JP5609688B2 - 電動シートスライド制御システム及び電動シートスライド制御装置 - Google Patents

電動シートスライド制御システム及び電動シートスライド制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、電動シートスライド制御システム及び電動シートスライド制御装置に関する。
従来、車両の前席、例えばドライバー席、又は助手席を電動モータにより、前後方向に移動するように設けて、前席を後方へ移動した際に、リアシート(後席)に座った人に対して前席が当たらないように制御する制御装置が提案されている(特許文献1)。特許文献1では、前席のシートバックとリアシートに座った乗員の距離をシートバックに設けられた検出電極と乗員間の静電容量に基づいて計測し、その計測値が所定値以下になると、制御装置は、電動モータを停止させて、前席の移動を止めるようにしている。
又、特許文献2では、車両の前席及びリアシート(後席)がそれぞれ電動モータを備えた電動シートとして構成されて前後方向に移動するように設けられている。又、リアシートには、リアシートの前後の位置を検出するリアシート位置検出用センサが設けられている。そして、リアシートの電動モータを制御するコントローラは、リアシート位置検出用センサで検出された信号に基づいてリアシートの位置を算出し、算出結果を前席の電動モータを制御するコントローラに送信するようにしている。
そして、前席を電動モータで後方へ移動させる際、前席のコントローラは、受信したリアシートの位置に基づき、リアシートの位置が膝挟み発生領域に達成しているか否かを判断し、膝挟み領域に達している場合には、前席の後方への移動を停止させるよう電動モータを制御するようにしている。
上記特許文献1、特許文献2では、電動シートである前席を後方に移動させる場合に、後席との離間距離が所定値以下になった場合、前席の後方への移動を停止することができる利点がある。
特開昭64−12948号公報 特開2005−119340号公報
ところが、特許文献1、特許文献2は、後席を前方に移動させたい場合に、後席と前席との離間距離を所定の閾値以下にならないようにした技術ではない。このため、後席が前席との離間距離が極端に短くなってしまうと、後席への人の乗り込みがしにくくなる問題がある。例えば、3列シートを有する車両において、1列目(ドライバー席、助手席)シートと2列目シートが前後方向にスライド可能な電動シートで構成されている場合であって、3列面と2列目シート間に荷物等がある場合、2列目シートを前側に移動させておくことが考えられる。この場合、1列目シートと2列目シートの間隔が狭すぎると、停車中に2列目シートに人が乗り込めなくなる場合が生ずる。
又、人が、停車中の車内において、前席から後席へ移動する場合、例えば、助手席から後席に移動する場合が考えられる。この場合も同様に前席と後席との間隔が狭すぎると、後席に座れなくなる問題がある。
本発明の目的は、上記課題を解決して、後席を前方に移動させる場合、後席の前席との間隔を閾値以上に狭くなることがなく、後席に乗り込みしやすいとともに、前席を後席に移動させる場合においても、同様に後席の前席との間隔を閾値以上に狭くなることがないようにできる電動シートスライド制御システム及び電動シートスライド制御装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1の発明は、前席に設けられた前席駆動モータを前席操作スイッチの操作に基づいて駆動制御することにより、車両のフロアのシートレールに沿って前記前席を前後にスライド移動させる前席制御手段と、後席に設けられた後席駆動モータを後席操作スイッチの操作に基づいて駆動制御することにより、前記フロアのシートレールに沿って前記後席を前後にスライド移動させる後席制御手段とを備えたシートスライド制御システムにおいて、前席位置を検出する前席位置検出手段と、後席位置を検出する後席位置検出手段を備え、前記前席制御手段は、前記前席操作スイッチが操作された際、前記前席位置と前記後席位置の差の第1算出処理を行い、その差が前席と後席間で許容されている最小間隔値以上の場合に前記前席駆動モータの駆動制御を行うとともに前記最小間隔値に達した場合に前席駆動モータの駆動を停止し、前記後席制御手段は前記後席操作スイッチが操作された際、前記前席位置と前記後席位置との差の第2算出処理を行い、その差が前記最小間隔値以上の場合に前記後席駆動モータの駆動制御を行うとともに前記最小間隔値となった場合に後席駆動モータの駆動を停止し、前記前席位置検出手段はパルスセンサであり、前記シートレール内に沿って収納配置された前席用の索条体が、前席に止着されて、前席の前後の移動により、前記前席用の索条体を介して前記パルスセンサが前席位置を検出するものであり、前記後席位置検出手段はパルスセンサであり、前記シートレール内に沿って収納配置された後席用の索条体が、後席に止着されて、後席の前後の移動により、前記後席用の索条体を介して前記パルスセンサが後席位置を検出するものであることを特徴とするシートスライド制御システムを要旨としている。
請求項の発明は、請求項において、車幅方向において平行に離間した一対のシートレールが車両のフロアに設けられて、前記一対のシートレールに対して前記前席と前記後席とがそれぞれ前後方向に離間してスライド自在に配置されており、前記前席用の索条体は前記一対のうち、一方のシートレール内を移動可能にそれぞれ挿通されて全体がループ状になるように形成されて、一対の第1回転支持体に前記ループの両端が巻回されて支持されており、前記第1回転支持体の1つが前席用の前記パルスセンサを構成し、前記後席用の索条体は、前記一対のシートレールの内、一方のシートレール内を移動可能にそれぞれ挿通されて全体がループ状になるように形成されて、一対の第2回転支持体に前記ループの両端が巻回されて支持されており、前記第2回転支持体の1つが後席用の前記パルスセンサを構成することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項において、車幅方向において平行に離間した一対を一組とする二組のシートレールが、前席用と後席用に配置され、前席用の一対のシートレールに対して前記前席が前後方向に離間してスライド自在に配置され、後席用の一対のシートレールに対して前記後席が前後方向に離間してスライド自在に配置され、前記前席用の索条体は前記前席用の一対のシートレール内を移動可能にそれぞれ挿通されて全体がループになるように形成されて、一対の第1回転支持体に前記ループの両端が巻回されて支持されており、前記第1回転支持体の1つが前席用のパルスセンサを構成し、前記後席用の索条体は前記後席用の一対のシートレール内を移動可能にそれぞれ挿通されて全体がループになるように形成されて、一対の第2回転支持体に前記ループの両端が巻回されて支持されており、前記第2回転支持体の1つが後席用のパルスセンサを構成していることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項において、前記前席位置検出手段及び後席位置検出手段を構成するパルスセンサは、前記索条体を 前記索条体を巻く方向に付勢力が付与された回転体と、前記回転体の巻回方向の回転並びに反巻回方向の回転に応じてパルス信号を発生するパルスセンサ本体を含むことを特徴とする。
請求項の発明は、前席に設けられた前席駆動モータを前席操作スイッチの操作に基づいて駆動制御することにより、車両のフロアのシートレールに沿って前記前席を前後にスライド移動させるとともに、後席に設けられた後席駆動モータを後席操作スイッチの操作に基づいて駆動制御することにより、前記フロアのシートレールに沿って前記後席を前後にスライド移動させる制御手段を備えた電動シートスライド制御装置において、前席位置を検出する前席位置検出手段と、後席位置を検出する後席位置検出手段を備え、前記制御手段は、前記前席操作スイッチが操作された際には、前記前席位置と前記後席位置の差を算出し、その差が前席と後席間で許容されている最小間隔値以上の場合に前記前席駆動モータの駆動制御を行うとともに前記最小間隔値に達した場合に前席駆動モータの駆動を停止し、前記後席操作スイッチが操作された際には、前記前席位置と前記後席位置との差を算出し、その差が前記最小間隔値以上の場合に前記後席駆動モータの駆動制御を行うとともに前記最小間隔値となった場合に後席駆動モータの駆動を停止し、前記前席位置検出手段はパルスセンサであり、前記シートレール内に沿って収納配置された前席用の索条体が、前席に止着されて、前席の前後の移動により、前記前席用の索条体を介して前記パルスセンサが前席位置を検出するものであり、前記後席位置検出手段はパルスセンサであり、前記シートレール内に沿って収納配置された後席用の索条体が、後席に止着されて、後席の前後の移動により、前記後席用の索条体を介して前記パルスセンサが後席位置を検出するものであることを特徴とする電動シートスライド制御装置を要旨としている。
請求項1及び請求項の発明によれば、後席を前方に移動させる場合及び前席を後席に移動させる場合のいずれの場合においても、後席の前席との間隔を閾値以上に狭くなることがなく、後席に乗り込みしやすくできる。
えて、パルスセンサが、シートレール内に沿って収納配置された索条体を介して、前席の前席位置、及び後席の後席位置を検出することができる。又、索条体が、シートレール内に収納配置されるため、車両のフロアからの露出を極力抑えることができ、索条体が邪魔になることはない。
請求項の発明は、フロアに前席及び後席に共通の一対のシートレールが配置された車両において、請求項の効果を実現することができる。
請求項の発明は、フロアに前席用と後席用に一対を一組とする二組のシートレールが配置された車両において、請求項の効果を実現することができる。
請求項の発明は、パルスセンサの構成を簡略化できる。
第1実施形態の電動シートスライド制御システムが適用されるシートの全体概略図。 同じく電動シートスライド制御システムが適用されるシートの全体斜視図。 同じく電動シートスライド制御システムのブロック図。 第1実施形態の作用を示すシートの全体概略図。 (a)、(b)は索条体をシートレール内に収納した状態示す断面図。 第1実施形態のシートに設けられる電動モータの概略側面図。 (a)は前席の電動モータを制御するコントローラが実行するフローチャート、(b)は、後席の電動モータを制御するコントローラが実行するフローチャート。 第2実施形態の電動シートスライド制御システムが適用されるシートの全体概略図。 第3実施形態のパルスセンサの概略斜視図。 第4実施形態の電動シートスライド制御装置の電気ブロック図。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態の電動シートスライド制御システム(以下、単にシステムという)を図1〜図7を参照して説明する。
まず、本実施形態のシステムが適用されるハード構成について説明する。
図2に示すように車両のフロア10には、車幅方向において互いに平行になるように離間配置された一対を一組とする長尺状のシートレール12A,12B、13A,13Bが前後方向に延びるように二組配置されている。一方の組のシートレール12A,12B上には、前席である運転席14と後席であるリアシート15がそれぞれ配置されている。他方の組のシートレール13A,13B上には、前席である助手席16と後席であるリアシート17がそれぞれ配置されている。各席は、シートクッション14a〜17aと、シートクッション14a〜17aに対して傾動自在に取り付けられたシートバック14b〜17bとを有する。すなわち、シートバック14b〜17bは、公知のリクライニング装置により、シートクッション14a〜17aの後部に対して車両の前後方向に回動可能に、かつ所定の調整角度位置で固定保持可能に取付けられている。
図1に示すようにシートクッション14a,15aの下部には、車幅方向において離間するようにそれぞれ一対のスライダレール20,21が固定されている。図1では、運転席14と運転席の後方に位置するリアシート15のスライダレール20,21の内、片方のスライダレールのみが図示されている。又、シートクッション16a,17aの下部には、車幅方向において離間するように一対の図示しないスライダレールが固定されている。
なお、各席に設けられたスライダレールは互いに同一構成であり、又、各シートレールの構成も互いに同一構成であるため、以下では、スライダレール20,21の構成と、シートレール12Aの構成について説明する。他のスライダレールとシートレール12B,13A,13Bの構成の説明は省略するが、同一構成で構成されているものと理解されたい。
シートレール12Aは、図5(a)、(b)に示すように、底壁22と、底壁22の左右方向(すなわち、車幅方向)の端部からそれぞれ上方に延びる一対の側壁23と、各側壁23の上端から内方に屈曲し下方に垂下するフランジ壁24とを有する。シートレール12Aは、フランジ壁24の間には上方に開口する開口部25が形成されて、断面全体が略U字状に形成されている。シートレール12Aは、前後を図示しないボルト等の締結部材によりフロア10に対して固定されている。
一方、スライダレール20,21は、図1、図2に示すように、車両の前後方向に延びたレール部材からなっている。スライダレール20,21は、図5(a)、(b)に示すように、上壁32と、上壁32の左右方向の端部からそれぞれ垂下する左右一対の縦壁33と、縦壁33の下端から外方に屈曲し上方に立ち上がり部位34aを有するフランジ壁34とから構成されている。前記スライダレール20,21は、両フランジ壁34間に、下方に開口する開口部36が形成されて、断面全体が略逆U字状に形成されている。そして、スライダレール20,21のフランジ壁34には、図5(a)、(b)に示すように図示しない軸受けを介してローラ35が回動自在に支持されている。スライダレール20,21は、シートレール12Aの底壁22に対して前記ローラ35を介して車両の前後方向に摺動(スライド)可能に支承されている。スライダレール20,21の上部は、図示しない保持ブラケットを介してシートクッション14a,15aの下部に固定されている。
図1に示すように、シートクッション14a、15aの下方において、図5(a)、(b)に示すように左右一対のシートレール12A,12Bとスライダレール20,21との各間には、それぞれスクリューシャフト40,41がその軸心を車両の前後方向に延在して配置されている。前記スクリューシャフト40,41の前端部及び後端部が、スライダレール20,21に対して軸受44を介して回転のみ可能に支持されている。
なお、図5(a)では、シートレール12A側に設けられたスクリューシャフト40,41のみが図示されている。
図1に示すように、スクリューシャフト40,41は、前後両端部の間にはねじ部(リードスクリュー)40a,41aが形成されている。スクリューシャフト40,41のねじ部40a,41aは、送りねじ部であって、シートレール12Aの底面上に固定された送りナット部材42,43が螺合されている。これによって、スクリューシャフト40,41が回転されると、スクリューシャフト40,41とともにスライダレール20,21がシートレール12A上を前後方向に摺動(スライド)される。
一対のスクリューシャフト40、及び一対のスクリューシャフト41の各前端部は、各スライダレール20及び各スライダレール21にそれぞれ支持されたギヤボックス46内に回転自在に挿通されている。すなわち、ギヤボックス46は、各席毎にシートレール12A,12Bにそれぞれ対応して一対設けられている。各スライダレール20の一対のギヤボックス46、並びに各スライダレール21の一対のギヤボックス46間には、図6に示すようにそれぞれ左右方向(車幅方向)に延出する伝達軸47がそれぞれ架設支持されている。
各伝達軸47の両端は左右のギヤボックス46内において図示しないウォーム軸がそれぞれ固定されている。シートクッション14aに関する伝達軸47の図示しない前記各ウォーム軸は、スクリューシャフト40の前端に設けられた図示しないウォームホイールに噛合されている。又、シートクッション15aに関する伝達軸47の図示しない前記各ウォーム軸は、スクリューシャフト41の前端に設けられた図示しないウォームホイールに噛合されている。ギヤボックス46内の前記ウォームとウォームホイールにより減速歯車機構が構成されている。
図6に示すように、シートクッション14a,15aの下部においてホルダ49を介して電動モータ48が支持されている。各電動モータ48の出力軸は、ウォーム50が固定されている。ウォーム50は、各伝達軸47に設けられたウォームホイール51に噛合されている。
電動モータ48、伝達軸47及びギヤボックス46内の前記減速歯車機構(ウォーム、ウォームホイール)、スクリューシャフト40及び送りナット部材42により、運転席14のパワーシートスライド機構が構成されている。又、シートクッション15aの下部に設けられた電動モータ48、伝達軸47及びギヤボックス46内の前記減速歯車機構(ウォーム、ウォームホイール)、スクリューシャフト41、及び送りナット部材42により、リアシート15のパワーシートスライド機構が構成されている。又、シートレール12Aと運転席14、並びにシートレール12Bとリアシート15と間に設けられた前記パワーシートスライド機構と同一の構成のパワーシートスライド機構が、シートレール13Aと助手席16、並びにシートレール13Bとリアシート17間に設けられている。
図1に示すように、フロア10におけるシートレール12Aの前端部よりも前方の部位には、前席位置検出手段としてのパルスセンサPSfが固定されている。パルスセンサPSfは、フロア10に固定されたパルスセンサ本体61とパルスセンサ本体61の上部において、回転自在に支持された回転体62とを有する。又、フロア10におけるシートレール12Aの後端部よりも後方の部位には、プーリー63が回動自在に支持されている。回転体62とプーリー63間には、索条体としてのワイヤ65が巻回されている。回転体62とプーリー63はそれぞれ第1回転支持体に相当する。ワイヤ65は、回転体62とプーリー63間に巻回されることにより、無端状、すなわちループ状になるように配置され、前後方向に沿って配置される部位の大部分はシートレール12A内において、図5(a)、(b)に示すように左右のフランジ壁34と底壁22間に位置する。又、ワイヤ65は、図5(a)に示すように、本実施形態では、シートレール12A内に配置されたスライダレール20)のフランジ壁34に対して連結部材66を介して連結固定されている。そして、この一方のスライダレール20が前後方向に移動すると、ワイヤ65を介して回転体62が回転することにより、パルスセンサ本体61はその回転方向に応じたパルス信号を出力する。
又、図1に示すように、フロア10におけるシートレール12Aの後端部よりも後方の部位には、後席位置検出手段としてのパルスセンサPSrが固定されている。パルスセンサPSrは、フロア10に固定されたパルスセンサ本体71とパルスセンサ本体71の上部において、回転自在に支持された回転体72とを有する。又、フロア10におけるシートレール12Aの前端部よりも前方の部位には、プーリー73が回動自在に支持されている。回転体72とプーリー73間には、索条体としてのワイヤ75が巻回されている。ワイヤ75は、回転体72とプーリー73間に巻回されることにより、無端状、すなわちループ状になるように配置され、前後方向に沿って配置される部位の大部分はシートレール12A内において、図5(a)、(b)に示すように左右のフランジ壁34の立ち上がり部位34aとフランジ壁24間に位置する。回転体72及びプーリー73は第2回転支持体に相当する。又、ワイヤ75は、図5(b)に示すように、本実施形態では、シートレール12A内に配置されたスライダレール21)のフランジ壁34の立ち上がり部位34aに対して連結部材76を介して連結固定されている。そして、この一方のスライダレール21が前後方向に移動すると、ワイヤ75を介して回転体72が回転することにより、パルスセンサ本体71はその回転方向に応じたパルス信号を出力する。
(電動シートスライド制御システム)
次に本実施形態のシステムを図3を参照して説明する。
本実施形態では、シートレール12Aの運転席14とリアシート15の席位置を制御するシステムと、助手席16とリアシート17の席位置を制御するシステムとを有しているが、説明の便宜上、以下では、シートレール12Aの運転席14とリアシート15の席位置を制御するシステムについて説明する。なお、助手席16とリアシート17の席位置を制御するシステムについては、シートレール12Aの運転席14とリアシート15の席位置を制御するシステムにおける運転席14に関する説明を、助手席16に関する説明として、及びリアシート15に関する説明を、リアシート17に関する説明として読み替えればよいため、説明を省略する。
又、説明の便宜上、以下の説明では、運転席14の電動モータ48の符号をMfとし、リアシート15の電動モータ48の符号をMrとする。電動モータMfは、前席駆動モータに相当し、電動モータMrは後席駆動モータに相当する。
システムは、図3に示すように、運転席14の電動モータMfを制御するコントローラECUfと、リアシート15の電動モータ48を制御するコントローラECUfとを有する。両コントローラは、コンピュータにより構成されている。コントローラECUfは、前席制御手段に相当し、コントローラECUrは後席制御手段に相当する。
コントローラECUfには、運転席14のシートクッション14aの右側部側に設けられた前後進スイッチSfが電気的に接続されている。前後進スイッチSfは前席操作スイッチに相当する。前後進スイッチSfは公知の構成であるため、詳細説明は省略するが、前後に操作可能な図示しないスイッチノブを有しており、スイッチノブを前方に操作すると、コントローラECUfは、その前方操作に応じて電動モータMfを正転させる。このことにより、パワーシートスライド機構が作動してシートクッション14a(運転席14)が前進する。又、前記図示しないスイッチノブを後方に操作すると、コントローラECUfは、その後方操作に応じて電動モータMfを逆転させる。このことにより、パワーシートスライド機構が作動してシートクッション14a(運転席14)が後進する。パルスセンサPSfはコントローラECUfに電気的に接続されて、運転席14の位置の変更に伴って生成したパルス信号をコントローラECUfに入力する。コントローラECUfは、パルスセンサPSfから入力したパルス信号に基づいて、運転席14の現在位置、すなわち、コントローラECUfは、入力したパルスをカウントすることにより運転席14の位置を特定することが可能となっている。例えば、スライダレール20が前進する場合、カウントアップとし、スライダレール20が後進する場合、カウントダウンすることにより、スライダレール20の位置(すなわち、前席位置)を特定することができる。なお、位置の特定は、この方法に限定されるものではない。上記の例のようにして前席のシートレール12A上の位置を演算し、自身が備える図示しないメモリに記憶する。前記メモリは、書き換え可能であって、不揮発性のメモリで構成されている。なお、位置とは、例えば、シートレール12Aの前端を原点とした原点からの離間位置である。なお、原点は、シートレール12Aの前端に限定されるものではなく、適宜の位置を原点と決定すればよい。
コントローラECUrには、リアシート15のシートクッション15aの右側部側に設けられた前後進スイッチSrが電気的に接続されている。前後進スイッチSrは、後席操作スイッチに相当する。前後進スイッチSrは公知の構成であるため、詳細説明は省略するが、前後に操作可能な図示しないスイッチノブを有しており、スイッチノブを前方に操作すると、コントローラECUrは、その前方操作に応じて電動モータMrを正転させる。このことにより、パワーシートスライド機構が作動してシートクッション15a(リアシート15)が前進する。又、前記図示しないスイッチノブを後方に操作すると、コントローラECUrは、その後方操作に応じて電動モータMrを逆転させる。このことにより、パワーシートスライド機構が作動してシートクッション15a(リアシート15)が後進する。パルスセンサPSrはコントローラECUrに電気的に接続されて、リアシート15の位置の変更に伴って生成したパルス信号をコントローラECUfに入力する。コントローラECUrは、コントローラECUfと同様の方法によってパルスセンサPSrから入力したパルス信号に基づいて、リアシート15の現在位置、すなわち、シートレール12A上の位置を演算し、自身が備える図示しないメモリに記憶する。前記メモリは、書き換え可能であって、不揮発性のメモリで構成されている。
又、コントローラECUfとコントローラECUr間は、所定の制御周期で相互に、それぞれが演算した運転席14の現在位置とリアシート15の現在位置を送信し、相手のコントローラのメモリに格納するようにしている。
(本実施形態の作用)
次に、本実施形態のシステムの作用を図7(a)、(b)を参照して説明する。まず、運転席14の位置調整を行う場合について説明する。
図7(a)は、コントローラECUfが、前後進スイッチSfが前方操作又は後方操作されている間、所定の制御周期で実行する位置調整プログラムのフローチャートである。なお、前記位置調整プログラムは、コントローラECUfが備える図示しないROMに格納されている。
S10及びS20において、コントローラECUfは、自身が備えるメモリから、運転席14の現在位置Aとリアシート15の現在位置Bを読み込む。S30では、コントローラECUfは、|A−B|の差C、すなわち、図4に示すように前席である運転席14とリアシート15の間隔(すなわち、離間距離)を算出(演算)する。この算出処理は第1算出処理に相当する。この間隔は、シートクッション14aとシートクッション15a間の距離である。S40では、コントローラECUfは、差Cが最小間隔値E以上か否かを判定する。最小間隔値Eは、大人が後席に乗り込みできる前席と後席の最小間隔である。最小間隔値Eの値は、実験により大人が乗り込みできる間隔を統計的に求めた値である。
S40において、C<Eの場合は、シートクッション14aとシートクッション15a間の間隔は、大人が乗り込みできない距離であるとして、S70に移行して、前後進スイッチSfが操作されているにもかかわらず、コントローラECUfは電動モータMfを停止させてこのフローチャートを終了する。S40において、C≧Eの場合は、シートクッション14aとシートクッション15a間の間隔は、大人が乗り込みできる距離であるとして、S50に移行してコントローラECUfは電動モータMfを前後進スイッチSfの操作方向に応じた回転方向に駆動する。すなわち、前後進スイッチSfが前方操作された場合には、コントローラECUfは、電動モータMfを正転させて、運転席14を前進させる。又、前後進スイッチSfが後方操作された場合には、コントローラECUfは、電動モータMfを逆転させて、運転席14を後進させる。
S60では、運転席14の前進又は後進により、パルスセンサPSfが出力するパルス信号を入力し、入力したパルス信号に基づいて、前記図示しないメモリに格納している前席の現在位置(前席位置)を更新する。すなわち、前席が前進しているならば、前記メモリに格納している現在位置に対して、入力したパルス信号に相当する進んだ距離を加算する。又、前席が後進しているならば、前記メモリに格納している現在位置に対して、入力したパルス信号に相当する後進した距離を減算する。この更新された前席の現在位置(前席位置)は、前記制御周期と同じ制御周期でコントローラECUrに送信され、コントローラECUrでは、入力した前席の現在位置(前席位置)を図示しないメモリに前席の現在位置として更新する。
S60の処理が終了すると、S10に戻る。このようにして、前席である運転席14の位置が変更されると、運転席14とリアシート15の間隔が大人が乗り込みできるか否かが判定されることになり、大人が乗り込みできない間隔である場合には、前席の移動、すなわち、後進が禁止される。
次に、リアシート15の位置調整を行う場合について説明する。
図7(b)は、コントローラECUrが、前後進スイッチSrが前方操作又は後方操作されている間、図7(a)で説明した位置調整プログラムと同じ制御周期で実行する位置調整プログラムのフローチャートである。なお、前記位置調整プログラムは、コントローラECUrが備える図示しないROMに格納されている。
S110及びS120において、コントローラECUrは、自身が備えるメモリから、リアシート15の現在位置Bと運転席14の現在位置Bを読み込む。S130では、コントローラECUrは、|A−B|の差C、すなわち、後席であるリアシート15と運転席14の間隔を算出(演算)する。この算出処理は第2算出処理に相当する。S140では、コントローラECUrは、差Cが最小間隔値E以上か否かを判定する。
S140において、C<Eの場合は、シートクッション14aとシートクッション15a間の間隔は、大人が乗り込みできない距離であるとして、S170に移行して、前後進スイッチSrが操作されているにもかかわらず、コントローラECUrは電動モータMrを停止させてこのフローチャートを終了する。S140において、C≧Eの場合は、シートクッション15aとシートクッション15a間の間隔は、大人が乗り込みできる距離であるとして、S150に移行してコントローラECUrは電動モータMrを前後進スイッチSrの操作方向に応じた回転方向に駆動する。すなわち、前後進スイッチSrが前方操作された場合には、コントローラECUrは、電動モータMrを正転させて、リアシート15を前進させる。又、前後進スイッチSrが後方操作された場合には、コントローラECUrは、電動モータMrを逆転させて、リアシート15を後進させる。
S160では、リアシート15の前進又は後進により、パルスセンサPSrが出力するパルス信号を入力し、入力したパルス信号に基づいて、前記図示しないメモリに格納している後席の現在位置(後席位置)を更新する。すなわち、後席が前進しているならば、前記メモリに格納している現在位置に対して、入力したパルス信号に相当する進んだ距離を加算する。又、後席が後進しているならば、前記メモリに格納している現在位置に対して、入力したパルス信号に相当する後進した距離を減算する。この更新された後席の現在位置(後席位置)は、前記制御周期と同じ制御周期でコントローラECUfに送信され、コントローラECUfでは、入力した後席の現在位置(後席位置)を図示しないメモリに後席の現在位置として更新する。
S160の処理が終了すると、S110に戻る。このようにして、後席であるリアシート15の位置が変更されると、リアシート15と運転席14の間隔が大人が乗り込みできるか否かが判定されることになり、大人が乗り込みできない間隔である場合には、後席の移動、すなわち、前進が禁止される。
本実施形態のシステムでは、下記の特徴を有する。
(1) 本実施形態のシステムのコントローラECUfは、前後進スイッチSf(前席操作スイッチ)が操作された際、前席位置と後席位置の差Cの算出(第1算出処理)を行い、その差Cが運転席14(前席)とリアシート15(後席)間で許容されている最小間隔値E以上の場合に電動モータMf(前席駆動モータ)の駆動制御を行う。又、コントローラECUfは、前席位置と後席位置の差Cが最小間隔値Eに達した場合に電動モータMf(前席駆動モータ)の駆動を停止する。又、コントローラECUr(後席制御手段)は前後進スイッチSr(後席操作スイッチ)が操作された際、前席位置と後席位置との差Cの算出(第2算出処理)を行い、その差Cが最小間隔値E以上の場合に電動モータMr(後席駆動モータ)の駆動制御を行う。又、コントローラECUrは前席位置と後席位置の差Cが最小間隔値となった場合に電動モータMrの駆動を停止する。この結果、本実施形態によれば、リアシート15を前方に移動させる場合、リアシート15の運転席14との間隔を閾値である最小間隔値E以上に狭くなることがなく、リアシート15に乗り込みしやすいとともに、運転席14をリアシート15に移動させる場合においても、同様にリアシート15の運転席14との間隔を最小間隔値E以上に狭くなることがないようにできる。
(2) 本実施形態のシステムでは、パルスセンサPSf,及びパルスセンサPSrが、シートレール12A内に沿って収納配置されたワイヤ65,75を介して、運転席14の前席位置、及びリアシート15の後席位置を検出することができる。又、ワイヤ65,75が、シートレール12A内に収納配置されるため、車両のフロア10からの露出を極力抑えることができ、ワイヤ65,75が邪魔になることはない。
(3) 本実施形態では、一対のシートレール12A,12Bが車幅方向において平行に離間してフロア10に設けられている。そして、一対のシートレール12A,12Bに対して運転席14、リアシート15とがそれぞれ前後方向に離間してスライド自在に配置されている。そして、ワイヤ65は、一方のシートレール12Aを移動可能にそれぞれ挿通されて全体がループ状になるように形成されて、一対の回転体62、プーリー63(第1回転支持体)に前記ループの両端が巻回されて支持されている。そして、回転体62は前席用のパルスセンサPSfを構成している。又、後席用のワイヤ75は、一方のシートレール12Aを移動可能にそれぞれ挿通されて全体がループ状になるように形成されて、一対の回転体72、プーリー73(第2回転支持体)に前記ループの両端が巻回されて支持されている。そして、回転体72は後席用のパルスセンサPSrを構成している。この欠か、本実施形態では、フロア10に運転席14及びリアシート15に共通の一対のシートレールが配置された車両において、上記(2)の効果を実現できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を、図8を参照して説明する。本実施形態では第1実施形態と異なる構成について説明し、第1実施形態の構成と同一又は相当する構成については、第1実施形態で説明した構成に付した符号を付してその説明を省略する。
第2実施形態は、図8に示すように、前席用のシートレールと後席用のシートレールとが個別にそれぞれ設けられているところが、第1実施形態と異なっている。すなわち、図8に示すように、運転席14用には前席用の一対のシートレール12Afが車幅方向にそれぞれ互いに平行に配置されるとともに、リアシート15用には一対のシートレール12Arが車幅方向にそれぞれ互いに平行に配置されている。なお、図8では、車両の最も右側に位置するシートレール12Afと、後席用の一対のシートレール12Arのみが図示されている。図示はしないが、助手席16用、及びリアシート17用にも同様に前席用及び後席用にそれぞれシートレールが設けられている。
そして、図8に示すように、シートレール12Arの後端とシートレール12Arの前端間のフロア10には、プーリー63、73がそれぞれ設けられているところが第1実施形態と異なっている。プーリー63と回転体62に対するワイヤ65のループ状の巻回及びスライダレール20に対するワイヤ65の連結、並びに、プーリー73と回転体72に対するワイヤ75のループ状の巻回及びスライダレール21に対するワイヤ75の連結は、第1実施形態と同様である。又、他のハード構成及びシステムは、第1実施形態と同様に構成されている。従って、第2実施形態では、運転席14(前席)用と、リアシート15(後席)用に車幅方向において平行に配置した一対を一組とした二組のシートレールが設けられている。又、助手席16(前席)用と、リアシート16(後席)用に車幅方向において平行に配置した一対を一組とした二組のシートレールが設けられている。
上記のように構成された第2実施形態は下記の特徴がある。
(1) 第2実施形態では、一対のシートレール12Afに対して運転席14が前後方向に離間してスライド自在に配置され、一対のシートレール12Arに対してリアシート15が前後方向に離間してスライド自在に配置される。
又、運転席14用のワイヤ65は一対のシートレール12Af内を移動可能にそれぞれ挿通されて全体がループになるように形成されて、一対の回転体62,プーリー63(第1回転支持体)にループの両端が巻回されて支持されている。そして、回転体62が前席用のパルスセンサPSfを構成する。又、リアシート15用のワイヤ75は一対のシートレール12Ar内を移動可能にそれぞれ挿通されて全体がループになるように形成されて、回転体72,プーリー73(第2回転支持体)にypループの両端が巻回されて支持されており、回転体72がパルスセンサPSrを構成する。この結果、本実施形態では、フロア10に前席用と後席用に一対を一組とする二組のシートレールが配置された車両において、第1実施形態の(2)と同様の効果を実現できる。
(第3実施形態)
次に第3実施形態を図9を参照して説明する。第3実施形態は、各パルスセンサの構成が図9に示すように巻き取り形のパルスセンサに変更されているところが第1実施形態と異なっている。図9は、パルスセンサPSfを巻き取り形のパルスセンサとして例が示されている。巻き取り形のパルスセンサは、図9に示すように、パルスセンサ本体100に対して索条体としてのワイヤ65を巻き取りる回転体110が回転自在に支持されている。パルスセンサ本体100には、図示しないスプリングが設けられており、前記スプリングにより、前記回転体110が巻き取り方向に常時付勢されている。この巻き取り形の回転パルスセンサは、一端が、回転体110に止着され、他端がスライダレール20に止着されている。又、パルスセンサPSrについても、図示しないが、パルスセンサ本体100と回転体110と同様の構成を備えるとともにワイヤ75の両端がそれぞれ図示しない回転体とスライダレール21に止着された構成であるため、説明を省略する。他のシステムの構成は第1実施形態と同様に構成されている。このようにパルスセンサが構成されていても、システムは第1実施形態と同様の効果を奏する。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態を図10を参照して説明する。第1実施形態では、システムが2つのコントローラを備えていたが、第4実施形態では、システムの代わりに、電動シートスライド制御装置が設けられているところが第1実施形態と異なっている。
本実施形態では、ハード構成は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。そして、本実施形態では、電動シートスライド制御装置は、前席である運転席14と、後席のリアシート15用の電動モータMf,Mrを制御するためと、前席である助手席16と、後席のリアシート17の電動モータMf,Mrを制御するために、2つ設けられている。
各電動シートスライド制御装置は、図10に示すように1つのコントローラECUと、コントローラECUに対して電気的にそれぞれ接続されたパルスセンサPSr及びパルスセンサPSr、前後進スイッチSf及び前後進スイッチSr、並びに電動モータMf及び電動モータMrとにより構成されている。コントローラECUは制御手段に相当する。
本実施形態では、コントローラECUは、前後進スイッチSfが前方操作又は後方操作すると、図示しないROMに格納された位置調整プログラムに従って図7(a)に示すフローチャートを実行する。又、コントローラECUは、前後進スイッチSrが前方操作又は後方操作されると、図示しないROMに格納された位置調整プログラムに従って図7(b)に示すフローチャートを実行する。
なお、本実施形態では、前席位置及び後席位置の更新が行われた場合、その更新された各現在位置は、自身が備える書き換え可能であるとともに不揮発性のメモリに格納される。すなわち、1つのコントローラECUでそれぞれの前席位置及び後席位置を算出するため、第1実施形態と異なり、他のコントローラと交信しないところが、第1実施形態の位置調整プログラムと異なる。
第4実施形態は下記の特徴を有する。
(1) 本実施形態の電動シートスライド制御装置は、運転席14(助手席16)を検出するパルスセンサPSfと、リアシート15(リアシート17)を検出するパルスセンサPSrを備える。又、コントローラECU(制御手段)は、前後進スイッチSf(前席操作スイッチ)が操作された際には、前席位置と後席位置の差Cを算出し、その差が前席と後席間で許容されている最小間隔値E以上の場合に電動モータMf(前席駆動モータ)の駆動制御を行う。又、前席位置と後席位置の差Cが最小間隔値Eに達した場合に電動モータMfの駆動を停止する。さらに、前後進スイッチSr(後席操作スイッチ)が操作された際には、前席位置と後席位置との差Cを算出し、その差Cが最小間隔値E以上の場合に電動モータMr(後席駆動モータ)の駆動制御を行う。前席位置と後席位置の差Cが最小間隔値Eに達した場合に電動モータMrの駆動を停止する。この結果、本実施形態によれば、第1実施形態の(1)と同様の効果を奏する。
(2) 本実施形態の電動シートスライド制御装置においても、パルスセンサPSf,及びパルスセンサPSrが、シートレール12A内に沿って収納配置されたワイヤ65,75を介して、運転席14の前席位置、及びリアシート15の後席位置を検出することができる。又、ワイヤ65,75が、シートレール12A内に収納配置されるため、車両のフロア10からの露出を極力抑えることができ、ワイヤ65,75が邪魔になることはない。
なお、本発明の実施形態は前記実施形態に限定されるものではなく、下記のように変更しても良い。
・ 第1実施形態では索条体は、ワイヤとしたが、タイミングベルトに変更してもよい。
・ ワイヤを巻回するプーリー63,73、及びパルスセンサPSf,PSrの配置のシートレール12Aに対する前方及び後方の配置は、反対にしてもよい。
・ 第1実施形態では、シートレール12A内にそれぞれワイヤ65、ワイヤ75をそれぞれ収納したが、シートレール12A内にワイヤ65を収納配置するとともにシートレール12B内にワイヤ75を収納配置し、かつ、ワイヤ75を巻回するパルスセンサPSrとプーリー73を、シートレール12Bの前方及び後方に配置してもよい。
或いは、シートレール12A内にワイヤ75を収納配置するとともにシートレール12B内に、ワイヤ65を収納配置し、かつ、ワイヤ65を巻回するパルスセンサPSfとプーリー63を、シートレール12Bの前方及び後方に配置してもよい。
・ 第3実施形態のパルスセンサの構成を第2実施形態、及び第4実施形態のパルスセンサとして採用してもよい。
・ 第4実施形態の電動シートスライド制御装置を第2実施形態のハード構成、或いは第3実施形態の構成を採用してもよい。
・ 前記実施形態のシステム又は電動シートスライド制御装置は、前後に3列シート以上を有する車両に適用したり、前席と後席とがそれぞれ電動パワーシートとなっている車両に適用できる。
C…差、E…最小間隔値、PSf,PSr…パルスセンサ、10…フロア、
12A,12B,12Af,12Ar,13A,13B…シートレール、
61,71,100…パルスセンサ本体、
62,72,110…回転体。

Claims (5)

  1. 前席に設けられた前席駆動モータを前席操作スイッチの操作に基づいて駆動制御することにより、車両のフロアのシートレールに沿って前記前席を前後にスライド移動させる前席制御手段と、後席に設けられた後席駆動モータを後席操作スイッチの操作に基づいて駆動制御することにより、前記フロアのシートレールに沿って前記後席を前後にスライド移動させる後席制御手段とを備えた電動シートスライド制御システムにおいて、
    前席位置を検出する前席位置検出手段と、後席位置を検出する後席位置検出手段を備え、前記前席制御手段は、前記前席操作スイッチが操作された際、前記前席位置と前記後席位置の差の第1算出処理を行い、その差が前席と後席間で許容されている最小間隔値以上の場合に前記前席駆動モータの駆動制御を行うとともに前記最小間隔値に達した場合に前席駆動モータの駆動を停止し、前記後席制御手段は前記後席操作スイッチが操作された際、前記前席位置と前記後席位置との差の第2算出処理を行い、その差が前記最小間隔値以上の場合に前記後席駆動モータの駆動制御を行うとともに前記最小間隔値となった場合に後席駆動モータの駆動を停止し、
    前記前席位置検出手段はパルスセンサであり、前記シートレール内に沿って収納配置された前席用の索条体が、前席に止着されて、前席の前後の移動により、前記前席用の索条体を介して前記パルスセンサが前席位置を検出するものであり、
    前記後席位置検出手段はパルスセンサであり、前記シートレール内に沿って収納配置された後席用の索条体が、後席に止着されて、後席の前後の移動により、前記後席用の索条体を介して前記パルスセンサが後席位置を検出するものであることを特徴とする電動シートスライド制御システム。
  2. 車幅方向において平行に離間した一対のシートレールが車両のフロアに設けられて、前記一対のシートレールに対して前記前席と前記後席とがそれぞれ前後方向に離間してスライド自在に配置されており、前記前席用の索条体は前記一対のうち、一方のシートレール内を移動可能にそれぞれ挿通されて全体がループ状になるように形成されて、一対の第1回転支持体に前記ループの両端が巻回されて支持されており、前記第1回転支持体の1つが前席用の前記パルスセンサを構成し、
    前記後席用の索条体は、前記一対のシートレールの内、一方のシートレール内を移動可能にそれぞれ挿通されて全体がループ状になるように形成されて、一対の第2回転支持体に前記ループの両端が巻回されて支持されており、前記第2回転支持体の1つが後席用の前記パルスセンサを構成することを特徴とする請求項に記載の電動シートスライド制御システム。
  3. 車幅方向において平行に離間した一対を一組とする二組のシートレールが、前席用と後席用に個別にそれぞれ配置され、
    前席用の一対のシートレールに対して前記前席が前後方向にスライド自在に配置され、
    後席用の一対のシートレールに対して前記後席が前後方向にスライド自在に配置され、
    前記前席用の索条体は前記前席用の一対のシートレール内を移動可能にそれぞれ挿通されて全体がループになるように形成されて、一対の第1回転支持体に前記ループの両端が巻回されて支持されており、前記第1回転支持体の1つが前席用のパルスセンサを構成し、
    前記後席用の索条体は前記後席用の一対のシートレール内を移動可能にそれぞれ挿通されて全体がループになるように形成されて、一対の第2回転支持体に前記ループの両端が巻回されて支持されており、前記第2回転支持体の1つが後席用のパルスセンサを構成していることを特徴とする請求項に記載の電動シートスライド制御システム。
  4. 前記前席位置検出手段及び後席位置検出手段を構成するパルスセンサは、前記索条体を
    前記索条体を巻く方向に付勢力が付与された回転体と、前記回転体の巻回方向の回転並びに反巻回方向の回転に応じてパルス信号を発生するパルスセンサ本体を含むことを特徴とする請求項に記載の電動シートスライド制御システム。
  5. 前席に設けられた前席駆動モータを前席操作スイッチの操作に基づいて駆動制御することにより、車両のフロアのシートレールに沿って前記前席を前後にスライド移動させるとともに、後席に設けられた後席駆動モータを後席操作スイッチの操作に基づいて駆動制御することにより、前記フロアのシートレールに沿って前記後席を前後にスライド移動させる制御手段を備えた電動シートスライド制御装置において、
    前席位置を検出する前席位置検出手段と、後席位置を検出する後席位置検出手段を備え、前記制御手段は、前記前席操作スイッチが操作された際には、前記前席位置と前記後席位置の差を算出し、その差が前席と後席間で許容されている最小間隔値以上の場合に前記前席駆動モータの駆動制御を行うとともに前記最小間隔値に達した場合に前席駆動モータの駆動を停止し、前記後席操作スイッチが操作された際には、前記前席位置と前記後席位置との差を算出し、その差が前記最小間隔値以上の場合に前記後席駆動モータの駆動制御を行うとともに前記最小間隔値となった場合に後席駆動モータの駆動を停止し、
    前記前席位置検出手段はパルスセンサであり、前記シートレール内に沿って収納配置された前席用の索条体が、前席に止着されて、前席の前後の移動により、前記前席用の索条体を介して前記パルスセンサが前席位置を検出するものであり、
    前記後席位置検出手段はパルスセンサであり、前記シートレール内に沿って収納配置された後席用の索条体が、後席に止着されて、後席の前後の移動により、前記後席用の索条体を介して前記パルスセンサが後席位置を検出するものであることを特徴とする電動シートスライド制御装置。
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