JP3902130B2 - 車両用シートの収納構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フロントシートの後方に配置した最後部のリヤシートを収納・復帰させるように構成した車両用シートの収納構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のなかには6〜7人が乗車できるようにフロントシートの後方に第1リヤシートと第2リヤシートとを備えたものがあり、例えば第2リヤシートを折り畳んで車室内に大きな空間を形成するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、シートバックを前倒させた際に、ヘッドレストの前倒に追従させてヘッドレストも折り畳むように構成したものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実開平5―40029号公報(第5−6頁、図3)
【特許文献2】
実開平6―42382号公報(第6頁、図1−図3)
【0004】
上記特許文献1について次図を参照の上、詳しく説明する。
図25は従来の車両用シートの収納構造の断面図である。なお、符号を振り直した。
車両用シートの収納構造200は、自動車の最後部に備えた第2リヤシート201を、通常乗員202が座ることができるように実線で示すように配置しておき、例えば車室203内に大きな荷物を載せる際には、第2リヤシート201を後方のフロア凹部204に収納するように構成している。
この車両用シートの収納構造200をフロア凹部204に収納する一例を次図で詳しく説明する。
【0005】
図26(a)〜(c)は従来の車両用シートの収納構造の作用を説明する図である。
(a)において、車両用シートの収納構造200の第2リヤシート201をフロア凹部204に収納する際には、先ず、シートバック206を矢印の如く前倒して、シートクッション207と重ね合わせる。
【0006】
(b)において、シートクッション207と重ね合わせたシートバック206からヘッドレスト208を外して車室203内に備えたヘッドレスト収納部209((b)参照)に収納する。
次に、シートクッション207を支軸部210を軸にして矢印の如くシートバック206と一体的に後方にスイングさせる。
(c)において、シートクッション207およびシートバック206(第2リヤシート201)をフロア凹部204に収納する。
【0007】
しかし、第2リヤシート201はそれ自体が比較的重量物であり、第2リヤシート201を人手で車体後方にスイングさせてフロア凹部204に収納するためには、大きな操作力が必要になる。
加えて、第2リヤシート201をフロア凹部204に収納する際に、第2リヤシート201のロックを解除しながら人手でスイングさせる必要がある。
【0008】
このため、第2リヤシート201をフロア凹部204に収納する際に、手間が比較的かかり、その点で改良の余地があった。
この不具合を改良する手段として、例えば第2リヤシート201を電動でフロア凹部204に収納することが考えられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、第2リヤシート201を電動でフロア凹部204に収納する際に、ヘッドレスト208を取り外す人手作業を除去して、シートの収納操作を簡単におこなえるようにすることが好ましい。
その対策として、前記特許文献2の「ヘッドレスト折たたみ機構付き折たたみパワーシート装置」を採用することでシートバック206の前倒に追従させてヘッドレスト208を折り畳むように構成することが考えられる。
【0010】
すなわち、特許文献2の技術は、ヘッドレスト208をシートバック206の前倒に追従させて折り畳むために、シートバック206の支持軸212から偏芯させた軸にワイヤの下端を取り付け、ワイヤの上端を支持片に取り付け、支持片をシートバック206の上端に揺動自在に取り付けるとともに、支持片にヘッドレスト208を取り付けたものである。
【0011】
よって、シートバック206を前倒させる際に、支持片をワイヤで下向きに引張って、ヘッドレスト208をシートバック206の前倒に追従させて折り畳むことができる。
これにより、第2リヤシート201を電動でフロア凹部204に収納する際に、シートバック206からヘッドレスト208を取り外す手間を省くことが可能になる。
【0012】
しかし、特許文献2の技術は、シートバック206の支持軸212から偏芯させた軸や、ワイヤなどの部材が必要になり構成が複雑になる。このため、部品点数が増えるとともに組立工数が増えることで組付け時間がかかり、そのことが生産性を上げる妨げになっていた。
【0013】
そこで、本発明の目的は、ヘッドレストを簡素な構成で折り畳み可能とすることで、部品点数や組立工数を減らすことができる車両用シートの収納構造を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、シートバックを車体前方に前倒させ、この状態でシートクッションおよびシートバックを一体に車体後方に揺動させてシートクッション後方のフロア凹部に収納させる車両用シートにおいて、前記シートバックにばね部材を直接又は間接的に介してヘッドレストを揺動可能に取り付け、前記フロア凹部は、前記シートバックに対応した大きさに構成し、シートクッションおよびシートバックを一体に車体後方に揺動させてフロア凹部に収納させるとき、このフロア凹部の壁面にヘッドレストを押し付けてばね部材のばね力に抗して折り畳み、シートクッションおよびシートバックを一体にフロア凹部から取り出したとき、このフロア凹部の壁面からヘッドレストを開放してばね部材のばね力で使用位置に復帰させるように構成し、前記ヘッドレストは、前記シートバックの頂部に差し込まれ、その先端がシート収納時のフロア凹部の壁面に沿って上方に折れ曲がった折曲部を有する差込ロッドを有し、前記ばね部材によって後方に付勢された回転シャフトを、前記差込ロッドの折曲部に回転自在に取り付けたことを特徴とする。
【0015】
シートバックにヘッドレストを揺動可能に取り付け、フロア凹部をシートバックに対応した大きさに構成した。よって、シートクッションおよびシートバックを一体に車体後方に揺動させてフロア凹部に収納させるときに、フロア凹部の壁面にヘッドレストを押し付けてばね部材のばね力に抗して折り畳むことができる。
一方、シートクッションおよびシートバックを一体にフロア凹部から取り出したとき、フロア凹部の壁面からヘッドレストを開放してばね部材のばね力で使用位置に復帰させることができる。
【0016】
よって、シートクッションおよびシートバックをフロア凹部に収納するときや、フロア凹部から使用位置に復帰させる際に、ヘッドレストをシートバック22から取り外す必要がない。
【0017】
ここで、ヘッドレストを折り畳む際に、シートバックの前倒動作に追従させてヘッドレストを折り畳む方法があるが、この折畳み方法を採用すると、シートバックの前倒動作をヘッドレストに伝える部材として、ワイヤなどが必要になり構成が複雑になる。
このため、部品点数が増えるとともに組立工数が増えることでヘッドレストの組付けに時間がかかっていた。
【0018】
そこで、請求項1において、シートバックにヘッドレストを揺動可能に取り付け、フロア凹部の壁面に押し付けることで折り畳むように構成した。これにより、シートバックの前倒動作をヘッドレストに伝えるために必要とされているワイヤなどの部材を不用にできるので簡単な構成にすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る車両用シートの収納構造を備えた車両を示す断面図である。
車両10は、車室11を構成するフロア12にドライバーシートおよびパッセンジャシートからなるフロントシート13を備え、フロントシート13の後方に第1リヤシート14を備え、第1リヤシートの後方に第2リヤシート(車両用シート)15の姿勢を変更させてフロア凹部16内に収納する車両用シートの収納構造20を備える。
第1、第2のリヤシート14,15は左右それぞれ独立したシートである。
以下、車両用シートの収納構造20について詳細に説明する。
【0020】
図2は本発明に係る車両用シートの収納構造を示す斜視図である。
車両用シートの収納構造20は、第2リヤシート15を備える。第2リヤシート15は、フロア16上にシートクッション21を設け、シートクッション21の後部に前倒・後倒可能に左右のシートバック22,23を設け、左シートバック22の頂部に前倒・後倒可能に左ヘッドレスト24を設け、右シートバック23の頂部に前倒または後倒可能に右ヘッドレスト25を設けたものである。
第2リヤシート15の後方で、かつ第2リヤシート15の側面から離れた部位にシート操作スイッチを備える。
【0021】
図3は本発明に係る車両用シートの収納構造を詳細に示す斜視図である。
車両用シートの収納構造20は、シートクッション21(図2参照)のクッションフレーム27後端部に支軸部28を取り付け、支軸部28の右端部28aを取付部材29を介して車体17に回転自在に取り付けるとともに、支軸部28の左端部28bを揺動手段30に取り付け、この揺動手段30を車体17に取り付けたものである。
【0022】
また、車両用シートの収納構造20は、クッションフレーム27の前端部に左右のクッションロック手段32,33を備え、クッションフレーム27の左右の着座位置34,34を外した中央部位35(図2参照)に制御部36を、例えばボルトなどで取り付けたものである。
この制御部36は、一例として、外枠を矩形状の箱体に形成し、図2に示すようにシートクッション21に内蔵したものである。
【0023】
なお、実施形態においては、制御部36をボルトで止めた例について説明したが、その他の手段で制御部36を取り付けることも可能である。
また、実施形態においては、制御部36の外枠を矩形状の箱体として説明するが、制御部36の形状はこれに限るものではなくその他の形状を採用することも可能である。
【0024】
さらに、車両用シートの収納構造20は、クッションフレーム27の後端部に、左側のリクライニングアジャスタ40を介して左シートバック22(図2参照)の左バックフレーム41を車体前後方向に揺動自在に取り付けるとともに、右側のリクライニングアジャスタ43を介して右シートバック23(図2参照)の右バックフレーム44を車体前後方向に揺動自在に取り付けたものである。
【0025】
加えて、車両用シートの収納構造20は、左側のリクライニングアジャスタ40の左ロック機構(ロック機構)46を解除する左ロック解除手段(ロック解除手段)47を左バックフレーム41に取付ブラケット48を介して設け、右側のリクライニングアジャスタ43の右ロック機構(ロック機構)51を解除する右ロック解除手段(ロック解除手段)52を右バックフレーム44に取付ブラケット53を介して設け、シート操作スイッチを左シートバックの後方の車体に設けたものである。
【0026】
揺動手段30は、駆動モータ55の回転を減速ギヤ群56を介して支軸部28に伝えることで、例えば駆動モータ55を逆転させることで支軸部28を正転させ、駆動モータ55を正転させることで支軸部28を逆転させることができる。駆動モータ55および減速ギヤ群56をブラケット57を介して車体17に取り付ける。駆動モータ55を第1ハーネス58を介して制御部36に接続する。
【0027】
左クッションロック手段32は、図9に示すクッションロックアクチュエータ60、ロック/リリース検知スイッチ61およびラッチスイッチ62を備える。クッションロックアクチュエータ60、ロック/リリース検知スイッチ61およびラッチスイッチ62を第2ハーネス63を介して制御部36に接続する。
なお、右クッションロック手段33は、左クッションロック手段32と同じ構成なので、右クッションロック手段33の構成部材に左クッションロック手段32と同じ符号を付して説明を省略する。
【0028】
左リクライニングアジャスタ40の左ロック機構46は、図5に示すロックオン検知スイッチ65、前倒れ検知スイッチ66、ロックオフ検知スイッチ67を備える。
ロックオン検知スイッチ65、前倒れ検知スイッチ66、ロックオフ検知スイッチ67を第3ハーネス68を介して制御部36に接続する。
なお、右ロック機構51は、左ロック機構46と同じ構成なので、左ロック機構51の構成部材に左ロック機構46と同じ符号を付して説明を省略する。
【0029】
左ロック解除手段47は、図5〜図7に示すように駆動モータ70、上・下のホールセンサ71,72を備える。
なお、右ロック解除手段52は、左ロック解除手段47と同じ構成なので、右ロック解除手段52の構成部材に左ロック解除手段47と同じ符号を付して説明を省略する。
駆動モータ70、上・下のホールセンサ71,72を第4ハーネス73を介して制御部36に接続する。
【0030】
シート操作ボタン26で操作する収納スイッチ37および復帰スイッチ38に、第5ハーネス75を介して制御部36に接続する。第5ハーネス75は、途中から第1ハーネス58と一体に制御部36まで延ばしたものである。
シート操作ボタン26は、収納操作部26aおよび復帰操作部26bを備えている。収納操作部26aを押すことにより収納スイッチ37をオンにすることができ、復帰操作部26bを押すことにより復帰スイッチ38をオンにすることができる。
【0031】
図4(a)は図2の4−4線断面図であり、図4(b)はヘッドレストを前倒させた状態を示す断面図である。
左ヘッドレスト24は、左バックフレーム41の頂部41aには一対の支え部材81,81(図3も参照)を所定間隔をおいて配置し、それぞれの支え部材81,81の差込孔82,82に差込ロッド83,83を差し込み、これらの差込ロッド83,83の先端の折曲部83a,83aにブラケット(図示せず)を介して回転シャフト85を回転自在に取り付け、回転シャフト85に支えロッド86を取り付け、支えロッド86を車体後方に揺動させるコイルばね(ばね部材)87を回転シャフト85に設け、コイルばね87のばね力に抗して支えロッド86を使用位置P1((a)参照)の位置に保持するストッパ88を折曲部83a,83aに取り付け、支えロッド86にヘッドレスト本体86を取り付けたものである。
【0032】
この左ヘッドレスト24の後面24aに所定の荷重をかけることにより、コイルばね87のばね力に抗して左ヘッドレスト24を回転シャフト85を軸にして車体前方の折畳位置P2((b)参照)まで折り畳むことができる。
【0033】
ここで、左ヘッドレスト24を折り畳む方法として、左ヘッドレスト24を左シートバック22の前倒に追従させて折り畳むように構成することも考えられる。
しかしながら、左ヘッドレスト24を左シートバック22の前倒に追従させて折り畳むように構成するためには、シートバックの前倒動作をヘッドレストに伝える部材として、例えば左シートバック22の回転軸部91(図2、図3参照)から偏芯させた偏芯軸や、この偏芯軸をヘッドレストに連結するワイヤなどの部材が必要になり構成が複雑になる。
このため、部品点数が増えるとともに組立工数が増えることで、左ヘッドレスト24の組付けに時間がかかっていた。
【0034】
これに対して、車両用シートの収納構造20は、左ヘッドレスト24の後面24aをフロア凹部16の後壁(壁面)18(図19(a)参照)に当接させ、左ヘッドレスト24の後面24aに所定の荷重をかけて左ヘッドレスト24を折り畳むように構成した。
よって、左シートバック22の回転軸部91から偏芯させた軸や、ワイヤなどの部材を不用にできるので簡単な構成にすることができる。
このため、部品点数を減らすとともに組立工数を減らすことで組付け時間を短くすることができ、生産性を高めることができる。
【0035】
なお、図4に示す左ヘッドレスト24の前倒機構は一例を示したものであり、これに限定するものではない。要は、左ヘッドレスト24の後面24aに所定の荷重をかけることで、左ヘッドレスト24を前倒可能に構成し、後面24aへの荷重を除去した際に、左ヘッドレスト24が使用位置に復帰可能に構成されていればよい。
【0036】
また、ばね部材としてコイルばね87を例に説明したが、コイルばね87に限らないで、その他のばねを使用することも可能である。
さらに、左シートバック22にコイルばね87を直接的に介して左ヘッドレスト24を揺動可能に取り付けた例について説明したが、左シートバック22にコイルばね87を間接的に介して左ヘッドレスト24を揺動可能に取り付けることも可能である。
なお、右ヘッドレスト25は、左ヘッドレスト24と同じ構成なので、右ヘッドレスト25の構成部材に左ヘッドレスト24と同じ符号を付して説明を省略する。
【0037】
図5は本発明に係る車両用シートの収納構造のリクライニングアジャスタのロック機構およびロック解除手段を説明する図である。
左側のリクライニングアジャスタ40の左ロック機構46は、ベース90をクッションフレーム27にボルト止めするとともに、ベース90に回転軸部91を介してプレート92を車体前後方向に揺動自在に取り付け、ベース90の上端部にロック用の第1、第2ギヤ93,94を設け、第1、第2ギヤ93,94に噛み合い可能なロックギヤ95を下揺動レバー96に形成し、下揺動レバー96を下ピン97を介してプレート92に揺動自在に取り付け、下揺動レバー96の先端を押圧する中間揺動レバー98を中間ピン99を介してプレート92に揺動自在に取り付け、中間揺動レバー98の操作ピン100を嵌合孔101に嵌め込んだ上揺動レバー102を上ピン103を介してプレート92に揺動自在に取り付け、下揺動レバー96と上揺動レバー12とに引張りばね104を掛け渡したものである。
【0038】
引張りばね104のばね力で上揺動レバー102を上ピン103を軸にして矢印▲1▼の如く付勢することにより、嵌合孔101内の操作ピン100を上揺動レバー102で矢印▲2▼の如く押圧する。
これにより、中間揺動レバー98の先端で下揺動レバー96の先端を下方に押し下げることにより、下揺動レバー96のロックギヤ95を第1ギヤ93に噛み合わせる。よって、プレート92を所定位置に保持することができる。
【0039】
また、左側のリクライニングアジャスタ40の左ロック機構46は、上揺動レバー102の動作を検知するロックオフ検知スイッチ67を備え、プレート92側に設けたカム105で作動させる前倒れ検知スイッチ66を備え、中間揺動レバー98の動作を検知するロックオン検知スイッチ65を備える。
この左ロック機構46は、上揺動レバー102に左ロック解除手段47の連結ケーブル110を連結する。
【0040】
図6は本発明に係る車両用シートの収納構造のロック解除手段を示す斜視図である。
左ロック解除手段47は、左バックフレーム41(図3参照)に取付ブラケット48を取り付け、取付ブラケット48に駆動モータ70を設け、駆動モータ70から昇降シャフト114を突出させ、昇降シャフト114にマグネット115を取り付け、マグネット115の延出部116をガイド117内に差し込み、取付ブラケット48のうちの、昇降シャフト114の上・下端側に対応する部位にそれぞれ上・下のホールセンサ71,72を取り付けたものである。
【0041】
また、左ロック解除手段47は、昇降シャフト114の先端に略クランク状に折り曲げた連結部材118を取り付け、連結部材118の嵌合溝119に連結ケーブル110のインナケーブル111を嵌め込むとともに、嵌合溝119の下部にインナケーブル111のストッパ片120を配置したものである。
【0042】
さらに、左ロック解除手段47は、連結ケーブル110のアウタケーブル112の取付部121を支え部122の取付溝123内に配置し、ロックピン125の先端を取付ブラケット48の係止片126に係止させるとともに、ロックピン125の基端をそれぞれ係止溝127,127に係止することにより、ロックピン125を取付ブラケット48に取り付けて連結ケーブル110の取付部12が支え部122から抜け出すことを防止するように構成したものである。
【0043】
図5に戻って、左ロック解除手段47の駆動モータ70を駆動することで、昇降シャフト114を下降することにインナケーブル111で上揺動レバー102を上方に引き上げることができる。
よって、上揺動レバー102を引張りばね104のばね力に抗して時計回り方向に回転させることができる。これにより、下揺動レバー96のロックギヤ95を第1ギヤ93から離して、プレート92を回転軸部91を軸にして車体前後方向に倒すことができる。
【0044】
図7は本発明に係る車両用シートの収納構造のロック解除手段を説明する図である。
左ロック解除手段47の操作中に、起こりえないことであるが、万が一駆動モータ70が故障した場合、ロックピン125の基端をそれぞれ取付ブラケット48の係止溝127,127から外した後、ロックピン125の先端を取付ブラケット48の係止片126から外すことにより、ロックピン125を取付ブラケット48から取り外す。
【0045】
次に、連結ケーブル110の取付部121を支え部122の取付溝123から取り出し、連結部材8の嵌合溝119からインナケーブル111を取り出す。
これにより、インナケーブル111を駆動モータ70から切り離し、図5に示す引張りばね104のばね力で下揺動レバー96のロックギヤ95を第1ギヤ93や第2ギヤ94に噛み合わせて、プレート92を固定することができる。
このように、万が一駆動モータ70が故障した場合でも、プレート92を固定することができるので、左シートバック22を保持させることができる。
【0046】
図8(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造のロック解除手段を説明する図である。
(a)に示すように、左右のシートバック22,23の後面を覆うカバー22a,23aには、左右のロック解除手段47,52に対応する部位130,130にそれぞれファスナ131,131を備える。
なお、左右のファスナ131,131は同一部材であり、以下左ファスナ131について説明して、右ファスナ131の説明を省略する。
【0047】
(b)に示すように、左ファスナ131の内側には作業孔132を備える。この作業孔132は開閉自在に構成され、開くことにより左ロック解除手段47を露出させることができ、閉じることにより左ロック解除手段47をシートパッド133で覆うことができる。なお、作業孔132は、通常は閉じた状態に保たれている。
【0048】
このように、左ファスナ131および作業孔132を備えることで、万が一駆動モータ70が故障した場合に、左ファスナ131および作業孔132を開いて、ロックピン125を取付ブラケット48から取り外し、連結ケーブル110のインナケーブル111を駆動モータ70から簡単に切り離すことができる。
加えて、左ファスナ131および作業孔132を備えることで、万が一駆動モータ70が故障した場合に、左ファスナ131および作業孔132を開いて、この作業孔132を利用して駆動モータ70などのメンテナンスを簡単におこなうことができる。
【0049】
図9は本発明に係る車両用シートの収納構造のクッションロック手段を説明する図である。
左クッションロック手段32は、図3に示すクッションフレーム27にブラケット135を取り付け、ブラケット135にラッチ136をラッチピン137を介して回転自在に取り付け、ラッチ136に対向する部位にラチェット138をラチェットピン139を介して回転自在に取り付け、ラチェット138に操作ロッド140を介してクッションロックアクチュエータ60を連結する。
【0050】
クッションロックアクチュエータ60でラチェット138をラチェットピン139を軸にして矢印▲3▼の如くスイングすることにより、ラッチ136のロックを解除することができる。
よって、クッションシート21(図2参照)と一体にブラケット135を上方に持ち上げることにより、ラッチ136がラッチピン137を軸にして回転し、ラッチ136の係合溝141からストライカ142を外すことができる。
ストライカ142は、車体17の12(図2、図3参照)側に取り付けた部材である。
【0051】
また、左クッションロック手段32は、ラチェット138の動作を検知するロック/リリース検知スイッチ61を備え、ラッチ136の動作を検出するラッチスイッチ62を備える。
【0052】
次に、車両用シートの収納構造20の動作を図10〜図24に基づいて説明する。なお、車両用シートの収納構造20の動作を実施する際に、左右のシートバック22,23や左右のヘッドレスト24,25が同様に作動するが、ここでは理解を容易にするために、左シートバック22や左ヘッドレスト24のみについて説明して、右シートバック23や右ヘッドレスト25についての説明は省略する。
【0053】
先ず、車両用シートの収納構造20の収納動作を図10〜図19に基づいて説明する。
図10は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明するフローチャートであり、図中ST××はステップ番号を示す。
ST01;テールゲートを開放し、シート操作ボタンを押して収納スイッチをオンにする。
ST02;ロック機構のロックを解除し、ばね力でシートバックを前倒させる。
【0054】
ST03;シートバックを前倒位置にロックした後、シートクッションのロックを外す。
ST04;シートクッションを車体後方にスイングさせる。
ST05;第2リヤシート(シートクッションおよび左シートバック)
フロア凹部内に収納する。
以下、ST01〜ST05の内容を詳しく説明する。
【0055】
図11(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第1作用説明図である。(a)はST01、(b)はST02の前半についての説明である。
(a)において、使用者145が車体17後部に備えたテールゲート146を上方に開放する。テールゲート146の開放でテールゲート開放スイッチ(図示せず)がオンになる。
次に、第2リヤシート15の後方に設けたシート操作ボタン26の収納操作部26aを指147で押して収納スイッチ37をオンにする。
【0056】
(b)において、テールゲート開放スイッチがオンであることを制御部36((a)参照)で検出した後、左ロック解除手段47の駆動モータ70を駆動する。駆動モータ70の駆動により、昇降シャフト114を矢印aの如く下向きに移動する。
昇降シャフト114が下向きに移動することにより、連結部材118で連結ケーブル110のインナケーブル111を矢印bの如く引く。
【0057】
図12(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第2作用説明図であり、ST02の中間についての説明したものである。(a)において、連結ケーブル110のインナケーブル111を矢印bの如く引くことにより、上揺動レバー102を上ピン103を軸にして矢印cの如く回転させる。これにより、嵌合孔101内の操作ピン100を上揺動レバー102で移動させて、中間揺動レバー98を中間ピン99を軸にして矢印dの如く回転する。
【0058】
(b)において、中間揺動レバー98先端98aを下揺動レバー96の先端96aから外すとともに、中間揺動レバー98の中間カム面98bで下揺動レバー96の突片96bを押圧する。下揺動レバー96の突片96bを押圧することで、下揺動レバー96を下ピン97を軸にして矢印eの如く回転させ、下揺動レバー96のロックギヤ95を上方に持ち上げる。
【0059】
これにより、ロックギヤ95と第1ギヤ93との噛み合わせを解除し、左ロック機構46のロック状態を解除する。左ロック機構46のロック状態を解除することにより、左側のリクライニングアジャスタ40に備えた渦巻きばね(スパイラルばね)49のばね力で回転軸部91を軸にしてプレート92を矢印fの如く車体前方に前倒させる。
このとき、上揺動レバー102でロックオフ検知スイッチ67がオンになる。なお、前記渦巻きばね49は、通常のシートバックを前倒させるために使用するばねと同じものであり詳細な説明を省略する。
【0060】
図13は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第3作用説明図であり、ST02の中間についての説明したものである。
図12に示す上揺動レバー102でロックオフ検知スイッチ67がオンになると、ロックオフ検知スイッチ67のオンを制御部36(図3参照)が検知し、左ロック解除手段47の駆動モータ70を停止する。
これにより、連結ケーブル110のインナケーブル111を下向きに引いた状態に保つ。
【0061】
なお、万が一ロックオフ検知スイッチ67に不具合が発生した場合には、マグネット115が下ホールセンサ72に到達すると、下ホールセンサ72がマグネット115を検知し、下ホールセンサ72の検知信号に基づいて制御部36が駆動モータ70を停止させる。
これにより、昇降シャフト114が過度に下降しすぎることを防いで、駆動モータ70を保護することができる。
【0062】
図14(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第4作用説明図であり、ST02の中間についての説明したものである。
(a)において、プレート92が前倒れ完了した際に、前倒れ検知スイッチ66がカム105で押されてオンになる。
(b)において、(a)に示す前倒れ検知スイッチ66のオンを制御部36(図3参照)が検知し、左ロック解除手段47の駆動モータ70を駆動して、昇降シャフト114を矢印gの如く上向きに移動する。
【0063】
昇降シャフト114が所定位置まで上昇して、マグネット115が上ホールセンサ71に到達すると、上ホールセンサ71がマグネット115を検知する。上ホールセンサ71の検知信号に基づいて制御部36が駆動モータ70を停止させる。
これにより、連結ケーブル110のインナケーブル111の下向きの引張力を解除する。
【0064】
図15(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第5作用説明図であり、ST02の後半についての説明したものである。
(a)において、図14(b)に示す連結ケーブル110のインナケーブル111の下向きの引張力を解除することで、引張りばね104のばね力で上揺動レバー102を上ピン103を軸にして矢印hの如く回転する。
【0065】
これにより、嵌合孔101内の操作ピン100を上揺動レバー102で矢印iの如く押圧する。よって、中間揺動レバー98を中間ピン99を軸に矢印Jの如く回転し、中間揺動レバー98の先端98aで下揺動レバー96の先端96aを下方に押し下げる。
下揺動レバー96の先端96aを押圧することにより、下揺動レバー96のロックギヤ95を第1ギヤ93に噛み合わせる。よって、左ロック機構46がロック状態になって、プレート92を前倒れ位置に保持することができる。
【0066】
(b)は、左シートバック22をプレート92と一体に前倒れ位置P1に移動し、左ロック機構46((a)参照)をロック状態にすることで、左シートバック22を前倒れ位置P1にロックした状態を示す。
【0067】
(a)に戻って、中間揺動レバー98を中間ピン99を軸に矢印Jの如く回転することにより、ロックオン検知スイッチ65をオンにする。
【0068】
図16(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第6作用説明図であり、ST03の前半についての説明したものである。
(a)において、ロックオン検知スイッチ65(図15(a)参照)のオンを制御部36(図3参照)が検知し、クッションロックアクチュエータ60を作動させて操作ロッド140を矢印の如く移動する。
これにより、ラチェット138がラチェットピン139を軸にして矢印kの如くスイングする。
【0069】
(b)において、ラチェット138のロック片138aをラッチ136のロック爪136aから外して、ラッチ136のロックを解除する。同時に、ピン149でロック/リリース検知スイッチ61を操作してオンにする。
【0070】
図17(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第7作用説明図であり、ST03の後半についての説明したものである。
(a)において、ロック/リリース検知スイッチ61(図16参照)のオンを制御部36が検知し、制御部36はクッションロックアクチュエータ60(図16(a)参照)を停止させるとともに、揺動手段30の駆動モータ55を駆動する。
駆動モータ55を駆動させて支軸部28を正転させ、左シートバック22を前倒れ位置にロックした状態で、シートクッション21を矢印mの如く車体後方にスイングさせる。
【0071】
(b)において、シートクッション21((a)参照)と一体に左ロック手段32のブラケット135が矢印mの如く上昇することにより、ブラケット135に設けたラッチ136が上昇する。
ラッチ136の係合溝141内にはストライカ142が配置されているので、ラッチ136が上昇することにより、係合溝141の下辺141aがストライカ142と干渉し、ラッチ136がラッチピン137を軸にして矢印nの如く回転する。
【0072】
図18(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第8作用説明図であり、ST04についての説明したものである。
(a)において、ラッチスイッチ62をオンにするとともに、ラッチ136の係合溝141からストライカ142が抜け出し、左ロック手段32のロックを解除する。
ラッチスイッチ62のオンを制御部36(図3参照)が検知し、制御部36はクッションロックアクチュエータ60を作動させて操作ロッド140を矢印pの如く移動させる。
【0073】
ラチェット138がラチェットピン139を軸にして矢印qの如くスイングしてラチェット138のカム面138bをラッチ136のカム面136bに押し付ける。
これにより、係合溝141からストライカ142が抜け出した位置にラッチ136を保持することができる。
【0074】
(b)において、左ロック手段32のロックを解除することで、シートクッション21を支軸部28を軸に矢印mの如く継続して車体後方にスイングさせることができる。
この際に、制御部36は駆動モータ55のモータ電流を検出し、検出値がしきい値を超えているか否かを判断する。
【0075】
万が一、シートクッション21が障害物(図示せず)に干渉してモータ電流値がしきい値を超えたときには、駆動モータ55が停止する。
一方、シートクッション21が障害物に干渉しないときには、モータ電流値がしきい値より小さいので、シートクッション21を矢印mの如く継続して車体後方にスイングさせることができる。
【0076】
図19(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第9作用説明図であり、ST05についての説明したものである。
(a)において、シートクッション21が車体後方にスイングしてフロア凹部16に収納する際に、左ヘッドレスト24の後面24aが、フロア凹部16を構成する後壁(壁面)18の上端18aに当接する。
【0077】
これにより、左ヘッドレスト24の後面24aに所定の荷重Fがかかり、コイルばね87(図4参照)のばね力に抗して左ヘッドレスト24を回転シャフト85を軸にして矢印rの如く折り畳むことができる。
この状態で、シートクッション21を矢印mの如く継続して車体後方にスイングさせる。
【0078】
(b)において、シートクッション21がフロア凹部16の底面19に当接する。駆動モータ55のモータ電流値がしきい値を超えて駆動モータ55が停止する。
これにより、シートクッション21および左シートバック22(第2リヤシート15)をフロア凹部16内に収納する工程が完了する。
【0079】
このように、シートクッション21および左シートバック22(第2リヤシート15)をフロア凹部16内に収納する際に、左ヘッドレスト24を左シートバック22から取り外す必要がないので、第2リヤシート15を手間をかけないで簡単にフロア凹部16内に収納することができる。
【0080】
加えて、左ヘッドレスト24の後面24aを、フロア凹部16を構成する後壁18の上端18aに当接することで、コイルばね87(図4参照)のばね力に抗して左ヘッドレスト24を回転シャフト85を軸にして矢印rの如く折り畳むように構成した。
よって、左シートバック22の回転軸部91から偏芯させた軸や、ワイヤなどの部材を不用にできるので簡単な構成にすることができる。
【0081】
次に、車両用シートの収納構造20の復帰動作を図20〜図24に基づいて説明する。
図20は本発明に係る車両用シートの収納構造の復帰動作を説明するフローチャートである。
ST10;テールゲートを開放し、シート操作ボタンを押して復帰スイッチをオンにする。
【0082】
ST11;シートクッションを車体後方にスイングさせる。
ST12;シートクッションを復帰位置にロックする。
ST13;シートバックを人手で引き起こす。
以下、ST10〜ST13の内容を詳しく説明する。
【0083】
図21は本発明に係る車両用シートの収納構造の復帰動作を説明する第1作用説明図であり、ST10についての説明したものである。
使用者145が車体17後部に備えたテールゲート146を上方に開放する。テールゲート146の開放でテールゲート開放スイッチ(図示せず)がオンになる。
次に、第2リヤシート15の後方に設けたシート操作ボタン26の復帰操作部26bを指で押して復帰スイッチ38をオンにする。
【0084】
テールゲート開放スイッチがオンであることを制御部36で検出した後、揺動手段30の駆動モータ55(図2、図3参照)を駆動する。
これにより、駆動モータ55を駆動させてシートクッション21を、支軸部28を軸にして左シートバック22と一体に矢印sの如く車体前方にスイングさせ、フロア凹部16内から取り出す。
【0085】
シートクッション21および左シートバック22を一体にフロア凹部16から取り出したとき、フロア凹部16の後壁18から左ヘッドレスト24を開放してコイルばね87のばね力で使用位置(図22(a)参照)に復帰させることができる。
よって、シートクッション21および左シートバック22(第2リヤシート15)をフロア凹部16内から取り出す際に、左ヘッドレスト24を人手で使用位置に戻す手間を省くことができる。
【0086】
図22(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の復帰動作を説明する第2作用説明図である。(a)はST11、(b)はST12の前半についての説明である。
(a)において、シートクッション21が矢印sの如く車体前方に向けてスイングすることにより、シートクッション21がフロア側に近づく。
【0087】
(b)において、ラッチ136の係合溝141の上辺141bがストライカ142に当接する。この状態で、シートクッション21((a)参照)と一体に左クッションロック手段32のブラケット135およびラッチ136が矢印sの如く下降することにより、係合溝141の上辺141bをストライカ142で押し上げて、ラッチ136がラッチピン137を軸にして矢印tの如く回転する。
【0088】
図23(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の復帰動作を説明する第3作用説明図であり、ST12の後半についての説明したものである。
(a)において、ラッチ136がロック位置に戻り、ラッチスイッチ62がオフになる。制御部36((b)参照)がラッチスイッチ62のオフを検知し、揺動手段30の駆動モータ55(図2、図3参照)を停止する。
加えて、制御部36がラッチスイッチ62のオフを検知し、左ロック解除手段47の駆動モータ70(図5参照)を駆動する。駆動モータ70の駆動で、図11(b)〜図12と同様に、左ロック機構46(図5参照)を解除する。
【0089】
(b)は、シートクッション21を左クッションロック手段32で使用位置にロックした状態を示す。
【0090】
図24(a),(b)は本発明に係る車両用シートの収納構造の復帰動作を説明する第4作用説明図であり、ST13についての説明したものである。
(a)において、使用者145が左シートバック22に手148を掛けて、左シートバック22を回転軸部91を軸にして捩りばね(図示せず)のばね力に抗して矢印uの如く車体後方にスイングする。
【0091】
(b)において、左シートバック22を所望の位置までスイングさせたとき、シート操舵ボタン26の復帰操作部26bから指147を離す。
制御部36が復帰スイッチ38のオフを検知し、左ロック解除手段7の駆動モータ70(図5参照)を駆動する。
【0092】
駆動モータ70の駆動で、図14〜図15(a)と同様に、左ロック機構46(図5参照)をロック状態に戻す。これにより、左シートバック22を所望の位置に保持することができる。
第2リヤシート15の復帰動作が完了する。
このように車両用シートの収納構造20によれば、第2リヤシート15を電動でフロア凹部16に収納することができ、フロア凹部16から使用位置に復帰させることができる。
【0093】
なお、前記実施形態では、車両用シートの収納構造20を6〜7人が乗車できる車両の第2リヤシート15に適用した例について説明したが、車両用シートの収納構造20はこれに限らないで、4〜5人が乗車できる車両のリヤシートに適用することも可能である。
【0094】
また、前記実施形態では、左右のロック解除手段47,52を左右のシートバック22,23にそれぞれ内蔵した例について説明したが、これに限らないで、左右のロック解除手段47,52をシートクッション21に内蔵することも可能である。
この場合には、シートクッション21のうちの、左右のロック解除手段47,52に対応する部位にファスナ131,131を備え、ファスナ131,131の内側に作業孔132,132を備える。
よって、ファスナ131,131および作業孔132,132を開いて、連結ケーブル110を駆動モータ70から簡単に切り離すことができる。
【0095】
さらには、ファスナ131,131および作業孔132,132を左右のシートバック22,23の後面に設けた例について説明したが、これに限らないで、左右のシートバック22,23の前面や側面になどのその他の部位に設けることも可能である。
【0096】
さらに、前記実施形態では、第2リヤシート15を電動でフロア凹部16内に収納する例について説明したが、これに限らないで、第2リヤシート15を手動でフロア凹部16内に収納する場合にも同様の効果を得ることができる。
【0097】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、シートバックにヘッドレストを揺動可能に取り付け、フロア凹部をシートバックに対応した大きさに構成した。よって、シートクッションおよびシートバックを一体に車体後方に揺動させてフロア凹部に収納させるときに、フロア凹部の壁面にヘッドレストを押し付けてばね部材のばね力に抗して折り畳むことができる。
一方、シートクッションおよびシートバックを一体にフロア凹部から取り出したとき、フロア凹部の壁面からヘッドレストを開放してばね部材のばね力で使用位置に復帰させることができる。
【0098】
シートクッションおよびシートバックをフロア凹部に収納するときや、フロア凹部から使用位置に復帰させる際に、ヘッドレストをシートバック22から取り外す必要がない。
これにより、シートクッションおよびシートバックを手間をかけないで簡単にフロア凹部に収納することができ、かつフロア凹部から使用位置に復帰させることができる。
【0099】
さらに、シートバックにヘッドレストを揺動可能に取り付け、フロア凹部の壁面に押し付けることで折り畳むように構成した。これにより、シートバックの前倒動作をヘッドレストに伝えるために必要とされているワイヤなどの部材を不用にできるので簡単な構成にすることができる。
このため、部品点数を減らすとともに組立工数を減らすことでヘッドレストの組付け時間を短くすることができ、生産性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用シートの収納構造を備えた車両を示す断面図
【図2】本発明に係る車両用シートの収納構造を示す斜視図
【図3】本発明に係る車両用シートの収納構造を詳細に示す斜視図
【図4】(a)は図2の4−4線断面図であり、(b)はヘッドレストを前倒させた状態を示す断面図
【図5】本発明に係る車両用シートの収納構造のリクライニングアジャスタのロック機構およびロック解除手段を説明する図
【図6】本発明に係る車両用シートの収納構造のロック解除手段を示す斜視図
【図7】本発明に係る車両用シートの収納構造のロック解除手段を説明する図
【図8】本発明に係る車両用シートの収納構造のロック解除手段を説明する図
【図9】本発明に係る車両用シートの収納構造のクッションロック手段を説明する図
【図10】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明するフローチャート
【図11】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第1作用説明図
【図12】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第2作用説明図
【図13】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第3作用説明図
【図14】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第4作用説明図
【図15】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第5作用説明図
【図16】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第6作用説明図
【図17】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第7作用説明図
【図18】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第8作用説明図
【図19】本発明に係る車両用シートの収納構造の収納動作を説明する第9作用説明図
【図20】本発明に係る車両用シートの収納構造の復帰動作を説明するフローチャート
【図21】本発明に係る車両用シートの収納構造の復帰動作を説明する第1作用説明図
【図22】本発明に係る車両用シートの収納構造の復帰動作を説明する第2作用説明図
【図23】本発明に係る車両用シートの収納構造の復帰動作を説明する第3作用説明図
【図24】本発明に係る車両用シートの収納構造の復帰動作を説明する第4作用説明図
【図25】従来の車両用シートの収納構造の断面図
【図26】従来の車両用シートの収納構造の作用を説明する図
【符号の説明】
10…車両、15…第2リヤシート(車両用シート)、16…フロア凹部、18…後壁(壁面)、20…車両用シートの収納構造、21…シートクッション、22…左シートバック(シートバック)、23…右シートバック(シートバック)、24…左ヘッドレスト(ヘッドレスト)、24a…後面、25…右ヘッドレスト(ヘッドレスト)、83…差込ロッド、83a…折曲部、85…回転シャフト、87…コイルばね(ばね部材)。

Claims (1)

  1. シートバックを車体前方に前倒させ、この状態でシートクッションおよびシートバックを一体に車体後方に揺動させてシートクッション後方のフロア凹部に収納させる車両用シートにおいて、
    前記シートバックにばね部材を直接又は間接的に介してヘッドレストを揺動可能に取り付け、前記フロア凹部は、前記シートバックに対応した大きさに構成し、
    シートクッションおよびシートバックを一体に車体後方に揺動させてフロア凹部に収納させるとき、このフロア凹部の壁面にヘッドレストを押し付けてばね部材のばね力に抗して折り畳み、
    シートクッションおよびシートバックを一体にフロア凹部から取り出したとき、このフロア凹部の壁面からヘッドレストを開放してばね部材のばね力で使用位置に復帰させるように構成し
    前記ヘッドレストは、前記シートバックの頂部に差し込まれ、その先端がシート収納時のフロア凹部の壁面に沿って上方に折れ曲がった折曲部を有する差込ロッドを有し、
    前記ばね部材によって後方に付勢された回転シャフトを、前記差込ロッドの折曲部に回転自在に取り付けたことを特徴とする車両用シートの収納構造。
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