JP5604939B2 - 電動船外機 - Google Patents

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Description

本発明は、電動船外機に関するものである。
近年、環境に与える影響を考慮して電動モータによって駆動する電動船外機が注目されている。例えば、特許文献1には、船外機本体のモータルーム内に電動モータを収容した電動船外機が開示されている。この電動船外機では、電動モータの出力、すなわち出力軸の回転がドライブシャフトおよびベベルギアを経て、プロペラシャフトに伝達され、プロペラを回転させる構造である。また、この電動船外機では、電動モータを収容するために、モータカバーによって覆われたモータルームが形成されている。このモータルーム内には、電動モータの他に、この電動モータに電力を供給する充電式バッテリと、電動モータの回転数等を制御する制御ユニットとが設けられている。このような電動船外機によれば、例えばエンジン船外機に比べて、排気ガスが水中に排出されることがないので、環境に与える影響を少なくすることができる。
特開2005−162055号公報
また、上述した電動船外機では、電動船外機全体の向きを変えて船体の操舵を行うための操舵ハンドルが設けられている。通常、操船者が操作しやすいように、操舵ハンドルは前方に向かって延出されているが、電動船外機を保管するとき等に保管スペースを大きくとらないように、操舵ハンドルをハンドルブラケットに対し上方に折畳めるように構成されている。
しかしながら、上述した操舵ハンドルでは、折畳んだときにアッパーケースと干渉するおそれがあるために、操舵ハンドルを略鉛直方向にした状態までしか折畳むことができない。したがって、電動船外機の保管スペースを広く確保しなければならない。また、電動船外機を接地させて保管する場合、操舵ハンドルが邪魔になってしまい、安定した状態で保管することができないという問題がある。
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、操舵ハンドルが折畳まれた状態の電動船外機をよりコンパクトにすると共に安定した状態で保管できるようにすることを目的とする。
本発明に係る電動船外機は、電動モータによって駆動する電動船外機であって、船体を操舵するための操舵ハンドルが、前記電動モータの側方に設置されたハンドルブラケットを介して折畳み可能に設けられ、前記操舵ハンドルが折畳まれた状態では、前記操舵ハンドルが前記電動モータの一方側の側方に位置すると共に、折畳まれた状態における前記操舵ハンドルの最上部が、前記電動モータの頂部よりも低く、前記電動モータは、頂部に接地支持部を設けたことを特徴とする。
また、前記電動モータの他方側の側方に前記電動モータの外周部から径方向外側に延出される接地支持部を設けたことを特徴とする。
また、前記電動モータの外周部から径方向外側に延出される前記接地支持部を少なくとも2つ設け、前記2つの接地支持部の最外部に接する接線が、前記電動モータの外周面よりも径方向外側に離間した位置に配置されることを特徴とする。
本発明によれば、操舵ハンドルが電動モータに対して干渉しないように折畳むことができるので、操舵ハンドルが折畳まれた状態の電動船外機をコンパクトにすることができ、狭いスペースであっても電動船外機を保管することができる。また、操舵ハンドルが邪魔にならず、安定した状態で保管することができる。
また、例えば電動モータの頂部に接地支持部を設けていることから電動船外機を倒立させた状態で保管することができる。
また、例えば電動モータの外周部から径方向外側に延出される接地支持部を設けていることから、接地支持部を接地させて電動船外機を保管することができ、電動モータを保護することができる。
第1の実施形態に係る電動船外機の外観図である。 電動船外機を含む電動船外機システムの構成を示す図である。 電動船外機本体の一部側断面図である。 電動モータの断面図である。 電源/制御ユニットの側断面図である。 電池パックを装着する方法を説明するための平面図である。 電池パックを装着する方法を説明するための斜視図である。 電池パックを装着する方法を説明するための側断面図である。 電池パックを装着する方法を説明するための平面図である。 電池パックを装着する方法を説明するための斜視図である。 電池パックを装着する方法を説明するための側断面図である。 電池パックを装着する方法を説明するための平面図である。 電池パックを装着する方法を説明するための斜視図である。 電池パックを装着する方法を説明するための側断面図である。 電動船外機を船体に取り付けた状態を示す平面図である。 電動船外機を船体に取り付けた状態を示す側断面図である。 電動船外機本体をチルトアップ操作する前の状態を示す平面図である。 電動船外機本体をチルトアップ操作する前の状態を示す側面図である。 電動船外機本体をチルトアップ操作した状態を示す平面図である。 電動船外機本体をチルトアップ操作した状態を示す側面図である。 電動船外機本体をステアリング操作した状態を示す平面図である。 スロットルグリップと電動モータの出力との関係を示す図である。 電動船外機本体の一部を示す側面図である。 電動船外機本体の一部を示す平面図である。 操舵ハンドルの断面図である。 操舵ハンドルを折畳んだ状態の電動船外機本体の一部を示す側面図である。 操舵ハンドルを折畳んだ状態の電動船外機本体の一部を示す平面図である。 電動船外機本体を倒立させて保管している状態を示す図である。 電動船外機本体を横倒しさせて保管している状態を示す図である。 電動船外機本体を横倒しさせて保管している状態を示す図である。 電動船外機本体を横倒しさせて保管している状態を示す図である。 電動船外機本体を横倒しさせて保管している状態を示す図である。
以下、図面に基づき、本発明に係る電動船外機の好適な実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1および図2を参照して本実施形態に係る電動船外機100の全体構成について説明する。図1は本実施形態に係る電動船外機の外観図であり、図2は電動船外機を含む電動船外機システムを示す図である。
図1に示すように、電動船外機100は、電動船外機本体10と、電源/制御ユニット60とを備え、両者が別体に構成されている。また、電動船外機本体10と電動/制御ユニット60とは、ケーブル80で電気的に接続されている。電動船外機本体10と電源/制御ユニット60とを別体で構成することで、電源/制御ユニット60を電動船外機本体10から離し、船体内の重心バランスが安定した位置に配置できるので、電動船外機100の操縦性を向上させることができる。なお、以下に示す図では、必要に応じて電動船外機本体10の前方を矢印Frにより、後方を矢印Rrにより示し、電動船外機本体10の右側を矢印Rにより、左側を矢印Lにより示す。なお、電動船外機本体10の前方とは、電動船外機本体10を船体に取り付けた状態で、船体が前方に進む方向である。
以下、電動船外機100の各構成要素についてそれぞれ詳細に説明する。
まず、電動船外機本体10の構成について図1〜図4を参照して説明する。図3は、電動船外機本体の一部側断面図である。
電動船外機本体10は、電動モータ11と、推進部25と、船体取付部40と、操舵ハンドル45とを有している。
電動モータ11は、電動船外機本体10すなわち推進部25のプロペラ35を回転させるための動力源である。本実施形態の電動モータ11には永久磁石式同期モータが用いられている。図3に示すように、電動船外機本体10を船体に取り付けた状態では、電動モータ11は出力軸12が鉛直下方向に延出するように配置される。また、電動モータ11の形状は、水平方向寸法Dが高さ寸法Hよりも大きくした略扁平形状に形成されている。したがって、電動モータ11は、扁平形状ではない電動モータと比べて低速時に高トルクを出力することができる構造となっている。
また、電動モータ11は、電動モータ11自体を水密構造にして外部に露出させるように配置されている。ここで、電動モータ11の水密構造について図4に示す電動モータの断面図を参照して説明する。
図4に示すように、電動モータ11は、アッパハウジング13とロアハウジング14との間に、永久磁石15およびロータ16が外部と遮蔽された状態で配設されている。アッパハウジング13の上部は、外部と連通する開口がシール部材17によって密閉されている。
また、電動モータ11には電源/制御ユニット60から配線されたケーブル80として、信号ケーブル81と電源ケーブル82とが接続されている。信号ケーブル81と電動モータ11との接続部は、信号ケーブルカバー18によって覆われている。信号ケーブルカバー18のうち信号ケーブル81が挿通する開口が、シール部材19によって密閉されている。また、電源ケーブル82と電動モータ11との接続部は、電源ケーブルカバー20によって覆われている。電源ケーブルカバー20のうち、電源ケーブル82が挿通する開口および電動モータ11との取付部位は、それぞれシール部材21、22によって密閉されている。このように電動モータ11自体を密閉構造にすることで電動モータ11内に水が浸入することがなく、電動モータ11を外部に露出した状態で配置できる。したがって、外気が電動モータ11に直接当たり冷却効率が上がるために、本実施形態の電動モータ11の冷却は、構造が簡略な空冷式を採用している。
推進部25は、電動モータ11の出力を、船体を推進させる力に変換する。推進部25は、ドライブシャフト26と、ギアケース27と、ドライブシャフトハウジング28と、スイベルブラケット29と、プロペラ35を含んで構成されている。
図3に示すように、ドライブシャフト26は、電動モータ11の出力軸12に結合され、鉛直下方に向かってギアケース27まで延出している。ドライブシャフト26は、出力軸12に同軸であって、出力軸12に同期して回転する。このドライブシャフト26の周囲は、ドライブシャフトハウジング28によって囲まれている。
ドライブシャフトハウジング28の上部は、電動モータ11のロアハウジング14に結合されている。また、ドライブシャフトハウジング28の略中間部から上方は、スイベルブラケット29によって水平方向に回動可能に支持されている。ドライブシャフトハウジング28が水平方向に回動するときの回動軸は、ドライブシャフト26と同軸である。
また、スイベルブラケット29は、前方に一部が突出し船体取付部40が取り付けられ、後方に電動船外機本体10を持ち運ぶためのキャリングハンドル30が形成されている。また、ドライブシャフトハウジング28の下方、すなわちプロペラ35側には、プロペラ35がエアを吸い込むのを防ぐためのキャビテーションプレート31が形成されている。
ギアケース27は、ドライブシャフト26の回転方向を直交する方向に変換する各種ギア等を収容している。具体的にギアケース27には、ドライブシャフト26の先端に結合された第1のベベルギア32と、第1のベベルギア32に噛合する第2のベベルギア33と、第2のベベルギア33に結合されたプロペラシャフト34とを有している。プロペラシャフト34は、後端にプロペラシャフト34と同期して回転するプロペラ35が結合されている。ドライブシャフト26が第1のベベルギア32および第2のベベルギア33を介してプロペラシャフト34を回転させることで、プロペラ35が回転する。
上述したように電動モータ11は低速時に高トルクを出力するので、電動モータ11の出力軸12の出力を、減速機を介さずに直接ドライブシャフト24に接続させている。したがって、推進部25の構造を簡略化させることができると共に減速機に噛合するときの騒音を削減できる。また、電動モータ11は低速時に高トルクを出力するので、第1のベベルギア32から第2のベベルギア33への減速比を小さくできる。すなわち、第2のベベルギア33を小さくできるので、それだけギアケース27を小さくでき、走行時におけるギアケース27の水中抵抗を低減させることができる。
船体取付部40は、スイベルブラケット29に接続された一対のクランプブラケット41を有している。図3に示すように、クランプブラケット41を船体1のトランサムボード2(図3に示す二点鎖線を参照)に締め付けて固定することで、電動船外機本体10が船体1に取り付けられる。クランプブラケット41は、左右方向に沿って懸架されたチルトピン42を回動中心にしてスイベルブラケット29に回動可能に支持されている。したがって、クランプブラケット41をトランサムボード2に固定した状態では、チルトピン42を回動中心にして、推進部25を水中から引き揚げる、いわゆるチルトアップ操作を行うことができる。
本実施形態では、図3に示すように重量物である電動モータ11がチルトピン42を通る水平線(図3に示す二点鎖線L1を参照)よりも上方、具体的にはチルトピン42の後斜め上方に位置している。したがって、操船者はチルトアップ操作を容易に行うことができる。
操舵ハンドル45は、操船者が船体の進行方向を操舵するステアリング操作のためのハンドルである。図3に示すように、操舵ハンドル45は、ハンドルブラケット46を介して電動モータ11に一体的に取り付けられ、電動モータ11の側方から前方に向かって延出している。また、操舵ハンドル45は、側面から見て電動モータ11と重なり合う高さ、具体的には、電動モータ11との互いの上面が略同じ高さの位置に配置されている。上述したように電動モータ11は略扁平形状すなわち薄型であり上面が低く抑えられている。したがって、電動モータ11の上面と略同じ高さである操舵ハンドル45も低く配置され、電動船外機本体10の全高を低くすることができる。そのため、操船者は操舵ハンドル45を操作しているときの電動船外機本体10の後方視界を広く確保することができる。
なお、操舵ハンドル45とハンドルブラケット46とは回動ピン47を介して接続されている。したがって、操舵ハンドル45は、回動ピン47を中心にして図3に示す矢印A方向に回動でき、電動モータ11の側方に折畳み可能である。
操船者が船体の進行方向を操舵する場合、操船者が操舵ハンドル45を水平方向に回動することにより、操舵ハンドル45と一体に電動モータ11が水平方向に回動され、それと同期してスイベルブラケット29に支持されたドライブシャフトハウジング28およびプロペラ35が水平方向に向きを変位し、船体1の進行方向が変化する。
また、操舵ハンドル45の先端には、スロットルグリップ48が設けられている。操船者がスロットルグリップ48をツイストする方向(シフト方向)および量(スロットル量)を調整することで、進行方向および加減速の情報が電源/制御ユニット60に伝えられる。また、図1に示すように、操舵ハンドル45の側面には、緊急停止用のエマージェンシースイッチ49が取り付けられている。
電動船外機本体10のその他の内部構成について図2を参照して説明する。電動船外機本体10には、電動モータ11の状態(電動モータ11の位相、回転速度、温度等)を検出するセンサ50を備えている。センサ50は、検出した情報を信号ケーブル81を介して、電源/制御ユニット60に送信する。また、電動船外機本体10には、スロットルグリップ48の操作状態(シフト方向およびスロットル量)を検出するスロットル/シフトセンサ51を備えている。スロットル/シフトセンサ51は、信号ケーブル81を介して、検出した情報を電源/制御ユニット60に送信する。また、電動船外機本体10では、エマージェンシースイッチ49がオンされた情報も、信号ケーブル81を介して電源/制御ユニット60に送信する。
次に、電源/制御ユニット60について図1および図5を参照して説明する。図5は、電源/制御ユニットの側断面図である。
電源/制御ユニット60は、電源部61と、表示部64と、制御部65とがユニットケース68によって一体化されて構成されている。
図5に示すように、電源部61は、電動モータ11に電力を供給するためのパッケージ化された電池パック(バッテリ)62と、ユニットケース68の側面に配設され電池パック62が装着される電池パック装着部63とを備えている。本実施形態の電源部61は、同時に2つの電池パック62を装着できるように2つの電池パック装着部63を備えている。
電池パック62はリチウムイオン電池のセルの集合体がケース内に収められて構成されていて、操船者が電池パック62を電池パック装着部63から取り外して持ち運ぶことができる。電池パック62は、後述する充電器によって充電することで繰り返し使用することができる。
2つの電池パック装着部63には、操船者が単数または複数の電池パック62を選択的に装着可能である。図6A〜図8Cは、2つの電池パック装着部63に2つの電池パック62を装着するまでの状態を示す図である。図6A〜図6Cは、第一の電池パック装着部63aに電池パック62aを装着しようとしている状態を示す平面図、斜視図および側断面図である。図7A〜図7Cは、第一の電池パック装着部63aに電池パック62aを結合した状態で第一の固定締め部85aによって電池パック62aをロックしている状態および第二の電池パック装着部63bに電池パック62bを装着しようとしている状態を示す平面図、斜視図および側断面図である。図8A〜図8Cは、第一の電池パック装着部63aおよび第二の電池パック装着部63bにそれぞれ電池パック62a、63bを結合した状態で第一の固定締め部85aおよび第二の固定締め部85bによって電池パック62a、63bをロックしている状態を示す平面図、斜視図および側断面図である。
このように各電池パック装着部63では、それぞれ1つの電池パック62を装着するので、操船者は2つの電池パック装着部63に電池パック62を選択的に装着できる。すなわち、操船者は、第一の電池パック装着部63aまたは第二の電池パック装着部63bの一方にのみ電池パック62を装着してもよく、第一の電池パック装着部63aおよび第二の電池パック装着部63bの両方に電池パック62を装着してもよい。
なお、本実施形態では、2つの電池パック装着部63を備える場合について説明しているが、この場合に限られず、3つ以上の電池パック装着部を備えていてもよく、1つの電池パック装着部のみを備えていてもよい。3つ以上の電池パック装着部を備える場合は、操船者は3つ以上の電池パック装着部のうち少なくとも1つに、電池パックを選択的に装着できるように構成することができる。
電池パック装着部63に電池パック62が装着された状態では、電池パック62から電動モータ11を駆動するための電力が供給可能となる。
このように、電池パック62を電池パック装着部63に着脱可能に構成することで、電動船外機100を使用しないときは電池パック62を取り外すことができ、電池パック62の保守を容易に行うことができる。また、残量がない電池パック62を充電済の電池パック62にすぐに取り替えることができ、電池パック62を効率的に使用することができる。すなわち、常に充電済の電池パック62を装着することで船の稼働率を向上させることができる。また、使用用途に応じて電池パック62のサイズを変更することも可能である。
さらに、複数の電池パック装着部63のうち少なくとも1つに、電池パック62を選択的に装着できるために、使用用途に応じて装着する電池パック62の数を変更することができる。また、複数の電池パック装着部63のうち2つ以上の電池パック62を装着させておくことで、航行中に1つの電池パック62の残量がなくなったときの予備電源にすることができる。
表示部64は、図1に示すように、ユニットケース68の上面に設置されている。表示部64には、電池パック62の電池残量や電動モータ11の回転速度等が例えば目盛(ゲージ)を用いて表示される。表示部64に表示される内容は、制御部65によって制御される。なお、表示部64と制御部65とは、信号伝達手段としての信号ケーブル83(図2を参照)を介して通信可能に接続されている。
制御部65は、図5に示すように、ユニットケース68の内部に配設され、電池パック62を制御する電池パック制御部(電源制御部)66と、電動モータ11を制御するモータ制御部67とを有している。電池パック制御部66は、各電池パック装着部63に電池パック62が装着されているか否かを検出して、装着されている電池パック62の電池残量の情報を取得し、その情報をモータ制御部67に送信する。モータ制御部67は、インバータを含んで構成され、電動モータ11に供給する電力を制御したり、表示部64に表示する情報を表示部64に送信したりする。
モータ制御部67は、メモリ(図示しない)に記憶されているプログラムに基づいて、電動モータ11および表示部64等を制御する。例えば、モータ制御部67は、上述したセンサ50から取得した電動モータ11の位相、回転速度、温度およびスロットル/シフトセンサ51から取得したスロットルグリップ48のシフト方向、スロットル量に基づいて、電動モータ11に供給する電力を制御する。また、電池パック装着部63に複数の電池パック62が装着されている場合、モータ制御部67は、電池残量に応じて電動モータ11に電力を供給する電池パック62を切り替える。また、モータ制御部67は、エマージェンシースイッチ49がオンされることで、電動モータ11への電力供給を停止する。
電源/制御ユニット60は、メインスイッチ69を備えている。メインスイッチ69は、ユニットケース68の上面に設置されている。操船者がメインスイッチ69をオンすることで、モータ制御部67がプログラムを読み出して、電動モータ11を駆動する準備が整えられる。また、操船者がメインスイッチ69をオフすることで、電動モータ11への電力供給を停止すると共に電源/制御ユニット60による処理を停止する。
電源/制御ユニット60は、ケーブル80を電源/制御ユニット60側で接続するカプラ70を備えている。カプラ70は、ユニットケース68の上面に設置されていて、ケーブル80の端部に結合されたカプラ84と着脱可能である。
電源/制御ユニット60のその他の内部構成について図2を参照して説明する。電源/制御ユニット60には、外部電源出力部71が備えられている。外部電源出力部71からは電圧12Vが出力され、電源が必要な機器を接続できる。外部電源出力部71では、接続された機器に必要な電力を電池パック62から供給する。
次に、ケーブル80について説明する。ケーブル80は、電動船外機本体10と電動/制御ユニット60とを電気的に接続している。ケーブル80は、電動船外機本体10と電動/制御ユニット60との間で情報を送受信する複数の信号ケーブル81と、電池パック62の電力を供給する電源ケーブル82とが共に水密状に被覆されて構成されている。ケーブル80およびケーブル80を被覆する被覆材は可撓性に優れた材料を使用している。したがって、ケーブル80が電動船外機本体10と電動/制御ユニット60とに接続された状態で電動船外機本体10のチルトアップ操作やステアリング操作が行われたとしても、ケーブル80は容易に撓むので、信号の伝達および電力の供給に影響を与えることはない。
また、ケーブル80のうち、電動船外機本体10側の端部は上述したように電動モータ11に水密状態で接続される。一方、ケーブル80の電源/制御ユニット60側の端部は電源/制御ユニット60側のカプラ70に対応するカプラ84が結合されているので、ケーブル80と電源/制御ユニット60との接続を容易に着脱可能である。
このように、ケーブル80と電源/制御ユニット60との間の着脱を容易に行うことができるので、電動船外機本体10と電源/制御ユニット60とが容易に分離可能である。したがって、電動船外機本体10と電源/制御ユニット60とを、それぞれ別々に船体1に取り付けたり取り外したりすることができ、電動船外機100の使い勝手が向上する。
また、図2に示すように、電動船外機システムには外部装置86として、電池パック62を充電する充電器87と、電源/制御ユニット60のメンテナンス等を行う管理ユニット88とを備えている。通常、充電器87および管理ユニット88は、マリーナや自宅等の船体とは異なる場所に設置されている。充電器87は、電源部61の電池パック装着部63から取り外した電池パック62を充電する。なお、充電器87は、電源/制御ユニット60に装着された状態のまま電池パック62を充電できるものであってもよい。
管理ユニット88は、例えばコンピュータを備えた端末装置であって、電源/制御ユニット60に接続し、故障の診断を行うことができる。また、管理ユニット88は、制御部65に記憶されているプログラムを操船者の航行に応じたプログラムに書き換えることができる。
次に、上述したように構成される電動船外機100を船体に取り付ける場合について図9Aおよび図9Bを参照して説明する。図9Aは、電動船外機100を船体に取り付けた状態の平面図である。図9Bは、電動船外機100を船体に取り付けた状態で船体1の一部を切断した側断面図である。
電動船外機本体10と電源/制御ユニット60とを別体で構成したことにより、電源/制御ユニット60を自由に配置することができる。本実施形態では、図9Aおよび図9Bに示すように、電動船外機本体10をクランプブラケット41を介して船体1のトランサムボード2に取り付け、電源/制御ユニット60を船体1内に配置することができる。電動船外機本体10がトランサムボード2に取り付けられた状態では、図9Aの平面図に示すように、電動モータ11の前部の一部がトランサムボード2に対して重なっている。なお、本実施形態では、図9Aに示すように、電源/制御ユニット60を船体1の後方左側(ポート側)の船底に配置している。
上述したように電動船外機100が配置された船体1において、操船者は操舵ハンドル45を操縦できる範囲で、船体1の右側後方(スターボード側)に着座し、左手にスロットルグリップ48を握り、体全体または顔を前方に向けて操舵する。
このように、電源/制御ユニット60を船体1内に配置した分、船体1の重心が前方に位置することになり、走行中における船体1の舳先が上がることなく、操船者の前方の視界が良好のまま保たれ、電動船外機100の操縦性が向上する。また、走行中における船体1の舳先が上がらないことにより、走行時の空気抵抗が減少するため、船体1の加速性能および滑走性能が向上する。
また、電源/制御ユニット60を船体1内に配置することで、水に弱い電源/制御ユニット60を被水し難くし、電動船外機100の防水性を向上させることができる。また、電源/制御ユニット60を船体1のトランクルーム(図示しない)内に配置することで、さらに電動船外機100の防水性を向上させることができる。
また、電動船外機本体10と電源/制御ユニット60とがケーブル80を介して分離可能であり、一つ一つは軽量であるために、船体1に対してそれぞれを容易に取り付けおよび取り外しすることができる。さらに、電動船外機本体10および電源/制御ユニット60を保管場所等に持ち運ぶときの可搬性が向上する。
また、ケーブル80は、電源/制御ユニット60側に設置されたカプラ70とケーブル80のカプラ84との間で着脱できる。すなわち、ケーブル80の着脱は、被水し難い船体1側で行うために、漏電が防止され、電動船外機100の防水性を向上させることができる。
また、電源/制御ユニット60を被水し難くい船体1内に配置することで、電動船外機本体10では防水が必要な部品を電動モータ11のみとすることができる。したがって、電動モータ11自体を水密構造にすることで、電動船外機本体10に防水カバーをする必要がなく、電動モータ11を外部に露出させることができる。したがって、外気が電動モータ11に直接当たり、電動モータ11を駆動させたときに発生する熱を冷却する冷却効率を向上させることができる。また、電動モータ11は、構造が簡略な空冷式を採用することができ、電動船外機本体10の構造の簡略化、小型化および軽量化を図ることができる。
電動船外機本体10の構造を簡略化することで、部品点数が削減され電動船外機本体10の安全性および信頼性が向上する。また、電動船外機本体10を小型化することで、例えば、操船者はトランサムボード2近辺から容易に乗り降りでき、さらに、船体1で釣り等を行う場合においても釣竿、釣糸等が電動船外機本体10に引っ掛かり難い。このように、電動船外機100は、船体1の使い勝手および居住性を向上させることができる。なお、電動船外機100に防水カバーをなくすことで、電動船外機本体10を横倒しの状態で保管したとしても、カバーに対する傷防止やカバーの剛性を向上させる必要がない。
また、電源/制御ユニット60では、制御部65と表示部64とが信号ケーブル83を介して通信可能に接続されているので、表示部64を配置する自由度が広がり、操船者の見え易い位置に表示部64を配置することができる。特に、本実施形態では、電源/制御ユニット60のユニットケース68に一体に配置、すなわち船体1内に配置されているので、操船者は例えば着座した姿勢で表示部64を容易に視認することができる。
また、電動船外機100では、電動モータ11と制御部65とが信号ケーブル81を介して通信可能に接続されている。したがって、制御部65では、例えば電動モータ11のロータ16の位相の情報を取得することができるので、電動モータ11に三相モータを用いることができる等、使用できる電動モータの形式の幅が広がると共に電動モータ11に対して精度の高い制御を行うことができる。
次に、船体1に取り付けられた電動船外機本体10に対してチルトアップ操作およびステアリング操作を行う場合について、図10A〜図12Bを参照して説明する。なお、各図では本実施形態の電動船外機本体10の効果が理解し易いように、本実施形態の電動モータ11の部位に、図示しない電動モータ、バッテリおよび制御部等を搭載した仮想の船外機90を二点鎖線で示している。
図10Aおよび図10Bは、電動船外機本体10をチルトアップ操作する前の状態を示す平面図および側面図である。図10Aおよび図10Bに示すように、本実施形態の電動船外機本体10は、スイベルブラケット29の上方には、略扁平形状の電動モータ11が配置されているだけである。したがって、船外機90に比べて、電動船外機本体10は非常に小型である。
図11Aおよび図11Bは、電動船外機本体10をチルトアップ操作した状態を示す平面図および側面図である。上述したように、重量物である電動モータ11が、チルトピン42を通る水平線よりも上方に位置しているので、操船者はチルトアップ操作を軽く行うことができる。また、重量物である電池パック62が装着された電源/制御ユニット60を船体1内に配置しているので、電動船外機本体10自体が軽量であって、船外機90と比較しても、操船者はチルトアップ操作を容易に行うことができる。また、チルトアップ操作が容易であるということは、走行時に水中障害物と電動船外機本体10とが衝突したときに、衝撃加重を減少させるためのチルトアップ動作が行われ易く、水中障害物に対する衝撃加重を減少させることができる。
また、図11Aおよび図11Bに示すように、本実施形態の電動船外機本体10は小型であるために、船外機90と比較して、チルトアップ操作したときに電動船外機本体10の船体1内への張り出しを少なくでき、船体1内における電動船外機本体10の占有空間を削減することができる。また、図9Aの平面図で示したように、電動モータ11の前部の一部がトランサムボード2に対して重なり合う位置まで船体1の前方に配置されている。すなわち、電動モータ11とチルトピン42との位置が近接しているので、チルトアップ操作したときの電動船外機本体10の高さ方向における最高到達点を低くすることができる。この場合、電動船外機本体10の上部を船体1の一部(天板等)により容易に覆うことができる。すなわち、チルトアップ操作したときに電動船外機本体10を狭い船体1の後方下部に収容することができる。
次に、電動船外機本体10に対してステアリング操作を行う場合について、図12を参照して説明する。図12は、ステアリング操作をした状態を示す平面図である。図12に示すように、操船者は船体1を進行させたい方向に操舵ハンドル45を回動させることで、電動モータ11およびスイベルブラケット29に支持されたドライブシャフトハウジング28が同方向に回動する。したがって、ステアリング操作によって船体1の操舵を行うことができる。このとき、電動船外機本体10自体が軽量であるために、船外機90と比較して、ステアリング操作の操縦性を向上させることができる。また、操舵ハンドル45は薄型な電動モータ11と略同じ高さであるため、操船者が操舵ハンドル45を体から遠ざかる側にステアリング操作した場合でも、操船者の腕が電動船外機本体10と干渉することがなく、操縦性に優れている。
また、ステアリング操作するときの回動軸は、電動モータ11の出力軸12およびドライブシャフト26と同軸であることから、ドライブシャフトハウジング28が水平方向に回動したときの水中抵抗を削減させることができると共にステアリング操作のときの回動範囲を小さくすることができるので、ステアリング操作の操縦性をさらに向上させることができる。
次に、操舵ハンドル45のスロットルグリップ48を用いて、電動モータ11の出力調整を行う場合について、図13を参照して説明する。図13は、スロットルグリップ48と電動モータ11の出力との関係を示す図である。スロットルグリップ48は、中立点、すなわち開度0°(スロットル量が0)に戻るように常に付勢されている。操船者がスロットルグリップ48を中立点から一方方向にツイストすると、開度(スロットル量)に応じて、モータ制御部67が電動モータ11の回転数を高めることで、スラスト力が上昇する。
逆に、操船者がスロットルグリップ48を中立点から反対方向にツイストすると、モータ制御部67は電動モータ11の回転を逆回転にした上で、開度(スロットル量)に応じて、電動モータ11の回転数を高めることで、スラスト力が上昇する。スロットルグリップ48は、電動モータ11の出力を調整するための操作の他、進行方向を指示する操作も行うことができるので、操縦性を向上させることができる。
なお、上述した実施形態では、電源/制御ユニットを船体の後方に配置する場合についてのみ説明したが、この場合に限られない。船体の重心バランスを考慮して配置すればよい。すなわち、電動船外機本体が非常に重い場合は、電源/制御ユニットを船体の中央あるいは前方に配置することにより、船体の重心をより前方に移動させることができる。ただし、電源/制御ユニットを船体の後方に配置することにより、電動モータと電源/制御ユニットとの間を接続するケーブルを短くすることができる利点がある。
また、上述した実施形態では、表示部には、電池パック62の電池残量や電動モータの回転速度等を表示する場合についてのみ説明したが、この場合に限られない。表示部には、少なくとも電動モータに供給できる電力の残量を表示すればよく、その他、電動モータや電源/制御ユニットが故障している場合には、そのエラー表示や故障の内容を表示してもよい。
また、上述した実施形態では信号ケーブルが有線である場合についてのみ説明したが、この場合に限られず、光通信等の無線であってもよく、信号伝達手段としての機能を有していれば、その形態は限定されない。
さて、本実施形態では、上述したように操舵ハンドル45がハンドルブラケット46に対して折畳み可能に設けられていて、折畳まれた状態の電動船外機本体10をコンパクトにできるように構成させている。以下、操舵ハンドル45の周辺の構成について図14A、図14Bおよび図15を参照して説明する。図14Aおよび図14Bは、それぞれ電動船外機本体の一部を示す側面図および平面図である。図15は、図14Aに示すI−I線断面図である。
図14Aおよび図14Bに示すように、操舵ハンドル45は、電動モータ11のロアハウジング14の左側方に結合されているハンドルブラケット46から水平方向の前方に延出するように取り付けられている。また、操舵ハンドル45は、ハンドルブラケット46の前端で回動ピン47を介して回動可能に軸支されている。なお、図15の断面図に示すように、回動ピン47とハンドルブラケット46との間には軸受けの機能を有するブッシュ160が介在していて、操舵ハンドル45をハンドルブラケット46に対して滑らかに回動させることができる。
次に、操舵ハンドル45を矢印A方向に回動させて、折畳んだ状態について図16Aおよび図16Bを参照して説明する。図16Aおよび図16Bは、それぞれ操舵ハンドルを折畳んだ状態を示す電動船外機本体の一部を示す側面図および平面図である。
操舵ハンドル45を回動させると、図16Aに示すように、操舵ハンドル45は回動ピン47を回動中心にしてハンドルブラケット46の上面に形成されたストッパ151に当接する。操舵ハンドル45がストッパ151に当接する位置は、操舵ハンドル45が略180°回動した位置であって、操舵ハンドル45は水平方向の後方に延出した状態になる。操舵ハンドル45が折畳まれた状態では、操舵ハンドル45は平面視で電動モータ11の左側方に位置し、側面視で電動モータ11と重なり合っている。
このように、操舵ハンドル45は電動モータ11に対して干渉しないように折畳むことができ、操舵ハンドル45が折畳まれた状態の電動船外機本体10をコンパクトにすることができる。
次に、電動船外機本体10を保管する姿勢について説明する。ここでは、電動船外機本体10と電源/制御ユニット60とを接続しているケーブル80を電源/制御ユニット60から分離して、電動船外機本体10のみを保管するものとする。
まず、電動船外機本体10を倒立させた姿勢で保管する場合について説明する。図14A、図14B、図16Aおよび図16Bに示すように、電動モータ11の頂部161には、電動船外機本体10を倒立させたときに床面と接地させて電動船外機本体10を支持する第一の接地支持部162が形成されている。第一の接地支持部162は、平面状であって、一部が円盤状に形成されている。第一の接地支持部162の上面は、図16Aに示すように、電動船外機本体10の各部位の中でも最も上方に位置している。特に、操舵ハンドル45が折畳んだ状態であっても、第一の接地支持部162の上面が折畳んだ状態における操舵ハンドル45の最上部163よりも高い位置になっている。
図17は、電動船外機本体10を倒立させて保管している状態を示す図である。図17に示すように、電動モータ11に形成された第一の接地支持部162を床面に接地させることで、電動船外機本体10を倒立した状態にすることができる。したがって、狭い保管スペースであっても、電動船外機本体10を十分に保管することができる。特に、重量物である電動モータ11が第一の接地支持部162を介して直接、接地しているので、倒立している電動船外機本体10の重心を低くでき、安定した状態にすることができる。また、第一の接地支持部162が平面状であるために、床面との接地面積が増え、さらに電動船外機本体10が安定する。また、図16Aで説明したように、操舵ハンドル45が折畳んだ状態であっても、第一の接地支持部162の上面は操舵ハンドル45の最上部163よりも高い位置になっているので、電動船外機本体10を倒立させた状態では第一の接地支持部162のみを接地させることができる。すなわち、電動船外機本体10を倒立させた状態では、折畳まれた操舵ハンドル45が接地せず、電動船外機本体10の荷重を受けないので、倒立させた電動船外機本体10が不安定な状態になることがない。
なお、本実施形態では第一の接地支持部162を平面状に形成する場合についてのみ説明したが、この場合に限られず、例えば3箇所(複数)の突起により倒立して支持できるように構成されていてもよく、その突起に傷防止用のゴム緩衝材を取り付けてもよい。
次に、電動船外機本体10を横倒しした姿勢で保管する場合について説明する。図14Bおよび図16Bに示すように、電動モータ11には、電動モータ11の外周部から径方向外側に延出する2つの第二の接地支持部164が、ロアハウジング14を介して一体に形成されている。第二の接地支持部164は、2つの第二の接地支持部164の最外部に接する接線L2(図16Bに示す一点鎖線を参照)が、電動モータ11の外周面よりも、径方向外側に位置するように形成されている。
図18は、第二の接地支持部164を接地させるように電動船外機本体10を横倒しさせて保管している状態を示す図である。図18では、第二の接地支持部164を接地させると共に、ドライブシャフトハウジング28のキャビテーションプレート31を床面に載置した当て木170に接地させることで、電動船外機本体10を横倒しした状態にすることができる。このとき、操舵ハンドル45を折畳むことで、狭い保管スペースであっても電動船外機本体10を保管することができる。また、接地している2つの第二の接地支持部164の最外部に接する接線が、電動モータ11の外周面よりも径方向外側に位置するので、電動船外機本体10を横倒しした場合であっても、電動モータ11の外周面が接地することがなく、電動モータ11の外周面を傷付けてしまうことがない。なお、図18では、キャビテーションプレート31を当て木170に接地させる場合について説明したが、直接床面に接地させてもよい。なお、2つの第二の接地支持部164を形成する場合に限られず、2つの第二の接地支持部164を繋げる形状の接地支持部を形成してもよい。
図19は、第三の接地支持部としてハンドルブラケット46を接地させるように電動船外機本体10を横倒しして保管している状態を示す図である。図19では、ハンドルブラケット46を接地させると共に、プロペラ35の一部を接地させることで、電動船外機本体10を横倒しした状態にすることができる。このとき、操舵ハンドル45を折畳むことで、狭い保管スペースであっても電動船外機本体10を保管することができる。また、ハンドルブラケット46を接地させているので、電動船外機本体10を横倒しした場合であっても、電動モータ11の外周面が接地することがなく、電動モータ11の外周面を傷付けてしまうことがない。
図20は、第四の接地支持部として電動モータ11の外周部を接地させるように電動船外機本体10を横倒しして保管している状態を示す図である。図20では、電動モータ11の外周部を接地させると共に、ドライブシャフトハウジング28のキャビテーションプレート31を接地させることで、電動船外機本体10を横倒しした状態にすることができる。このとき、操舵ハンドル45を折畳むことで、狭い保管スペースであっても電動船外機本体10を保管することができる。なお、電動モータ11の外周部を接地させる場合、接地させる外周部を突出させて補強することで、電動モータ11の外周面の傷付きを防止することができる。
図21は、第五の接地支持部として一対のクランプブラケット41を接地させるように電動船外機本体10を横倒しして保管している状態を示す図である。図21では、一対のクランプブラケット41を接地させると共に、ギアケース27の外周部を接地させることで、電動船外機本体10を横倒しした状態にすることができる。このとき、操舵ハンドル45を折畳むことで、狭い保管スペースであっても電動船外機本体10を保管することができる。また、一対のクランプブラケット41およびギアケース27により、3点で接地させているので、より安定した状態で保管することができる。
本実施形態の電動船外機本体10は、エンジン船外機に備えられるキャブレターやオイルパンがないので、電動船外機本体10を保管する姿勢に制限がない。すなわち、電動船外機本体10の天地を反対にした倒立した状態や、横倒しにした状態等であってもよい。したがって、異形の空間を有した保管場所であっても、その空間に応じて電動船外機本体10の姿勢を選択して保管すればよく、保管スペースを有効に利用することができる。このように本実施形態では、操舵ハンドル45が折畳まれた状態の電動船外機本体10をよりコンパクトにすると共に安定した状態で保管することができる。
なお、本実施形態では、操舵ハンドル45は、電動モータ11の左側方に設けられたハンドルブラケット46に取り付けられ、折畳まれると電動モータ11の左側方に位置する場合について説明したが、この場合に限られない。例えば、電動モータ11の右側方に設けられたハンドルブラケットに取り付けられ、折畳まれると電動モータの右側方に位置するように構成してもよい。
10:船外機本体 11:電動モータ 12:出力軸 25:推進部 26:ドライブシャフト 27:ギアケース 28:ドライブシャフトハウジング 29:スイベルブラケット 30:キャリングハンドル 31:キャビテーションプレート 32:第1のベベルギア 33:第2のベベルギア 34:プロペラシャフト 35:プロペラ 40:船体取付部 41:クランプブラケット 42:チルトピン 45:操舵ハンドル 46:ハンドルブラケット 47:回動ピン 48:スロットルグリップ 50:センサ 51:スロットル/シフトセンサ 60:電源/制御ユニット 61:電源部 62:電池パック 63:電池パック装着部 64:表示部 65:制御部 66:電池パック制御部 67:モータ制御部 70:カプラ 80:ケーブル 81:信号ケーブル 82:電源ケーブル 83:信号ケーブル 84:カプラ 100:電動船外機 161:頂部 162:第一の接地支持部 164:第二の接地支持部

Claims (3)

  1. 電動モータによって駆動する電動船外機であって、
    船体を操舵するための操舵ハンドルが、前記電動モータの側方に設置されたハンドルブラケットを介して折畳み可能に設けられ、
    前記操舵ハンドルが折畳まれた状態では、前記操舵ハンドルが前記電動モータの一方側の側方に位置すると共に、
    折畳まれた状態における前記操舵ハンドルの最上部が、前記電動モータの頂部よりも低く、
    前記電動モータは、頂部に接地支持部を設けたことを特徴とする電動船外機。
  2. 前記電動モータの他方側の側方に前記電動モータの外周部から径方向外側に延出される接地支持部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の電動船外機。
  3. 前記電動モータの外周部から径方向外側に延出される前記接地支持部を少なくとも2つ設け、
    前記2つの接地支持部の最外部に接する接線が、前記電動モータの外周面よりも径方向外側に離間した位置に配置されることを特徴とする請求項2に記載の電動船外機。
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