JP6101172B2 - 高湿度冷蔵庫 - Google Patents

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  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)

Description

本発明は、収納室内を間接的に冷却して、収納室内を高湿度の状態に維持することができる高湿度冷蔵庫に関する。高湿度冷蔵庫には、収納室内の冷気を循環させる循環構造が設けられている。
この種の高湿度冷蔵庫は、特許文献1に開示されている。かかる特許文献1の高湿度冷蔵庫(冷却貯蔵庫)は、断熱壁で形成した貯蔵庫本体の内部に前面が開口する熱良導箱を備え、この熱良導箱の内側が貯蔵室(収納室)とされている。断熱壁と熱良導箱との間には冷気通路が形成されており、蒸発器で熱交換された冷気が冷気通路を循環することにより、貯蔵室の空気を熱良導箱を介して間接的に冷却する。熱良導箱の下部中央には、貯蔵室内の冷気を循環させる軸流式の送風機とファンカバーとが配置されており、ファンカバーの底面側には吸い込み口が、後面側には吹出し口がそれぞれ開口されている。送風機を駆動すると、貯蔵室の底部に停滞する冷気を吹出し口から斜め上方へ送出して貯蔵室の後壁に沿って循環させ、貯蔵室の上部の冷気と混合させることができ、これにて、貯蔵室内の上下において温度差や湿度差が生じることを解消している。
同様の高湿度冷蔵庫は特許文献2に開示されている。かかる特許文献2の高湿度冷蔵庫(高湿度庫)は、前面に開口部を有する箱状の本体と、開口部に設けられる断熱扉とを備え、これらの内部が冷蔵室(収納室)として形成されている。冷蔵室の上面、後面、底面、および左右側面にはそれぞれダクトが設けられており、蒸発器で熱交換された冷気を先のダクトで循環させることにより、冷蔵室内の空気をダクト壁を介して間接的に冷却する。冷蔵室内の上隅には冷蔵室冷気循環ダクトと送風機とが配置されている。冷蔵室冷気循環ダクトの上側前端には吸込口が設けられており、後面下端には吐出口が設けられている。吐出口の前後隙間を一定にするために、吐出口の端部は吐出制御ホルダーで支持されている。送風機を駆動すると、冷気は後面ダクトの表面に沿って均一に吐出口から吐出され、棚上を流れることなく吸込口に戻る。
特開平2−157576号公報(第2頁、第2図) 特開平5−164453号公報(段落番号0017、0019、0020、図1)
一般的に、高湿度の収納室内で食品等を冷蔵保存する高湿度冷蔵庫では、野菜や食肉等の食品を容器に入れたり包装したりすることなく、その表面が過度に乾燥することを防ぎながら冷蔵保存することができる。そのため、例えば、食肉を冷蔵保存する場合には、食肉を熟成させて肉内部のアミノ酸等を増加させることができ、野菜の場合には、鮮度を維持したまま長期間保存できる。しかし、収納室内の冷気を送風機で強制的に循環させる高湿度冷蔵庫では、収納室内を循環する冷気に食品が晒されるので、循環構造を備えていない高湿度冷蔵庫に比べて、食品表面が早く乾燥することが避けられない。
特許文献1の冷却貯蔵庫では、熱良導箱の下部中央に配置された送風機により収納室内の空気を循環させるが、循環する空気の流速は、ファンカバーの近傍では速く、ファンカバーから離れるにつれて遅くなる。そのため、流速の速い空気に晒される部分では、他の部分よりも食品の乾燥が進み、載置位置によって食品の乾燥度合いが異なってしまい、食品を均一に冷蔵保存することができない。また、例えば、熟成のために収容されるブロック状の食肉などの大きな食品の場合には、局部的に過度に乾燥される部分が生じるなど乾燥度合いにばらつきを生じやすい。最悪の場合には、食用に適さない変質部分が多くを占めてしまうこともある。
特許文献2の高湿度庫では、冷蔵室循環ダクトの吐出口から吐出された循環空気は、後面ダクトの表面に沿って下降したのち断熱扉に沿って上昇し、断熱扉と対向する冷蔵室循環ダクトの吸込口から吸込まれる。このように、冷気を冷蔵室の後面から前面へと大きく循環させることにより、棚上に載置された食品が循環空気に晒されて乾燥するのを防ぐことができる。しかし、循環冷気は空気の粘性によりその周辺冷気も循環させるので、後面ダクトの表面や断熱扉に臨む棚上の冷気が循環するのを避けられず、棚の前後に位置する冷気と、棚中央に位置する冷気との循環度合いに差が生じる。その結果、特許文献1の冷却貯蔵庫と同様に、食品の載置位置によって食品の乾燥度合いが異なるものとなることが避けられず、各棚の前後中央部分に載置された食品を効果的に冷却して均等に乾燥させることが難しい。
本発明の目的は、収納室内の冷気を循環させる循環構造を備えた高湿度冷蔵庫において、食品を載置する位置によって乾燥度合いが異なることを防止し、野菜や食肉等の食品を均一な状態で冷蔵保存することができる高湿度冷蔵庫を提供することにある。
本発明の目的は、ブロック状食肉を均一に乾燥して熟成を適切に行うことができる高湿度冷蔵庫を提供することにある。
本発明に係る高湿度冷蔵庫は、ケース本体1と、ケース本体1の内部に収容される収納室2と、ケース本体1の内部に区画される四角箱状の収納室3と、収納箱2の内部に収容されて収納室3を区画する内収納箱4と、ケース本体1の前面開口を開閉する扉5とを備え、収納室3の周囲に配置した冷却構造で、収納室3内の空気を収納室3の周囲壁を介して間接的に冷却する。収納室3と冷却構造との間には、収納室3内の冷気を循環させる内部冷気循環路31を設ける。内部冷気循環路31は、収納室3の上下ないし左右に対向する対向壁に沿って形成される第1ダクト32および第2ダクト33と、収納室3の周囲壁に沿って形成されて前記両ダクト32・33を連通する第3ダクト34とを備える。第1ダクト32と第2ダクト33に臨む前記一対の対向壁のいずれか一方に、一群の吸込開口39を備えた吸込口40を設け、他方に一群の吹出開口41を備えた吹出口42を設ける。一群の吹出開口41は、吹出口42が設けられる壁の全面にわたって形成する。内部冷気循環路31に送風ファン36を配置して、冷気が収納室3内を吹出開口41から吸込開口39へ向かって直線状に流動できるように構成する。そして、吹出口42の側に、一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図るための均一吹出構造を設ける。冷却構造は、ケース本体1と収納箱2の間に設けた冷却空気を循環させる冷却通路21と、冷却通路21に配置される蒸発器14、および循環ファン15とで構成する。収納室3内の空気は、収納箱2を介して冷却通路21を循環する冷却空気で、間接的に冷却する。内収納箱4の周囲壁に、内部冷気循環路31と収納室3とを連通する開口35を形成する。内収納箱4の内面に、前記開口35を覆う角皿状の吸込口カバー43を設ける。吸込口カバー43の各面には一群の吸込開口39を形成して、吸込口40を吸込口カバー43の内部空間と一群の吸込開口39とで構成することを特徴とする。
一群の吹出開口41の開口面積と、開口形状と、吹出開口41の前後方向および左右方向の隣接ピッチP1・P2とを同じに形成して、吹出開口41を吹出口42において均等に配置する。図1に示すように、均一吹出構造を、吹出口42が設けられるダクトの通路断面積が、第3ダクト34から遠ざかるのに伴って徐々に小さくなるように形成される通路縮小構造で構成する。
吹出口42が設けられるダクトの通路断面積を冷気流動方向で同じに形成し、一群の吹出開口41の開口面積および開口形状を同じに形成する。図6に示すように、均一吹出構造を、吹出開口41の前後方向の隣接ピッチP1が、第3ダクト34から遠ざかるのに伴って徐々に大きくなるように形成されるピッチ拡大構造で構成する。
吹出口42が設けられるダクトの通路断面積を冷気流動方向で同じに形成し、一群の吹出開口41の前後方向および左右方向の隣接ピッチP1・P2を同じに形成する。図7に示すように、均一吹出構造を、吹出開口41の開口面積が、第3ダクト34から遠ざかるのに伴って徐々に小さくなるように形成される開口縮小構造で構成する。
均一吹出構造を、吹出口42が設けられるダクトの通路断面積が、第3ダクト34から遠ざかるのに伴って徐々に小さくなるように形成される通路縮小構造と、吹出開口41の前後方向の隣接ピッチP1が、第3ダクト34から遠ざかるのに伴って徐々に大きくなるように形成されるピッチ拡大構造と、吹出開口41の開口面積が、第3ダクト34から遠ざかるのに伴って徐々に小さくなるように形成される開口縮小構造のうち、いずれかふたつ、あるいは全部を組み合わせて構成する。
図8に示すように、高湿度冷蔵庫はケース本体1と、ケース本体1の内部に収容されて収納室3を区画する内収納箱2とを備えている。冷却構造は、ケース本体1の内箱1bの外周に配置した蓄冷材49と、蓄冷材49に冷熱を供給する蒸発器14とで構成する。蓄冷材49の冷熱で、収納室3内の空気をケース本体1の内箱1bを介して間接的に冷却する。
収納室3の内部に、食品を載置する棚18を水平に支持する。棚18は、網状あるいは格子状に形成して通気自在に形成する。
吹出口42の吹出開口41を、内収納箱4に直接開口した貫通孔で構成する。
送風ファン36を、内収納箱4に形成した開口35に臨むように配置する。
内収納箱4は、上壁28と、下壁29と、後壁30とで構成して、内収納箱4の左右両端を収納箱2で塞ぐ。内部冷気循環路31は、収納室3の対向する上下壁28・29に沿って形成される第1ダクト32および第2ダクト33と、後壁30に沿って形成されて前記両ダクト32・33を連通する第3ダクト34とで構成する。内収納箱4の上壁28に形成される第1ダクト32に吸込口40を設け、内収納箱4の下壁29に形成される第2ダクト33に吹出口42を設ける。
本発明に係る高湿度冷蔵庫においては、収納室3の周囲壁に沿って第1から第3のダクト32・33・34を備えた内部冷気循環路31を設け、第1ダクト32と第2ダクト33に臨む一対の対向壁のいずれか一方に、一群の吸込開口39を備えた吸込口40を設け、他方に一群の吹出開口41を備えた吹出口42を設けた。また、一群の吹出開口41は、吹出口42が設けられる壁の全面にわたって形成し、内部冷気循環路31に送風ファン36を配置して、冷気が収納室3内を吹出開口41から吸込開口39へ向かって直線状に流動できるように構成した。さらに、吹出口42の側に、一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図るための均一吹出構造を設けた。
上記のように、本発明においては、均一吹出構造を設けて、吹出口42が設けられる壁の全面にわたって形成した一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図るようにしたので、冷気を一群の吹出開口41から略均一の速度で吹出して、収納室3内を吹出開口41から吸込開口39へ向かって直線状に流動する冷気の流速を、収納室3の全体で略均一の流速にすることができる。従って、野菜や食肉等の食品の載置位置によって乾燥むらが生じるのを防ぐことができ、また、大型の食肉の場合には、食肉表面が部分的に過度に乾燥されるのを防止して、食肉全体を均一な状態で熟成させることができる。
吹出口42が設けられるダクトの通路断面積を、第3ダクト34から遠ざかるのに伴って徐々に小さくなるように形成する通路縮小構造で構成される均一吹出構造によれば、開口面積と、開口形状と、吹出開口41の前後方向および左右方向の隣接ピッチP1・P2とが同じに形成され、吹出口42において均等に配置される一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図ることができる。詳しくは、吹出口42が設けられるダクト内の冷気の圧力分布は、空気流の慣性作用で該ダクトの下流側が高くなる傾向がある。そのため、吹出口42が設けられるダクトの通路断面積が、上流側から下流側まで均一に形成されていると、下流側の吹出開口41から吹出される冷気の流速が速くなる。しかし、通路縮小構造を設けて吹出口42が設けられるダクトの通路断面積が徐々に小さくなるように形成すると、下流側に行くに従って流路抵抗を次第に大きくして冷気の圧力を徐々に減少させて、該ダクト内の上流側から下流側までの冷気の圧力分布を略同一にすることができる。これにより、一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図ることができ、収納室3内を吹出開口41から吸込開口39へ向かって直線状に流動する冷気の流速を、収納室3の全体で略均一の流速にすることができる。
吹出開口41の前後方向の隣接ピッチP1が、第3ダクト34から遠ざかるのに伴って徐々に大きくなるように形成されるピッチ拡大構造で構成される均一吹出構造によれば、吹出口42が設けられるダクトの通路断面積が冷気流動方向で同じに形成され、開口面積および開口形状が同じに形成される一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図ることができる。詳しくは、吹出口42が設けられるダクト内の冷気の圧力分布は、空気流の慣性作用で該ダクトの下流側が高くなる傾向がある。そのため、吹出口42が設けられるダクトの通路断面積が、上流側から下流側まで同じに形成されていると、下流側の吹出開口41から吹出される冷気の流速が速くなる。しかし、ピッチ拡大構造を設けて上流側に形成される吹出開口41の数を下流側より多くして、上流側からより多くの冷気を吹き出させると、該ダクトの下流側に流れる冷気の量を少なくして下流側の圧力を減じることができ、吹出口42が設けられるダクト内の上流側と下流側との圧力分布を略同一にすることができる。これにより、一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図ることができ、収納室3内を吹出開口41から吸込開口39へ向かって直線状に流動する冷気の流速を、収納室3の全体で略均一の流速にすることができる。
吹出開口41の開口面積が、第3ダクト34から遠ざかるのに伴って徐々に小さくなるように形成される開口縮小構造で構成される均一吹出構造によれば、吹出口42が設けられるダクトの通路断面積が冷気流動方向で同じに形成され、前後方向および左右方向の隣接ピッチP1・P2が同じに形成される一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図ることができる。詳しくは、吹出口42が設けられるダクト内の冷気の圧力分布は、空気流の慣性作用で該ダクトの下流側が高くなる傾向がある。そのため、吹出口42が設けられるダクトの通路断面積が、上流側から下流側まで同じに形成されていると、下流側の吹出開口41から吹出される冷気の流速が速くなる。しかし、開口縮小構造を設けて上流側に形成される吹出開口41の面積を下流側より大きくして、上流側からより多くの冷気を吹出させると、該ダクトの下流側に流れる冷気の量を少なくして下流側の圧力を減じることができ、吹出口42が設けられるダクト内の上流側と下流側との圧力分布を略同一にすることができる。これにより、一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図ることができ、収納室3内を吹出開口41から吸込開口39へ向かって直線状に流動する冷気の流速を、収納室3の全体で略均一の流速にすることができる。
通路縮小構造と、ピッチ拡大構造と、開口縮小構造のうち、いずれかふたつ、あるいは全部を組み合わせて構成される均一吹出構造によれば、吹出口42が設けられるダクト内の上流側と下流側との圧力分布を精度よく略同一にすることができる。これにより、一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図ることができ、収納室3内を吹出開口41から吸込開口39へ向かって直線状に流動する冷気の流速を、収納室3の全体で略均一の流速にすることができる。
冷却構造を、ケース本体1と収納箱2との間に設けた冷却通路21と、冷却通路21に配置される蒸発器14、および循環ファン15とで構成し、冷却通路21を循環する冷却空気で、収納室3内の空気を収納箱2を介して間接的に冷却した。これによれば、従来からある直接冷却方式の冷蔵庫に収納箱2と内収納箱4を設けるだけで、収納室3内の冷気を循環させる構造を備えた間接冷却方式の高湿度冷蔵庫を得ることができ、高湿度冷蔵庫の製造コストを削減することができる。
冷却構造を、ケース本体1の内箱1bの外周に配置した蓄冷材49と、蓄冷材49に冷熱を供給する蒸発器14とで構成する。蓄冷材49の冷熱で、収納室3内の空気をケース本体1の内箱1bを介して間接的に冷却した。これによれば、上記のような冷却通路21を備える間接冷却方式の高湿度冷蔵庫に比べて、冷却通路21がない分だけ収納室3の容積を大きくすることができ、高湿度冷蔵庫の外形寸法が同じ場合であっても、より多くの野菜や食肉等の食品を収容することができる。
収納室3の内部に、食品を載置する棚18を水平に支持し、棚18を網状あるいは格子状に形成して通気自在に形成すると、収納室3内を流動する冷気の流れを棚18で妨げることなく、吹出開口41から吸込開口39へ向かって直線状に流動させることができる。また、棚18と食品との接触面積を小さくして、食品表面の乾燥むらが生じるのを防ぐことができる。
吹出口42の吹出開口41を、内収納箱4に直接開口した貫通孔で構成すると、内収納箱4の製造時にプレス機による打ち抜き加工、あるいはレーザー切断機による切断加工を施して貫通孔を開口するだけで、簡便に一群の吹出開口41を形成することができ、高湿度冷蔵庫の製造コストを削減することができる。
内収納箱4の開口35を覆う角皿状の吸込口カバー43の各面に、一群の吸込開口39を形成して、吸込口40を吸込口カバー43の内部空間と、一群の吸込開口39とで構成すると、開口35に作用する送風ファン36の吸込み力を吸込口カバー43の内部空間を介して一群の吸込開口39の全体に作用させることができ、より広範な部分から冷気を吸い込むことができる。これにより、一群の吹出開口41から吹き出された冷気が開口35へ向かって指向するのを防止して、収納室3内において直線状に流動させることができる。また、食品のかけらが開口35から内部冷気循環路31に侵入するのを防止でき、食品のかけらが侵入することにより内部冷気循環路31が汚損するのを防止できる。
送風ファン36を、内収納箱4に形成した開口35に臨ませると、送風ファン36で生じる空気流の乱れが、一群の吹出開口41から吹出す冷気の流速に与える影響を排除することができる。詳しくは、送風ファン36を通過した直後の冷気の流れには乱れがあるため、送風ファン36の近傍に吹出口42があると、前記乱れにより吹出口42が設けられるダクト内の圧力分布に不均衡が生じて吹出し速度の均一化を図ることができない。しかし、開口35に臨むように送風ファン36を配置すると、吹出口42から送風ファン36までの距離を長くできるので、内部冷気循環路31内を冷気が流れる間に空気流の乱れを整流することができる。これにより、吹出口42が設けられるダクト内の圧力分布に不均衡が生じることがなく、一群の吹出開口41から吹出す冷気の流速に与える影響を排除することができる。
内収納箱4の上壁28に形成される第1ダクト32に吸込口40を設け、内収納箱4の下壁29に形成される第2ダクト33に吹出口42を設けると、食品のかけらや食品に付着し、あるいは食品から滲み出た水滴などが送風ファン36に接触して汚損するのを確実に防止できる。
本発明の第1実施例に係る高湿度冷蔵庫の縦断側面図である。 高湿度冷蔵庫の全体を示す斜視図である。 高湿度冷蔵庫の縦断正面図である。 高湿度冷蔵庫の横断平面図と、第1ダクト板を示す図である。 本発明の第2実施例に係る高湿度冷蔵庫の縦断側面図である。 本発明の第2実施例に係る第1ダクト板を示す図である。 本発明の第3実施例に係る第1ダクト板を示す図である。 本発明の第4実施例に係る高湿度冷蔵庫の縦断側面図である。
(第1実施例) 図1から図4に本発明に係る高湿度冷蔵庫を、食肉を熟成させながら冷蔵保存する肉熟成庫に適用した第1実施例を示す。なお、本発明における前後、左右、上下とは、図中に示す交差矢印と、各矢印の近傍に表記した前後、左右、上下の表示に従う。図2において肉熟成庫は、前面開口を除く周囲壁を断熱壁で形成した箱体からなるケース本体1を備える。ケース本体1の内部には左右に長い四角箱状の収納箱2が配置されており、その内部に収納室3を区画する内収納箱4が配置されて、肉熟成庫は3重構造に構成されている。ケース本体1の前面開口は観音開き構造の左右一対の扉5で開閉でき、両扉5・5の揺動先端には、閉じ状態の両扉5・5の間の隙間をシールするシール構造が設けられている。
図3および図4に示すように、ケース本体1の左側には、冷凍機器を収容する機器収容部6が設けられており、機器収容部6の前面には、機器室パネル7が固定されている。機器室パネル7の上部には、冷却構造の稼働状態を制御する操作部8が配置されており、操作部8には、後述する送風ファン36の回転速度を調整するための調整ダイアル9が設けられている(図2参照)。ケース本体1および機器収容部6の上面には、調理台となる天板10が設けられている。ケース本体1は、ステンレス鋼板等の金属板からなる外箱および内箱と、両箱の間に発泡充填される断熱材とで構成されている。
機器収容部6の内部には、冷凍機器を構成する圧縮機12と、凝縮器13と、蒸発器14とが配置されている。蒸発器14は、機器収容部6の上部に設けた断熱箱16内に配置されており、断熱箱16の開口は、ケース本体1の左側周囲壁に開口した連通穴17に接続されている。連通穴17の内部には、循環ファン15が蒸発器14と正対する状態で配置されている。収納室3の内部には、食品を載置する棚18が図示していない棚支持構造で水平に支持されている。棚18は、格子状に溶接固定された細径のステンレス線材で形成されて通気自在に形成されている。なお、棚18は、図示していない棚支持構造で設置高さを変更できるようになっている。
ケース本体1と収納箱2との間には、収納室3内の空気を冷却する冷却構造が設けられている。この実施例では、ケース本体1と収納箱2との間に設けた冷却空気循環用の冷却通路21と、冷却通路21に配置される蒸発器14、および循環ファン15とで冷却構造を構成した。図1および図3に示すように、ステンレス鋼板で形成した収納箱2は、後壁22、底壁23、および左右壁24・25とで形成されている。後壁22および左右壁24・25の上端と、底壁23の前端は、それぞれケース本体1と接合されており、前記の各壁22〜25とケース本体1との間に、断熱箱16の内部空間および連通穴17を含む状態で先の冷却通路21が形成されている。循環ファン15から送給されて蒸発器14で熱交換された冷却空気は、図3に示すように、断熱箱16内で反転したのち、収納箱2の左壁24に沿って下降し、底壁23および右壁25を経て後壁22側へ回込んで連通穴17へと循環するようになっている。冷却通路21を循環する冷却空気によって収納箱2の全体が冷却され、この冷熱によって収納室3の内部の空気を間接的に冷却して、収納室3内の湿度を70〜95%の高湿度に維持することができる。
内収納箱4は、上壁28と、下壁29と、後壁30とで断面コ字状に構成されており、その左右両端が収納箱3の左右壁24・25で塞がれている。収納室3と先の冷却構造との間であり、内収納箱4の周囲には、収納室3内の冷気を循環させる内部冷気循環路31が形成されている。図1に示すように、内部冷気循環路31は、内収納箱4の上壁28および下壁29に沿って形成される第1ダクト32および第2ダクト33と、これら両ダクト32・33を連通するために内収納箱4の後壁30に沿って形成される第3ダクト34とで構成されている。第1ダクト32に臨む上壁28には4個の円形の開口35が形成され、この開口35に面する第1ダクト32の内部に、軸流式のボックスファンからなる送風ファン36が配置されている。
内収納箱4の上壁28の下面側には、一群の吸込開口39を備えた吸込口40が設けられており、内収納箱4の下壁29には一群の吹出開口41を備えた吹出口42が設けられている。一群の吹出開口41は、内収納箱4の下壁29の全面にわたって形成されている。開口35の下面側は角皿状の吸込口カバー43で覆われており、同カバー43の周囲壁に一群の吸込開口39が一定間隔おきに形成されている。送風ファン36を駆動すると、収納室3内の冷気は、一群の吸込開口39から吸い込まれ、第1ダクト32と第3ダクト34を経て第2ダクト33へと流動し、一群の吹出開口41から上向きに吹出されて、収納室3内を吸込開口39へ向かって直線状に流動する。このように、収納室3内の冷気を強制的に循環させることにより、間接冷却された収納室3内の空気の温度むらと湿度むらを解消でき、収納室3内を均等な冷気環境に保持することができる。
吹出口42を構成する一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図るために、吹出口42の側に均一吹出構造が設けてある。この実施例に係る肉熟成庫では、吹出開口41と第2ダクト33の構造を以下のように構成した。まず、図4に示すように、一群の吹出開口41の開口面積と、開口形状と、吹出開口41の前後方向および左右方向の隣接ピッチP1・P2とを同じに形成して、吹出開口41が吹出口42において均等に配置されるようにした。吹出開口41は、内収納箱4の下壁29に左右方向の直線列(スリット列)を構成する状態で形成し、各スリット列を上流側から下流側まで均一の隣接ピッチP1で配置して、各吹出開口41を格子状に配置した。さらに、一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図るための均一吹出構造として、第2ダクト33の通路断面積が、第3ダクト34から遠ざかるのに伴って徐々に小さくなるように形成される通路縮小構造を設けた。通路縮小構造は、第2ダクト33の内部に、前端側へ向かって上り傾斜する絞り板46を配置して、第2ダクト33の通路断面積が、第3ダクト34から遠ざかるのに伴って徐々に小さくなるように構成した。
第2ダクト33内の冷気の圧力分布は、空気流の慣性作用で該ダクトの下流側が高くなる傾向がある。そのため、第2ダクト33の通路断面積が、上流側から下流側まで均一に形成されていると、下流側の吹出開口41から吹出される冷気の流速が速くなる。そこで、第2ダクト33の内部に絞り板46を配置して、第2ダクト33の内部の通路断面積が徐々に小さくなるように形成すると、下流側に行くに従って流路抵抗を次第に大きくして冷気の圧力を徐々に減少させて、該ダクト内の上流側から下流側までの冷気の圧力分布を略同一にすることができる。これに伴い、一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化が図られ、収納室3内を吹出開口41から吸込開口39へ向かって直線状に流動する冷気の流速を、収納室3の全体で略均一の流速にすることができる。
一群の吹出開口41は、内収納箱4をコ字状に折り曲げ成型するのに先立って、プレス機による打ち抜き加工を施して形成されており、内収納箱4の下壁29にスリット状に形成されている。このように、吹出口42の吹出開口41を、内収納箱4の製造時にプレス機による打ち抜き加工により、内収納箱4に直接開口した貫通孔で構成すると、簡便に一群の吹出開口41を形成することができ、高湿度冷蔵庫の製造コストを削減することができる。
一群の吹出開口41から吹出されて収納室3内を上方に流動する冷気の流速は、操作部8に設けた調整ダイアル9で送風ファン36の回転数を変更することにより調整することができる。食肉の熟成を行う場合の冷気の流速は、0.1m/s〜1.0m/sにすることにより、表面の過度の乾燥を防ぎながら好適に食肉を熟成できる。棚18は格子状に形成して通気自在に形成されているので、収納室3内を上方へ向かって直線状に流動する冷気の流れを妨げることなく、吹出開口41から吸込開口39へ向かって流動させることができる。また、棚18と食肉との接触面積を小さくして、食肉表面の乾燥むらが生じるのを防ぐことができる。
蒸発器で熱交換した冷気を直接収納室内に循環させる直接冷却方式の冷蔵庫では、熱交換の際に水分が凝集して収納室内の湿度が低くなり、食肉表面が過度に乾燥してしまう。そのため、食肉内部の水分が表面に滲み出し、肉の内部まで乾燥されて、肉内部のアミノ酸等を増加させることができない。しかし、上記のように、収納室3を間接冷却する高湿度冷蔵庫の場合には、収納室3内の湿度が70〜95%程度に維持されるので、食肉の表面のみが適度に乾燥し、内部まで乾燥が進むことがなく、食肉の熟成を的確に行える。また、収納室3内を循環する冷気により、食肉表面のみを適度に乾燥できるので、雑菌等が食肉表面で繁殖して腐敗することもない。
先入れ先出し方式で食肉を熟成させる場合には、熟成が済んだ肉を取り出したのち、熟成肉が収納してあったスペースに、新たに熟成させる食肉を収納し、収納室3内の冷気の流速を常に一定にして、熟成を進行させるとよい。複数の食肉を一括して熟成させる場合には、常に一定の流速で熟成させることができるが、食肉を収納してから一定期間、流速を速く設定して表面をすばやく乾燥させたのち、流速を低下させて熟成させることができる。表面をすばやく乾燥させることで、食肉の表面で雑菌が繁殖するのを抑えることができる。
上記のように、送風ファン36を内収納箱4の上壁28に形成される第1ダクト32内に収容し、吸込口40の下面側を吸込口カバー43で覆うと、開口35に作用する送風ファン36の吸込み力を吸込口カバー43の内部空間を介して一群の吸込開口39の全体に作用させることができる。これにより、広範な部分から冷気を吸い込むことができ、一群の吹出開口41から吹き出された冷気が開口35へ向かって指向するのを防止して、収納室3内において冷気を直線状に流動させることができる。また、食肉のかけらが開口35から内部冷気循環路31に侵入するのを防止でき、食肉のかけらが侵入することにより内部冷気循環路31が汚損するのを防止できる。さらに、食肉のかけらや食肉から滲み出た肉汁などが送風ファン36に接触して汚損するのを確実に防止できる。
送風ファン36を通過した直後の冷気の流れには乱れがあるため、送風ファン36の近傍に吹出口42があると、前記乱れにより吹出口42が設けられるダクト内の圧力分布に不均衡が生じて吹出し速度の均一化を図ることができない。しかし、開口35に臨むように送風ファン36を配置すると、吹出口42から送風ファン36までの距離を長くできるので、内部冷気循環路31内を冷気が流れる間に空気流の乱れを整流することができる。これにより、吹出口42が設けられるダクト内の圧力分布に不均衡が生じることがなく、一群の吹出開口41から吹出す冷気の流速に与える影響を排除することができる。
上記の実施例では、絞り板46で第2ダクト33の流路面積を徐々に小さくしたが、収納箱2の底壁23の前端側を上向きに傾斜するように形成して、絞り板46の機能を発揮させることができ、その場合には絞り板46を省略することができる。
(第2実施例) 図5および図6に肉熟成庫の第2実施例を示す。この実施例では、一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図るための均一吹出構造として、吹出開口41の前後方向の隣接ピッチP1が、第3ダクト34から遠ざかるのに伴って徐々に大きくなるように形成されるピッチ拡大構造を設けた。詳しくは、この実施例における第2ダクト33の通路断面積は、上流側から下流側まで均一に形成されている。吹出口42は、第1実施例の吹出開口41と同様に、左右方向の直線列(スリット列)を構成する状態で形成するが、各スリット列の前後方向の隣接ピッチP1は、第2ダクト33の上流側から下流側へ向かって徐々に大きくなるように形成されており、一群の吹出開口41は前後方向の隣接ピッチP1が異なる格子状に配置されている。他は第1実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
ピッチ拡大構造で構成される均一吹出構造によれば、第2ダクト33の下流側よりも上流側に形成される吹出開口41の数(開口面積)を多くすることができる。吹出口42が設けられるダクト内の冷気の圧力分布は、空気流の慣性作用で該ダクトの下流側が高くなる傾向がある。そのため、第2ダクト33の通路断面積が、上流側から下流側まで同じに形成されていると、下流側の吹出開口41から吹出される冷気の流速が速くなる。そこで、ピッチ拡大構造を設けて上流側に形成される吹出開口41の数を下流側より多くして、上流側からより多くの冷気を吹き出させると、第2ダクト33の下流側に流れる冷気の量を少なくして下流側の圧力を減じることができ、吹出口42が設けられるダクト内の上流側と下流側との圧力分布を略同一にすることができる。これにより、一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図ることができ、収納室3内を吹出開口41から吸込開口39へ向かって直線状に流動する冷気の流速を、収納室3の全体で略均一の流速にすることができる。
(第3実施例) 図7は肉熟成庫の第3実施例を示す。この実施例では、一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図るための均一吹出構造として、吹出開口41の開口面積が、第3ダクト34から遠ざかるのに伴って徐々に小さくなるように形成される開口縮小構造を設けた。詳しくは、この実施例における第2ダクト33の通路断面積は、上流側から下流側まで均一に形成されている。吹出口42は、第1実施例の吹出開口41と同様に、左右方向の直線列(スリット列)を構成する状態で形成するが、スリット列を構成する各吹出開口41の開口面積は、第2ダクト33の上流側から下流側に向かって徐々に小さくなるように形成されている。スリット列の前後方向の隣接ピッチP1は同じに形成されて、一群の吹出開口41が格子状に配置されている。他は第1実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
開口縮小構造で構成される均一吹出構造によれば、第2ダクト33の下流側よりも上流側に形成される吹出開口41の面積を大きくすることができる。吹出口42が設けられるダクト内の冷気の圧力分布は、空気流の慣性作用で該ダクトの下流側が高くなる傾向がある。そのため、第2ダクト33の通路断面積が、上流側から下流側まで同じに形成されていると、下流側の吹出開口41から吹出される冷気の流速が速くなる。そこで、開口縮小構造を設けて上流側に形成される吹出開口41の面積を下流側より大きくして、上流側からより多くの冷気を吹出させると、第2ダクト33の下流側に流れる冷気の量を少なくして下流側の圧力を減じることができ、第2ダクト33内の上流側と下流側との圧力分布を略同一にすることができる。これにより、一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図ることができ、収納室3内を吹出開口41から吸込開口39へ向かって直線状に流動する冷気の流速を、収納室3の全体で略均一の流速にすることができる。
上記の第1から第3実施例のように、均一吹出構造を設けて、吹出口42が設けられる壁の全面にわたって形成した一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図るようにすると、冷気を一群の吹出開口41から略均一の速度で吹出すことができ、これより、収納室3内を吹出開口41から吸込開口39へ向かって直線状に流動する冷気の流速を、収納室3の全体で略均一の流速にすることができる。従って、食肉の載置位置によって乾燥むらが生じるのを防ぐことができ、また、大型の食肉の場合には、食肉表面が部分的に過度に乾燥されるのを防止して、食肉全体を均一な状態で熟成させることができる。
また、通路縮小構造とピッチ拡大構造と開口縮小構造とは、単独で適用する以外に、各構成のいずれかふたつ、あるいは全部を組み合わせて均一吹出構造を構成することができる。その場合には、第2ダクト33内の上流側と下流側との圧力分布を精度よく略同一にすることができる。従って、一群の吹出開口41から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図ることができ、収納室3内を吹出開口41から吸込開口39へ向かって直線状に流動する冷気の流速を、収納室3の全体で略均一の流速にすることができる。
冷却構造を、ケース本体1と収納箱2との間に設けた冷却空気を循環させる冷却通路21と、冷却通路21に配置される蒸発器14、および循環ファン15とで構成する冷却通路21を循環する冷気で、収納室3内の空気を収納箱2を介して間接的に冷却すると、従来からある直接冷却方式の冷蔵庫に収納箱2と内収納箱4を設けるだけで、収納室3内の冷気を循環させる構造を備えた間接冷却方式の高湿度冷蔵庫を得ることができ、高湿度冷蔵庫の製造コストを削減することができる。
(第4実施例) 図8に本発明に係る高湿度冷蔵庫を肉熟成庫に適用した第4実施例を示す。本実施例では蓄冷材49を使用して、収納室3内の空気を間接冷却するように変更した点が第1実施例と異なる。他は第1実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。
この実施例では、ケース本体1の内部に内収納箱4を収容して収納室3を区画し、内収納箱4とケース本体1との間に内部冷気循環路31を形成するようにした。ケース本体1は、ステンレス鋼板等の金属板からなる外箱1aおよび内箱1bと、両箱1a・1bの間に発泡充填される断熱材1cとで構成されている。断熱材1cは、ケース本体1の内箱1bの外周に蓄冷材49と、蓄冷材49に冷熱を供給する蒸発器14とが記載順に配置された状態で発泡充填されており、冷却構造は、蓄冷材49と蒸発器14とで構成されている。蓄冷材49は、第3ダクト34および収納室3の左右に面して配置されており、内部冷気循環路31を循環する空気を蓄冷材49の冷熱で冷却して、循環空気の冷熱とケース本体1の内箱1bを介して伝導される冷熱とで、収納室3を間接的に冷却するようにした。このように、収納室3の内部の空気をケース本体1の内箱1bを介して間接冷却することにより、収納室3内の湿度を70〜95%の高湿度で維持することができる。
上記のように、冷却構造を、ケース本体1の内箱1bの外周に配置した蓄冷材49と、蓄冷材49に冷熱を供給する蒸発器14とで構成して、蓄冷材49の冷熱で、収納室3内の空気をケース本体1の内箱1bを介して間接的に冷却すると、第1から第3実施例のように冷却通路21を備える間接冷却方式の高湿度冷蔵庫に比べて、冷却通路21がない分だけ収納室3の容積を大きくすることができ、高湿度冷蔵庫の外形寸法が同じ場合であっても、より多くの食肉を収容することができる。
上記の各実施例では、吸込口40を収納室3の上面側に、吹出口42を収納室3の底面側に形成したが、吸込口40と吹出口42とは、上下逆に配置することができる。さらに、吸込口40と吹出口42は、内収納箱4の左右の対向壁に設けてあればよく、例えば、左右いずれか一方の側面に吸込口40を形成し、残る他方に吹出口42を形成することができる。その場合の第3ダクト34は、内収納箱4の上下壁28・29および後壁30の、少なくともひとつに形成することができる。各吹出開口41は格子状に配置したが、千鳥状に配置してもよい。扉5は複層ガラスで構成した覗き窓を設けた断熱扉で構成することができ、この場合には、扉5を開けることなく収納室3内を目視することができる。本発明の高湿度冷蔵庫は肉熟成庫以外に、生鮮野菜の冷蔵貯蔵庫として使用することができる。
1 本体ケース
2 収納箱
3 収納室
4 内収納箱
5 扉
14 蒸発器
15 循環ファン
21 冷却通路
31 内部冷気循環路
32 第1ダクト
33 第2ダクト
34 第3ダクト
36 送風ファン
39 吸込開口
40 吸込口
41 吹出開口
42 吹出口
43 吸込口カバー
P1 前後の隣接ピッチ
P2 左右の隣接ピッチ

Claims (10)

  1. ケース本体(1)と、ケース本体(1)の内部に収容される収納室(2)と、ケース本体(1)の内部に区画される四角箱状の収納室(3)と、収納箱(2)の内部に収容されて収納室(3)を区画する内収納箱(4)と、ケース本体(1)の前面開口を開閉する扉(5)とを備え、
    収納室(3)の周囲に配置した冷却構造で、収納室(3)内の空気を収納室(3)の周囲壁を介して間接的に冷却する高湿度冷蔵庫であって、
    収納室(3)と冷却構造との間には、収納室(3)内の冷気を循環させる内部冷気循環路(31)が設けられており、
    内部冷気循環路(31)は、収納室(3)の上下ないし左右に対向する対向壁に沿って形成される第1ダクト(32)および第2ダクト(33)と、収納室(3)の周囲壁に沿って形成されて前記両ダクト(32・33)を連通する第3ダクト(34)とを備えており、
    第1ダクト(32)と第2ダクト(33)に臨む前記一対の対向壁のいずれか一方に、一群の吸込開口(39)を備えた吸込口(40)が設けられ、他方に一群の吹出開口(41)を備えた吹出口(42)が設けられており、
    一群の吹出開口(41)は、吹出口(42)が設けられる壁の全面にわたって形成されており、
    内部冷気循環路(31)に送風ファン(36)を配置して、冷気が収納室(3)内を吹出開口(41)から吸込開口(39)へ向かって直線状に流動できるように構成されており、
    吹出口(42)の側に、一群の吹出開口(41)から吹出される冷気の吹出し速度の均一化を図るための均一吹出構造が設けられており、
    冷却構造が、ケース本体(1)と収納箱(2)の間に設けた冷却空気を循環させる冷却通路(21)と、冷却通路(21)に配置される蒸発器(14)、および循環ファン(15)とで構成されており、
    収納室(3)内の空気が、収納箱(2)を介して冷却通路(21)を循環する冷却空気で間接的に冷却されており、
    内収納箱(4)の周囲壁に、内部冷気循環路(31)と収納室(3)とを連通する開口(35)が形成されており、
    内収納箱(4)の内面に、前記開口(35)を覆う角皿状の吸込口カバー(43)が設けられており、
    吸込口カバー(43)の各面には一群の吸込開口(39)が形成されており、
    吸込口(40)が、吸込口カバー(43)の内部空間と、一群の吸込開口(39)とで構成されていることを特徴とする高湿度冷蔵庫。
  2. 一群の吹出開口(41)の開口面積と、開口形状と、吹出開口(41)の前後方向および左右方向の隣接ピッチ(P1・P2)とが同じに形成され、吹出開口(41)が吹出口(42)において均等に配置されており、
    均一吹出構造が、吹出口(42)が設けられるダクトの通路断面積が、第3ダクト(34)から遠ざかるのに伴って徐々に小さくなるように形成される通路縮小構造で構成されている請求項1に記載の高湿度冷蔵庫。
  3. 吹出口(42)が設けられるダクトの通路断面積が冷気流動方向で同じに形成され、一群の吹出開口(41)の開口面積および開口形状が同じに形成されており、
    均一吹出構造が、吹出開口(41)の前後方向の隣接ピッチ(P1)が、第3ダクト(34)から遠ざかるのに伴って徐々に大きくなるように形成されるピッチ拡大構造で構成されている請求項1に記載の高湿度冷蔵庫。
  4. 吹出口(42)が設けられるダクトの通路断面積が冷気流動方向で同じに形成され、一群の吹出開口(41)の前後方向および左右方向の隣接ピッチ(P1・P2)が同じに形成されており、
    均一吹出構造が、吹出開口(41)の開口面積が、第3ダクト(34)から遠ざかるのに伴って徐々に小さくなるように形成される開口縮小構造で構成されている請求項1に記載の高湿度冷蔵庫。
  5. 均一吹出構造が、吹出口(42)が設けられるダクトの通路断面積が、第3ダクト(34)から遠ざかるのに伴って徐々に小さくなるように形成される通路縮小構造と、吹出開口(41)の前後方向の隣接ピッチ(P1)が、第3ダクト(34)から遠ざかるのに伴って徐々に大きくなるように形成されるピッチ拡大構造と、吹出開口(41)の開口面積が、第3ダクト(34)から遠ざかるのに伴って徐々に小さくなるように形成される開口縮小構造のうち、いずれかふたつ、あるいは全部を組み合わせて構成されている請求項1に記載の高湿度冷蔵庫。
  6. 冷却構造が、ケース本体(1)の内箱(1b)の外周に配置した蓄冷材(49)と、蓄冷材(49)に冷熱を供給する蒸発器(14)とで構成されており、
    収納室(3)内の空気が、ケース本体(1)の内箱(1b)を介して蓄冷材(49)の冷熱で間接的に冷却されている請求項1から5のいずれかひとつに記載の高湿度冷蔵庫。
  7. 収納室(3)の内部に、食品を載置する棚(18)が水平に支持されており、
    棚(18)が、網状あるいは格子状に形成されて通気自在に形成されている請求項1からのいずれかひとつに記載の高湿度冷蔵庫。
  8. 吹出口(42)の吹出開口(41)が、内収納箱(4)に直接開口した貫通孔で構成されている請求項1から7のいずれかひとつに記載の高湿度冷蔵庫。
  9. 送風ファン(36)が、内収納箱(4)に形成した開口(35)に臨むように配置されている請求項に記載の高湿度冷蔵庫。
  10. 内収納箱(4)が、上壁(28)と、下壁(29)と、後壁(30)とで構成されて、内収納箱(4)の左右両端が収納箱(2)で塞がれており、
    内部冷気循環路(31)は、収納室(3)の対向する上下壁(28・29)に沿って形成される第1ダクト(32)および第2ダクト(33)と、後壁(30)に沿って形成されて前記両ダクト(32・33)を連通する第3ダクト(34)とで構成されており、
    内収納箱(4)の上壁(28)に形成される第1ダクト(32)に吸込口(40)が設けられ、内収納箱(4)の下壁(29)に形成される第2ダクト(33)に吹出口(42)が設けられている請求項から9のいずれかひとつに記載の高湿度冷蔵庫
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