JP6266977B2 - シート装置 - Google Patents
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Description
一方、第一駆動装置(61)及び第二駆動装置(68)の作動前に第一駆動装置(61)及び第二駆動装置(68)の作動前にバックレスト(2)とボトムシート(3)の成す角が小さいと、バックレスト(2)がボトムシート(3)に重なった後にボトムシート(3)及びバックレスト(2)が収納凹部(12)に入り込む。
従って、特許文献1に記載の技術では、バックレスト(2)とボトムシート(3)の動作開始前の初期状態を考慮しないものであった。
乗物室内のフロアに設けられた収納凹部の前において前記フロア上に倒伏した状態から前記収納凹部内へ移動可能に設けられたボトムシートと、前記ボトムシートに対して起立した状態から前記ボトムシートに重なって折り畳んだ状態へ傾動可能に設けられたバックレストと、前記ボトムシートを駆動する第一モーターと、前記バックレストを駆動する第二モーターと、前記ボトムシートと前記バックレストの成す角を検出するバックレスト位置検出部と、前記第一モーター及び前記第二モーターを制御する制御部と、前記ボトムシートの前方において前記フロアに設置された前部ボトムシートと、前記ボトムシートの後端部に立てられた状態に設けられているとともに、前後に傾動可能に設けられた前部バックレストと、前記前部バックレストを駆動する第五モーターと、前記前部ボトムシートと前記前部バックレストの成す角を検出する前部バックレスト位置検出部と、を備え、前記制御部が、前記バックレスト位置検出部によって検出された角度を所定値と比較する比較処理と、前記比較処理の比較の結果、前記バックレスト位置検出部によって検出された角度が所定値以下であれば、前記第一モーター及び前記第二モーターを同時に駆動することによって、前記ボトムシートを前記収納凹部へ移動しつつ、前記バックレストを折り畳んだ状態に向けて傾動する第一処理と、前記比較処理の比較の結果、前記バックレスト位置検出部によって検出された角度が所定値を超えていれば、前記バックレスト位置検出部によって検出される角度が前記所定値になるまで前記第二モーターを駆動することによって、前記バックレストを折り畳んだ状態に向けて傾動し、前記バックレスト位置検出部によって検出される角度が前記所定値になった後に前記第一モーター及び前記第二モーターを同時に駆動することによって、前記ボトムシートを前記収納凹部へ移動しつつ、前記バックレストを折り畳んだ状態に向けて傾動する第二処理と、前記前部バックレスト位置検出部によって検出された角度を所定閾値と比較する第三比較処理と、前記第三比較処理の結果、前記前部バックレスト位置検出部によって検出された角度が前記所定閾値を超えている場合に、前記前部バックレスト位置検出部によって検出される角度が前記所定閾値になるまで前記第五モーターを駆動することによって、前記前部バックレストを前へ傾動する第五処理と、を実行する、シート装置である。
一方、ボトムシート及びバックレストの動作前のボトムシートとバックレストの成す角が所定値以下であれば、バックレストが傾動されるとともに、ボトムシートが収納凹部に向けて移動される。ボトムシート及びバックレストの動作前のボトムシートとバックレストの成す角が小さいので、バックレストとボトムシートが同時に動き始めても、バックレストがボトムシートに重なってこれらが折り畳まれた状態となった後にバックレスト及びボトムシートを収納凹部に収納することができる。また、バックレストとボトムシートが同時に動き始めるので、ボトムシートが収納凹部に収納されるまでの動作時間が短くなる。
以上のように、ボトムシートとバックレストの動作開始前の成す角が小さい場合と大きい場合とでは、ボトムシート及びバックレストの動きが異なる。つまり、ボトムシートとバックレストの動作開始前の状態を考慮して、ボトムシート及びバックレストを収納凹部に移動することができる。
また、前部バックレストと前部ボトムシートの成す角が所定閾値を超えている場合に前部バックレストが前へ傾動されるので、ボトムシート及びバックレストが収納凹部へ移動される際に、ボトムシート或いはバックレストが前部バックレストに当たってしまうことを抑制することができる。
図1はシート装置10の側面図であり、図2はシート装置10のブロック図である。このシート装置10は乗物用シート装置であり、特に自動車の室内に設けられる車両用シート装置である。
このシート装置10が設置される乗物(車両)の室内のフロア1には、収納凹部2が形成されている。ボトムシート11及びバックレスト12は、その収納凹部2の前の使用位置3から収納凹部2内の格納位置へ格納可能である。使用位置3は、収納凹部2の底よりも一段高い位置である。
ボトムシート11は格納機構を介して車室のフロア1又は側壁に連結されている。ボトムシート11は、格納機構によってボトムシート11の後端側を支点として前後に回転可能に設けられている。具体的には、ボトムシート11は、格納機構によって、使用位置3において前に倒伏した設置状態から起立状態へボトムシート11の後端部を支点にして後ろに起こし上げられ、更に起立状態から格納状態へボトムシート11の後端部を支点にして後ろに倒伏される。その逆の動きも格納機構によって行われる。ボトムシート11が起立状態にある場合には、ボトムシート11がその前端部を上にしてその後端部を下にして立ち上がっており、ボトムシート11が格納状態にある場合には、ボトムシート11が収納凹部2内の上部において裏返って後ろに倒伏する。
ボトムシート11の後端部は、傾動機構(リクライニング機構)を介してバックレスト12の下端部に連結されている。バックレスト12は、その下端部を支点にして前後に傾動可能に設けられている。具体的には、バックレスト12は、前に倒伏してボトムシート11に重ねられた折り畳み状態から、ボトムシート11に対して立ち上がった起立状態を経由して、後ろに倒伏した倒伏状態へ回転可能であるとともに、その逆にも回転可能である。
ヘッドレスト13は昇降機構を介してバックレスト12の上端部に取り付けられている。ヘッドレスト13はその昇降機構によって最上点から最下点にかけてバックレスト12に対して相対的に上下に移動可能に設けられている。ここで、最上点とは、昇降機構によって設定されたヘッドレスト13の移動範囲内で最も高い位置をいい、最下点とは、その移動範囲内の最も低い位置をいう。
ボトムシート11及びバックレスト12を図1に示すAのような状態(以下、「通常使用状態A」という。)にすることができる。ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合には、ボトムシート11が使用位置3において前に倒伏して設置状態にあり、バックレスト12が起立状態にある。
ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合には、ボトムシート11とバックレスト12の成す角を調整することができる範囲が定められている。ボトムシート11とバックレスト12の成す角が最も大きい場合には、バックレスト12が最も後ろに倒れており(以下、その状態を「最後傾使用状態」という。)、ボトムシート11とバックレスト12の成す角が最も小さい場合には、バックレスト12が最も前に倒れている(以下、その状態を「最前傾使用状態」という。)。
ボトムシート11及びバックレスト12を図1に示すBのような状態(以下、「収納状態B」という。)にすることができる。ボトムシート11及びバックレスト12が収納状態Bにある場合には、ヘッドレスト13が引き込んで最下点に位置しており、バックレスト12がボトムシート11に重なってバックレスト12とボトムシート11が折り畳まれており、ボトムシート11が裏返って後ろに倒れており、ボトムシート11及びバックレスト12が収納凹部2に収容され、ボトムシート11及びバックレスト12が収納凹部2の底に配置されている。
ボトムシート11及びバックレスト12を図3に示すような状態(以下、「後ろ向き使用状態C」という。)にすることができる。ボトムシート11及びバックレスト12が後ろ向き使用状態Cである場合には、ヘッドレスト13が引き込んで最下点に位置しており、バックレスト12がボトムシート11に重なっておらず、バックレスト12がボトムシート11に対して所定の角度(例えば、90°)をつけられており、ボトムシート11が起立状態にあり、バックレスト12が収納凹部2の上において後方に倒れた状態にある。この後ろ向き使用状態Cでは、ボトムシート11が背もたれとして機能し、バックレスト12が座部として機能し、乗員が後ろ向きになってバックレスト12に座って、ボトムシート11に凭れかけることができる。
ボトムシート11及びバックレスト12を図4に示すような状態(以下、「半収納状態D」という。)にすることができる。ボトムシート11及びバックレスト12が半収納状態Dである場合には、ヘッドレスト13が引き込んで最下点に位置しており、バックレスト12とボトムシート11が折り畳まれており、ボトムシート11が収納凹部2に入らない程度に裏返って後ろに倒れており、バックレスト12が収納凹部2の底から上に離れて収納凹部2の上側を塞いでいる。この半収納状態Dでは、収納凹部2に物品を収納することができるとともに、ボトムシート11の上に物品を載置することができる。
ボトムシート11及びバックレスト12を図5に示すような状態(以下、「ベッド状態E」という。)にすることができる。ボトムシート11及びバックレスト12がベッド状態Eである場合には、ヘッドレスト13が引き込んで最下点に位置しており、ボトムシート11が使用位置3において前に倒伏して設置状態にあり、バックレスト12が後ろに倒伏して、バックレスト12とボトムシート11の成す角がほぼ180°であり、バックレスト12が収納凹部2の底から上に離れて収納凹部2の上側を塞いでいる。このベッド状態Eでは、収納凹部2に物品を収納することができるとともに、長い物品の姿勢を前後にしてその物品をボトムシート11及びバックレスト12の上に載置することができる。また、車室内を有効利用することができる。
第一モーター31は、ボトムシート11を駆動して、ボトムシート11を回転する。例えば、第一モーター31が正転すると、ボトムシート11が格納状態に向かって回転される。一方、第一モーター31が逆転すると、ボトムシート11が倒伏状態に向かって回転する。なお、第一モーター31の回転の向きとボトムシート11の回転の向きが逆であってもよい。
電気音響変換器80はスピーカーである。電気音響変換器80は、制御部50から入力した音声信号を音声に変換して、その音声を出力する。
制御部50はマイコンである。制御部50は、CPU、RAM、プログラムメモリ、モータードライバー、アンプ、信号処理回路等を有する。制御部50のCPUは、数値計算、情報処理、機器制御等の各種処理を行う。制御部50のRAMは、一時記憶領域としての作業領域をCPUに提供する。プログラムメモリは、CPUにとって実行可能なプログラムを格納する。モータードライバーは、CPUの出力信号を増幅してモーター31〜33を駆動する。アンプは、CPUによって出力された音声信号を増幅して、電気音響変換器80を駆動する。
第一位置検出部41は、第一モーター31の回転角(回転位相)を検出するとともに、ボトムシート11の位置(使用位置3からの回転角、使用位置3からの距離)を検出する。具体的には、第一位置検出部41は、第一モーター31に設けられた一若しくは複数のホール素子、又は第一モーター31の駆動軸又はボトムシート11の回転軸に設けられたロータリーエンコーダー等を有する。ボトムシート11が所定角度回転する毎に第一位置検出部41がパルスを制御部50に出力し、そのパルス数が制御部50によりカウントされることによってボトムシート11の位置が検出される。
図6は入力部60の平面図である。入力部60は、前傾動スイッチ61、後ろ傾動スイッチ62、上昇スイッチ63、下降スイッチ64、通常使用スイッチ65、収納スイッチ66、後ろ向き使用スイッチ67、半収納スイッチ68及びベッドスイッチ69からなる。これらスイッチ61〜69は、例えば、プッシュスイッチ、シーソースイッチ、トグルスイッチ、ロータリースイッチ、回転つまみその他のスイッチである。
後ろ傾動スイッチ62は、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合に、バックレスト12を後ろ傾動して、ボトムシート11とバックレスト12の成す角を大きくするためのスイッチである。また、後ろ傾動スイッチ62は、ボトムシート11及びバックレスト12が後ろ向き使用状態Cにある場合に、バックレスト12の位置が変化しないようにしてボトムシート11とバックレスト12の成す角を大きくするためのスイッチである。
バックレスト12が最前傾使用状態にある場合、前傾動スイッチ61の操作は無効となる。
バックレスト12が最後傾使用状態にある場合、後ろ傾動スイッチ62の操作は無効となる。
下降スイッチ64は、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合に、ヘッドレスト13を下降するためのスイッチである。
ボトムシート11及びバックレスト12が収納状態B、後ろ向き使用状態C、半収納状態D又はベッド状態Eにある場合、スイッチ63,64の操作は無効となる。つまり、ユーザーがスイッチ63,64の何れかをオン状態にしても、制御部50がモーター31,32,33を駆動せずに停止状態を保つ。
ヘッドレスト13が最上点に位置する場合、上昇スイッチ63の操作は無効となる。
下降スイッチ64が最下点に位置する場合、下降スイッチ64の操作は無効となる。
後ろ向き使用スイッチ67は、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合に、ボトムシート11及びバックレスト12を通常使用状態Aから後ろ向き使用状態Cにするためのスイッチである。
半収納スイッチ68は、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合に、ボトムシート11及びバックレスト12を通常使用状態Aから半収納状態Dにするためのスイッチである。
ベッドスイッチ69は、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合に、ボトムシート11及びバックレスト12を通常使用状態Aからベッド状態Eにするためのスイッチである。
ボトムシート11及びバックレスト12が収納状態B、後ろ向き使用状態C、半収納状態D又はベッド状態Eにある場合、収納スイッチ66、後ろ向き使用スイッチ67、半収納スイッチ68及びベッドスイッチ69の操作は無効となる。
ユーザーが上昇スイッチ63をオンにしたら、制御部50が第一位置検出部41及び第二位置検出部42の出力信号に基づきボトムシート11及びバックレスト12の状態が通常使用状態Aであるか否かを判別するとともに、第三位置検出部43の出力信号に基づきヘッドレスト13が最上点に位置するか否かを判別する。
ユーザーが下降スイッチ64をオンにしたら、制御部50が第一位置検出部41及び第二位置検出部42の出力信号に基づきボトムシート11及びバックレスト12の状態が通常使用状態Aであるか否かを判別するとともに、第三位置検出部43の出力信号に基づきヘッドレスト13が最下点よりも高い位置にあるか否かを判定する。
ユーザーが前傾動スイッチ61をオンにしたら、制御部50が第一位置検出部41及び第二位置検出部42の出力信号に基づきボトムシート11及びバックレスト12の状態が通常使用状態Aであるか否かを判別するとともに、第二位置検出部42の出力信号に基づきバックレスト12が最前傾使用状態にあるか否かを判別する。
ユーザーが後ろ傾動スイッチ62をオンにしたら、制御部50が第一位置検出部41及び第二位置検出部42の出力信号に基づきボトムシート11及びバックレスト12の状態が通常使用状態Aであるか否かを判別するとともに、第二位置検出部42の出力信号に基づきバックレスト12が最後傾使用状態にあるか否かを判別する。
図7は、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aから収納状態Bへ動作する際の制御部50の処理の流れを示したフローチャートである。
次のステップS7では、制御部50が第三モーター33を駆動して、ヘッドレスト13を下降する。
第三モーター33の駆動中に、制御部50は第三位置検出部43の出力信号に基づきヘッドレスト13が最下点に位置するか否かを判別する(ステップS8)。ヘッドレスト13が最下点にまで移動していない場合(ステップS8:NO)、制御部50が第三モーター33の駆動を継続して、ヘッドレスト13の下降を継続する(ステップS7)。一方、ヘッドレスト13が最下点に至ったら(ステップS8:YES)、制御部50が第三モーター33を停止するので、ヘッドレスト13の下降が停止される(ステップS9)。そして、制御部50の処理が次のステップS10に移行する。
図7に示すステップS1の後であって図7に示す処理が終了する前に、ユーザーがスイッチ61〜69の何れかをオンにしたら、制御部50が図7に示す処理を中断するとともに、モーター31〜33のうちその時に駆動中のモーターを停止する。その後、ユーザーがスイッチ61〜69の何れかをオンにしたら、制御部50が中断した時のステップから図7に示す処理を続行する。
図10は、ボトムシート11及びバックレスト12が収納状態Bから通常使用状態Aへ動作する際の制御部50の処理の流れを示したフローチャートである。
ユーザーが後ろ向き使用スイッチ67をオンにしたときに、ボトムシート11及びバックレスト12の状態が通常使用状態Aであると、制御部50が第二モーター32を駆動して、バックレスト12を前又は後ろに傾動する。そして、制御部50は、第二位置検出部42の出力信号に基づいてボトムシート11とバックレスト12の成す角が所定の角度(例えば、90°)になったことを認識したら、第二モーター32を停止する。
ユーザーが前傾動スイッチ61をオンにしたときに、ボトムシート11及びバックレスト12の状態が後ろ向き使用状態Cであると、制御部50が第二モーター32を駆動して、ボトムシート11とバックレスト12の成す角を小さくする。同時に、制御部50が第一モーター31を駆動して、ボトムシート11を後ろに傾動し、ボトムシート11の回転速度とバックレスト12の回転速度を等しくする。そうすると、バックレスト12の位置が殆ど変わらないが、ボトムシート11に対するバックレスト12の位置が相対的に変わる。つまり、ボトムシート11が背もたれとして機能して、そのボトムシート11のリクライニングをすることができる。
ユーザーが前傾動スイッチ61をオフにしたら、制御部50が第一モーター31及び第二モーター32を停止する。
ユーザーが通常使用スイッチ65をオンにしたときに、ボトムシート11及びバックレスト12の状態が後ろ向き使用状態Cであると、制御部50が第一モーター31を駆動して、ボトムシート11を前に傾動する。そして、制御部50は、第一位置検出部41の出力信号に基づいてボトムシート11が使用位置3にまで移動したことを認識したら、第一モーター31を停止する。
ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aから半収納状態Dへ動作する際の制御部50の処理は、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aから収納状態Bへ動作する際の制御部50の処理(図7参照)とほぼ同様である。但し、次の点で相違する。
ユーザーが通常使用スイッチ65をオンにすると、制御部50は、第一位置検出部41及び第二位置検出部42の出力信号に基づきボトムシート11及びバックレスト12の状態が半収納状態Dである否かを判別する。そして、ボトムシート11及びバックレスト12の状態が半収納状態Dである場合、制御部50が図10に示す処理を実行し、ボトムシート11及びバックレスト12の状態が半収納状態Dでない場合、制御部50が図10に示す処理を実行しない。
ユーザーがベッドスイッチ69をオンにしたときに、ボトムシート11及びバックレスト12の状態が通常使用状態Aであると、制御部50が第二モーター32を駆動して、バックレスト12を後ろに傾動する。そして、制御部50は、第二位置検出部42の出力信号に基づいてボトムシート11とバックレスト12の成す角が所定の角度(例えば、180°)になったことを認識したら、第二モーター32を停止する。そのため、ボトムシート11及びバックレスト12がベッド状態Eで止まる。
ユーザーが通常使用スイッチ65をオンにしたときに、ボトムシート11及びバックレスト12の状態がベッド状態Eであると、制御部50が第二モーター32を駆動して、バックレスト12を前に傾動する。そして、制御部50は、第二位置検出部42の出力信号に基づいてボトムシート11とバックレスト12の成す角が所定の角度になったこと(例えば、バックレスト12が所定の位置Jに位置したこと)を認識したら、第二モーター32を停止する。そのため、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aで止まる。
図12はシート装置10Aの側面図であり、図13はシート装置10Aのブロック図である。第2実施形態に係るシート装置10Aと第1実施形態に係るシート装置10との間で互いに対応する構成には同一の符号を付す。また、第2実施形態に係るシート装置10Aと第1実施形態に係るシート装置10との間で互いに対応する構成が同一であって一致する場合には、その互いに対応する構成の説明を省略する。そのため、以下では、第1実施形態に係るシート装置10から変更した構成について主に説明する。
その判別の結果、ボトムシート11がその移動範囲の最後端に位置する場合、制御部50の処理がステップS4に移行する。
一方、その判別の結果、ボトムシート11がその移動範囲の最後端に位置しない場合には、制御部50が警報に係る音声信号を電気音響変換器80に出力する。そのため、電気音響変換器80によって警報の音声が出力される。続いて、制御部50が第四モーター34を駆動して、ボトムシート11が後方へ移動する。その後、制御部50は、第四位置検出部44の出力信号に基づいて、ボトムシート11がその移動範囲の最後端に位置したことを認識したら、第四モーター34を停止する。そして、制御部50の処理がステップS4に移行する。
ステップS4の後の制御部50の処理は、第1実施形態の「〔19〕通常使用状態から収納状態への動作」又は「〔24〕通常使用状態から半収納状態への動作」と同様である。
また、ボトムシート11が最後端へ移動する動作がステップS3とステップS4の間に行われていると、その後のステップS11〜S19の処理においてボトムシート11及びバックレスト12が収納凹部2の縁等に当たることを確実に抑制することができる。
ユーザーが後ろ向き使用スイッチ67又はベッドスイッチ69をオンにしたときに、ボトムシート11が移動範囲の最後端に位置してしない場合には、制御部50が警報に係る音声信号を電気音響変換器80に出力する。そのため、電気音響変換器80によって警報の音声が出力される。続いて、制御部50が第四モーター34を駆動して、ボトムシート11が移動範囲の最後端まで移動する。その後は、第1実施形態の「〔21〕通常使用状態から後ろ向き使用状態への動作」及び「〔26〕通常使用状態からベッド状態への動作」の説明にあったように、ユーザーが後ろ向き使用スイッチ67又はベッドスイッチ69をオンにした場合のシート装置10の動作と同様にシート装置10Aが動作する。
図14はシート装置10Bの側面図であり、図15はシート装置10Bのブロック図である。第3実施形態に係るシート装置10Bと第1実施形態に係るシート装置10との間で互いに対応する構成には同一の符号を付す。また、第3実施形態に係るシート装置10Bと第1実施形態に係るシート装置10との間で互いに対応する構成が同一であって一致する場合には、その互いに対応する構成の説明を省略する。
一方、比較・判別の結果、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角が前記所定閾値を超えている場合、制御部50が警報に係る音声信号を電気音響変換器80に出力する。そのため、電気音響変換器80によって警報の音声が出力される。続いて、制御部50が第五モーター35を駆動して、前部バックレスト17が前へ傾動される。その後、制御部50は、第五位置検出部45の出力信号に基づいて、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角が前記所定閾値以下になったことを認識したら、第五モーター35を停止する。そして、制御部50の処理がステップS4に移行する。
また、前部バックレスト17の前傾動作がステップS3とステップS4の間に行われていると、その後のステップS11〜S19の処理においてボトムシート11が前部バックレスト17に当たってしまうことを確実に抑制することができる。
ユーザーが通常使用スイッチ65をオンにすると、又はバックドアが閉じて自動動作開始スイッチがオフになると、制御部50は図10に示す処理を実行する前に、第五位置検出部45の出力信号に基づき前部バックレスト17の位置を認識して、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角が所定閾値以下であるか否かを判別する。
ユーザーが後ろ向き使用スイッチ67又は通常使用スイッチ65をオンにしたときに、ボトムシート11及びバックレスト12の状態が通常使用状態A(但し、後ろ向き使用スイッチ67がオンの場合)又は後ろ向き使用状態C(但し、通常使用スイッチ65がオンの場合)であると、制御部50が判別を行う。つまり、制御部50は、第五位置検出部45の出力信号に基づき前部バックレスト17の位置を認識して、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角が所定閾値以下であるか否かを判別する。
図16に示すブロック図を参照して、上述のように制御部50がモーター31〜35を駆動する際の制御部50の処理について具体的に説明する。
2 収納凹部
10,10A,10B 制御部
11 ボトムシート
12 バックレスト
13 ヘッドレスト
31 第一モーター
32 第二モーター
33 第三モーター
34 第四モーター
35 第五モーター
41 第一位置検出部
42 第二位置検出部(バックレスト位置検出部)
43 第三位置検出部(ヘッドレスト位置検出部)
44 第四位置検出部(前後位置検出部)
45 第五位置検出部(前部バックレスト位置検出部)
50 制御部
60 入力部
61 前傾動スイッチ(傾動スイッチ)
62 後ろ傾動スイッチ(傾動スイッチ)
66 収納スイッチ
Claims (10)
- 乗物室内のフロアに設けられた収納凹部の前において前記フロア上に倒伏した状態から前記収納凹部内へ移動可能に設けられたボトムシートと、
前記ボトムシートに対して起立した状態から前記ボトムシートに重なって折り畳んだ状態へ傾動可能に設けられたバックレストと、
前記ボトムシートを駆動する第一モーターと、
前記バックレストを駆動する第二モーターと、
前記ボトムシートと前記バックレストの成す角を検出するバックレスト位置検出部と、
前記第一モーター及び前記第二モーターを制御する制御部と、
前記ボトムシートの前方において前記フロアに設置された前部ボトムシートと、
前記ボトムシートの後端部に立てられた状態に設けられているとともに、前後に傾動可能に設けられた前部バックレストと、
前記前部バックレストを駆動する第五モーターと、
前記前部ボトムシートと前記前部バックレストの成す角を検出する前部バックレスト位置検出部と、を備え、
前記制御部が、
前記バックレスト位置検出部によって検出された角度を所定値と比較する比較処理と、
前記比較処理の比較の結果、前記バックレスト位置検出部によって検出された角度が所定値以下であれば、前記第一モーター及び前記第二モーターを同時に駆動することによって、前記ボトムシートを前記収納凹部へ移動しつつ、前記バックレストを折り畳んだ状態に向けて傾動する第一処理と、
前記比較処理の比較の結果、前記バックレスト位置検出部によって検出された角度が所定値を超えていれば、前記バックレスト位置検出部によって検出される角度が前記所定値になるまで前記第二モーターを駆動することによって、前記バックレストを折り畳んだ状態に向けて傾動し、前記バックレスト位置検出部によって検出される角度が前記所定値になった後に前記第一モーター及び前記第二モーターを同時に駆動することによって、前記ボトムシートを前記収納凹部へ移動しつつ、前記バックレストを折り畳んだ状態に向けて傾動する第二処理と、
前記前部バックレスト位置検出部によって検出された角度を所定閾値と比較する第三比較処理と、
前記第三比較処理の結果、前記前部バックレスト位置検出部によって検出された角度が前記所定閾値を超えている場合に、前記前部バックレスト位置検出部によって検出される角度が前記所定閾値になるまで前記第五モーターを駆動することによって、前記前部バックレストを前へ傾動する第五処理と、
を実行する、
シート装置。 - 前記バックレストの上部において昇降可能に設けられたヘッドレストと、
前記ヘッドレストの位置を検出するヘッドレスト位置検出部と、
前記ヘッドレストを駆動する第三モーターと、を更に備え、
前記制御部が、
前記ヘッドレスト位置検出部によって検出された位置を第二の所定値と比較する第二比較処理と、
前記第二比較処理の結果、前記ヘッドレスト位置検出部によって検出された位置が前記第二の所定値よりも高い場合に、前記ヘッドレスト位置検出部によって検出される位置が前記第二の所定値になるまで前記第三モーターを駆動することによって、前記ヘッドレストを下降する第三処理と、を実行する、
請求項1に記載のシート装置。 - 前記制御部が前記比較処理、前記第一処理及び前記第二処理の前に前記第三処理を行う、
請求項2に記載のシート装置。 - 前記第二比較処理の結果、前記ヘッドレスト位置検出部によって検出された位置が前記第二の所定値以下である場合に、前記制御部が前記第三処理を実行せずに前記比較処理、前記第一処理及び前記第二処理を実行する、
請求項2又は3に記載のシート装置。 - 前記バックレストの傾動のための傾動スイッチと、
前記ボトムシート及び前記バックレストを前記収納凹部に収納するための収納スイッチと、を更に備え、
前記制御部が、前記傾動スイッチがオンとなった場合に、前記第二モーターを駆動することによって前記バックレストを傾動するリクライニング処理を実行し、
前記制御部が、前記第一処理及び前記第二処理における前記第二モーターの速度を前記リクライニング処理における前記第二モーターの速度よりも高速に制御する、
請求項1から4の何れか一項に記載のシート装置。 - 前記ボトムシートを前後に移動する前後移動機構と、
前記前後移動機構を駆動することによって前記ボトムシートを前後動する第四モーターと、
前記ボトムシートの前後位置を検知する前後位置検出部と、を更に備え、
前記制御部が、
前記前後位置検出部によって検出された位置が所定の位置であるか否かを判別する判別処理と、
前記判別処理の結果、前記前後位置検出部によって検出された位置が前記所定の位置でない場合に、前記前後位置検出部によって検出される位置が前記所定の位置になるまで前記第四モーターを駆動することによって前記ボトムシートを移動する第四処理と、を実行する、
請求項1から5の何れか一項に記載のシート装置。 - 前記制御部が前記比較処理、前記第一処理及び前記第二処理の前に前記第四処理を行う、
請求項6に記載のシート装置。 - 前記判別処理の判別の結果、前記前後位置検出部によって検出された位置が所定の位置である場合に、前記制御部が前記第四処理を実行せずに前記比較処理、前記第一処理及び前記第二処理を実行する、
請求項6又は7に記載のシート装置。 - 前記制御部が前記比較処理、前記第一処理及び前記第二処理の前に前記第五処理を行う、
請求項1から8の何れか一項に記載のシート装置。 - 前記第三比較処理の結果、前記前部バックレスト位置検出部によって検出された角度が前記所定閾値以下である場合に、前記制御部が前記第五処理を実行せずに前記比較処理、前記第一処理及び前記第二処理を実行する、
請求項1から9の何れか一項に記載のシート装置。
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