JP5469782B1 - 超電導マグネットの冷却方法および超電導マグネット - Google Patents

超電導マグネットの冷却方法および超電導マグネット Download PDF

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Abstract

冷凍機の先端部を伝熱部材(180)の接触部(182)に接触させることにより、伝熱部材(180)を通じて冷凍機と超電導コイル(110)とを熱的に接続して超電導コイル(110)を極低温まで冷却する工程(S100)と、上記冷却する工程(S100)後に、冷凍機の先端部を伝熱部材(180)の接触部(182)に対して非接触にする工程(S110)と、上記非接触にする工程(S110)後に、ヘリウム槽(120)内に液体ヘリウム(130)を注入する工程(S120)とを備える。

Description

本発明は、超電導マグネットの冷却方法および超電導マグネットに関する。
停電しても超電導コイルのクエンチが起こりにくい伝導冷却式超電導磁石装置の構成を開示した先行文献として、特開2009−32758号公報(特許文献1)がある。
特許文献1に記載された伝導冷却式超電導磁石装置は、極低温用冷凍機と、冷媒の入った容器と、この冷媒に浸漬された超伝導コイルと、上記容器と極低温用冷凍機の両方に熱接触し、両者の間の熱伝導を行なわせる伝熱手段とを備える。
伝導冷却式超電導磁石装置においては、極低温用冷凍機が稼動しているときには、容器と極低温用冷凍機の間の熱伝導を伝熱手段を介して行なって容器を冷却するようにしている。極低温用冷凍機の運転が停止したときには、伝熱手段に設けた遮断手段によって容器と極低温用冷凍機の間の熱伝導を遮断して、外界から伝熱手段を介して熱が容器に流入することにより冷媒が蒸発することを防止している。
特開2009−32758号公報
特許文献1には、超電導コイルと冷凍機の両方に熱接触し、両者の熱伝導を行なわせる伝熱手段、および、超電導コイルと冷凍機の間との熱伝導が遮断できるように、伝熱手段に設けた遮断手段が記載されているが、それらの具体的な構成は記載されていない。
また、仮にヘリウム槽内に可動部材からなる伝熱スイッチを配置した場合、伝熱スイッチが氷結して動作しない恐れがあり、超電導コイルと冷凍機との間の熱伝導を安定して遮断することができない。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、冷凍機の停止時において冷凍機を通じた熱侵入を安定して抑制できる、超電導マグネットの冷却方法および超電導マグネットを提供することを目的とする。
本発明に基づく超電導マグネットの冷却方法は、内部に液体ヘリウムを貯留するヘリウム槽と、ヘリウム槽内に収納されて液体ヘリウムに浸漬される超電導コイルと、ヘリウム槽を収納する真空容器と、真空容器に着脱自在に固定され、先端部がヘリウム槽内に位置する冷凍機と、ヘリウム槽内に位置し、超電導コイルに接触して熱的に接続され、かつ、冷凍機の先端部と接触可能な接触部を有する伝熱部材とを備える超電導マグネットの冷却方法である。超電導マグネットの冷却方法は、冷凍機の先端部を伝熱部材の接触部に接触させることにより、伝熱部材を通じて冷凍機と超電導コイルとを熱的に接続して超電導コイルを極低温まで冷却する工程と、上記冷却する工程後に、冷凍機の先端部を伝熱部材の接触部に対して非接触にする工程と、上記非接触にする工程後に、ヘリウム槽内に液体ヘリウムを注入する工程とを備える。
本発明によれば、冷凍機の停止時において冷凍機を通じた熱侵入を安定して抑制できる。
本発明の実施形態1に係る超電導マグネットにおいて、超電導コイルを極低温まで冷却する際の状態を示す断面図である。 図1の状態の冷凍機を拡大して示す断面図である。 同実施形態に係る超電導マグネットにおいて、冷凍機による超電導コイルの冷却を終えて液体ヘリウムを注入した状態を示す断面図である。 図3の状態の冷凍機を拡大して示す断面図である。 同実施形態に係る超電導マグネットの冷却方法を示すフロー図である。 本発明の実施形態2に係る超電導マグネットにおいて、超電導コイルを極低温まで冷却する際の状態の冷凍機を拡大して示す断面図である。 同実施形態に係る超電導マグネットにおいて、冷凍機による超電導コイルの冷却を終えて液体ヘリウムを注入した状態の冷凍機を拡大して示す断面図である。
以下、本発明の実施形態1に係る超電導マグネットの冷却方法および超電導マグネットについて図面を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る超電導マグネットにおいて、超電導コイルを極低温まで冷却する際の状態を示す断面図である。図2は、図1の状態の冷凍機を拡大して示す断面図である。なお、図1においては、伸展部材を図示していない。また、図2においては、伸展する前の伸展部材を図示している。
図3は、本実施形態に係る超電導マグネットにおいて、冷凍機による超電導コイルの冷却を終えて液体ヘリウムを注入した状態を示す断面図である。図4は、図3の状態の冷凍機を拡大して示す断面図である。
図1〜4に示すように、本発明の実施形態1に係る超電導マグネット100は、内部に液体ヘリウム130を貯留するヘリウム槽120と、ヘリウム槽120内に収納されて液体ヘリウム130に浸漬される超電導コイル110と、ヘリウム槽120を収納する真空容器150とを備える。本実施形態においては、ヘリウム槽120と真空容器150との間に、熱シールド140が配置されている。
また、超電導マグネット100は、真空容器150の外部とヘリウム槽120の内部とを連通させるように、真空容器150からヘリウム槽120にわたって設けられた筒状部160と、筒状部160内に挿通されて真空容器150に着脱自在に固定され、先端部がヘリウム槽120内に位置する冷凍機と、ヘリウム槽120内に位置し、超電導コイル110に接触して熱的に接続された伝熱部材180とを備える。伝熱部材180は、筒状部160の下方に位置して冷凍機の先端部と接触可能な接触部182を有する。
以下、超電導マグネット100の各構成について詳細に説明する。
超電導コイル110は、ニオブチタン合金からなる超電導線からなり、ヘリウム槽120の内部の底面上にソレノイド状に巻き回されている。ただし、超電導線の材料は、ニオブチタン合金に限られず、たとえば、ニオブ錫合金でもよい。超電導マグネット100は、複数の超電導コイル110を有する。超電導コイル110に図示しない外部電源から電流が流れることにより、磁場発生領域に矢印10で示す向きの磁場が発生する。
ヘリウム槽120は、側面視において略円環状の外形を有してステンレス鋼から形成されている。ただし、ヘリウム槽120の材料は、ステンレス鋼に限られず、剛性の高い材料であればよい。
上記のように、ヘリウム槽120は、超電導コイル110の巻枠としての機能を有する。超電導コイル110には大きな電磁力が作用する。そのため、ヘリウム槽120は、超電導コイル110に作用する電磁力に抗して超電導コイル110を所定の位置に固定できるように、高い剛性を有する必要がある。
さらに、ヘリウム槽120の上部に、ヘリウム槽120内にヘリウムを供給するための配管161が接続されている。配管161の末端は、真空容器150の外側に位置している。配管161の末端に、配管161を開閉するためのバルブ162が設けられている。
熱シールド140は、側面視において略円環状の外形を有し、断面視においてヘリウム槽120の周りを囲んでいる。熱シールド140は、ヘリウム槽120に外部から熱輻射による熱が侵入することを抑制している。熱シールド140は、アルミニウムから形成されているが、熱シールド140の材料はこれに限られず、熱伝導率の高い材料であればよい。
真空容器150は、超電導コイル110、ヘリウム槽120および熱シールド140を収納している。真空容器150は、真空容器150の内部と外部とを真空断熱している。真空容器150は、側面視において略円環状の外形を有している。
上記のヘリウム槽120、熱シールド140および真空容器150によって、超電導コイル110への熱侵入を抑制する構造体であるクライオスタットが構成されている。本実施形態に係るクライオスタットにおいては、クライオスタットの内部温度が4Kである時のクライオスタット内への熱侵入量が0.6Wである。
上記のように、クライオスタットには、冷凍機を装着するための筒状部160が設けられている。筒状部160の上端は真空容器150の開口端と接続され、筒状部160の下端はヘリウム槽120の開口端に接続されている。
本実施形態に係る超電導マグネット100は、筒状部160の下端の直下に接触部182を有する伝熱部材180を有する。伝熱部材180は、複数の超電導コイル110にそれぞれ接触して熱的に接続された複数の接続部181を含む。ただし、伝熱部材180と各超電導コイル110とは、絶縁紙を介して接しており、電気的には絶縁されている。伝熱部材180は、銅から形成されている。ただし、伝熱部材180の材料は、銅に限られず、熱伝導率の高い材料であればよい。
本実施形態においては、伝熱部材180の接触部182は、冷凍機の先端部と嵌合可能な形状を有する。具体的には、接触部182は、冷凍機の先端部の外形より僅かに大きな形状の凹部を有する。ただし、接触部182の形状は上記に限られず、冷凍機の先端部と接触可能であればよい。
本実施形態に係る冷凍機は、冷凍機本体170と、冷凍機本体170の先端に取り付けられた延設部材とを含む。冷凍機本体170は、ギフォード・マクマホン(GM)冷凍機である。冷凍機本体170の冷凍能力は、温度が4Kである時に1Wであり、クライオスタットへの熱侵入量(0.6W)に対して十分な冷凍能力を有している。ただし、冷凍機の種類は、GM冷凍機に限られず、たとえばパルス管冷凍機など他の冷凍機であってもよい。
冷凍機本体170は、2段の冷却ステージを有している。1段目の冷却ステージ171は、熱シールド140に接触している。2段目の冷却ステージ172は、延設部材と接続されている。2段目の冷却ステージ172および延設部材の各々は、略同一の直径を有する円柱状の外形を有している。延設部材は、銅から形成されているが、延設部材の材料はこれに限られず、熱伝導率の高い材料であればよい。
本実施形態においては、互いに長さの異なる2つの延設部材を選択的に用いる。具体的には、超電導コイル110を極低温まで冷却する際に図2に示す長尺の延設部材190を用い、冷凍機による超電導コイル110の冷却終了後に図4に示す短尺の延設部材192を用いる。
長尺の延設部材190の長さL1は、短尺の延設部材192の長さL2より長い。長尺の延設部材190はヒータ191を内蔵し、短尺の延設部材192はヒータ193を内蔵している。
図2,4に示すように、冷凍機を筒状部160内に装着した状態において、冷凍機本体170の先端は、ヘリウム槽120内に位置して、伝熱部材180の接触部182とは離間している。
図2に示すように、冷凍機本体170の先端に長尺の延設部材190が取り付けられて構成される長尺冷凍機は、その先端部と伝熱部材180の接触部182とが接触する長さを有する。
図4に示すように、冷凍機本体170の先端に短尺の延設部材192が取り付けられて構成される短尺冷凍機は、その先端部と伝熱部材180の接触部182とが非接触となる長さを有する。
本実施形態においては、冷凍機は、その先端部の表面に取り付けられた伸展部材199を有する。伸展部材199は、伝熱部材180の接触部182と冷凍機の先端部とが嵌合する際に伸展し、接触部182と先端部との間を埋める部材である。
本実施形態においては、伸展部材199は、インジウムから形成されたワイヤである。具体的には、インジウムのワイヤが、冷凍機の先端部になる延設部材190の端部に巻き付けられている。
ただし、伸展部材199の材料は、インジウムに限られず、鉛などの伸展性および熱伝導性の大きい材料であればよい。また、伸展部材199の形状は、ワイヤに限られず、シートであってもよい。
以下、上記の構成を有する超電導マグネット100の冷却方法について説明する。超電導マグネット100の冷却においては、超電導コイル110を常温から約4Kの極低温まで冷却する初期冷却と、初期冷却後に超電導コイル110の温度を極低温で維持するために超電導コイル110を冷却する定常冷却との2つの冷却状態がある。
図5は、本実施形態に係る超電導マグネットの冷却方法を示すフロー図である。図1,2,5に示すように、本実施形態に係る超電導マグネット100の冷却方法においては、初期冷却において、冷凍機の先端部を伝熱部材180の接触部182に接触させることにより、伝熱部材180を通じて冷凍機と超電導コイル110とを熱的に接続して超電導コイル110を極低温まで冷却する(S100)。
具体的には、図1,2に示すように、初期冷却においては、上記の長尺冷凍機を筒状部160に挿通して真空容器150に固定する。長尺冷凍機と真空容器150との間には、真空用のパッキン168が設けられている。真空用のパッキン168によって、外部からヘリウム槽120内への空気の流入が防止される。
長尺冷凍機の先端部と伝熱部材180の接触部182とが嵌合する際に、伸展部材199が長尺の延設部材190と接触部182との間で押しつぶされて伸展する。その結果、長尺冷凍機の先端部と伝熱部材180の接触部182との間は、伸展部材199によって埋められて熱的に密接する。
よって、冷凍機本体170の2段目の冷却ステージ172は、伝熱部材180および伸展部材199を通じて伝熱部材180と熱的に接続される。この状態で、真空容器150内を真空引きし、ヘリウム槽120内をヘリウムガスで充満させた後、冷凍機の運転を開始する。
冷凍機の先端部から伝熱部材180を通じて超電導コイル110が極低温まで冷却された段階で、初期冷却が完了する。初期冷却が完了した後、上記の定常冷却に移行する。定常冷却に移行する際には、まず、ヘリウム槽120内を1気圧のヘリウムガスで再度充満させた後、長尺冷凍機を真空容器150から取り外す。
次に、図3,4に示すように、長尺の延設部材190に換えて短尺の延設部材192を冷凍機本体170に取り付けて短尺冷凍機を構成する。その短尺冷凍機を筒状部160に挿通して真空容器150に固定する。このとき、真空用のパッキン168に換えて内圧用のパッキン169を、短尺冷凍機と真空容器150との間に配置する。内圧用のパッキン169によって、ヘリウム槽120内のヘリウムガスの外部への流出が防止される。
短尺冷凍機を真空容器150に固定した状態においては、短尺冷凍機の先端部と伝熱部材180の接触部182とは接触せずに離間している。このように、上記の初期冷却する工程(S100)後に、冷凍機の先端部を伝熱部材180の接触部182に対して非接触にする(S110)。これにより、冷凍機と伝熱部材180との熱的な接続が切り離される。
その後、冷凍機の運転を再開し、バルブ162を開いて配管161からヘリウム槽120内に液体ヘリウム130を注入する(S120)。液体ヘリウム130は、図示しない液面計により計測されたヘリウム槽120内の液体ヘリウム130の貯留量が所定の量に達するまで注入される。液体ヘリウム130の注入完了後、バルブ162を閉じる。
このように定常冷却に移行した後、ヘリウム槽120内において気化したヘリウムは、冷凍機によって冷却されて再び液化する。その結果、液体ヘリウム130による超電導コイル110の冷却が継続され、超電導コイル110の温度は極低温で維持される。
なお、上記のように、定常冷却時において、クライオスタットへの熱侵入量が0.6Wであるのに対して、冷凍機の冷凍能力は1Wであり0.4Wだけ余っている。冷凍機の冷凍能力が余剰である状態が継続すると、ヘリウム槽120内のヘリウムガスの液化が必要以上に進行してヘリウム槽120内の圧力が1気圧より低くなる。この状態は、ヘリウム槽120内に外部から空気が侵入しやすくなるため好ましくない。よって、本実施形態においては、短尺の延設部材192のヒータ193に0.4Wの電力を投入することにより、ヘリウム槽120内の圧力を一定に維持する。
上記のように、本実施形態に係る超電導マグネット100の冷却方法においては、液体ヘリウム130をヘリウム槽120内に注入する前に、冷凍機の先端部と伝熱部材180の接触部182とを非接触にしているため、仮に、定常冷却時に冷凍機が停止した場合においても、冷凍機を通じて超電導コイル110に熱が侵入することを安定して抑制できる。
以下、本発明の実施形態2に係る超電導マグネットの冷却方法および超電導マグネットについて説明する。なお、本実施形態に係る超電導マグネットは、冷凍機の構成のみ実施形態1に係る超電導マグネット100と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態2)
図6は、本発明の実施形態2に係る超電導マグネットにおいて、超電導コイルを極低温まで冷却する際の状態の冷凍機を拡大して示す断面図である。図7は、本実施形態に係る超電導マグネットにおいて、冷凍機による超電導コイルの冷却を終えて液体ヘリウムを注入した状態の冷凍機を拡大して示す断面図である。
本実施形態においては、延設部材を用いずに、互いに長さおよび冷凍能力の異なる2つの冷凍機本体を選択的に用いる。すなわち、冷凍機として、冷凍能力が後述する短尺冷凍機170bより大きい長尺冷凍機170aと、短尺冷凍機170bとを選択的に用いる。
具体的には、超電導コイル110を極低温まで冷却する際に図6に示す長尺冷凍機170aを用い、冷凍機による超電導コイル110の冷却終了後に図7に示す短尺冷凍機170bを用いる。
長尺冷凍機170aは、1段目の冷却ステージ171aおよび2段目の冷却ステージ172aを有している。短尺冷凍機170bは、1段目の冷却ステージ171bおよび2段目の冷却ステージ172bを有している。
長尺冷凍機170aの冷凍能力は、温度が4Kである時に1.5Wであり、短尺冷凍機170bの冷凍能力は、温度が4Kである時に1Wである。また、長尺冷凍機170aおよび短尺冷凍機170bの各々は、出力を調節可能に構成されている。
真空容器150内に位置する部分において、長尺冷凍機170aの長さL3は、短尺冷凍機170bの長さL4より長い。図6に示すように、長尺冷凍機170aは、その先端部と伝熱部材180の接触部182とが接触する長さを有する。図7に示すように、短尺冷凍機170bは、その先端部と伝熱部材180の接触部182とが非接触となる長さを有する。
本実施形態においては、伸展部材199は、長尺冷凍機170aの先端部に巻き付けられている。伸展部材199は、伝熱部材180の接触部182と長尺冷凍機170aの先端部とが嵌合する際に伸展し、接触部182と長尺冷凍機170aの先端部との間を埋める。
上記の構成により、初期冷却において冷凍能力の大きい長尺冷凍機170aを用いて超電導コイル110を冷却することによって、初期冷却時間を短縮することができる。また、定常冷却においては冷凍能力の比較的小さい短尺冷凍機170bを用いることにより、初期冷却後に出荷される超電導マグネット100のコストを低減することができる。
さらに、長尺冷凍機170aおよび短尺冷凍機170bの各々は、出力を調節可能に構成されているため、定常冷却においてヒータを用いることなく短尺冷凍機170bの出力を調節して、ヘリウム槽120内の圧力を一定に維持することができる。
なお、今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
100 超電導マグネット、110 超電導コイル、120 ヘリウム槽、130 液体ヘリウム、140 熱シールド、150 真空容器、160 筒状部、161 配管、162 バルブ、168,169 パッキン、170 冷凍機本体、170a 長尺冷凍機、170b 短尺冷凍機、171 1段目の冷却ステージ、172 2段目の冷却ステージ、180 伝熱部材、181 接続部、182 接触部、190,192 延設部材、191,193 ヒータ、199 伸展部材

Claims (6)

  1. 内部に液体ヘリウムを貯留するヘリウム槽と、
    前記ヘリウム槽内に収納されて前記液体ヘリウムに浸漬される超電導コイルと、
    前記ヘリウム槽を収納する真空容器と、
    前記真空容器に着脱自在に固定され、先端部が前記ヘリウム槽内に位置する冷凍機と、
    前記ヘリウム槽内に位置し、前記超電導コイルに接触して熱的に接続され、かつ、前記冷凍機の前記先端部と接触可能な接触部を有する伝熱部材とを備える超電導マグネットの冷却方法であって、
    前記冷凍機は、前記先端部と前記伝熱部材の前記接触部とが接触する長さを有する長尺冷凍機と、前記先端部と前記伝熱部材の前記接触部とが非接触となる長さを有する短尺冷凍機とを含み、
    前記真空容器に前記長尺冷凍機を装着して、該長尺冷凍機の前記先端部を前記伝熱部材の前記接触部に接触させることにより、前記伝熱部材を通じて前記長尺冷凍機と前記超電導コイルとを熱的に接続して前記超電導コイルを極低温まで冷却する工程と、
    前記冷却する工程後に、前記真空容器に前記短尺冷凍機を装着して、前記ヘリウム槽内に位置する全ての前記冷凍機の前記先端部を前記伝熱部材の前記接触部に対して非接触にする工程と、
    前記非接触にする工程後に、前記ヘリウム槽内に前記液体ヘリウムを注入し、前記ヘリウム槽内において気化したヘリウムを前記短尺冷凍機によって冷却して再び液化することによって前記液体ヘリウムによる前記超電導コイルの冷却を継続し、前記超電導コイルの温度を極低温で維持する工程とを備える、超電導マグネットの冷却方法。
  2. 前記冷却する工程において、前記非接触にする工程において用いる前記短尺冷凍機より冷凍能力の大きい前記長尺冷凍機を用いる、請求項に記載の超電導マグネットの冷却方法。
  3. 前記伝熱部材の前記接触部は、前記冷凍機の前記先端部と嵌合可能な形状を有し、
    前記冷凍機は、前記先端部の表面に取り付けられた伸展部材をさらに有し、
    前記冷却する工程において、前記伸展部材は、前記伝熱部材の前記接触部と前記冷凍機の前記先端部とが嵌合する際に伸展し、該接触部と該先端部との間を埋める、請求項1または2に記載の超電導マグネットの冷却方法。
  4. 内部に液体ヘリウムを貯留するヘリウム槽と、
    前記ヘリウム槽内に収納されて前記液体ヘリウムに浸漬される超電導コイルと、
    前記ヘリウム槽を収納する真空容器と、
    前記真空容器の外部と前記ヘリウム槽の内部とを連通させるように、前記真空容器から前記ヘリウム槽にわたって設けられた筒状部と、
    前記筒状部内に挿通されて前記真空容器に着脱自在に固定され、先端部が前記ヘリウム槽内に位置する冷凍機と、
    前記ヘリウム槽内に位置し、前記超電導コイルに接触して熱的に接続された伝熱部材とを備え、
    前記伝熱部材は、前記筒状部の下方に位置して前記冷凍機の前記先端部と接触可能な接触部を有し、
    前記冷凍機は、前記先端部と前記伝熱部材の前記接触部とが接触する長さを有する長尺冷凍機と、前記先端部と前記伝熱部材の前記接触部とが非接触となる長さを有する短尺冷凍機とを含み、
    前記超電導コイルを極低温まで冷却する間は、前記長尺冷凍機が前記筒状部内に挿通されて前記真空容器に装着されており、前記長尺冷凍機の前記先端部と前記伝熱部材の前記接触部とが接触して、前記伝熱部材を通じて前記長尺冷凍機と前記超電導コイルとが熱的に接続され、
    前記超電導コイルが極低温に冷却されている間は、前記短尺冷凍機が前記筒状部内に挿通されて前記真空容器に装着されており、前記ヘリウム槽内に位置する全ての前記冷凍機の前記先端部と前記伝熱部材の前記接触部とが離間して、前記ヘリウム槽内において気化したヘリウムを前記短尺冷凍機によって冷却して再び液化することによって前記液体ヘリウムによる前記超電導コイルの冷却を継続し、前記超電導コイルの温度を極低温で維持する、超電導マグネット。
  5. 前記伝熱部材の前記接触部は、前記冷凍機の前記先端部と嵌合可能な形状を有する、請求項に記載の超電導マグネット。
  6. 前記冷凍機は、前記先端部の表面に取り付けられた伸展部材をさらに有し、
    前記伸展部材は、前記伝熱部材の前記接触部と前記冷凍機の前記先端部とが嵌合した状態において伸展し、該接触部と該先端部との間を埋める、請求項に記載の超電導マグネット。
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