2つの前記凹部間に頂部が形成されるように配置され、複数の前記谷線の少なくとも一部は、平面視において円弧状に形成され、前記円弧状の谷線の曲率半径は、前記第2仮想四角形の対角線の交点から前記谷線の中点までの距離よりも長い構成を採る。
本発明に係る光束制御部材は、フレネル部分の設計の自由度が高く、かつ直線加工用の加工機を必要とせずに製造されることができ、かつ曲線状フレネルによって四角形状の被照射領域に均一かつ効率的に光を照らすことができる。また、本発明の発光装置および照明装置は、四角形状の被照射領域に均一かつ効率的に光を照らすことができる。
図1A〜Cは、特許文献に記載の従来のレンズの構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る発光装置の断面図である。 本発明の実施の形態1に係る光束制御部材の斜視図である。 図4A〜Dは、実施の形態1に係る光束制御部材の構成を示す図である。 図5A,Bは、実施の形態1に係る光束制御部材の断面図である。 図6A,Bは、実施の形態1に係る光束制御部材の部分拡大図である。 図7A,Bは、比較用の光束制御部材の構成を示す図である。 図8A,Bは、本発明および比較用の発光装置を用いた場合の照度分布のシミュレーション結果を示す図である。 図9A,Bは、本発明および比較用の発光装置を用いた場合の配光分布のシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態1に係る第1金型の平面図である。 図11A〜Dは、実施の形態1に係る第1金型の構成を示す図である。 実施の形態1に係る照明装置の構成を示す図である。 実施の形態1の変形例に係る光束制御部材の斜視図である。 図14A〜Dは、実施の形態1の変形例に係る光束制御部材の構成を示す図である。 図15A,Bは、実施の形態1の変形例に係る光束制御部材の部分拡大図である。 実施の形態2に係る光束制御部材の斜視図である。 図17A〜Dは、実施の形態2に係る光束制御部材の構成を示す図である。 図18A,Bは、実施の形態2に係る光束制御部材の部分拡大図である。 図19A,Bは、実施の形態2に係る発光装置を用いた場合の照度分布のシミュレーション結果を示す図である。 図20A〜Dは、実施の形態2に係る第1金型の構成を示す図である。 実施の形態2の変形例に係る光束制御部材の斜視図である。 図22A〜Dは、実施の形態2の変形例に係る光束制御部材の構成を示す図である。 図23A,Bは、実施の形態2の変形例に係る光束制御部材の部分拡大図である。 実施の形態3に係る光束制御部材の斜視図である。 図25A〜Cは、実施の形態3に係る光束制御部材の構成を示す図である。 図26Aは、実施の形態3に係る光束制御部材の断面図であり、図26B,Cは、実施の形態3に係る光束制御部材の部分拡大図である。 実施の形態3に係る発光装置を用いた場合の照度分布のシミュレーション結果を示す図である。 図28A〜Dは、実施の形態3に係る第1金型の構成を示す図である。 実施の形態4に係る光束制御部材の斜視図である。 図30A〜Cは、実施の形態4に係る光束制御部材の構成を示す図である。 図31Aは、実施の形態4に係る光束制御部材の断面図であり、図31B,Cは、実施の形態4に係る光束制御部材の部分拡大図である。 実施の形態4に係る発光装置を用いた場合の照度分布のシミュレーション結果を示す図である。 図33A〜Dは、実施の形態4に係る第1金型の構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[実施の形態1]
(光束制御部材および発光装置の構成)
図2は、本発明の実施の形態1に係る発光装置100の断面図である。図2に示されるように、発光装置100は、発光素子120および光束制御部材140を有する。発光素子120は、例えば白色発光ダイオードなどの発光ダイオード(LED)である。光束制御部材140は、発光素子120から出射された光の配光を制御する。光束制御部材140は、その中心軸CAが発光素子120の光軸LAに合致するように配置される。
光束制御部材140の材料は、所望の波長の光を通過させ得るものであれば特に限定されない。たとえば、光束制御部材140の材料は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)やポリカーボネート(PC)、エポキシ樹脂(EP)などの光透過性樹脂、またはガラスである。詳細は後述するが、光束制御部材140は、例えば射出成形により製造することができる。
図3〜図6は、実施の形態1に係る光束制御部材140の構成を示す図である。図3は、実施の形態1に係る光束制御部材140の斜視図である。図4Aは、光束制御部材140の平面図であり、図4Bは、側面図であり、図4Cは、底面図であり、図4Dは、屈折部144およびフレネルレンズ部145を省略した底面図である。図5Aは、図4Cに示されるA−A線の断面図であり、図5Bは、図5Aに示される破線部分の拡大図である。図6Aは、図3に示される破線部分の拡大図であり、図6Bは、図4Cに示される破線部分の拡大図である。
図3および図4に示されるように、光束制御部材140は、発光素子120から出射された光を入射させる入射領域141と、入射領域141の反対側に位置し、入射領域141から入射した光を出射させる出射領域142とを有する。入射領域141と出射領域142との間には、フランジ143が設けられていてもよい。
光束制御部材140の平面視形状は、特に限定されない。図4に示されるように、本実施の形態の光束制御部材140の平面視形状は、正方形である。また、本実施の形態における光束制御部材140の一辺の長さは、4.7mm程度である。
入射領域141は、発光素子120から出射された光を入射させる。入射領域141は、入射領域141の中央部分に位置する屈折部144と、屈折部144の外側に位置するフレネルレンズ部145とを有する。
屈折部144は、発光素子120から出射された光の一部(光軸LAに対して小さな角度で出射された光)を光束制御部材140内に入射させるとともに、入射した光を出射領域142に向かって屈折させる。屈折部144は、発光素子120と対向する位置に、光束制御部材140の中心軸CA(発光素子120の光軸LA)と交わるように配置されている(図2参照)。なお、屈折部144の形状は、上記の機能を発揮することができれば、特に限定されない。たとえば、屈折部144の形状は、屈折型フレネルレンズであってもよい。また、屈折部144の表面は、球面または非球面であってもよい。本実施の形態では、屈折部144の表面は非球面であり、屈折部144の形状は略四角錐状である(図2および図3参照)。
フレネルレンズ部145は、発光素子120から出射された光の一部(光軸LAに対して大きな角度で出射された光)を光束制御部材140内に入射させるとともに、入射した光を出射領域142に向けて反射させる。フレネルレンズ部145は、発光素子120から出射された光の進行方向を制御するための複数の凸部146を有する。
図4Dに示されるように、フレネルレンズ部145に、仮想四角形S(第1仮想四角形)が配置されていると仮定する。仮想四角形Sの中心(対角線の交点)は、光束制御部材140の中心軸CAと重なっている。また、仮想四角形Sの対角線の交点と各頂点とを結ぶ4本の仮想直線L(第1仮想直線)が配置されていると仮定する。仮想四角形Sおよび4本の仮想直線Lは、複数の凸部146の配置の基準となる。複数の凸部146は、隣接する2本の仮想直線L間を繋ぐように配置される。また、複数の凸部146は、隣接する2本の仮想直線L間の領域において隣接する2つの凸部146間に谷部が形成されるように配置される(図4C参照)。
凸部146の形状および大きさは、特に限定されず、それぞれ異なっていてもよい。図5に示されるように、本実施の形態では、光軸LAに対して大きな角度で出射された光を漏れなく光束制御部材140で制御するために、最も外側にある凸部146を、内側(中心軸CA側)にある凸部146より大きくしている。内側にある複数の凸部146の大きさは、それぞれ同じである(図5B参照)。また、光軸LA方向における、光束制御部材140の下端部と各稜線146dとの距離d(基準面から稜線146dまでの距離d)は、内側から外側に向かうにつれて徐々に短くなっている(図5B参照)。
凸部146は、第1傾斜面146a、第2傾斜面146b、第3傾斜面146cおよび稜線146dを有する。凸部146において、第1傾斜面146aは内側(中心軸CA側)に配置され、第2傾斜面146bは外側に配置される(図5B参照)。
第1傾斜面146aは、発光素子120から出射された光を入射させるとともに、第2傾斜面146b側に屈折させる入射面である。第1傾斜面146aは、中心軸CAに直交する断面(水平断面)において、中心軸CA側に凸となる曲線である。詳細は後述するが、第1傾斜面146aは、中心軸CAから離れるにつれて、光束制御部材140の下端部に近づくように傾斜している。後述するように、射出成形用の成形型を製造する観点からは、第1傾斜面146aの傾斜角度は、中心軸CAを含む任意の断面において、中心軸CAに対して0°超であって、10°以下の範囲内であることが好ましい。第1傾斜面146aの傾斜角度は、5°以下であることが好ましく、3°以下であることがさらに好ましい。なお、第1傾斜面146aは、中心軸CAを含む断面(縦断面)において、直線であってもよいし、曲線であってもよい。なお、中心軸CAを含む断面において、第1傾斜面146aが曲線の場合、「第1傾斜面146aの角度」とは、光の入射点における第1傾斜面146aの接線の角度をいう。
第2傾斜面146bは、第1傾斜面146aから入射した光を出射領域142に向けて反射させる反射面である。第2傾斜面146bは、中心軸CAに直交する断面(水平断面)において、中心軸CA側に凸となる曲線である。第2傾斜面146bは、中心軸CAを含む断面(縦断面)において、直線であってもよいし、曲線であってもよい。なお、中心軸CAを含む断面において、第2傾斜面146bが曲線の場合、「第2傾斜面146bの角度」とは、光の入射点における第2傾斜面146bの接線の角度をいう。
第3傾斜面146cは、第1傾斜面146aおよび第2傾斜面146bを繋ぐ面である。第3傾斜面146cは、中心軸CAを含む断面(縦断面)において、直線であってもよいし、曲線であってもよい。また、第3傾斜面146cを形成せずに、第1傾斜面146aと第2傾斜面146bとを直接繋いでもよい。なお、中心軸CAを含む断面において、第3傾斜面146cが曲線の場合、「第3傾斜面146cの角度」とは、光の入射点における第3傾斜面146cの接線の角度をいう。
稜線146dは、第1傾斜面146aおよび第3傾斜面146cの境界線である。なお、稜線146dは、第3傾斜面146cを形成しない場合、第1傾斜面146aおよび第2傾斜面146bの境界線である。このように、第1傾斜面146aと第2傾斜面146bとの間に第3傾斜面146cを設けた場合、鋭角部分を無くすことで、製造性を向上させることができる。
稜線146dの平面視形状は、円弧状である。円弧(稜線146d)の曲率半径は、仮想四角形Sの対角線の交点から稜線146dの中点までの距離より長い。具体的には、円弧を含む円の半径は、15mm以上であって、150mm以下であることが好ましい。円弧の半径は、100mm以下であることがさらに好ましい。円弧の半径が15mm未満の場合、後述するように成形型の製造において、凹部を形成する際にバイトと成形型とが干渉しやすくなるため、加工が困難となる。一方、円弧の半径が150mm超の場合、加工機による回転中心から加工部までの距離が離れてしまうため、凸部146の加工精度を維持することが困難となる。このように本発明では、円弧の曲率半径が、光束制御部材140の一辺の長さ(4.7mm)に対して十分大きくなるように、凸部146を形成している。これにより、稜線が直線状の凸部を形成した場合と同等の集光特性を有する光束制御部材140を得ることができる。さらに、円弧の曲率半径を調整することにより、仮想四角形Sの辺に沿う方向の配光特性と、仮想四角形Sの対角線に沿う方向の配光特性との差を調整することができる。たとえば、円弧の曲率半径が大きい場合(稜線146dが直線に近い場合)、光束制御部材140から出射された光による被照射領域は四角形となる。一方、円弧の曲率半径が小さい場合(仮想四角形Sの対角線の中心と曲率中心とが近接する場合)、光束制御部材140から出射された光による被照射領域は円形に近くなる。
また、稜線146dは、平面視したときに中心軸CA側に凸となるように配置されている(図4C参照)。すなわち、円弧の曲率中心は、仮想四角形Sの中心(対角線の交点)と仮想四角形Sの一辺の中点とを通る直線上であって、最も外側の凸部146より外側に配置されている。さらに、上記のように円弧の曲率半径は、仮想四角形Sの対角線の交点と仮想四角形の一辺の中点との距離よりも大きくなるように設計されている。なお、本実施の形態では、2本の仮想直線L間に存在する複数の稜線146dの曲率中心は、一致している。このように、円弧の形状を中心軸CA側に凸とするか否かによっても集光の程度を調整することが可能である。本実施の形態のように円弧の形状を中心軸CA側に凸とした場合、稜線146dが直線状の凸部を形成した場合よりも四角形の被照射領域において暗くなりやすい四隅の明るさを補うことができる。
出射領域142は、発光素子120とは反対側の、被照射領域側に形成された平面である。出射領域142は、光束制御部材140の中心軸CAと交わるように形成されている(図4B参照)。出射領域142は、屈折部144から入射した光およびフレネルレンズ部145の第1傾斜面146aから入射し、第2傾斜面146bで反射した光を被照射領域に向けて出射させる。
上述のように、本実施の形態に係る光束制御部材140では、稜線146dの平面視形状が円弧となるように複数の凸部146が形成されている。このように稜線146dが直線状でないため、本実施の形態に係る光束制御部材140を、成形型を用いて製造する場合、光束制御部材140の凸部146に対応する成形型の凹部を曲線加工用の加工機を用いて製造することができる。
(シミュレーション)
図3〜図6に示される実施の形態1に係る光束制御部材140を有する発光装置100について、照度分布のシミュレーションおよび配光分布のシミュレーションを行った。また、比較のため、図7A,Bに示される稜線146dが直線状の光束制御部材140’を有する発光装置についても、照度分布のシミュレーションおよび配光分布のシミュレーションを行った。
図8は、本実施の形態に係る発光装置100または比較用の発光装置を用いた場合の照度分布のシミュレーション結果を示す図である。図8Aは、比較用の発光装置を用いた場合の照度分布のシミュレーション結果を示す図であり、図8Bは、本実施の形態に係る発光装置100を用いた場合の照度分布のシミュレーション結果を示す図である。これらは、発光素子120の発光面から1000mm離れた被照射領域を想定した場合の照度分布のシミュレーション結果である。図8A,Bの左図における縦軸および横軸は、発光素子120の光軸LA(光束制御部材140,140’の中心軸CA)からの距離(mm)を示している。また、右図における縦軸は、照度(lux)を示している。
図8Aに示されるように、稜線146dが直線である比較用の光束制御部材140’を有する発光装置は、被照射領域を四角形(正方形)に照らせることがわかる。また、図8Bに示されるように、稜線146dが円弧である本実施の形態に係る光束制御部材140を有する発光装置100でも、光束制御部材140’と同じように、被照射領域を四角形(正方形)に照らせることがわかる。
図9は、本実施の形態に係る発光装置100または比較用の発光装置を用いた配光分布のシミュレーション結果を示す図である。図9Aは、比較用の発光装置を用いた場合のファーフィールドの配光分布のシミュレーション結果である。図9Bは、本実施の形態に係る発光装置100を用いた場合のファーフィールドの配光分布のシミュレーション結果である。図9A,Bにおいて、円の中心からの距離は、発光素子120の光軸LAに沿った出射方向(0°方向)の光度を「1」として規格化したときの相対光度を示している。また、円周方向の目盛は、発光素子120の光軸LAに対する角度を示している。図9A,Bに示される太い実線Aは、発光素子120の配光特性を示しており、細い実線Bは、中心軸CAに直交し、かつ仮想四角形Sの一辺と平行な方向における配光特性を示しており、破線Cは、仮想四角形Sの対角線の方向における配光特性を示している。
図9Aの破線で囲まれた領域内における破線C−細い実線B間の周方向の距離と、図9Bの破線で囲まれた領域内における破線C−細い実線B間の周方向の距離とを比較すると、本実施の形態に係る発光装置100の方が、比較用の発光装置よりも破線C−細い実線B間の距離が長いことがわかる。この結果は、本実施の形態に係る発光装置100は、比較用の発光装置よりも、四角形状の被照射領域の四隅により多くの光を届けられることを示している。このことから、本実施の形態に係る発光装置100は、比較用の発光装置よりも、四角形状の被照射領域を均一に照らせることがわかる。
(成形型の構成)
次に、実施の形態1に係る光束制御部材140を成形するための成形型について説明する。
光束制御部材140を成形するための成形型は、光束制御部材140の入射領域141を成形するための第1金型500を有する。第1金型500は、4つの第1金型片580を組み合わせて構成される。
図10および図11は、第1金型500の構成を示す図である。図10は、第1金型500の平面図である。図11Aは、図10に示されるB−B線の断面図であり、図11Bは、第1金型片580の斜視図であり、図11Cは、第1金型片580の側面図であり、図11Dは、第1金型片580の平面図である。
第1金型500は、光束制御部材140の入射領域141側の形状に対応した入射領域成形領域520を有する。入射領域成形領域520は、屈折部144を成形するための屈折部成形領域540と、フレネルレンズ部145を成形するためのフレネルレンズ部成形領域560とを含む。本実施の形態に係る第1金型500では、屈折部成形領域540とフレネルレンズ部成形領域560とが一体として形成されているが、これらは別体として形成されていてもよい。
フレネルレンズ部成形領域560は、複数の凸部146に対応する複数の凹部562を有する。フレネルレンズ部成形領域560に、仮想四角形Sに対応した仮想四角形S’(第2仮想四角形)が配置されていると仮定する。また、仮想直線L(第1仮想直線)に対応した、仮想四角形S’の中心(対角線の交点)から各頂点まで延びる複数の仮想直線L’(第2仮想直線)が配置されていると仮定する。仮想四角形S’および仮想直線L’は、複数の凹部562の配置の基準となる。複数の凹部562は、隣接する2本の仮想直線L’間を繋ぐように配置される。また、複数の凹部562は、隣接する仮想直線’間において隣接する2つの凹部562間に頂部が形成されるように配置される。
複数の凹部562は、第1傾斜面146aに対応する第1傾斜面146a’と、第2傾斜面146bに対応する第2傾斜面146b’と、第3傾斜面146cに対応する第3傾斜面146c’と、稜線146dに対応する谷線146d’とを有する。前述のとおり、第1金型500(第1金型片580)を製造する観点からは、バイトと加工面との干渉を防止する観点から、第1傾斜面146a’は、中心軸CAを含む断面において、中心軸CAに対して0°超であって、10°以下の範囲内で傾斜していることが好ましい。また、本実施の形態では、光束制御部材140における円弧の半径を15mm以上としている。これにより、バイトが第1傾斜面146a’に干渉しなくなるため、光束制御部材140を精度よく製造することができる。谷線146d’の平面視形状は、円弧状である。円弧(谷線146d’)の曲率半径は、仮想四角形S’の対角線の交点から谷線146d’の中点までの距離より長い。また、谷線146d’は、第1金型500の内側に凸となるように配置されている。
前述のとおり、第1金型500は、4つの第1金型片580を組み合わせて構成される。図11B〜Dに示されるように、第1金型片580は、第1金型500を中心軸CAおよび仮想直線L’を含む平面で切断した形状である。第1金型片580の平面視形状は、直角二等辺三角形である。平面視において谷線146d’は、2本の仮想直線L’の接続部分側に凸となるように配置されている。仮想直線L’が合致するように4個の第1金型580を組み合わせることで、第1金型500が形成される。
たとえば、第1金型500は、光束制御部材140の出射領域142を成形するための第2金型と組み合わせて使用される。第2金型(図示省略)は、光束制御部材140の出射領域142側の形状に対応した形状を有する。第2金型は、第1金型500と型締めされることで、光束制御部材140の形状をしたキャビティーを形成する。
(第1金型の製造方法)
次に、第1金型500の製造方法について説明する。第1金型500の製造方法は、第1金型片580の製造方法により2つに大別される、第1の製造方法では、1枚の金属板(加工材料)を旋盤加工した後に、金属板を切断することで、第1金型片580を製造する。第2の製造方法では、予め切り出された金属片を治具に嵌め込んだ状態で旋盤加工した後に、治具から取り出すことで、第1金型片580を製造する。いずれの製造方法においても、4個の第1金型片580を組み合せることで第1金型500が製造される。なお、4個の第1金属片580の曲率中心は、共通であってもよいし、互いに異なっていてもよい。たとえば、4個の第1金属片580が、共通する1つの曲率中心で加工されていてもよい。また、2個の第1金属片580が、共通する1つの曲率中心で加工されていてもよい。この場合は、2個の第1金属片580の曲率中心と、残る2個の第1金属片580の曲率中心とが異なる。また、4個の第1金属片580が、互いに異なる曲率中心で加工されていてもよい。以上の手順により、曲線加工のみで第1金型500を製造することができる。
[照明装置の構成]
次に、本実施の形態に係る発光装置100を有する照明装置400について説明する。
図12は、本実施の形態に係る照明装置400の構成を示す図である。図12に示されるように、照明装置400は、複数の発光装置100およびカバー420を有する。前述したように、発光装置100は、光束制御部材140および発光素子120を含む。発光素子120は、基板440に固定されている。
カバー420は、発光装置100からの出射光を拡散させつつ透過させるとともに、発光装置100を保護する。カバー420は、発光装置100から出射される光の光路上に配置されている。カバー420の材料は、上記の機能を発揮することができれば特に限定されない。カバー420の材料は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)やポリカーボネート(PC)、エポキシ樹脂(EP)などの光透過性樹脂、またはガラスである。
(効果)
以上のように、本実施の形態に係る光束制御部材140は、稜線146dが円弧となるように凸部146を形成しているため、曲線加工のみで製造することができる。また、光束制御部材140は、凸部146が略四角形となるように配置されているため、被照射領域を四角形に照らすことができる。さらに、光束制御部材140は、稜線146dが内側に凸となるように配置されているため、四角形(正方形)の四隅も均一かつ効率的に照らすことができる。また、本実施の形態に係る光束制御部材140は、稜線146dの曲率半径の長さと円弧の向き(中心軸CA側に凸とするか、仮想四角形Sの外側に凸とする)を調整することで、四角形状の被照射領域内における光の配分を調整することもできる。
(変形例)
実施の形態1の変形例に係る発光装置および照明装置は、光束制御部材640の形状が実施の形態1に係る発光装置100および照明装置400とそれぞれ異なる。そこで、実施の形態1に係る発光装置100および照明装置400と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略し、光束制御部材640の新しい構成要素を中心に説明する。実施の形態1の変形例に係る光束制御部材640は、仮想直線L上に、隣り合う凸部を離間する壁部642をさらに有する点で実施の形態1に係る光束制御部材140と異なる。
(光束制御部材の構成)
図13〜図15は、本発明の実施の形態1の変形例に係る光束制御部材の構成を示す図である。図13は、実施の形態1の変形例に係る光束制御部材640の斜視図である。図14Aは、光束制御部材640の平面図であり、図14Bは、側面図であり、図14Cは、底面図であり、図14Dは、屈折部144およびフレネルレンズ部145を省略した底面図である。図15Aは、図13に示される破線部分の拡大図であり、図15Bは、図14Cに示される破線部分の拡大図である。
図13〜図15に示されるように、実施の形態1の変形例に係る光束制御部材640は、入射領域141、出射領域142およびフランジ143を有する。また、入射領域141は、屈折部144およびフレネルレンズ部145を有する。
フレネルレンズ部145は、複数の凸部146と、4本の仮想直線Lのそれぞれの上に配置された4つの壁部642とを有する。
壁部642は、所定の厚みを有している。壁部642には、両側から凸部146がそれぞれ接続されている。凸部146の稜線146dは、壁部642の頂部または壁部642の側面部に接続されている。すなわち、壁部642の高さは、少なくとも、凸部146が接続されている部分において、凸部146の高さと同じ、またはそれ以上となるように設計されている。
なお、壁部642は、凸部146が接続されていない部分においては、凸部146より低く形成されていてもよい。仮想直線Lに直交する断面における壁部642の断面形状は、特に限定されず、例えば縦長の長方形または三角形である。また、壁部642は、少なくとも、仮想直線L上において、最も内側にある凸部146との接続部と最も外側にある凸部146との接続部との間に連続して配置されている。
なお、特に図示しないが、実施の形態1の変形例に係る光束制御部材640を有する発光装置を用いた照度分布および配光分布のシミュレーション結果は、実施の形態1に係る光束制御部材140を有する発光装置100を用いた照度分布および配光分布のシミュレーション結果と同じであった。
(効果)
実施の形態1の変形例に係る光束制御部材640は、実施の形態1の光束制御部材140と同様の効果を有する。また、変形例に係る光束制御部材640を射出成形により製造する場合、壁部642に対応する成形型の溝部は、ガス抜き用の通路として機能する。よって、変形例に係る光束制御部材640は、射出成形時において成形型の壁部642に対応する部分によって適切にガス抜きされて、溶融樹脂がキャビティー内に充填されるため、適切に製造されうる。
[実施の形態2]
実施の形態2に係る発光装置および照明装置は、光束制御部材740の形状が実施の形態1に係る発光装置100および照明装置400とそれぞれ異なる。そこで、実施の形態1に係る発光装置100および照明装置400と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略し、光束制御部材740の新しい構成要素を中心に説明する。実施の形態2に係る光束制御部材740は、稜線146dが光束制御部材740の外側に凸となるように配置されている点で、実施の形態1に係る光束制御部材140と異なる。
(光束制御部材の構成)
図16〜図18は、実施の形態2に係る光束制御部材740の構成を示す図である。図16は、実施の形態2に係る光束制御部材740の斜視図である。図17Aは、光束制御部材740の平面図であり、図17Bは、側面図であり、図17Cは、底面図であり、図17Dは、屈折部144およびフレネルレンズ部145を省略した底面図である。図18Aは、図16に示される破線部分の拡大図であり、図18Bは、図17Cに示される破線部分の拡大図である。
図16〜図18に示されるように、実施の形態2に係る光束制御部材740は、稜線146dが外側に凸となるように配置されている。すなわち、円弧の曲率中心は、仮想四角形Sの中心(対角線の交点)と仮想四角形Sの一辺の中点とを通る直線上であって、当該円弧からの距離が仮想四角形Sの中心よりも遠い位置に配置されている。詳細は後述するが、これにより、第1傾斜面146aは、中心軸CAに対して傾斜していなくてもよい。すなわち、第1傾斜面146aは、中心軸と平行に配置されていてもよい。また、円弧の半径を10mmまで小さくすることができる。なお、円弧の半径が10mm未満の場合、所望の配光特性が得られないおそれがある。
(シミュレーション)
図16〜図18に示される実施の形態2に係る光束制御部材740を有する発光装置について、照度分布のシミュレーションおよび配光分布のシミュレーションを行った。
図19は、実施の形態2に係る発光装置を用いた場合の照度分布のシミュレーション結果を示す図である。図19Aは、発光素子120の発光面から1000mm離れた被照射領域を想定した場合の照度分布のシミュレーション結果であり、図19Bは、ファーフィールドの配光分布のシミュレーション結果である。図19Aの左図における縦軸および横軸は、発光素子120の光軸LA(光束制御部材740の中心軸CA)からの距離(mm)を示している。また、図19Aの右図における縦軸は、照度(lux)を示している。図19Bにおいて、円の中心からの距離は、発光素子120の光軸LAに沿った出射方向(0°方向)の光度を「1」として規格化したときの相対光度を示している。また、円周方向の目盛は、発光素子120の光軸LAに対する角度を示している。また、太い実線Aは、発光素子120の配光特性を示しており、細い実線Bは、中心軸CAに直交し、かつ仮想四角形Sの一辺と平行な方向における配光特性を示しており、破線Cは、仮想四角形Sの対角線の方向における配光特性を示している。
図19Aに示されるように、稜線146dが円弧である本実施の形態に係る光束制御部材740を有する発光装置は、被照射領域を四角形(正方形)に照らせることがわかる。また、図19Bに示されるように、破線で囲まれた領域内における破線C−細い実線B間の距離は、非常に近いが、四角形状の被照射領域を均一に照らせることがわかる。
(成形型の構成)
次に、実施の形態2に係る光束制御部材740を成形するための成形型について説明する。実施の形態2に係る成形型は、第1金型900および第2金型を有する。第1金型900は、4つの第1金型片980を組み合わせて構成される。実施の形態2に係る成形型は、谷線の配置が実施の形態1の成形型と異なる。
図20は、実施の形態2に係る成形型の第1金型900の構成を示す図である。図20Aは、第1金型900の断面図であり、図20Bは、第1金型片980の斜視図であり、図20Cは、第1金型片980の側面図であり、図20Dは、第1金型片980の平面図である。
図20に示されるように、実施の形態2に係る成形型の第1金型900において、谷線146d’は、第1金型900の外側に凸となるように配置されている。このため、実施の形態1に示した第1金型片980の製造工程とは異なり、バイトが第1傾斜面146a’に干渉することがない。よって、第1傾斜面146aおよび第1傾斜面146a’を傾斜させる必要がない。
(効果)
以上のように、実施の形態2に係る光束制部材740は、実施の形態1に係る光束制御部材140に比べて製造上の制約が少ない。具体的には、第1傾斜面146a’を傾斜させる必要がなく、稜線146dの曲率半径を実施の形態1に係る光束制御部材140よりも小さくすることができる。したがって、実施の形態2に係る照明装置では、円弧の中点から仮想四角形Sの対角線の交点までの距離よりも稜線146dの曲率半径が大きいという条件下において稜線146dの曲率半径の大きさを調整することで、四隅の照度を抑えた円形に近い四角形状の被照射領域から、照度の均整度が高い四角形状の被照射領域まで、様々な要求に対応することができる。
(変形例)
実施の形態2の変形例に係る発光装置および照明装置は、光束制御部材840の形状が実施の形態2に係る発光装置および照明装置とそれぞれ異なる。そこで、実施の形態2に係る発光装置および照明装置と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略し、光束制御部材840の新しい構成要素を中心に説明する。実施の形態2の変形例に係る光束制御部材840は、仮想直線L上に、隣り合う凸部を離間する壁部642をさらに有する点で実施の形態2に係る光束制御部材840と異なる。
(光束制御部材の構成)
図21〜図23は、本発明の実施の形態2の変形例に係る光束制御部材の構成を示す図である。図21は、実施の形態2の変形例に係る光束制御部材840の斜視図である。図22Aは、光束制御部材840の平面図であり、図22Bは、側面図であり、図22Cは、底面図であり、図22Dは、屈折部144およびフレネルレンズ部145を省略した底面図である。図23Aは、図21に示される破線部分の拡大図であり、図23Bは、図22Cに示される破線部分の拡大図である。
図21〜図23に示されるように、実施の形態2の変形例に係る光束制御部材840は、入射領域241、出射領域142およびフランジ143を有する。また、入射領域241は、屈折部144およびフレネルレンズ部145を有する。
フレネルレンズ部145は、複数の凸部146と、仮想直線L上にかつ凸部146の両端に配置された4つの壁部642とを有する。
壁部642は、所定の厚みを有している。壁部642には、両側から凸部146がそれぞれ接続されている。凸部146の稜線146dは、壁部642の頂部または壁部642の側面部に接続されている。すなわち、壁部642の高さは、少なくとも、凸部146が接続されている部分において、凸部146の高さと同じ、またはそれ以上となるように設計されている。
なお、壁部642は、凸部146が接続されていない部分においては、凸部146より低く形成されていてもよい。仮想直線Lに直交する断面における壁部642の断面形状は、特に限定されず、例えば縦長の長方形または三角形である。また、壁部620は、少なくとも、仮想直線L上において、最も内側にある凸部146との接続部と最も外側にある凸部146との接続部との間に連続して配置されている。
なお、特に図示しないが、実施の形態2の変形例に係る光束制御部材840を有する発光装置を用いた照度分布および配光分布のシミュレーション結果は、実施の形態2に係る光束制御部材740を有する発光装置を用いた照度分布および配光分布のシミュレーション結果と同じであった。
(効果)
実施の形態2の変形例に係る光束制御部材840は、実施の形態2の光束制御部材740と同様の効果を有する。また、変形例に係る光束制御部材840を射出成形により製造する場合、壁部642に対応する成形型の溝部は、ガス抜き用の通路として機能する。よって、変形例に係る光束制御部材840は、射出成形時において成形型の壁部642に対応する部分によって適切にガス抜きされて、溶融樹脂がキャビティー内に充填されるため、適切に形成されうる。
[実施の形態3]
実施の形態3に係る発光装置および照明装置は、光束制御部材240の形状が実施の形態1に係る発光装置100および照明装置400とそれぞれ異なる。そこで、実施の形態1に係る発光装置100および照明装置400と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略し、光束制御部材240の新しい構成要素を中心に説明する。実施の形態3に係る光束制御部材240は、複数の凸部146のうち、最も外側の最も高い凸部146が、直線状の稜線246dを有する凸部246に置き換えられている点で、実施の形態1に係る光束制御部材140と異なる。
(光束制御部材の構成)
図24〜図26は、実施の形態3に係る光束制御部材240の構成を示す図である。図24は、実施の形態3に係る光束制御部材240の斜視図である。図25Aは、光束制御部材240の平面図であり、図25Bは、側面図であり、図25Cは、底面図である。図26Aは、実施の形態3に係る光束制御部材240の、図25CのA−A線に沿っての断面図であり、図26Bは、図25Cに示される部分Bの拡大図であり、図26Cは、図25Cに示される部分Cの拡大図である。
図24〜図26に示されるように、光束制御部材240は、複数の凸部146と、最も外側に配置され、最も高い凸部246とを有する。凸部246以外の凸部146は、図26Bに示されるように、いずれも、平面視したときに中心軸CA側に凸となる円弧状の稜線146dを有する。凸部246は、稜線246dを有する。稜線246dは、平面視において直線状に形成されている。稜線246dは、他の稜線146dのそれぞれの両端を結ぶ直線と平行である。また、凸部246の斜面のいずれの底辺も、直線状に形成されており、稜線246dと平行である。
(シミュレーション)
図24〜図26に示される実施の形態3に係る光束制御部材240を有する発光装置について、照度分布のシミュレーションを行った。
図27は、実施の形態3に係る発光装置を用いた場合の照度分布のシミュレーション結果を示す図である。図27は、発光素子120の発光面から1000mm離れた被照射領域を想定した場合の照度分布のシミュレーション結果である。図27の左図における縦軸および横軸は、発光素子120の光軸LA(光束制御部材240の中心軸CA)からの距離(mm)を示している。また、図27の右図における縦軸は、照度(lux)を示している。
図27に示されるように、中心軸CA側に凸の円弧状の凸部146とその外側に配置される直線状の凸部246を含む光束制御部材240を有する発光装置は、被照射領域を四角形(正方形)に照らせることがわかる。本実施の形態における被照射領域の照度は、実施の形態1および2における当該照度に比べて若干低いが、本実施の形態における被照射領域は、実施の形態1および2における当該被照射領域と同等に均一な照度を有している。
(成形型の構成)
次に、実施の形態3に係る光束制御部材240を成形するための成形型について説明する。実施の形態3に係る成形型は、光束制御部材240における最も外側の最も高い凸部246に対応する第1金型片280における最も外側の最も深い凹部が、当該凹部の谷線が平面視において直線となるように形成されている点、および、第1金型片280が第1コア部281と第2コア部282とに分離可能である点、で、実施の形態1の成形型と異なる。
図28Aは、第1金型500の断面図であり、図28Bは、第1金型片280の斜視図であり、図28Cは、第1金型片280の側面図であり、図28Dは、第1金型片280の平面図である。
第1金型片280の平面視における形状は、二等辺三角形である。本実施の形態では、平面視におけるフレネルレンズ部の外形が正方形であるため、二等辺間の角度は直角である。第1金型片280は、図28Bおよび図28Dに示されるように、平面視における形状がより小さな直角二等片三角形である第1コア部281と、その外側に配置される、平面視における形状が台形である第2コア部282とから構成されている。第1コア部281は、平面視形状が直角二等辺三角形の第1コア部281の斜辺を一辺とする平らな第1の合わせ面と、平面視形状が台形状の第2のコア部282の上底(短辺)を一辺とする平らな第2の合わせ面とが接するように、第2コア部282と接合している。
第1コア部281は、凹部562と屈折部成形領域540の一部を含む。凹部562は、光束制御部材240の凸部146に対応する凹部であり、凹部562のうちの最も外側の円弧状の稜線283は、第1コア部281における直角二等辺三角形の斜辺の二つの頂角(第2コア部282における台形の上底の両端)を結ぶように形成されている。
第2コア部282は、図28B〜Dに示されるように、光束制御部材240における凸部246に対応する凹部284を含む。凹部284は、内側稜線285、谷線286および外側稜線287を含む。内側稜線285は、平面視において、上記台形の上底(短辺)に位置する。谷線286は、光束制御部材240の凸部246の稜線246dに対応する。内側稜線285、谷線286および外側稜線287は、平面視において互いに平行である。
第1コア部281は、実施の形態1の第1金型片580と同様に旋盤加工によって製造される。第2コア部282では、光束制御部材240の凸部146に対応する第1コア部281の凹部よりも大きな凹凸が直線状に形成される。したがって、第2コア部282は、マシニングなどの直線加工によって製造される。
(効果)
以上のように、実施の形態3に係る光束制部材240は、実施の形態1および2に係る光束制御部材140と同様に、照度の均整度が高い四角形状の被照射領域を形成することができる。また、実施の形態3に係る光束制御部材240は、円弧状の凸部を形成するための第1コア部281と直線状の凸部を形成するための第2コア部282とを分離可能な第1金型片280を用いて製造することができる。第2コア部282は、前述したように、直線加工によって製造することができる。また、第2コア部282は、光束制御部材240における最も大きな凸部246に対応することから、当該直線加工は、微細な加工のための特殊な加工機を必要としない。このため、汎用の、または既に所有している直線加工用の加工機によって当該直線加工を行うことが可能である。さらに、上記直線加工は、旋盤加工よりも直線部の加工精度が高く、また加工時間も短い。よって、成形型のコストがより低減され、成形型の製造時間がより短縮されるので、照度の均整度が高い四角形状の被照射領域を形成する光束制御部材の生産性を高める観点から、より効果的である。
[実施の形態4]
実施の形態4に係る発光装置および照明装置は、光束制御部材340の形状が実施の形態2に係る発光装置100および照明装置400とそれぞれ異なる。そこで、実施の形態2に係る発光装置100および照明装置400と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略し、光束制御部材340の新しい構成要素を中心に説明する。実施の形態4に係る光束制御部材340は、複数の凸部146のうち、最も外側の最も高い凸部146が、直線状の稜線246dを有する凸部246に置き換えられている点で、実施の形態2に係る光束制御部材140と異なる。
(光束制御部材の構成)
図29〜図31は、実施の形態4に係る光束制御部材340の構成を示す図である。図29は、実施の形態4に係る光束制御部材340の斜視図である。図30Aは、光束制御部材340の平面図であり、図30Bは、側面図であり、図30Cは、底面図である。図31Aは、実施の形態4に係る光束制御部材340の、図30CのA−A線に沿っての断面図であり、図31Bは、図30Cに示される部分Bの拡大図であり、図31Cは、図30Cに示される部分Cの拡大図である。
図29〜図31に示されるように、光束制御部材340は、複数の凸部146と、最も外側に配置され、最も高い凸部246とを有する。凸部246以外の凸部146は、図31Bに示されるように、いずれも、平面視したときに外側に凸となる円弧状の稜線146dを有する。凸部246は、稜線246dを有する。稜線246dは、平面視において直線状に形成されている。稜線246dは、他の稜線146dのそれぞれの両端を結ぶ直線と平行である。また、凸部246の斜面のいずれの底辺も、直線状に形成されており、稜線246dと平行である。
(シミュレーション)
図29〜図31に示される実施の形態4に係る光束制御部材340を有する発光装置について、照度分布のシミュレーションを行った。
図32は、実施の形態4に係る発光装置を用いた場合の照度分布のシミュレーション結果を示す図である。図32は、発光素子120の発光面から1000mm離れた被照射領域を想定した場合の照度分布のシミュレーション結果である。図32の左図における縦軸および横軸は、発光素子120の光軸LA(光束制御部材340の中心軸CA)からの距離(mm)を示している。また、図32の右図における縦軸は、照度(lux)を示している。
図32に示されるように、外側に凸の円弧状の凸部146とその外側に配置される直線状の凸部246を含む光束制御部材340を有する発光装置は、被照射領域を四角形(正方形)に照らせることがわかる。本実施の形態における被照射領域の照度は、実施の形態1および2における当該照度と同等である。また、本実施の形態における被照射領域は、実施の形態1および2における当該被照射領域と同等に均一な照度を有している。
(成形型の構成)
次に、実施の形態4に係る光束制御部材340を成形するための成形型について説明する。実施の形態4に係る成形型は、光束制御部材340における最も外側の最も高い凸部246に対応する第1金型片380における最も外側の最も深い凹部が、当該凹部の谷線が平面視において直線となるように形成されている点、および、第1金型片380が第1コア部381と第2コア部382とに分離可能である点、で、実施の形態2の成形型と異なる。
図33Aは、第1金型500の断面図であり、図33Bは、第1金型片380の斜視図であり、図33Cは、第1金型片380の側面図であり、図33Dは、第1金型片380の平面図である。
第1金型片380の平面視における形状は、二等辺三角形である。本実施の形態では、平面視におけるフレネルレンズ部の外形が正方形であるため、二等辺間の角度は直角である。第1金型片380は、図33Bおよび図33Dに示されるように、平面視における形状がより小さな直角二等片三角形である第1コア部381と、その外側に配置される、平面視における形状が台形である第2コア部382とから構成されている。第1コア部381は、平面視が直角二等辺三角形の第1コア部381の斜辺を一辺とする平らな第1の合わせ面と、平面視が台形状の第2のコア部382の上底(短辺)を一辺とする平らな第2の合わせ面とが接するように、第2コア部382と接合している。
第1コア部381は、凹部562と屈折部成形領域540の一部を含む。凹部562は、光束制御部材240の凸部146に対応する凹部であり、平面視において、凹部562のうちの最も外側の円弧状の稜線383は、第1コア部381における直角二等辺三角形の斜辺(第2コア部382における台形の上底)の中央で、当該斜辺に接するように形成されている。
第2コア部382は、図33B〜図33Dに示されるように、光束制御部材340における凸部246に対応する凹部384を含む。凹部384は谷線386および外側稜線387を含む。谷線386は、上記平面視において、上記台形の上底に位置し、光束制御部材340の凸部246の稜線246dに対応する。谷線386および外側稜線387は、平面視において互いに平行である。
第1コア部381は、実施の形態2の第1金型片980と同様に旋盤加工によって製造される。第2コア部382では、光束制御部材340の凸部146に対応する第1コア部381の凹部よりも大きな凹凸が直線状に形成される。したがって、第2コア部382は、マシニングなどの直線加工によって製造される。
(効果)
以上のように、実施の形態4に係る光束制部材340は、実施の形態1および2に係る光束制御部材140と同様に、照度および照度の均整度が高い四角形状の被照射領域を形成することができる。また、実施の形態4に係る光束制御部材340は、実施の形態3と同じ理由により、照度の均整度が高い四角形状の被照射領域を形成する光束制御部材の生産性を高める観点から、より効果的である。
なお、実施の形態1および実施の形態2では、フレネルレンズ部145およびフレネルレンズ部成形領域560に仮想四角形S,S’を想定した場合を示したが、仮想n角形(n=3および5以上の整数)であっても、本発明と同様の効果を得ることができる。
また、実施の形態3および実施の形態4では、第1コア部の平面視形状を(直角)二等辺三角形としたが、本発明における第1コア部の平面視形状は、当該二等辺三角形に限られない。本発明において、第1コア部の平面視形状は、平面視におけるフレネルレンズ部の最も外側の凸部146の形状に合わせて、適宜に設定することができる。
また、実施の形態3および4において、第1コア部と第2コア部の接合面は、いずれも平面であるが、当該接合面は、互いに係合可能な形状であれば、特に限定されない。また、第2コア部で形成される直線状に形成された稜線を有する凸部の位置および数は、凸部が直線加工による成形型で成形されるのに十分な大きさを有している範囲において、適宜に決めることが可能である。
なお、実施の形態3および4において、曲線加工および直線加工を、別の加工機を用いて同時進行できるように、第1コア部と第2コア部とに分けて第1金型片を形成したが、本発明における第1金型片の構成は、上記のように分離可能な構成に限られない。たとえば、本発明では、第1金型片は、第1コア部と第2コア部とを一体に形成し、曲線加工および直線加工を順次行うことによって作製されてもよい。また、本発明では、第2コア部よりも更に外側(第1コア部とは反対側)に配置される駒を金型片がさらに有する場合には、第2コア部は、当該駒と一体に形成されてもよい。
さらに、前述した実施の形態において、出射領域142は、平らな面であってもよいし、被照射領域の外形を崩すことなく被照射面の照度ムラを小さくするために粗面化された面であってもよい。粗面化された出射領域142の表面粗さは、十点平均粗さRzJIS、算術平均粗さRaおよび最大高さ粗さRz(いずれもJIS B0601:2013に規定される粗さパラメータ)などで規定することができる。たとえば、被照射領域の外形を崩さない程度の出射領域142の十点平均粗さRzJISは、3μm以下が好ましく、かつ適度な拡散効果を得るためには1μm以上が好ましい。
本発明に係る光束制御部材、発光装置および照明装置は、四角形状の被照射領域を均一かつ効率的に照らすことができる。本発明に係る発光装置は、例えば、カメラのフラッシュなどとして有用である。また、本発明に係る照明装置は、例えば、室内の一般照明、液晶パネルを被照射面とする面光源装置などとして有用である。
10,30 フレネルレンズ
12,42,52 溝
20,44 シリンドリカルレンズ
40 第1の集光レンズ
50 第2の集光レンズ
100 発光装置
120 発光素子
140,140’,240,340,640,740,840 光束制御部材
141 入射領域
142 出射領域
143 フランジ
144 屈折部
145 フレネルレンズ部
146,246 凸部
146a,146a’ 第1傾斜面
146b,146b’ 第2傾斜面
146c,146c’ 第3傾斜面
146d,246d、283,383 稜線
146d’,286,386 谷線
280,380,580,980 第1金型片
281,381 第1コア部
282,382 第2コア部
284,384,562 凹部
285 内側稜線
287,387 外側稜線
400 照明装置
420 カバー
440 基板
500,900 第1金型
520 入射領域成形領域
540 屈折部成形領域
560 フレネルレンズ部成形領域
642 壁部
CA 中心軸
LA 光軸
S (第1)仮想四角形
S’ (第2)仮想四角形
L (第1)仮想直線
L’ (第2)仮想直線

Claims (13)

  1. 発光素子から出射された光の配光を制御する光束制御部材であって、
    発光素子から出射された光を入射させる入射領域と、
    前記入射領域から入射した光を出射させる出射領域と、を有し、
    前記入射領域は、第1仮想四角形の対角線の交点と頂点とを結ぶ4本の第1仮想直線のうち、隣接する2本の前記第1仮想直線間を繋ぐ稜線を有する凸部を複数含み、
    複数の前記凸部は、2本の前記第1仮想直線間において隣接する2つの前記凸部間に谷部が形成されるように配置され、
    複数の前記稜線の少なくとも一部は、平面視において円弧状に形成され、
    前記円弧状の稜線の曲率半径は、前記交点から当該稜線の中点までの距離よりも長い、
    光束制御部材。
  2. 複数の前記稜線は、前記円弧状の稜線と、平面視において直線状に形成された稜線とを含み、
    前記直線状の稜線を有する凸部は、前記円弧状の稜線を有する凸部よりも、より高く、かつより外側に配置されている、請求項1に記載の光束制御部材。
  3. 複数の前記稜線の全てが、前記円弧状の稜線である、請求項1に記載の光束制御部材。
  4. 平面視において、前記稜線は、内側に凸となるように配置されており、
    前記稜線の曲率中心は、前記交点および前記第1仮想四角形の一辺の中点を通る直線上に配置されている、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の光束制御部材。
  5. 平面視において、前記稜線は、外側に凸となるように配置されており、
    前記稜線の曲率中心は、前記交点および前記第1仮想四角形の一辺の中点を通る直線上に配置されている、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の光束制御部材。
  6. 2本の前記第1仮想直線間を繋ぐ複数の前記稜線の曲率中心は、一致している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光束制御部材。
  7. 発光素子と、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の光束制御部材と、
    を有し、
    前記交点は、前記発光素子の光軸上に配置されている、
    発光装置。
  8. 請求項7に記載の発光装置と、
    前記発光装置からの出射光を拡散させつつ透過させるカバーと、
    を有する、照明装置。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光束制御部材を成形するための成形型であって、
    前記入射領域を成形するための入射領域成形領域を有し、
    前記入射領域成形領域は、第2仮想四角形の対角線の交点と各頂点とを結ぶ4本の第2仮想直線のうち、隣接する2本の前記第2仮想直線間を繋ぐ谷線を有する複数の凹部を含み、
    複数の前記凹部は、2本の前記第2仮想直線間において隣接する2つの前記凹部間に頂部が形成されるように配置され、
    複数の前記谷線の少なくとも一部は、平面視において円弧状に形成され、
    前記円弧状の谷線の曲率半径は、前記第2仮想四角形の対角線の交点から前記谷線の中点までの距離よりも長い、
    成形型。
  10. 複数の前記谷線は、前記円弧状の谷線と、平面視において直線状に形成された谷線とを含み、
    前記直線状の谷線を有する凹部は、前記円弧状の谷線を有する凹部よりも、より深く、かつより外側に配置されている、請求項9に記載の成形型。
  11. 複数の前記谷線の全てが、前記円弧状の谷線である、請求項9に記載の成形型。
  12. 平面視において、前記谷線は、内側に凸となるように配置されており、
    前記谷線の曲率中心は、前記第2仮想四角形の対角線の交点および前記第2仮想四角形の一辺の中点を通る直線上に配置されている、
    請求項9〜11のいずれか一項に記載の成形型。
  13. 平面視において、前記谷線は、外側に凸となるように配置されており、
    前記谷線の曲率中心は、前記第2仮想四角形の対角線の交点および前記第2仮想四角形の一辺の中点を通る直線上に配置されている、
    請求項9〜11のいずれか一項に記載の成形型。
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