JP6107241B2 - 電動船外機 - Google Patents

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Description

本発明は、電動モータの駆動によって船体を推進させる電動船外機に関する。
従来、船外機の動力源としては、一般に、ガソリンエンジンが用いられているが、ガソリンエンジンは、燃料系統や潤滑系統等の構造が複雑であることや、ガソリン、潤滑油や排気ガスが水中に排出されることによって環境が汚染されること等、多くの問題点を有している。そこで、近年、これらの問題点を解決すべく、動力源として電動モータを備えた電動船外機が注目されている。
従来のこの種の電動船外機としては、例えば、船尾に取り付けられる船外機本体の上部に電動モータと該電動モータに電力を供給するバッテリとを配置し、このバッテリを着脱可能に構成したもの(例えば、特許文献1又は特許文献2参照)が公知である。
しかしながら、船外機本体に重量物であるバッテリを搭載した電動船外機の場合、充電の際に、船体の後部で作業者が船尾から上体をオーバーハングさせてバッテリの着脱作業を行う必要があるため、作業者の腰等に身体的な負担が掛かると共に、作業性が悪いといった問題がある。また、特に小型船舶では、浮心から離れた船体の後部でバッテリの着脱作業を行うと、船体の後部が沈み込み、作業者の足場が不安定となるため、作業者がバランスを崩し易く、バッテリを船外に落水させてしまう危険性が生じる。
さらに、船外機本体の取り付け箇所における構造体の強度を高める必要があるため、クランプブラケットやスイベルブラケット等の重量が増加してしまう。そのため、特に、船舶が波やうねりのある状況で航走した場合、ジャンプ後に着水した際に非常に大きな荷重が船舶に加わり、航走の安定性が低下するという問題がある。
また、小型の船外機を水上で保管する場合、腐食防止等のために回動軸を中心として船外機本体を手動で引き上げてチルトアップ状態とするのが一般的であるが、このチルトアップ状態にするために大きな引き上げ力が必要となる。
さらに、船外機本体には少容量のバッテリしか搭載できないため、航続距離が減少してしまうという問題もある。
一方、このようにバッテリを船外機本体に搭載した電動船外機の課題を解決するため、最近では、船外機本体とは別体で船体内にバッテリを設置し、このバッテリと船外機本体内の電動モータとをケーブルにより接続するように構成した電動船外機も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2005−162054号公報 特開2005−162055号公報 特開2011−213239号公報
しかしながら、前記特許文献3に開示されているような船体内にバッテリを設置した従来の電動船外機では、バッテリの固定が不十分なため、航走中に加速・減速(急加速・急減速)、転舵(スラローム)、ジャンプ等を行ってバッテリに大きな加速度又は減速度が作用した場合、船体内でバッテリが移動し、バッテリや高電圧ケーブル等が破損又は損傷する虞が生じ、製品の耐久性や信頼性が低下するという問題がある。
一方、バッテリの固定を十分に行うためには、バッテリの設置場所である船体の寸法や形状、構造等に対応させて、船体側に専用の固定設備を設ける必要があり、設備が複雑化し、部品点数が増加すると共に、バッテリの設置作業に手間が掛かるという問題が発生する。
また、操舵時に船外機本体を左右に回動させたり、船外機本体をチルトアップさせたり、或いは、船外機本体の水中部分が流木等の障害物に衝突して船外機本体が跳ね上げられたりした場合に、船外機本体の動きに応じて高電圧ケーブルが捩じれたり、屈曲したりすることを繰り返すと、高電圧ケーブルに破損、断線、劣化等が生じる虞がある。
本発明は上記した課題を解決すべくなされたものであり、バッテリの設置場所の寸法や形状、構造等に拘わらずバッテリを簡単且つ確実に固定することができ、バッテリやケーブルの破損や損傷を防止し、製品の耐久性及び信頼性の向上を図ることのできる電動船外機を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するため、本発明は、電動モータの駆動によって船体を推進させる電動船外機であって、前記電動モータを有し、船尾に固定される取付ブラケット装置を介して前記船体の外部に設けられる船外機本体と、該船外機本体とは別体で前記船体の内部に設けられ、前記電動モータとに間に接続されたケーブルを介して該電動モータに電力を供給する電源装置と、を備え、前記取付ブラケット装置と前記電源装置とはブラケット部材により連結されていることを特徴とする。
この特徴によれば、前記電源装置を前記ブラケット部材で固定することができるため、航走中に船体が揺れたとしても、前記電源装置が移動するのを防止することができる。また、船体内での前記電源装置の移動により、該電源装置やケーブル等が破損又は損傷するのを防止することができ、電動船外機の耐久性や信頼性の向上を図ることができる。さらに、前記電源装置の固定設備として既存の取付ブラケット装置を利用することができるため、船体の寸法や形状、構造等に対応させて、船体側に専用の固定設備を新規に設ける必要がなく、設備の簡素化及び部品点数の削減化を図ることができると共に、前記電源装置の設置作業の省力化を図ることができる。
また、本発明に係る電動船外機において、前記ブラケット部材は、上端部が前記取付ブラケット装置に取り付けられ、下端部が前記電源装置に取り付けられ、前方に下傾した姿勢を成していることを特徴としてもよい。
この特徴によれば、船体の揺れ等により前記電源装置が後方に移動しようとすると、前記ブラケット部材が前記電源装置を船体の設置面(床面)に押し付ける方向の分力を発生させるため、前記電源装置が移動するのをより確実に防止することができる。
また、本発明に係る電動船外機において、前記取付ブラケット装置には、高さの異なる位置に前記ブラケット部材が連結可能な複数の取付部が設けられていてもよい。
この特徴によれば、船尾の設置面からの高さの違いに応じて、前記ブラケット部材の連結相手を高さの異なる複数の取付部から選択し、最適な取付部に前記ブラケット部材を連結することができるため、前記電源装置の設置作業を容易且つ確実に行うことができる。
また、本発明に係る電動船外機において、前記ブラケット部材と前記取付ブラケット装置は、水平姿勢で前記各部材を挿通するシャフトと、該シャフトに対して係脱自在且つ施解錠可能に設けられるロックキーと、により連結されることを特徴としてもよい。
この特徴によれば、前記電源装置の着脱作業を容易に行うことができると共に、前記ロックキーで施錠することにより前記電源装置の盗難防止を図ることができる。
また、本発明に係る電動船外機において、前記取付ブラケット装置は、ステアリングシャフトを中心に前記船外機本体を左右に操舵可能に支持するスイベルブラケットと、チルト軸を中心に該スイベルブラケットを上下揺動可能に支持すると共に前記船尾に着脱自在に取り付けられる左右一対のクランプブラケットと、を備え、該クランプブラケットに前記ブラケット部材が取り付けられることを特徴としてもよい。
この特徴によれば、前記電源装置の固定設備として既存のクランプブラケットを利用することができるため、船体側に専用の固定設備を新規に設ける必要がなく、設備の簡素化及び部品点数の削減化を図ることができる。
また、本発明に係る電動船外機において、前記ケーブルは、前記船外機本体の上部から前記ステアリングシャフトの上方を通過し、前記左右のクランプブラケット間の配線スペースを通って前記電源装置に配線されていることを特徴としてもよい。
この特徴によれば、前記船外機本体の動きに対応した前記ケーブルの捩れや屈曲を最少源に押えることができるため、前記ケーブルの破損、断線、劣化等を防止することができ、前記電動船外機の耐久性や信頼性を高めることができる。
また、本発明に係る電動船外機において、前記ステアリングシャフト及び前記チルト軸の近傍には、前記ケーブルを前記ステアリングシャフトの上方から前記左右のクランプブラケット間の配線スペースに導くガイド部が設けられていることを特徴としてもよい。
この特徴によれば、前記ガイド部により前記ケーブルを所定位置に容易且つ確実に配線することができるため、前記ケーブルの配線作業の簡素化を図ることができる。
本発明によれば、バッテリの設置場所の寸法や形状、構造等に拘わらずバッテリを簡単且つ確実に固定することができ、バッテリやケーブルの破損や損傷を防止し、製品の耐久性及び信頼性の向上を図ることができる等、種々の優れた効果を得ることができる。
本発明の実施形態に係る電動船外機を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る電動船外機を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る電動船外機を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る電動船外機において蓋部材を省略して船外機本体を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る電動船外機の取付部材を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る電動船外機において電源装置の別の設置例を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る電動船外機において電源装置のさらに別の設置例を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る電動船外機において電源装置のさらに別の設置例を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る電動船外機において船外機本体を操舵した状態を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る電動船外機において船外機本体をチルトアップした状態を示す側面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態に係る電動船外機について説明する。
まず、図1〜図5を参照して本実施形態に係る電動船外機1の構成について説明する。ここで、図1は本発明の実施形態に係る電動船外機を示す側面図、図2は本発明の実施形態に係る電動船外機を示す正面図、図3は本発明の実施形態に係る電動船外機を示す平面図、図4は本発明の実施形態に係る電動船外機において蓋部材を省略して船外機本体を示す平面図、図5は本発明の実施形態に係る電動船外機の取付部材を示す正面図である。なお、以下の説明において、前後左右の向きは、便宜上、船体が前進する方向を基準とする。
本実施形態に係る電動船外機1は、船体2の外部に設けられる船外機本体3と、船外機本体3を船尾4に固定する取付ブラケット装置5と、船外機本体3とは別体で船体2の内部に設けられる電源装置6と、を備えており、船外機本体3と電源装置6とはケーブル7により電気的に接続されている。
図1に示されているように、船外機本体3は、上から順に、上部を構成するアッパーユニット10と中間部を構成するミドルユニット11と下部を構成するロアーユニット12とに大きく三分割されて構成されている。
アッパーユニット10は、その外周を覆うと共に上方が開口されたアッパーケース13と、このアッパーケース13の開口を塞ぐ蓋部材14とを備え、この蓋部材14はアッパーケース13の開口の後縁部にヒンジ15を介して開閉自在に取り付けられている。アッパーユニット10とミドルユニット11との境付近にはアッパーマウント16が設けられ、アッパーマウント14上のアッパーケース13内に電動モータ15の回転数等を制御する制御ユニット74が固定されている。
ミドルユニット11は、その外周を覆うミドルケース17を備え、ミドルケース17の下部にはロアーマウント18が取り付けられている。ロアーマウント18の上方にはミドルケース17の内部を上下に区画する隔壁19が設けられており、この隔壁19より上方のミドルケース17内にモータルーム20が形成されている。また、モータルーム20の後方には船外機本体3を持ち運ぶためのキャリングハンドル75が設けられている。
モータルーム20には電動船外機1の動力源としての電動モータ15が収納されており、電動モータ15は隔壁19上に固定されている。電動モータ15には下方に突出する出力軸21が設けられており、この出力軸21にはギア22を介してドライブシャフト23が結合されている。ドライブシャフト23はミドルケース17内を通って下方に向かって延出している。
ロアーユニット9は、その外周を覆うロアーケース24を備え、ドライブシャフト23はこのロアーケース24内を下方に向かって延びている。ドライブシャフト23の下端はベベルギヤ25を介してプロペラシャフト26に連結されており、プロペラシャフト26の後端にプロペラ27が設けられている。これにより、電動モータ15の出力軸21の回転は、ギア22、ドライブシャフト23、及びベベルギヤ25を介してプロペラシャフト26に伝達され、プロペラ27が回転するようになっている。
取付ブラケット装置5は、鉛直方向に延在されて回動可能に設けられるステアリングシャフト30と、ステアリングシャフト30を中心に船外機本体3を左右に操舵可能に支持するスイベルブラケット31と、左右方向に延びるチルト軸73を中心にスイベルブラケット31を上下揺動可能に支持する左右一対のクランプブラケット32と、を備えて構成されている。
ステアリングシャフト30の上下端部にはアッパーマウント16及びロアーマウント18が取り付けられている。また、ステアリングシャフト30には、アッパーマウント16より上方にステアリングブラケット33が形成されている。ステアリングブラケット33の後部にはケーブル通過用の切欠き部28が形成されており、ステアリングブラケット33の側部にはハンドルブラケット34を介して操舵ハンドル35が取り付けられている。操舵ハンドル35は、前方に向かって延出すると共にハンドルブラケット34に対して上方に回動させることで折り畳み可能に設けられており、操舵ハンドル35の先端には電動モータ15の出力調整用のスロットルグリップ36が設けられている。
左右のクランプブラケット32は、クランプスクリュー37により船尾4に着脱自在に取り付けられおり、各クランプブラケット32の船体内側部分の上下には、それぞれ、ブラケット部材上部取付部38及びブラケット部材下部取付部39が形成されている。また、左右のクランプブラケット32の船体内側部分には、左右のクランプブラケット32間のスペースを前方から覆うように保護カバー29が渡設され、保護カバー29の後方にケーブル7の配線スペースが形成されている。
船外機本体3の前部上面には、電動船外機1の運転情報を表示する液晶パネル等の表示装置56が設けられ、表示装置56の前方にシステムメインキー57が設けられている。このメインキー57の電源をオンにした状態において、スロットルグリップ36を回転させると、その回転が検出されることにより、電動モータ15の回転数が制御されるようになっている。
電源装置6は、バッテリ収納ケース40にバッテリ(バッテリパック)41が収納されて構成されている。バッテリ収納ケース40は、直方体形状の外形を有しており、上方が開口されたケース本体42と、ケース本体42のこの開口を塞ぐ蓋部材43と、により構成されている。
ケース本体42の底面42aには、船尾4側の後端部に左右一対のローラ44が転動可能に設けられ、このローラ44より前方の4箇所に脚部45が設けられている。各脚部45は、電源装置6を船体2の設置面2aに安定性良く支持可能なように配置され、各脚部45の下端にはゴム等の緩衝材46が装着されている。
ケース本体42の前側面42bには電源装置6を持ち運ぶためのキャリングハンドル47が設けられている。キャリングハンドル47は、水平な把持部48と、把持部48の左右両端部から鉛直に延出する腕部49と、を備えている。左右の腕部49の各端部49aはケース本体42の前側面42bの上部にそれぞれ枢支され、キャリングハンドル47は上下方向に回動可能となっている。そして、腕部49の端部49aを支点に把持部48を上方に回動させて上方に引っ張ると、各脚部45が設置面2aから離間し、ローラ44が転動可能な状態となり、電源装置6を容易に運搬可能となっている。また、ケース本体42の後側面42cには、下部中央にケーブル接続部50が設けられ、上部左右にブラケット部材取付部51がそれぞれ設けられている。
ケース本体42の内部には、電動モータ15の必要運転時間に応じて複数のバッテリ41を収容可能なようにバッテリ装着部が形成されている。ケース本体42は、その内部に複数のバッテリ41を収容した場合、それぞれのバッテリ41が前後方向に並列に接続される構造を有しており、1個のみバッテリ41を収容した場合でも電動モータ15の運転が可能となっている。また、ケース本体42内の底面上には、弾性部材52が取り付けられている。
ケース本体42内の前記バッテリ装着部は各バッテリ41をそれぞれ上下方向に脱着可能な構造を有しており、左右方向に脱着する場合と比較して、バッテリ41に対して楽な姿勢で力を入れ易く、非常に簡単にバッテリ41の脱着作業を行うことができる。なお、ケース本体42は、上記した形状や構造に限定されるものではなく、船体2の形状や寸法等に対応させて各種変形が可能であり、例えば複数のバッテリ41を左右方向に並列に収容可能なように構成してもよく、この場合、電源装置6の前後方向の長さを短縮することができる。
バッテリ41は、リチウムイオン電池のセルの集合体がケース内に収められて構成されている。バッテリ41は、ケース本体42の前記バッテリ装着部から取り外して持ち運ぶことができ、充電器によって充電することで繰り返し使用することができる。
蓋部材43は、ケース本体42に嵌脱可能に形成され、水密のシール構造を有している。蓋部材43の内面には、弾性部材53が取り付けられており、ケース本体42内にバッテリ41を収容して蓋部材43を閉めると、蓋部材43の弾性部材53とケース本体42の弾性部材52とでバッテリ41を上下から押圧して弾性保持し、衝撃及び振動を吸収することができるようになっている。
蓋部材43の上面には、表示パネル54が設置されており、この表示パネル54には、バッテリ41の残量表示灯や電動モータ15の温度警告灯が設けられている。また、蓋部材43の上面には、表示パネル54の後方にキー式のメインスイッチ55が設けられている。メインスイッチ55のキーは蓋部材43のロック開閉操作キーを兼ねており、メインスイッチ55がオフ位置でなければバッテリ41の脱着(交換)ができない構造となっている。このように蓋部材43にロック機構を設けることによりバッテリ41の盗難防止を図ることができる。
電源装置6とクランプブラケット32とはブラケット部材60により連結されている。ブラケット部材60は、左右のクランプブラケット32の間に嵌合可能な左右方向の幅を有しており、前方に下傾した姿勢を成している。ブラケット部材60は、左側面視でくの字状に屈曲した形状を有して互いに対向するように配設される左右一対のアーム片61と、各アーム片61間のスペースを前方から覆うように各アーム片61間に形成される前板62と、により構成されている。
各アーム片61の上端部は、各クランプブラケット32のブラケット部材上部取付部38又はブラケット部材下部取付部39のいずれか一方に対して取付部材63を介して回動可能に連結され、各アーム片61の下端部は、電源装置6の左右のブラケット部材取付部51に回動可能に連結されている。なお、本実施形態では、図1に示すように、アーム片61の上端部をブラケット部材下部取付部39に連結した例を示している。
図5に良く示されているように、取付部材63は、各アーム片61の上端部と各クランプブラケット32のブラケット部材上部取付部38又はブラケット部材下部取付部39とを左右方向に水平姿勢で挿通するシャフト64を備えている。シャフト64の一端部には把持部65が設けられ、シャフト64の他端部には係止凹部66が形成されている。
また、取付部材63は、シャフト64に対して係脱自在且つ施解錠可能に設けられるロックキー67を備えている。ロックキー67の一端部には係止凹部66に係止可能な係止突部68が形成され、ロックキー67の他端部には把持部69が形成されている。このように電源装置6とクランプブラケット32とをブラケット部材60で連結する際、ロックキー67で施錠することにより電源装置6の盗難防止を図ることができる。
ケーブル7は、高電圧配線及び制御系配線を、チューブ構造の弾性部材等の可撓性に優れた材料製の保護部材70で被覆することにより構成されている。ケーブル7の両端にはそれぞれ接続カプラ71,72が取り付けられている。ケーブル7は、一方の接続カプラ71が船外機本体3の制御ユニット74の前部に着脱可能且つ水密状態で接続され、他方の接続カプラ71がケーブル接続部50を介して電源装置6に着脱可能且つ水密状態で接続されている。
このようにケーブル7が接続カプラ71,72を介して船外機本体3及び電源装置6にそれぞれ接続されているため、船外機本体3と電源装置6とを被水し難い船体2内で簡単に分離することができる。したがって、電動船外機1の防水性を高めることができると共に、船外機本体3や電源装置6の着脱作業の簡素化を図ることができる。また、船外機本体3及び電源装置6を保管場所等に運搬する際の可搬性を向上させることもできる。
ケーブル7は、ステアリングシャフト30の上方を通過し、ステアリングブラケット33の切欠部28を通って、チルト軸73の下方の隙間から保護カバー29の後方の左右のクランプブラケット32間に形成されたケーブル7の配線スペース及びブラケット部材60の前板62の後方のスペースを通過するように配設される。この時、ステアリングシャフト30及びチルト軸73の近傍に形成されたステアリングブラケットの切欠部28及びチルト軸73の下方の隙間は、ケーブル7をステアリングシャフト33の上方から左右のクランプブラケット32間の配線スペースに導くガイド部として機能する。
なお、上記した本発明の実施形態では、図1に示すように、アーム片61の上端部をブラケット部材下部取付部39に連結した場合について例示して説明したが、アーム片61の上端部の連結相手は、船体2内における電源装置6の設置面2aの高さ、すなわち、船尾4の設置面2aからの高さに応じて、ブラケット部材上部取付部38とブラケット部材下部取付部39のいずれか一方を選択することが可能である。
例えば、図6は電源装置6の設置面2bの高さが図1の設置面2aより僅かに高い場合の設置例を示している。この設置例では、上記した実施形態の場合と同様に、アーム片61の上端部をブラケット部材下部取付部39に連結しているが、ブラケット部材60の前方への下傾姿勢は水平に近く、電源装置6は図1の場合より前方に配置されている。
また、図7は電源装置6の設置面2cの高さが図6の設置面2bよりさらに高い場合の設置例を示している。この設置例では、図1及び図6の場合と異なり、アーム片61の上端部をブラケット部材上部取付部38に連結しており、ブラケット部材60の前方への下傾姿勢は鉛直に近く、電源装置6は図6の場合より後方に配置されている。
さらに、図8は電源装置6の設置面2dの高さが図7の設置面2cよりさらに高い場合の設置例を示している。この設置例では、図7の場合と同様に、アーム片61の上端部をブラケット部材上部取付部38に連結しているが、ブラケット部材60の前方への下傾姿勢は水平に近く、電源装置6は図7の場合より前方に配置されている。
なお、上記したような電源装置6の各設置例において、ケーブル7についても、電源装置6の設置面2a,2b,2c,2dの高さに応じて異なる長さのものを選択することが可能である。
このように本発明の実施形態に係る電動船外機1によれば、船尾4の設置面2a,2b,2c,2dからの高さの違いに応じて、アーム片61の上端部の連結相手として、ブラケット部材上部取付部38とブラケット部材下部取付部39のいずれか一方を選択し、アーム片61の上端部を取付部材63によって簡単且つ確実に連結することができる。また、電源装置6を固定するために、船体2の寸法や形状、構造等に対応させて、船体2側に専用の固定設備を設ける必要がないため、設備の簡素化及び部品点数の削減化を図ることができると共に、電源装置6の設置作業の省力化を図ることができる。
また、このように電源装置6をブラケット部材60で固定することにより、航走中に加速・減速(急加速・急減速)、転舵(スラローム)、ジャンプ等が行われて電源装置6に大きな加速度又は減速度が作用したとしても、船体2の揺れによって電源装置6が移動するのを防止することができる。さらに、船体2内での電源装置6の移動により、電源装置6やケーブル7等が破損又は損傷するのを確実に防止することができ、電動船外機1の耐久性や信頼性の向上を図ることができる。
また、図9に示すように、走行中に操舵ハンドル35を水平方向に回転させることにより、ステアリングシャフト30を中心に船外機本体3を水平方向に回転させ、船体の進行方向を操舵したり、或いは、図10に示すように、チルト軸73を中心に船外機本体3を上方に回転させてチルトアップさせたり、或いは、船外機本体3の水中部分が流木等の障害物に衝突して船外機本体3が跳ね上げられたりした場合であっても、船外機本体3と電源装置6とを接続するケーブル7は、ステアリングシャフト30の上方を通過し、ステアリングブラケット33の切欠部28を通って、チルト軸73の下方の隙間から保護カバー29の後方の左右のクランプブラケット32間に形成されたケーブル7の配線スペース及びブラケット部材60の前板62の後方のスペースを通過しているため、船外機本体3の動きに対応したケーブル7の捩れや屈曲を最少源に押えることができる。
また、この場合、保護カバー29やブラケット部材60の前板62によりケーブル7が保護されており、前記配線スペースから外部に突出することがないため、電源装置6に接触したりすることがない。したがって、ケーブル7の破損、断線、劣化等を防止することができ、電動船外機1の耐久性や信頼性を高めることができる。また、ケーブル7の露出部分を最少源に抑制することができるため、ケーブル7が太陽光に晒される環境を防止し、ケーブル7の耐久性及び信頼性をさらに高めることができると共に外観を良好に保つことができる。
また、上記したように、船外機本体3と電源装置6とを別体で構成することにより、電源装置6を船体2の重心バランスが安定するように船体2内に配置することができるため、電動船外機1の操縦性を向上させることができる。
なお、上記した本発明の実施形態では、左右のクランプブラケット32の上下にのみブラケット部材上部取付部38及びブラケット部材下部取付部39を設けているが、これは単なる例示に過ぎず、左右のクランプブラケット32の高さの異なる位置にブラケット部材60の取付部を3箇所以上設けてもよい。
さらに、左右のクランプブラケット32にブラケット部材60の取付部を複数設ける代わりに或いはそれに加えて、電源装置6の高さの異なる位置にブラケット部材60の取付部を複数設けたり、或いは、高さ寸法の異なる複数のブラケット部材60を予め用意したりしてもよい。
さらに、バッテリ収納ケース40に、バッテリ41を充電するための充電装置を内蔵したり、或いは、電動モータ15の制御装置やインバータを内蔵したりすることも可能である。
さらにまた、上記した本発明の実施形態の説明は、本発明に係る電動船外機における好適な実施の形態を説明しているため、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。すなわち、上記した本発明の実施の形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、かつ、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能であり、上記した本発明の実施の形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
1 電動船外機
2 船体
3 船外機本体
4 船尾
5 取付ブラケット装置
6 電源装置
7 ケーブル
15 電動モータ
28 切欠部(ガイド部)
30 ステアリングシャフト
31 スイベルブラケット
32 クランプブラケット
38 ブラケット部材上部取付部
39 ブラケット部材下部取付部39
60 ブラケット部材
64 シャフト
67 ロックキー
73 チルト軸

Claims (5)

  1. 電動モータの駆動によって船体を推進させる電動船外機であって、
    前記電動モータを有し、船尾に固定される取付ブラケット装置を介して前記船体の外部に設けられる船外機本体と、
    該船外機本体とは別体で前記船体の内部に設けられ、前記電動モータと間に接続されたケーブルを介して該電動モータに電力を供給する電源装置と、
    を備え、
    前記取付ブラケット装置は、ステアリングシャフトを中心に前記船外機本体を左右に操舵可能に支持するスイベルブラケットと、チルト軸を中心に該スイベルブラケットを上下揺動可能に支持すると共に前記船尾に着脱自在に取り付けられる左右一対のクランプブラケットとを備え、
    前記クランプブラケットと前記電源装置とはブラケット部材により連結され
    該ブラケット部材は、前方に下傾した姿勢を成し、該ブラケット部材の上端部は前後方向へ回動可能に前記クランプブラケットに連結され、該ブラケット部材の下端部は前後方向へ回動可能に前記電源装置に取付けられることを特徴とする電動船外機。
  2. 前記取付ブラケット装置には、高さの異なる位置に前記ブラケット部材が連結可能な複数の取付部が設けられていることを特徴とする請求項に記載の電動船外機。
  3. 前記ブラケット部材と前記取付ブラケット装置は、水平姿勢で前記各部材を挿通するシャフトと、該シャフトに対して係脱自在且つ施解錠可能に設けられるロックキーと、により連結されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動船外機。
  4. 前記ケーブルは、前記船外機本体の上部から前記ステアリングシャフトの上方を通過し、前記左右のクランプブラケット間の配線スペースを通って前記電源装置に配線されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの請求項に記載の電動船外機。
  5. 前記ステアリングシャフト及び前記チルト軸の近傍には、前記ケーブルを前記ステアリングシャフトの上方から前記左右のクランプブラケット間の配線スペースに導くガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの請求項に記載の電動船外機。
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