JP6105253B2 - 通信装置、通信方法、および、そのプログラム - Google Patents

通信装置、通信方法、および、そのプログラム Download PDF

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Description

本発明は、通信回線を介して外部と無線または有線で通信可能な通信装置、通信方法、および、そのプログラムに関する。
近年、携帯電話機等の通信装置において利用できる機能が拡充され、通話のみならず、インターネットを通じた電子メールの交換や、電子データのダウンロードまたはアップロード等を容易に行うことができるようになった。そこで、例えば、警察、消防、自治体、会社等の組織内において情報伝達をスムーズに進めるべく、組織に属する各個人(現場の社員)に通信装置を貸与し、その通信装置を用いて情報伝達を行うケースが多くなった。
このように、組織内で通信装置を貸与するシステムでは、通信装置自体の導入コストや通信回線の維持コスト等を削減するため、1の通信装置を複数の端末利用者が、利用時間を異ならせて利用するようにしている。
かかる組織内で通信装置を貸与するシステムでは、通信装置を利用したことによる通信履歴、例えば、電話機能を利用したことによる通話履歴が1の通信装置に残ってしまい、その1の通信装置を共通して利用する他の端末利用者が、残った通話履歴を容易に参照することができる。すると、通話履歴が、意図せず、他の端末利用者によって削除されることがある。そこで、特定の着信履歴に関しては、削除処理の実行者を制限し、予め設定された端末利用者以外によって、着信履歴が削除されてしまう事態を回避する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。また、一旦削除されてしまった着信履歴を、特定の者が事後的に読み出すことが可能な技術も知られている(例えば、特許文献2)。
特開2002−27088号公報 特開2008−53942号公報
組織内で通信装置を貸与するシステムでは、特許文献1、2で示したような、端末利用者同士が情報を共有することに起因する問題のみならず、組織と端末利用者間の問題も存在する。例えば、会社等の組織から貸与された通信装置は組織内で公的にのみ利用されるべきところを、電話や電子メールを送るといった私的利用がなされることがある。しかし、通話や電子メールの発着信といった通信に基づく通信履歴(通話履歴、電子メール履歴)は、新たな通信がなされたことで、順次、過去の履歴としてシフトし、その数が通信履歴として割り当てられた上限値に達すると、自動的に削除されてしまう。このように通信履歴が削除されれば、通信を実行した証拠が残ることはないので、電話、電子メールなどの私的利用を特定することは困難であった。このように私的利用の特定が困難であることを端末利用者が把握している場合、業務中の不正な私的利用により本来必要となる業務上の連絡に支障をきたして組織に多大な損失を与えるおそれもある。また、このような私的利用を通じて業務上知り得た情報の漏洩が生じ得るという危険性もある。
本発明は、このような課題に鑑み、端末利用者による私的利用を特定可能とすることで、通信の私的利用の抑制を図ることができる通信装置、通信方法、および、そのプログラムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、通信回線を介して外部と通信可能な本発明の通信装置は、外部との通信を確立する端末通信部と、データを記憶可能な第1記憶部と、端末通信部を介して通信した内容を特定可能な1または複数の通信履歴を、発信履歴であるか着信履歴であるかを識別可能に第1記憶部に記憶する情報記憶部と、新たな通信履歴が記憶されると通信履歴の総数が予め定められた上限値を超える場合、第1記憶部に記憶されている通信履歴から、着信履歴を発信履歴より優先して削除する情報管理部と、を備え、第1記憶部は、発信履歴を記憶する発信記憶部と、着信履歴を記憶する着信記憶部とに区分され、情報管理部は、新たな発信履歴が記憶されると発信履歴の総数が予め定められた上限値を超える場合、予め定められた閾値までの着信履歴領域を残して着信記憶部の記憶領域を着信履歴単位で発信記憶部の記憶領域に切り換えることを特徴とする。
情報管理部は、着信履歴を削除する場合、予め定められた削除条件に従って削除する着信履歴を決定してもよい。
削除条件は、着信履歴のうち通信を実行した日時が最も古いことである。
削除条件は、着信履歴のうち通信を継続した時間が最短であることである。
端末利用者の操作入力を受け付ける操作部をさらに備え、情報管理部は、端末利用者による操作部への操作入力を通じた発信履歴の削除または移動を制限してもよい。
端末利用者の操作入力を受け付ける操作部と、保護された記憶領域となる第2記憶部と、保護を解除する特定の入力を受け付けると、第2記憶部から発信履歴を出力する情報出力部と、をさらに備え、情報管理部は、端末利用者による操作部への操作入力に応じて、発信履歴が削除または移動された場合、その発信履歴を第2記憶部に記憶させてもよい。
情報出力部は、特定の外部装置から、特定の入力としての、発信履歴の出力を要求する要求コマンドを受信し、かつ、要求コマンドに関連付けられた識別子が特定の識別子と一致すると判定した場合に、発信履歴を特定の外部装置に出力してもよい。
情報出力部は、操作部を通じて入力された識別子が特定の識別子と一致すると判定した場合に、発信履歴を出力してもよい。
情報出力部は、当該通信装置の端末利用者を特定する利用者特定情報が登録されている場合、発信履歴に利用者特定情報を関連付けて出力してもよい。
情報管理部は、端末利用者により発信履歴の削除または移動のための操作入力がなされた場合、削除した発信履歴が出力されることを端末利用者に報知してもよい。
上記課題を解決するために、外部との通信を確立する端末通信部と、データを記憶可能な第1記憶部とを備える通信装置において通信を行う本発明の通信方法は、端末通信部を介して通信した内容を特定可能な1または複数の通信履歴を、発信履歴であるか着信履歴であるかを識別可能に第1記憶部に記憶し、新たな通信履歴が記憶されると通信履歴の総数が予め定められた上限値を超える場合、第1記憶部に記憶されている通信履歴から、着信履歴を発信履歴より優先して削除し、第1記憶部は、発信履歴を記憶する発信記憶部と、着信履歴を記憶する着信記憶部とに区分され、新たな発信履歴が記憶されると発信履歴の総数が予め定められた上限値を超える場合、予め定められた閾値までの着信履歴領域を残して着信記憶部の記憶領域を着信履歴単位で発信記憶部の記憶領域に切り換えることを特徴とする。
上記課題を解決するために、外部との通信を確立する端末通信部と、データを記憶可能な第1記憶部とを備えるコンピュータで実行される本発明のプログラムは、端末通信部を介して通信した内容を特定可能な1または複数の通信履歴を、発信履歴であるか着信履歴であるかを識別可能に第1記憶部に記憶する情報記憶処理と、新たな通信履歴が記憶されると通信履歴の総数が予め定められた上限値を超える場合、第1記憶部に記憶されている通信履歴から、着信履歴を発信履歴より優先して削除する情報管理処理と、をコンピュータに実行させる命令を含み、第1記憶部は、発信履歴を記憶する発信記憶部と、着信履歴を記憶する着信記憶部とに区分され、新たな発信履歴が記憶されると発信履歴の総数が予め定められた上限値を超える場合、予め定められた閾値までの着信履歴領域を残して着信記憶部の記憶領域を着信履歴単位で発信記憶部の記憶領域に切り換えることを特徴とする。
本発明によれば、端末利用者による私的利用を特定可能とすることで、ひいては通信の私的利用の抑制を図ることが可能となる。
通信システムの概略的な関係を示した説明図である。 通信装置の電気的構成を示した機能ブロック図である。 第1記憶部に記憶される情報を説明するための説明図である。 情報管理部の動作を説明するための説明図である。 情報管理部の他の動作を説明するための説明図である。 第1記憶部と第2記憶部との関係を説明するための説明図である。 管理サーバの電気的構成を示した機能ブロック図である。 通信方法の全体的な流れを示したシーケンス図である。 通話履歴の記憶処理を説明するためのフローチャートである。 他の実施形態における通信方法の全体的な流れを示したシーケンス図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(実施形態1:通信システム100)
図1は、通信システム100の概略的な関係を示した説明図である。通信システム100は、端末利用者10が利用する複数の通信装置110と、通信回線120と、管理サーバ130とを含んで構成される。
通信装置110は、スマートフォン、携帯電話、PHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータ等の、有線または無線により通信が可能な電子機器である。また、ここでの通信は、例えば、電話機能による通話、電子メールの発着信等をいう。ただし、電話機能による通話には、VoIP(Voice over Internet Protocol)を用いた通話も含まれ、電子メールの発着信には、ショートメールやチャットも含まれる。ここで、発着信は発信または着信を示す。
通信回線120は、電話回線、インターネット、LAN(Local Area Network)、専用回線等で構成され、通信装置110同士や、通信装置110と管理サーバ130とを接続する。また、図示していないが、通信回線120には、例えば、通信装置110と無線通信を実行する基地局等の中継装置も含まれる。
管理サーバ130は、コンピュータ等の有線または無線により通信が可能な装置である。本実施形態において、管理サーバ130は、通信回線120を通じて通信装置110と通信を確立することができ、特定の処理を経て通信装置110の内部情報を読み出すことも可能である。例えば、管理サーバ130は、端末利用者10の所属する組織が運営する監視センタに設置される。この他、管理サーバは端末利用者10の所属する組織の事業所や本部など、通信装置110を用いた業務の管理を行う施設に設置されてよい。また、管理サーバ130は、いわゆるサーバ装置に限定されず、端末利用者10を監督する職務上所定の権限を有する者(管理者など)の所持する通信装置110を本実施形態の管理サーバ130として機能させてもよい。
本実施形態においては、上記通信システム100を、例えば、警察、消防、自治体、会社等の組織に適用する。このような組織に適用した通信システム100では、組織に属する端末利用者10に、それぞれ通信装置110を貸与している。端末利用者10は、貸与された通信装置110を用い、必要に応じて、組織内の端末利用者10同士、または、組織に属する人との情報交換を行う。
通信システム100では、各通信装置110で実行された通信に課される費用は組織が負担することになるので、端末利用者10は、通信装置110の利用を組織に関する通信に限定すべきである。しかし、通信装置110は、携帯性を有し、組織内の他の人の目に触れることなく利用可能なので、通信の私的利用(業務上正規ではない利用)が可能である。ただし、複数の端末利用者10が共通の通信装置110を利用する当該通信システム100では、私的利用した通信履歴が通信装置110に残ってしまい、他の端末利用者10にその内容が知られてしまう。しかし、通話や電子メールの発着信といった通信に基づく通信履歴(通話履歴、電子メール履歴)は、新たな通信がなされたことで、順次、過去の履歴としてシフトし、その数が通信履歴として割り当てられた上限値に達すると、自動的に削除されてしまう。このように通信履歴が削除されてしまうと、通信を実行した証拠が残ることはなく、組織の管理者が、私的利用を特定することは困難であった。
このような私的利用については、端末利用者10が通信装置110の貸与を受けている間に率先して行われるので、着信より発信の方が多くなる。なぜならば、複数の端末利用者10で1の通信装置110を共用する場合、端末利用者10が通信装置110の貸与を受けている期間が不確定であり、私的な着信を他の端末利用者10に把握されてしまうおそれがあるからである。したがって、私的利用は、着信より発信の方が多くなると言える。そこで、本実施形態では、通信履歴が上限値に達すると自動的に削除されてしまう機能を維持しつつ、上限値に達すると、通信履歴のうち着信履歴を優先的に削除して発信履歴を残すこととする。こうして私的利用の可能性が高い発信履歴を比較的長期間、通信装置110に残すことができ、端末利用者10による私的利用を特定することが可能となる。また、端末利用者10による私的利用を特定できるといった構成を採用することで、通信の私的利用の抑制を図る。以下、このような構成を実現する通信装置110および管理サーバ130の具体的な構成を述べ、その後、それらを用いた通信方法の具体的な処理を説明する。
(通信装置110)
図2は、通信装置110の電気的構成を示した機能ブロック図である。通信装置110は、操作部150と、表示部152と、音声入力部154と、音声出力部156と、端末メモリ158と、端末通信部160と、端末制御部162とを含んで構成される。
操作部150は、キーボード、ポインティングデバイス、十字キー、ジョイスティック、タッチパネル等で構成され、端末利用者10の操作入力を受け付ける。表示部152は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等で構成され、当該通信装置110と通信接続された装置の情報(例えば、発着信先電話番号等)や当該通信装置110が記憶した情報を表示する。
音声入力部154は、マイク等で構成され、A/D変換、エンコーダ等を通じて端末利用者10の音声を音声信号として取り込む。音声出力部156は、スピーカ等で構成され、音声信号を音声に変換して出力する。
端末メモリ158は、HDD、フラッシュメモリ、RAM等の記憶媒体で構成され、端末制御部162で利用されるプログラムや通信装置110で実行された通信の通信履歴等を保持する。詳細は後述するが、端末メモリ158には、第1記憶部158aと第2記憶部158bの2つの記憶領域が設けられている。このうち、第2記憶部158bは、アクセスが制限され、予め記憶した特定の識別子(IDやパスワード等)との照合を通じて、管理者のみアクセスすることができる保護された記憶領域となる。また、通信を管理するアプリケーションによっては、第1記憶部158aが、発信履歴を記憶する発信記憶部と、着信履歴を記憶する着信記憶部とに区分されている場合もある。端末通信部160は、通信回線120を通じて他の通信装置110や管理サーバ130等との通信を確立する。
端末制御部162は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路で構成され、端末メモリ158や他の電子回路と協働して通信装置110全体を管理および制御する。また、端末制御部162は、通信実行部170、情報記憶部172、情報管理部174、情報出力部176としても機能する。以下、端末制御部162の各機能部を説明する。
通信実行部170は、端末通信部160および通信回線120を通じて、他の通信装置110等に対し、電話機能による通話、電子メールの発着信等の通信装置110の機能を実行する。情報記憶部172は、端末通信部160を介して通信した通信データを端末メモリ158における第1記憶部158aに記憶する。また、通信実行部170は、通信データに基づいて通信した内容を特定可能な通信履歴を生成し、情報記憶部172は、通信データに加え、または、通信データの代わりに、生成された通信履歴を、発信履歴であるか着信履歴であるかを識別可能に第1記憶部158aに記憶する。ここで、通信履歴は通信データそれぞれに対応して生成される。
図3は、第1記憶部158aに記憶される情報を説明するための説明図である。図3では、上記通信実行部170によって実行される通信処理に、その通信処理によって得られる通信データが対応付けられている。例えば、電話機能による通話を通じて通信データとしての音声データが得られ、また、電子メールの発着信によって通信データとしてのメール本文が得られる。情報記憶部172は、このような通信データが得られると、通信が完了した後、第1記憶部158aに記憶する。
さらに、図3に示すように、通信実行部170は、通信データとしての音声データに基づき、通信履歴としての通話履歴(発着信先、発着信日時、通信時間等)を生成する。また、通信実行部170は、通信データとしてのメール本文に基づき、通信履歴としてのメール履歴(発着信先、発着信日時、標題等)を生成する。
ここでは、情報記憶部172は、端末メモリ158の記憶容量が許容する範囲で、通信により新たに得られた通信データを追加することができ、端末メモリ158の記憶容量が上限に達すると、新たな通信データの追加を禁止する。一方、通信履歴は、それぞれ所定のフォーマットで構成され、予め定められた上限数(例えば、30個)まで記憶される。
また、ここでは、通信によって通信データが得られ、その通信データに基づいて通信履歴が生成され、いずれのデータも第1記憶部158aに記憶する例を挙げているが、かかる場合に限らず、通信履歴のみを第1記憶部158aに記憶するとしてもよい。例えば、通常、通話を通じて得られる音声データは第1記憶部158aに記憶されず、その通話履歴のみが通信履歴として第1記憶部158aに記憶される。これは、音声データの容量が大きいにも拘わらず、それを残しておく必要性に欠けるからである。
情報管理部174は、通信実行部170によって新たな通信履歴が生成され、その新たな通信履歴が、情報記憶部172によって第1記憶部158aに記憶されると通信履歴の総数が予め定められた上限値を超えてしまう場合、第1記憶部158aに記憶されている通信履歴から、着信履歴を発信履歴より優先して削除する。このとき、何れの着信履歴を削除するかは例えば最も古いものなど所定の削除条件に従う。情報記憶部172は、このようにして削除された記憶領域に、新たな通信履歴を記憶する。
図4は、情報管理部174の動作を説明するための説明図である。ここでは、通話を契機に生成される通信履歴である通話履歴を例に挙げて説明する。図4において、通話履歴は、発着信先、発着信日時、通信時間で構成され、それぞれが発信履歴であるか、着信履歴であるかが識別できるように記憶されている。例えば、第1記憶部158aに記憶された任意の通話履歴「着:03********,2012/10/19,14:18,5min」は、通信種別が着信履歴であり、発着信先が03********であり、発着信日時が2012/10/19の14:18であり、通信時間が5分であることを示している。
通信実行部170が図4(a)に示すような新たな通話履歴を生成すると、情報記憶部172は、その通話履歴を第1記憶部158aに記憶する。しかし、通話履歴は上限値(例えば、30個)が設定されており、第1記憶部158aに記憶されている通信履歴は既に上限値に達しているとする。情報管理部174は、新たな通話履歴を記憶すると通話履歴の総数が上限値を超えてしまうと判断すると、第1記憶部158aに記憶されている通話履歴を参照し、図4(b)に示すように、最も古い着信履歴である「着:03********,2012/10/19,14:18,5min」をそれよりも古い発信履歴である「発:090********,2012/10/19,13:15,20min」より優先して削除して、記憶領域を空けた後、それ以降の通話履歴をシフトする。そして、図4(c)に示すように、最新の通話履歴を示す記憶領域に、新たな通話履歴が記憶される。
このように、着信履歴から優先的に削除し、発信履歴を残すことで、私的利用の可能性が高い発信履歴を比較的長期間、通信装置110に残すことができ、端末利用者10による私的利用を特定することが可能となる。
上記では、発信履歴と着信履歴とが同一の記憶領域で管理され、時系列に混在している例を説明した。しかし、通信履歴の管理は、かかる場合に限らず、第1記憶部158aが、発信履歴を記憶する発信記憶部と、着信履歴を記憶する着信記憶部とに区分され、発信履歴と着信履歴とがそれぞれ独立して時系列で管理される場合もある。
図5は、情報管理部174の他の動作を説明するための説明図である。ここでも、通話を契機に生成される通話履歴を例に挙げて説明する。ただし、第1記憶部158aは、発信履歴を上限値(例えば、15個)まで記憶できる発信記憶部158asと、着信履歴を上限値(例えば、15個)まで記憶できる着信記憶部158arとに区別されている。
通信実行部170が図5(a)に示すような新たな発信履歴を生成すると、その発信履歴が発信記憶部158asに記憶される。しかし、上述したように発信履歴は上限値が設定されており、発信記憶部158asに記憶されている発信履歴と着信履歴は各々既に上限値(例えば、15個)に達しているとする。情報管理部174は、新たな発信履歴を記憶すると発信履歴の総数が上限値を超えてしまうと判断すると、図5(b)に示すように、着信記憶部158arに記憶された最も古い着信履歴である「03********,2012/10/19,14:18,5min」を削除し、図5(c)において一点鎖線で示すように、削除された着信履歴単位で着信記憶部158arの記憶領域を発信記憶部158asの記憶領域に切り換える。そして、切り換えられた発信記憶部158asに、新たな発信履歴である「03********,2012/10/21,10:50,4min」が記憶される。このとき発信履歴の上限値は16個に、着信履歴の上限値は14個に切り換えられる。
かかる構成においては、記憶領域の切り換えが生じるが、図4を用いて説明した構成と同様、着信履歴が優先的に削除され、発信履歴を残すことができる。したがって、私的利用の可能性が高い発信履歴を比較的長期間、通信装置110に残すことができ、端末利用者10による私的利用を特定することが可能となる。
また、図4および図5を用いて説明したように、情報管理部174が着信履歴を常に優先的に削除してしまうと、必要な着信履歴が全て削除されることとなる。そこで、着信履歴を全て削除するとせず、予め定められた閾値(例えば、4個)までの着信履歴は残すこととし、削除処理の末、着信履歴が4個まで減ると、以後、着信履歴の個数を閾値に固定し、発信履歴を削除するとしてもよい。かかる閾値は、予め通信装置110に設定されているが、外部から変更することもできる。
また、情報管理部174は、図4および図5のように着信履歴を削除する場合、予め定められた削除条件に従って削除する着信履歴を決定している。ここで、削除条件は、例えば、着信履歴のうち通話を実行した日時が最も古いこととする。図4(b)の例では、着信履歴として、「着:03********,2012/10/21,9:50,1sec」…「着:03********,2012/10/19,14:18,5min」が記憶されている。したがって、着信履歴の削除が決定されると、複数の着信履歴の内、最も古い着信履歴である「着:03********,2012/10/19,14:18,5min」が削除されることとなる。なお、本実施形態において、着信履歴としての「着:03********,2012/10/21,9:50,1sec」の表記である「1sec」は、1分未満つまり60秒に満たない場合には「min」でなく「sec」で表記することを示しているが、これに限らず「着:03********,2012/10/21,9:50,0 min ,1sec」と表記するようにしてもよい。
かかる構成により、通話実行日時が古く、利用の可能性が低い着信履歴を優先的に削除し、利用の可能性が高い比較的新しい着信履歴を残すことができるので、少ない着信履歴を有効に利用することが可能となる。
また、削除条件を、着信履歴のうち呼び出しが継続していた時間(呼出時間)或いは呼出時間を含む通信を継続した時間(通信時間)が最短であるとしてもよい。図4(b)の例では、着信履歴として、「着:03********,2012/10/21,9:50,1sec」…「着:03********,2012/10/19,14:18,5min」とが記憶され、このうち、通信時間が最も短い「着:03********,2012/10/21,9:50,1sec」が削除されることとなる。
かかる構成により、呼び出し音を1、2回鳴らしてすぐに切断し、発着信先の着信履歴に自分の電話番号を残す、所謂、ワン切りや、間違い電話といった、不要な着信履歴を優先的に削除し、利用の可能性が高い着信履歴を残すことができる。したがって、少ない着信履歴を有効に利用することが可能となる。
また、削除条件として、通信装置110との通信が許可された他の通信装置を、通信に対するホワイトリストとして予め定義しておき、ホワイトリストにおいて定義された相手先と発着信先が等しい通話履歴については、優先的に削除するとしてもよい。さらに、通信装置110からの通信が禁止された他の通信装置を、通信に対するブラックリストとして予め定義しておき、ブラックリストにおいて定義された相手先と発着信先が等しい通話履歴については優先的に削除しない、または、必ず削除しないといったようなことも可能となる。
また、ここでは、着信履歴の削除条件のみを説明したが、削除により削除可能な着信履歴が枯渇すると、以後は、発信履歴を削除することとなる。このとき、着信履歴同様、削除条件を定め、発信履歴に関しても、着信履歴同様の削除条件に従って削除する発信履歴を決定してもよい。ただし、削除する着信履歴がなくなり、発信履歴を削除すようになると、本実施形態における発信履歴を残すといった目的を十分に達成できなくなるおそれがある。そこで、管理者は、通信装置110の通信履歴を確認し、定期的に、通信履歴を全て削除してリセットするのが望ましい。
上記の構成により、発信履歴が優先的に残ることとなる。しかし、このような場合、発信履歴さえ削除してしまえば、証拠が残ることはなく、組織の管理者が、私的利用を特定し難くなる。そこで、情報管理部174は、端末利用者10による操作部150への操作入力を通じた通信履歴、特に、発信履歴の削除または移動を制限する。したがって、端末利用者10は、何らかの権限を有していなければ、自己が実行した通話に基づく発信履歴を削除することができず、管理者は、その発信履歴から通信の私的利用を特定することが可能となる。
また、私的利用した端末利用者10が、発信履歴の削除を行った場合に、その削除された情報を端末利用者10がアクセスできないところに記憶して、特定の入力を通じて事後的に抽出することもできる。すなわち、端末利用者10は、発信履歴を自由に削除することができるが、削除された情報は特定されてしまうといったことが可能となる。ここでは、端末利用者10による私的利用を特定できるといった構成を採用することで、通信の私的利用の抑制を図る。
具体的に、情報管理部174は、端末利用者10による操作部150への操作入力に応じて、情報記憶部172によって第1記憶部158aに記憶された1または複数の発信履歴のうちのいずれかが削除された場合、その削除された発信履歴を第2記憶部158bに記憶させる。
図6は、第1記憶部158aと第2記憶部158bとの関係を説明するための説明図である。ここでも、通話を契機に生成される通信履歴である通話履歴を例に挙げて説明する。また、ここでは、第1記憶部158aの通話履歴が図4(c)のように構成された後に、通話履歴の一部を削除する。
第1記憶部158aには、端末利用者10の通話により複数の通話履歴が記憶されている。端末利用者10が、図6中(1)で示すように、第1記憶部158aに記憶された複数の発信履歴のうち、1の発信履歴「03********,2012/10/21,10:50,4min」を削除しようとすると、情報管理部174は、図6中(2)で示すように、その発信履歴を第2記憶部158bに記憶した後、第1記憶部158aにおける発信履歴を削除する。
したがって、第1記憶部158aには削除対象となった発信履歴が残っていないが、第2記憶部158bには残っていることになる。第2記憶部158bについては、管理者等が特定の入力を行わない限り、アクセスすることができないので、端末利用者10は、第2記憶部158bに残された発信履歴を変更または削除することができない。換言すると、端末利用者10が発信履歴を削除したという事象と、その削除した発信履歴の内容とが証拠として第2記憶部158bに残ることとなる。
また、情報管理部174は、発信履歴の削除に加え、発信履歴が、例えば、第1記憶部158aで他のフォルダに移動された場合においても、その発信履歴を第2記憶部158bに記憶するとしてもよい。かかる発信履歴の移動は、当該発信履歴にアクセスするためのアドレスが変更されたときとすることができ、さらに発信履歴の切り取り(カット)および貼り付け(ペースト)に置き換えることもできる。いずれにしても、情報記憶部172が発信履歴を記憶した本来の記憶領域(第1記憶部158a内の所定アドレス)から発信履歴を削除しようとする処理を端末利用者10が行ったことに応じて、情報管理部174は、その発信履歴をアクセス制限された記憶領域(第2記憶部158b)に記憶する。そして、管理者は、事後的に第2記憶部158bに記憶した発信履歴を参照することで、端末利用者10の削除履歴を把握することが可能となる。
また、端末利用者10が、削除または移動した発信履歴の全てを第2記憶部158bに記憶し、その発信履歴の全てを管理者が参照するとなると、その容量の大きさが問題となり得る。そこで、情報管理部174は、端末利用者10が削除した発信履歴に対してデータ量を削減するフィルタリングを行い、そのフィルタリングされた結果のみ第2記憶部158bに記憶する。
例えば、削除された発信履歴が通話履歴であり、同一の発着信先に対し連続して発着信があった場合、通話履歴を1つに纏め、直前の発着信における発着信日時、通信時間と、纏めた発着信回数とを第2記憶部158bに記憶する。
また、通信装置110との通信が許可された他の通信装置を、通信に対するホワイトリストとして予め定義しておき、ホワイトリストにおいて定義された相手先と等しい発信履歴については、端末利用者10が削除した場合であっても、その発信履歴を第2記憶部158bに記憶しないでもよい。また、通信装置110からの通信が禁止された他の通信装置を、通信に対するブラックリストとして予め定義しておき、ブラックリストにおいて定義された相手先と等しい発信履歴が削除された場合のみ、第2記憶部158bに記憶するといったようなことも可能となる。
上述したように、本実施形態では、端末利用者10が実行した発信履歴を残すことができ、また、端末利用者10が発信履歴を削除したとしても、削除した発信履歴を特定できるので、端末利用者10の私的利用を確認することができる。しかし、本実施形態では、私的利用を確認することのみならず、私的利用の抑制を図ることも目的の一つとしている。そこで、情報管理部174は、端末利用者10により発信履歴の削除または移動のための操作入力がなされたときに、「削除された情報は管理者に伝達されます。」等の案内メッセージを表示部152に表示して、削除した発信履歴が管理者に伝達されることを端末利用者10に報知する。こうして、端末利用者10による私的利用を特定するのみならず、私的利用の抑制を図ることが可能となる。
このような案内メッセージの報知タイミングは、端末利用者10が発信履歴を削除するための操作を入力した場合における削除処理を確定する前であってもよいし、削除処理が確定した後であってもよい。また、端末利用者10が通信を実行しようとする前に、注意喚起として報知してもよい。
情報出力部176は、通信装置110に常駐する監視用アプリケーションに相当し、保護を解除する特定の入力を受け付けると、第2記憶部158bから発信履歴を読み出して出力する。
上述したように、本実施形態では、端末利用者10が削除した発信履歴を、別途、第2記憶部158bに記憶して、管理者が事後的にその発信履歴を参照している。したがって、第2記憶部158bは、端末利用者10が容易にアクセスできないようになっている。例えば、情報出力部176は、IDやパスワードといった、管理者しか知り得ない特定の識別子が通信装置110に入力された場合にのみ、発信履歴を出力する。このとき発信履歴のみならず、発信履歴と着信履歴のいずれをも含む通信履歴を出力するとしてもよい。
また、情報出力部176における発信履歴の出力手段としては、通信装置110の表示部152に表示させる場合と、端末通信部160を介して電子データとして出力させる場合とがある。例えば、端末利用者10が通信装置110を管理者側に返還したとき、管理者は、通信装置110の操作部150を操作して、第2記憶部158bへのアクセス制限を解除する識別子を入力し、これが認証された後、その表示部152に、削除された発信履歴を表示させることができる。また、管理者が通信装置110の操作部150を操作して、第2記憶部158bへのアクセス制限を解除する識別子を入力し、これが認証された後、削除された発信履歴を当該通信装置110に接続した外部メモリに転送させたり、別途の通信ケーブルを介して、他の装置に転送させることができる。さらに、後述する管理サーバ130等、特定の外部装置から通信装置110に第2記憶部158bへのアクセス制限を解除する識別子が入力され、これが認証された後、外部装置から当該通信装置110の第2記憶部158bに記憶された発信履歴を読み出すこともできる。
そして、情報出力部176は、読み出された発信履歴の重複管理を回避すべく、一旦出力した発信履歴を第2記憶部158bから削除してもよい。
また、端末利用者10を特定する利用者特定情報が通信装置110に登録されている場合、例えば、利用者特定情報の登録を条件に通信装置110の貸与が行われている場合、情報出力部176は、発信履歴に、当該利用者特定情報を関連付けて出力する。こうして、通信データを削除した端末利用者10を容易に特定することが可能となる。このような利用者特定情報の登録は、通信装置110の使用を開始するときに利用者10により操作部150からIDコードを入力することにより行われるとしてもよく、また、通信装置110に設けられた撮像機能や、光学または磁気による読取機能を用いて行うことができる。
(管理サーバ130)
図7は、管理サーバ130の電気的構成を示した機能ブロック図である。管理サーバ130は、サーバメモリ210と、サーバ通信部212と、サーバ制御部214とを含んで構成される。
サーバメモリ210は、HDD、フラッシュメモリ、RAM等の記憶媒体で構成され、後述するサーバ制御部214で利用されるプログラムや、通信装置110から読み出した発信履歴等を保持する。サーバ通信部212は、通信回線120を通じて通信装置110等との通信を確立する。
サーバ制御部214は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路で構成され、サーバメモリ210や他の電子回路と協働して管理サーバ130全体を管理および制御する。また、サーバ制御部214は、情報確認部220、情報照合部222としても機能する。
情報確認部220は、端末通信部160および通信回線120を通じて、特定の組織に属する1または複数の通信装置110から発信履歴を読み出す。例えば、情報確認部220は、通信装置110の情報出力部176に対し、IP網を介して伝送可能なプロトコルを通じて、発信履歴を要求する要求コマンドに、管理サーバ130であることを示す識別子(IDやパスワード等)を関連付けて送信する。これに応じて、通信装置110の情報出力部176は、その要求コマンドに関連付けられた識別子が特定の識別子と一致すると判定すれば、要求コマンドの送信元である管理サーバ130に、第2記憶部158bに記憶された発信履歴を送信(出力)する。かかる要求コマンドは、IP網を介したプロトコルに限らず、例えば、SMS(Short Message Service)等様々な情報伝達手段によって送信される。
上述したように、本実施形態では、通信装置110の第2記憶部158bへのアクセスが制限されているので、端末利用者10が削除した発信履歴は、端末利用者10に改変されることなく、第2記憶部158bに残っている。このように、情報確認部220によって発信履歴を通信装置110から管理サーバ130に吸い上げることによって、私的利用を特定、および、証拠として保持することができる。
情報照合部222は、通信装置110から出力された発信履歴に利用者特定情報が関連付けられている場合、当該利用者特定情報によって端末利用者10を特定する。こうして、通信データを削除した端末利用者10を容易に特定することが可能となる。
また、通信装置110に利用者特定情報の登録は行われていないが、管理者側で、通信装置110を貸与した日時と端末利用者10とを関連付けた日時情報を有している場合、情報照合部222は、発信履歴に含まれる日時を特定できる情報と、当該日時情報とを照合して、通信データや発信履歴を削除した端末利用者10を特定する。
以上、説明した通信システム100によって、端末利用者10による私的利用を特定でき、また、このような構成を採用することで、通信の私的利用の抑制を図ることが可能となる。
(通信方法)
図8は、通信方法の全体的な流れを示したシーケンス図であり、図9は、通話履歴の記憶処理を説明するためのフローチャートである。ここでは、2つの通信装置110a、110bと、管理サーバ130とを挙げ、通信装置110a、110b同士で通話した場合の例を挙げる。通信装置110aが端末通信部160を通じて他の通信装置110bとの通話を行い(S300)、通話が完了すると、通信装置110aの情報記憶部172は、端末通信部160を介して実行した通話に基づく通話履歴を第1記憶部158aに記憶する(S302)。
ここで、図9を用いて通話履歴の記憶処理を具体的に説明する。通信実行部170が新たな通話履歴を生成すると、情報管理部174は、図4(b)に示したような、第1記憶部158aの通話履歴を参照し、通話履歴の総数が予め定められた上限値(例えば、30個)と等しいか否か、すなわち、新たな通話履歴を記憶すると通話履歴の総数が上限値を超えてしまうか否か判定する(S350)。その結果、通話履歴の総数が予め定められた上限値未満であると判定されれば(S350におけるNO)、通話履歴の空いている記憶領域に新たな通話履歴を記憶する(S352)。
また、通話履歴の総数が予め定められた上限値と等しいと判定すれば(S350におけるYES)、情報管理部174は、通話履歴中の着信履歴の総数が予め定められた閾値(例えば、4個)より多いか否か判定する(S354)。その結果、通話履歴中の着信履歴が予め定められた閾値より多いと判定すると(S354におけるYES)、情報管理部174は、削除条件、例えば、着信履歴中、通信を実行した日時が最も古い着信履歴を、削除対象として決定する(S356)。また、通話履歴中の着信履歴が予め定められた閾値以下であると判定すると(S354におけるNO)、情報管理部174は、削除条件、例えば、発信履歴中、通信を実行した日時が最も古い発信履歴を、削除対象として決定する(S358)。
続いて、情報管理部174は、削除対象として決定した着信履歴または発信履歴を削除し、それ以降に実行された着信履歴または発信履歴を順次シフトして、記憶領域を空ける(S360)。上述したように、空いた記憶領域には、新たな通話履歴が記憶される(S352)。こうして、私的利用の可能性が高い発信履歴を比較的長期間、通信装置110に残すことができる。
図8に戻り、通信装置110aの端末利用者10が、操作部150を通じて発信履歴を削除すると(S304)、情報管理部174は、その削除対象となった発信履歴を第2記憶部158bに記憶させてから、第1記憶部158aにおける発信履歴を削除する(S306)。このとき、情報管理部174は、通信装置110aの表示部152を通じて、削除した発信履歴が管理者に伝達されることを端末利用者10に報知する。
管理サーバ130は、定期的に、または、管理者の指示により、通信装置110aに要求コマンドを送信する(S308)。通信装置110aの情報出力部176は、要求コマンドに関連付けられた識別子が特定の識別子と一致すると判定すると(S310)、第2記憶部158bに記憶された発信履歴を、要求コマンドがあった管理サーバ130に出力する(S312)。管理サーバ130は、通信装置110aから入力された発信履歴に基づいて、端末利用者10に私的利用があったか否か判断する(S314)。
(実施形態2)
上述した実施形態において、通信装置110の情報管理部174は、削除された発信履歴を、一旦、第2記憶部158bに記憶させ、特定の入力があった場合に、情報出力部176が、第2記憶部158bから発信履歴を出力している。しかし、発信履歴の出力タイミングを指定する必要がなければ、必ずしも第2記憶部158bへの記憶は必要なく、例えば、端末利用者10による記憶部としての第1記憶部158aからのデータ削除操作を受け付けたときに、情報管理部174が削除された発信履歴を保持し、情報出力部176が特定の入力を待つことなく、保持された発信履歴を出力するとしてもよい。以下、具体的な処理の流れを説明する。
(通信方法)
図10は、他の実施形態における通信方法の全体的な流れを示したシーケンス図である。ここでも、図8同様、2つの通信装置110a、110bと、管理サーバ130とを挙げ、通信装置110a、110b同士で通話した場合の例を挙げる。ただし、図8を用いて既に説明した処理については、同一の符号を付すことで、その詳細な説明を省略する。
図10では、通信装置110aの端末利用者10が、操作部150を通じて発信履歴を削除すると(S304)、情報管理部174は、その削除対象となった発信履歴を保持する(S400)。そして、通信装置110aの情報出力部176は、保持された発信履歴を、予め設定されている特定の外部装置としての管理サーバ130に即座に出力する(S402)。管理サーバ130は、通信装置110aから入力された発信履歴に基づいて、端末利用者10に私的利用があったか否か判断する(S314)。
以上説明した通信システム100および通信方法によって、発信履歴の長期間維持や発信履歴の削除を通じて端末利用者10による私的利用を特定でき、通信の私的利用の抑制を図ることが可能となる。
また、コンピュータを、通信装置110として機能させるプログラムや当該プログラムを記録した、コンピュータで読み取り可能なフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD、DVD、BD等の記憶媒体も提供される。ここで、プログラムは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理手段をいう。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態においては、端末利用者10が閲覧可能な第1記憶部158aの通信履歴に対し、着信履歴を発信履歴より優先して削除する例を挙げたが、削除の管理対象となる通信履歴を、端末利用者10が閲覧可能な通信履歴と独立して別途管理してもよい。この場合、端末利用者10が閲覧可能な通信履歴に関しては、新たな通信履歴が発信履歴であろうが着信履歴であろうが、通信を実行した日時が最も古い通信履歴を削除する。一方、情報管理部174は、アクセスが制限された記憶領域に、別途、通信履歴を構築し、その通信履歴に対して、着信履歴を発信履歴より優先して削除する。こうすることで、端末利用者10による通信履歴の使い勝手を従来同様に維持しつつ、端末利用者10に把握されることなく、発信履歴と着信履歴とを操作して、私的利用を特定することが可能となる。
なお、本明細書の通信方法における各工程は、必ずしもシーケンス図やフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。
本発明は、通信回線を介して外部と無線または有線で通信可能な通信装置、通信方法、および、そのプログラムに利用することができる。
10 …端末利用者
110 …通信装置
120 …通信回線
130 …管理サーバ
150 …操作部
158a …第1記憶部
158b …第2記憶部
160 …端末通信部
172 …情報記憶部
174 …情報管理部
176 …情報出力部

Claims (12)

  1. 通信回線を介して外部と通信可能な通信装置であって、
    前記外部との通信を確立する端末通信部と、
    データを記憶可能な第1記憶部と、
    前記端末通信部を介して通信した内容を特定可能な1または複数の通信履歴を、発信履歴であるか着信履歴であるかを識別可能に前記第1記憶部に記憶する情報記憶部と、
    新たな前記通信履歴が記憶されると該通信履歴の総数が予め定められた上限値を超える場合、前記第1記憶部に記憶されている前記通信履歴から、前記着信履歴を前記発信履歴より優先して削除する情報管理部と、
    を備え、
    前記第1記憶部は、前記発信履歴を記憶する発信記憶部と、前記着信履歴を記憶する着信記憶部とに区分され、
    前記情報管理部は、新たな前記発信履歴が記憶されると該発信履歴の総数が予め定められた上限値を超える場合、予め定められた閾値までの着信履歴領域を残して前記着信記憶部の記憶領域を着信履歴単位で前記発信記憶部の記憶領域に切り換えることを特徴とする通信装置。
  2. 前記情報管理部は、前記着信履歴を削除する場合、予め定められた削除条件に従って削除する前記着信履歴を決定することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記削除条件は、前記着信履歴のうち通信を実行した日時が最も古いことである請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記削除条件は、前記着信履歴のうち通信を継続した時間が最短であることである請求項2に記載の通信装置。
  5. 端末利用者の操作入力を受け付ける操作部をさらに備え、
    前記情報管理部は、端末利用者による前記操作部への操作入力を通じた前記発信履歴の削除または移動を制限することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の通信装置。
  6. 端末利用者の操作入力を受け付ける操作部と、
    保護された記憶領域となる第2記憶部と、
    前記保護を解除する特定の入力を受け付けると、前記第2記憶部から発信履歴を出力する情報出力部と、
    をさらに備え、
    前記情報管理部は、端末利用者による前記操作部への操作入力に応じて、発信履歴が削除または移動された場合、その発信履歴を前記第2記憶部に記憶させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の通信装置。
  7. 前記情報出力部は、特定の外部装置から、前記特定の入力としての、発信履歴の出力を要求する要求コマンドを受信し、かつ、該要求コマンドに関連付けられた識別子が特定の識別子と一致すると判定した場合に、前記発信履歴を該特定の外部装置に出力することを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
  8. 前記情報出力部は、前記操作部を通じて入力された識別子が特定の識別子と一致すると判定した場合に、前記発信履歴を出力することを特徴とする請求項6または7に記載の通信装置。
  9. 前記情報出力部は、当該通信装置の端末利用者を特定する利用者特定情報が登録されている場合、前記発信履歴に該利用者特定情報を関連付けて出力することを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の通信装置。
  10. 前記情報管理部は、端末利用者により発信履歴の削除または移動のための操作入力がなされた場合、削除した発信履歴が出力されることを端末利用者に報知することを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載の通信装置。
  11. 外部との通信を確立する端末通信部と、データを記憶可能な第1記憶部とを備える通信装置において通信を行う通信方法であって、
    前記端末通信部を介して通信した内容を特定可能な1または複数の通信履歴を、発信履歴であるか着信履歴であるかを識別可能に前記第1記憶部に記憶し、
    新たな前記通信履歴が記憶されると該通信履歴の総数が予め定められた上限値を超える場合、前記第1記憶部に記憶されている前記通信履歴から、前記着信履歴を前記発信履歴より優先して削除し、
    前記第1記憶部は、前記発信履歴を記憶する発信記憶部と、前記着信履歴を記憶する着信記憶部とに区分され、
    新たな前記発信履歴が記憶されると該発信履歴の総数が予め定められた上限値を超える場合、予め定められた閾値までの着信履歴領域を残して前記着信記憶部の記憶領域を着信履歴単位で前記発信記憶部の記憶領域に切り換えることを特徴とする通信方法。
  12. 外部との通信を確立する端末通信部と、データを記憶可能な第1記憶部とを備えるコンピュータで実行されるプログラムであって、
    前記端末通信部を介して通信した内容を特定可能な1または複数の通信履歴を、発信履歴であるか着信履歴であるかを識別可能に前記第1記憶部に記憶する情報記憶処理と、
    新たな前記通信履歴が記憶されると該通信履歴の総数が予め定められた上限値を超える場合、前記第1記憶部に記憶されている前記通信履歴から、前記着信履歴を前記発信履歴より優先して削除する情報管理処理と、
    をコンピュータに実行させる命令を含み、
    前記第1記憶部は、前記発信履歴を記憶する発信記憶部と、前記着信履歴を記憶する着信記憶部とに区分され、
    たな前記発信履歴が記憶されると該発信履歴の総数が予め定められた上限値を超える場合、予め定められた閾値までの着信履歴領域を残して前記着信記憶部の記憶領域を着信履歴単位で前記発信記憶部の記憶領域に切り換えることを特徴としたプログラム。
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