JP2011213220A - 電動船外機 - Google Patents

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圭介 大穀
Tetsushi Achinami
哲史 阿知波
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Abstract

【課題】電動船外機を搬送する場合に、搬送性に優れた電動船外機を提供する。
【解決手段】電動モータ11と、前記電動モータ11の出力を船体の推進する方向の出力に変換するギアが収容されたギアケース27とが、上下に離間して配設された電動船外機であって、前記電動モータ11と前記ギアケース27との間に、キャリングハンドル30が配置されている。また、前記キャリングハンドル30は、前記電動モータ11の外形と前記ギアケース27の外形とを結ぶ外形接線の内側に配置されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、電動船外機に関するものである。
近年、環境に与える影響を考慮して電動モータによって駆動する電動船外機が注目されている。例えば、特許文献1には、船外機本体のモータルーム内に電動モータを収容した電動船外機が開示されている。この電動船外機では、電動モータの出力、すなわち出力軸の回転がドライブシャフトおよびベベルギアを経て、プロペラシャフトに伝達され、プロペラを回転させる構造である。また、この電動船外機では、電動モータを収容するために、モータカバーによって覆われたモータルームが形成されている。このモータルーム内には、電動モータの他に、この電動モータに電力を供給する充電式バッテリと、電動モータの回転数等を制御する制御ユニットとが設けられている。このような電動船外機によれば、例えばエンジン船外機に比べて、排気ガスが水中に排出されることがないので、環境に与える影響を少なくすることができる。
特開2005−162055号公報 特開平10−338197号公報
一方、電動船外機は、ブラケット装置を介して船体に取り付けられ、航行終了後に船体から取り外して保管場所で保管する。しかしながら、上述した電動船外機では保管場所までの搬送性を考慮した構造になっていないために、搬送者が電動船外機を搬送するのが困難であるという問題がある。
また、特許文献2に開示されたエンジン船外機には、アッパーカウリングとロワーカウリングとの間にエンジン船外機を搬送するための把手が形成されている。しかしながら、特許文献2に開示された把手の位置では、操船者が把手を持って船外機を搬送するときに船外機が斜めになるために、船外機が少しでも揺動するとプロペラ部分と地面とが接触してしまい、搬送が困難であるという問題がある。
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、電動船外機を搬送する場合に、搬送性に優れた電動船外機を提供することを目的とする。
本発明に係る電動船外機は、電動モータと、前記電動モータの出力を船体の推進する方向の出力に変換するギアが収容されたギアケースとが、上下に離間した配設された電動船外機であって、前記電動モータと前記ギアケースとの間に、キャリングハンドルが配置されていることを特徴とする。
また、前記キャリングハンドルは、前記電動モータの外形と前記ギアケースの外形とを結ぶ外形接線の内側に配置されていることを特徴とする。
また、前記キャリングハンドルは、格納可能であることを特徴とする。
本発明によれば、電動モータとギアケースとの間にキャリングハンドルを配置したので、電動船外機の長手方向を水平状態にして電動船外機を搬送するときに、電動船外機の重心に近接した位置を持つことができる。したがって、電動船外機を搬送するときの電動船外機の均衡を図ることができ、電動船外機の搬送性を向上させることができる。
また、例えばキャリングハンドルは、電動モータの外形とギアケースの外形とを結ぶ外形接線の内側に配置されていることから、電動船外機を地面から離して搬送することができるので、さらに電動船外機の搬送性を向上させることができる。
また、例えばキャリングハンドルは、格納可能であることから、電動船外機を搬送しない場合に格納しておくことができるので、電動船外機の操縦の妨げにならず、操縦性を向上させることができる。
第1の実施形態に係る電動船外機の外観図である。 電動船外機を含む電動船外機システムの構成を示す図である。 電動船外機本体の一部側断面図である。 電動モータの断面図である。 電源/制御ユニットの側断面図である。 電池パックを装着する方法を説明するための平面図である。 電池パックを装着する方法を説明するための斜視図である。 電池パックを装着する方法を説明するための側断面図である。 電池パックを装着する方法を説明するための平面図である。 電池パックを装着する方法を説明するための斜視図である。 電池パックを装着する方法を説明するための側断面図である。 電池パックを装着する方法を説明するための平面図である。 電池パックを装着する方法を説明するための斜視図である。 電池パックを装着する方法を説明するための側断面図である。 電動船外機を船体に取り付けた状態を示す平面図である。 電動船外機を船体に取り付けた状態を示す側断面図である。 電動船外機本体をチルトアップ操作する前の状態を示す平面図である。 電動船外機本体をチルトアップ操作する前の状態を示す側面図である。 電動船外機本体をチルトアップ操作した状態を示す平面図である。 電動船外機本体をチルトアップ操作した状態を示す側面図である。 電動船外機本体をステアリング操作した状態を示す平面図である。 スロットルグリップと電動モータの出力との関係を示す図である。 キャリングハンドルの周辺の構成を示す斜視図である。 電動船外機本体を搬送している状態を示す図である。 電動船外機本体を搬送している状態を示す図である。 第二のキャリングハンドルおよび第三のキャリングハンドルの周辺の構成を示す斜視図である。 第二のキャリングハンドルおよび第三のキャリングハンドルの周辺の構成を示す斜視図である。 第二のキャリングハンドルおよび第三のキャリングハンドルを備えた電動船外機本体の側面図である。 第二のキャリングハンドルおよび第三のキャリングハンドルを備えた電動船外機本体の側面図である。 第二のキャリングハンドルおよび第三のキャリングハンドルを備えた電動船外機本体を後方から見た図である。 チルトアップ操作をしている状態の電動船外機本体の側面図である。
以下、図面に基づき、本発明に係る電動船外機の好適な実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1および図2を参照して本実施形態に係る電動船外機100の全体構成について説明する。図1は本実施形態に係る電動船外機の外観図であり、図2は電動船外機を含む電動船外機システムを示す図である。
図1に示すように、電動船外機100は、電動船外機本体10と、電源/制御ユニット60とを備え、両者が別体に構成されている。また、電動船外機本体10と電動/制御ユニット60とは、ケーブル80で電気的に接続されている。電動船外機本体10と電源/制御ユニット60とを別体で構成することで、電源/制御ユニット60を電動船外機本体10から離し、船体内の重心バランスが安定した位置に配置できるので、電動船外機100の操縦性を向上させることができる。なお、以下に示す図では、必要に応じて電動船外機本体10の前方を矢印Frにより、後方を矢印Rrにより示し、電動船外機本体10の右側を矢印Rにより、左側を矢印Lにより示す。なお、電動船外機本体10の前方とは、電動船外機本体10を船体に取り付けた状態で、船体が前方に進む方向である。
以下、電動船外機100の各構成要素についてそれぞれ詳細に説明する。
まず、電動船外機本体10の構成について図1〜図4を参照して説明する。図3は、電動船外機本体の一部側断面図である。
電動船外機本体10は、電動モータ11と、推進部25と、船体取付部40と、操舵ハンドル45とを有している。
電動モータ11は、電動船外機本体10すなわち推進部25のプロペラ35を回転させるための動力源である。本実施形態の電動モータ11には永久磁石式同期モータが用いられている。図3に示すように、電動船外機本体10を船体に取り付けた状態では、電動モータ11は出力軸12が鉛直下方向に延出するように配置される。また、電動モータ11の形状は、水平方向寸法Dが高さ寸法Hよりも大きくした略扁平形状に形成されている。したがって、電動モータ11は、扁平形状ではない電動モータと比べて低速時に高トルクを出力することができる構造となっている。
また、電動モータ11は、電動モータ11自体を水密構造にして外部に露出させるように配置されている。ここで、電動モータ11の水密構造について図4に示す電動モータの断面図を参照して説明する。
図4に示すように、電動モータ11は、アッパハウジング13とロアハウジング14との間に、永久磁石15およびロータ16が外部と遮蔽された状態で配設されている。アッパハウジング13の上部は、外部と連通する開口がシール部材17によって密閉されている。
また、電動モータ11には電源/制御ユニット60から配線されたケーブル80として、信号ケーブル81と電源ケーブル82とが接続されている。信号ケーブル81と電動モータ11との接続部は、信号ケーブルカバー18によって覆われている。信号ケーブルカバー18のうち信号ケーブル81が挿通する開口が、シール部材19によって密閉されている。また、電源ケーブル82と電動モータ11との接続部は、電源ケーブルカバー20によって覆われている。電源ケーブルカバー20のうち、電源ケーブル82が挿通する開口および電動モータ11との取付部位は、それぞれシール部材21、22によって密閉されている。このように電動モータ11自体を密閉構造にすることで電動モータ11内に水が浸入することがなく、電動モータ11を外部に露出した状態で配置できる。したがって、外気が電動モータ11に直接当たり冷却効率が上がるために、本実施形態の電動モータ11の冷却は、構造が簡略な空冷式を採用している。
推進部25は、電動モータ11の出力を、船体を推進させる力に変換する。推進部25は、ドライブシャフト26と、ギアケース27と、ドライブシャフトハウジング28と、スイベルブラケット29と、プロペラ35を含んで構成されている。
図3に示すように、ドライブシャフト26は、電動モータ11の出力軸12に結合され、鉛直下方に向かってギアケース27まで延出している。ドライブシャフト26は、出力軸12に同軸であって、出力軸12に同期して回転する。このドライブシャフト26の周囲は、ドライブシャフトハウジング28によって囲まれている。
ドライブシャフトハウジング28の上部は、電動モータ11のロアハウジング14に結合されている。また、ドライブシャフトハウジング28の略中間部から上方は、スイベルブラケット29によって水平方向に回動可能に支持されている。ドライブシャフトハウジング28が水平方向に回動するときの回動軸は、ドライブシャフト26と同軸である。
また、スイベルブラケット29は、前方に一部が突出し船体取付部40が取り付けられ、後方に電動船外機本体10を持ち運ぶためのキャリングハンドル30が形成されている。また、ドライブシャフトハウジング28の下方、すなわちプロペラ35側には、プロペラ35がエアを吸い込むのを防ぐためのキャビテーションプレート31が形成されている。
ギアケース27は、ドライブシャフト26の回転方向を直交する方向に変換する各種ギア等を収容している。具体的にギアケース27には、ドライブシャフト26の先端に結合された第1のベベルギア32と、第1のベベルギア32に噛合する第2のベベルギア33と、第2のベベルギア33に結合されたプロペラシャフト34とを有している。プロペラシャフト34は、後端にプロペラシャフト34と同期して回転するプロペラ35が結合されている。ドライブシャフト26が第1のベベルギア32および第2のベベルギア33を介してプロペラシャフト34を回転させることで、プロペラ35が回転する。
上述したように電動モータ11は低速時に高トルクを出力するので、電動モータ11の出力軸12の出力を、減速機を介さずに直接ドライブシャフト24に接続させている。したがって、推進部25の構造を簡略化させることができると共に減速機に噛合するときの騒音を削減できる。また、電動モータ11は低速時に高トルクを出力するので、第1のベベルギア32から第2のベベルギア33への減速比を小さくできる。すなわち、第2のベベルギア33を小さくできるので、それだけギアケース27を小さくでき、走行時におけるギアケース27の水中抵抗を低減させることができる。
船体取付部40は、スイベルブラケット29に接続された一対のクランプブラケット41を有している。図3に示すように、クランプブラケット41を船体1のトランサムボード2(図3に示す二点鎖線を参照)に締め付けて固定することで、電動船外機本体10が船体1に取り付けられる。クランプブラケット41は、左右方向に沿って懸架されたチルトピン42を回動中心にしてスイベルブラケット29に回動可能に支持されている。したがって、クランプブラケット41をトランサムボード2に固定した状態では、チルトピン42を回動中心にして、推進部25を水中から引き揚げる、いわゆるチルトアップ操作を行うことができる。
本実施形態では、図3に示すように重量物である電動モータ11がチルトピン42を通る水平線(図3に示す二点鎖線L1を参照)よりも上方、具体的にはチルトピン42の後斜め上方に位置している。したがって、操船者はチルトアップ操作を容易に行うことができる。
操舵ハンドル45は、操船者が船体の進行方向を操舵するステアリング操作のためのハンドルである。図3に示すように、操舵ハンドル45は、ハンドルブラケット46を介して電動モータ11に一体的に取り付けられ、電動モータ11の側方から前方に向かって延出している。また、操舵ハンドル45は、側面から見て電動モータ11と重なり合う高さ、具体的には、電動モータ11との互いの上面が略同じ高さの位置に配置されている。上述したように電動モータ11は略扁平形状すなわち薄型であり上面が低く抑えられている。したがって、電動モータ11の上面と略同じ高さである操舵ハンドル45も低く配置され、電動船外機本体10の全高を低くすることができる。そのため、操船者は操舵ハンドル45を操作しているときの電動船外機本体10の後方視界を広く確保することができる。
なお、操舵ハンドル45とハンドルブラケット46とは回動ピン47を介して接続されている。したがって、操舵ハンドル45は、回動ピン47を中心にして図3に示す矢印A方向に回動でき、電動モータ11の側方に折畳み可能である。
操船者が船体の進行方向を操舵する場合、操船者が操舵ハンドル45を水平方向に回動することにより、操舵ハンドル45と一体に電動モータ11が水平方向に回動され、それと同期してスイベルブラケット29に支持されたドライブシャフトハウジング28およびプロペラ35が水平方向に向きを変位し、船体1の進行方向が変化する。
また、操舵ハンドル45の先端には、スロットルグリップ48が設けられている。操船者がスロットルグリップ48をツイストする方向(シフト方向)および量(スロットル量)を調整することで、進行方向および加減速の情報が電源/制御ユニット60に伝えられる。また、図1に示すように、操舵ハンドル45の側面には、緊急停止用のエマージェンシースイッチ49が取り付けられている。
電動船外機本体10のその他の内部構成について図2を参照して説明する。電動船外機本体10には、電動モータ11の状態(電動モータ11の位相、回転速度、温度等)を検出するセンサ50を備えている。センサ50は、検出した情報を信号ケーブル81を介して、電源/制御ユニット60に送信する。また、電動船外機本体10には、スロットルグリップ48の操作状態(シフト方向およびスロットル量)を検出するスロットル/シフトセンサ51を備えている。スロットル/シフトセンサ51は、信号ケーブル81を介して、検出した情報を電源/制御ユニット60に送信する。また、電動船外機本体10では、エマージェンシースイッチ49がオンされた情報も、信号ケーブル81を介して電源/制御ユニット60に送信する。
次に、電源/制御ユニット60について図1および図5を参照して説明する。図5は、電源/制御ユニットの側断面図である。
電源/制御ユニット60は、電源部61と、表示部64と、制御部65とがユニットケース68によって一体化されて構成されている。
図5に示すように、電源部61は、電動モータ11に電力を供給するためのパッケージ化された電池パック(バッテリ)62と、ユニットケース68の側面に配設され電池パック62が装着される電池パック装着部63とを備えている。本実施形態の電源部61は、同時に2つの電池パック62を装着できるように2つの電池パック装着部63を備えている。
電池パック62はリチウムイオン電池のセルの集合体がケース内に収められて構成されていて、操船者が電池パック62を電池パック装着部63から取り外して持ち運ぶことができる。電池パック62は、後述する充電器によって充電することで繰り返し使用することができる。
2つの電池パック装着部63には、操船者が単数または複数の電池パック62を選択的に装着可能である。図6A〜図8Cは、2つの電池パック装着部63に2つの電池パック62を装着するまでの状態を示す図である。図6A〜図6Cは、第一の電池パック装着部63aに電池パック62aを装着しようとしている状態を示す平面図、斜視図および側断面図である。図7A〜図7Cは、第一の電池パック装着部63aに電池パック62aを結合した状態で第一の固定締め部85aによって電池パック62aをロックしている状態および第二の電池パック装着部63bに電池パック62bを装着しようとしている状態を示す平面図、斜視図および側断面図である。図8A〜図8Cは、第一の電池パック装着部63aおよび第二の電池パック装着部63bにそれぞれ電池パック62a、63bを結合した状態で第一の固定締め部85aおよび第二の固定締め部85bによって電池パック62a、63bをロックしている状態を示す平面図、斜視図および側断面図である。
このように各電池パック装着部63では、それぞれ1つの電池パック62を装着するので、操船者は2つの電池パック装着部63に電池パック62を選択的に装着できる。すなわち、操船者は、第一の電池パック装着部63aまたは第二の電池パック装着部63bの一方にのみ電池パック62を装着してもよく、第一の電池パック装着部63aおよび第二の電池パック装着部63bの両方に電池パック62を装着してもよい。
なお、本実施形態では、2つの電池パック装着部63を備える場合について説明しているが、この場合に限られず、3つ以上の電池パック装着部を備えていてもよく、1つの電池パック装着部のみを備えていてもよい。3つ以上の電池パック装着部を備える場合は、操船者は3つ以上の電池パック装着部のうち少なくとも1つに、電池パックを選択的に装着できるように構成することができる。
電池パック装着部63に電池パック62が装着された状態では、電池パック62から電動モータ11を駆動するための電力が供給可能となる。
このように、電池パック62を電池パック装着部63に着脱可能に構成することで、電動船外機100を使用しないときは電池パック62を取り外すことができ、電池パック62の保守を容易に行うことができる。また、残量がない電池パック62を充電済の電池パック62にすぐに取り替えることができ、電池パック62を効率的に使用することができる。すなわち、常に充電済の電池パック62を装着することで船の稼働率を向上させることができる。また、使用用途に応じて電池パック62のサイズを変更することも可能である。
さらに、複数の電池パック装着部63のうち少なくとも1つに、電池パック62を選択的に装着できるために、使用用途に応じて装着する電池パック62の数を変更することができる。また、複数の電池パック装着部63のうち2つ以上の電池パック62を装着させておくことで、航行中に1つの電池パック62の残量がなくなったときの予備電源にすることができる。
表示部64は、図1に示すように、ユニットケース68の上面に設置されている。表示部64には、電池パック62の電池残量や電動モータ11の回転速度等が例えば目盛(ゲージ)を用いて表示される。表示部64に表示される内容は、制御部65によって制御される。なお、表示部64と制御部65とは、信号伝達手段としての信号ケーブル83(図2を参照)を介して通信可能に接続されている。
制御部65は、図5に示すように、ユニットケース68の内部に配設され、電池パック62を制御する電池パック制御部(電源制御部)66と、電動モータ11を制御するモータ制御部67とを有している。電池パック制御部66は、各電池パック装着部63に電池パック62が装着されているか否かを検出して、装着されている電池パック62の電池残量の情報を取得し、その情報をモータ制御部67に送信する。モータ制御部67は、インバータを含んで構成され、電動モータ11に供給する電力を制御したり、表示部64に表示する情報を表示部64に送信したりする。
モータ制御部67は、メモリ(図示しない)に記憶されているプログラムに基づいて、電動モータ11および表示部64等を制御する。例えば、モータ制御部67は、上述したセンサ50から取得した電動モータ11の位相、回転速度、温度およびスロットル/シフトセンサ51から取得したスロットルグリップ48のシフト方向、スロットル量に基づいて、電動モータ11に供給する電力を制御する。また、電池パック装着部63に複数の電池パック62が装着されている場合、モータ制御部67は、電池残量に応じて電動モータ11に電力を供給する電池パック62を切り替える。また、モータ制御部67は、エマージェンシースイッチ49がオンされることで、電動モータ11への電力供給を停止する。
電源/制御ユニット60は、メインスイッチ69を備えている。メインスイッチ69は、ユニットケース68の上面に設置されている。操船者がメインスイッチ69をオンすることで、モータ制御部67がプログラムを読み出して、電動モータ11を駆動する準備が整えられる。また、操船者がメインスイッチ69をオフすることで、電動モータ11への電力供給を停止すると共に電源/制御ユニット60による処理を停止する。
電源/制御ユニット60は、ケーブル80を電源/制御ユニット60側で接続するカプラ70を備えている。カプラ70は、ユニットケース68の上面に設置されていて、ケーブル80の端部に結合されたカプラ84と着脱可能である。
電源/制御ユニット60のその他の内部構成について図2を参照して説明する。電源/制御ユニット60には、外部電源出力部71が備えられている。外部電源出力部71からは電圧12Vが出力され、電源が必要な機器を接続できる。外部電源出力部71では、接続された機器に必要な電力を電池パック62から供給する。
次に、ケーブル80について説明する。ケーブル80は、電動船外機本体10と電動/制御ユニット60とを電気的に接続している。ケーブル80は、電動船外機本体10と電動/制御ユニット60との間で情報を送受信する複数の信号ケーブル81と、電池パック62の電力を供給する電源ケーブル82とが共に水密状に被覆されて構成されている。ケーブル80およびケーブル80を被覆する被覆材は可撓性に優れた材料を使用している。したがって、ケーブル80が電動船外機本体10と電動/制御ユニット60とに接続された状態で電動船外機本体10のチルトアップ操作やステアリング操作が行われたとしても、ケーブル80は容易に撓むので、信号の伝達および電力の供給に影響を与えることはない。
また、ケーブル80のうち、電動船外機本体10側の端部は上述したように電動モータ11に水密状態で接続される。一方、ケーブル80の電源/制御ユニット60側の端部は電源/制御ユニット60側のカプラ70に対応するカプラ84が結合されているので、ケーブル80と電源/制御ユニット60との接続を容易に着脱可能である。
このように、ケーブル80と電源/制御ユニット60との間の着脱を容易に行うことができるので、電動船外機本体10と電源/制御ユニット60とが容易に分離可能である。したがって、電動船外機本体10と電源/制御ユニット60とを、それぞれ別々に船体1に取り付けたり取り外したりすることができ、電動船外機100の使い勝手が向上する。
また、図2に示すように、電動船外機システムには外部装置86として、電池パック62を充電する充電器87と、電源/制御ユニット60のメンテナンス等を行う管理ユニット88とを備えている。通常、充電器87および管理ユニット88は、マリーナや自宅等の船体とは異なる場所に設置されている。充電器87は、電源部61の電池パック装着部63から取り外した電池パック62を充電する。なお、充電器87は、電源/制御ユニット60に装着された状態のまま電池パック62を充電できるものであってもよい。
管理ユニット88は、例えばコンピュータを備えた端末装置であって、電源/制御ユニット60に接続し、故障の診断を行うことができる。また、管理ユニット88は、制御部65に記憶されているプログラムを操船者の航行に応じたプログラムに書き換えることができる。
次に、上述したように構成される電動船外機100を船体に取り付ける場合について図9Aおよび図9Bを参照して説明する。図9Aは、電動船外機100を船体に取り付けた状態の平面図である。図9Bは、電動船外機100を船体に取り付けた状態で船体1の一部を切断した側断面図である。
電動船外機本体10と電源/制御ユニット60とを別体で構成したことにより、電源/制御ユニット60を自由に配置することができる。本実施形態では、図9Aおよび図9Bに示すように、電動船外機本体10をクランプブラケット41を介して船体1のトランサムボード2に取り付け、電源/制御ユニット60を船体1内に配置することができる。電動船外機本体10がトランサムボード2に取り付けられた状態では、図9Aの平面図に示すように、電動モータ11の前部の一部がトランサムボード2に対して重なっている。なお、本実施形態では、図9Aに示すように、電源/制御ユニット60を船体1の後方左側(ポート側)の船底に配置している。
上述したように電動船外機100が配置された船体1において、操船者は操舵ハンドル45を操縦できる範囲で、船体1の右側後方(スターボード側)に着座し、左手にスロットルグリップ48を握り、体全体または顔を前方に向けて操舵する。
このように、電源/制御ユニット60を船体1内に配置した分、船体1の重心が前方に位置することになり、走行中における船体1の舳先が上がることなく、操船者の前方の視界が良好のまま保たれ、電動船外機100の操縦性が向上する。また、走行中における船体1の舳先が上がらないことにより、走行時の空気抵抗が減少するため、船体1の加速性能および滑走性能が向上する。
また、電源/制御ユニット60を船体1内に配置することで、水に弱い電源/制御ユニット60を被水し難くし、電動船外機100の防水性を向上させることができる。また、電源/制御ユニット60を船体1のトランクルーム(図示しない)内に配置することで、さらに電動船外機100の防水性を向上させることができる。
また、電動船外機本体10と電源/制御ユニット60とがケーブル80を介して分離可能であり、一つ一つは軽量であるために、船体1に対してそれぞれを容易に取り付けおよび取り外しすることができる。さらに、電動船外機本体10および電源/制御ユニット60を保管場所等に持ち運ぶときの可搬性が向上する。
また、ケーブル80は、電源/制御ユニット60側に設置されたカプラ70とケーブル80のカプラ84との間で着脱できる。すなわち、ケーブル80の着脱は、被水し難い船体1側で行うために、漏電が防止され、電動船外機100の防水性を向上させることができる。
また、電源/制御ユニット60を被水し難くい船体1内に配置することで、電動船外機本体10では防水が必要な部品を電動モータ11のみとすることができる。したがって、電動モータ11自体を水密構造にすることで、電動船外機本体10に防水カバーをする必要がなく、電動モータ11を外部に露出させることができる。したがって、外気が電動モータ11に直接当たり、電動モータ11を駆動させたときに発生する熱を冷却する冷却効率を向上させることができる。また、電動モータ11は、構造が簡略な空冷式を採用することができ、電動船外機本体10の構造の簡略化、小型化および軽量化を図ることができる。
電動船外機本体10の構造を簡略化することで、部品点数が削減され電動船外機本体10の安全性および信頼性が向上する。また、電動船外機本体10を小型化することで、例えば、操船者はトランサムボード2近辺から容易に乗り降りでき、さらに、船体1で釣り等を行う場合においても釣竿、釣糸等が電動船外機本体10に引っ掛かり難い。このように、電動船外機100は、船体1の使い勝手および居住性を向上させることができる。なお、電動船外機100に防水カバーをなくすことで、電動船外機本体10を横倒しの状態で保管したとしても、カバーに対する傷防止やカバーの剛性を向上させる必要がない。
また、電源/制御ユニット60では、制御部65と表示部64とが信号ケーブル83を介して通信可能に接続されているので、表示部64を配置する自由度が広がり、操船者の見え易い位置に表示部64を配置することができる。特に、本実施形態では、電源/制御ユニット60のユニットケース68に一体に配置、すなわち船体1内に配置されているので、操船者は例えば着座した姿勢で表示部64を容易に視認することができる。
また、電動船外機100では、電動モータ11と制御部65とが信号ケーブル81を介して通信可能に接続されている。したがって、制御部65では、例えば電動モータ11のロータ16の位相の情報を取得することができるので、電動モータ11に三相モータを用いることができる等、使用できる電動モータの形式の幅が広がると共に電動モータ11に対して精度の高い制御を行うことができる。
次に、船体1に取り付けられた電動船外機本体10に対してチルトアップ操作およびステアリング操作を行う場合について、図10A〜図12Bを参照して説明する。なお、各図では本実施形態の電動船外機本体10の効果が理解し易いように、本実施形態の電動モータ11の部位に、図示しない電動モータ、バッテリおよび制御部等を搭載した仮想の船外機90を二点鎖線で示している。
図10Aおよび図10Bは、電動船外機本体10をチルトアップ操作する前の状態を示す平面図および側面図である。図10Aおよび図10Bに示すように、本実施形態の電動船外機本体10は、スイベルブラケット29の上方には、略扁平形状の電動モータ11が配置されているだけである。したがって、船外機90に比べて、電動船外機本体10は非常に小型である。
図11Aおよび図11Bは、電動船外機本体10をチルトアップ操作した状態を示す平面図および側面図である。上述したように、重量物である電動モータ11が、チルトピン42を通る水平線よりも上方に位置しているので、操船者はチルトアップ操作を軽く行うことができる。また、重量物である電池パック62が装着された電源/制御ユニット60を船体1内に配置しているので、電動船外機本体10自体が軽量であって、船外機90と比較しても、操船者はチルトアップ操作を容易に行うことができる。また、チルトアップ操作が容易であるということは、走行時に水中障害物と電動船外機本体10とが衝突したときに、衝撃加重を減少させるためのチルトアップ動作が行われ易く、水中障害物に対する衝撃加重を減少させることができる。
また、図11Aおよび図11Bに示すように、本実施形態の電動船外機本体10は小型であるために、船外機90と比較して、チルトアップ操作したときに電動船外機本体10の船体1内への張り出しを少なくでき、船体1内における電動船外機本体10の占有空間を削減することができる。また、図9Aの平面図で示したように、電動モータ11の前部の一部がトランサムボード2に対して重なり合う位置まで船体1の前方に配置されている。すなわち、電動モータ11とチルトピン42との位置が近接しているので、チルトアップ操作したときの電動船外機本体10の高さ方向における最高到達点を低くすることができる。この場合、電動船外機本体10の上部を船体1の一部(天板等)により容易に覆うことができる。すなわち、チルトアップ操作したときに電動船外機本体10を狭い船体1の後方下部に収容することができる。
次に、電動船外機本体10に対してステアリング操作を行う場合について、図12を参照して説明する。図12は、ステアリング操作をした状態を示す平面図である。図12に示すように、操船者は船体1を進行させたい方向に操舵ハンドル45を回動させることで、電動モータ11およびスイベルブラケット29に支持されたドライブシャフトハウジング28が同方向に回動する。したがって、ステアリング操作によって船体1の操舵を行うことができる。このとき、電動船外機本体10自体が軽量であるために、船外機90と比較して、ステアリング操作の操縦性を向上させることができる。また、操舵ハンドル45は薄型な電動モータ11と略同じ高さであるため、操船者が操舵ハンドル45を体から遠ざかる側にステアリング操作した場合でも、操船者の腕が電動船外機本体10と干渉することがなく、操縦性に優れている。
また、ステアリング操作するときの回動軸は、電動モータ11の出力軸12およびドライブシャフト26と同軸であることから、ドライブシャフトハウジング28が水平方向に回動したときの水中抵抗を削減させることができると共にステアリング操作のときの回動範囲を小さくすることができるので、ステアリング操作の操縦性をさらに向上させることができる。
次に、操舵ハンドル45のスロットルグリップ48を用いて、電動モータ11の出力調整を行う場合について、図13を参照して説明する。図13は、スロットルグリップ48と電動モータ11の出力との関係を示す図である。スロットルグリップ48は、中立点、すなわち開度0°(スロットル量が0)に戻るように常に付勢されている。操船者がスロットルグリップ48を中立点から一方方向にツイストすると、開度(スロットル量)に応じて、モータ制御部67が電動モータ11の回転数を高めることで、スラスト力が上昇する。
逆に、操船者がスロットルグリップ48を中立点から反対方向にツイストすると、モータ制御部67は電動モータ11の回転を逆回転にした上で、開度(スロットル量)に応じて、電動モータ11の回転数を高めることで、スラスト力が上昇する。スロットルグリップ48は、電動モータ11の出力を調整するための操作の他、進行方向を指示する操作も行うことができるので、操縦性を向上させることができる。
なお、上述した実施形態では、電源/制御ユニットを船体の後方に配置する場合についてのみ説明したが、この場合に限られない。船体の重心バランスを考慮して配置すればよい。すなわち、電動船外機本体が非常に重い場合は、電源/制御ユニットを船体の中央あるいは前方に配置することにより、船体の重心をより前方に移動させることができる。ただし、電源/制御ユニットを船体の後方に配置することにより、電動モータと電源/制御ユニットとの間を接続するケーブルを短くすることができる利点がある。
また、上述した実施形態では、表示部には、電池パック62の電池残量や電動モータの回転速度等を表示する場合についてのみ説明したが、この場合に限られない。表示部には、少なくとも電動モータに供給できる電力の残量を表示すればよく、その他、電動モータや電源/制御ユニットが故障している場合には、そのエラー表示や故障の内容を表示してもよい。
また、上述した実施形態では信号ケーブルが有線である場合についてのみ説明したが、この場合に限られず、光通信等の無線であってもよく、信号伝達手段としての機能を有していれば、その形態は限定されない。
さて、本実施形態では、上述したように電動船外機本体10を搬送するためのキャリングハンドル30が形成されている。キャリングハンドル30を持って電動船外機本体10を搬送することで、電動船外機本体10の搬送性を向上させることができる。以下、キャリングハンドル30の構成について図14を参照して説明する。図14は、キャリングハンドル30の周辺の構成を示す斜視図である。
図14に示すように、キャリングハンドル30はコ字状であって、スイベルブラケット29の後方でスイベルブラケット29の長手方向と同方向に一体に形成されている。したがって、キャリングハンドル30全体としてコンパクトである。
図15Aおよび図15Bは、キャリングハンドル30を持って電動船外機本体10を搬送している状態を示し、それぞれ電動モータ11およびドライブシャフトハウジング28が、スイベルブラケット29に対して180°回転した状態を示す図である。上述したようにドライブシャフトハウジング28は、スイベルブラケット29に回動自在に軸支されていることから、ドライブシャフトハウジング28およびドライブシャフトハウジング28に結合されている電動モータ11も回動可能である。このように図15Aまたは図15Bに示す状態の電動船外機本体10であっても、同様に搬送することができる。
なお、ここでは、電動船外機本体10と電源/制御ユニット60とを接続しているケーブル80を電源/制御ユニット60から分離して、電動船外機本体10のみを搬送するものとする。
図15Aおよび図15Bに示すように、キャリングハンドル30は、電動船外機本体10の重心に近接した位置である、電動モータ11とギアケース27との間に配置されている。すなわち、電動船外機本体10の長手方向を略水平状態にして搬送する場合、電動船外機本体10の水平方向(図15Aおよび図15Bに示す矢印ho方向)における重心が、電動モータ11とギアケース27との間に位置する。したがって、この水平方向における電動船外機本体10の略重心または重心に近接してキャリングハンドル30を配置しているので、キャリングハンドル30を持ったときに電動船外機本体10が傾くことなく、搬送時における電動船外機本体10の均衡を図ることができる。具体的には、電動船外機本体10を略水平状態のまま搬送できるので、電動モータ11やプロペラ35を地面に接地することなく、搬送性を向上させることができる。
また、図15Aおよび図15Bに示すように、キャリングハンドル30は、電動モータ11の外形とギアケース27の外形とを結ぶ外形接線(図15Aに示す一点鎖線L2および図15Bに示す一点鎖線L3を参照)の内側に配置されている。すなわち、キャリングハンドル30は僅かに突出しているに過ぎず、キャリングハンドル30が操縦の妨げになることがない。
また、電動船外機本体10の長手方向を略水平状態にして搬送する場合、電動船外機本体10の鉛直方向(図15Aおよび図15Bに示す矢印ve方向)における重心が、スイベルブラケット29、さらにはドライブシャフトに26に近接して位置する。したがって、この鉛直方向における電動船外機本体10の重心近傍にキャリングハンドル30を配置しているので、搬送時において電動船外機本体10の均衡を図ることができ、搬送性を向上させることができる。
なお、上述したキャリングハンドル30は、スイベルブラケット29に一体に形成する場合に限られず、キャリングハンドル30を別体で形成し、スイベルブラケット29に固定してもよい。
次に、第二のキャリングハンドルおよび第三のキャリングハンドルの形態について図16A〜図19を参照して説明する。図16Aおよび図16Bは、第二のキャリングハンドルおよび第三のキャリングハンドルの周辺の構成を示す斜視図である。図17Aおよび図17Bは、第二のキャリングハンドルおよび第三のキャリングハンドルを備えた電動船外機本体の側面図である。図18は、電動モータ11を後方から見た図である。
まず、第二のキャリングハンドル(以下、キャリングハンドル180という)について説明する。
図16Aに示すキャリングハンドル180は、ゴムや化学繊維等の可撓性があり強度に優れた材質で形成されている。キャリングハンドル180には、キャリングハンドル本体181と、両端に位置する第一の係止部182と、各第一の係止部182からそれぞれ内側に位置する第二の係止部183とを有している。各係止部182、183は、キャリングハンドル本体181の幅よりも幅広に形成されている。一方、スイベルブラケット29には、上下に離間した位置にキャリングハンドル180を挿通させるコ字状のハンドルストッパ185が設けられている。
各ハンドルストッパ185は、キャリングハンドル180の第一の係止部182を抜け出ないように係止している。この状態では、図16Aおよび図17Aに示すように、搬送者がキャリングハンドル180を把持する空間が形成されていて、搬送者は、この空間に手を入れてキャリングハンドル180を把持することで、電動船外機本体10の長手方向を略水平状態にして搬送することができる。
また、キャリングハンドル180は、スイベルブラケット29の長手方向に沿って格納することができる。具体的には、図16Aに示す状態から、図16Bに示すように、キャリングハンドル180の各第二の係止部183それぞれを、各ハンドルストッパ185内に押し込み、各ハンドルストッパ185の外側に位置させるように移動させる。各第二の係止部183それぞれが各ハンドルストッパ185の外側に位置することで、キャリングハンドル180はスイベルブラケット29の上下方向に沿った、平坦な形状に変形すると共に平坦な形状で保持され、格納された状態となる。
図17Bに示すように、キャリングハンドル180を格納することで、キャリングハンドル180が突出せず、操縦の妨げになることがない。また、搬送者がキャリングハンドル180を使用せずに抱えたり背負ったりして搬送する場合であっても、スイベルブラケット29には平坦な面のみが形成されているので、搬送者は容易に電動船外機本体10を搬送することができる。
なお、上述したキャリングハンドル180では、第一の係止部182と、第二の係止部183とを有する場合について説明したが、第二の係止部183を省略し、第一の係止部182のみを有していてもよい。
次に、第三のキャリングハンドル(以下、キャリングハンドル190という)について説明する。
図16A、図16Bおよび図18に示すキャリングハンドル190は、電動モータ11の後方下部に位置し、電動船外機本体10の左右方向に沿って水平に配設されている。具体的には、キャリングハンドル190は、電動モータ11のロアハウジング14の下部に左右方向に離間して設けられた2つのキャリングハンドルブラケット191に懸架された状態で結合されている。搬送者は、キャリングハンドル190を把持する空間に手を入れてキャリングハンドル190を把持することで、電動船外機本体10の長手方向を略水平状態にして搬送することができる。
また、キャリングハンドル190は、電動船外機本体10をチルトアップ操作するときのチルトアップハンドルと兼ねることができる。図19は、チルトアップ操作をしている状態の電動船外機本体の側面図である。図19に示すように、電動船外機本体10を船体1に取り付けた状態において、操船者が船体1内側からキャリングハンドル190を把時して、矢印B方向にチルトアップ操作をすることで、チルトピン42を中心にして電動船外機本体10が回動する。このように、キャリングハンドル190をチルトアップハンドルと兼ねることで、チルトアップ操作を容易に行うことができる。
なお、第二のキャリングハンドル180および第三のキャリングハンドル190は、上述したキャリングハンドル30と同様、電動モータ11の外形とギアケース27の外形とを結ぶ外形接線(図17Aに示す一点鎖線L4を参照)の内側に配置されている。すなわち、キャリングハンドルは僅かに突出しているに過ぎず、キャリングハンドルが操縦の妨げになることがない。
なお、本実施形態では、第二のキャリングハンドル180および第三のキャリングハンドル190の何れも取り付けられているので、搬送者が適宜、好みに応じて何れかのキャリングハンドルを使用することができる。また、第二のキャリングハンドル180および第三のキャリングハンドル190の何れか一方を有する構成であってもよい。
このように、上述したキャリングハンドルでは、電動船外機を搬送するときに、搬送者が電動船外機本体の重心に近接した位置を持つことができるので、電動船外機本体を搬送するときの電動船外機本体の均衡を図ることができ、電動船外機本体の搬送性を向上させることができる。
10:船外機本体 11:電動モータ 12:出力軸 25:推進部 26:ドライブシャフト 27:ギアケース 28:ドライブシャフトハウジング 29:スイベルブラケット 30:キャリングハンドル 31:キャビテーションプレート 32:第1のベベルギア 33:第2のベベルギア 34:プロペラシャフト 35:プロペラ 40:船体取付部 41:クランプブラケット 42:チルトピン 45:操舵ハンドル 46:ハンドルブラケット 47:回動ピン 48:スロットルグリップ 50:センサ 51:スロットル/シフトセンサ 60:電源/制御ユニット 61:電源部 62:電池パック 63:電池パック装着部 64:表示部 65:制御部 66:電池パック制御部 67:モータ制御部 70:カプラ 80:ケーブル 81:信号ケーブル 82:電源ケーブル 83:信号ケーブル 84:カプラ 100:電動船外機 180:第二のキャリングハンドル 190:第三のキャリングハンドル

Claims (3)

  1. 電動モータと、前記電動モータの出力を船体の推進する方向の出力に変換するギアが収容されたギアケースとが、上下に離間して配設された電動船外機であって、
    前記電動モータと前記ギアケースとの間に、キャリングハンドルが配置されていることを特徴とする電動船外機。
  2. 前記キャリングハンドルは、前記電動モータの外形と前記ギアケースの外形とを結ぶ外形接線の内側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電動船外機。
  3. 前記キャリングハンドルは、格納可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の電動船外機。
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