JP6102562B2 - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP6102562B2
JP6102562B2 JP2013131029A JP2013131029A JP6102562B2 JP 6102562 B2 JP6102562 B2 JP 6102562B2 JP 2013131029 A JP2013131029 A JP 2013131029A JP 2013131029 A JP2013131029 A JP 2013131029A JP 6102562 B2 JP6102562 B2 JP 6102562B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative electrode
positive electrode
container
ion secondary
secondary battery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013131029A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015005454A (ja
Inventor
佳世 水野
佳世 水野
英明 篠田
英明 篠田
阿部 徹
徹 阿部
祐樹 杉本
祐樹 杉本
賢佑 四本
賢佑 四本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Industries Corp filed Critical Toyota Industries Corp
Priority to JP2013131029A priority Critical patent/JP6102562B2/ja
Publication of JP2015005454A publication Critical patent/JP2015005454A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6102562B2 publication Critical patent/JP6102562B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に関する。
従来より、容器内の圧力上昇に応じて充電電流を遮断する電流遮断機構を備えるリチウムイオン二次電池が知られている。このような電池では、過充電状態になってガスが発生すると電流遮断機構により充電電流が遮断され、さらなる充電が抑制される。
特開2012−174563号公報
しかしながら、従来のリチウムイオン二次電池では、ガスの発生が十分でなく、十分に電流遮断機構が働かない場合があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、電流遮断機構を好適に発揮しうるリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明に係るリチウムイオン二次電池は、(1)式で表される組成のリチウム酸化物を含有する正極、負極、過充電条件下で重合してガスを発生する添加剤を含む電解液、及び、前記正極、前記負極及び前記電解液を収容する容器、を備える。
LiNiCoMnMg (1)
ただし、(1)式のb,c,dは、1/3<b≦0.6、0.1≦c<1/3、0.2≦d<1/3、0≦e≦0.1、及びb+c+d+e=1を満たす。
本発明によれば、過充電時に特にガスを発生しやすい。このため、容器の内圧を効率よく上昇させて電流遮断機構を発揮させることが可能である。
ここで、前記正極は、さらに、前記リチウム酸化物の粒子の表面に付着したジルコニウム酸化物の粒子を含有することが好ましい。
また、上記のリチウムイオン二次電池は、前記正極又は前記負極と、前記容器の外部とを電気的に接続する電流経路、及び、前記容器内の圧力上昇に応じて前記電流経路を遮断する電流遮断機構をさらに備えることが好ましい。
また、前記添加剤は、芳香族化合物であることが好ましい。
また、前記添加剤は、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、フルオロビフェニル、炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキルビフェニル,ターフェニルから成る群から選択される少なくとも1つであることが好ましい。
また、前記負極は、Si相及びSiO相を含有する珪素酸化物と、黒鉛と、を含有することが好ましい。
本発明によれば、電流遮断機構を好適に機能させうるリチウムイオン二次電池が提供される。
本発明の実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の概略断面図である。 参考例1及び比較例1の電池系のサイクリックボルタンメトリーの試験結果のグラフである。
(リチウムイオン二次電池)
本発明の実施形態にかかるリチウムイオン二次電池100の1例を、図1を参照して説明する。リチウムイオン二次電池100は、負極10、セパレータ20、正極30、容器70、及び、電解液を主として備える。
(負極)
負極10は、負極集電体12、及び、負極集電体12の両面に設けられた負極活物質層14を有する。
負極集電体12は導電材料からなる。負極集電体12の材料の例は、ステンレス鋼、チタン、ニッケル、アルミニウム、銅などの金属材料または導電性樹脂である。特に、負極集電体12の材料として、銅が好適である。負極集電体12の厚みは特に限定されないが、例えば、5〜25μmとすることができる。また、負極活物質層14の厚みも特に限定されないが、例えば、40〜100μmとすることができる。
負極活物質層14は、負極活物質、及び、バインダを含む。
負極活物質の例は、リチウムを吸蔵、放出可能な炭素系材料、リチウムと合金化可能な元素、リチウムと合金化可能な元素を有する元素化合物、あるいは高分子材料である。
炭素系材料の例は、難黒鉛化性炭素、人造黒鉛、コークス類、グラファイト類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭あるいはカーボンブラック類である。ここで、有機高分子化合物焼成体とは、フェノール類やフラン類などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものをいう。
リチウムと合金化可能な元素を有する元素化合物の例は、ZnLiAl、AlSb、SiB、SiB、MgSi、MgSn、NiSi、TiSi、MoSi、CoSi、NiSi、CaSi、CrSi、CuSi、FeSi、MnSi、NbSi、TaSi、VSi、WSi、ZnSi、SiC、Si、SiO、SiO(0<v≦2)、SnO(0<w≦2)、SnSiO、LiSiOあるいはLiSnOである。リチウムと合金化反応可能な元素を有する元素化合物の例は、珪素化合物または錫化合物であることがよい。化合物は、例えば、スズ合金(Cu−Sn合金、Co−Sn合金等)などが使用できる。
高分子材料の例は、ポリアセチレン、ポリピロールである。
本実施形態では、特に、負極活物質は、Si相及びSiO相を有する珪素酸化物粉を含む。
珪素酸化物粉は、各粒子内にSi相及びSiO相を有する。Si相は非常に微細であり、SiO相の中に分散している。また、Si相を覆うSiO相が電解液の分解を抑制する働きをもつ。
ここで、珪素酸化物粉における、珪素原子の数に対する酸素原子の数をxとすると、xが0.5未満であると、Si相の占める比率が高くなるため充放電時の体積変化が大きくなりすぎて、サイクル特性が向上しにくい場合がある。またxが1.5を超えると、Si相の比率が低下してエネルギー密度が低下する場合がある。したがって、珪素酸化物粉におけるxは0.5〜1.5であることが好ましく、0.7〜1.2であることがより好ましい。
このような珪素酸化物は、二酸化珪素(SiO)と単体珪素(Si)とを原料として得られる非晶質の珪素酸化物であるSiOを、熱処理等により不均化することにより得られる。不均化反応は、SiOがSi相とSiO相とに分解する反応である。一般に、酸素を断った状態であれば800℃以上で、ほぼすべてのSiOが不均化して二相に分離すると言われている。具体的には、非結晶性のSiO粉に対して、真空中または不活性ガス中などの不活性雰囲気中で800〜1200℃で1〜5時間の熱処理をすることで、非結晶性のSiO相および結晶性のSi相の二相を含む珪素酸化物粉が得られる。
この珪素酸化物粉の粒径D50は、4μm以上であることが好ましい。粒径D50とは、メジアン径であり、レーザー回析法による体積基準の粒度分布に基づいて得ることができる。珪素酸化物粉の粒径D50は、20μm以下であることが好ましく、15μm以下であることが好ましい。粒径D50が小さすぎると、活性点が多いため、SEI(Solid Electrolyte Interphase)の生成が多くサイクル特性が低下する場合がある。一方、粒径D50が大きすぎると、珪素酸化物は導電率が悪いため、電極全体の導電性が不均一になり、抵抗の上昇や、出力の低下が起こる場合がある。
負極活物質は、珪素酸化物粉に加えて、さらに、黒鉛粉を含むことが好ましい。黒鉛粉の例は、天然黒鉛粉末、人造黒鉛粉末、球晶黒鉛粉末(黒鉛化メソフェーズカーボン小球体)、グラファイト系炭素材料粉末などである。グラファイト系炭素材料の例は、ピッチ、コークスなどの縮合多環炭化水素化合物の熱分解物の粉である。
黒鉛粉の粒径D50は、8μm以上であることが好ましく、15μm以上であることが好ましい。また、黒鉛粉の粒径D50は、30μm以下であることが好ましい。黒鉛粉の粒径が大きすぎると、黒鉛と接しない珪素酸化物粉が増え、導電性が悪くなり、抵抗が上昇する傾向がある。一方、黒鉛粉の粒径が小さすぎると、黒鉛の活性点が多くなるために、高温貯蔵で、容量の減少が増える。
負極活物質において、珪素酸化物粉及び黒鉛粉の合計に対する珪素酸化物粉の質量比は、0.1〜0.5であることが好ましい。この質量比は、0.12〜0.45であることがより好ましい。珪素酸化物粉の質量比が大きすぎると、サイクル時の放電容量維持率の悪化や抵抗の上昇が起こる傾向がある。一方、珪素酸化物粉の質量比が小さすぎると、エネルギー密度が低くなる傾向がある。
(バインダ)
バインダは、活物質を集電体に固定する。バインダの例は、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、アルコキシシリノレ基含有樹脂である。バインダの量は、活物質100質量部に対して、1〜30質量部とすることができる。
負極活物質層14は、必用に応じて、さらに導電助剤を含むことができる。導電助剤の例は、カーボンブラック、黒鉛、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック(登録商標)(KB)、気相法炭素繊維(Vapor Grown Carbon Fiber:VGCF)等の炭素系粒子である。これらは、単独で、または二種以上組み合わせて添加することができる。導電助剤の使用量については、特に限定されないが、例えば、100質量部の活物質に対して、1〜30質量部とすることができる。
このような負極は、活物質、バインダ、及び、必用に応じて添加される導電助剤を含むスラリーを、集電体に塗布し、乾燥させることにより得ることができる。スラリーの溶媒の例は、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、メタノール、メチルイソブチルケトン(MIBK)である。乾燥後、活物質層をプレスしても良い。
負極集電体12はその端部に、負極活物質層14が形成されていないタブ部12tを有する。タブ部12tには、後述するリード18が電気的に接続されている。
(正極)
正極30は、正極集電体32、及び、正極集電体32の両面に設けられた正極活物質層34を備える。正極集電体32は導電材料からなる。正極集電体の材料の例は、アルミニウムなどの金属である。
正極活物質層34は、正極活物質、及び、バインダを有する。正極活物質層34は、必用に応じて導電助剤を含んでも良い。バインダや導電助剤の例及び配合量は、負極で記載したのと同様とすることができる。
正極活物質は、(1)式の組成で表される酸化物を含む。
LiNiCoMnMg (1)
ただし、(1)式のb,c,dは、1/3<b≦0.6、0.1≦c<1/3、0.2≦d<1/3、0≦e≦0.1、及びb+c+d+e=1を満たす。このような酸化物は、各金属元素源(酸化物、塩等)を所望の比率で混合し、焼成することにより得ることができる。0.35≦bを満たすことが好ましく、0.4≦bを満たすことがより好ましい。また、e≦0.05が好ましい。また、c<dも好ましい。
正極活物質は、さらに、(1)式のリチウム酸化物の粒子の表面に付着したジルコニウム酸化物(例えば、ZrO等)の粒子を含有することができる。
正極の製造方法は、活物質が異なる以外は負極と同様である。
正極集電体32はその端部に、正極活物質層34が形成されていないタブ部32tを有する。タブ部32tには、後述するリード16が電気的に接続される。
(セパレータ)
セパレータ20は、負極10と正極30とを隔離し、両極の接触による電流の短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。セパレータ20の例は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、あるいはポリエチレンなどの熱可塑性樹脂製の多孔質膜である。セパレータ20の厚みは特に限定されないが、例えば、10〜50μmとすることができる。
負極10の負極活物質層14と、正極30の正極活物質層34とがセパレータ20に接触している。
(電解液)
電解液は、電解質と、この電解質を溶解する溶媒と、過充電条件下で重合してガスを発生する添加剤と、を含む。電解質は、負極活物質層14、セパレータ20、正極活物質層34内に含浸されている。
電解質の例は、LiBF、LiPF、LiClO、LiAsF、LiCFSO、LiN(CFSO等のリチウム塩である。電解液におけるこれらの電解質の濃度は、例えば、0.5〜1.7mol/Lとすることができる。
また、電解質は、さらに、LiBF、LiPF等のフッ素塩に含まれる一対のFをCで置換したリチウム塩(例えば、LiPF(C)を含むこともできる。この塩の添加量は、0.01〜0.06mol/Lとすることができる。
溶媒の例は、環状エステル類、鎖状エステル類、エーテル類である。これらの溶媒を2種以上混合することもできる。
環状エステル類の例は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ガンマブチロラクトン、ビニレンカーボネート、2−メチル−ガンマブチロラクトン、アセチル−ガンマプチロラクトン、ガンマバレロラクトンである。鎖状エステル類の例は、メチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステルである。エーテル類の例は、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタンである。
溶媒は、環状カーボネートと鎖状カーボネートとの混合物であることができる。
溶媒は、さらに、フルオロエチレンカーボネートなど、上述の溶媒の1以上の水素をフッ素化することに得られる、フッ素化された環状エステル、鎖状エステル、エーテル類を含んでも良い。この添加剤の濃度は、溶媒の全質量100に対して、30質量部以下とすることができる。
添加剤は、過充電条件下で重合してガスを発生する添加剤であれば特に限定されないが、芳香族化合物であることが好ましい。芳香族化合物は、過充電下に正極で電界重合して水素を発生する。芳香族化合物の例は、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、フルオロビフェニル、炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキルビフェニル、ターフェニル、t−ブチルベンゼン、t−アミルベンゼン、ジフェニルエーテル、ジベンゾフランである。
これらの添加剤を複数添加しても良い。例えば、ビフェニルとシクロヘキシルベンゼンの組み合わせが挙げられる。
添加剤の量は、電解液全体に対して、合計で、2〜7質量%とすることができる。
電解液は、ゲル化剤を含んでいても良い。
(容器)
容器70は、負極10、セパレータ20、正極30、及び、電解液を収容する。容器の材料や形態は特に限定されず、樹脂、金属などを公知の種々の物を使用できる。容器が導電材料である場合、容器70内において、負極10、セパレータ20、及び、正極30は、絶縁シート90に覆われていることが好ましい。
(電流経路及び電流遮断機構)
容器70は開口を有し、開口にはガスケット82が配置されている。ガスケット82は、中央に開口82aを有する。ガスケット82の上面には、開口82aを覆うように、ダイアフラム84が設けられている。ダイアフラム84は、開口82aに面する部分に、開口82aの内部に向かって突出する窪み84bを有する。また、ダイアフラム84の上面には、窪み84bを取り囲む溝84gが形成されている。ガスケット82の下面には、その一部がガスケットの84の開口84aと面するように導電部材86が設けられている。導電部材86の上面と、ダイアフラム84の窪み84bとが接触している。ダイアフラム84の上には、窪み84bを覆うカバー88が設けられている。ダイアフラム84、及び、カバー88は、導電性を有する。カバー88は、開口88aを有する。容器70の端部は、ガスケット82の外面に対してかしめられ、これにより、カバー88、ダイアフラム84、及び、ガスケット82が、容器70に固定され、電池が密閉される。
本実施形態では、正極集電体32のタブ部32tと導電部材86とがリード16により電気的に接続されている。すなわち、リード16、導電部材86、ダイアフラム84、及び、カバー88が、正極30と容器70の外部とを電気的に接続する電流経路を構成している。また、ダイアフラム84が、容器70内の圧力に応じて電流経路を遮断する電流遮断機構を構成している。なお、負極集電体12のタブ部12tは、リード18及び図示しない導電部材により容器70の外部と電気的に接続されている。
容器70内の圧力が上昇すると、ダイアフラム84の窪み84bは図中の点線に示すように反転し、これにより、電流経路が遮断される。また、窪み84bが反転する際、溝84gに沿ってダイアフラム84が破断し、容器70内のガスは、カバー88の開口88aを介して、外部に放出可能となっている。
(作用効果)
このようなリチウムイオン二次電池は、過充電時にガスの発生が多くなり、電流遮断機構を作動させやすい。この理由は明らかではないが、ニッケル成分がコバルト及びマンガン成分よりも多いリチウム酸化物は、過充電状態で上記添加剤と反応しやすいことが考えられる。
なお、本発明に係るリチウムイオン二次電池は、上記実施形態に限られず様々な変形体用が可能である。例えば、上記実施形態では、正極、セパレータ、及び、負極をそれぞれ複数備えるが、それぞれ1つずつ有するものでもよい。正極と負極との間にセパレータを有する構造が巻回されていてもよい。
また、電流遮断機構も上記実施形態のようなダイアフラム式には限定されず、容器内の圧力上昇に応じて電流経路を可逆的又は不可逆的に遮断する機構であれば構わない。また、電流遮断機構は負極の電流経路を遮断してもよい。また、電流遮断機構をリチウム電池に設けず、電池の外の充電回路などに設けても良い。さらに、電池の容器の構造や、密閉構造も特に上記実施形態に限定されない。
参考例1)
(負極の製造)
市販のSiO粉を不活性ガス雰囲気中で900℃の温度下で、2時間加熱処理し、SiOを不均化した。得られた珪素酸化物粉1を、CuKαを使用したX線回折(XRD)測定を行ったところ、単体珪素と二酸化珪素とに由来するピークが得られ、珪素酸化物は、Si相と、SiO相とを含むことが確認された。得られた珪素酸化物粉の粒度分布を調べたところ、粒径D50は4.4μmであった。
得られた珪素酸化物粉、黒鉛粉(粒径D50:20μm)、導電助剤(アセチレンブラック)、バインダ(ポリアミドイミド)を、それぞれ、32:50:8:10の質量比で混合し、さらに、溶媒(N−メチル−2−ピロリドン(NMP))を加えてスラリーを得た。このスラリーを、銅箔の片面に成膜し、溶媒をホットプレートにより80℃で15分乾燥させ、プレスし、さらに、200℃で2時間加熱した。このようにして、26mm×31mmの負極活物質層を有する負極を得た。
(正極の製造)
LiNi0.5Co0.2Mn0.3、アセチレンブラック、及び、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を、88:6:6の質量比で混合し、さらに、溶媒(N−メチル−2−ピロリドン(NMP))を加えてスラリーを得た。このスラリーを、アルミニウム箔の片面に塗布し、溶媒をホットプレートにより80℃で30分乾燥させ、プレスし、さらに、120℃で6時間加熱した。このようにして、25mm×30mmの正極活物質層を有する正極を得た。
(電池の製造)
27mm×32mmの大きさ及び25μmの厚みを有するポリエチレン多孔質製のセパレータを用意した。このセパレータを、正極及び負極の間に挟んで、積層体を得た。この積層体を、アルミニウム箔の両面を樹脂でラミネートした容器内に収容し、さらに、容器内に電解液を供給し、その後、容器をシールし、リチウムイオン二次電池を得た。電解液は、溶媒と電解質(1mol/dmのLiPF及び0.01mol/dmのLiPF(C)とを含み、溶媒は、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネート、フルオロエチレンカーボネートを、質量比で2.6:3:4:0.4含んでいた。さらに、電解液に、ビフェニル(2質量%)及びシクロヘキシルベンゼン(2質量%)を添加した。
参考例2)
正極活物質を、LiNi0.48Co0.2Mn0.3Mg0.02とする以外は参考例1と同様にした。
(実施例3)
100重量部のLiNi0.48Co0.2Mn0.3に対して、ジルコニウム酸化物(ZrO)粒子を0.5重量部添加した正極活物質を用いた以外は参考例1と同様にした。
(比較例1)
正極活物質を、LiNi1/3Co1/3Mn1/3とする以外は参考例1と同様にした。
(過充電試験)
定格容量の135%まで過充電を行い、発生したガス量を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0006102562
実施例及び参考例の電池では、比較例に比べて、ガス発生量が優れることが確認された。
また、参考例1及び比較例1の電池系のサイクリックボルタンメトリーの試験結果を、図2に示す。参考例1では、分解のピークが比較例1に比して高電位側にずれると共に、高電位における電流量すなわちガス発生量も高くなっていることがわかる。このことは、ビフェニルが分解しにくくなり、このために、高電位においてビフェニルとシクロヘキシルベンゼンとが共存するためにシクロヘキシルベンゼンがより分解しやすくなったことが考えられる。
10…正極、20…セパレータ、22…多孔質基材層、24…多孔質耐熱層、30…負極、100…リチウムイオン二次電池。

Claims (2)

  1. (1)式で表される組成のリチウム酸化物を含有する正極、
    負極、
    過充電条件下で重合してガスを発生する添加剤を含む電解液
    前記正極、前記負極、及び、前記電解液を収容する容器、
    前記正極又は前記負極と、前記容器の外部とを電気的に接続する電流経路、及び、
    前記容器内の圧力上昇に応じて前記電流経路を遮断する電流遮断機構、を備え
    前記正極は、さらに、前記リチウム酸化物の粒子の表面に付着したジルコニウム酸化物の粒子を含有し、
    前記添加剤は、シクロヘキシルベンゼン及びビフェニルである、リチウムイオン二次電池。
    LiNiCoMnMg (1)
    ただし、(1)式のb,c,dは、1/3<b≦0.6、0.1≦c<1/3、0.2≦d<1/3、0≦e≦0.1、及びb+c+d+e=1を満たす。
  2. 前記負極は、Si相及びSiO相を含有する珪素酸化物と、黒鉛と、を含有する、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
JP2013131029A 2013-06-21 2013-06-21 リチウムイオン二次電池 Expired - Fee Related JP6102562B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013131029A JP6102562B2 (ja) 2013-06-21 2013-06-21 リチウムイオン二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013131029A JP6102562B2 (ja) 2013-06-21 2013-06-21 リチウムイオン二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015005454A JP2015005454A (ja) 2015-01-08
JP6102562B2 true JP6102562B2 (ja) 2017-03-29

Family

ID=52301182

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013131029A Expired - Fee Related JP6102562B2 (ja) 2013-06-21 2013-06-21 リチウムイオン二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6102562B2 (ja)

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4695748B2 (ja) * 2000-10-12 2011-06-08 パナソニック株式会社 非水系電池用電解液および非水系二次電池
JP4995376B2 (ja) * 2001-04-11 2012-08-08 三洋電機株式会社 非水電解液二次電池
JP4703203B2 (ja) * 2005-02-03 2011-06-15 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池
JP5470751B2 (ja) * 2008-02-13 2014-04-16 Tdk株式会社 活物質及び電極の製造方法、活物質及び電極
JP5734708B2 (ja) * 2011-03-14 2015-06-17 日立マクセル株式会社 非水電解液二次電池およびその製造方法
JP5505480B2 (ja) * 2011-10-24 2014-05-28 株式会社豊田自動織機 リチウムイオン二次電池用負極及びその負極を用いたリチウムイオン二次電池
JP2013109931A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Toyota Motor Corp 非水電解質二次電池用の電極、及び非水電解質二次電池
JP5858288B2 (ja) * 2012-04-19 2016-02-10 トヨタ自動車株式会社 密閉型リチウム二次電池
JP2014007016A (ja) * 2012-06-22 2014-01-16 Hitachi Maxell Ltd 非水電解液二次電池用正極および非水電解液二次電池
JP6044839B2 (ja) * 2013-04-22 2016-12-14 トヨタ自動車株式会社 リチウムイオン二次電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015005454A (ja) 2015-01-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7116311B2 (ja) 非水電解液電池用電解液及びそれを用いた非水電解液電池
JP7116314B2 (ja) 非水電解液電池用電解液及びそれを用いた非水電解液電池
JP5846040B2 (ja) 電解液およびそれを備えるリチウムイオン二次電池
JP6933216B2 (ja) 非水電解液及びリチウムイオン二次電池
WO2012014998A1 (ja) リチウム二次電池
JP5029809B2 (ja) 非水電解液並びにこれを用いた二次電池
KR20090125268A (ko) 이차 전지용 정극 재료의 제조 방법
JP6011607B2 (ja) 非水系電解質二次電池
JP2019053984A (ja) 非水電解液用添加剤、非水電解液、及び非水電解液電池
JP4949223B2 (ja) 非水電解質およびこれを含む二次電池
JP6044427B2 (ja) リチウムイオン二次電池正極用集電体、リチウムイオン二次電池用正極及びリチウムイオン二次電池
JP2019053983A (ja) 非水電解液用添加剤、非水電解液電池用電解液、及び非水電解液電池
US20180166738A1 (en) Lithium Ion Secondary Battery
JP5482858B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP6720974B2 (ja) リチウムイオン二次電池
KR20070063185A (ko) 이차 전지용 전극활물질
JP4795019B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP6224382B2 (ja) リチウム二次電池
JP6177042B2 (ja) リチウム二次電池
JP7056734B2 (ja) リチウムイオン二次電池
WO2014024534A1 (ja) リチウムイオン二次電池用負極活物質、及び、リチウムイオン二次電池
JP2018113164A (ja) 非水電解液電池およびその製造方法
JP5862490B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP6102562B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP7029665B2 (ja) 非水二次電池用負極活物質、及び、非水二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170213

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6102562

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees