JP6108431B2 - 乗物用シート装置 - Google Patents

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Description

本発明は可動部及びそれを駆動するモーターを備える乗物用シート装置に関する。
特許文献1には、ボトムシート(21)及びバックレスト(22)をそれらの後方のフロアの凹部(16)に収納可能なシート装置が開示されている。ボトムシート(21)の後端部が揺動機構(35)によって車室のフロアに連結され、バックレスト(22)の下端部がリクライニング機構(50)によってボトムシート(21)の後端部に連結されている。ボトムシート(21)及びバックレスト(22)を凹部(16)に収納する場合には、まずバックレスト(22)をリクライニング機構(50)によって前に倒して、そのバックレスト(22)をボトムシート(21)の上に重ね、バックレスト(22)とともにボトムシート(21)を揺動機構(35)によって後ろに起こし上げるようにしてボトムシート(21)及びバックレスト(21)を裏返し、ボトムシート(21)及びバックレスト(21)を凹部(16)に収納する。
また、車両のフロアにはストライカー(107)が設けられ、ボトムシート(21)の下部にはラッチ機構(36)が設けられている。凹部(16)に収納されたボトムシート(21)を凹部(16)から前に起こし上げて、更にボトムシート(21)を前に倒すと、ラッチ機構(36)がストライカー(107)と係合する。これによりボトムシート(21)がフロアに固定される。
特開2005−22481号公報
ところで、ボトムシート(21)を凹部(16)からフロアに向けて移動させている途中で、揺動機構(35)のモーター(65)を停止することがある。その後、再びモーター(65)を作動させて、ボトムシート(21)をフロアにまで移動させても、ラッチ機構(36)がストライカー(107)に係合しないことがある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、ボトムシート(21)等の可動部が軌道の途中で止められた場合でも、その後可動部をストライカー(107)等の第一係合部材に向けて移動させても、第一係合部材がラッチ機構(36)等の第二係合部材に係合しやすくすることである。
以上の課題を解決するための請求項1に係る発明は、乗物の室内に設けられた第一係合部材と、前記乗物の室内に設けられ、前記第一係合部材に対して接離する可動部と、前記可動部の位置を検出する位置検出部と、前記可動部に設けられ、前記第一係合部材と係合可能な第二係合部材と、前記可動部を前記第一係合部材に対して接離させるよう前記可動部を駆動するモーターと、前記モーターを制御する制御部と、を備え、前記制御部が、前記可動部を前記第一係合部材から離間させるよう前記モーターを作動させる第一処理と、前記第一処理後に、前記可動部を前記第一係合部材に近接させるよう前記モーターを作動させる第二処理と、前記第一処理の前に前記位置検出部によって検出された位置に基づいて前記第一処理における前記可動部の設定移動距離を設定する第四処理と、を実行するとともに、前記第一処理中に前記位置検出部によって検出された位置から前記第一処理の前に前記位置検出部によって検出された位置までの距離が前記第四処理において設定した前記設定移動距離に至ったら前記第二処理を実行する乗物用シート装置である。
請求項2に係る発明は、乗物の室内に設けられた第一係合部材と、前記乗物の室内に設けられ、前記第一係合部材に対して接離する可動部であり、かつ、その後端部を支点として前後に傾動可能に設けられ、前に倒伏することによって前記第一係合部材に近づき、後ろに起き上がることによって前記第一係合部材から離間するボトムシートと、その下端部が前記ボトムシートの後端部に回転可能に連結され、その下端部を支点にして前後に傾動可能に設けられたバックレストと、前記ボトムシートに対する前記バックレストの位置を検出する第二位置検出部と、前記ボトムシートに設けられ、前記第一係合部材と係合可能な第二係合部材と、前記ボトムシートを前記第一係合部材に対して接離させるよう前記ボトムシートを駆動するモーターと、前記モーターを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記ボトムシートを前記第一係合部材から離間させるよう前記モーターを作動させる第一処理と、前記第一処理後に、前記ボトムシートを前記第一係合部材に近接させるよう前記モーターを作動させる第二処理と、前記第一処理の前に前記第二位置検出部によって検出された位置に基づいて前記第一処理における前記ボトムシートの設定移動距離を設定する第五処理を実行するとともに、前記第一処理中に前記位置検出部によって検出された位置から前記第一処理の前に前記位置検出部によって検出された位置までの距離が前記第五処理において設定した前記設定移動距離に至ったら前記第二処理を実行し、前記第一処理の前に前記第二位置検出部によって検出された位置が前記バックレストが前記ボトムシートに重なった位置である場合における前記設定移動距離は、前記第一処理の前に前記第二位置検出部によって検出された位置が前記バックレストが前記ボトムシートから離れた位置である場合における前記設定移動距離よりも短い乗物用シート装置である。
請求項3に係る発明は、前記第一係合部材と前記第二係合部材の係合の有無を検知する係合検知部を更に備える請求項1または2に記載の乗物用シート装置である。
請求項4に係る発明は、前記可動部の位置を検出する位置検出部を更に備え、前記制御部は、前記第二処理中に前記位置検出部によって検出される位置が前記第一係合部材と前記第二係合部材が係合すべき位置になった場合に、前記モーターを停止させる第三処理を実行するとともに、前記第三処理後に前記第一係合部材と前記第二係合部材の係合が前記係合検知部によって検知されなかった場合に、前記第一処理及び前記第二処理を再実行する請求項3に記載の乗物用シート装置である。
請求項5に係る発明は、前記制御部は、前記第一係合部材を基準として、前回の前記第一処理及び前記第二処理で前記可動部が折り返す時の位置よりも遠くに離れた位置にまで、再度の前記第一処理において前記可動部を前記第一係合部材から離間させるよう前記モーターを作動させる請求項に記載の乗物用シート装置である。
請求項6に係る発明は、前記制御部は、前記第二処理中に前記係合検知部によって前記係合検知部により前記第一係合部材と前記第二係合部材の係合が検知された場合に、前記モーターを停止させる第三処理を実行する請求項に記載の乗物用シート装置である。
請求項7に係る発明は、前記第一処理の前に記第一係合部材と前記第二係合部材の係合が前記係合検知部によって検知されなかった場合に、前記制御部が前記第一処理及び前記第二処理を実行する請求項3から6の何れか一項に記載の乗物用シート装置である。
請求項に係る発明は、前記可動部が、その後端部を支点として前後に傾動可能に設けられ、前に倒伏することによって前記第一係合部材に近づき、後ろに起き上がることによって前記第一係合部材から離間するボトムシートであり、前記制御部は、前記第一処理において、水平面に対して垂直となる位置、鉛直方向に対して前に傾斜した位置、又は鉛直方向に対して後ろに傾斜した位置にまで前記ボトムシートを前記第一係合部材から離間させるように前記モーターを作動させる請求項1および請求項1を引用する請求項3からの何れか一項に記載の乗物用シート装置である。
請求項に係る発明は、その下端部が前記ボトムシートの後端部に回転可能に連結され、その下端部を支点にして前後に傾動可能に設けられたバックレストを更に備える、
請求項に記載の乗物用シート装置である。
請求項10に係る発明は、前記可動部が、その下端部を支点として前後に傾動可能に設けられ、後ろに倒伏することによって前記第一係合部材に近づき、前に起き上がることによって前記第一係合部材から離間するバックレストである請求項1および請求項1を引用する請求項3からの何れか一項に記載の乗物用シート装置である。
請求項11に係る発明は、乗物の室内に設けられた2つの第一係合部材と、前記乗物の室内に設けられ、前記2つの第一係合部材のうち一方の第一係合部材に対して接離する小可動部と、前記乗物の室内に設けられ、前記2つの第一係合部材のうち他方の第一係合部材に対して接離し、前記小可動部よりも重量のある大可動部と、前記小可動部及び前記大可動部にそれぞれ設けられ、前記2つの第一係合部材とそれぞれ係合可能な2つの第二係合部材と、前記小可動部及び前記大可動部を前記第一係合部材に対して接離させるよう前記小可動部及び前記大可動部をそれぞれ駆動する2つのモーターと、前記2つのモーターを制御する制御部と、を備え、前記制御部が、前記小可動部を前記一方の第一係合部材から離間させるよう前記2つのモーターのうち一方のモーターを作動させる第一処理と、前記第一処理後に、前記小可動部を前記一方の第一係合部材に近接させるよう前記一方のモーターを作動させる第二処理と、前記大可動部を前記他方の第一係合部材から離間させるよう前記2つのモーターのうち他方のモーターを作動させる第三処理と、前記第一処理後に、前記大可動部を前記他方の第一係合部材に近接させるよう前記他方のモーターを作動させる第三処理と、を実行し、前記第一処理における前記小可動部の移動距離が前記第三処理における前記大可動部の移動距離よりも長い乗物用シート装置である。
請求項1に係る発明によれば、可動部を第一係合部材から離間させることによって、可動部が第一係合部材に近づく際の加速距離が確保される。よって、その後に可動部を第一係合部材に近接させて第一係合部材を第二係合部材に当てる際の可動部の速度が高まり、第一係合部材と第二係合部材が係合しやすくなる。
また、第一処理及び第二処理が実行される前に可動部の位置に基づいて設定移動距離が設定され、その設定移動距離だけ可動部が第一係合部材から離されるから、第一処理及び第二処理が実行される前に可動部の位置がどこにあっても、第一係合部材と第二係合部材が係合しやすくなる。
請求項2に係る発明によれば、可動部を第一係合部材から離間させることによって、可動部が第一係合部材に近づく際の加速距離が確保される。よって、その後に可動部を第一係合部材に近接させて第一係合部材を第二係合部材に当てる際の可動部の速度が高まり、第一係合部材と第二係合部材が係合しやすくなる。
また、ボトムシートが後ろに起こしあげられて第一係合部材から離間することによって、ボトムシートの位置エネルギーが上昇するから、第一係合部材と第二係合部材を係合させる際のエネルギーにボトムシートの位置エネルギーを利用することができる。よって、第一係合部材と第二係合部材が係合しやすくなる。
第一処理の実行前にバックレストがボトムシートに重なっていれば、第二処理においてボトムシートが前に倒れる際の運動エネルギー・衝撃力にバックレストの荷重を利用することが出来る。よって、第一処理におけるボトムシートの移動距離が短くても、第一係合部材と第二係合部材を係合させることができる。
一方、バックレストがボトムシートに重なっていなければ、ボトムシートが前に倒れる際の運動エネルギー・衝撃力にバックレストの荷重を有効利用することが出来ないが、第一処理におけるボトムシートの移動距離が長いので、ボトムシートの位置エネルギーがより高くなって、第一係合部材と第二係合部材が係合しやすくなる。
請求項3に係る発明によれば、係合検知部によって第一係合部材と第二係合部材の係合を検知することができる。
請求項4に係る発明によれば、可動部を第一係合部材に近接させた場合に第一係合部材と第二係合部材が係合しなかった場合でも、その後に制御部が第一処理及び第二処理を再実行することによって第一係合部材と第二係合部材を係合させることができる。
請求項5に係る発明によれば、第一処理及び第二処理が再実行された際に可動部が折り返す位置から第一係合部材までの距離は前回の第一処理及び第二処理が実行された際に可動部が折り返す位置から第一係合部材までの距離よりも長いので、第一処理及び第二処理が再実行された際に第一係合部材と第二係合部材がより係合しやすくなる。
請求項6に係る発明によれば、第一係合部材と第二係合部材の係合後にモーターを無駄に駆動しないようにすることができる。
請求項7に係る発明によれば、可動部が第二係合部材の位置に至る前に可動部が停止していて、第一係合部材と第二係合部材が係合していない場合に、その後第一処理及び第二処理が実行されるから、第一係合部材と第二係合部材を係合させることができる。
請求項に係る発明によれば、ボトムシートが後ろに起こしあげられて第一係合部材から離間することによって、ボトムシートの位置エネルギーが上昇するから、第一係合部材と第二係合部材を係合させる際のエネルギーにボトムシートの位置エネルギーを利用することができる。第一係合部材と第二係合部材が係合しやすくなる。
第一処理においてボトムシートが水平面に対して垂直となる位置にまで起こし上げられると、ボトムシートの位置エネルギーを最大限に利用することができる。
第一処理においてボトムシートが鉛直方向に対して前に傾斜した位置にまで起こし上げられると、ボトムシートの移動距離が少なくても済むので、モーターの消費電力量を抑えることができる。
第一処理においてボトムシートが鉛直方向に対して後ろに傾斜した位置にまで起こし上げられると、ボトムシートの位置エネルギーを最大限に利用することの確実性が向上する。
請求項に係る発明によれば、バックレストの下端部がボトムシートの後端部に連結されているので、第一処理の際にボトムシートが第一係合部材から離間することによって、第二処理の際にボトムシートのみならずバックレストの位置エネルギーも利用して、第一係合部材と第二係合部材を係合させることができる。
請求項10に係る発明によれば、バックレストが前に起こしあげられて第一係合部材から離間することによって、バックレストの位置エネルギーが上昇するから、第一係合部材と第二係合部材を係合させる際のエネルギーにバックレストの位置エネルギーを利用することができる。よって、第一係合部材と第二係合部材が係合しやすくなる。
請求項11に係る発明によれば、請求項1に係る発明と同様に、小可動部や大可動部が第一係合部材に近づく際の加速距離が確保されて、第一係合部材と第二係合部材が係合しやすくなる。
また、小可動部が軽くても、第一処理における小可動部の移動距離が長いので、第二処理において第一係合部材と第二係合部材が係合しやすくなる。また、大可動部が重いので、第三処理における大可動部の移動距離が短くても、第四処理において第一係合部材と第二係合部材が係合しやすくなる。よって、大可動部・小可動部の重量に合わせて、大可動部・小可動部を動作させることができる。
本発明の第1実施形態に係る乗物用シート装置の側面図である。 同実施形態に係る乗物用シート装置のブロック図である。 同実施形態に係る乗物用シート装置の制御部が実行する処理の流れを示したフローチャートである。 同実施形態に係る乗物用シート装置のボトムシートの折り返し位置を説明するための概略側面図である。 本発明の第2実施形態に係る乗物用シート装置の制御部が実行する処理の流れを示したフローチャートである。 同実施形態に係る乗物用シート装置の制御部の処理において利用される所定閾値を説明するための説明図である。 本発明の第3実施形態に係る乗物用シート装置の制御部が実行する処理の流れを示したフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る乗物用シート装置の制御部が実行する処理の流れを示したフローチャートである。 本発明の第5実施形態に係る乗物用シート装置の概略斜視図である。 同実施形態に係る乗物用シート装置のブロック図である。 本発明の第6実施形態に係る乗物用シート装置の側面図である。 同実施形態に係る乗物用シート装置のブロック図である。 同実施形態に係る乗物用シート装置の制御部が実行する処理の流れを示したフローチャートである。 同実施形態の変形例に係る乗物用シート装置の斜視図である。 同変形例に係る乗物用シート装置のブロック図である。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているので、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
〔第1の実施の形態〕
図1はシート装置10の側面図であり、図2はシート装置10のブロック図である。このシート装置10は乗物用シート装置であり、特に自動車の室内に設けられる車両用シート装置である。
図1及び図2に示すように、このシート装置10はボトムシート(可動部)11、バックレスト12、第一係合部材13、第二係合部材14、係合センサー(係合検知部)15、第一モーター16、第二モーター17、第一位置検出部18、第二位置検出部19、制御部20及び入力部21等を備える。
このボトムシート11及びバックレスト12が設置される乗物(車両)の室内のフロア1には、収納凹部2が形成されている。ボトムシート11及びバックレスト12は、その収納凹部2の前の使用位置3から収納凹部2内の格納位置へ格納可能である。使用位置3は、収納凹部2の底よりも一段高い位置である。
ボトムシート11は回転機構を介して車室のフロア1又は側壁に連結されている。ボトムシート11は、回転機構によってボトムシート11の後端側を支点として前後に傾動可能に設けられている。具体的には、ボトムシート11は、使用位置3において前に倒伏した倒伏状態から、ボトムシート11の後端部を下にして立ち上がった起立状態を経由して、収納凹部2内の上部において裏返って後ろに倒伏した格納状態へ回転可能であるとともに、その逆にも回転可能である。
ボトムシート11の後端部は、リクライニング機構を介してバックレスト12の下端部に連結されている。バックレスト12は、その下端部を支点にして前後に傾動可能に設けられている。具体的には、バックレスト12は、前に倒伏してボトムシート11に重ねられた重なり状態から、ボトムシート11に対して立ち上がった起立状態を経由して、後ろに傾いて後傾状態へ回転可能であるとともに、その逆にも回転可能である。バックレスト12がボトムシート11に重ねられて、更にボトムシート11が後ろに裏返ったら、これらバックレスト12及びボトムシート11が収納凹部2内に格納される。
第一係合部材13が車両のフロア1に設けられている。具体的には、第一係合部材13がフロア1のうち使用位置3に設けられている。第二係合部材14がボトムシート11の下部に設けられている。第一係合部材13と第二係合部材14のどちらか一方がストライカーであり、他方がラッチ機構である。ボトムシート11が使用位置3で前に倒伏した状態にあると、第一係合部材13と第二係合部材14が係合し、バネ等によって第一係合部材13と第二係合部材14の係合状態が保たれ、これによりボトムシート11が使用位置3にロックされる。一方、アクチュエータ又は手動によって第一係合部材13と第二係合部材14の係合が解除されると、ボトムシート11のロックが解除されて、ボトムシート11を回転させることができる。
係合センサー15が第一係合部材13、第二係合部材14、ボトムシート11の下部又はフロア1(特に使用位置3)に設けられている。係合センサー15は、第一係合部材13と第二係合部材14の有無を検知する。つまり、第一係合部材13と第二係合部材14が係合していると係合センサー15の出力がハイレベルであり、第一係合部材13と第二係合部材14が係合していないと、係合センサー15の出力がローレベルである。第一係合部材13と第二係合部材14の係合の有無と係合センサー15の出力のハイ・ローとの関係が逆であってもよい。係合センサー15は、リミットセンサー、リミットスイッチ、タッチセンサー、タッチスイッチ、光学センサー又は磁気センサー等である。
第一モーター16は、ボトムシート11を駆動して、第一係合部材13に対してボトムシート11を接離させる。例えば、第一モーター16が正転すると、ボトムシート11が格納状態に向かって回転して、ボトムシート11が第一係合部材13に近づく。一方、第一モーター16が逆転すると、ボトムシート11が倒伏状態に向かって回転して、ボトムシート11が第一係合部材13から離れる。なお、第一モーター16の回転の向きとボトムシート11の回転の向きが逆であってもよい。
第二モーター17は、バックレスト12を駆動して、バックレスト12を傾動させる。例えば、第二モーター17が正転すると、バックレスト12が前に傾動し、第二モーター17が逆転すると、バックレスト12が後ろに傾動する。なお、第二モーター17の回転の向きとバックレスト12の傾動の向きが逆であってもよい。
バックレスト12の下端部がボトムシート11の後端部に連結されているので、第二モーター17が停止した状態で第一モーター16が作動すると、バックレスト12がボトムシート11と一体となって移動する。
なお、バックレスト12の下端部がボトムシート11の後端部に連結されているのではなく、回転機構を介して車室のフロア1又は側壁に連結されていてもよい。この場合、第二モーター17が停止した状態で第一モーター16が作動しても、ボトムシート11が移動するが、バックレスト12は移動しない。そのため、第一モーター16の出力を小さくすることができる。
第一位置検出部18は、第一モーター16の回転角(回転位相)を検出するとともに、ボトムシート11の位置(使用位置3からの回転角、使用位置3からの距離)を検出する。具体的には、第一位置検出部18は、第一モーター16に設けられた一若しくは複数のホール素子、又は第一モーター16の駆動軸又はボトムシート11の回転軸に設けられたロータリーエンコーダー等を有する。ボトムシート11が所定角度回転する毎に第一位置検出部18がパルスを制御部20に出力し、そのパルス数が制御部20によりカウントされることによってボトムシート11の位置が検出される。
第二位置検出部19は、第二モーター17の回転角(回転位相)を検出するとともに、バックレスト12の位置(ボトムシート11とバックレスト12の成す角)を検出する。第二位置検出部19は、第一位置検出部18と同様に、ホール素子又はロータリーエンコーダーである。
なお、第一位置検出部18は、何らかの手法にてボトムシート11の位置を直接的又は間接的に検出するものであれば、ホール素子又はロータリーエンコーダーに限るものではない。例えば、第一位置検出部18は、第一モーター16の電流又は電圧を検出し、その電流波形又は電流波形からボトムシート11の位置を検出するものでもよい。第二位置検出部19についても同様である。
入力部21は、一又は複数のスイッチ(例えば、プッシュスイッチ、シーソースイッチ、トグルスイッチ、ロータリースイッチ、回転つまみ)からなる。入力部21は、操作内容に応じたコマンドの信号を制御部20に出力する。
制御部20はマイコンである。制御部20は、CPU、RAM、プログラムメモリ、モータードライバー、信号処理回路等を有する。制御部20のCPUは、数値計算、情報処理、機器制御等の各種処理を行う。制御部20のRAMは、一時記憶領域としての作業領域をCPUに提供する。プログラムメモリは、CPUにとって実行可能なプログラムを格納する。モータードライバーは、CPUの出力信号を増幅して第一モーター16を駆動するとともに、同様に第二モーター17を駆動する。
続いて、図1〜図3を参照して、シート装置10の動作及び制御部20の処理について説明する。図3は、制御部20の処理の流れを示したフローチャートである。
まず、制御部20は、入力部21からコマンドを入力したか否か判定し(ステップS1)、入力部21からコマンドを入力するまで待機する(ステップS1:NO)。そして、ユーザーが入力部21を操作すると、コマンドが入力部21から制御部20に入力される(ステップS1:YES)。そうすると、制御部20は、係合センサー15の出力に基づいて第一係合部材13と第二係合部材14の係合の有無を判定する(ステップS2)。
ステップS2の判定時においてボトムシート11が使用位置3に停止した状態であると、第一係合部材13と第二係合部材14が係合している。そのため、制御部20は、第一係合部材13と第二係合部材14が係合している旨を係合センサー15の出力により認識し(ステップS2:YES)、処理を終了する。
ステップS2の判定時においてボトムシート11が使用位置3から起き上がって停止した状態であると、第一係合部材13と第二係合部材14が係合していない。そのため、制御部20は、第一係合部材13と第二係合部材14が係合していない旨を係合センサー15の出力により認識し(ステップS2:NO)、処理をステップS3に移行させる。なお、ステップS2の判定時においてボトムシート11が軌道の途中で停止しているのは、例えば図3に示す処理の開始前にボトムシート11が第一モーター16によって使用位置3から格納位置へ又はその逆に移動している途中で、第一モーター16が停止させられたためである。
ステップS3では、制御部20が第一モーター16を作動させ、ボトムシート11が第一モーター16によって第一係合部材13から離間させられる。ボトムシート11が第一モーター16によって更に起こし上げられので、ボトムシート11の位置エネルギーが上昇する。
ボトムシート11が第一係合部材13から離間している際に、制御部20が第一位置検出部18の出力に基づいてボトムシート11の位置(使用位置3からの回転角)を監視する。そして、制御部20は、ボトムシート11の位置が所定位置に至ったか否かを判定する(ステップS4)。ボトムシート11の位置が所定位置に至ったら(ステップS4:YES)、制御部20が第一モーター16を停止させる(ステップS5)。所定位置とは、ボトムシート11が水平面に対して垂直に起立した位置(図4の位置A参照)、ボトムシート11が垂直状態よりも前に傾いた位置(図4の位置B参照)、或いはボトムシート11が垂直状態よりも後ろに傾いた位置(図4の位置C参照)である。ボトムシート11の停止位置が所定位置に定められているので、ステップS2の判定時におけるボトムシート11の位置から第一係合部材13までの距離が短くなるにつれて、ボトムシート11の移動距離(ステップS3の第一モーター16の作動開始時における位置からの回転角)が大きくなる。
なお、ボトムシート11が第一係合部材13から離間している際に、制御部20が第一位置検出部18の出力に基づいてボトムシート11の移動距離(ステップS3の第一モーター16の作動開始時における位置からの回転角)を監視し、その移動距離が所定量に達したら第一モーター16を停止させてもよい(ステップS4、ステップS5)。
第一モーター16の停止後、制御部20が第一モーター16を作動させ、ボトムシート11が第一モーター16によって第一係合部材13に近接させられる(ステップS6)。
ボトムシート11が第一係合部材13から近接している際に、制御部20が第一位置検出部18の出力に基づいてボトムシート11の位置を監視する。そして、制御部20は、ボトムシート11の位置が使用位置3に至ったか否かを判定する(ステップS7)。ボトムシート11の位置が使用位置3に至ったら(ステップS7:YES)、制御部20が第一モーター16を停止させる(ステップS8)。なお、ボトムシート11が使用位置3に移動しても、第一係合部材13と第二係合部材14が係合することもあれば、係合しないこともある。
第一モーター16の停止後、制御部20が係合センサー15の出力に基づいて第一係合部材13と第二係合部材14の係合の有無を判定する(ステップS9)。ステップS9の判定時において、第一係合部材13と第二係合部材14が係合している旨を制御部20が係合センサー15の出力によって認識すると(ステップS9:YES)、制御部20の処理が終了する。
一方、第一係合部材13と第二係合部材14が係合していない旨を制御部20が係合センサー15の出力によって認識すると(ステップS9:NO)、制御部20の処理がステップS3に戻る。そのため、制御部20がステップS3〜ステップS9の処理を再度行うので、ボトムシート11が第一係合部材13から離間した後に第一係合部材13に近づく。2回目のステップS5において第一モーター16が停止する時のボトムシート11の折り返し位置から第一係合部材13までの距離は、1回目のステップS5において第一モーター16が停止する時のボトムシート11の折り返し位置から第一係合部材13までの距離よりも長い。3回目以降のステップS5についても、或る回のステップS5において第一モーター16が停止する時のボトムシート11の折り返し位置から第一係合部材13までの距離は、その回の1つ前の回のステップS5において第一モーター16が停止する時のボトムシート11の折り返し位置から第一係合部材13までの距離よりも長い。なお、ステップS5において第一モーター16が停止する時のボトムシート11の折り返し位置から第一係合部材13までの距離が何れの回でも同じであってもよい。
また、2回目以降のステップS5において第一モーター16が停止する時のボトムシート11の位置(折り返し位置)は、ボトムシート11が水平面に対して垂直に起立した位置、或いはボトムシート11が垂直状態よりも前に傾いた位置、或いはボトムシート11が垂直状態よりも後ろに傾いた位置である。
本発明の実施の形態は、以下のような作用効果を奏する。
(1) 第一係合部材13と第二係合部材14が係合せずに、ボトムシート11が第一係合部材13の近くで停止している場合でも、その後にボトムシート11が起こし上げられることによって、ボトムシート11が第一係合部材13に近づく際の加速距離が確保される。よって、ボトムシート11が使用位置3に至る際に第一係合部材13と第二係合部材14が係合しやすくなる。
(2) ボトムシート11が第一係合部材13に近づく前に、ボトムシート11が起こし上げられたので、ボトムシート11が第一係合部材13に近づく際のボトムシート11の運動エネルギーが高くなって、その際のボトムシート11の勢いが増す。よって、第一係合部材13と第二係合部材14が係合しやすい。
(3) ステップS5においてボトムシート11が鉛直に立てられた状態で停止すれば、ボトムシート11の位置エネルギーが最も高くなり、その後にボトムシート11が前に倒れる際に第一係合部材13と第二係合部材14がより係合しやすくなる。ボトムシート11を後ろに傾けてから前に折り返す場合よりも、ボトムシート11を垂直に立ててから前に折り返す場合のほうが、ボトムシート11の移動距離が少ない。よって、ボトムシート11の短い移動距離で最大限の効果を発揮することができる。
(4) ステップS5においてボトムシート11が垂直よりも前に傾いた状態で停止すれば、ボトムシート11をその位置までに起こし上げる際の移動距離が少なくて済む。よって、第一モーター10の消費電力量を抑えることができる。
(5) ステップS5においてボトムシート11が垂直よりも後ろ傾いた状態で停止すれば、その後にボトムシート11が前に倒れる際にボトムシート11が垂直位置を通過するから、第一係合部材13と第二係合部材14が係合しやすくなる。
(6) 係合センサー15によって第一係合部材13と第二係合部材14の係合の有無を判断することができる。第一位置検出部18の出力に基づいてボトムシート11が使用位置3に位置するか否かを判定することによって第一係合部材13と第二係合部材14の係合の有無も判定することができるが、係合センサー15によって第一係合部材13と第二係合部材14の係合の有無を判断する方がより正確である。
(7) 第一係合部材13と第二係合部材14が係合していない場合(ステップS9:NO)、ボトムシート11が再度後ろに起こし上げられた後に前に倒されるので(ステップS3〜ステップS8)、第一係合部材13と第二係合部材14の係合の確実性を向上させることができる。特に、2回目以降でボトムシート11が前に折り返される位置は前回にボトムシート11が前に折り返される位置よりも第一係合部材13から離れているから、第一係合部材13と第二係合部材14の係合の確実性を向上させることができる。
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態と第1の実施の形態との間で互いに対応する部分は以下の説明を除いて同一であり、以下では第2の実施の形態と第1の実施の形態の相違点について説明する。なお、第1の実施の形態と第2の実施の形態との間で互いに対応する部分には同一の符号を付す。
第1の実施の形態では(図3参照)、第一係合部材13と第二係合部材14が係合していないことが係合センサー15によって検出された場合に(ステップS2:NO)、ボトムシート11が第一係合部材13から離間してから第一係合部材13に近づくことが常に行われた(図5参照)。それに対して、第2の実施の形態では、第一係合部材13と第二係合部材14が係合していないことが係合センサー15によって検出された場合に(ステップS2:NO)、ボトムシート11が第一係合部材13から離間せずに第一係合部材13に近づくこともある。より、具体的に説明する。
第2実施形態のステップS1〜ステップS2における制御部20の処理は、第1実施形態のステップS1〜ステップS2における制御部20の処理と同じである。ステップS2において、第一係合部材13と第二係合部材14が係合していない旨を制御部20が係合センサー15の出力によって認識したら(ステップS2:NO)、制御部20の処理がステップS2Aに移行する。ステップS2Aでは、制御部20が第一位置検出部18の出力に基づいてボトムシート11の位置を検出する。この際、ボトムシート11が第一係合部材13から離れた位置で停止している。
そして、制御部20が、ステップS2Aの検出位置から使用位置3までの距離(検出位置から使用位置3までの回転角)を所定閾値と比較することによって、ボトムシート11の離間動作をするか否かを判定する(ステップS2B)。ここで、図6は所定閾値を説明するためのものであり、使用位置3からの距離(使用位置3からの回転角)Dが所定閾値である。
具体的には、検出位置から使用位置3までの距離が所定閾値以下であると制御部20が判定した場合には(ステップS2B:YES)、制御部20の処理がステップS3に移行し、ボトムシート11が第一係合部材13から離間される(ステップS3)。その後のステップS4〜ステップS9の制御部20の処理は、第一実施形態におけるステップS4〜ステップS9の制御部20の処理と同様である。
一方、検出位置から使用位置3までの距離が所定閾値を超えていると制御部20が判定した場合には(ステップS2B:NO)、制御部20の処理がステップS6に移行し、ボトムシート11が第一係合部材13へ近づく(ステップS6)。その後のステップS7〜ステップS9の制御部20の処理は、第一実施形態におけるステップS7〜ステップS9の制御部20の処理と同様である。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態により奏する作用効果のほか、以下のような作用効果を奏する。
(1) 第一係合部材13と第二係合部材14が係合せずに、ボトムシート11が第一係合部材13から離れて停止している時に、ボトムシート11が十分に起こし上げられていれば(ステップS2B:NO参照)、ボトムシート11が第一係合部材13から離れる動作(ステップS3〜ステップS5参照)が省略される。これにより、ボトムシート11の移動距離及び第一モーター16の消費電力量を抑えることができる。
〔第3の実施の形態〕
第3の実施の形態と第1の実施の形態との間で互いに対応する部分は以下の説明を除いて同一であり、以下では第3の実施の形態と第1の実施の形態の相違点について説明する。なお、第1の実施の形態と第3の実施の形態との間で互いに対応する部分には同一の符号を付す。
第3の実施の形態では、ステップS3の第一モーター16の作動開始時からステップS5の第一モーター16の停止時までのボトムシート11の移動距離(回転角)が、ステップS3の第一モーター16の作動開始前のボトムシート11の位置に基づいて設定される。以下、具体的に説明する。
制御部20は2つの変数の関係を表したルックアップテーブル又は関数を予め記憶する。ルックアップテーブルは、一方の変数の数値の列と他方の変数の数値の列とを一対一で対応付けしたものである。関数は、一方の変数と他方の変数の関係を数式で表したものである。ルックアップテーブル又は関数の一方の変数は、ステップS3の第一モーター16の作動開始前のボトムシート11の位置を表し、他方の変数は、ステップS3の第一モーター16の作動開始時からステップS5の第一モーター16の停止時までのボトムシート11の移動距離(回転角)を表す。ルックアップテーブル又は関数は、一方の変数が大きくなるにつれて、他方の変数が小さくなるものである。具体的には、一方の変数が他方の変数に反比例する。或いは、一方の変数が他方の変数に正比例する(但し、比例定数が負である。)。
第3実施形態のステップS1〜ステップS2における制御部20の処理(図7参照)は、第1実施形態のステップS1〜ステップS2における制御部20の処理(図3参照)と同じである。ステップS2において第一係合部材13と第二係合部材14が係合していない旨を制御部20が係合センサー15の出力によって認識したら(ステップS2:NO)、制御部20の処理がステップS2Cに移行する。ステップS2Cでは、制御部20が第一位置検出部18の出力に基づいてボトムシート11の位置を検出する。この際、ボトムシート11が第一係合部材13から離れた位置で停止している。
そして、制御部20が、ルックアップテーブル又は関数を参照して、ステップS2Cの検出位置から移動距離(回転角)を算出する(ステップS2D)。上述のようなルックアップテーブル又は関数を参照したので、ステップS2Cの検出位置が第一係合部材13から離れるにつれて、算出される移動距離(回転角)が小さくなる。以下、ステップS2Dにおいて算出された移動距離を設定移動距離という。
その後、制御部20が第一モーター16を作動させ(ステップS3)、ボトムシート11が第一係合部材13から離れる。ボトムシート11が第一係合部材13から離間している際に、制御部20が第一位置検出部18の出力に基づいてボトムシート11の移動距離を監視し、その監視する移動距離がステップS2Dで算出した設定移動距離に達したら(ステップS4:YES)、制御部20が第一モーター16を停止させる(ステップS5)。その後のステップS6〜ステップS9の制御部20の処理は、第一実施形態におけるステップS6〜ステップS9の制御部20の処理と同様である。
第3の実施の形態は、第1の実施の形態により奏する作用効果のほか、以下のような作用効果を奏する。
(1) ステップS3の第一モーター16の作動開始前のボトムシート11の位置が第一係合部材13に近いほど、ボトムシート11が起き上がる際のボトムシート11の移動距離が長くなる。ボトムシート11の必要最小限の移動距離で、第一係合部材13と第二係合部材14が係合しやすくなる。
〔第4の実施の形態〕
第4の実施の形態と第1の実施の形態との間で互いに対応する部分は以下の説明を除いて同一であり、以下では第4の実施の形態と第1の実施の形態の相違点について説明する。なお、第1の実施の形態と第4の実施の形態との間で互いに対応する部分には同一の符号を付す。
第4の実施の形態では(図8参照)、ステップS3の第一モーター16の作動開始時からステップS5の第一モーター16の停止時までのボトムシート11の移動距離(回転角)が、ステップS3の第一モーター16の作動開始前のバックレスト12の位置に基づいて設定される。以下、具体的に説明する。
第4実施形態のステップS1〜ステップS2における制御部20の処理(図8参照)は、第2実施形態のステップS1〜ステップS2における制御部20の処理(図3参照)と同じである。ステップS2において第一係合部材13と第二係合部材14が係合していない旨を制御部20が係合センサー15の出力によって認識したら(ステップS2:NO)、制御部20の処理がステップS2Eに移行する。ステップS2Eでは、制御部20が第二位置検出部19の出力に基づいてバックレスト12の位置(ボトムシート11とバックレスト12の成す角)を検出する。そして、制御部20は、バックレスト12の検出位置がボトムシート11に重なる位置であるか否かを判定する(ステップS2F)。つまり、制御部20は、ボトムシート11とバックレスト12の成す角がゼロ°であるか否かを判定する(ステップS2F)。ボトムシート11とバックレスト12の成す角がゼロ°であって、バックレスト12がボトムシート11に重なっていれば(ステップS2F:YES)、制御部20が移動距離を短く設定する(ステップS2G)。一方、ボトムシート11とバックレスト12の成す角がゼロ°でなく、バックレスト12がボトムシート11に重なっていなければ(ステップS2F:NO)、制御部20が移動距離を長く設定する(ステップS2H)。以下、ステップS2Gにおいて設定された移動距離を第一設定移動距離といい、ステップS2Hにおいて設定された移動距離を第二設定移動距離といい、第二設定移動距離が第一設定移動距離よりも長い。
その後、制御部20が第一モーター16を作動させ(ステップS3)、ボトムシート11が第一係合部材13から離れる。ボトムシート11が第一係合部材13から離間している際に、制御部20が第一位置検出部18の出力に基づいてボトムシート11の移動距離を監視し、その監視する移動距離がステップS2G,S2Hで算出した第一設定移動距離又は第二設定移動距離に達したら(ステップS4:YES)、制御部20が第一モーター16を停止させる。その後のステップS6〜ステップS9の制御部20の処理は、第一実施形態におけるステップS6〜ステップS9の制御部20の処理と同様である。
第4の実施の形態は、第1の実施の形態により奏する作用効果のほか、以下のような作用効果を奏する。
(1) 第一モーター16によってボトムシート11が起こし上げられると、バックレスト12がボトムシート11と一体となって移動する。そのため、バックレスト12がボトムシート11に重なっていれば(ステップS2F;YES)、ボトムシート11が前に倒れる際の運動エネルギー・衝撃力にバックレスト12の荷重を利用することが出来る。よって、ボトムシート11を起こし上げる際のボトムシート11の移動距離が第一設定移動距離のように短くても、ボトムシート11が使用位置3に至る際に第一係合部材13と第二係合部材14が係合しやすくなる。また、ボトムシート11を起こし上げる際のボトムシート11の移動距離が第一設定移動距離のように短いので、第一モーター10の消費電力量を抑えることができる。
(2) 一方、バックレスト12がボトムシート11に重なっていなければ(ステップS2F;NO)、ボトムシート11が前に倒れる際の運動エネルギー・衝撃力にバックレスト12の荷重を有効利用することが出来ない。しかし、ボトムシート11を起こし上げる際のボトムシート11の移動距離が第二設定移動距離のように長くすれば、ボトムシート11が使用位置3に至る際に第一係合部材13と第二係合部材14が係合しやすくなる。
〔第5の実施の形態〕
第5の実施の形態と第1の実施の形態との間で互いに対応する部分は以下の説明を除いて同一であり、以下では第5の実施の形態と第1の実施の形態の相違点について説明する。なお、第1の実施の形態と第5の実施の形態との間で互いに対応する部分には同一の符号を付す。
図9に示すように、ボトムシート11の数が2であり、バックレスト12の数も2である。これらボトムシート11が左右に配列され、これらバックレスト12が左右に配列されている。一方のボトムシート11の左右の幅が他方のボトムシート11の左右の幅よりも長く、一方のボトムシート11が他方のボトムシート11よりも重い。また、一方のバックレスト12の左右の幅が他方のバックレスト12の左右の幅よりも長く、一方のバックレスト12が他方のバックレスト12よりも重い。図9では図示を省略するが、第一係合部材13及び第二係合部材14の数も2であり、第二係合部材14がボトムシート11にそれぞれ設けられ、第一係合部材13が第二係合部材14にそれぞれ係合する。
以下では、重量の重いボトムシート11の符号を11Aとし、重量の軽いボトムシート11の符号を11Bとし、重量の重いバックレスト12の符号を12Aとし、重量の軽いバックレスト12の符号を12Bとする。
ボトムシート11及びバックレスト12の数が2であるので、図10に示すように係合センサー15、第一モーター16、第二モーター17、第一位置検出部18及び第二位置検出部19の数も2である。以下では、ボトムシート11Aに設けられた第二係合部材14と第一係合部材13の係合の有無を検出する係合センサー15の符号を15Aとし、ボトムシート11Bに設けられた第二係合部材14と第一係合部材13の係合の有無を検出する係合センサー15の符号を15Bとし、ボトムシート11A,11Bを駆動する第一モーター16の符号をそれぞれ16A、16Bとし、バックレスト12A,12Bを駆動する第二モーター17の符号をそれぞれ17A、17Bとし、ボトムシート11A,11Bの位置を検出する第一位置検出部18の符号をそれぞれ18A、18Bとし、バックレスト12A,12Bの位置を検出する第二位置検出部19の符号をそれぞれ19A、19Bとする。
第1の実施の形態において制御部20が第一モーター16を制御したのと同様に、第5の実施の形態においても制御部20が第一モーター16A,16Bを制御する(図3参照)。ここで、制御部20がステップS3で第一モーター16Aの作動を開始してからステップS5で第一モーター16Aを停止するまでのボトムシート11Aの移動距離は、制御部20がステップS3で第一モーター16Bの作動を開始してからステップS5で第一モーター16Bを停止するまでのボトムシート11Bの移動距離よりも短い。従って、ステップS5で第一モーター16Bが停止した時におけるボトムシート11Bは、ステップS5で第一モーター16Aが停止した時におけるボトムシート11Aよりも高い位置に起こし上げられる。
第5の実施の形態は、第1の実施の形態により奏する作用効果のほか、以下のような作用効果を奏する。
(1) ボトムシート11Aが重いので、ボトムシート11Aを起こし上げる際のボトムシート11Aの移動距離が短くても、ボトムシート11Aが使用位置3に至る際に第一係合部材13と第二係合部材14が係合しやすくなる。また、ボトムシート11Aを起こし上げる際のボトムシート11Aの移動距離が短いので、第一モーター10Aの消費電力量を抑えることができる。
(2) ボトムシート11Bが軽くても、ボトムシート11Bを起こし上げる際のボトムシート11Bの移動距離が長いので、ボトムシート11Bが使用位置3に至る際に第一係合部材13と第二係合部材14が係合しやすくなる。
(3) ボトムシート11A,11Bを別々の第一モーター16A,16Bによって駆動するから、ボトムシート11A,11Bの大きさや重量に合わせてボトムシート11A,11Bの移動させることができる。
〔第1〜5の実施の形態の変形例〕
以下、上記第1〜5の実施の形態の変形例について説明する。以下の変形例では変更箇所について説明する。また、以下の変形例は可能な限り組み合わせてもよい。
(1) 上記第1〜6の実施の形態では、バックレスト12が第二モーター17によって傾動される。それに対して、バックレスト12が手動で傾動されてもよい。つまり、第二モーター17を省略してもよい。
(2) 上記第1〜第5の実施の形態では、ボトムシート11が第一係合部材13に近づいている際に、第一位置検出部18の出力に基づいてボトムシート11の位置が使用位置3に至ったことが検出されたら(ステップS7:YES)、制御部20が第一モーター16を停止させた(ステップS8)。それに対して、係合センサー15の出力に基づいて第一係合部材13と第二係合部材14の係合が検出されたら(ステップS7:YES)、制御部20が第一モーター16を停止させてもよい(ステップS8)。第一係合部材13と第二係合部材14の係合後に第一モーター16を無駄に駆動しないようにすることができる。
〔第6の実施の形態〕
図11はシート装置110の側面図であり、図12はシート装置110のブロック図である。図11及び図12に示すように、このシート装置110はボトムシート111、バックレスト(可動部)112、第一係合部材113、第二係合部材114、係合センサー115、モーター117、位置検出部119、制御部120及び入力部121等を備える。
ボトムシート111は乗物の車室のフロア上に設けられている。ボトムシート111は、フロアに固定されているか、ガイドレール等によってフロアに対して前後移動可能に設けられている。
バックレスト112の下端部がリクライニング機構を介してボトムシート111の後端部に連結され、バックレスト112がその下端部を支点にして傾動可能である。具体的には、バックレスト112は、前に倒伏してボトムシート111に重ねられた重なり状態から、ボトムシート111に対して立ち上がった起立状態を経由して、後ろに傾いて後傾状態へ回転可能であるとともに、その逆にも回転可能である。
第一係合部材113がバックレスト112の後方において車室の側壁又は立壁に設けられている。第二係合部材114がバックレスト112の後部に設けられている。第一係合部材113と第二係合部材114のどちらか一方がストライカーであり、他方がラッチ機構である。バックレスト112が後ろに傾いた状態であると、第一係合部材113と第二係合部材114が係合する。第一係合部材113と第二係合部材114の係合の解除はアクチュエータ又は手動によって行われる。
係合センサー115が第一係合部材113、第二係合部材114、バックレスト112の後部、車室の側壁又は車室の立壁に設けられている。係合センサー115は、第一係合部材113と第二係合部材114が係合している状態であることを検知する。
モーター117は、バックレスト112を駆動して、バックレスト112を傾動させる。
位置検出部119は、モーター117の回転角(回転位相)を検出するとともに、バックレスト112の位置(ボトムシート111とバックレスト112の成す角)を検出する。位置検出部119は、第1の実施の形態における第一位置検出部18と同様に、ホール素子又はロータリーエンコーダーである。
入力部121は一又は複数のスイッチからなり、入力部121が操作されるとその操作内容に応じたコマンドの信号が入力部121から制御部120に出力される。
制御部120は、第1の実施の形態の制御部20と同様に、マイコンである。
続いて、図11〜図13を参照して、シート装置110の動作及び制御部120の処理について説明する。図13は、制御部120の処理の流れを示したフローチャートである。
ユーザーが入力部121を操作することによってコマンドが入力部121から制御部120に入力されると(ステップS101:YES)、制御部120が係合センサー115の出力に基づいて第一係合部材113と第二係合部材114の係合の有無を判定する(ステップS102)。
ステップS102の判定時においてバックレスト112が後ろに傾いて、第一係合部材113と第二係合部材14が係合していると、制御部120は第一係合部材113と第二係合部材14が係合している旨を係合センサー115の出力により認識し(ステップS102:YES)、処理を終了する。
ステップS102の判定時においてバックレスト112が第一係合部材113から前に離れていて、第一係合部材113と第二係合部材114が係合していないと、制御部120は第一係合部材113と第二係合部材14が係合している旨を係合センサー115の出力により認識し(ステップS103:YES)、処理をステップS103に移行させる。なお、図13に示す処理の開始前にバックレスト112がモーター117によって前又は後ろに回転している途中でモーター117が停止させられたら、ステップS102の判定時においてバックレスト112が第一係合部材113から離れている。
ステップS103では、制御部120がモーター117を作動させ、バックレスト112がモーター117によって第一係合部材113から離間させられる。バックレスト112がモーター117によって更に起こし上げられので、バックレスト112の位置エネルギーが上昇する。
バックレスト112が第一係合部材113から離間している際に、制御部120が位置検出部119の出力に基づいてバックレスト112の位置を監視する。そして、制御部120は、バックレスト112の位置が所定位置に至ったか否かを判定する(ステップS104)。バックレスト112の位置が所定位置に至ったら(ステップS104:YES)、制御部120がモーター117を停止させる(ステップS105)。所定位置とは、バックレスト112が水平面に対して垂直に起立した位置、バックレスト112が垂直状態よりも後ろに傾いた位置、或いはバックレスト112が垂直状態よりも前に傾いた位置である。バックレスト112の停止位置が所定位置に定められているので、ステップS105の判定時におけるバックレスト112の位置から第一係合部材113までの距離が短くなるにつれて、バックレスト112の移動距離が大きくなる。
なお、バックレスト112が第一係合部材113から離間している際に、制御部120が位置検出部119の出力に基づいてバックレスト112の移動距離を監視し、その移動距離が所定量に達したらモーター117を停止させてもよい(ステップS104、ステップS105)。
その後、制御部120がモーター117を作動させ、バックレスト112がモーター117によって第一係合部材113に近接させられる(ステップS106)。
バックレスト112が第一係合部材113から近接している際に、制御部120が位置検出部119の出力に基づいてバックレスト112の位置を監視する。そして、制御部120は、バックレスト112の位置が係合位置に至ったか否かを判定する(ステップS107)。バックレストの位置が係合位置に至ったら(ステップS107:YES)、制御部120がモーター117を停止させる(ステップS108)。係合位置とは、バックレスト112が後ろに傾いて第一係合部材113と第二係合部材114が係合する位置である。なお、バックレスト112が係合位置に移動しても、第一係合部材113と第二係合部材114が係合することもあれば、係合しないこともある。
その後、制御部120が係合センサー115の出力に基づいて第一係合部材113と第二係合部材114の係合の有無を判定する(ステップS109)。ステップS109の判定時において、第一係合部材113と第二係合部材114が係合している旨を制御部120が係合センサー115の出力により認識すると(ステップS109:YES)、制御部120の処理が終了する。
一方、第一係合部材113と第二係合部材114が係合していない旨を制御部120が係合センサー115の出力により認識すると(ステップS109:NO)、制御部120の処理がステップS103に戻る。そのため、制御部120がステップS103〜ステップS109の処理を再度行うので、バックレスト112が第一係合部材113から離間した後に第一係合部材113に近づく。2回目以降のステップS105については、或る回のステップS105においてモーター117が停止する時のバックレスト112から第一係合部材113までの距離は、その回の1つ前の回のステップS105においてモーター117が停止する時のバックレスト112から第一係合部材113までの距離よりも長い。なお、ステップS105においてモーター117が停止する時のバックレスト112から第一係合部材113までの距離が何れの回でも同じであってもよい。
また、2回目以降のステップS105においてモーター117が停止する時のバックレスト112の位置は、バックレスト112が水平面に対して垂直に起立した位置、バックレスト112が垂直状態よりも後ろに傾いた位置、或いはバックレスト112が垂直状態よりも前に傾いた位置である。
第6の実施の形態によれば、バックレスト112が第一係合部材113に近づく前にバックレスト112が第一係合部材113から一旦離れるので、バックレスト112が第一係合部材113に近づく際の加速距離が確保される。バックレスト112が一旦起こし上げられることによってバックレスト112の位置エネルギーが上昇するので、バックレスト112が第一係合部材113に近づく際のバックレスト112の運動エネルギーが高くなって、その際のバックレスト112の勢いが増す。よって、第一係合部材113と第二係合部材114が係合しやすい。
〔第6の実施の形態の変形例〕
以下、上記第6の実施の形態の変形例について説明する。以下の変形例では変更箇所について説明する。また、以下の変形例は可能な限り組み合わせてもよい。
(1) 制御部120が第2の実施の形態におけるステップS2A,ステップS2Bと同様の処理をステップS102とステップS103の間に行ってもよい。つまり、第一係合部材113と第二係合部材114が係合していない場合に(ステップS102:NO)、制御部120が位置検出部119の出力に基づいてバックレスト112の位置を検出して(ステップS2Aと同様の処理)、その検出位置から係合位置までの距離を所定閾値と比較する(ステップS2Bと同様の処理)。そして、検出位置から係合位置までの距離が所定閾値以下であると制御部120が判定した場合には、制御部20の処理がステップS103に移行するので、バックレスト112が第一係合部材113から離間する。一方、検出位置から係合位置までの距離が所定閾値を超えていると制御部120が判定した場合には、制御部120の処理がステップS106に移行するので、バックレスト112が第一係合部材113から離間せずに第一係合部材113に近づく。
(2) 制御部120が第3の実施の形態におけるステップS2C,ステップS2Dと同様の処理をステップS102とステップS103の間に行ってもよい。つまり、第一係合部材113と第二係合部材114が係合していない場合に(ステップS102:NO)、制御部120が位置検出部119の出力に基づいてバックレスト112の位置を検出する(ステップS2Cと同様の処理)。そして、制御部120が、ルックアップテーブル又は関数を参照して、検出位置から設定移動距離を算出する(ステップS2Dと同様の処理)。その後、制御部120がモーター117を作動させ(ステップS103)、バックレスト112が第一係合部材113から離れている時に、制御部120が位置検出部119の出力に基づいてバックレスト112の移動距離を監視し、その監視する移動距離が設定移動距離に達したら(ステップS104:YES)、制御部120がモーター117を停止させる。
(3) 図14に示すように、2つのボトムシート111が左右に配列され、2つのバックレスト112が左右に配列されている。一方のボトムシート111の左右の幅が他方のボトムシート111の左右の幅よりも長く、一方のボトムシート111が他方のボトムシート111よりも重い。また、一方のバックレスト112の左右の幅が他方のバックレスト112の左右の幅よりも長く、一方のバックレスト112が他方のバックレスト112よりも重い。図14では図示を省略するが、第二係合部材114がバックレスト112にそれぞれ設けられ、第一係合部材113が第二係合部材114にそれぞれ係合する。ボトムシート111及びバックレスト112の数が2であるので、図15に示すように係合センサー115、モーター117、位置検出部119の数も2である。重量の重いボトムシート111の符号を111Aとし、重量の軽いボトムシート111の符号を111Bとし、重量の重いバックレスト112の符号を112Aとし、重量の軽いバックレスト112の符号を112Bとする。バックレスト112Aに設けられた第二係合部材114と第一係合部材113の係合の有無を検出する係合センサー115の符号を15Aとし、バックレスト112Bに設けられた第二係合部材114と第一係合部材113の係合の有無を検出する係合センサー115の符号を115Bとし、バックレスト112A,112Bを駆動するモーター117の符号をそれぞれ117A、117Bとし、バックレスト112A,112Bの位置を検出する位置検出部119の符号をそれぞれ119A、119Bとする。
第6の実施の形態において制御部120がモーター117を制御したのと同様に、制御部120がモーター117A,117Bを制御する(図13参照)。ここで、制御部120がステップS103でモーター117Aの作動を開始してからステップS105でモーター117Aを停止するまでのバックレスト112Aの移動距離は、制御部120がステップS103でモーター117Bの作動を開始してからステップS105でモーター117Bを停止するまでのバックレスト112Bの移動距離よりも短い。従って、ステップS105でモーター117Bが停止した時におけるバックレスト112Bは、ステップS105でモーター117Aが停止した時におけるバックレスト112Aよりも高い位置に起こし上げられる。
(4) 第6の実施の形態では、バックレスト112が第一係合部材113に近づいている際に、位置検出部119の出力に基づいてバックレスト112の位置が係合位置に至ったことが検出されたら(ステップS107:YES)、制御部120がモーター117を停止させた(ステップS108)。それに対して、係合センサー115の出力に基づいて第一係合部材113と第二係合部材114の係合が検出されたら(ステップS107:YES)、制御部120がモーター117を停止させてもよい(ステップS108)。
以上に本発明の実施形態及びその変形例について説明したが、本発明の技術的範囲は上述した実施形態及び変形例に限定されない。従って、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で上述の実施形態及び変形例から適宜変更した形態も、本発明の技術的範囲に属する。
11 ボトムシート(可動部)
11A ボトムシート(大可動部)
11B ボトムシート(小可動部)
12、12A、12B バックレスト
13 第一係合部材
14 第二係合部材
15、15A、15B 係合センサー(係合検知部)
16、16A、16B 第一モーター(モーター)
18 第一位置検出部(位置検出部)
19 第二位置検出部
S3 ステップ(第一処理)
S6 ステップ(第二処理)
S8 ステップ(第三処理)
S2D ステップ(第四処理)
S2F、S2G ステップ(第五処理)
20 制御部
110 シート装置
112 バックレスト(可動部)
112A バックレスト(大可動部)
112B バックレスト(小可動部)
113 第一係合部材
114 第二係合部材
115、115A、115B 係合センサー(係合検知部)
117、117A、117B モーター
119 位置検出部
120 制御部
S103 ステップ(第一処理)
S106 ステップ(第二処理)
S108 ステップ(第三処理)

Claims (11)

  1. 乗物の室内に設けられた第一係合部材と、
    前記乗物の室内に設けられ、前記第一係合部材に対して接離する可動部と、
    前記可動部の位置を検出する位置検出部と、
    前記可動部に設けられ、前記第一係合部材と係合可能な第二係合部材と、
    前記可動部を前記第一係合部材に対して接離させるよう前記可動部を駆動するモーターと、
    前記モーターを制御する制御部と、を備え、
    前記制御部が、
    前記可動部を前記第一係合部材から離間させるよう前記モーターを作動させる第一処理と、
    前記第一処理後に、前記可動部を前記第一係合部材に近接させるよう前記モーターを作動させる第二処理と、
    前記第一処理の前に前記位置検出部によって検出された位置に基づいて前記第一処理における前記可動部の設定移動距離を設定する第四処理と、を実行するとともに、
    さらに、前記第一処理中に前記位置検出部によって検出された位置から前記第一処理の前に前記位置検出部によって検出された位置までの距離が前記第四処理において設定した前記設定移動距離に至ったら前記第二処理を実行する、
    乗物用シート装置。
  2. 乗物の室内に設けられた第一係合部材と、
    前記乗物の室内に設けられ、前記第一係合部材に対して接離する可動部であり、かつ、その後端部を支点として前後に傾動可能に設けられ、前に倒伏することによって前記第一係合部材に近づき、後ろに起き上がることによって前記第一係合部材から離間するボトムシートと、
    その下端部が前記ボトムシートの後端部に回転可能に連結され、その下端部を支点にして前後に傾動可能に設けられたバックレストと、
    前記ボトムシートに対する前記バックレストの位置を検出する第二位置検出部と、
    前記ボトムシートに設けられ、前記第一係合部材と係合可能な第二係合部材と、
    前記ボトムシートを前記第一係合部材に対して接離させるよう前記ボトムシートを駆動するモーターと、
    前記モーターを制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記ボトムシートを前記第一係合部材から離間させるよう前記モーターを作動させる第一処理と、
    前記第一処理後に、前記ボトムシートを前記第一係合部材に近接させるよう前記モーターを作動させる第二処理と、
    前記第一処理の前に前記第二位置検出部によって検出された位置に基づいて前記第一処理における前記ボトムシートの設定移動距離を設定する第五処理を実行するとともに、
    前記第一処理中に前記位置検出部によって検出された位置から前記第一処理の前に前記位置検出部によって検出された位置までの距離が前記第五処理において設定した前記設定移動距離に至ったら前記第二処理を実行し、
    前記第一処理の前に前記第二位置検出部によって検出された位置が前記バックレストが前記ボトムシートに重なった位置である場合における前記設定移動距離は、前記第一処理の前に前記第二位置検出部によって検出された位置が前記バックレストが前記ボトムシートから離れた位置である場合における前記設定移動距離よりも短い、
    乗物用シート装置。
  3. 前記第一係合部材と前記第二係合部材の係合の有無を検知する係合検知部を更に備える、
    請求項1または2に記載の乗物用シート装置。
  4. 前記可動部の位置を検出する位置検出部を更に備え、
    前記制御部は、
    前記第二処理中に前記位置検出部によって検出される位置が前記第一係合部材と前記第二係合部材が係合すべき位置になった場合に、前記モーターを停止させる第三処理を実行するとともに、
    前記第三処理後に前記第一係合部材と前記第二係合部材の係合が前記係合検知部によって検知されなかった場合に、前記第一処理及び前記第二処理を再実行する、
    請求項3に記載の乗物用シート装置。
  5. 前記制御部は、前記第一係合部材を基準として、前回の前記第一処理及び前記第二処理で前記可動部が折り返す時の位置よりも遠くに離れた位置にまで、再度の前記第一処理において前記可動部を前記第一係合部材から離間させるよう前記モーターを作動させる、
    請求項に記載の乗物用シート装置。
  6. 前記制御部は、前記第二処理中に前記係合検知部によって前記係合検知部により前記第一係合部材と前記第二係合部材の係合が検知された場合に、前記モーターを停止させる第三処理を実行する、
    請求項に記載の乗物用シート装置。
  7. 前記第一処理の前に記第一係合部材と前記第二係合部材の係合が前記係合検知部によって検知されなかった場合に、前記制御部が前記第一処理及び前記第二処理を実行する、
    請求項3から6の何れか一項に記載の乗物用シート装置。
  8. 前記可動部が、その後端部を支点として前後に傾動可能に設けられ、前に倒伏することによって前記第一係合部材に近づき、後ろに起き上がることによって前記第一係合部材から離間するボトムシートであり、
    前記制御部は、前記第一処理において、水平面に対して垂直となる位置、鉛直方向に対して前に傾斜した位置、又は鉛直方向に対して後ろに傾斜した位置にまで前記ボトムシートを前記第一係合部材から離間させるように前記モーターを作動させる、
    請求項1および請求項1を引用する請求項3から7の何れか一項に記載の乗物用シート装置。
  9. その下端部が前記ボトムシートの後端部に回転可能に連結され、その下端部を支点にして前後に傾動可能に設けられたバックレストを更に備える、
    請求項に記載の乗物用シート装置。
  10. 前記可動部が、その下端部を支点として前後に傾動可能に設けられ、後ろに倒伏することによって前記第一係合部材に近づき、前に起き上がることによって前記第一係合部材から離間するバックレストである、
    請求項1および請求項1を引用する請求項3から7の何れか一項に記載の乗物用シート装置。
  11. 乗物の室内に設けられた2つの第一係合部材と、
    前記乗物の室内に設けられ、前記2つの第一係合部材のうち一方の第一係合部材に対して接離する小可動部と、
    前記乗物の室内に設けられ、前記2つの第一係合部材のうち他方の第一係合部材に対して接離し、前記小可動部よりも重量のある大可動部と、 前記小可動部及び前記大可動部にそれぞれ設けられ、前記2つの第一係合部材とそれぞれ係合可能な2つの第二係合部材と、
    前記小可動部及び前記大可動部を前記第一係合部材に対して接離させるよう前記小可動部及び前記大可動部をそれぞれ駆動する2つのモーターと、
    前記2つのモーターを制御する制御部と、を備え、
    前記制御部が、
    前記小可動部を前記一方の第一係合部材から離間させるよう前記2つのモーターのうち一方のモーターを作動させる第一処理と、
    前記第一処理後に、前記小可動部を前記一方の第一係合部材に近接させるよう前記一方のモーターを作動させる第二処理と、
    前記大可動部を前記他方の第一係合部材から離間させるよう前記2つのモーターのうち他方のモーターを作動させる第三処理と、
    前記第一処理後に、前記大可動部を前記他方の第一係合部材に近接させるよう前記他方のモーターを作動させる第三処理と、を実行し、
    前記第一処理における前記小可動部の移動距離が前記第三処理における前記大可動部の移動距離よりも長い
    物用シート装置。
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