JP4277111B2 - 廃棄物処理方法および廃棄物処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、廃棄物処理方法および廃棄物処理装置に係わり、特に、ハロゲン含有物を含む廃棄物を脱ハロゲン化して炭化物にするための廃棄物処理方法および廃棄物処理装置に関する。
近年、ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン等の塩素を含有するプラスチックを含むプラスチック混合物および無機成分を含む廃棄物が多量に排出され、その廃棄量が増加している。
そして、このような廃棄物の大部分はそのまま焼却処分するか、埋立処分されているのが現状である。
焼却処分した場合には、焼却の際に発生する塩化水素やダイオキシン類等の有害物質がそのまま大気に放出される可能性がある。
また、埋立処分した場合には、廃棄物中の有効成分が利用されないので資源の損失となる。
そこで、このような廃棄物を熱分解することによりその中の有効成分を回収することが提案されている。
従来、廃棄物を熱分解することによりその中の有効成分を回収する方法として、例えば、特開2000−15635号公報に開示される脱塩素化燃料の製造方法が知られている。
この脱塩素化燃料の製造方法では、廃棄物を脱塩素処理し、水洗槽で水洗後のスラリー物の余分の水分を排水として除去することにより、脱塩素化燃料であるスラリー状の燃料が得られる。
また、特開平10−101841号公報に開示されるように、塩素を含有する廃棄物の処理に当たり、前処理脱塩素により、発生する塩化水素を高効率で分離する方法が知られている。
特開2000−15635号公報 特開平10−101841号公報
しかしながら、上述した特開2000−15635号公報に開示される脱塩素化燃料の製造方法では、炭化物を再利用するために無機塩を水洗工程により取り除いており、水洗に必要な複雑な設備が必要となり、また、水洗後に取り出されたスラリー状の炭化物を乾燥させる必要があるという問題があった。
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、ハロゲン含有物を含む廃棄物から、ハロゲン化物の少ない炭化物を容易,確実に得ることができる廃棄物処理方法および廃棄物処理装置を提供することを目的とする。
請求項1の廃棄物処理方法は、ハロゲン含有物を含む廃棄物を上方から下方に向けて移動しながら加熱する縦形炉である還元状態雰囲気の炭化炉内で加熱して、ハロゲン化物を揮発させ1次炭化物にする工程と、前記1次炭化物を上方から下方に向けて移動しながら加熱する縦形炉であり、かつ前記炭化炉より容量が小さな高温の水蒸気雰囲気の脱ハロゲン炉内で加熱して前記1次炭化物中に残留するハロゲン化物を揮発させ2次炭化物にする工程と、前記脱ハロゲン炉内を通過した脱ハロゲン水蒸気を、前記炭化炉内で発生した可燃ガスを燃焼する可燃ガス燃焼炉に導いて前記脱ハロゲン水蒸気中の有害物質を燃焼する工程とを有することを特徴とする。
請求項2の廃棄物処理方法は、請求項1記載の廃棄物処理方法において、前記炭化炉内における前記廃棄物の加熱温度は、前記廃棄物の炭化に最適な450℃であり、前記脱ハロゲン炉内における前記1次炭化物の加熱温度は、無機ハロゲン化物の生成を阻害するのに最適な600℃であることを特徴とする。
請求項3の廃棄物処理装置は、ハロゲン含有物を含む廃棄物を上方から下方に向けて移動しながら還元状態雰囲気で加熱してハロゲン化物を揮発させ1次炭化物にする縦型炉である炭化炉と、前記1次炭化物を上方から下方に向けて移動しながら加熱する縦形炉であり、かつ高温の水蒸気雰囲気で加熱して前記1次炭化物中に残留するハロゲン化物を揮発させ2次炭化物にする前記炭化炉より容量が小さな脱ハロゲン炉と、前記脱ハロゲン炉内を通過した脱ハロゲン水蒸気、及び前記炭化炉内で発生した可燃ガスを内部に導いて、自己燃焼可能な高カロリの可燃ガスにより前記脱ハロゲン水蒸気中の有害物質を燃焼する可燃ガス燃焼炉とを有することを特徴とする。
請求項4の廃棄物処理装置は、請求項3記載の廃棄物処理装置において、前記脱ハロゲン炉内は、前記脱ハロゲン炉下部から供給される水蒸気により充たされ、それを前記脱ハロゲン炉が備える加熱手段で加熱して高温の水蒸気雰囲気とされることを特徴とする。
請求項の廃棄物処理装置は、請求項3および請求項4記載の廃棄物処理装置において、前記炭化炉内の1次炭化物を定量排出する定量排出機と、前記定量排出機からの前記1次炭化物を貯留する貯留手段と、前記貯留手段内の前記1次炭化物を前記脱ハロゲン炉に定量供給する定量供給機とを有することを特徴とする。
(作用)
請求項1の廃棄物処理方法では、ハロゲン含有物を含む廃棄物を、還元状態雰囲気の炭化炉内で加熱し、ハロゲン化物を揮発させることにより、ハロゲン化物が比較的少ない1次炭化物が得られる。
すなわち、炭化炉内では、無機ハロゲン化物が生成され、この無機ハロゲン化物が1次炭化物中にハロゲン化物として残留する。
そこで、得られた1次炭化物を、高温の水蒸気雰囲気の脱ハロゲン炉内で加熱し、1次炭化物中に残留するハロゲン化物を揮発させることにより、ハロゲン化物が非常に少ない2次炭化物が得られる。
そして、得られた1次炭化物の容量が、廃棄物の容量に比較して大幅に減少しているため、1次炭化物を脱ハロゲン化する脱ハロゲン炉の容量を小さくでき、その脱ハロゲン炉に充満させる水蒸気量が少なくても、高温の水蒸気雰囲気を確実に形成することが可能になる。
また、脱ハロゲン炉内を通過した脱ハロゲン水蒸気が、炭化炉内で発生した可燃ガスを燃焼する可燃ガス燃焼炉に導かれる。
そして、脱ハロゲン炉に充満させる水蒸気量が少ないので、可燃ガス燃焼炉内において、自己燃焼可能な高カロリの可燃ガスが比較的多量であり、少量の水蒸気が燃焼を阻害せず、よって脱ハロゲン水蒸気中の有害物質が燃焼される。
また、炭化炉が、廃棄物を上方から下方に向けて移動しながら加熱する縦形炉とされ、脱ハロゲン炉が、1次炭化物を上方から下方に向けて移動しながら加熱する縦形炉とされる。
また、脱ハロゲン炉に、1次炭化物および水蒸気を加熱する加熱手段が配置され、脱ハロゲン炉に比較的低圧の水蒸気が供給される。
請求項2の廃棄物処理方法では、炭化炉内における廃棄物の加熱温度が、廃棄物の炭化に必要な最適な温度450℃とされる。
また、脱ハロゲン炉内における1次炭化物の加熱温度が、無機ハロゲン化物の生成を阻害するのに最適な温度600℃とされる。
請求項3の廃棄物処理装置では、先ず、ハロゲン含有物を含む廃棄物を、還元状態雰囲気の炭化炉内で加熱し、ハロゲン化物を揮発させることにより、ハロゲン化物が比較的少ない1次炭化物が得られる。
次に、得られた1次炭化物を、高温の水蒸気雰囲気の脱ハロゲン炉内で加熱し、1次炭化物中に残留するハロゲン化物を揮発させることにより、ハロゲン化物が非常に少ない2次炭化物が得られる。
そして、得られた1次炭化物の容量が、廃棄物の容量に比較して大幅に減少しているため、1次炭化物を脱ハロゲン化する脱ハロゲン炉の容量を小さくでき、その脱ハロゲン炉に充満させる水蒸気量が少なくても、高温の水蒸気雰囲気を形成することが可能になる。
また、脱ハロゲン炉内を通過した脱ハロゲン水蒸気が、炭化炉内で発生した可燃ガスを燃焼する可燃ガス燃焼炉に導かれる。
そして、脱ハロゲン炉に充満させる水蒸気量が少ないので、可燃ガス燃焼炉内において、自己燃焼可能な高カロリの可燃ガスが比較的多量であり、少量の水蒸気が燃焼を阻害せず、よって脱ハロゲン水蒸気中の有害物質が燃焼される。
また、炭化炉が、廃棄物を上方から下方に向けて移動しながら加熱する縦形炉とされ、脱ハロゲン炉が、1次炭化物を上方から下方に向けて移動しながら加熱する縦形炉とされる。
請求項4の廃棄物処理装置では、脱ハロゲン炉に、1次炭化物および水蒸気を加熱する加熱手段が配置されるので、その炉内を充満する水蒸気が低圧でも加熱および雰囲気維持に支障がなく、脱ハロゲン炉に比較的低圧の水蒸気が供給される。
請求項5の廃棄物処理装置では、炭化炉内の1次炭化物が、定量排出機により貯留手段に運搬され、貯留手段に貯留された1次炭化物が、定量供給機により脱ハロゲン炉に定量供給される。
請求項1の廃棄物処理方法では、先ず、ハロゲン含有物を含む廃棄物を、還元状態雰囲気の炭化炉内で加熱し、ハロゲン化物が比較的少ない1次炭化物を得、この後、得られた1次炭化物を、高温の水蒸気雰囲気の脱ハロゲン炉内で加熱し、1次炭化物中に残留するハロゲン化物を揮発させることにより、ハロゲン化物が非常に少ない2次炭化物を得るようにしたので、ハロゲン含有物を含む廃棄物から、ハロゲン化物の少ない炭化物を容易,確実に得ることができる。
また、得られた1次炭化物の容量が、廃棄物の容量に比較して大幅に減少しているため、1次炭化物を脱ハロゲン化する脱ハロゲン炉の容量を小さくでき、その脱ハロゲン炉に充満させる水蒸気量が少なくても、高温の水蒸気雰囲気を確実に形成することができる。
また、脱ハロゲン炉内を通過した脱ハロゲン水蒸気を、炭化炉内で発生した可燃ガスを燃焼する可燃ガス燃焼炉に導くようにしたので、自己燃焼可能な高カロリの可燃ガスにより、脱ハロゲン水蒸気中の有害物質を燃焼することができる。
また、炭化炉および脱ハロゲン炉を縦形炉にしたので、廃棄物および1次炭化物の充填率を高めることが可能になり、還元状態雰囲気を形成するための不活性ガス、および、脱ハロゲン水蒸気の量を少なくすることができる。
また、脱ハロゲン炉に、1次炭化物および水蒸気を加熱する加熱手段を設けたので、脱ハロゲン炉に供給する水蒸気の圧力を比較的低圧にすることができる。
請求項2の廃棄物処理方法では、炭化炉内における廃棄物の加熱温度を、廃棄物の炭化に必要な最適な温度とし、脱ハロゲン炉内における1次炭化物の加熱温度を、無機ハロゲン化物の生成を阻害するのに最適な温度としたので、2次炭化物のハロゲン含有量が非常に少なくなり、例えば、2次炭化物をそのまま固形燃料として使用することができる。
また、廃棄物の炭化に必要な最適な温度を、450℃とし、無機ハロゲン化物の生成を阻害するのに最適な温度を、600℃としたので、2次炭化物のハロゲン含有量を最も効果的に低減することができる。
請求項3の廃棄物処理装置では、ハロゲン含有物を含む廃棄物から、ハロゲン化物の少ない炭化物を容易,確実に得ることができる。
また、得られた1次炭化物の容量が、廃棄物の容量に比較して大幅に減少しているため、少ない水蒸気量で、高温の水蒸気雰囲気を確実に形成することができる。
また、自己燃焼可能な高カロリの可燃ガスにより、脱ハロゲン水蒸気中の有害物質を燃焼することができる。
また、炭化炉および脱ハロゲン炉を縦形炉にしたので、廃棄物および1次炭化物の充填率を高めることが可能になり、還元状態雰囲気を形成するための不活性ガス、および、脱ハロゲン水蒸気の量を少なくすることができる。
請求項4の廃棄物処理装置では、脱ハロゲン炉に供給する水蒸気の圧力を比較的低圧にすることができる。
請求項5の廃棄物処理装置では、炭化炉内の1次炭化物を、定量排出機により貯留手段に運搬し、貯留手段に貯留された1次炭化物を、定量供給機により脱ハロゲン炉に定量供給するようにしたので、連続運転を容易,確実に行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の廃棄物処理装置の一実施形態を示している。
この実施形態の廃棄物処理装置は、塩素含有物を含む廃棄物から塩化物を脱ハロゲンして、炭化物からなる燃料を製造するために使用される。
図において符号11は、塩素含有物を含む廃棄物を破砕する破砕機を示している。
この破砕機11で破砕された廃棄物は、粉細機13で粉細された後、貯留槽15に貯留され、定量供給機17により炭化炉19の上部に導かれる。
炭化炉19の外周には、ヒータ等からなる加熱手段21が配置されている。
炭化炉19の下部には、窒素(N2)からなる不活性ガスが供給され、炭化炉19内に外部からの空気が侵入することが防止され、酸素が少なくなり、還元状態になるように保たれている。
炭化炉19で発生した可燃ガスは、可燃ガス燃焼炉23で燃焼された後、排ガス冷却装置25で後の処理を容易にするため冷却され、排ガス処理装置27、排気ファン29を通り、排気塔31から排ガスとして大気中に放出される。
一方、炭化炉19で炭化された廃棄物は、1次炭化物として定量排出機33から貯留槽35に送られ貯留される。
貯留槽35内の1次炭化物は、定量供給機37により脱ハロゲン炉である炭化物脱塩炉39の上部に供給される。
炭化物脱塩炉39の外周には、ヒータ等からなる加熱手段41が配置されている。
炭化物脱塩炉39の下部には、高温水蒸気が供給される。
炭化物脱塩炉39で脱塩された1次炭化物は、2次炭化物として定量排出機43から冷却器45に送られ、冷却された後、炭化物貯留槽47に貯留される。
以下、上述した廃棄物処理装置による廃棄物の処理方法を詳細に説明する。
この実施形態では、上述した廃棄物処理装置により、クロロプレン板から形取りされた後に残る廃材を処理し、炭化物からなる燃料を製造する例について述べる。
この実施形態では、先ず、クロロプレン板廃材からなる塩素含有物を含む廃棄物が、破砕機11により所定の大きさに破砕される。
破砕機11で破砕された廃棄物は、粉細機13で粉細された後、貯留槽15に貯留され、定量供給機17により炭化炉19の上部に導かれる。
なお、粉細機13で粉細された後の廃棄物の粒径は、熱分解効率向上の観点から、2mm以下とするのが望ましい。
炭化炉19の上部に供給された廃棄物は、炭化炉19において炭化され1次炭化物とされる。
炭化炉19内は、加熱手段21により加熱され、この実施形態では、450℃の温度とされている。
また、炭化炉19内は、窒素からなる不活性ガスにより還元状態雰囲気とされている。
炭化炉19内に投入された廃棄物は、炭化炉19内を上部から下部に向けて下降しながら加熱される。
この加熱により、廃棄物から可燃ガスが発生し、また、廃棄物から塩化物が揮発し、塩化物が少ない1次炭化物が得られる。
しかし、廃棄物中には、例えば、マグネシウムが含まれており、塩化物の大部分は揮発するものの、一部は熱分解時に発生したHCl(塩化水素)と反応して揮発しにくい塩化物(塩化マグネシウム等の金属塩化物)になり、1次炭化物中に残留することになる。
炭化炉19で炭化された1次炭化物は、定量排出機33から貯留槽35に送られ貯留される。
貯留槽35内の1次炭化物は、定量供給機37により炭化物脱塩炉39の上部に供給される。
炭化物脱塩炉39内は、加熱手段41により加熱され、この実施形態では、600℃の温度とされている。
また、炭化物脱塩炉39内は、炭化物脱塩炉39の下部から供給される低圧の水蒸気により充たされ、それを加熱手段41で加熱して高温の水蒸気雰囲気とされている。
炭化物脱塩炉39に投入された1次炭化物は、炭化物脱塩炉39内を上部から下部に向けて下降しながら加熱される。
この加熱により、1次炭化物中に残留する塩化物が揮発し、塩化物が非常に少ない2次炭化物が得られる。
すなわち、1次炭化物に残留する金属塩化物、例えば、塩化マグネシウムは、水蒸気の存在下で以下の反応により分解して塩化水素HClを生成する。
MgCl2+H2O→2HCl+MgO
この分解反応では、水蒸気濃度が高いほど塩素の分解率が高くなる。
そして、この実施形態では、得られた1次炭化物の容量が、炭化炉19において廃棄物から低沸点の物質が揮発して固体分が減少し、廃棄物の容量に比して大幅に減少しているため、1次炭化物を脱塩する炭化物脱塩炉39の容量を小さくでき、その脱塩炉に充満させる水蒸気量が少なくても、高温の水蒸気雰囲気を形成することが可能になる。
炭化物脱塩炉39で脱塩された1次炭化物は、2次炭化物として定量排出機43から冷却器45に送られ、冷却された後、炭化物貯留槽47に貯留される。
この2次炭化物に含まれる含有塩素量は、0.5重量%以下であり、大気中で燃焼しても、ダイオキシン等が高濃度で発生することがなく、排ガスのダイオキシン類処理が不要であり、例えば、セメントを乾燥するための燃料としてそのまま使用することが可能である。
一方、炭化物脱塩炉39で発生した塩化水素等は、炭化物脱塩水蒸気として可燃ガス燃焼炉23に送られる。
そして、脱塩炉39が小容量であることから、この脱ハロゲン物を含んだ水蒸気は量が少なく、可燃ガス燃焼炉23内において、自己燃焼可能な高カロリの可燃ガス量が多いことから、水蒸気が燃焼を阻害せず、よって脱ハロゲン水蒸気中の有害物質が燃焼される。
可燃ガス燃焼炉23で燃焼したガスは、排ガス冷却装置25で冷却され、排ガス処理装置27、排気ファン29を通り、排気塔31から排ガスとして大気中に放出される。
上述した廃棄物処理方法および廃棄物処理装置では、塩素含有物を含む廃棄物を、還元状態雰囲気の炭化炉19内で加熱し、塩化物が比較的少ない1次炭化物を得、この後、得られた1次炭化物を、高温の水蒸気雰囲気の炭化物脱塩炉39内で加熱し、1次炭化物中に残留する塩化物を揮発させることにより、塩化物が非常に少ない2次炭化物を得るようにしたので、塩素含有物を含む廃棄物から、塩化物の少ない炭化物を容易,確実に得ることができる。
また、得られた1次炭化物の容量が、廃棄物の容量に比較して大幅に減少しているため、1次炭化物を脱塩する炭化物脱塩炉39の容量を小さくでき、その脱塩炉に充満させる水蒸気量が少なくても、高温の水蒸気雰囲気を確実に形成することができる。
また、上述した廃棄物処理方法では、炭化炉19内における廃棄物の加熱温度を、廃棄物の炭化に必要な最適な温度450℃とし、炭化物脱塩炉39内における1次炭化物の加熱温度を、金属塩化物の生成を阻害するのに最適な温度600℃としたので、2次炭化物の塩素含有量が非常に少なくなり、例えば、2次炭化物をそのまま固形燃料として使用することができる。
すなわち、炭化炉19内における廃棄物の加熱温度を、450℃とすることにより、廃棄物を最も効率的に熱分解し、同時に、廃棄物中の塩化物を有効に揮発させることが可能になる。
また、炭化物脱塩炉39内における1次炭化物の加熱温度を、600℃とすることにより、金属塩化物を効率的に分解して発生した塩化水素を揮発することが可能になり、同時に、金属塩化物の生成を有効に阻害することができる。
図2は、上述したクロロプレンゴム板から形取りされた後に残る廃材を粉砕して1時間加熱して脱塩処理実験した時に、炭化物1gに含まれる塩素量をmgで示している。
この炭化物に含まれる塩素量は、炭化物を水洗いして得られる水溶性塩素と、炭化物(残渣)の燃焼時に発生する放出塩素の和として求められる。
図2から、600℃において、水蒸気雰囲気(H2O)で脱塩処理した時には、炭化物に含まれる塩素量が、1g当たり、0.3mg+1.0mg=1.3mgとなり、炭化物の0.13重量%となっており、燃料として直接使用するために必要な0.5重量%より充分に低くなっているのがわかる。
さらに、上述した廃棄物処理方法および廃棄物処理装置では、炭化物脱塩炉39内を通過した炭化物脱塩水蒸気を、炭化炉19内で発生した可燃ガスを燃焼する可燃ガス燃焼炉23に導くようにしたので、自己燃焼可能な高カロリの可燃ガスにより、炭化物脱塩水蒸気中の有害物質を燃焼することができる。
そして、上述した廃棄物処理方法および廃棄物処理装置では、炭化炉19および炭化物脱塩炉39を縦形炉にしたので、廃棄物および炭化物の充填率を高めることが可能になり、還元状態雰囲気を形成するための不活性ガス、および、炭化物脱塩水蒸気の量を少なくすることができる。
また、上述した廃棄物処理方法および廃棄物処理装置では、炭化物脱塩炉39に、炭化物および水蒸気を加熱する加熱手段41を設けたので、炭化物脱塩炉39に供給する水蒸気の圧力を比較的低圧にすることができる。
そして、上述した廃棄物処理装置では、炭化炉19からの1次炭化物を、定量排出機33により貯留槽35に運搬し、貯留槽35に貯留された1次炭化物を、定量供給機37により炭化物脱塩炉39に定量供給するようにしたので、連続運転を容易,確実に行うことができる。
なお、上述した実施形態では、クロロプレンゴム廃材から塩化物を脱塩して、炭化物からなる燃料を製造した例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、塩化物と炭素を含む製品の廃材や製品の廃棄物からの燃料の製造等に広く適用することができる。
また、上述した実施形態では、塩素含有物を含む廃棄物から塩化物を脱塩して、炭化物からなる燃料を製造した例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、ハロゲン含有物を含む廃棄物に広く適用することができる。
さらに、上述した実施形態では、炭化物からなる燃料を製造した例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、燃料の製造だけでなくハロゲン含有物を含む廃棄物の処理に広く適用することができる。
本発明の廃棄物処理装置の一実施形態を示す配管系統図である。 脱塩処理の実験結果を示す説明図である。
符号の説明
19 炭化炉
21,41 加熱手段
23 可燃ガス燃焼炉
33 定量排出機
35 貯留槽
37 定量供給機
39 炭化物脱塩炉(脱ハロゲン炉)

Claims (5)

  1. ハロゲン含有物を含む廃棄物を上方から下方に向けて移動しながら加熱する縦形炉である還元状態雰囲気の炭化炉内で加熱して、ハロゲン化物を揮発させ1次炭化物にする工程と、
    前記1次炭化物を上方から下方に向けて移動しながら加熱する縦形炉であり、かつ前記炭化炉より容量が小さな高温の水蒸気雰囲気の脱ハロゲン炉内で加熱して前記1次炭化物中に残留するハロゲン化物を揮発させ2次炭化物にする工程と、
    前記脱ハロゲン炉内を通過した脱ハロゲン水蒸気を、前記炭化炉内で発生した可燃ガスを燃焼する可燃ガス燃焼炉に導いて前記脱ハロゲン水蒸気中の有害物質を燃焼する工程と、
    を有することを特徴とする廃棄物処理方法。
  2. 請求項1記載の廃棄物処理方法において、
    前記炭化炉内における前記廃棄物の加熱温度は、前記廃棄物の炭化に最適な450℃であり、
    前記脱ハロゲン炉内における前記1次炭化物の加熱温度は、無機ハロゲン化物の生成を阻害するのに最適な600℃であることを特徴とする廃棄物処理方法。
  3. ハロゲン含有物を含む廃棄物を上方から下方に向けて移動しながら還元状態雰囲気で加熱してハロゲン化物を揮発させ1次炭化物にする縦型炉である炭化炉と、
    前記1次炭化物を上方から下方に向けて移動しながら加熱する縦形炉であり、かつ高温の水蒸気雰囲気で加熱して前記1次炭化物中に残留するハロゲン化物を揮発させ2次炭化物にする前記炭化炉より容量が小さな脱ハロゲン炉と、
    前記脱ハロゲン炉内を通過した脱ハロゲン水蒸気、及び前記炭化炉内で発生した可燃ガスを内部に導いて、自己燃焼可能な高カロリの可燃ガスにより前記脱ハロゲン水蒸気中の有害物質を燃焼する可燃ガス燃焼炉と、
    を有することを特徴とする廃棄物処理装置。
  4. 請求項3記載の廃棄物処理装置において、
    前記脱ハロゲン炉内は、前記脱ハロゲン炉下部から供給される水蒸気により充たされ、それを前記脱ハロゲン炉が備える加熱手段で加熱して高温の水蒸気雰囲気とされることを特徴とする廃棄物処理装置。
  5. 請求項3および請求項4記載の廃棄物処理装置において、
    前記炭化炉内の1次炭化物を定量排出する定量排出機と、
    前記定量排出機からの前記1次炭化物を貯留する貯留手段と、
    前記貯留手段内の前記1次炭化物を前記脱ハロゲン炉に定量供給する定量供給機と、
    を有することを特徴とする廃棄物処理装置。
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