JP6105900B2 - アルミニウム層含有包装材からのアルミニウム回収方法及びそれを用いたアルミニウム回収装置 - Google Patents

アルミニウム層含有包装材からのアルミニウム回収方法及びそれを用いたアルミニウム回収装置 Download PDF

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Description

本件出願に係る発明は、アルミ箔層が積層された包装材からアルミニウムを資源として分離回収するアルミニウム回収方法、及び、当該アルミニウム回収方法を用いたアルミニウム回収装置に関する。
従来より、樹脂フィルムにアルミ箔を積層した包装材が、粉末の食品類、薬品などの包装材料として用いられている。このアルミニウム層含有包装材は、アルミ箔に、ポリエチレンテレフタラート(PET)や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどの樹脂フィルムを積層したものであり、高い防湿性や酸素遮断性を有する。一般に、包装材に積層されるアルミ箔は、アルミニウム箔や、アルミニウムフィルム、アルミニウム蒸着膜などが用いられる。
このアルミニウム層含有包装材は、使用後、通常焼却や産業廃棄物として処理される。しかし、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂は、焼却処理すると発生する有害ガスが問題となる。また、アルミニウム層含有包装材を、焼却炉で燃焼させると、樹脂が燃焼してアルミニウム表面を酸化させるため、アルミニウムの回収率が低下する問題がある。更に、溶融灰の生成や高温燃焼によって炉が損傷する問題が生じる。そのため、アルミニウム層含有包装材は、アルミニウム回収をあきらめ、焼却処理不適物として、埋め立て処分されることが一般的であった。
そこで、アルミニウムの資源回収を目的として、アルミニウム層含有包装材から樹脂フィルムを除去する種々の方法が採用されている。例えば、ブラスト処理法は、機械的にアルミニウム層含有包装材の表面から樹脂フィルムのみをブラスト処理して除去する方法である。このブラスト処理法では、表面形状が複雑な場合、外表面のみ樹脂フィルムが除去され、内表面の樹脂フィルムは除去できないという問題がある。
溶解除去法は、有機溶剤を含む剥離液にアルミニウム層含有包装材を浸漬し、樹脂フィルムを溶解除去する方法である。この溶解除去法では、表面形状が複雑な場合、アルミニウム層含有包装材の内部にまで溶剤を浸透させることができない。そのため、樹脂フィルムの除去率が低下する問題がある。また、この場合、有機溶剤を用いるため、処理設備や周辺設備を整える必要があり、コストの高騰を招来する。
燃焼処理法は、バーナーでアルミニウム層含有包装材の樹脂フィルムを燃焼させる方法である。このバーナーによる燃焼方法では、高温燃焼を行うため、樹脂フィルム以外にもアルミニウム層を燃焼させてしまう。そのため、表面のみならず内部のアルミニウムまでが酸化され、アルミニウムとしてのリサイクル効率が低下する問題がある。
そこで、効率的なアルミニウムの回収方法として特許文献1に示すアルミ資源回収方法が開発されている。特許文献1のアルミ資源回収方法は、アルミ箔層が積層されている包装材の廃棄物を乾留装置に投入し、所定の温度にて乾留による樹脂フィルムの熱分解を行う。これにより、アルミ箔に付着していた有機物を乾留ガス、液化物、炭化物に分離回収し、比較的純度の高いアルミ資源として回収している。
特開2008−207131号公報
しかしながら、上述した如き特許文献1に開示のアルミ資源回収方法を採用する限り、高温、高圧下でアルミニウム層含有包装材の処理を行うため、安全設備等の莫大な付帯設備を整える必要がある。そのため、装置自体が大型化し、コストの高騰を招く問題がある。
また、バッチ炉を採用した乾留による熱分解処理では、500℃〜620℃で、3.5時間以上処理しなければ、樹脂フィルムの分離処理を行うことができない。そのため、処理効率が悪く、ランニングコストが高騰する問題がある。
そこで、本件発明は、アルミニウム層含有包装材に付着する樹脂層を、短時間で、効率的に除去することができると共に、純度の高いアルミニウムを回収することができるアルミニウム回収方法及びそれを用いたアルミニウム回収装置を提供することを目的とする。
本件発明者等は、鋭意研究の結果、本件発明にかかるアルミニウム層含有包装材のアルミニウム回収方法を採用することで、効率的にアルミニウム資源を回収することができることに想到したのである。以下、「アルミニウム回収方法」と「アルミニウム回収装置」に分けて述べることにする。
<本件発明にかかるアルミニウム回収方法>
本件発明にかかるアルミニウム回収方法の基本的技術思想は、アルミニウム層と樹脂層とが積層されたアルミニウム層含有包装材からのアルミニウム回収方法であって、温度が当該樹脂層を構成する樹脂の融点より高くアルミニウムの融点より低く、平衡酸素分圧が樹脂層に含有される炭素を酸化して一酸化炭素及び又は二酸化炭素に変化させる平衡酸素分圧よりも少なくとも高い過熱水蒸気中で当該アルミニウム層含有包装材を加熱し、アルミニウム層含有包装材の樹脂層を分解除去することを特徴とする。
そして、このアルミニウム層含有包装材は、表面に樹脂層を備えたものであり、この樹脂層と過熱水蒸気とを直接接触させることが好ましい。
また、過熱水蒸気の温度は、300℃以上660℃未満であることが好ましい。
更に、過熱水蒸気によるアルミニウム層含有包装材の加熱時間は、少なくとも1分以上であることが好ましい。
また、過熱水蒸気の平衡酸素分圧は1.0×10−25atm以上とすることがより好ましい。
<本件発明にかかるアルミニウム回収装置>
アルミニウム層と樹脂層が積層されたアルミニウム層含有包装材から当該樹脂層を分離除去するアルミニウム回収装置において、アルミニウム層含有包装材を収容する処理槽と、温度が樹脂層を構成する樹脂の融点より高くアルミニウムの融点より低く、平衡酸素分圧が樹脂層に含有される炭素を酸化して一酸化炭素及び又は二酸化炭素に変化させる平衡酸素分圧よりも少なくとも高い過熱水蒸気を生成する過熱水蒸気生成手段とを備え、処理槽は、過熱水蒸気生成手段にて生成された過熱水蒸気を内部に導入する導入部と、内部のガスを排出するガス排出部とを有し、内部に導入された過熱水蒸気によりアルミニウム層含有包装材の樹脂層のみを分解除去することを特徴とする。
また、過熱水蒸気生成手段は、セラミックヒータを備え、当該セラミックヒータにより水蒸気を加熱して過熱水蒸気を生成することが好ましい。
本件発明のアルミニウム回収装置は、ガスに含まれる有害物質を除去する排出ガス処理手段を備え、排出ガス処理手段は、処理槽のガス排出部に接続されることが好ましい。
本発明のアルミニウム回収方法及びその装置によれば、アルミニウム層含有包装材に付着する樹脂層のみを、短時間で、効率的に、過熱水蒸気中で加熱して分解除去することができる。
本発明によれば、酸素ガスを遮断した過熱水蒸気によりアルミニウム層含有包装材を加熱するため、過熱水蒸気に溶存する酸素により樹脂層を構成する炭素成分のみを酸化させて除去することができ、アルミニウム層の酸化を極力防止することができる。これにより、純度の高いアルミニウムを回収することができる。また、アルミニウム層の原形をほぼ維持した状態でアルミニウムを回収することが可能となるため、回収作業の簡素化を図ることができ、資源としての再利用を容易とすることができる。
過熱水蒸気の平衡酸素分圧に対するC/CO又はCOの相境界線(理想線)と、過熱水蒸気の平衡酸素分圧に対するAl/Alの相境界線(理想線)を示す図である。 本発明のアルミニウム回収システムの概略説明図である。 アルミニウム回収装置の概略断面図である。 他の実施例としてのアルミニウム回収装置の概略断面図である。 他の実施例としてのアルミニウム回収装置の概略断面図である(連続方式)。 他の実施例としてのアルミニウム回収装置の概略断面図である(連続方式)。 実施例1〜実施例6及び比較例1、比較例2によって得られたアルミニウム層含有包装材を示す写真である。 比較例3によって得られたアルミニウム層含有包装材を示す写真である。
以下、図面を参照して、本件発明の「アルミニウム層含有包装材のアルミニウム回収方法」と「アルミニウム回収装置」について各実施形態を例に挙げて説明する。
<本件発明にかかるアルミニウム層含有包装材のアルミニウム回収方法の実施形態>
本件発明にかかるアルミニウム層含有包装材のアルミニウム回収方法は、アルミニウム層と樹脂層とが積層されたアルミニウム層含有包装材からのアルミニウム回収方法である。
本件発明におけるアルミニウム層含有包装材は、粉末の食品類、薬品などの包装材料として用いられる包装材であり、アルミニウム層に樹脂層が積層されている。包装材がアルミニウム層を備えることで、防湿性及び酸化防止性を向上させることができる。包装材に用いられるアルミニウム層は、例えば、アルミニウム箔や、アルミニウムフィルム、アルミニウム蒸着膜である。アルミニウム層に積層される樹脂層は、ポリエチレンや、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート(PET)などがある。この樹脂層には、一般に商品に関する記載等が印刷されている。
ここで、アルミニウム層含有包装材は、表面に樹脂層を備えていることが好ましい。アルミニウム層含有包装材の最外層となるように樹脂層が設けられていることで、樹脂層と過熱水蒸気とを直接接触させることができる。但し、表面に樹脂層を備えたものに限らず、アルミニウム層間に樹脂層を構成したものであってもよい。
本件発明のアルミニウム回収方法では、空気の流入を遮断した状態で、且つ、過熱水蒸気の流入量制御、及び、当該過熱水蒸気の流入量に応じた排気流出量制御を行った状態で、アルミニウム層含有包装材を過熱水蒸気中に曝す。なお、過熱水蒸気の生成方法は、特に限定を要さず、従来より実施可能とされる方法である限り、いかなる方法を採用することも可能である。
本件発明における過熱水蒸気の温度は、アルミニウム層含有包装材の樹脂層を構成する樹脂の融点より高くアルミニウムの融点より低い温度とする。当該温度の過熱水蒸気中で、アルミニウム層含有包装材を加熱し、アルミニウム層含有包装材の樹脂層を分解除去する。
以下にアルミニウム層含有包装材の樹脂層を構成する各樹脂の融点を示す。ポリプロピレンの融点は約130℃、ポリ塩化ビニルの融点は約170℃、ポリエチレンテレフタラート(PET)の融点は約260℃である。なお、樹脂の融点は、物性により異なるため、平均値を示す。一方、アルミニウム層含有包装材のアルミニウム層を構成するアルミニウムの融点は、660℃である。よって、過熱水蒸気の温度は、300℃以上660℃未満であることが好ましく、300℃以上500℃以下であることがより好ましい。
これにより、アルミニウム層含有包装材が上述した温度の過熱水蒸気中に曝されると、過熱水蒸気によって樹脂層が溶融する程度に加熱されて、当該樹脂が熱分解を生じる。そして、分解された炭素成分が過熱水蒸気中に予め溶存する酸素と反応して、一酸化炭素又は二酸化炭素となって、揮散する。このようにして、アルミニウム層含有包装材から当該樹脂が除去される。この際、過熱水蒸気の温度は、上述したようにアルミニウムの融点より低い温度であるため、アルミニウム層の溶融を回避することができ、効率的にアルミニウム層のみを残留させることが可能となる。
上述したように、アルミニウム層含有包装材の表面に樹脂層を有している場合、過熱水蒸気と樹脂層とを効率的に接触させることができ、この樹脂層の分解除去を円滑に行うことが可能となる。そのため、アルミニウム層のみを残留させて、効率的なアルミニウムの回収が可能となる。
以下に、樹脂層の分解除去に適した過熱水蒸気の平衡酸素分圧について図1を参照して説明する。図1は過熱水蒸気の平衡酸素分圧に対するC/CO又はCOの相境界線(理想線)と、過熱水蒸気の平衡酸素分圧に対するAl/Alの相境界線(理想線)とを示す。いずれも縦軸を平衡酸素分圧(atm)、横軸を温度の逆数(K−1)としている。
C/CO又はCOの相境界線(理想線)は、各温度において炭素が一酸化炭素又は二酸化炭素に変化する過熱水蒸気の平衡酸素分圧を示している。C/CO又はCOの相境界線以上の平衡酸素分圧では、炭素は、一酸化炭素又は二酸化炭素として存在し、当該相境界線よりも低い平衡酸素分圧では、一酸化炭素又は二酸化炭素に変化することなく、炭素のまま存在する。
Al/Alの相境界線(理想線)は、各温度においてアルミニウムが酸化アルミニウムに変化する過熱水蒸気の平衡酸素分圧を示している。Al/Alの相境界線以上の平衡酸素分圧では、アルミニウムは、酸化アルミニウムとして存在し、当該相境界線よりも低い平衡酸素分圧では、酸化アルミニウムに変化することなく、アルミニウムのまま存在する。しかしながら、実際には、アルミニウムの表面に酸化アルミニウム膜が形成されるため、更なるアルミニウムの酸化は抑制されて、アルミニウム層内部のアルミニウムは酸化することなく残存する。
そのため、アルミニウム層含有包装材の樹脂層の分解除去に適した過熱水蒸気の平衡酸素分圧は、樹脂層に含有される炭素を酸化して一酸化炭素及び又は二酸化炭素に変化させる平衡酸素分圧よりも高い、すなわち、相境界線よりも高い平衡酸素分圧であることが好ましい。本発明では、過熱水蒸気の温度は、300℃以上660℃未満であることが好ましいため、過熱水蒸気の平衡酸素分圧は、1.0×10−25atm以上であることが望ましい。
過熱水蒸気によるアルミニウム層含有包装材の加熱時間は、アルミニウム層含有包装材の樹脂層の厚さ、一回の処理量、過熱水蒸気の量によって適切な時間が異なる。通常、食品類の包装材料として用いられるアルミニウム層含有包装材の厚さは40μm〜120μmであり、このうちのアルミニウム層の厚さは7μm〜9μmである。そのため、過熱水蒸気によるアルミニウム層含有包装材の加熱時間は少なくとも1分以上であることが好ましい。
過熱水蒸気によるアルミニウム層含有包装材の加熱時間が1分未満では、アルミニウム層含有包装材の樹脂層全体に十分に過熱水蒸気を行き渡らせることが困難となり、樹脂層の分解処理を確実に行うことができない。
これにより、アルミニウム層含有包装材の加熱時間を少なくとも1分以上とすることによって、十分に樹脂層の分解処理を実現することができ、純度の高いアルミニウムを回収することが可能となる。
<本件発明にかかるアルミニウム回収装置>
以下、図面を参照して本件発明にかかるアルミニウム回収装置1の具体的形態を説明する。図2はアルミニウム回収システムRの概略説明図、図3はアルミニウム回収装置1の概略断面図をそれぞれ示している。当該実施の形態におけるアルミニウム回収装置1は、バッチ方式のアルミニウム回収装置であり、水蒸気生成手段としての電気ボイラ2と、排出ガス処理手段としての排出ガス処理装置3と共にアルミニウム回収システムRを構成する。
アルミニウム回収装置1は、処理対象物としてのアルミニウム層含有包装材を収容する処理槽10と、過熱水蒸気生成手段としての加熱ヒータ20とを備えている。処理槽10は、密閉型の容器により構成され、当該処理槽10には、内部に形成される処理室11内にアルミニウム層含有包装材を納出する開口部12と、当該開口部12を開閉自在に閉塞する密閉扉13とを備えている。
そして、この処理室11の底部11A、若しくは、下部には、加熱ヒータ20にて生成された過熱水蒸気を内部に導入する過熱水蒸気導入部14が貫通形成されている。この過熱水蒸気導入部14には、過熱水蒸気供給管15が接続されている。また、処理室11の天部11B、若しくは、上部には、処理室11内のガスを排出するガス排出部16が貫通形成されている。このガス排出部16には、処理室11内の排気ガスを排出ガス処理装置3に送出する排気管17が接続されている。
処理室11の底部11Aに過熱水蒸気導入部14が設けられている場合、当該過熱水蒸気導入部14と所定間隔をおいて仕切板18が配置される。この仕切板18と処理室11の底部11Aとの間には、過熱水蒸気が流通する過熱水蒸気通路19が形成される。当該仕切板18を処理室11底面に支持する支持部18Aには、過熱水蒸気が流通する連通孔19Aが形成される。これにより、過熱水蒸気導入部14から導入された過熱水蒸気が処理室11内に供給可能とされる。なお、図3の実線矢印は、過熱水蒸気が処理室11内を循環する状態の一例を示している。
ここで、本実施の形態では、アルミニウム回収装置1を構成する筐体の上部に処理槽10が配置されると共に、過熱水蒸気供給管15は、処理槽10の底部又は下部から当該筐体の下部に延出して配置される。この過熱水蒸気供給管15は、加熱ヒータ20と共に過熱水蒸気生成手段を構成するものであり、熱良導性材料にて形成される。当該過熱水蒸気供給管15には、過熱水蒸気生成手段を構成する加熱ヒータ20が巻回して設けられる。
本実施の形態において、加熱ヒータ20は、セラミックヒータにより構成される。このセラミックヒータは高周波インバータ電源21に接続されると共に、当該高周波インバータ電源21からの電力供給を制御することにより、生成される過熱水蒸気の温度が所定の設定温度に制御される。
そして、この加熱ヒータ20が設けられた過熱水蒸気供給管15の水蒸気導入側には、減圧手段としての減圧弁22が介設された水蒸気供給管23が接続されている。この水蒸気供給管23には、上述したように当該アルミニウム回収装置1と共にアルミニウム回収システムRを構成する水蒸気生成手段としての電気ボイラ2が接続されている。なお、当該水蒸気生成手段は、既存の電気ボイラ等を用いることが可能であり、既知の装置であるため、詳細な説明は省略する。
一方、処理室11の天部11B又は上部のガス排出部16に接続された排気管17の他端は、処理室11内から排出されたガスに含まれた有害成分を除去するための排出ガス処理装置3が接続されている。
この排出ガス処理装置3は、ろ過式集塵機(バグフィルタ)等の既存の装置を用いることが可能である。そのため、排出ガス処理装置3の詳細な説明は省略する。
以上の構成により、本実施例としてのアルミニウム回収システムRの動作について説明する。まずはじめに、密閉扉13を開放して、処理槽10の内部に形成された処理室11内に処理対象物としてのアルミニウム層含有包装材を収容する。このとき、アルミニウム層含有包装材が、ロール状に巻かれたフィルムなどである場合には、表面の樹脂層同士が密着しないように、解きほぐした状態で収容する。
密閉扉13を閉鎖し、処理室11内に過熱水蒸気を供給する。過熱水蒸気は、まずはじめに、電気ボイラ2に通電することにより、当該電気ボイラ2に供給された水道水などの水を加熱して水蒸気を生成する。ここで、過熱水蒸気を生成するための水は、上述のアルミニウム層含有包装材のアルミニウム回収方法において説明したように、過熱水蒸気としたときに当該過熱水蒸気の平衡酸素分圧が1.0×10−25atm以上となるように酸素を溶存した水であることが好ましい。
そして、電気ボイラ2において生成された水蒸気は、水蒸気供給管23を介して過熱水蒸気供給管15内に流入する。このとき、水蒸気供給管23には、減圧弁22が設けられているため、当該減圧弁22によって、電気ボイラ2から供給された水蒸気は、所定の圧力にまで減圧される。
そして、過熱水蒸気供給管15内に流入した水蒸気は、加熱ヒータ20によって、所定の設定温度に加熱される。過熱水蒸気の設定温度は、処理対象物としてのアルミニウム層含有包装材の樹脂層を構成する樹脂の融点より高くアルミニウムの融点より低い温度である。上述したように、樹脂の融点とアルミニウムの融点に基づき、例えば、300℃以上660℃未満であることが好ましい。
特に、本実施の形態では、上述したように、加熱ヒータ20としてセラミックヒータを採用しているため、金属ヒータと異なり、本実施の形態のように高温加熱を行っても劣化が少なく、長時間の連続加熱が可能となる。また、金属ヒータを用いると、加熱対象となる水蒸気に金属等の有害成分が混入する不都合が生じるが、このような不都合を回避することが可能となる。
そして、過熱水蒸気供給管15内を流通して設定温度にまで加熱された過熱水蒸気は、処理槽10の過熱水蒸気導入部14から処理室11内に流入し、仕切板18と処理室11の底面との間の過熱水蒸気通路19を通過して、連通孔19Aから処理室11内に供給される。なお、本実施の形態では、加熱ヒータ20が設けられる過熱水蒸気供給管15の管径、長さ、加熱容量を考慮し、所定の設定温度にまで昇温された過熱水蒸気を所定の流量にて処理室11内に供給可能とすべく、電気ボイラ2からの水蒸気供給量を制御する。
当該処理室11内を循環した過熱水蒸気は、処理室11内に収容されたアルミニウム層含有包装材と接触して、当該アルミニウム層含有包装材を加熱する。これによって、アルミニウム層含有包装材の樹脂層が過熱水蒸気により溶融する程度に加熱されて、当該樹脂は熱分解する。そして、分解された炭素成分が過熱水蒸気中に予め溶存する酸素と反応して、一酸化炭素又は二酸化炭素となって、揮散し、排ガスとなる。これにより、アルミニウム層含有包装材から当該樹脂のみが分解除去され、アルミニウム層のみが処理室11内に残留する。
一酸化炭素又は二酸化炭素等が含まれた排ガスは、処理室11の天部11B又は上部に形成されたガス排出部16を介して排気管17内に流入し、排出ガス処理装置3に送出される。かかる排ガスは、排出ガス処理装置3において、無害化された後、大気中に放出される。
本実施の形態では、過熱水蒸気によるアルミニウム層含有包装材の加熱時間は、少なくとも1分以上とすることが望ましい。これにより、十分に樹脂層の分解処理を実現することができ、純度の高い状態でアルミニウム層を残留させることができる。その後、処理室11内に残留したアルミニウム層は、密閉扉13を開放して回収することが可能となる。
なお、本実施の形態では、アルミニウム回収装置1とは別に電気ボイラ2と排出ガス処理装置3とを設け、これらを組み合わせてアルミニウム回収システムRを構成しているが、これに限定されるものではなく、アルミニウム回収装置1に電気ボイラ2及び/又は排出ガス処理装置3を配設し、全体としてアルミニウム回収装置1を構成するものとしてもよい。
また、本実施の形態では、過熱水蒸気供給管15と加熱ヒータ20を備えた単一の過熱水蒸気生成手段から処理室11内に過熱水蒸気を供給する構成を採用しているが、これに限定されるものではなく、大型の処理槽10を採用した場合などは、図4に示すように、複数の過熱水蒸気生成手段によって、当該処理槽10内に過熱水蒸気を供給する構成を採用してもよい。
更に、本実施の形態では、バッチ方式を採用しているが、これに限定されるものではなく連続方式を採用してもよい。連続方式を採用したアルミニウム回収装置40としては、図5に示すように、処理対象物であるアルミニウム層含有包装材Sを複数並置するベルトコンベア等の搬送手段41を備えると共に、上述した処理槽10を、搬送手段41の搬入側と搬出側に位置して開閉する密閉扉42、43を設けたものを採用してもよい。この場合、連続搬送手段41によって、アルミニウム層含有包装材Sを処理槽10内(処理室11)に1つずつ搬送し、樹脂層の分解除去を行う度に、搬送手段41を動作させて、アルミニウム層含有包装材Sの処理槽10内への納出、納入作業を行い、連続してアルミニウム層含有包装材Sの処理を行う。
これ以外にも、連続方式を採用したアルミニウム回収装置50としては、図6に示すように、ベルトコンベア等の連続搬送手段51を備えると共に、処理槽10を当該連続搬送手段51の延在方向に長く構成してもよい。かかる構成により、連続搬送手段51上に載置されたアルミニウム層含有包装材Sは、連続搬送手段51の動作によって、当該処理槽10内を上述したような加熱時間をかけて通過する。これにより、アルミニウム層含有包装材Sの納出作業を行うことなく、連続してアルミニウム層含有包装材Sの樹脂層の分解除去を行うことができ、アルミニウムの回収効率の向上を図ることが可能となる。
次に、本実施の形態にかかるアルミニウム回収方法を用いた各実施例について示す。
[実施例1]
実施例1では、アルミニウム層含有包装材により構成される食品粉末包装材を試験片として用い、筒状の密閉容器内にて過熱水蒸気による処理を行った。試験片は、表面に樹脂層が形成されていると共に、印刷が施されている。容器は、内径140mmで、内部にメッシュ状の底板を備え、上面開口は、排気口を備えた蓋部材によって閉塞した。容器の底板上に包装材を平置きした。容器の底板下方から300℃の温度の過熱水蒸気を容器内に供給した。過熱水蒸気の供給流量は、5kg/hで、加熱時間を3分とした。
なお、過熱水蒸気に用いる水は、溶存酸素濃度7350μg/lの水道水を採用した。当該水によって生成された過熱水蒸気の平衡酸素分圧は、上述した図1にあわせて示す。これにより、本実施例において用いる過熱水蒸気の平衡酸素分圧が樹脂層に含有される炭素を酸化して一酸化炭素及び又は二酸化炭素に変化させる平衡酸素分圧よりも高いものであることが分かる。
実施例1によって得られた試験片の写真を、後述する実施例2〜実施例6と、比較例1及び比較例2によって得られた試験片の写真と共に図7に示す。試験片の表面は、処理前にあった印刷が消失し、アルミニウム特有の光沢があった。このことから、試験片の表面に設けられていた樹脂層を分離することができたことが分かる。
[実施例2]
実施例2は、実施例1とは加熱時間のみを変更して行った。加熱時間は5分とした。実施例2によって得られた試験片の写真を図7に示す。加熱時間を3分とした実施例1と同様に、試験片の表面は、処理前にあった印刷が消失し、アルミニウム特有の光沢があった。このことから、試験片の表面に設けられていた樹脂層を分離することができたことが分かる。
[実施例3]
実施例3は、実施例1とは過熱水蒸気の温度及び加熱時間を変更して行った。過熱水蒸気の温度は400℃、加熱時間は1分とした。実施例3によって得られた試験片の写真を図7に示す。過熱水蒸気の温度を300℃とした実施例1、実施例2と同様に、試験片の表面は、処理前にあった印刷が消失し、アルミニウム特有の光沢があった。このことから、試験片の表面に設けられていた樹脂層を分離することができたことが分かる。この場合、過熱水蒸気の温度を実施例1、実施例2よりも高い400℃で行ったことから、より短時間で樹脂層の分離を行うことができたことが分かる。
[実施例4]
実施例4は、実施例3とは加熱時間を変更して行った。過熱水蒸気の温度は400℃、加熱時間は3分とした。実施例4によって得られた試験片の写真を図7に示す。実施例3と同様に、試験片の表面に設けられていた樹脂層を分離することができたことが分かる。
[実施例5]
実施例5は、実施例1とは過熱水蒸気の温度及び加熱時間を変更して行った。過熱水蒸気の温度は500℃、加熱時間は1分とした。実施例5によって得られた試験片の写真を図7に示す。過熱水蒸気の温度を300℃とした実施例1、実施例2と同様に、試験片の表面は、処理前にあった印刷が消失し、アルミニウム特有の光沢があった。このことから、試験片の表面に設けられていた樹脂層を分離することができたことが分かる。この場合、実施例3と同様、過熱水蒸気の温度を実施例1、実施例2よりも高い500℃で行ったことから、より短時間で樹脂層の分離を行うことができたことが分かる。
[実施例6]
実施例6は、実施例5とは加熱時間を変更して行った。過熱水蒸気の温度は500℃、加熱時間は3分とした。この結果、実施例5と同様に、試験片の表面に設けられていた樹脂層を分離することができたことが分かる。なお、実施例6によって得られた処理後の試験片の写真を図7に示す。
比較例
[比較例1]
この比較例1では、実施例1〜実施例6のアルミニウム回収方法の過熱水蒸気の温度及び加熱時間のみが異なり、他の方法は同様とする。比較例1では、過熱水蒸気の温度を200℃とし、加熱時間を5分とした。
比較例1によって得られた試験片の写真を図7に示す。試験片の表面は、処理前にあった印刷が残留している箇所があり、アルミニウム特有の光沢がみられない箇所がある。試験片の表面に設けられていた樹脂層を分離することができなかったことが分かる。
[比較例2]
この比較例2では、比較例1とは加熱時間が異なる。比較例1では、樹脂層の未処理箇所がみられたため、加熱時間を5分から10分に延長した。比較例2によって得られた試験片の写真を図7に示す。試験片は、端部が丸まってしまい、試験片の表面を観察するため、開いた状態としたが、処理前にあった印刷が残留している箇所があった。加熱時間を10分としても、過熱水蒸気温度を200℃とした場合、試験片の表面に設けられていた樹脂層を分離することができなかったことが分かる。
[比較例3]
比較例3では、アルミニウム層含有包装材により構成される食品粉末包装材用の資材を試験片として用いた。この食品粉末包装用の資材は、ロール状に密に巻かれたフィルム資材の幅5mm〜20mm程度の端材であり、主に、工場などから排出されるものである。比較例3で用いる試験片は、ロール状に密に巻かれた状態とし、実施例1と同様の密閉容器内に収容した。処理前の試験片の重量は、51.26gであった。
比較例3では、200℃の過熱水蒸気を密閉容器内に送ることによって、200℃に維持された密閉容器内に試験片を収容し、その後、密閉容器内に供給する過熱水蒸気の温度を徐々に725℃まで上昇させていく。725℃になった時点で、500℃まで温度を下げ、その後、当該温度を30分間維持した後、密閉容器内に収容された試験片の加熱を終了した。490℃を経過した時点で、蓋部材の排気口から煙が出始めた。
比較例3によって得られた試験片の写真を図8に示す。試験片の表面は、処理前は、樹脂層を有するため光沢が抑えられた状態であったが、処理後は、アルミニウム特有の光沢が表れていたものの、比較的多くの箇所で黒変していた。また、ロール状の状態で回収された試験片の内部を確認してみると、樹脂層が残留している箇所や、黒変によって、粉々となった箇所が存在していた。
これにより、ロール状とされた試験片の表面は、樹脂層が分離除去され、更に、アルミニウム層までも酸化していることが分かる。また、ロール状とされた試験片の内部に至っては、樹脂層を分離除去できなかった箇所や、樹脂層が分離除去されたものの、アルミニウム層までもが酸化されてしまっている箇所があることが分かる。回収時の試験片の重量は、11.88gであり、回収率は76.8wt%であった。
<実施例と比較例との対比検討>
はじめに、上述の実施例1〜実施例6と比較例1、比較例2とを対比する。実施例1及び実施例2では、過熱水蒸気の温度を300℃とし、実施例3及び実施例4では、過熱水蒸気の温度を400℃、実施例5及び実施例6では、過熱水蒸気の温度を500℃としている。これら過熱水蒸気の温度は、樹脂層を構成する樹脂の融点(PETの場合260℃)よりも高い温度であったため、過熱水蒸気によって、樹脂層を適切に溶融する程度に加熱し、当該樹脂を熱分解して、揮散処理することが可能であった。これに対し、比較例1及び比較例2では、過熱水蒸気の温度を樹脂層を構成する樹脂の融点よりも低い200℃としていたため、効果的に樹脂層を溶融することができず、樹脂層の残留が生じてしまった。このように実施例1〜実施例6及び比較例1及び比較例2からも過熱水蒸気の温度は、樹脂層を構成する樹脂の融点よりも高い温度で行うことが効果的であることが分かる。
また、実施例1〜実施例6を比較すると、より高い温度の過熱水蒸気によって加熱を行った場合の方が、より短い時間で樹脂層の分解除去を行うことができたことが分かる。従って、より高い温度の過熱水蒸気により加熱処理を行うことが効果的であることがいえる。
また、上述の比較例3では、試験片が密に巻かれた状態であるため、樹脂層全体に過熱水蒸気が浸透しがたい状況となり、試験片の芯部に位置する樹脂層は、未処理の状態として残留している。従って、処理対象となるアルミニウム層含有包装材は、表面同士が密に接触しないように解きほぐした状態で過熱水蒸気と接触させることがアルミニウムを回収する上で、より効果的となる。
本件発明にかかるアルミニウム層含有包装材のアルミニウム回収方法及びアルミニウム回収装置は、過熱水蒸気に溶存する酸素により樹脂層を構成する炭素成分のみを酸化させて除去することができ、アルミニウム層の酸化を極力防止することができる。このため、資源としての再利用性の高い高純度のアルミニウムを効率的に回収することが可能となる。
R アルミニウム回収システム
S アルミニウム層含有包装材
1、40、50 アルミニウム回収装置
2 電気ボイラ(水蒸気生成手段)
3 排出ガス処理装置(排出ガス処理手段)
10 処理槽
11 処理室
12 開口部
13、42、43 密閉扉
14 過熱水蒸気導入部
15 過熱水蒸気供給管
16 ガス排出部
17 排気管
18 仕切板
19 過熱水蒸気通路
19A 連通孔
20 加熱ヒータ(セラミックヒータ。過熱水蒸気生成手段)
41 搬送手段
51 連続搬送手段

Claims (8)

  1. アルミニウム層と樹脂層とが積層されたアルミニウム層含有包装材からのアルミニウム回収方法であって、
    温度が当該樹脂層を構成する樹脂の融点より高くアルミニウムの融点より低く、平衡酸素分圧が樹脂層に含有される炭素を酸化して一酸化炭素及び又は二酸化炭素に変化させる平衡酸素分圧よりも少なくとも高い過熱水蒸気中で当該アルミニウム層含有包装材を加熱し、当該アルミニウム層含有包装材の樹脂層を分解除去することを特徴とするアルミニウム層含有包装材からのアルミニウム回収方法。
  2. 前記アルミニウム層含有包装材は、表面に樹脂層を備えたものであり、当該樹脂層と前記過熱水蒸気とを直接接触させる請求項1に記載のアルミニウム層含有包装材からのアルミニウム回収方法。
  3. 前記過熱水蒸気の温度は、300℃以上660℃未満である請求項1又は請求項2に記載のアルミニウム層含有包装材からのアルミニウム回収方法。
  4. 前記過熱水蒸気による前記アルミニウム層含有包装材の加熱時間は、少なくとも1分以上である請求項1〜請求項3のいずれかに記載のアルミニウム層含有包装材からのアルミニウム回収方法。
  5. 前記過熱水蒸気の平衡酸素分圧は、1.0×10−25atm以上である請求項1〜請求項4のいずれかに記載のアルミニウム層含有包装材からのアルミニウム回収方法。
  6. アルミニウム層と樹脂層が積層されたアルミニウム層含有包装材から当該樹脂層を分離除去するアルミニウム回収装置において、
    当該アルミニウム層含有包装材を収容する処理槽と、温度が当該樹脂層を構成する樹脂の融点より高くアルミニウムの融点より低く、平衡酸素分圧が樹脂層に含有される炭素を酸化して一酸化炭素及び又は二酸化炭素に変化させる平衡酸素分圧よりも少なくとも高い過熱水蒸気を生成する過熱水蒸気生成手段とを備え、
    当該処理槽は、当該過熱水蒸気生成手段にて生成された過熱水蒸気を内部に導入する導入部と、内部のガスを排出するガス排出部とを有し、内部に導入された過熱水蒸気により前記アルミニウム層含有包装材の樹脂層のみを分解除去することを特徴とするアルミニウム回収装置。
  7. 前記過熱水蒸気生成手段は、セラミックヒータを備え、当該セラミックヒータにより水蒸気を加熱して過熱水蒸気を生成する請求項6に記載のアルミニウム回収装置。
  8. ガスに含まれる有害物質を除去する排出ガス処理手段を備え、
    当該排出ガス処理手段は、前記処理槽のガス排出部に接続される請求項6又は請求項7に記載のアルミニウム回収装置。
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