JP6104007B2 - 電流供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超電導マグネットに電流を供給するための装置であって電流リードと呼ばれる電流供給装置に関する。
従来から、超電導磁石(超伝導磁石)を備える装置においては、超電導特性を発揮させるために、超電導磁石を、例えば4.2K程度の絶対零度に近い極低温に冷却する必要がある。超電導磁石を極低温に冷却する方法としては、液体ヘリウム等の冷媒中への浸漬や、極低温冷凍機を用いた冷却などがある。
図7に、従来から用いられている、液体ヘリウム等の冷媒に浸漬される超電導磁石100を備えた超電導装置101の構成を示す。冷媒102に浸漬される超電導磁石100は、冷媒型超電導磁石100とも呼ばれる。冷媒型超電導磁石100を励磁するには、冷媒型超電導磁石100に対して、電気伝導度の高い銅などの金属を導体に用いたガス冷却型電流リード103が取り付けられ、このガス冷却型電流リード103を介して超電導装置101の外部から電流が供給される。
この際、通電によってガス冷却型電流リード103の導体が発熱するので、ガス冷却型電流リード103は、超電導磁石100を浸漬している冷媒102の蒸発ガスを導体の周囲に導入し、そのガスの潜熱によって導体の熱を取り除く構成を有している。
次に、図8に、従来から用いられている、GM(ギフォード・マクマホン)冷凍機などの極低温冷凍機(以下、単に冷凍機という)201を用いて冷却される超電導磁石202を備えた超電導装置200の構成を示す。冷凍機201に接続される超電導磁石202は、無冷媒型超電導磁石202とも呼ばれる。図8に示すように、無冷媒型超電導磁石202を励磁するには、無冷媒型超電導磁石202を収納する真空容器203内に配置された電流リード204に超電導装置200の外部から電流が供給される。
無冷媒型超電導磁石202に接続される電流リード204も電気伝導度の高い銅などの金属を導体に用いているので、通電によって発熱する。無冷媒型超電導磁石202を励磁するための通電による電流リード204の発熱は、無冷媒型超電導磁石202を冷却するために設けられた冷凍機201によって取り除かざるをえない構成となっている。
特許文献1は、このような無冷媒型超電導磁石を有する超伝導装置を開示している。
特許文献1に開示の超伝導装置は、真空容器の排気可能な内室内に配置された超伝導機器と、真空容器の内室内に突入し極低温側端部が超伝導機器に良熱伝導結合して超伝導機器を間接冷却する冷凍機と、室温と極低温との間に延在し超伝導機器に電気的に接続されかつ真空容器の内室内に電気式断路器を有する電流供給装置とを備えた超伝導装置において、電流供給装置の断路器がその室温側端部の領域に設けられていることを特徴とするものである。
特開平9−223621号公報
特許文献1のように無冷媒型超電導磁石を採用する超伝導装置は、無冷媒型超電導磁石の冷却源として小型の極低温冷凍機を用いることが多い。この冷凍機は、絶対温度にして4Kといった極低温域までの冷却を行うものであり、このような極低温域ではエネルギー効率は非常に低くならざるを得ない。そのため、小型冷凍機の冷凍能力は、非常に小さなものであって、電流リードの発熱や超伝導装置の外部から侵入する熱を吸収するだけの余力を十分には備えていない。
このため、無冷媒型超電導磁石の冷却に冷凍機を採用する超伝導装置では、外部から超伝導装置への熱侵入を極力抑制する設計が要求される。特許文献1が開示する技術は、超伝導装置への熱侵入を極力抑制するという観点からなされたものであり、電流リードの構
成を着脱方式にすることで、超伝導装置外部の室温からの入熱量を減らそうと試みている。
しかし、特許文献1の超伝導装置では、電流リード(電流供給装置)の断路器を接続した通電時に発生する熱の超伝導装置内への侵入を抑制する手段は考慮されていない。従って、特許文献1の超伝導装置の設計においては、断路器を接続して通電したときに電流リードが発生する熱が最大の入熱要因であるので、電流リードの発熱量を加味して冷凍機に加わる最大負荷が決定される。
断続器が接続されて電流リードに電流が供給されるのは、超電導磁石の励磁、つまり超伝導装置の動作における一局面においてのみである。それにもかかわらず、従来の超伝導装置は、電流リードに電流が供給されたときの発熱量に対処すべく電流リードの発熱量を加味した最大負荷を担えるように、高い性能の高価な冷凍機や、複数台の冷凍機を用いて設計されていた。
このように従来の超伝導装置では、電流リードを冷却するために、超電導磁石を冷却するための手段や装置を用いなくてはならず、液体ヘリウムの消費量を抑制することや小型の冷凍機を採用することが困難である。
そこで本発明は、超伝導磁石に接続される電流供給装置であって、超電導磁石を冷却する液体ヘリウムや冷凍機などの冷却手段に対して通電時の発熱が及ぼす負荷を低減することができる電流供給装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明に係る電流供給装置は、収納容器と、前記収納容器に収納された超電導コイルと、前記超電導コイルを超電導転移温度以下に冷却する冷却手段とを有する超電導装置に設けられ、前記超電導コイルに電気的に接続されて電流を外部から供給する電流供給装置であって、前記電流供給装置は、前記収納容器の外部から供給される冷却媒体によって前記電流供給装置を冷却する冷却装置を備えることを特徴とする。
ここで、前記電流供給装置は、前記収納容器の外部と前記超電導装置との間で電流を導通する第1の通電部を備え、前記冷却装置は、前記第1の通電部を格納すると共に、前記第1の通電部との間に前記冷却媒体を導入する冷却空間を有する外容器と、前記収納容器の外部から供給される冷却媒体を前記冷却空間に導入する導入口と、前記冷却空間に導入された冷却媒体を前記収納容器の外部に排出する排出口と、を備えるとよい。
さらに、前記第1の通電部は、前記冷却空間において、前記外容器に向かって突出するフィンを有するとよい。
また、前記外容器は、第1の通電部を収容すると共に、前記収納容器の外部と前記超電導装置との間で電流を導通し、前記第1の通電部との間に前記冷却媒体を導入する冷却空間を形成する第2の通電部であるとよい。
さらに、前記第1の通電部は、超電導コイルに対して着脱自在となるための着脱部を有し、前記外容器の冷却空間は、前記第1の通電部の着脱部を気密に収納するとよい。
また、本発明に係る電流供給装置の最も好ましい形態は、収納容器と、前記収納容器に収納された超電導コイルと、前記超電導コイルを超電導転移温度以下に冷却する冷却手段とを有する超電導装置に設けられ、前記超電導コイルに電気的に接続されて電流を外部から供給する電流供給装置であって、前記電流供給装置は、前記収納容器の外部から供給される冷却媒体によって前記電流供給装置を冷却する冷却装置と、前記収納容器の外部と前記超電導装置との間で電流を導通する第1の通電部を備え、前記冷却装置は、前記第1の通電部を格納すると共に、前記第1の通電部との間に前記冷却媒体を導入する冷却空間を有する外容器と、前記収納容器の外部から供給される冷却媒体を前記冷却空間に導入する導入口と、前記冷却空間に導入された冷却媒体を前記収納容器の外部に排出する排出口と、を備え、前記導入口と前記排出口は、外容器の径方向において互いに反対側となる位置に形成されていて、前記冷却媒体は、液体であって、前記導入口から前記冷却空間に導入され、冷却後、気化して、前記排出口から前記収納容器の外部に排出される構成とされていることを特徴とする。
本発明による電流供給装置によれば、超電導磁石を冷却する液体ヘリウムや冷凍機などの冷却手段に対して通電時の発熱が及ぼす負荷を低減することができる。
本発明の第1実施形態による超電導装置及び電流供給装置の概略構成を示す図である。 本発明の第2実施形態による超電導装置及び電流供給装置の概略構成を示す図である。 本発明の第3実施形態による超電導装置及び電流供給装置の概略構成を示す図である。 本発明の第4実施形態による超電導装置及び電流供給装置の概略構成を示す図である。 本発明の第5実施形態による超電導装置及び電流供給装置の概略構成を示す図である。 本発明の第5実施形態による超電導装置及び電流供給装置の概略構成を示す図である。 従来の超電導装置及び電流リードの概略構成を示す図である。 従来の超電導装置及び電流リードの概略構成を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を具体化した一例であって、その具体例をもって本発明の構成を限定するものではない。従って、本発明の技術的範囲は、本実施形態に開示内容に限定されるものではない。また、以下に説明する各実施形態において、同一の構成部材には、同一の符号及び同一の名称を付すこととする。従って、同一の符号及び同一の名称が付された構成部材については、同じ説明を繰り返さない。
[第1実施形態]
図1を参照して、本発明の第1実施形態による電流供給装置10について説明する。
まず、図1を参照しながら、本実施形態による電流供給装置10の概略を説明する。図1は、MRI(磁気共鳴画像)装置やNMR(核磁気共鳴)装置などに用いられる磁場発生装置である超電導装置1の概略構成と、超電導装置1に設けられる電流供給装置10の概略構成を示す図である。
まず、図1を参照して、超電導装置1の構成を説明する。
超電導装置1は、収納容器2と、収納容器2に収納された超電導コイル3と、超電導コイル3を超電導転移温度以下に冷却する冷却手段4とを有する。
収納容器2は、例えば薄肉のステンレス鋼など、機械強度及び耐腐食性に優れた材料で形成された中空の容器である。収納容器2は、後に詳述する超電導コイル3を収納すると共に冷却手段4も収納し、これによって、収納容器2内の超電導コイル3が超電導転移温度以下にまで冷却される。
超電導転移温度とは、絶対温度にして数K(ケルビン)といった極低温である。従って、ステンレス鋼など熱伝導性の高い材料で形成された収納容器2を室温に置いた場合、室温から収納容器2内へ熱が侵入するので、収納容器2の内部を超電導転移温度以下に保つのは困難である。そこで収納容器2は、外表面が室温の大気と触れないように、内部が真空となった真空容器(図示せず)内に保持される。
収納容器2は、真空容器内で、真空容器との間に真空の空間を隔てて保持されている。つまり収納容器2と真空容器は、いわゆる魔法瓶の構造を形成しており、収納容器2と室温とは真空容器による真空の空間を隔てて断熱される。
超電導コイル3は、超電導体(超電導物質)からなる線材を巻回して得られるコイルであり、収納容器2内に収容される。超電導転移温度以下で超電導コイル3に電流が供給されると、供給された電流は、いわゆる永久電流として電気抵抗がほぼゼロ0となった超電導コイル3を流れ続ける。超電導コイル3は、この永久電流によって磁場を発生する。
また、超電導コイル3は、収納容器2の外部から電流の供給を受けるための導線(ケーブル)5と、ケーブル5の先端に設けられた端子6とを有しており、ケーブル5及び端子6とも収納容器2内に収納される。このケーブル5と端子6も、超電導コイル3と同様に超電導体から形成されるのが好ましい。
冷却手段4は、例えば、沸点4.2Kのヘリウムが液化された液体ヘリウムである。冷却手段4である液体ヘリウムは、超電導コイル3を収納する収納容器2内に注入される。図1に示すように、液体ヘリウムを超電導コイルが完全に浸漬されるまで注入することで、例えば4Kといった超電導転移温度以下にまで超電導コイル3を冷却することができる。このとき、超電導コイル3のケーブル5と端子6も液体ヘリウムに浸漬されるのが望ましい。
次に、図1を参照して、本実施形態による電流供給装置10について説明する。
電流供給装置10は、電流リードとも呼ばれ、超電導コイル3に電気的に接続されて、超電導装置1の外部の電源から超電導コイル3へ電流を供給するものである。電流供給装
置10は、収納容器2の外部から供給される冷却媒体によって電流供給装置10自体を冷却する冷却装置を備え、通電によって生じるジュール熱を収納容器2の外へ取り除くことができる。
電流供給装置10は、銅などの良導電性の金属で形成された長尺又は棒状の通電部7、超電導コイル3のケーブル5の端子6と接続することで通電部7と超電導コイル3を電気的に接続する結合端子8、及び通電部7を収納する外容器9を備えている。なお、以下の説明において、通電部7と結合端子8をまとめて第1の通電部という。
図1に示すように、通電部7は、長手方向に沿った一端に結合端子8が接合されており、他端は電源に接続される。
一方、外容器9は、ステンレス鋼や樹脂など機械強度及び耐腐食性に優れた材料によって、内部に通電部7よりも大きな径の空洞を有する中空の管状(又は筒状)に形成されている。外容器9は、一方側の端部に、通電部7に接合された結合端子8によって気密に閉鎖できる形状の開口11を有し、他方側の端部に、通電部の径とほぼ同じ径の開口12を有している。
さらに外容器9は、通電部7の径とほぼ同じ径の開口12が形成された端部側の側面に、2つの開口13,14を有している。これら2つの開口13,14は、外容器9の径方向において互いにほぼ反対側となる位置に形成されている。
このように構成された外容器9内に開口11から通電部7を挿入し、電源に接続される通電部7の端部を外容器9の開口12に貫通させると共に、外容器9の開口11を結合端子8によって気密に閉鎖する。これによって、外容器9は、図1に示すように、通電部7との間に冷却媒体を導入して通電部7を冷却する空間である冷却空間15を形成し、外容器9の側面に形成された2つの開口13,14によって冷却空間15と外容器9の外部とが連通した冷却装置が構成される。これら2つの開口13,14のうち一方の開口13は、収納容器2の外部から供給される液体窒素などの冷却媒体を冷却空間15に導入する導入口(以下、導入口13という)であり、他方の開口14は、冷却空間15に導入された冷却媒体を収納容器2の外部に排出する排出口(以下、排出口14という)である。
このように、本実施形態による電流供給装置10は、収納容器2の外部から供給される冷却媒体によって電流供給装置10自体を冷却する冷却装置を備え、通電によって生じるジュール熱を収納容器2の外へ取り除くことができる。
以下、上述の構成を有する電流供給装置10の動作について説明する。
まず、超電導コイルに3電流を供給するための準備として、電流供給装置10の外容器9から突き出した通電部7に電源を接続し、図1に示すように、電流供給装置10を結合端子8側から収納容器2に挿入する。挿入された電流供給装置10の結合端子8は、超電導コイル3のケーブル5の先端に取り付けられた端子6に接続される。その後、電源から電流供給装置10に電流を供給すると超電導コイル3が励磁されるが、この際、電流が流れる電流供給装置10の通電部7は、通電部7の電気抵抗によるジュール熱で温度が上昇する。通電部7の温度の上昇が大きくなると、通電部7の電気抵抗値も上昇して発熱量がさらに増えるという、いわゆる熱暴走状態が発生し通電部7が溶断することがある。
そこで、電流供給装置10に電流を供給する前に、超電導コイル3を冷却する液体ヘリウムとは別の冷却媒体(例えば、液体ヘリウムより安価な液体窒素など)を、予め電流供給装置10の外容器9の導入口13から導入し、冷却空間15を該冷却媒体で満たしておく。この冷却空間15を満たす冷却媒体によって、通電部7が発生するジュール熱は吸収され、ジュール熱を吸収した冷却媒体は気化して、電流供給装置10の外容器9の排出口14から蒸発する。この蒸発によって冷却空間15内の冷却媒体は減少するが、減少した分は外容器9の導入口13から補充すればよい。
上述のとおり、本実施形態による電流供給装置10を用いれば、通電部7が発生するジュール熱を、超電導コイル3を収納する収納容器2の外から供給された冷却媒体によって取り除くことができる。つまり、超電導コイル3を冷却する冷却媒体とは別の冷却媒体によって、通電部7が発生するジュール熱を収納容器2の外へ取り除くことができる。従って、本実施形態による電流供給装置10によれば、通電時において電流供給装置10の通
電部7が発生したジュール熱の収納容器2内への侵入を抑制できるだけでなく、非通電時においても、冷却空間15を液体窒素などで満たしておけば、通電部7を介する室温からの熱の侵入を抑制することができる。その結果、超電導コイル3を冷却するための液体ヘリウムの冷却能力が電流供給装置10の冷却に取られることがなくなり、高価な液体ヘリウムの蒸発を抑制することができる。
[第2実施形態]
図2を参照して、本発明の第2実施形態による電流供給装置20について説明する。本実施形態による電流供給装置20は、第1実施形態による電流供給装置10の構成とほぼ同様の構成を有している。
図2に示すように、本実施形態による電流供給装置20は、第1実施形態による電流供給装置10とほぼ同様の構成を有しているが、電流供給装置10の通電部7とは異なる構成の通電部21を有している。従って、以下の説明では、本実施形態による電流供給装置20の通電部21の構成について説明する。なお、本実施形態による電流供給装置20における通電部21以外の構成は、第1実施形態による電流供給装置10の構成と同様である。
通電部21は、第1実施形態による通電部7の外表面にフィン22等の突起を有する部材であり、銅などの良導電性の金属で形成された長尺又は棒状の形状を有する。通電部21が外表面に有するフィン22は、例えばドリル刃やネジ山のように、通電部21の長手方向に向かって連続的に形成された螺旋状の突起である。
図2に示すように、フィン22が形成する螺旋形状のピッチは任意であるが、通電部21の長手方向に沿った軸心方向に対するフィン22の傾き、又は通電部21の長手方向に垂直な方向に対するフィン22の傾きが20°〜60°となるように、フィン22の螺旋形状が形成されているとよい。なお、フィン22の肉厚は、電流供給装置20の外容器9内における温度変化や冷却媒体の流れなどによっては容易に変形しない程度の強度が確保できる厚みがあればよい。
本実施形態による電流供給装置20は、上述の構成を有する通電部21を外容器9に収納することで構成される。
通電部21が螺旋状のフィン22を有することによって、冷却空間15を満たす冷却媒体に流れを付与することができるので、電流供給装置20は、第1実施形態による電流供給装置10の動作とほぼ同様の動作で、通電部21が発生するジュール熱を効率よく取り除くことができる。従って、本実施形態による電流供給装置20によれば、通電時において電流供給装置20の通電部21が発生したジュール熱の収納容器2内への侵入を抑制できるだけでなく、非通電時においても、冷却空間15を液体窒素などで満たしておけば、通電部21を介しての室温からの熱の侵入を抑制することができる。その結果、超電導コイル3を冷却するための液体ヘリウムの冷却能力が電流供給装置20の冷却に取られることがなくなり、高価な液体ヘリウムの蒸発を抑制することができる。
[第3実施形態]
図3を参照して、本発明の第3実施形態による電流供給装置30について説明する。本実施形態による電流供給装置30は、第1実施形態による電流供給装置10の構成とほぼ同様の構成を有している。
具体的には、図3に示すように、本実施形態による電流供給装置30は、第1実施形態による電流供給装置10の通電部7と同様の構成の通電部7を有しているが、第1実施形態による外容器9の代わりに、通電部(第1の通電部)7とは別の通電部(第2の通電部)31を有している。つまり、本実施形態による電流供給装置30は、通電部7と通電部31の2つの通電部を有しており、通電部31が第1実施形態による外容器9の機能も兼ねている。従って、以下の説明では、本実施形態による通電部31の構成について説明する。なお、本実施形態による電流供給装置30における通電部31以外の構成は、第1実施形態による電流供給装置10の構成とほぼ同様である。
通電部31は、銅などの良導電性の金属からなり、内部に通電部7よりも大きな径の空洞を有する中空の管状(又は筒状)に形成されている。通電部31は、第1実施形態によ
る外容器9と同様に、一方側の端部に開口11を有すると共に、他方側の端部にも開口12を有し、さらに、他方側の端部側の側面に導入口13と排出口14の2つの開口を有している。
このように構成された通電部31内に開口11から通電部7を挿入し、電源に接続される通電部7の端部を通電部31の開口12に貫通させると共に、通電部31の開口11を結合端子8によって気密に閉鎖する。これによって、通電部31は、図3に示すように、第1実施形態による外容器9と同様に冷却空間15を形成し、通電部31の側面に形成された導入口13と排出口14によって冷却空間15と通電部31の外部とが連通した冷却装置が構成される。
上述の本実施形態による電流供給装置30は、2つの通電部7,31を有しているので、いわば2つの電流供給装置を一体にしたものであるといえるが、冷却装置の数が通電部の数よりも少なくて済む構成を有している。従って、電流供給装置30は、超電導コイル3に大きな電流を供給するために電流供給装置を大型化する場合であっても、外形寸法の増大を抑制できる構成を有するといえる。
加えて、本実施形態による電流供給装置30は、第1実施形態による電流供給装置10の動作とほぼ同様の動作で、2つの通電部7,31が発生するジュール熱を、超電導コイル3を収納する収納容器2の外から供給された冷却媒体によって取り除くことができる。つまり、超電導コイル3を冷却する冷却媒体とは別の冷却媒体が供給された1つの冷却装置によって、2つの通電部7,31が発生するジュール熱を同時に収納容器2の外へ取り除くことができる。
従って、本実施形態による電流供給装置30によれば、通電時において電流供給装置30の通電部7,31が発生したジュール熱の収納容器内への侵入を抑制できるだけでなく、非通電時においても、冷却空間15を液体窒素などで満たしておけば、通電部7,31を介しての室温からの熱の侵入を抑制することができる。その結果、超電導コイル3を冷却するための液体ヘリウムの冷却能力が電流供給装置30の冷却に取られることがなくなり、高価な液体ヘリウムの蒸発を抑制することができる。
尚、通電部31の外周面は絶縁性の被膜などで覆われていることが望ましい。また、2つの通電部7,31を流れる電流の向きは、互いに同じ方向でも異なる方向でも構わない。しかし、電流の向きが異なる場合は、結合端子8を、通電部7が接続する部材と通電部31が接続する部材の少なくとも2つの部材で構成し、それぞれ異なる通電部に接続する2つの部材を互いに絶縁すべきである。
[第4実施形態]
図4を参照して、本発明の第4実施形態による電流供給装置40について説明する。
まず、図4を参照しながら、本実施形態による超電導装置41の概略を説明する。図4は、MRI(磁気共鳴画像)装置やNMR(核磁気共鳴)装置などに用いられる磁場発生装置である超電導装置41の概略構成と、超電導装置41に設けられる電流供給装置40の概略構成を示す図である。
まず、図4を参照して、超電導装置41の構成を説明する。
超電導装置41は、収納容器2と、収納容器2に収納された超電導コイル3と、収納容器2の外表面が室温の大気と触れないように収納容器2を内部に保持する真空容器42と、超電導コイル3を超電導転移温度以下に冷却する冷却手段43とを有する。本実施形態による収容容器2及び超電導コイル3は、それぞれ第1実施形態で説明した収容容器2及び超電導コイル3と同様の構成であるので説明を省略する。
真空容器42は、収納容器2と同様に、例えば薄肉のステンレス鋼など、機械強度及び耐腐食性に優れた材料で形成された中空の容器であり、超電導コイル3を収納する収納容器2を内部に保持する。真空容器42は、内部が超電導転移温度以下といった極低温となる収納容器2の外表面が室温の大気と触れないように、真空に保った内部に収納容器2を保持する。
冷却手段43は、例えば、GM(ギフォード・マクマホン)冷凍機などの極低温冷凍機(以下、単に冷凍機という)である。冷却手段43である冷凍機(以下、冷凍機43とい
う)は、棒状かつ長尺であって、一端側にモーター等を含む駆動部44が設けられ、さらに、駆動部44から他端に向かう中途部に熱交換を行う第1段ステージ45を有し、他端側に第2段ステージ46を有する2段構成となっている。第1段ステージ45は、例えば30K程度にまで冷却可能な熱交換部であり、第2段ステージ46は、4K程度にまで冷却可能な熱交換部である。
図4に示すように、冷凍機43は、真空容器42の外部から真空容器42と収納容器2を貫通して、第2段ステージ46を収納容器2の内部で保持している。冷凍機43の駆動部44は真空容器42の貫通孔の周囲で気密に保持され、第1段ステージ45は収納容器2に密に接続され、第2段ステージ46は収納容器2の内部で超電導コイル3に密に接続されている。図4に示すように、超電導コイル3が第2段ステージ46に接続されることで、例えば4Kといった超電導転移温度以下にまで超電導コイル3を冷却することができる。
本実施形態による電流供給装置40は、上述の構成の超電導装置41に設けられるものである。図4を参照して、本実施形態による電流供給装置40について説明する。
電流供給装置40は、冷凍機43と同様に、真空容器42の外部から真空容器42と収納容器2を貫通して収納容器2内の超電導コイル3に接続され、電源からの電流を超電導コイル3に供給するためのものである。電流供給装置40は、銅などの良導電性の金属で形成された通電部47であるワイヤ(以下、ワイヤ47という)と、ワイヤ47の先端に設けられ超電導コイル3に接続される酸化物超電導端子48とを有している。酸化物超電導端子48は、超電導コイル3と同様の超電導体(超電導物質)で形成される端子である。ワイヤ47において酸化物超電導端子48が接続されていない反対側の端部には、真空容器42の外部に配置されて電源と接続される端子49が設けられている。
さらに、電流供給装置40は、端子49と酸化物超電導端子48の間のワイヤ47を全長にわたって内包しつつ収納する外容器50を有している。
外容器50は、例えばステンレス鋼や樹脂などの機械強度及び耐腐食性に優れた材料によって形成されており、図4に示すように、電流供給装置40が超電導装置41に設けられたときのワイヤ47の取り回しに合わせた湾曲形状に予め成形されるか、電流供給装置40の取り付け時に変形可能な程度の可撓性を有していると好ましい。
さらに、外容器50は、端子49側の側面に2つの開口51,52を有している。これら2つの開口51,52は、外容器50の径方向において互いにほぼ反対側となる位置に形成されている。
このように構成された外容器50と端子49を気密に接合し、また外容器50と酸化物超電導端子48を気密に接合すれば、外容器50は、図4に示すように、ワイヤ47との間に冷却媒体を導入してワイヤ47を冷却する空間である冷却空間53を形成し、外容器50の側面に形成された2つの開口51,52によって冷却空間53と外容器の外部とが連通した冷却装置が構成される。これら2つの開口51,52のうち一方の開口51は、真空容器42の外部から供給される液体窒素などの冷却媒体を冷却空間53に導入する導入口(以下、導入口51という)であり、他方の開口52は、冷却空間53に導入された冷却媒体を真空容器42の外部に排出する排出口(以下、排出口52という)である。
図4に示すように、この電流供給装置40を、真空容器42及び収納容器2内に酸化物超電導端子48から挿入し、酸化物超電導端子48を収納容器2内の超電導コイル3に接続する。また、導入口51及び排出口52を真空容器42の外側に保持した状態で外容器50と真空容器42を気密に接合する。
上述のように超電導装置41に対して電流供給装置40を設ければ、真空容器42の外部から冷却空間53に供給される冷却媒体によって、通電によってワイヤ47に生じるジュール熱を真空容器42の外へ取り除くことができる。
ここで、電流供給装置40のワイヤ47のみに注目すると、電流供給装置40のワイヤ47は室温と酸化物超伝導端子48をつなぐものであるので、非通電時においては良導電性のワイヤ47を通じて室温側から収納容器2内へ熱が流入する。この室温から流入する熱の量は、ワイヤ47の断面積に比例し、長さに反比例する。通電時においてワイヤ47
が発するジュール熱も収納容器2内へ侵入する。このジュール熱の量は、ワイヤ47の抵抗値に比例するが、この抵抗値はワイヤ47の長さに比例し、断面積に反比例する。つまり、ジュール発熱を小さくするために、ワイヤ47の断面積を大きくすると共に長さを短くすると、室温からの入熱が大きくなる。その逆に、ワイヤ47の断面積を小さくすると共に長さを長くすると、室温からの入熱は小さくなるが、ジュール発熱が大きくなる。室温からの入熱とジュール発熱は、いわゆるトレードオフの関係となる。
従来であれば、上述のようなワイヤ47から収納容器2内へ侵入する熱量を加味し、熱の侵入があった場合でも励磁中の超電導コイル3が常に超電導転移温度以下となるように、ワイヤ47の径や長さ、さらに冷凍機43の冷凍能力を決定しなくてはならなかった。しかし、本実施形態による電流供給装置40を用いれば、ワイヤ47から収納容器2内へ侵入する熱がほぼ無くなるので、超電導コイル3を超電導転移温度以下に維持するために必要な最低限の冷凍能力を有する小型冷凍機を採用することができる。安価な小型冷凍機を採用できるということは、超電導装置41の製造コストの引き下げや、超電導装置41の小型化が可能になるという効果を生む。
また、本実施形態による電流供給装置40を用いれば、ワイヤ47が発生するジュール熱を、超電導コイル3を収納する収納容器2の外から供給された冷却媒体によって取り除くことができる。つまり、超電導コイル3を冷却する冷凍機43とは別の冷却媒体によって、ワイヤ47が発生するジュール熱を真空容器42及び収納容器2の外へ取り除くことができる。従って、本実施形態による電流供給装置40によれば、通電時において電流供給装置40のワイヤ47が発生したジュール熱の収納容器2内への侵入を抑制できるだけでなく、非通電時においても、冷却空間53を液体窒素などで満たしておけば、通電部ワイヤ47を介しての室温からの熱の侵入を抑制することができる。その結果、超電導コイル3を冷却するための冷凍機43の冷却能力が電流供給装置40の冷却に取られることがなくなり、安価な小型冷凍機を採用した超電導装置41を実現することができる。
[第5実施形態]
図5及び図6を参照して、本発明の第5実施形態による電流供給装置60について説明する。まず、図5を参照しながら、本実施形態による超電導装置61の概略を説明する。図5は、MRI(磁気共鳴画像)装置やNMR(核磁気共鳴)装置などに用いられる磁場発生装置である超電導装置61の概略構成と、超電導装置61に設けられる電流供給装置60の概略構成を示す図である。
図5を参照して、超電導装置61の構成を説明する。本実施形態による超電導装置61において、冷凍機43、真空容器42、収納容器2、及び超電導コイル3の構成は、第4実施形態による冷凍機43、真空容器42、収納容器2、及び超電導コイル3の構成と同様である。以下、本実施形態による超電導装置61の構成について説明する。
超電導装置61の超電導コイル3には、超電導装置61の外部から超電導コイル3へ電流を供給するためのリード線62が設けられている。リード線62は、超電導コイル3に接続される極低温側リード63、超電導装置61の真空容器42に接続される室温側リード64、及び極低温側リード63と室温側リード64を電気的に結合する結合素子65を有している。
図5に示すように、リード線62は、極低温側リード63が超電導コイル3に接続され、室温側リード64が真空容器42に設けられた端子66に接続され、さらに結合素子65が冷凍機43に接合されることで、超電導装置61内に設けられる。ここで、真空容器42に接続された室温側リード64は、真空容器42を貫通して真空容器42外に突出した端子66に接続され、端子66を介して超電導装置61の外部の電源から供給される電流を受けることができる。また、冷凍機43に接続された結合素子65は、いわゆる熱アンカーとして機能するものであり、真空容器42の外部の室温から室温側リード64を伝わって侵入する熱を冷凍機43へ誘導することで、超電導コイル3への室温の伝導を抑制する。
図5において、室温側リード64が接続される端子66が、真空容器42の外表面から内部へ一段後退したステージに設けられているが、必ずしも一段後退したステージに設け
る必要はなく、真空容器42の外表面に突出するように端子66を設けてもよい。
本実施形態による電流供給装置60は、上述の構成の超電導装置61に設けられるものである。図5を参照して、本実施形態による電流供給装置60について説明する。
電流供給装置60は、銅などの良導電性の金属で形成された長尺又は棒状の通電部67、及びリード線62の端子66に対して着脱自在の結合端子である着脱部68を有し、さらに、通電部67及び着脱部68を収納する外容器69を有する。ここで、図5に示すように、通電部67の一端には着脱部68が接合され、通電部67及び着脱部68で第1の通電部を構成している。
外容器69は、室温側リード64が接続される端子66のうち真空容器42の外表面から突出した部分を気密に収納するものであり、端子66の側方側を取り囲む側壁70と、側壁70の開口を気密に封鎖する昇降板71を有する。
側壁70は、図5に示すように、伸縮可能な筒状の部材であって、端子66の側方を包囲することで端子66を真空容器42の内部から隔離する固定壁72と、例えば蛇腹(アコーディオン)状に形成されて、固定壁72の延長として真空容器42の内部から外部に向かう方向に沿って伸縮自在な伸縮壁73とを有する。固定壁72と伸縮壁73は、一体に形成されて端子66を包囲する一つの空間を形成するか、又は、図5に示すように互いに真空容器42に接続されて端子66を包囲する一つの空間を形成する。これによって、固定壁72と伸縮壁73は、真空容器42の外表面へ向かって突出した端子66を、真空容器42の内部又は周囲の環境から隔離する側壁70となり、真空容器42の外部に向かって開放された開口を形成する。
昇降板71は、真空容器42や収納容器2とほぼ同じ材質の平板であり、端子66を包囲する側壁70の開口を気密に閉鎖することで固定壁72と伸縮壁73が形成する空間を閉じ、外容器69を形成するものである。外容器69を形成する昇降板71は、端子66と対向する位置に、通電部67を挿入可能な貫通孔を有している。この昇降板71の貫通孔に通電部67を挿通させて該貫通孔で気密に固定し、通電部67に接合された着脱部68を外容器69内の端子66に向けて、昇降板71を側壁70の開口に気密に固定する。これによって、昇降板71は、側壁70の伸縮に合わせて真空容器42に近づいたり、真空容器42から離れたりといった昇降運動が可能となる。
図5に示すように、以上に説明した側壁70と昇降板71によって、端子66、通電部67、及び着脱部68を内包する外容器69が構成される。この外容器69の昇降板71には、超電導装置61の外部から外容器69内に液体窒素などの冷却媒体を導入する導入口74が設けられ、側壁70には、外容器69内に導入された冷却媒体を排出すると共に、排気ポンプ(図示せず)等によって外容器69内を排気するための排出口75が設けられている。導入口74及び排出口75を有する外容器69は、導入口74から冷却媒体が注入されたときに、通電部67及び着脱部68からなる第1の通電部と外容器69との間に冷却媒体を導入して第1の通電部を冷却する冷却空間76を形成し、外容器69に形成された導入口74及び排出口75によって冷却空間76と外容器69の外部とが連通した冷却装置が構成される。
上述のように構成された外容器69は、通電部67及び着脱部68からなる第1の通電部と共に本実施形態による電流供給装置60を構成することとなる。
以下、図5及び図6を参照して、上述の構成を有する電流供給装置60の動作について説明する。
まず、図6に示すように、超電導コイル3に電流を供給するための準備として、通電部67を電源に接続し、電流供給装置60の昇降板71を降下させて着脱部68を端子66に接続する。その後、電源から電流供給装置60に電流を供給する前に、液体窒素などの冷却媒体を昇降板71の導入口74から導入し、冷却空間76を該冷却媒体で満たしておく。
冷却空間76が冷却媒体で満たされた後、電源から電流供給装置60への電流の供給を開始すると、主に通電部67及び着脱部68の電気抵抗によってジュール熱が発生するが、冷却空間76を満たす冷却媒体によってジュール熱は吸収される。
超電導コイル3が励磁されると、電流供給装置60への電流の供給を停止して、図5に示すように昇降板71を上昇させて端子66から着脱部68を切り離す。着脱部68が切り離されれば、排出口75から液体窒素が排出され、排気ポンプによって外容器69内が真空となるまで排気される。
上述のとおり、本実施形態による電流供給装置60を用いれば、通電部67及び着脱部68が発生するジュール熱を、超電導コイル3を収納する収納容器2の外から供給された冷却媒体によって取り除くことができる。つまり、超電導コイル3を冷却する冷却媒体とは別の冷却媒体によって、通電部67及び着脱部68が発生するジュール熱を収納容器2の外へ取り除くことができる。また、非通電時には、着脱部68が端子66から切り離されると共に、外容器69内が真空となるので、着脱部68は端子66から電気的に絶縁されるだけでなく、熱的にも絶縁される。
従って、本実施形態による電流供給装置60によれば、通電時において電流供給装置60の通電部67及び着脱部68が発生したジュール熱の収納容器内への侵入を抑制できるだけでなく、非通電時においても、通電部67及び着脱部68を介しての室温からの熱の侵入を抑制することができる。その結果、超電導コイル3を冷却するための冷凍機43の冷却能力が、電流供給装置60の冷却に取られることがなく、且つ室温から侵入する熱の吸収に取られることもなくなるので、安価な小型冷凍機を採用した超電導装置61を実現することができる。
ところで、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、動作条件や測定条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
1 超電導装置
2 収納容器
3 超電導コイル
4 冷却手段
5 ケーブル
6,49,66 端子
7,21,31 通電部
8 結合端子
9,50,69 外容器
10,20,30,40,60 電流供給装置
11,12 開口
13,51,74 導入口
14,52,75 排出口
15,53,76 冷却空間
22 フィン
41,61 超電導装置
42 真空容器
43 冷凍機
44 駆動部
45 第1段ステージ
46 第2段ステージ
47 ワイヤ
48 酸化物超電導端子
62 リード線
63 極低温側リード
64 室温側リード
65 結合素子
67 通電部
68 着脱部
70 側壁
71 昇降板
72 固定壁
73 伸縮壁

Claims (4)

  1. 収納容器と、前記収納容器に収納された超電導コイルと、前記超電導コイルを超電導転移温度以下に冷却する冷却手段とを有する超電導装置に設けられ、前記超電導コイルに電気的に接続されて電流を外部から供給する電流供給装置であって、
    前記電流供給装置は、前記収納容器の外部から供給される冷却媒体によって前記電流供給装置を冷却する冷却装置と、
    前記収納容器の外部と前記超電導装置との間で電流を導通する第1の通電部を備え、
    前記冷却装置は、
    前記第1の通電部を格納すると共に、前記第1の通電部との間に前記冷却媒体を導入する冷却空間を有する外容器と、
    前記収納容器の外部から供給される冷却媒体を前記冷却空間に導入する導入口と、
    前記冷却空間に導入された冷却媒体を前記収納容器の外部に排出する排出口と、を備え、
    前記導入口と前記排出口は、外容器の径方向において互いに反対側となる位置に形成されていて、
    前記冷却媒体は、液体であって、前記導入口から前記冷却空間に導入され、冷却後、気化して、前記排出口から前記収納容器の外部に排出される構成とされている
    ことを特徴とする電流供給装置。
  2. 前記第1の通電部は、前記冷却空間において、前記外容器に向かって突出するフィンを有することを特徴とする請求項に記載の電流供給装置。
  3. 前記外容器は、第1の通電部を収容すると共に、前記収納容器の外部と前記超電導装置との間で電流を導通し、前記第1の通電部との間に前記冷却媒体を導入する冷却空間を形成する第2の通電部であることを特徴とする請求項に記載の電流供給装置。
  4. 前記第1の通電部は、超電導コイルに対して着脱自在となるための着脱部を有し、
    前記外容器の冷却空間は、前記第1の通電部の着脱部を気密に収納することを特徴とする請求項に記載の電流供給装置。
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