JP3910561B2 - 車両用シートの収納構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フロントシートの後方に配置した最後部のリヤシートを電動で収納・復帰させる車両用シートの収納構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のなかには6〜7人が乗車できるようにフロントシートの後方に第1リヤシートと第2リヤシートとを備えたものがあり、例えば第2リヤシートを折り畳んで車室内に大きな空間を形成するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実開平5―40029号公報(第5−6頁、図3)
【0004】
図39は特許文献1の図3の断面図である。なお、符号を振り直した。
車両用シートの収納構造300は、自動車の最後部に備えた第2リヤシート301を、通常乗員302が座ることができるように実線で示す位置(以下、「着座位置」という)配置しておき、例えば車室303内に大きな荷物を載せる際には、第2リヤシート301を後方のフロア収納凹部304に収納するように構成している。
この車両用シートの収納構造300をフロア収納凹部304に収納する一例を次図で詳しく説明する。
【0005】
図40(a)〜(c)は従来の車両用シートの収納構造の作用を説明する図である。
(a)において、車両用シートの収納構造300の第2リヤシート301をフロア収納凹部304に収納する際には、先ず、シートバック306を矢印の如く前倒して、シートクッション307と重ね合わせる。
【0006】
(b)において、シートクッション307と重ね合わせたシートバック306からヘッドレスト308を外して車室303内に備えたヘッドレスト収納部309((b)参照)に収納する。
次に、シートクッション307を支軸部310を軸にして矢印の如くシートバック306と一体的に後方にスイング(揺動)させる。
(c)において、シートクッション307およびシートバック306(第2リヤシート301)をフロア収納凹部304に収納する。
【0007】
ここで、第2リヤシート301はそれ自体が比較的重量物であり、第2リヤシート301を人手で車体後方にスイングさせてフロア収納凹部304に収納するためには、大きな操作力が必要になる。
加えて、第2リヤシート301をフロア収納凹部304に収納する際に、第2リヤシート301のロックを解除しながら人手でスイングさせる必要がある。
【0008】
このため、第2リヤシート301をフロア収納凹部304に収納する際に、手間が比較的かかり、その点で改良の余地があった。
この不具合を改良する手段として、例えば第2リヤシート301をフロア収納凹部304に電動で収納し、さらにフロア収納凹部304に収納した第2リヤシート301のうちの、シートクッション307を、電動で着座位置まで戻すことが考えられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、シートクッション307を着座位置に戻した際に、シートクッション307を着座位置にロックする必要がある。
シートクッション307をロックするために、シートクッション307にラッチを設け、このラッチが係合するストライカをフロアに設け、シートクッション307を着座位置に配置した際に、ラッチをストライカに係止させる。
【0010】
ここで、ラッチやストライカには加工公差や組立公差があるため、ラッチをストライカに係止させた際に、ラッチとストライカとの間に僅かな隙間が発生することが考えられる。
ラッチとストライカとの間に僅かな隙間があると、走行中の振動でラッチとストライカとが干渉して振動音が発生する。
【0011】
ラッチとストライカとの干渉音をなくすために、例えばフロアとシートクッションとの間に弾性部材を設け、この弾性部材でシートクッションを上方に押圧する方法が考えられる。
フロアとシートクッションとの間に設ける弾性部材としては、フロアとシートクッションとの間の間隔が狭いことを考慮して、弾性ゴムを用いることが好ましい。
弾性ゴムをフロアに設けることで、シートクッションを上方に押圧することで、弾性ゴムの弾撥力でラッチをストライカに確実に当接させて、ラッチとストライカとの干渉音を防ぐことが可能になる。
【0012】
しかし、弾性ゴムは低温領域になると硬くなってしまい、弾性ゴムの弾撥力が損なわれる虞がある。
このため、弾性ゴムでシートクッションを上方に押圧することが難しくなり、ラッチとストライカとの間に僅かな隙間が発生、走行中の振動でラッチとストライカとが干渉して振動音が発生することが考えられる。
【0013】
そこで、本発明の目的は、シートクッションを着座位置に配置した際に、ラッチをストライカに確実に係止させて、振動音の発生を防ぐことができる車両用シートの収納構造を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、ストライカとラッチとからなるクッションロック機構で、フロアとシートクッションとを繋ぐように構成し、このクッションロック機構をロック状態にすることでフロアにシートクッションを結合し、クッションロック機構をアンロック状態にすることでフロアからシートクッションを分離する車両用シートの収納構造において、前記ストライカと一体的に設けられ、前記ロック状態において、前記ラッチが取り付けられたブラケットを金属製のスプリングでフロアから離間するように押し上げて前記ストライカと前記ラッチとを係止状態に保つシートクッション押上げ機構を備え、前記シートクッション押上げ機構で前記ストライカと前記ラッチとを係止状態に保つことで、前記ストライカおよび前記ラッチ間のガタをなくすことを特徴とする。
【0015】
シートクッション押上げ機構に金属製のスプリングを採用し、この金属製のスプリングで、ラッチが取り付けられたブラケットをフロアから離間するように押し上げる。金属製のスプリングは、低温領域においても弾性ゴムのように、弾撥力が損なわれることがない。
よって、金属製のスプリングのばね力(弾撥力)でラッチとストライカとを確実に係止させ、ラッチおよびストライカ間のガタをなくした状態で、シートクッションを車体フロアに確実に係止させることができる。
【0016】
また、シートクッションを着座位置に戻す際に、ラッチが取り付けられたブラケットがシートクッション押上げ機構に当たって当接力が発生するが、発生した当接力を、金属製のスプリングの弾性変形で吸収することができる。
【0017】
請求項2において、シートクッション押上げ機構は、前記ストライカが取り付けられたベースに一体的に支持部材を設け、この支持部材に、前記ブラケットを押し上げる押上部材を支持ピンを介してスイング自在に取り付け、この押上部材を前記スプリングで前記ブラケットへ向けてスイングさせるように構成したことを特徴とする。
【0018】
このように、シートクッション押上げ機構を、支持部材、支持ピン、押上部材やスプリングなどのコンパクトな部材で構成することで、簡素で、コンパクトにすることができる。
よって、シートクッション押上げ機構を比較的小さな空間に配置することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る車両用シートの収納構造を備えた車両を示す概略図である。
車両10は、車室11を構成するフロア12にドライバーシートおよびパッセンジャシートからなるフロントシート13を備え、フロントシート13の後方に第1リヤシート14を備え、第1リヤシート14の後方に第2リヤシート(車両用シート)15の姿勢を変更させてフロア収納凹部16内に収納する車両用シートの電動収納構造(車両用シートの収納構造)20を備える。
第2リヤシート15は、シートバックを左右独立させた状態に構成したものである。
以下、車両用シートの電動収納構造20について詳細に説明する。
【0020】
図2は本発明に係る車両用シートの収納構造を示す斜視図である。
車両用シートの電動収納構造20は、第2リヤシート15を備える。第2リヤシート15は、フロア12上にシートクッション21を設け、シートクッション21の後部に前倒・後倒可能に左右のシートバック(シートバック)22,23を設け、左シートバック22の頂部に前倒・後倒可能に左ヘッドレスト24を設け、右シートバック23の頂部に前倒または後倒可能に右ヘッドレスト25を設けたものである。
第2リヤシート15の後方で、かつ第2リヤシート15の側面から離れた部位にシート操作ボタン26(図7、図8も参照)を備える。
【0021】
図3は本発明に係る車両用シートの収納構造を詳細に示す斜視図である。
車両用シートの電動収納構造20は、シートクッション21(図2参照)を構成するクッションフレーム27の左右後端部にそれぞれ左右の支持軸(支持軸)31,32を取り付け、右支持軸32を取付部材33を介してフロア12に回転自在に取り付けるとともに、左支持軸31を揺動駆動機構35に取り付け、この揺動駆動機構35をフロア12に取り付けたものである。
【0022】
また、車両用シートの電動収納構造20は、クッションフレーム27の左右前端部に左右のクッションロック機構(クッションロック機構)36,37をそれぞれ備え、クッションフレーム27の左右の着座部位38,39を外した中央部位41(図2参照)に制御部42を備える。
具体的には、制御部42から3本の脚部46・・・を延ばし、3本の脚部46・・・をボルト43・・・、ナット45・・・(・・・は複数を示す)などの連結部材で、クッションフレーム27の略中央に取り付けたものである。
【0023】
制御部42の上方にカバー部材としてドーム型のフレーム48で備えることにより、制御部42をドーム型のフレーム48で覆う。これにより、ドーム型のフレーム48で制御部42を保護する。
なお、ドーム型のフレーム48はボルト43・・・、ナット45・・・で共締めされている。
この制御部42は、一例として、外枠を矩形状の箱体に形成し、図2に示すようにシートクッション21の中央部位41に内蔵したものである。
【0024】
なお、実施形態においては、制御部42をボルト43・・・、ナット45・・・で取り付けた例について説明したが、その他の手段で制御部42を取り付けることも可能である。
また、実施形態においては、制御部42の外枠を矩形状の箱体として説明するが、制御部42の形状はこれに限るものではなくその他の形状を採用することも可能である。
【0025】
制御部42をシートクッション21の着座部位38,39を外した中央部位41(図2参照)に内蔵したので、乗員は、シートクッション21のうちの、制御部42から離れた部位(すなわち、着座部位38,39)に座ることができる。
よって、乗員が第2リヤシート15に座った際に、制御部42が乗員の座り心地を損なわせることはない。
【0026】
さらに、車両用シートの電動収納構造20は、クッションフレーム27の後端部左側に、左リクライニングアジャスタ50を介して左シートバック22(図2参照)の左バックフレーム51を車体前後方向に揺動自在に取り付けるとともに、クッションフレーム27の後端部右側に、右リクライニングアジャスタ53を介して右シートバック23(図2参照)の右バックフレーム54を車体前後方向に揺動自在に取り付けたものである。
【0027】
加えて、車両用シートの電動収納構造20は、左リクライニングアジャスタ50の左ロック機構(ロック機構)56を解除する左ロック解除機構57を左バックフレーム51に取付ブラケット58を介して設け、右リクライニングアジャスタ53の右ロック機構(ロック機構)61を解除する右ロック解除機構62を右バックフレーム54に取付ブラケット63を介して設け、シート操作ボタン26を左シートバック22(図2参照)の後方の室内装飾用のガーニッシュ18(図7、図8参照)に設けたものである。
【0028】
揺動駆動機構35は、クッション用駆動モータ(アクチュエータ)65の回転を減速ギヤ群66(図6参照)を介して左支持軸31に伝えることで、例えばクッション用駆動モータ65を逆転させることで左支持支軸31を正転させ、クッション用駆動モータ65を正転させることで左支持軸31を逆転させるものである。
クッション用駆動モータ65および減速ギヤ群66をブラケット123を介してフロア12に取り付ける。クッション用駆動モータ65を第1ハーネス68を介して制御部42に接続する。
【0029】
左クッションロック機構36は、図12に示すクッションロックアクチュエータ70、ロック/リリース検知スイッチ71およびラッチスイッチ72を備える。
クッションロックアクチュエータ70、ロック/リリース検知スイッチ71およびラッチスイッチ72を第2ハーネス73を介して制御部42に接続する。
なお、右クッションロック機構37は、左クッションロック機構36と同じ構成なので、右クッションロック機構37の構成部材に左クッションロック機構36と同じ符号を付して説明を省略する。
【0030】
左リクライニングアジャスタ50の左ロック機構56は、図13に示すロックオン検知スイッチ75、前倒れ検知スイッチ76、ロックオフ検知スイッチ77を備える。
ロックオン検知スイッチ75、前倒れ検知スイッチ76、ロックオフ検知スイッチ77を第3ハーネス78を介して制御部42に接続する。
なお、右ロック機構61は、左ロック機構56と同じ構成なので、右ロック機構61の構成部材に左ロック機構56と同じ符号を付して説明を省略する。
【0031】
左ロック解除機構57は、図13に示すように駆動モータ(アクチュエータ)80、上・下のホールセンサ81,82を備える。
なお、右ロック解除機構62は、左ロック解除機構57と同じ構成なので、右ロック解除機構62の構成部材に左ロック解除機構57と同じ符号を付して説明を省略する。
駆動モータ80、上・下のホールセンサ81,82を第4ハーネス83を介して制御部42に接続する。
【0032】
シート操作ボタン26で操作する収納スイッチ28および復帰スイッチ29に、第5ハーネス85を介して制御部42に接続する。第5ハーネス85は、途中から第1ハーネス68と一体に制御部42まで延ばしたものである。
シート操作ボタン26は、収納操作部26aおよび復帰操作部26bを備えている。収納操作部26aを押すことにより収納スイッチ28をオンにすることができ、復帰操作部26bを押すことにより復帰スイッチ29をオンにすることができる。
【0033】
図4は本発明に係る車両用シートの収納構造の車両用シートを車体から分解した状態を示す斜視図である。
左右のリヤメンバー(リヤメンバー)91,92を車幅方向に所定間隔をおいて配置し、これらのリヤメンバー91,92間にフロア12を設け、フロア12のうちの、左リヤメンバー91の上方部位93に揺動駆動機構35を取り付け、揺動駆動機構35から左支持軸31を車体中心に向けて延ばし、フロア12のうちの、右リヤメンバー92の上方部位94に取付部材33を取り付け、取付部材33から右支持軸32を車体中心に向けて延ばし、左右の支持軸31,32を同軸上に配置する。
【0034】
左右の支持軸31,32の端部に左右の取付プレート96,97をそれぞれ取り付け、左右のプレート96,97をシートクッション21の左右側の底部(底部)98,99にそれぞれ取付ボルト101・・・で矢印の如く取り付ける。
これにより、シートクッション21を左右の支持軸31,32を軸にして前後方向に揺動することができる。
【0035】
シートクッション21を左右の支持軸31,32を軸にして前後方向に揺動するので、左右の支持軸31,32には比較的大きな力がかかる。このため、左右の支持軸31,32、すなわち揺動駆動機構35および取付部材33を剛性の高い部位に取り付けることが好ましい。
【0036】
そこで、左リヤホイールハウス(ホイールハウス)102のうちの、揺動駆動機構35近傍の部位に左補強板104を設け、右リヤホイールハウス(ホイールハウス)103のうちの、取付部材33近傍の部位に右補強板105を設けることで、リヤホイールハウス102,103のうちの、左右の支持軸31,32近傍の部位の剛性を高くした。
加えて、左右のリヤメンバー91,92は剛性が高い部材である。
【0037】
このように、リヤホイールハウス102,103のうちの、揺動駆動機構35や取付部材33近傍の部位の剛性を高くし、かつ剛性の高い左右のリヤメンバー91,92に揺動駆動機構35や取付部材33を取り付けることで、左右の支持軸31,32の取付精度を好適に維持することができる。
これにより、シートクッション21を着座位置P1(図2に示す位置)と収納位置P2(図33参照)との間で円滑に揺動することができる。
【0038】
ところで、シートクッション21を着座位置P1に戻した際に、シートクッション21を着座位置P1にロックするために、シートクッション21にラッチ167,167(手前側は図12参照、奥側は図示せず)を設けるとともに、フロア12に左右のストライカ107,107(左ストライカ107は図10、図12参照)を設けて、シートクッション21を着座位置P1に戻した際に、ラッチ167,167を左右のストライカ107,107に係止させる必要がある。
【0039】
しかし、シートクッション21を電動で着座位置P1まで戻した際に、シートクッション21を手動操作で戻す場合と比較して、左右のストライカ107,107にラッチ167,167が比較的強い力で当接することが考えられる。
そこで、フロア12のうちの、右リヤメンバー92の上方部位112で、かつ取付部材33の前方に右ストライカ107を取り付けるとともに、フロア12のうちの、左リヤメンバー91の上方部位111(図10、図12参照)で、かつ揺動駆動機構35の前方に左ストライカ107(図10、図12参照)を取り付けた。
【0040】
さらに、左右のストライカ107,107の近傍にクラスメンバー115を設けた。このクロスメンバー115は、フロア12上に配置し、左右のリヤホイールハウス102,103の補強を兼ねた左右のガセット(ガセット)116,116(左ガセット116は図18参照)に左右端部(端部)115a,115a(左端部115aは図18参照)をそれぞれ連結したものである。
【0041】
左右のガセット116,116を、比較的大きく形成することで左右のガセット116,116にかかる力を好適に分散させる。さらに、比較的大きな左右のガセット116,116を左右のリヤホイールハウス102,103に取り付けることで、左右のリヤホイールハウス102,103を補強することができる。
よって、左右のリヤホイールハウス102,103の剛性を高めることができる。
【0042】
左右のリヤメンバー91,92は剛性が高い部材であり、さらに左右のストライカ107,107の近傍に補強部材としてクロスメンバー115を設けたので、左右のストライカ107,107の周囲の剛性を高めることができる。
さらに、クロスメンバー115の左右端115a,115aを、左右のリヤホイールハウス102,103の補強を兼ねた左右のガセット116,116にそれぞれ連結することで、左右のガセット116,116で、左右のリヤホイールハウス102,103のうちの、左右のストライカ107,107近傍部位の剛性を高めることができる。
よって、左右のストライカ107,107にラッチ167,167(図12参照)が比較的強い力で当接した場合でも、左右のストライカ107,107を所定の位置に好適に保持することができる。
【0043】
クロスメンバー115の中央に開口部115bを形成し、開口部115bにリヤ席用エアコンディショナ(図示せず)のエアダクト117(想像線で示す)を取り付ける。
なお、エアダクト117については後述する。
【0044】
図5は本発明に係る車両用シートの収納構造の右支持軸にスプリングを取り付けた状態を示す斜視図である。
図4に示すフロア12のうちの、右リヤメンバー92の上方部位94に取付部材33を取付ボルト118,118で取り付け、取付部材33に右支持軸32を回転自在に取り付け、右支持軸32の先端部に右取付プレート97を固定し、取付部材33から突出した右支持軸32にコイル状のスプリング121を取り付け、スプリング121の一端部121aを取付部材33の差込孔33a,33aに差し込み、スプリング121の他端部121bを右取付プレート97の差込孔97aに差し込む。
【0045】
なお、左取付プレート97をシートクッション21の右側底部99(図4も参照)に取付ボルト101・・・で取り付けることで、シートクッション21を右支持軸32を軸にして着座可能な着座位置P1(図24(a)参照)と収納位置P2(図33参照)との間で揺動することができる。
【0046】
このように、右支持軸32にスプリング121を付設することで、シートクッション21が着座位置P1から収納位置P2へ向かうに連れてスプリング121の反発力が矢印Fo1で示すように漸次増加する。
すなわち、シートクッション21を着座位置P1に配置した状態(図示の位置)において、スプリング121の反発力は矢印Fo1で示すように最小になる。一方、シートクッション21を後方の収納位置P2まで揺動すると、スプリング121の反発力は矢印Fo1で示すように最大になる。
右支持軸32にスプリング121を付設した理由は図31(b)〜図32で詳しく説明する。
【0047】
なお、スプリング121の反発力の調整は、上述した例に限らない。例えば、スプリング121に加えて、スプリング121の反発力と反対向きの反発力を有するスプリングを備えることで、シートクッション21を着座位置P1から中間位置まで後方にスイングさせた状態で反発力が略0となり、中間位置から収納位置P2まで揺動した際に反発力が矢印Fo1で示すように最大になるように調整してもよい。
【0048】
図6は本発明に係る車両用シートの収納構造の揺動駆動機構を示す斜視図である。
揺動駆動機構35は、ブラケット123に減速ギヤ群66を配置し、このブラケット123の外側面(側面)で、かつ減速ギヤ群66の上方に、減速ギヤ群66を駆動するクッション用駆動モータ65(アクチュエータ)を縦向きに配置した。
この揺動駆動機構35は、クッション用駆動モータ65の回転を減速ギヤ群66を介して左支持軸31に伝えるものである。
【0049】
減速ギヤ群66は、クッション用駆動モータ65の駆動シャフト126にピニオンギヤ127を取り付け、このピニオンギヤ127に第1中間ギヤ128を噛み合わせ、この第1中間ギヤ128と同軸上に第2中間ギヤ129を設け、この第2中間ギヤ129に第3中間ギヤ131を噛み合わせ、第3中間ギヤ131に第4中間ギヤ132を噛み合わせ、第4中間ギヤ132を左支持軸31に取り付ける。
【0050】
左支持軸31の端部には左取付プレート96を取り付け、この左取付プレート96をシートクッション21の左側底部98(図4参照)に取り付ける。
これにより、シートクッション21(図2、図4参照)を左支持軸31を軸にして着座位置P1(図24(a)参照)と収納位置P2(図33参照)との間で揺動することができる。
【0051】
この揺動駆動機構35によれば、クッション用駆動モータ65を逆転させることで、ピニオンギヤ127を矢印aの如く回転し、ピニオンギヤ127の回転で第1中間ギヤ128を矢印bの如く回転する。
第1中間ギヤ128の回転で第2中間ギヤ129も矢印bの如く回転し、第2中間ギヤ129の回転で第3中間ギヤ131を矢印cの如く回転する。第3中間ギヤ131の回転で第4中間ギヤ132を矢印dの如く回転し、第4中間ギヤ132と一体に左支持軸31を矢印dの如く回転する。
これにより、シートクッション21(図2、図4参照)を左支持軸31を軸にして後方に揺動する。
【0052】
一方、クッション用駆動モータ65を正転することにより、シートクッション21(図2、図4参照)を左支持軸31を軸にして前方に揺動する。
ピニオンギヤ127、第1中間ギヤ128、第2中間ギヤ129、第3中間ギヤ131および第4中間ギヤ132は、カバー134(図7参照)で覆われている。
【0053】
なお、この実施形態では、ブラケット123にカバー134を組み付けて、ピニオンギヤ127、第1中間ギヤ128、第2中間ギヤ129、第3中間ギヤ131および第4中間ギヤ132をカバー134で覆う例について説明するが、ブラケット123およびカバー134を一体化してギヤケースとすることも可能である。
【0054】
図7は本発明に係る車両用シートの収納構造の揺動駆動機構をフロアに取り付けた状態を示す斜視図である。
揺動駆動機構35を、フロア12のうちの、左リヤホイールハウス102の後方で、かつ左リヤメンバー91(図4参照)の上方部位93に取り付け、揺動駆動機構35から左支持軸31を車体中心に向けて延ばし、左支持軸31の先端部に左取付プレート96を取り付け、左取付プレート96を取付ボルト101・・・でシートクッション21の左側底部98に取り付ける。
【0055】
ここで、左リヤホイールハウス102の幅W1が比較的大きいので、左リヤホイールハウス102の後方に比較的大きな空間135を確保することができる。
そこで、図6で示すように揺動駆動機構35のクッション用駆動モータ65を、ブラケット123の車体外側に向いた外側面(側面)123a(図4参照)で、かつ減速ギヤ群66の上方にクッション用駆動モータ65を縦向きの状態で配置し、この比較的大きな空間135に収容するようにした。
このように、クッション用駆動モータ65を減速ギヤ群66の外側に配置することで、比較的大きな空間135を有効に利用して、クッション用駆動モータ65を配置することができる。
【0056】
さらに、揺動駆動機構35のクッション用駆動モータ65をブラケット123の外側面123aで、かつ減速ギヤ群66の上方に取り付けることで、揺動駆動機構35の前後方向の幅W2を小さく抑えることができる。
加えて、クッション用駆動モータ65を縦向きに配置することで、駆動モータ35を後方に突出しないように取り付けることができる。
【0057】
よって、左リヤホイールハウス102や揺動駆動機構35などをガーニッシュ18のカバー部18aで覆った際に、カバー部18aの後壁面18bを左リヤホイールハウス102側に近づけて配置できる。
よって、揺動駆動機構35の後方に備える収納スペース138の幅W3を、大きく確保することができる。
この収納スペース138は、第2リヤシート15の後方に設けた荷物置きスペース140の左側部を構成する空間である。よって、収納スペース138の幅W3を大きくすることで、荷物置きスペース140を大きく確保することができる。
【0058】
図8は本発明に係る車両用シートの収納構造の揺動駆動機構をフロアに取り付けた状態を示す斜視図である。
揺動駆動機構35(図7参照)後方に備える収納スペース135の前後方向の幅W3を大きく確保することで、荷物置きスペース140にゴルフバッグ141・・・などの長尺物を横向きに配置することができる。
【0059】
荷物置きスペース140にゴルフバッグ141・・・などの長尺物を横置き可能にすることで、荷物の出し入れが容易になり、使い勝手の向上を図ることができる。
加えて、荷物置きスペース140を大きく確保することで、荷物置きスペース140を多種の用途に合わせて有効に使用することができ、使い勝手をさらに高めることができる。
【0060】
図9は本発明に係る車両用シートの収納構造の揺動駆動機構を説明図であり、(a)は比較例、(b)は実施例を示す。
(a)において、自動車の車室空間を広くするために、例えば、室内装飾用のガーニッシュのカバー部350とリヤサイドパネル(図示せず)との空間351のうちの、車幅方向の空間を狭くすることが考えられる。
この幅の狭い空間に揺動駆動機構352を取り付けるために、揺動駆動機構352は、通常、減速ギヤ群352の後方に駆動モータ353を配置する。
【0061】
減速ギヤ群352の後方に駆動モータ353を配置すると、カバー部350の後壁面350aを左リヤホイール353から大きく離す必要がある。
よって、カバー部350の後壁面350a後方の荷物置きスペース355の前後方向の幅W4が小さくなる。
このため、ゴルフバッグなどの長尺物を荷物置きスペース355に横向きに積むことが難しく、使い勝手の観点から改良の余地が残されていた。
【0062】
(b)において、左リヤホイールハウス102の後方に、比較的大きな空間135が確保できることに留意し、揺動駆動機構35のクッション用駆動モータ65をブラケット123の外側面123aで、かつ減速ギヤ群66(図6、図7参照)の上方にクッション用駆動モータ65を縦置きした。
これにより、クッション用駆動モータ65を後方に突出しないように取り付けて、カバー部18aの後壁面18bを左リヤホイールハウス102側に近づけることができる。
【0063】
よって、カバー部18aの後壁面18b後方の荷物置きスペース140の前後方向の幅W3を大きく確保することができる。
このため、荷物置きスペース140にゴルフバッグ141・・・などの長尺物を横向きに積むことができるので、荷物の出し入れが容易になり、使い勝手の向上を図ることができる。
【0064】
図10は本発明に係る車両用シートの収納構造を備えた車両の断面図である。
フロア12のうちの、左右のリヤメンバー91,92(左リヤメンバー92は図4参照)の上方部位93,94に、それぞれ揺動駆動機構35(図4参照)および取付部材33を取り付け、左右の取付プレート96,97(右取付プレート97は図4参照)をシートクッション21の左右側の底部98,99(右側底部99は図4参照)に取付ボルト101・・・で取り付ける。
これにより、シートクッション21の後部を左右の支持軸31,32(右支持軸32は図4参照)で揺動自在に取り付ける。
【0065】
また、フロア12のうちの、揺動駆動機構35(図4参照)および取付部材33の前方で、かつ左右のリヤメンバー91,92の上方部位111,112に、左右のストライカ107,107(右ストライカ107は図4参照)をそれぞれ取り付ける。
左右のストライカ107,107に左右のクッションロック機構36,37(右クッションロック機構37は図3参照)をそれぞれ係止することで、シートクッション21を着座位置P1にロック状態にする。
【0066】
左右のストライカ107,107の近傍、具体的にはフロア12のうちの、左右のリヤメンバー91,92の上方部位111,112に、シートクッション押上げ機構としての左右のシートクッション押上げ機構145,145(右シートクッション押上げ機構145は図示せず)を設ける。
【0067】
左右のシートクッション押上げ機構145,145は、シートクッション21を着座位置P1に配置した際に、リフト用スプリング146として金属製のスプリングのばね力でシートクッションをフロアから離間するように押し上げる部材である。
なお、左右のシートクッション押上げ機構145,145は同一部材なので、以下、左シートクッション押上げ機構145について説明して、右シートクッション押上げ機構145の説明を省略する。
【0068】
左シートクッション押上げ機構145を、シートクッション21とフロア12との間のシート下空間151に配置するために、シート下空間151を比較的大きく設定する。
このため、シートクッション21前端部21aとフロア12との間の空間152を比較的大きく確保することが可能になる。そこで、この比較的大きな空間152を利用してクロスメンバー115を取り付けるように構成した。
このクロスメンバー115は、フロア12上に配置した補強部材である。
【0069】
さらに、シート下空間151を比較的大きくすることで、この比較的大きな空間151を利用して、リヤ席用エアコンディショナ(図示せず)のエアダクト153を取り付けるように構成した。
エアダクト153の吹出口154を、クロスメンバー115の開口部115b(図4参照)を経て車体前方に向けて延ばす。
【0070】
このように、左シートクッション押上げ機構145のリフト用スプリング146として金属製のスプリングを用いることで、シート下空間151が比較的大きくなっても、空間152にクロスメンバー115を取り付けたり、シート下空間151にエアダクト153を取り付けることで、空間152やシート下空間151を有効に利用することができる。
図中、155は、車室の床面を構成するフロアシートである。
【0071】
図11は本発明に係る車両用シートの収納構造の右シートクッション押上げ機構を示す斜視図である。
左ストライカ107を略コ字形に形成し、左ストライカ107の一対の下端部107a,107aをベース157に取り付け、このベース157に左シートクッション押上げ機構145を、一例として取付ボルト158で取り付ける。
なお、ベース157は、一例として一対のボルトで、フロア12のうちの、左リヤメンバー91(図4参照)の上方部位111に取り付けられる。
【0072】
左シートクッション押上げ機構145は、支持部材159に支持ピン161を介して押上部材162をスイング自在(揺動自在)に取り付け、支持ピン161にコイル状のリフト用スプリング(金属製のスプリング)146を取り付け、リフト用スプリング146の一端部146aを支持部材159に係止させ、リフト用スプリング146の他端部146bを押上部材162に取り付ける。
【0073】
このリフト用スプリング146のばね力で、押上部材162を支持ピン161を軸に矢印の方向にスイングさせて、押上部材162の先端部163を上方に持ち上げる。
ここで、押上部材162を矢印方向に所定角スイングさせた際に、押上部材162の基端部164を支持部材159の当接部159aに当接させる。これにより、押上部材162の先端部163の上昇量を所定位置に規制する。
【0074】
リフト用スプリング146のばね材料は、一例として、ばね鋼、ピアノ線やステンレス鋼のばね材料で形成したものが該当する。
なお、リフト用スプリング146としてコイル状のばねを使用した例について説明したが、ばねの種類はこれに限らないで、例えば板ばねや渦巻きばねなどのその他のばねを使用することも可能である。
【0075】
上述したように、左シートクッション押上げ機構145を、支持部材159、支持ピン161、押上部材162やリフト用スプリング146などのコンパクトな部材で構成することで、簡素で、コンパクトにすることができる。
よって、左シートクッション押上げ機構145を比較的小さな空間に配置することができる。
【0076】
図12は本発明に係る車両用シートの収納構造のクッションロック機構およびシートクッション押上げ機構を示す説明図である。
左クッションロック機構36は、シートクッション21を構成するクッションフレーム27にブラケット166を取り付け、ブラケット166にラッチ167をラッチピン168を介して回転自在に取り付け、ラッチ167に対向する部位にラチェット169をラチェットピン171を介して回転自在に取り付ける。
【0077】
加えて、左クッションロック機構36は、ラチェット169に連結ピン165を介して操作ロッド172の前端部を連結し、操作ロッド172の後端部をスライドピン172aを介して駆動ロッド173の長孔173aにスライド自在に連結することにより、ラチェット169を操作ロッド172を介してクッションロックアクチュエータ70に連結する。
なお、操作ロッド172の後端部をスライドピン172aを介して駆動ロッド173の長孔173aにスライド自在に連結した理由については後述する。
【0078】
さらに、この左クッションロック機構36は、ラチェット169の動作を検知するロック/リリース検知スイッチ71を備え、ラッチ167の動作を検出するラッチスイッチ72を備える。
【0079】
左クッションロック機構36によれば、クッションロックアクチュエータ70で操作ロッド172を引くことにより、ラチェット169をラチェットピン171を軸にして矢印eの如くスイングさせてラッチ167のロックを解除(アンロック状態に)し、フロア12からシートクッション21を分離する。
クッションシート21と一体にブラケット166を上方に持ち上げることにより、ラッチ167がラッチピン168を軸にして矢印fの方向に回転し、ラッチ167の係合溝167aから左ストライカ107を外す。
【0080】
一方、シートクッション21を着座位置P1(図10参照)に戻した際に、左ストライカ107にラッチ167が係止してロック状態になる。これにより、フロア12とシートクッション21とを繋ぎ、シートクッション21を着座位置P1に保持する。
この状態において、左シートクッション押上げ機構145を構成する押上部材162の先端部163が、左クッションロック機構36のブラケット166の下部166aに当接する。
押上部材162にはリフト用スプリング146のばね力Fo2が矢印の方向に作用しており、このばね力Fo2で、フロア12から離間するようにシートクッション21を押し上げる。
【0081】
ここで、左シートクッション押上げ機構145にリフト用スプリング146として金属製のスプリングを採用し、このリフト用スプリング146で、シートクッション21をフロアから離間するように押し上げる。
リフト用スプリング146として金属製のスプリングを用いることで、リフト用スプリング146は、低温領域においても弾性ゴムのように、弾撥力が損なわれることがない。
【0082】
よって、乗員がシートクッション21に着座していない場合でも、ラッチ167と左ストライカ107とを確実に係止させて、一例としてラッチ167および左ストライカ107間のガタをなくすことができる。
これにより、シートクッション21を着座位置P1(図10参照)に保持した状態を保つことができるので、自動車の走行の際にラッチ167と左ストライカ107とが干渉して振動音が発生することを防ぐことができる。
【0083】
ここで、シートクッション21を着座位置P1に戻す際に、シートクッション21が左シートクッション押上げ機構145に当接して、左シートクッション押上げ機構145に当接力が発生する。
左シートクッション押上げ機構145にリフト用スプリング146を備えることで、左シートクッション押上げ機構145にかかった当接力をリフト用スプリング146で吸収することができる。
これにより、フロアに比較的大きな力がかかることを防ぐことができる。
【0084】
ところで、左クッションロック機構36の操作ロッド172の後端部をスライドピン172aを介して駆動ロッド173の長孔173aにスライド自在に連結することで、クッションロックアクチュエータ70を駆動しなくても、操作ロッド172を手動で後方に引くことができる。
操作ロッド172を手動で後方に引くことにより、クッションロックアクチュエータ70を駆動した場合と同様に、ラチェット169をラチェットピン171を軸にして矢印eの如くスイングさせてラッチ167のロックを解除することができる。
【0085】
なお、本実施形態では、左右のシートクッション押上げ機構145をフロア12側に取り付けた例について説明したが、左右のシートクッション押上げ機構145をシートクッション21側に設けることも可能である。
この場合にも、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0086】
ここで、左シートクッション押上げ機構145前方のフロア12上に、クロスメンバー115を取り付けることで、フロア12の下面からクロスメンバーを除去する。よって、フロア12の下面に、燃料タンク(図示せず)などを配置するために取付空間を大きく確保することができる。
これにより、フロア12の下面に、燃料タンクなどを取り付ける際のレイアウトの自由度を高めることができる。
なお、クロスメンバー115の後方には、リヤ席用エアコンディショナ(図示せず)のエアダクト153を取り付ける。
【0087】
図13は本発明に係る車両用シートの収納構造のリクライニングアジャスタのロック機構およびロック解除機構を説明する図である。
左リクライニングアジャスタ50の左ロック機構56は、ベース174をクッションフレーム27に取付ボルト175・・・で取り付けるとともに、ベース174に回転軸部176を介してプレート177を車体前後方向に揺動自在に取り付け、ベース174の上端部にロック用の第1、第2ギヤ178,179を設け、第1、第2ギヤ178,179に噛み合い可能なロックギヤ181を下揺動レバー182に形成し、下揺動レバー182を下ピン183を介してプレート177に揺動自在に取り付け、下揺動レバー182の先端を押圧する中間揺動レバー184を中間ピン185を介してプレート177に揺動自在に取り付け、中間揺動レバー184の操作ピン186を嵌合孔187に嵌め込んだ上揺動レバー188を上ピン189を介してプレート177に揺動自在に取り付け、下揺動レバー182と上揺動レバー188とに引張りばね191を掛け渡したものである。
【0088】
引張りばね191のばね力で上揺動レバー188を上ピン189を軸にして矢印hの如く付勢することにより、嵌合孔187内の操作ピン186を上揺動レバー188で矢印iの如く押圧する。
これにより、中間揺動レバー184の先端で下揺動レバー182の先端を下方に押し下げることにより、下揺動レバー182のロックギヤ181を第1ギヤ178に噛み合わせる。よって、プレート177を所定位置に保持することができる。
【0089】
また、左リクライニングアジャスタ50の左ロック機構56は、上揺動レバー188の動作を検知するロックオフ検知スイッチ77を備え、プレート177側に設けたカム192で作動させる前倒れ検知スイッチ76を備え、中間揺動レバー184の動作を検知するロックオン検知スイッチ75を備える。
この左ロック機構56の上揺動レバー188に操作ケーブル195を介して左ロック解除機構57を連結する。
【0090】
左ロック解除機構57は、左ロック機構56の上揺動レバー188を操作してロックを解除する操作ケーブル195を備え、この操作ケーブル195を連結部200で二股にし、二股のうちの一方のケーブル(第2ケーブル)201を左自動ロック解除部196に連結し、二股のうちの他方のケーブル(第3ケーブル)202を左手動ロック解除部197を連結することで、左ロック機構56のロック解除を自動/手動の何れでも実施できるようにしたものである。
【0091】
操作ケーブル195は、第1ケーブル198を構成する第1インナケーブル194の先端部194aを連結ピン199を介して上揺動レバー188に連結し、第1インナケーブル194に連結部200を介して第2ケーブル201の第2インナケーブル208および第3のケーブル202の第3インナケーブル209を二股に連結したものである。
加えて、操作ケーブル195は、第2ケーブル201の第2インナケーブル208を左自動ロック解除部196に連結するとともに、第3ケーブル202の第3インナケーブル209を左手動ロック解除部197に連結したものである。
【0092】
左自動ロック解除部196は、左バックフレーム51(図3参照)に取付ブラケット58を取り付け、取付ブラケット58に駆動モータ80を設け、駆動モータ80から昇降シャフト203を突出させ、昇降シャフト203にマグネット204を取り付け、マグネット204の延出部205をガイド206内に差し込み、取付ブラケット58のうちの、昇降シャフト203の上・下端側に対応する部位にそれぞれ上・下のホールセンサ81,82を取り付けたものである。
【0093】
また、左自動ロック解除部196は、昇降シャフト203の先端に連結片207を取り付け、この連結片207に第2インナケーブル208の基端部208bを連結したものである。
【0094】
左手動ロック解除部197は、左シートバック22の背面22aに凹部22b(図4も参照)を形成し、凹部22b内に手動レバー(手動操作部)211を配置し、この手動レバー211の下端部をピン212を介してスイング自在(揺動自在)に取り付け、手動レバー211の下端部にアーム213を延ばし、アーム213の先端部に第3インナケーブル209の基端部209b連結し、ピン202にコイルばね215と取り付け、コイルばね215のばね力で手動レバー211を矢印jの方向に付勢するように構成したものである。
【0095】
ここで、本実施形態では、左手動ロック解除部197の手動レバー211を左シートバック22の背面22aに設けた例について説明したが、手動レバー211は左シートバック22の背面22aに限らないで、その他の部位に適宜設けることが可能である。
【0096】
図14は本発明に係る車両用シートの収納構造の連結部を示す断面図である。連結部200は、筒状のケーシング217内にスライダ218を矢印方向に摺動自在に配置し、スライダ218の中央に第1インナケーブル194の基端部194bを第1ストッパ225で連結し、スライダ218の右端部に第2インナケーブル208の先端部208aを第2ストッパ226で連結し、スライダ218の左端部に第3インナケーブル209の先端部209aを第3ストッパ227で連結することで、第1インナケーブル194に対して第2、第3のインナケーブル208,209を二股に連結したものである。
なお、第2、第3のストッパ226,227はスライダ218の取付孔に対して抜き出し自在に取り付けられている。
【0097】
この連結部200は、第1アウタケーブル219の基端部219aをケーシング217の一端部(下端部)217aに取り付け、ケーシング217の他端部(上端部)217bにキャップ221を被せ、第2アウタケーブル222の先端部222aをキャップ221に取り付け、第3アウタケーブル223の先端部223aをキャップ221に取り付ける。
【0098】
ここで、第1アウタケーブル219と第1インナケーブル194とで第1ケーブル198を構成し、第2アウタケーブル222と第2インナケーブル208とで第2ケーブル201を構成する。また、第3アウタケーブル223と第3インナケーブル209とで第3ケーブル202を構成する。
【0099】
図13に戻って、左ロック解除機構57によれば、第1ケーブル198に連結部200を介して、第2、第3ケーブル201,202を二股に連結し、第2ケーブル201に左自動ロック解除部196を連結し、第3ケーブル202に左手動ロック解除部197を連結することができる。
【0100】
なお、図13において、左ロック解除機構57の左自動ロック解除部196と左手動ロック解除部197とを、操作ケーブル195を介して左ロック機構56に連結した例について説明したが、図3に示す右ロック解除機構62も、左ロック解除機構57と同様に、右自動ロック解除部196と右手動ロック解除部197(図4参照)とを、操作ケーブル195を介して左ロック機構62に連結されている。
なお、右ロック解除機構62は、左ロック解除機構57と同一構成部材なので、左ロック解除機構57と同一符号を付して説明を省略する。
【0101】
また、図3において、理解を容易にするために、左右のロック解除機構57,62として左右の自動ロック解除部196,196のみを図示して、左右の手動ロック解除部197,197を省略した。
【0102】
図15は本発明に係る車両用シートの収納構造のリクライニングアジャスタのロック機構を左自動ロック解除部で解除する例を説明する図である。
左自動ロック解除部196によれば、駆動モータ80を駆動することで、昇降シャフト203を下降し、第2インナケーブル208で連結部200のスライダ218を上方に引き上げる。
この際、第3ストッパ227がスライダ218の取付孔から抜け出し、第3インナケーブル209を静止状態を保つ。
【0103】
スライダ218を上方に引き上げることで、第1ケーブル194を引き上げ、第1ケーブル194で、上揺動レバー188を引張りばね191のばね力に抗して時計回り方向(矢印方向)に回転する。
これにより、下揺動レバー182のロックギヤ181を第1ギヤ178から離して、プレート177を回転軸部176を軸にして車体前後方向に倒すことができる。
【0104】
図16は本発明に係る車両用シートの収納構造のリクライニングアジャスタのロック機構を左手動ロック解除部で解除する例を説明する図である。
左自動ロック解除部196によれば、手動レバー211をコイルばね215のばね力に抗して矢印方向にスイングさせることで、アーム213を矢印の方向に上昇させる。アーム213を矢印の方向に上昇させることで、第3インナケーブル209で連結部200のスライダ218を上方に引き上げる。
この際、第2ストッパ226がスライダ218の取付孔から抜け出し、第2インナケーブル208を静止状態を保つ。
【0105】
スライダ218を上方に引き上げることで、第1ケーブル194を引き上げ、第1ケーブル194で、上揺動レバー188を引張りばね191のばね力に抗して時計回り方向(矢印方向)に回転する。
これにより、下揺動レバー182のロックギヤ181を第1ギヤ178から離して、プレート177を回転軸部176を軸にして車体前後方向に倒すことができる。
【0106】
図13に戻って、左ロック解除機構57によれば、第1ケーブル198に連結部200を介して、第2、第3ケーブル201,202を二股に連結し、第2ケーブル201に左自動ロック解除部196を連結し、第3ケーブル202に左手動ロック解除部197を連結することで、左リクライニングアジャスタ50の左ロック機構56のロック解除を自動/手動の何れでも実施できる。
【0107】
これにより、通常は、左自動ロック解除部196を使用して左ロック機構56のロックを解除して左シートバック22を倒すことができる。
一方、例えば、自動車のメインスイッチがオフの状態、すなわち左自動ロック解除部196の駆動モータ80が駆動しない状態で、左シートバック22を倒したい場合があることも考えられる。
この場合には、左手動ロック解除部197を使用することで、左ロック機構56のロックを解除して左シートバック22を手動で前後に倒すことができる。
【0108】
図3に戻って、左ロック解除機構57の操作ケーブル195を、左シートバック22(図2参照)に内蔵するとともに略S字状に弛ませる。
操作ケーブル195を略S字状に弛ませた状態で左シートバック22に内蔵することで、乗員が左シートバック22にもたれて左シートバック22が変形した場合に、左シートバック22の変形を操作ケーブル195の緩みで吸収することができ、操作ケーブル195が外力で引っ張られることを防ぐことができる。
【0109】
図3においては、操作ケーブル195を略S字状に弛ませて外力で引っ張られることを防ぐ例について説明したが、操作ケーブル195は略S字状に限らないで、例えば略U字状のように他の形状に弛ませても同様の効果を得ることができる。
【0110】
なお、図3においては、左ロック解除機構57の操作ケーブル195について説明したが、右ロック解除機構62の操作ケーブル195も、左ロック解除機構57の操作ケーブル195と同様に、略S字状や略U字状に弛ませることで、同様の効果を得ることができる。
【0111】
次に、車両用シートの電動収納構造20を組み付ける手順を図17〜図22に基づいて説明する。
図17は本発明に係る車両用シートの収納構造の組付け手順を示すフローチャートであり、図中ST××はステップ番号を示す。
ST01;フロアにクロスメンバーを取り付けるとともに、左右のリヤホイールハウスに左右の補強板を取り付ける。
ST02;右支持軸をフロアに取り付けるとともに、右支持軸に設けた右取付プレートを所定角傾斜させた状態に配置し、左支持軸を揺動駆動機構を介してフロアに取り付けるとともに、左支持軸に設けた左取付プレートを所定角傾斜させた状態に配置する。
【0112】
ST03;左右の支持軸に対して所定距離離れた位置に、左右のストライカをそれぞれ取り付ける。
ST04;シートクッション側にシートバックを倒した状態で、シートクッションを左右の取付プレートの傾斜角に合わせて傾斜する。この状態で、左右の取付プレートに向けてシートクッションを移動する。
【0113】
ST05;シートクッションの左側底部に設けた左係止ブラケットを、左取付プレートに係合するとともに、右側底部に設けた右係止ブラケットを、右取付プレートに係合する。
これにより、シートクッションの底部に左右の取付プレートを仮止めする。
【0114】
ST06;シートクッションの底部に左右の取付プレートを仮止めした状態で、シートバックおよびシートクッションを左右の支持軸で支えながらフロア収納凹部まで揺動する。
ST07;シートクッションの左右側の底部に左右の取付プレートを取付ボルトで取り付ける。
以下、ST01〜ST07の内容を詳しく説明する。
【0115】
図18(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造を組み付ける手順を説明する第1組付け工程図である。(a)はST01、(b)はST02についての説明である。
(a)において、フロア12上にクロスメンバー115を配置し、左右のガセット116,116を介して左右のリヤホイールハウス102,103にそれぞれ取り付ける。
また、左右のリヤホイールハウス102,103に左右の補強板104,105を取り付ける。
【0116】
(b)において、フロア12のうちの、左リヤメンバー91の上方部位93に揺動駆動機構35を取り付け、揺動駆動機構35に左支持軸31を設ける。左支持軸31の端部には左取付プレート96が取り付けられている。
さらに、フロア12のうちの、右リヤメンバー92の上方部位94に取付部材33を取り付け、取付部材33に右支持軸32を設ける。右支持軸32の端部には右取付プレート97が取り付けられている。
左右の取付プレート96,97をそれぞれ所定角傾斜させた状態に保つ。
【0117】
ここで、左右の取付プレート96,97をそれぞれ所定角傾斜させた状態とは、例えばシートクッション21を中間位置までスイングさせた位置に、左右の取付プレート96,97を静止させ、この静止位置を所定角傾斜させた状態とすることが好ましい。
左右の取付プレート96,97をそれぞれ所定角傾斜させた状態に保つ方法として、例えばコイル状のスプリング121のばね力を調整する方法が考えられる。具体的には、例えばスプリング121のばね力と反対方向のばね力を備えたスプリングを取り付ける方法が考えられるが、ばね力の調整はこれに限定するものではない。
なお、左右の取付プレート96,97をそれぞれ、治具を使用して所定角傾斜させた状態に保つことも可能である。
【0118】
図19(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造を組み付ける手順を説明する第2組付け工程図である。(a)はST03、(b)はST04についての説明である。
(a)において、位置決め治具230を使用して左右のストライカ107,107を取り付ける。この位置決め治具230は、後端部230aに後端凹部231を形成し、前端部230bに前端凹部232を形成し、後端凹部231と前端凹部232との間の間隔を所定間隔Lに設定したものである。
【0119】
具体的には、フロア12のうちの、左リヤメンバー91(図18(b)参照)の上方部位111で、かつ揺動駆動機構35の前方に左ストライカ107を載せる。
なお、ストライカ107の一対の下端部107a,107a(図11参照)がベース157に取り付けられているので、ベース157を上方部位111に載せると、ストライカ107を上方部位111に立てた状態に配置できる。
【0120】
次に、位置決め治具230の後端凹部231を左支持軸31に嵌め込むとともに、位置決め治具230の前端凹部232を左ストライカ107に嵌め込む。これにより、左ストライカ107を、左支持軸31から所定間隔Lだけ離した位置に位置決めすることができる。
この状態で、ベース157を取付ボルト158(図11も参照)で上方部位111に取り付けることにより、左ストライカ107を固定する。
【0121】
左ストライカ107と同様に、右ストライカ107を、フロア12のうちの、右リヤメンバー92の上方部位112(図4参照)で、かつ取付部材33の前方に固定する。
【0122】
(b)において、シートクッション21側に左右のシートバック22,23(図2参照)を倒した状態で、シートクッション21を左右の取付プレート96,97の傾斜角に合わせて傾斜する。
この状態で、左右の取付プレート96,97に向けてシートクッション21を矢印kの如く水平方向に移動して、シートクッション21の左右の底部98,99を、左右の取付プレート96,97にそれぞれ当接する。
この状態で、シートクッション21を矢印lの如く下降する。
このシートクッション21は、左右の底部98,99に、それぞれ左右の係止ブラケット235,236を備えている。
【0123】
図20(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造を組み付ける手順を説明する第3組付け工程図である。(a),(b)はST05の前部についての説明である。
(a)において、シートクッション21の左係止ブラケット235を、左取付プレート96の係合部96aに向けて矢印lの如く移動する。
左係止ブラケット235は、シートクッション21の左側底部98から高さHだけ浮かせている。よって、左側底部98と左係止ブラケット235との間に、左取付プレート96の係合部96aを差し込むことができる。
【0124】
(b)において、シートクッション21の右係止ブラケット236を、右取付プレート97の係合部97aに向けて矢印lの如く移動する。
右係止ブラケット236は、シートクッション21の右側底部99から高さHだけ浮かせている。よって、右側底部99と右係止ブラケット236との間に、右取付プレート97の係合部97aを差し込むことができる。
【0125】
図21(a)〜(c)は本発明に係る車両用シートの収納構造を組み付ける手順を説明する第4組付け工程図である。(a)〜(c)はST05の後部についての説明である。
(a)において、シートクッション21の左側底部98と左係止ブラケット235との間に、左取付プレート96の係合部96aを差し込むことで、左係止ブラケット235を左取付プレート96の係合部96aに係合する。
これにより、シートクッション21の左側底部98に左取付プレート96を仮止めすることができる。
この際に、左係止ブラケット235の開口部235aを、左取付プレート96の取付孔96b・・・のうちの、一つに合わせる。
【0126】
(b)において、シートクッション21の右側底部99と右係止ブラケット236との間に、右取付プレート97の係合部97aを差し込むことで、右係止ブラケット236を右取付プレート97の係合部97aに係合する。
これにより、シートクッション21の右側底部99に右取付プレート97を仮止めすることができる。
この際に、右係止ブラケット236の開口部236aを、右取付プレート97の取付孔97b・・・のうちの、一つに合わせる。
【0127】
(c)において、シートクッション21の左右の底部98,99を、左右の取付プレート96,97(右取付プレート97は(b)に示す)を介して左右の支持軸31,32(右支持軸32は(b)に示す)で支える。
【0128】
図22(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造を組み付ける手順を説明する第5組付け工程図である。(a)はST06、(b)はST07についての説明である。
(a)において、左右のシートバック22,23およびシートクッション21を左右の支持軸31,32で支えながら、シートクッション21をフロア収納凹部16まで矢印mの如く揺動する。
【0129】
これにより、左右のシートバック22,23およびシートクッション21をフロア収納凹部16内に収納することができる。
このとき、左取付プレート96の係合部96aを左係止ブラケット235に係合した状態を保つとともに、右取付プレート97の係合部97aを右係止ブラケット236に係合した状態を保つ。
よって、シートクッション21の左右側の底部98,99に左右の取付プレート96,97を仮止めした状態に保つことができる。
【0130】
(b)において、左取付プレート96の取付孔96b・・・に取付ボルト101・・・を差し込んで、シートクッション21の左側底部98にねじ込むことにより、取付ボルト101・・・でシートクッション21の左側底部98に左取付プレート96を取り付ける。
ここで、シートクッション21をフロア収納凹部16(図22(a)参照)に収納してシートクッション21の左側底部98を上向きにすることで、左取付プレート96を固定する際に、シートクッション21が作業の邪魔にならないようにできる。
【0131】
(c)において、右取付プレート97の取付孔97b・・・に取付ボルト101・・・を差し込んで、シートクッション21の右側底部99にねじ込むことにより、取付ボルト101・・・でシートクッション21の右側底部99に右取付プレート97を取り付ける。
ここで、シートクッション21をフロア収納凹部16(図22(a)参照)に収納してシートクッション21の右側底部99を上向きにすることで、右取付プレート97を固定する際に、シートクッション21が作業の邪魔にならないようにできる。
これにより、車両用シートの電動収納構造20を組み付ける工程を完了する。
【0132】
車両用シートの電動収納構造20の組付け方法によれば、シートクッション21の左右側の底部98,99に左右の係止ブラケット235,236を設け、左右の係止ブラケット235,236を左右の取付プレート96,97に係合可能に構成した。
左右の取付プレート96,97に左右の係止ブラケット235,236を係合させることにより、シートクッション21の左右側の底部98,99に左右の取り付けプレート96,97を簡単に仮止めすることができる。
【0133】
さらに、シートクッション21を左右の支持軸31,32を中心に後方にスイングさせてフロア収納凹部16に収納する。これにより、シートクッション21の左右側の底部98,99に左右の取付プレート96,97を仮止めした状態で、シートクッション21を収納位置P2(図33参照)に簡単に位置決めすることができる。
【0134】
加えて、シートクッション21をフロア収納凹部16に収納してシートクッション21の左右側の底部98,99を上向きにすることで、左右の取付プレート96,97を固定する際に、シートクッション21が作業の邪魔にならないようにできる。
これにより、シートクッション21の組付け作業を時間をかけないで簡単におこなうことができる。
【0135】
ところで、車両用シートの電動収納構造20は、シートクッション21を着座位置P1(図10参照)にロックするために、フロア12に左右のストライカ107,107を備える。これらのストライカ107,107にシートクッション21を係合させるためには、左右のストライカ107,107をそれぞれ左右の支持軸31,32に対して所定距離L(図19(a)参照)離れた位置に取り付ける必要がある。
【0136】
しかし、左右のストライカ107,107や左右の支持軸31,32の近傍には、例えば左右のリヤホイールハウス102,103が設けられており、これらの部材102,103が左右のストライカ107,107を取り付ける際の妨げになることが考えられる。
このため、左右のストライカ107,107の取付作業に時間がかかり、また作業者に大きな負担がかかる虞がある。
【0137】
そこで、左右のストライカ107,107を位置決め治具230を用いて位置決めすることで、左右のストライカ107,107を、時間をかけないで簡単に取り付けることができ、さらに作業者にかかる取付負担を軽減することができるようにした。
【0138】
次に、車両用シートの電動収納構造20の動作を図23〜図37に基づいて説明する。なお、車両用シートの電動収納構造20の動作を実施する際に、左右のシートバック22,23や左右のヘッドレスト24,25が同様に作動するが、ここでは理解を容易にするために、左シートバック22や左ヘッドレスト24のみについて説明して、右シートバック23や右ヘッドレスト25についての説明は省略する。
【0139】
先ず、車両用シート20の収納動作を図23〜図33に基づいて説明する。
図23は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明するフローチャートである。
ST10;テールゲートを開放し、シート操作ボタンを押して収納スイッチをオンにする。
ST11;ロック機構のロックを解除し、ばね力でシートバックを前倒させる。
【0140】
ST12;シートバックを前倒位置にロックした後、シートクッションのロックを外す。
ST13;シートクッションを車体後方にスイングさせる。
ST14;第2リヤシート(シートクッションおよび左シートバック)
フロア収納凹部内に収納する。
以下、ST10〜ST14の内容を詳しく説明する。
【0141】
図24(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第1作用説明図である。(a)はST10、(b)はST11の前半についての説明である。
(a)において、使用者240が車体19後部に備えたテールゲート241を上方に開放する。テールゲート241の開放でテールゲート開放スイッチ(図示せず)がオンになる。
次に、第2リヤシート15の後方に設けたシート操作ボタン26の収納操作部26aを指242で押して収納スイッチ28をオンにする。
【0142】
(b)において、テールゲート開放スイッチがオンであることを制御部42((a)参照)で検出した後、左自動ロック解除部196の駆動モータ80を駆動する。駆動モータ80の駆動により、昇降シャフト203を矢印Aの如く下向きに移動する。
昇降シャフト203が下向きに移動することにより、連結片207で第2ケーブル201の第2インナケーブル208を矢印Bの如く引く。
【0143】
図25(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第2作用説明図であり、ST11の中間について説明したものである。
(a)において、第2ケーブル201の第2インナケーブル208(図24(b)参照)を引くことにより、図15に示す連結部200を介して第1インナケーブル194を矢印Bの如く引き上げる。
【0144】
第1インナケーブル194を矢印Bの如く引き上げることで、上揺動レバー188を上ピン189を軸にして矢印Cの如く回転させる。これにより、嵌合孔187内の操作ピン186を上揺動レバー188で移動させて、中間揺動レバー184を中間ピン185を軸にして矢印Dの如く回転する。
【0145】
(b)において、中間揺動レバー184先端184aを下揺動レバー182の先端182aから外すとともに、中間揺動レバー184の中間カム面184bで下揺動レバー182の突片182bを押圧する。
下揺動レバー182の突片182bを押圧することで、下揺動レバー182を下ピン183を軸にして矢印Eの如く回転させ、下揺動レバー182のロックギヤ181を上方に持ち上げる。
【0146】
これにより、ロックギヤ181と第1ギヤ178との噛み合わせを解除し、左ロック機構56のロック状態を解除する。
左ロック機構56のロック状態を解除することにより、左リクライニングアジャスタ50に備えた渦巻きばね(スパイラルばね)243のばね力で回転軸部176を軸にしてプレート177を矢印Fの如く車体前方に前倒させる。
このとき、上揺動レバー188でロックオフ検知スイッチ77がオンになる。
なお、前記渦巻きばね243は、通常のシートバックを前倒させるために使用するばねと同じものであり詳細な説明を省略する。
【0147】
図26は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第3作用説明図であり、ST11の中間について説明したものである。
図25(b)に示すロックオフ検知スイッチ77がオンになると、ロックオフ検知スイッチ77のオンを制御部42(図3参照)が検知し、左自動ロック解除部196の駆動モータ80を停止する。
これにより、第2ケーブル201の第2インナケーブル208を下向きに引いた状態に保つ。
【0148】
なお、万が一ロックオフ検知スイッチ77に不具合が発生した場合には、マグネット204が下ホールセンサ82に到達すると、下ホールセンサ82がマグネット204を検知し、下ホールセンサ82の検知信号に基づいて制御部42で駆動モータ80を停止させる。
これにより、昇降シャフト203が過度に下降しすぎることを防いで、駆動モータ80を保護することができる。
【0149】
図27(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第4作用説明図であり、ST11の中間について説明したものである。
(a)において、プレート177が前倒れ完了した際に、前倒れ検知スイッチ76がカム192で押されてオンになる。
(b)において、(a)に示す前倒れ検知スイッチ76のオンを制御部42(図3参照)が検知し、左自動ロック解除部196の駆動モータ80を駆動して、昇降シャフト203を矢印Gの如く上向きに移動する。
【0150】
昇降シャフト203が所定位置まで上昇して、マグネット204が上ホールセンサ81に到達すると、上ホールセンサ81がマグネット204を検知する。上ホールセンサ81の検知信号に基づいて制御部42が駆動モータ80を停止させる。
これにより、第2ケーブル201の第2インナケーブル208の下向きの引張力を解除する。
【0151】
図28(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第5作用説明図であり、ST11の後半について説明したものである。
(a)において、図27(b)に示す第2ケーブル201の第2インナケーブル208の下向きの引張力を解除することで、引張りばね191のばね力で上揺動レバー188を上ピン189を軸にして矢印Hの如く回転する。
【0152】
これにより、嵌合孔187内の操作ピン186を上揺動レバー188で矢印Iの如く押圧する。よって、中間揺動レバー182を中間ピン185を軸に矢印Jの如く回転し、中間揺動レバー182の先端182aで下揺動レバー182の先端182aを下方に押し下げる。
下揺動レバー182の先端182aを押圧することにより、下揺動レバー182のロックギヤ181を第2ギヤ179に噛み合わせる。よって、左ロック機構56がロック状態になって、プレート177を前倒れ位置に保持する。
【0153】
(b)は、左シートバック22をプレート177と一体に前倒れ位置P3に移動し、左ロック機構56((a)参照)をロック状態にすることで、左シートバック22を前倒れ位置P3にロックした状態を示す。
【0154】
(a)に戻って、中間揺動レバー182を中間ピン185を軸に矢印Jの如く回転することにより、ロックオン検知スイッチ75をオンにする。
【0155】
図29(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第6作用説明図であり、ST12の前半について説明したものである。
(a)において、ロックオン検知スイッチ75(図28(a)参照)のオンを制御部42(図3参照)が検知し、クッションロックアクチュエータ70を作動させて操作ロッド172を矢印の如く移動する。
これにより、ラチェット169がラチェットピン171を軸にして矢印Kの如くスイングさせる。
【0156】
(b)において、ラチェット169のロック片169aをラッチ167のロック爪167bから外して、ラッチ167のロックを解除する。同時に、ピン165でロック/リリース検知スイッチ71を操作してオンにする。
【0157】
図30(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第7作用説明図であり、ST12の後半について説明したものである。
(a)において、ロック/リリース検知スイッチ61(図29(b)参照)のオンを制御部42が検知し、制御部42はクッションロックアクチュエータ70(図29(a)参照)を停止させるとともに、揺動駆動機構35のクッション用駆動モータ65を駆動する。
クッション用駆動モータ65を駆動して左支軸部32を正転させ、左シートバック22を前倒れ位置にロックした状態で、シートクッション21を着座位置P1から矢印Mの如く車体後方にスイングさせる。
【0158】
(b)において、シートクッション21((a)参照)と一体に左左クッションロック機構36のブラケット166が矢印Mの如く上昇することにより、ブラケット166に設けたラッチ167が上昇する。
ラッチ167の係合溝167a内にはストライカ107が配置されているので、ラッチ167が上昇することにより、係合溝167aの下辺167cがストライカ107と干渉し、ラッチ167がラッチピン168を軸にして矢印Nの如く回転する。
【0159】
図31(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第8作用説明図であり、ST13の前半について説明したものである。
(a)において、ラッチスイッチ72をオンにするとともに、ラッチ167の係合溝167aからストライカ107が抜け出し、左クッションロック機構36のロックを解除(アンロック状態に)する。
ラッチスイッチ72のオンを制御部42(図3参照)が検知し、制御部42はクッションロックアクチュエータ70を作動させて操作ロッド172を矢印Pの如く移動する。
【0160】
ラチェット169がラチェットピン171を軸にして矢印Qの如くスイングさせてラチェット169のカム面169bをラッチ167のカム面137dに押し付ける。
これにより、係合溝167aからストライカ107が抜け出した位置に、ラッチ167を保持することができる。
【0161】
(b)において、左クッションロック機構36のロックを解除することで、シートクッション21を左右の支軸部31,32を軸に矢印Mの如く継続して車体後方にスイングさせることができる。
この際に、制御部42はクッション用駆動モータ65のモータ電流を検出し、検出値がしきい値を超えているか否かを判断する。
【0162】
万が一、シートクッション21が障害物(図示せず)に干渉してモータ電流値がしきい値を超えたときには、クッション用駆動モータ65を停止させる。
一方、シートクッション21が障害物に干渉しないときには、モータ電流値がしきい値より小さいので、シートクッション21を矢印Mの如く継続して車体後方にスイングさせる。
【0163】
ここで、図5に示すように、右支持軸32にスプリング121を付設することで、シートクッション21が着座位置P1から収納位置P2へ向かうに連れてスプリング121の反発力が矢印Fo1で示すように漸次増加する。
よって、シートクッション21が着座位置P1の近傍から鉛直位置P4までの範囲においては、スプリング121の反発力Fo1は小さい。
これにより、クッション用駆動モータ65でシートクッション21を着座位置P1から矢印Mの如く車体後方に円滑にスイングさせることができる。
【0164】
図32(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第9作用説明図であり、ST13の後半について説明したものである。
(a)において、シートクッション21を鉛直位置P4までスイングさせ、鉛直位置P4からシートクッション21を車体後方に継続して矢印Mの如くスイングさせる。
ここで、シートクッション21が鉛直位置P4から収納位置P2までの範囲に存在している際に、シートクッション21および左シートバック22の自重が、シートクッション21をスイングさせる方向にかかる。
【0165】
一方、右支持軸32にシートクッション21が収納位置P2へ向かうに連れて反発力Fo1が増加するスプリング121(図5参照)を付設することで、シートクッション21が鉛直位置P4を超えて収納位置P2までスイングさせる際のスプリング121の反発力Fo1を比較的大きく確保する。
【0166】
よって、スプリング121の反発力Fo1でシートクッション21および左シートバック22の自重を相殺することができる。
これにより、シートクッション21を鉛直位置P4から収納位置P2まで矢印Mの如く円滑にスイングさせることができる。
【0167】
(b)において、シートクッション21が車体後方まで円滑にスイングさせてフロア収納凹部16に収納する。この際に、左ヘッドレスト24の後面が、フロア収納凹部16を構成する後壁16aの上端16bに当接する。
これにより、左ヘッドレスト24の後面に矢印の如く荷重Fo3がかかり、左ヘッドレスト24を支持するばね(図示せず)に抗して左ヘッドレスト24を矢印Rの如く折り畳む。
この状態で、シートクッション21を矢印Mの如く継続して車体後方にスイングさせる。
【0168】
図33は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第10作用説明図であり、ST14について説明したものである。
シートクッション21がフロア収納凹部16の底面16cに当接する。クッション用駆動モータ65のモータ電流値がしきい値を超えてクッション用駆動モータ65が停止する。
これにより、シートクッション21および左シートバック22(第2リヤシート15)をフロア収納凹部16内に収納する工程が完了する。
【0169】
次に、車両用シートの電動収納構造20の復帰動作を図34〜図37に基づいて説明する。
図34は本発明に係る車両用シートの収納構造の復帰動作を説明するフローチャートである。
ST20;テールゲートを開放し、シート操作ボタンを押して復帰スイッチをオンにする。これにより、シートクッションを車体前方にスイングさせる。
【0170】
ST21;シートクッションを車体前方に所定角スイングさせた際に、シートクッションから左シートバックを離す。
ST22;シートクッションを復帰位置にロックする。
以下、ST20〜ST22の内容を詳しく説明する。
【0171】
図35(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の復帰動作を説明する第1作用説明図であり、(a)はST20、(b)はST21について説明したものである。
(a)において、使用者240が車体19後部に備えたテールゲート241を上方に開放する。テールゲート241の開放でテールゲート開放スイッチ(図示せず)がオンになる。
次に、第2リヤシート15の後方に設けたシート操作ボタン26の復帰操作部26bを指で押して復帰スイッチ29をオンにする。
【0172】
テールゲート開放スイッチがオンであることを制御部42で検出した後、揺動駆動機構35のクッション用駆動モータ65(図2、図3も参照)を駆動する。
これにより、クッション用駆動モータ65を駆動させてシートクッション21を、左右の支軸部31,32を軸にして左シートバック22と一体に矢印Sの如く車体前方にスイングさせ、フロア収納凹部16内から取り出す。
【0173】
シートクッション21および左シートバック22を一体にフロア収納凹部16から取り出すことにより、フロア収納凹部16の後壁16aから左ヘッドレスト24を解放する。
左ヘッドレスト24を、支持するばね(図示せず)で使用位置(図35(b)参照)に復帰させる。
【0174】
(b)において、シートクッション21を車体前方に継続させてスイングする。
ここで、図32で説明したように、右支持軸32にシートクッション21が収納位置P2へ向かうに連れて反発力Fo1が増加するスプリング121(図5参照)を付設することで、シートクッション21が鉛直位置P4を超えて収納位置P2までスイングさせる際のスプリング121の反発力Fo1を比較的大きく確保する。
【0175】
このため、シートクッション21が収納位置P2から鉛直位置P4までスイングさせる際に、スプリング121の反発力Fo1でシートクッション21および左シートバック22の自重を相殺することができる。
これにより、シートクッション21を収納位置P2から鉛直位置P4まで矢印Sの如く円滑にスイングさせることができる。
【0176】
図36(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の復帰動作を説明する第2作用説明図であり、ST22の前半について説明したものである。
(a)において、シートクッション21が矢印Sの如く車体前方に向けてスイングさせることにより、シートクッション21が着座位置P1に近づく。
【0177】
(b)において、ラッチ167の係合溝167aの上辺167eがストライカ107に当接する。
この状態で、シートクッション21((a)も参照)と一体に左クッションロック機構36のブラケット166およびラッチ167が矢印Sの如く下降することにより、係合溝167aの上辺167eをストライカ107で押し上げて、ラッチ167がラッチピン168を軸にして矢印Uの如く回転する。
【0178】
図37(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の復帰動作を説明する第3作用説明図であり、ST22の後半について説明したものである。
(a)において、シートクッション21が着座位置P1(37(b)参照)に復帰し、ラッチ167がロック位置に戻り、ラッチスイッチ72がオフになる。図37(b)に示す制御部42がラッチスイッチ72のオフを検知し、揺動駆動機構35のクッション用駆動モータ65(図2、図3も参照)を停止する。
【0179】
これにより、第2リヤシート15の復帰動作が完了する。
このように車両用シートの電動収納構造20によれば、第2リヤシート15を電動でフロア収納凹部16に収納することができ、フロア収納凹部16から使用位置に復帰させることができる。
【0180】
ここで、シートクッション21を着座位置P1に戻す際に、シートクッション21、具体的にはブラケット166の下部166aが、左シートクッション押上げ機構145を構成する押上部材162の先端部163に当接する。
しかし、押上部材162の先端部163は、リフト用スプリング146のばね力で支持されているので、シートクッション21が押上部材162の先端部163に当接した際に、押上部材162の先端部163にかかる力は、リフト用スプリング146の弾性変により吸収することができる。
これにより、シートクッション21を着座位置P1に戻す際に、フロア12に比較的大きな力がかかることを防ぐことができる。
【0181】
また、押上部材162の先端部163がブラケット166の下部166aに当接することで、リフト用スプリング146のばね力Fo2が矢印の方向に作用し、このばね力Fo2でシートクッション21をフロア12から離間するように押し上げる。
よって、乗員がシートクッション21に着座していない場合でも、ラッチ167と左ストライカ107とを確実に係止させて、一例としてラッチ167および左ストライカ107間のガタをなくすことができる。
【0182】
(b)において、シートクッション21を着座位置P1に保持した状態を保つことができるので、自動車の走行の際にラッチ167(図37(b)参照)と左ストライカ107とが干渉して振動音が発生することを防ぐことができる。
【0183】
なお、前記実施形態では、図17〜図22で車両用シート用電動収納構造20の組付け方法の一例について説明したが、次図に示す組付け方法を採用することも可能である。
図38(a)〜(c)は本発明に係る車両用シートの収納構造を組み付ける他の例を説明する図である。
(a)において、シートクッション21の左右の底部98,99に、それぞれ左右のL形ブラケット250,250を取り付ける。
【0184】
シートクッション21に左右のシートバック22,23を折り畳み、シートクッション21を所定角傾斜させた状態で、左右のシートバック22,23の下端部をフロア収納凹部16の底部に載せる。
この状態で、シートクッション21を矢印の方向に移動する。ここで、左右の取付プレート96,97(図20も参照)は所定角傾斜させた状態にセットされている。
【0185】
(b)において、シートクッション21の左右の底部98,99に左右の取付プレート96,97(図20も参照)に当接する。
この状態で、左右のL形ブラケット250,250の係止爪251,251を、左右の取付プレート96,97に係止させながら、シートクッション21の先端部を矢印のように下方にスイングする。
【0186】
(c)において、シートクッション21および左右のシートバック22,23がフロア収納凹部16に収まり、シートクッション21の左右の底部98,99が上向きになる。
この際に、左右の取付プレート96,97が左右のL形ブラケット250,250の係止爪251,251で案内されて、シートクッション21の左右の底部98,99に当接したまま、シートクッション21の動作に追従する。
よって、シートクッション21の左右の底部98,99を左右の取付プレート96,97に圧着した状態を保つ。
【0187】
シートクッション21の左右の底部98,99が上向きになるようにシートクッション21をフロア収納凹部16に収納した後、シートクッション21を矢印の如く車体後方に引張り、左右の取付プレート96,97に左右のL形ブラケット250,250の係止爪251,251を確実に係止させる。
これにより、左右の取付プレート96,97に対してシートクッション21を位置決めして、左右の取付プレート96,97の取付孔96b・・・,97b・・・(図21(a),(b)参照)にシートクッション21のねじ孔(図示せず)を合わせる。
【0188】
この状態で、取付孔96b・・・,97b・・・を介してシートクッション21のねじ孔に取付ボルト101・・・(図22(b),(c)参照)をねじ込むことで、左右の取付プレート96,97をシートクッション21の左右の底部98,99に取り付けることができる。
このように、シートクッション21の左右の底部98,99を左右の取付プレート96,97に圧着した状態を保つとともに、取付ボルト101・・・を上方からねじ込むことが可能になる。
【0189】
よって、この車両用シート用電動収納構造20の組付け方法を採用しても、図17〜図22の車両用シート用電動収納構造20の組付け方法と同様に、左右の取付プレート96,97をシートクッション21の左右の底部98,99に取り付ける作業を時間をかけないで簡単におこなうことができる。
【0190】
さらに、前記実施形態では、車両用シートの電動収納構造20を6〜7人が乗車できる車両の第2リヤシート15に適用した例について説明したが、車両用シートの電動収納構造20はこれに限らないで、4〜5人が乗車できる車両のリヤシートに適用することも可能である。
【0191】
また、前記実施形態では、左右のロック解除機構57,62を左右のシートバック22,23にそれぞれ内蔵した例について説明したが、これに限らないで、左右のロック解除機構57,62をシートクッション21に内蔵することも可能である。
【0192】
さらに、前記実施形態では、フロア12の左側に揺動駆動機構35を設け、フロア12の右側に取付部材33を設けた例について説明したが、これに限らないで、フロア12の右側に揺動駆動機構35を設け、フロア12の左側に取付部材33を設けることも可能である。
また、前記実施形態では、本発明を車両用シートの電動収納構造20に適用した例について説明したが、これに限らないで、例えば車両用シートを手動で収納する車両用シートの収納構造に適用することも可能である。
【0193】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、シートクッション押上げ機構に金属製のスプリングを採用し、この金属製のスプリングで、ラッチが取り付けられたブラケットをフロアから離間するように押し上げる。金属製のスプリングは、低温領域においても弾性ゴムのように、弾撥力が損なわれることがない。
【0194】
よって、金属製のスプリングの弾撥力でラッチとストライカとを確実に係止させ、ラッチおよびストライカ間のガタをなくした状態で、シートクッションを車体フロアに確実に係止させることができる。
これにより、自動車の走行の際にラッチとストライカとが干渉して振動音が発生を防ぐことができる。
【0195】
また、シートクッションを着座位置に戻す際に、ラッチが取り付けられたブラケットがシートクッション押上げ機構に当たって当接力が発生するが、発生した当接力を、金属製のスプリングの弾性変形で吸収することができる。
このように、シートクッションを着座位置に戻す際に発生する当接力を、スプリングの弾性変形で吸収することで、フロアに比較的大きな力がかかることを防ぐことができる。
【0196】
請求項2は、シートクッション押上げ機構を、支持部材、支持ピン、押上部材やスプリングなどのコンパクトな部材で構成することで、簡素で、コンパクトにすることができる。
よって、シートクッション押上げ機構を比較的小さな空間に配置することが可能になる。これにより、シートクッション押上げ機構を配置する空間を、比較的簡単に確保することができ、設計の自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用シートの収納構造を備えた車両を示す概略図
【図2】本発明に係る車両用シートの収納構造を示す斜視図
【図3】本発明に係る車両用シートの収納構造を詳細に示す斜視図
【図4】本発明に係る車両用シートの収納構造の車両用シートを車体から分解した状態を示す斜視図
【図5】本発明に係る車両用シートの収納構造の右支持軸にスプリングを取り付けた状態を示す斜視図
【図6】本発明に係る車両用シートの収納構造の揺動駆動機構を示す斜視図
【図7】本発明に係る車両用シートの収納構造の揺動駆動機構をフロアに取り付けた状態を示す斜視図
【図8】本発明に係る車両用シートの収納構造の揺動駆動機構をフロアに取り付けた状態を示す斜視図
【図9】本発明に係る車両用シートの収納構造の揺動駆動機構を説明図
【図10】本発明に係る車両用シートの収納構造を備えた車両の断面図
【図11】本発明に係る車両用シートの収納構造の右シートクッション押上げ機構を示す斜視図
【図12】本発明に係る車両用シートの収納構造のクッションロック機構およびシートクッション押上げ機構を示す説明図
【図13】本発明に係る車両用シートの収納構造のリクライニングアジャスタのロック機構およびロック解除機構を説明する図
【図14】本発明に係る車両用シートの収納構造の連結部を示す断面図
【図15】本発明に係る車両用シートの収納構造のリクライニングアジャスタのロック機構を左自動ロック解除部で解除する例を説明する図
【図16】本発明に係る車両用シートの収納構造のリクライニングアジャスタのロック機構を左手動ロック解除部で解除する例を説明する図
【図17】本発明に係る車両用シートの収納構造の組付け手順を示すフローチャート
【図18】本発明に係る車両用シートの収納構造を組み付ける手順を説明する第1組付け工程図
【図19】本発明に係る車両用シートの収納構造を組み付ける手順を説明する第2組付け工程図
【図20】本発明に係る車両用シートの収納構造を組み付ける手順を説明する第3組付け工程図
【図21】本発明に係る車両用シートの収納構造を組み付ける手順を説明する第4組付け工程図
【図22】本発明に係る車両用シートの収納構造を組み付ける手順を説明する第5組付け工程図
【図23】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明するフローチャート
【図24】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第1作用説明図
【図25】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第2作用説明図
【図26】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第3作用説明図
【図27】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第4作用説明図
【図28】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第5作用説明図
【図29】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第6作用説明図
【図30】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第7作用説明図
【図31】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第8作用説明図
【図32】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第9作用説明図
【図33】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第10作用説明図
【図34】本発明に係る車両用シートの収納構造の復帰動作を説明するフローチャート
【図35】本発明に係る車両用シートの収納構造の復帰動作を説明する第1作用説明図
【図36】本発明に係る車両用シートの収納構造の復帰動作を説明する第2作用説明図
【図37】本発明に係る車両用シートの収納構造の復帰動作を説明する第3作用説明図
【図38】本発明に係る車両用シートの収納構造を組み付ける他の例を説明する図
【図39】特許文献1の図3の断面図
【図40】従来の車両用シートの収納構造の作用を説明する図
【符号の説明】
10…車両、12…フロア、15…第2リヤシート(車両用シート)、20…車両用シートの電動収納構造、21…シートクッション、36…左クッションロック機構(クッションロック機構)、37…右クッションロック機構(クッションロック機構)、107…ストライカ、145…左右のシートクッション押上げ機構(シートクッション押上げ機構)、146…リフト用スプリング(金属製のスプリング)、157…ベース、159…支持部材、161…支持ピン、162…押上部材、166…ブラケット、167…ラッチ。

Claims (2)

  1. ストライカとラッチとからなるクッションロック機構で、フロアとシートクッションとを繋ぐように構成し、このクッションロック機構をロック状態にすることでフロアにシートクッションを結合し、クッションロック機構をアンロック状態にすることでフロアからシートクッションを分離する車両用シートの収納構造において、
    前記ストライカと一体的に設けられ、前記ロック状態において、前記ラッチが取り付けられたブラケットを金属製のスプリングでフロアから離間するように押し上げて前記ストライカと前記ラッチとを係止状態に保つシートクッション押上げ機構を備え、
    前記シートクッション押上げ機構で前記ストライカと前記ラッチとを係止状態に保つことで、前記ストライカおよび前記ラッチ間のガタをなくすことを特徴とする車両用シートの収納構造。
  2. 前記シートクッション押上げ機構は、前記ストライカが取り付けられたベースに一体的に支持部材を設け、この支持部材に、前記ブラケットを押し上げる押上部材を支持ピンを介してスイング自在に取り付け、この押上部材を前記スプリングで前記ブラケットへ向けてスイングさせるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用シートの収納構造。
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