以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1及び図2は、本発明の実施の形態に係る画像形成システムAにおいて一部の内部を透視した状態を示す概略正面図である。図1(a)及び図1(b)並びに図2(a)及び図2(b)は、それぞれ、連結状態I〜IVを示す図である。
図1及び図2に示す画像形成システムAは、記録紙等の記録シートPに対して画像形成処理を行う画像形成装置100を備え、画像形成処理により画像形成された記録シートPに対して後処理を行う後処理装置(ここでは、中綴じ処理装置400)を画像形成装置100に対して連結可能な構成とされている。ここで、画像形成システムAに用いる中綴じ処理装置400は、後処理を行わない設定である後処理設定無しの設定のときに後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在しない構成とされている。
画像形成システムAは、中綴じ処理装置400を画像形成装置100に直接的に連結可能とされ、かつ、1又は複数の排出装置を介して中綴じ処理装置400を画像形成装置100に間接的に連結可能とされている。
ここで、1又は複数の排出装置は、画像形成装置100により画像形成処理された記録シートPを外部に排出する構成と、画像形成装置100により画像形成処理された記録シートPを中綴じ処理装置400に排出する構成とのうち、少なくとも中綴じ処理装置400に排出する構成を有している。この1又は複数の排出装置は、後処理設定無しの設定のときに後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在する第1排出装置、及び、後処理設定無しの設定のときに後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在しない第2排出装置を含むことできる。
すなわち、1又は複数の排出装置を介して中綴じ処理装置400を画像形成装置100に間接的に連結する構成としては、それには限定されないが、第1排出装置を介して中綴じ処理装置400を画像形成装置100に連結する構成、第2排出装置を介して中綴じ処理装置400を画像形成装置100に連結する構成、或いは、第1排出装置及び第2排出装置を介して中綴じ処理装置400を画像形成装置100に連結する構成を例示できる。
第1排出装置としては、記録シートPを中綴じ処理装置400に向けて搬送する一方、搬送途中の記録シートPを外部に排出することが可能な構成とされた中間排出装置200(図2(a)参照)、記録シートPを後処理する一方、記録シートPを外部に排出することが可能な構成とされた後処理付き排出装置300(図2(b)参照)を例示できる。第2排出装置としては、記録シートPを中綴じ処理装置400に向けて搬送する一方、記録シートPに対して後処理を行う後処理付き排出装置300(図1(a)参照)を例示できる。
ここで、後処理付き排出装置300は、中綴じ処理装置400が連結されている状態では(図1(a)参照)、後処理設定無しの設定のときに後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在しない第2排出装置として作用するが、中綴じ処理装置400が連結されていない状態では(図1(b)及び図2(b)参照)、後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在する第1排出装置として作用する。
後処理付き排出装置300としては、記録シートPの束に対してステープル処理を行うステープル処理機能を有するステープル処理装置、記録シートP又は記録シートPの束に対してパンチ処理を行うパンチ処理機能を有するパンチ処理装置、及び、記録シートP又は記録シートPの束に対して折り処理を行う折り処理機能を有する折り処理装置のうち少なくとも一つを含むフィニッシャ装置を例示できる。
また、中綴じ処理装置400としては、記録シートPの束に対してステープル処理を行うステープル処理機能を有するステープル処理装置と記録シートPの束に対して折り処理を行う折り処理機能を有する折り処理装置とを組み合わせて中綴じ冊子を製本するフィニッシャ装置を例示できる。
ここでは、後処理付き排出装置300は、記録シートPの束の端部にステープル処理を行うステープル処理装置310を含むフィニッシャ装置とされており、中綴じ処理装置400は、記録シートPの束の中央部にステープル処理を行うステープル処理装置410と記録シートPの束の中央部に折り処理を行う折り処理装置420とを組み合わせて中綴じ冊子を製本するフィニッシャ装置とされている。
次に、図1(a)及び図1(b)並びに図2(a)及び図2(b)に示す連結状態I〜IVについて以下に説明する。
図1(a)に示す画像形成システムAでの連結状態は、画像形成装置100の排出側に、後処理設定無しの設定のときに後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在しない排出装置として作用する後処理付き排出装置300が連結され、後処理付き排出装置300の排出側に中綴じ処理装置400が連結されている連結状態Iとされている。
図1(b)に示す画像形成システムAでの連結状態は、図1(a)に示す連結状態Iから中綴じ処理装置400が後処理付き排出装置300に対して離間することで後処理付き排出装置300において後処理設定無しの設定のときに後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路330が存在するようになった連結状態IIとされている。
図2(a)に示す画像形成システムAでの連結状態は、画像形成装置100の排出側に、後処理設定無しの設定のときに後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路230が存在する排出装置(第1排出装置)として作用する中間排出装置200が連結され、中間排出装置200の排出側に後処理装置として作用する中綴じ処理装置400が連結されている連結状態IIIとされている。
また、図2(b)に示す画像形成システムAでの連結状態は、画像形成装置100の排出側に、後処理設定無しの設定のときに後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路330が存在する排出装置として作用する後処理付き排出装置300が連結されている連結状態IVとされている。
次に、図1及び図2に示す画像形成システムAにおいて画像形成装置100、並びに、画像形成装置100に対して連結される中間排出装置200、後処理付き排出装置300及び中綴じ処理装置400について以下に説明する。ここで、画像形成装置100、中間排出装置200、後処理付き排出装置300及び中綴じ処理装置400は、特に限定されるものではなく、従来公知のものを用いることができるが、その一例として、以下のような、画像形成装置100、中間排出装置200、後処理付き排出装置300及び中綴じ処理装置400とすることができる。
なお、図1及び図2に示す画像形成システムAにおいて、付している参照符号のうち、説明していない参照符号の箇所については、後述する。
図3は、図1及び図2に示す画像形成システムAにおける制御系のシステム構成を示すブロック図である。
−画像形成装置−
画像形成装置100は、画像形成装置100本体110(図1及び図2参照)の全体の制御、並びに、中間排出装置200(図2(a)参照)、後処理付き排出装置300(図1(a)、図1(b)及び図2(b)参照)及び中綴じ処理装置400(図1(a)、図1(b)及び図2(a)参照)の制御を行う制御部101を備えている。画像形成装置100本体110は、この例では、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能及び設定機能を有する複合機とされている。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)等の処理部102と、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリやフラッシュメモリなどの書き込み可能な不揮発性メモリ及びRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリを含む記憶部103とを備えている。
詳しくは、画像形成装置100は、制御部101の処理部102が記憶部103のROMに予め格納された制御プログラムを記憶部103のRAM上にロードして実行することにより、各種構成要素を制御するようになっている。また、記憶部103における不揮発性メモリには、画像形成装置100の動作パラメータや設定データ、中間排出装置200、後処理付き排出装置300や中綴じ処理装置400といった画像形成装置100に連結される装置の装置情報などの各種システム情報が格納されている。
画像形成装置100は、原稿の画像を読み取って画像データに変換する画像読取部120と、画像読取部120からの画像データ、或いは、情報処理装置(具体的にはクライアントコンピュータ)PCからの画像データに基づいて記録シートPに画像を形成する画像形成処理を行う画像形成部130とを備えている。画像形成部130は、図示を省略した感光体、帯電装置、露光装置書、現像装置、転写装置、定着装置を備え、これらの装置が制御部101からの指示信号により作動制御されることにより、画像形成処理を行うようになっている。
画像形成装置100は、画像形成処理に関する各機能及び種々の動作モード(例えば後述する中綴じ処理を禁止すべき動作モードなど)の設定操作が可能な操作表示部140、シート収容部150、シート供給部160、シート搬送部170及びシート排出部180をさらに備え、これらの構成要素が制御部101からの指示信号により作動制御されることにより、画像形成処理を行うようになっている。
操作表示部140は、画像形成システムAの各種処理の指示操作、入力操作或いは選択操作するためのイラスト、メッセージ、表示ボタン等の各種処理情報の表示を行う機能と、画像形成システムAの各種処理の指示操作、各種処理情報の入力操作或いは選択操作を行う機能とを備えている。
操作表示部140は、液晶表示装置等のディスプレイ装置を構成する表示部141と、表示部141の表示画面G(後述する図10参照)上に設けられて表示画面G上でのタッチ入力操作により入力操作情報(画面位置情報)を受け付けるタッチ入力部を構成する操作部142とを備えている。すなわち、表示部141は、表示画面G上に設けられた操作部142と共にタッチ操作可能な表示パネル(いわゆるタッチパネル)を構成しており、表示画面Gに表示される表示キー(いわゆるソフトウェアキー)をタッチ入力操作できるようになっている。また、操作部142は、表示画面Gとは別に操作キー142a(いわゆるハードウェアキー、図10参照)のプッシュ入力操作により入力操作情報を受け付ける構成をさらに備えている。
操作表示部140は、制御部101の入力系及び出力系に電気的に接続されている。これにより、表示部141は、制御部101から送られてくる画面データに基づいて、後述する初期画面G1(図10参照)等の各種画面を表示することができ、操作部142は、初期画面G1等の各種画面に対する入力操作或いは選択操作を受け付けて入力情報或いは選択情報を制御部101に送信することができる。
シート収容部150(図1及び図2参照)は、1又は上下方向に複数段積みされた(この例では3段)のシート収容部とされている。シート収容部150は、複数の記録シートP〜Pを積載して収容する構成とされている。シート供給部160は、シート収容部150に対応して設けられており、シート収容部150に積載されて収容された最上位に位置する記録シートPを画像形成部130に向けて供給する構成とされている。
シート搬送部170は、シート供給部160にて画像形成部130に向けて供給される記録シートPを画像形成部130に搬送し、画像形成部130にて画像形成処理が行われた記録シートPをシート排出部180に搬送する構成とされている。シート排出部180は、画像形成部130にて画像形成処理が行われた記録シートPを画像形成装置100に連結された後処理付き排出装置300(図1(a)、図1(b)及び図2(b)参照)、又は、中間排出装置200(図2(a)参照)に搬送する構成とされている。シート搬送部170及びシート排出部180は、図示を省略した駆動モータや搬送ローラなどシート搬送部材を含んでいる。
画像形成装置100は、中間排出装置200、後処理付き排出装置300及び中綴じ処理装置400とデータ通信を行うデータ通信部190をさらに備えている。
中間排出装置200、後処理付き排出装置300及び中綴じ処理装置400は、それぞれ、中間排出装置200、後処理付き排出装置300及び中綴じ処理装置400の本体の全体を制御する副制御部201,301,401を備えている。副制御部201,301,401は、画像形成装置100における制御部101と同様の構成とされており、画像形成装置100における制御部101と通信するようになっている。これにより、画像形成装置100は、制御部101からの指示信号により副制御部201,301,401を制御することができる。
詳しくは、中間排出装置200、後処理付き排出装置300及び中綴じ処理装置400は、画像形成装置100におけるデータ通信部190との間でデータ通信を行うことができるデータ通信部202,302,402をそれぞれ備えている。データ通信部202,302,402は、それぞれ、画像形成装置100からの制御信号を受信する受信機能と、中間排出装置200、後処理付き排出装置300及び中綴じ処理装置400の種別を識別する識別データ、並びに、中間排出装置200、後処理付き排出装置300及び中綴じ処理装置400の状態を示すステータスデータを画像形成装置100に送信する送信機能とを有している。
かかる構成を備えることにより、画像形成装置100では、制御部101は、副制御部201,301,401からデータ通信部190を介して送られてきた中間排出装置200、後処理付き排出装置300及び中綴じ処理装置400の識別データ及びステータスデータを取得することができる。これにより、制御部101は、中間排出装置200、後処理付き排出装置300及び中綴じ処理装置400のうち何れか一つの装置から送られてくる識別データに対して記憶部103における不揮発性メモリに予め格納されている装置情報を参照することによって、中間排出装置200、後処理付き排出装置300及び中綴じ処理装置400の何れが連結されているか否かを検出(認識)することができる。また、制御部101は、中間排出装置200、後処理付き排出装置300及び中綴じ処理装置400のうち、連結されている装置から送られてくる識別データに対して記憶部103における不揮発性メモリに予め格納されている装置情報を参照することによって、中間排出装置200、後処理付き排出装置300及び中綴じ処理装置400のうち、連結されている装置が後処理設定無しの設定のときに後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在しない構成とされているか否かを検出することができる。
例えば、制御部101は、中間排出装置200を、後処理設定無しの設定のときに後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在する排出装置として検出する。
また、制御部101は、中綴じ処理装置400を、後処理設定無しの設定のときに後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在しない後処理装置として検出する。
また、後処理付き排出装置300は、中綴じ処理装置400を連結していない状態では、排出搬送路330は、後処理設定無しの設定のときに後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路の機能を有しているが、中綴じ処理装置400を連結することで、排出搬送路330は、後処理設定無しの設定のときに後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路の機能に代えて、画像形成装置100から中綴じ処理装置400に記録シートPを搬送する中継搬送路の機能を有することになる。このため、制御部101は、後処理付き排出装置300に中綴じ処理装置400が連結されている状態では、後処理設定無しの設定のときに後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在しない排出装置(第2排出装置)として検出する一方、後処理付き排出装置300に中綴じ処理装置400が連結されていない状態では、後処理設定無しの設定のときに後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在する後処理装置として検出する。
なお、図3に示す画像形成システムAのシステムブロック図において、付している参照符号のうち、説明していない参照符号の箇所については、後述する。
−中間排出装置−
図4は、図2(a)に示す画像形成システムAにおける中間排出装置200の概略構成を模式的に示す断面図である。
本実施の形態では、中間排出装置200は、図4に示すように、記録シートPが搬入される主搬送路210と、主搬送路210から分岐して記録シートPを中綴じ処理装置400(図2(a)参照)に中継搬送する中継搬送路220と、主搬送路210から分岐して記録シートPを外部に排出する排出搬送路230と、主搬送路210からの記録シートPの中継搬送路220への搬送及び主搬送路210からの記録シートPの排出搬送路230への搬送を選択的に切り替える切替部240(いわゆる切替ゲート)と、記録シートPを搬送させる搬送部250を備えている。
主搬送路210は、記録シートPの搬送方向Xにおいて上流側端のシート搬入口210aが中間排出装置200の上流側に連結された装置のシート出口、ここでは、画像形成装置100におけるシート排出部180のシート排出口180a(図2(a)参照)に連通し、かつ、下流側端のシート搬出口210bが中継搬送路220及び排出搬送路230との分岐部α1に臨んでいる。ここでは、主搬送路210は、水平又は略水平に形成されている。
中継搬送路220は、搬送方向Xにおいて上流側端のシート搬入口220aが分岐部α1に臨み、かつ、下流側端がシート搬出口220bとされている。ここでは、中継搬送路220は、主搬送路210からの記録シートPを斜め下流側下方に搬送する第1搬送路221と、第1搬送路221からの記録シートPを水平又は略水平に搬送する第2搬送路222と、第2搬送路222からの記録シートPを斜め下流側上方に搬送する第3搬送路223とを備えている。
排出搬送路230は、搬送方向Xにおいて上流側端のシート搬入口230aが分岐部α1に臨み、かつ、下流側端がシート排出口230bとされている。ここでは、排出搬送路230は、水平又は略水平に形成されている。
切替部240は、主搬送路210からの記録シートPを中継搬送路220へ搬送する第1姿勢(図4の実線参照)と、主搬送路210からの記録シートPを排出搬送路230へ搬送する第2姿勢(図4の鎖線参照)とをとる分岐爪241を備えている。切替部240は、副制御部201(図3参照)の出力系に電気的に接続されており、画像形成装置100における制御部101から副制御部201を介して送られてくる指示信号により分岐爪241が作動制御されるようになっている。
搬送部250は、中継搬送路220上の記録シートPを搬送方向Xへ搬送させる複数の搬送ローラ251,252と、排出搬送路230上の記録シートPを外部に排出させる排出ローラ253と、搬送ローラ251,252及び排出ローラ253を回転駆動する回転駆動部254(図3参照)とを備えている。搬送ローラ251,252は、第2搬送路222上に配設されている。排出ローラ253は、排出搬送路230の搬送方向Xにおける下流側の近傍に配設されている。回転駆動部254は、副制御部201(図3参照)の出力系に電気的に接続されており、画像形成装置100における制御部101から副制御部201を介して送られてくる指示信号により搬送ローラ251,252及び排出ローラ253が作動制御されるようになっている。
かかる構成を備えることにより、画像形成装置100は、副制御部201を介した制御部101からの指示の下、主搬送路210からの記録シートPを、中継搬送路220を介して中綴じ処理装置400へ搬送させるか、或いは、排出搬送路230を介して外部に排出させることができる。
中間排出装置200は、排出ローラ253にて排出された記録シートPを載置する排出トレイ260をさらに備えている。排出トレイ260は、排出搬送路230の搬送方向Xにおける下流側における排出ローラ253の近傍に配設されている。
以上説明した中間排出装置200(図2(a)参照)では、後述するように、中綴じ処理を行わない設定である中綴じ処理設定無しの設定がなされている場合には、切替部240の分岐爪241を第1姿勢(図4の鎖線参照)に切り替えて画像形成装置100から搬送されてきた記録シートPを排出トレイ260に排出させる一方、中綴じ処理を行う設定である中綴じ処理設定有りの設定がなされている場合には、切替部240の分岐爪241を第2姿勢(図4の実線参照)に切り替えて画像形成装置100から搬送されてきた記録シートPを中綴じ処理装置400に搬送させる。
−後処理付き排出装置−
図5は、図1及び図2(b)に示す画像形成システムAにおける後処理付き排出装置300の概略構成を模式的に示す断面図である。
本実施の形態では、後処理付き排出装置300は、図5に示すように、ステープル処理装置310と、記録シートPが搬入される主搬送路320と、主搬送路320から分岐した排出搬送路330と、主搬送路320から分岐して記録シートPをステープル処理装置310に搬送する分岐搬送路340と、主搬送路320からの記録シートPの排出搬送路330への搬送及び主搬送路320からの記録シートPの分岐搬送路340への搬送を選択的に切り替える切替部350(いわゆる切替ゲート)と、記録シートPを搬送させる搬送部360とを備えている。
ステープル処理装置310は、記録シートPの束を積載するステープルトレイ311と、ステープルトレイ311に積載された記録シートPの束に対してステープル処理を行うステープル部312と、ステープル部312により記録シートPの束がステープル処理される際にステープル針を受ける受け部313とを備えている。
ステープルトレイ311は、分岐搬送路340の搬送方向Xにおける下流側の近傍に配設されている。
ステープル部312は、ステープルトレイ311を間にして一方側(ここでは下側)に設けられている。受け部313は、ステープルトレイ311を間にして他方側(ここでは上側)のステープル部312と対向する位置に設けられている。
そして、ステープル部312は、記録シートPの束のコーナー部分(具体的には左右何れかのコーナー部分)及び片側のサイド部分を綴じるようになっている。なお、図示を省略したが、ステープルトレイ311においてステープル処理する部分は開放されている。
主搬送路320は、搬送方向Xにおいて上流側端のシート搬入口320aが後処理付き排出装置300の上流側に連結された装置のシート出口、ここでは、画像形成装置100におけるシート排出部180のシート排出口180a(図1(a)、図1(b)及び図2(b)参照)に連通し、かつ、下流側端のシート搬出口320bが排出搬送路330及び分岐搬送路340との分岐部α2に臨んでいる。ここでは、主搬送路320は、水平又は略水平に形成されている。
排出搬送路330は、搬送方向Xにおいて上流側端のシート搬入口330aが分岐部α2に臨み、かつ、下流側端がシート搬出口330bとされている。ここでは、排出搬送路330は、水平又は略水平に形成されている。
本実施の形態では、排出搬送路330は、後処理付き排出装置300に中綴じ処理装置400が連結されていない状態(図1(b)及び図2(b)参照)では、主搬送路320からの記録シートPを外部に排出する排出搬送路として機能し、後処理付き排出装置300に中綴じ処理装置400が連結されている状態(図1(a)参照)では、主搬送路320からの記録シートPを中綴じ処理装置400に中継搬送する中継搬送路として機能するようになっている。
分岐搬送路340は、搬送方向Xにおいて上流側端のシート搬入口340aが分岐部α2に臨み、かつ、下流側端のシート搬出口340bがステープル処理装置310におけるステープルトレイ311の上流側端に臨んでいる。ここでは、分岐搬送路340は、主搬送路320からの記録シートPを斜め下流側下方に搬送する第1搬送路341と、第1搬送路341からの記録シートPを水平又は略水平に搬送する第2搬送路342とを備えている。
切替部350は、主搬送路320からの記録シートPを排出搬送路330へ搬送する第1姿勢(図5の鎖線参照)と、主搬送路320からの記録シートPを分岐搬送路340へ搬送する第2姿勢(図5の実線参照)とをとる分岐爪351を備えている。切替部350は、副制御部301(図3参照)の出力系に電気的に接続されており、画像形成装置100における制御部101から副制御部301を介して送られてくる指示信号により分岐爪351が作動制御されるようになっている。
搬送部360は、排出搬送路330上の記録シートPを搬送方向Xへ搬送させる複数の搬送ローラ361,362と、分岐搬送路340に案内されて搬送されてくる記録シートPをステープル処理装置310に搬送する搬送ローラ363と、ステープル処理装置310におけるステープルトレイ311上のステープル処理された記録シートPの束を搬送方向Xへ搬送させる複数の搬送ローラ364,365と、複数の搬送ローラ364,365にて搬送されてきた記録シートの束を、シート排出口310aを介して外部に排出させる排出ローラ366と、搬送ローラ361〜365及び排出ローラ366を回転駆動する回転駆動部367(図3参照)とを備えている。搬送ローラ361,362は、排出搬送路330上に配設されている。搬送ローラ363は、搬送方向Xにおいてステープル処理装置310の上流側かつ分岐搬送路340の下流側の近傍に配設されている。搬送ローラ364,365は、ステープル処理装置310におけるステープルトレイ311上に配設されている。排出ローラ366は、搬送方向Xにおいてシート排出口310aの上流側かつステープルトレイ311の下流側の近傍に配設されている。回転駆動部367は、副制御部301(図3参照)の出力系に電気的に接続されており、画像形成装置100における制御部101から副制御部301を介して送られてくる指示信号により搬送ローラ361〜365及び排出ローラ366が作動制御されるようになっている。
かかる構成を備えることにより、画像形成装置100は、副制御部301を介した制御部101からの指示の下、主搬送路320からの記録シートPを、排出搬送路330を介して外部に排出又は中綴じ処理装置400へ搬送させるか、或いは、分岐搬送路340を介してステープル処理装置310への搬送させることができる。
後処理付き排出装置300は、排出ローラ366にて排出された記録シートPを載置するシート排出装置370をさらに備えている。
シート排出装置370は、排出トレイ371を備え、記録シートPを排出する基準位置(ここではシート搬出口330b及びシート排出口310aに対応する位置)と、中綴じ処理装置400に連結可能な位置に退避する退避位置(ここではシート搬出口330b及びシート排出口310aよりも下方の位置)との間で排出トレイ371を移動させる構成とされている。なお、図5では、排出トレイ371が退避位置に位置している状態を示している。
具体的には、シート排出装置370は、排出トレイ371を上下方向Zに往復移動させる移動機構372と、移動機構372を駆動する移動駆動部373(図3参照)とをさらに備えている。排出トレイ371は、上下方向Zに間隔をおいて配設された複数の排出トレイ371,371とされている。移動機構372は、基準位置と退避位置との間で排出トレイ371,371を移動させる機能に加えて、排出トレイ371,371に積載される記録シートPの積載量又は記録シートPの束の積載量が多くなるに従って排出トレイ371,371を下方へ移動させる機能も有している。移動駆動部373は、副制御部301(図3参照)の出力系に電気的に接続されており、画像形成装置100における制御部101から副制御部301を介して送られてくる指示信号により移動機構372が作動制御されるようになっている。
以上説明した後処理付き排出装置300(図1(a)、図1(b)及び図2(b)参照)では、中綴じ処理装置400が連結されている場合(図1(a)参照)と、中綴じ処理装置400が連結されていない場合(図1(b)及び図2(b)参照)とで次のように動作する。
(中綴じ処理装置が連結されている場合)
後処理付き排出装置300では、中綴じ処理装置400が連結されている場合には、切替部350の分岐爪351を第1姿勢(図5の鎖線参照)に切り替えて画像形成装置100から搬送されてきた記録シートPを中綴じ処理装置400に搬送させる。
(中綴じ処理装置が連結されていない場合)
後処理付き排出装置300では、中綴じ処理装置400が連結されていない場合において、ステープル処理を行わない設定であるステープル処理設定無しの設定がなされている場合には、切替部350の分岐爪351を第1姿勢(図5の鎖線参照)に切り替えて画像形成装置100から搬送されてきた記録シートPを排出トレイ371に排出させる。一方、ステープル処理を行う設定であるステープル処理設定有りの設定がなされている場合には、切替部350の分岐爪351を第2姿勢(図5の実線参照)に切り替えて画像形成装置100から搬送されてきた記録シートPをステープル処理装置310におけるステープルトレイ311に載置する。ステープルトレイ311上に記録シートPが積載されると、ステープル部312を作動させて、ステープルトレイ311に積載された記録シートPの束に対してステープル処理を行った後、ステープル処理された記録シートPの束を排出トレイ371,371に排出させる。このとき、排出トレイ371,371への記録シートPの排出枚数又は記録シートPの排出束数が増大するにつれて排出トレイ371,371上に積み重なった記録シートPの排出又は記録シートPの束の排出を妨げないように移動駆動部373によって排出トレイ371,371を下降させる。
−中綴じ処理装置−
図6は、図1及び図2(a)に示す画像形成システムAにおける中綴じ処理装置400の概略構成を模式的に示す断面図である。また、図7は、中綴じ処理装置400の折り処理装置420における折り処理部421を模式的に示す断面図である。図7(a)は、折り部材4212aが退避位置に位置している状態を示しており、図7(b)は、折り部材4212aが押し込み位置に位置している状態を示している。
本実施の形態では、中綴じ処理装置400は、図6に示すように、ステープル処理装置410と、折り処理装置420(図7参照)と、記録シートPが搬入されてステープル処理装置410に向けて記録シートPを搬送する第1搬送路430と、ステープル処理装置410からの記録シートPを折り処理装置420に搬送する第2搬送路440と、記録シートPを搬送させる搬送部450とを備えている。
ステープル処理装置410は、第1搬送路430からの記録シートPを積載するステープルトレイ411と、ステープルトレイ411に積載された記録シートPの束に対してステープル処理を行うステープル部412と、ステープル部412により記録シートPの束がステープル処理される際にステープル針を受ける受け部413とを備えている。
ステープルトレイ411は、第1搬送路430の搬送方向Xにおける下流側の近傍に配設されている。
ステープル部412は、ステープルトレイ411を間にして一方側(ここでは下側)に設けられている。受け部413は、ステープルトレイ411を間にして他方側(ここでは上側)のステープル部412と対向する位置に設けられている。
そして、ステープル部412は、記録シートPの束を半分にした中央部の中央線に沿って綴じるようになっている。なお、図示を省略したが、ステープルトレイ411においてステープル処理する部分は開放されている。
折り処理装置420は、ステープル処理装置410でステープル処理された記録シートPの束を半分に折る折り処理を行うものである。折り処理装置420は、折り処理部421(図7参照)と、裁断処理部422とを備えている。
折り処理部421は、ステープル処理装置410にてステープル処理された記録シートPの束を一時的に貯留する折り処理トレイ4211と、折り処理トレイ4211に貯留されている記録シートPの束の搬送方向Xにおける中央部を境に半分に折る折り機構4212と、折り機構4212にて半分に折られた記録シートPの束を、折り部分を先頭に挟持しつつ圧迫して裁断処理部422に搬送する折り処理ローラ4213と、折り処理ローラ4213を回転駆動する折り駆動部4214(図3参照)とを備えている。
折り処理トレイ4211は、搬送方向Xにおいて上流側端が第2搬送路440の下流側の近傍に位置するように斜め方向に傾斜しており、下流側端には記録シートPの束の下方への移動を規制する規制部4211aが設けられている。
折り機構4212は、折り処理トレイ4211を間にして一方側において搬送方向Xにおける略中央部(搬送方向Xにおける記録シートPの束の中央部に対応する位置)に配設された折り部材4212aを有している。折り部材4212aは、搬送方向Xに直交する記録シートPの幅方向に沿って延び、かつ、先端が尖った尖鋭状(具体的には断面視で三角形状)の部材とされている。そして、折り機構4212は、折り処理トレイ4211に貯留された記録シートPの束を間にして折り部材4212aを退避位置(図7(a)参照)から折り部材4212aの先端部が記録シートPの束の中央部を押し当てて折り処理ローラ4213のニップ部に向けて押し込む押し込み位置(図7(b)参照)に移動させる一方、押し込み位置から折り部材4212aを退避させる退避位置(図7(a)参照)に移動させるようになっている。折り機構4212は、副制御部401(図3参照)の出力系に電気的に接続されており、画像形成装置100における制御部101から副制御部401を介して送られてくる指示信号により折り部材4212aが作動制御されるようになっている。なお、図7に示すように(図6では図示省略)、折り処理トレイ4211において折り部材4212aの先端部が通過する部分4211bは開放されている。
折り処理ローラ4213は、折り処理トレイ4211を間にして折り機構4212における折り部材4212aとは反対側の折り部材4212aに対応する位置において折り処理トレイ4211と裁断処理部422との間に配設されている。折り駆動部4214は、副制御部401(図3参照)の出力系に電気的に接続されており、画像形成装置100における制御部101から副制御部401を介して送られてくる指示信号により折り処理ローラ4213が作動制御されるようになっている。
裁断処理部422は、折り処理装置420にて折り処理された記録シートPの束を一時的に載置する裁断トレイ4221と、裁断トレイ4221に載置されている記録シートPの束を位置決めする位置決め機構4222と、位置決め機構4222にて位置決めされている記録シートPの束の搬送方向Xにおける上流側端部を裁断(具体的には折り処理により不揃いとなった端部を揃えるために裁断)する裁断機構4223とを備えている。
裁断トレイ4221は、搬送方向Xにおいて上流側端が折り処理装置420の折り処理部421における折り処理ローラ4213の下流側の近傍に臨み、かつ、下流側端が折り処理装置420のシート排出口420aに臨んでいる。ここでは、裁断トレイ4221は、水平又は略水平に配設されている。
位置決め機構4222は、搬送方向Xにおける記録シートPの束の下流側端部が搬送方向Xへ移動することを規制して予め定めた所定位置に位置決めする位置決め部4222aを有している。位置決め部4222aは、搬送方向Xに直交する記録シートPの幅方向に沿って延びた部材とされている。そして、位置決め機構4222は、裁断トレイ4221に載置された記録シートPの束の下流側端部が搬送方向Xへ移動することを規制するために、退避位置(図6の破線参照)から位置決め部4222aの先端部を裁断トレイ4221に設けられた開口4221aに通過させて上下方向の一方向(ここでは上方)に突出させることで位置決め位置(図6の実線参照)に移動させる一方、位置決め位置から位置決め部4222aを退避させる退避位置(図6の破線参照)に移動させるようになっている。位置決め機構4222は、副制御部401(図3参照)の出力系に電気的に接続されており、画像形成装置100における制御部101から副制御部401を介して送られてくる指示信号により位置決め部4222aが作動制御されるようになっている。なお、位置決め部4222aが退避位置(図6の破線参照)に位置しているときに、裁断機構4223にて裁断された記録シートPの束を搬送方向Xに搬送させることができる。
裁断機構4223は、裁断トレイ4221を間にして一方側において搬送方向Xにおける上流側端部(位置決めされた記録シートPの束の搬送方向Xにおける上流側端部に対応する位置)に配設された切断部4223aを有している。切断部4223aは、搬送方向Xに直交する記録シートPの幅方向に沿って延び、かつ、先端に切断刃を有している。そして、裁断機構4223は、裁断トレイ4221に載置されて位置決めされた記録シートPの束を間にして切断部4223aを退避位置(図6の実線参照)から切断刃が記録シートPの束の上流側端部を切断する切断位置(図6の破線参照)へ上下方向の一方向(ここでは下方)に向けて移動させる一方、切断位置から切断部4223aを退避させる退避位置(図6の実線参照)に移動させるようになっている。また、裁断機構4223は、搬送方向Xの上流側及び下流側における裁断位置を調整可能なように、切断部4223aを搬送方向Xの上流側及び下流側に沿って移動させる調整機構を有している。裁断機構4223は、副制御部401(図3参照)の出力系に電気的に接続されており、画像形成装置100における制御部101から副制御部401を介して送られてくる指示信号により切断部4223aが作動制御されるようになっている。
第1搬送路430は、搬送方向Xにおいて上流側端のシート搬入口430aが中綴じ処理装置400の上流側に連結された装置のシート出口、ここでは、後処理付き排出装置300における排出搬送路330におけるシート搬出口330b(図1(a)参照)、又は、中間排出装置200における中継搬送路220のシート搬出口220b(図2(a)参照)に連通し、かつ、下流側端のシート搬出口430bがステープル処理装置410に臨んでいる。ここでは、第1搬送路430は、水平又は略水平に形成されている。
第2搬送路440は、搬送方向Xにおいて上流側端のシート搬入口440aがステープル処理装置410におけるステープルトレイ411の一方側端(ここでは第1搬送路430側)に臨み、かつ、下流側端のシート搬出口440bが折り処理装置420における折り処理トレイ4211の上流側端(上端)に連通している。ここでは、第2搬送路440は、ステープルトレイ411から折り処理トレイ4211に向けて斜め下方に湾曲している。
搬送部450は、第1搬送路430上の記録シートPをステープル処理装置410に搬送させる搬送ローラ451と、ステープル処理装置410におけるステープルトレイ411上の記録シートPを第2搬送路440に向けて搬送させる複数の搬送ローラ452,453と、第2搬送路440に案内されて搬送されてくる記録シートPを折り処理装置420の折り処理部421における折り処理トレイ4211に搬送する搬送ローラ454と、折り処理装置420の裁断処理部423における裁断トレイ4221上の裁断処理された記録シートPの束をシート排出口420aに排出させる複数の排出ローラ455,456と、搬送ローラ451〜454及び排出ローラ455,456を回転駆動する回転駆動部457(図3参照)とを備えている。搬送ローラ451は、第1搬送路430の搬送方向Xにおける下流側の近傍に配設されている。搬送ローラ452,453は、ステープル処理装置410におけるステープルトレイ411上に配設されている。搬送ローラ454は、搬送方向Xにおいて第2搬送路440の下流側の近傍かつ折り処理装置420の折り処理部421における折り処理トレイ4211の上流側の近傍に配設されている。排出ローラ455,456は、折り処理装置420の裁断処理部422における裁断トレイ4221上に配設されている。回転駆動部457は、副制御部401(図3参照)の出力系に電気的に接続されており、画像形成装置100における制御部101から副制御部401を介して送られてくる指示信号により搬送ローラ451〜454及び排出ローラ455,456が作動制御されるようになっている。
後処理付き排出装置300は、排出ローラ455,456にて排出された記録シートPを載置する排出トレイ460をさらに備えている。
以上説明した中綴じ処理装置400では、先ず、後述するように、中綴じ処理設定有りの設定がなされている場合には、後処理付き排出装置300(図1(a)参照)又は中間排出装置200(図2(a)参照)を介して画像形成装置100から搬送されてきた記録シートPをステープル処理装置410に搬送させ、ステープル処理装置410におけるステープルトレイ411に載置する。
次に、ステープル部412を作動させて、ステープルトレイ411に積載された記録シートPの束に対してステープル処理を行った後、折り処理装置420の折り処理部421における折り処理トレイ4211に搬送させ、折り処理トレイ4211に一時的に貯留させる。
次に、折り処理トレイ4211に貯留されている記録シートPの束に対して折り処理を行った後、折り処理装置420の裁断処理部422における裁断トレイ4221に搬送させ、裁断トレイ4221に一時的に載置して記録シートPの束を位置決め機構4222における位置決め部4222aにて位置決めする。
そして、裁断トレイ4221に載置されて位置決め部4222aにて位置決めされた記録シートPの束に対して裁断機構4223における切断部4223aにて裁断処理を行った後、排出トレイ460に排出させる。
このようにして、記録シートPの束に対する中綴じ処理がなされるのであるが、次に、中綴じ処理される場合での画像データにおける画像のページ数と記録シートPの枚数との関係について図8を参照しながら説明する。
図8は、中綴じ処理される場合での画像データにおける画像のページ数と記録シートPの枚数との関係を説明するための模式図である。
図8に示すように、例えば、画像データにおける画像のページが1ページ目からnページ目(例えばnは4の倍数)までとし、1枚の記録シートPの両面に、縮小した2ページ分の画像をそれぞれ形成する(いわゆる2UP両面の)画像形成処理を行う場合、1枚目の記録シートPにおける一方の面(表面)の片側半分の画像領域Pa、他方の面(裏面)の画像領域Paに対応する片側半分の画像領域Pb、他方の面(裏面)のもう片側半分の画像領域Pc、一方の面(表面)の画像領域Pcに対応するもう片側半分の画像領域Pdには、それぞれ、1ページ目、2ページ目、(n−1)ページ目、nページ目が画像形成される。2枚目の記録シートPの画像領域Pa,Pb,Pc,Pdには、それぞれ、3ページ目、4ページ目、(n−3)ページ目、(n−2)ページ目が画像形成される。以下同様にして、(n/4)枚目の記録シートPの画像領域Pa,Pb,Pc,Pdには、それぞれ、(n/2−1)ページ目、(n/2)ページ目、(n/2+1)ページ目、(n/2+2)ページ目が画像形成される。
(制御部の制御構成について)
次に、画像形成装置100における制御部101の制御構成について図9から図19を参照しながら以下に説明する。
図9は、図3に示す画像形成装置100における制御部101の制御構成を模式的に示すブロック図である。
図9に示すように、制御部101は、記録シートPに対して画像形成処理を行う画像形成処理手段M1と、予め定めた複数のジョブ処理に関するジョブ処理情報を表示部141の表示画面Gに表示させる表示制御手段M2とを備えている。なお、図9に示す制御部101において、付している参照符号のうち、説明していない参照符号の構成要素については、後述する。
図10は、画像形成装置100を立ち上げたときの表示部141の表示画面Gに表示される初期画面G1の一例を示す正面図である。また、図11は、図10に示す初期画面G1に対して利用者により「コピー」ボタンBT1が選択操作されたときの表示部141の表示画面Gに表示されるコピー処理画面G2の一例を示す正面図である。
表示制御手段M2は、図10に示すように、コピー機能を実行するための「コピー」ボタンBT1と、プリンタ機能を実行するための「プリンタ」ボタンBT2と、スキャナ機能を実行するための「スキャナ」ボタンBT3と、ファクシミリ機能を実行するための「ファクシミリ」ボタンBT4と、ジョブ設定を実行するための「設定」ボタンBT5とを選択操作可能に操作表示部140における表示部141の表示画面Gにおいて初期画面G1として表示するようになっている。
そして、コピー機能が実行されるにあたり、初期画面G1に対して利用者により「コピー」ボタンBT1が選択操作されると、図11に示すコピー処理画面G2が表示画面Gに表示され、利用者によって各種コピー条件が設定された後、「スタート」ボタンBT6がタッチ操作されることにより、画像形成処理手段M1による画像形成処理が開始され、コピー動作が実行される。
なお、図示を省略したが、プリンタ機能、スキャナ機能及びファクシミリ機能が実行される場合についても、コピー機能と同様に、プリンタ画面、スキャナ画面及びファクシミリ画面が表示され、各動作が実行される。
一方、ジョブの実行に先立って設定機能が実行されるときは、初期画面G1(図10参照)に対して利用者により「設定」ボタンBT5が選択操作されると、後述する図12及び図13に示す設定画面G3が表示される。
そして、制御部101は、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結状態である場合に、後処理設定無し(ここでは中綴じ処理設定無し)とすることを禁止する設定制御手段M3(図9参照)をさらに備えている。
ここで、後処理装置が画像形成装置100に対して連結状態である場合としては、後処理設定無しの設定のときに後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在しない後処理装置が画像形成装置100に直接的に連結状態である場合、後処理設定無しの設定のときに後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在しない後処理装置が記録シートPを後処理装置に向けて排出する1又は複数の排出装置を介して画像形成装置100に間接的に連結されている状態である場合であって、前記1又は複数の排出装置において後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在する排出装置(第1排出装置、例えば、排出搬送路230が存在する中間排出装置200)を含まない場合、若しくは、前記1又は複数の排出装置において前記排出搬送路が存在しない排出装置(第2排出装置、例えば、排出搬送路330が中継搬送路として機能する後処理付き排出装置300)のみの場合(図1(a)参照)を例示できる。
また、本実施の形態では、設定制御手段M3は、さらに、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結状態である場合であって、前記1又は複数の排出装置において前記排出搬送路が存在する排出装置(ここでは、排出搬送路230が存在する中間排出装置200)を含む場合か(図2(a)参照)、或いは、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結されていない状態である場合に(図1(b)、図2(b)参照)、後処理設定無し(ここでは中綴じ処理設定無し)とすることを許可する構成とされている。
また、本実施の形態では、設定制御手段M3は、さらに、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結状態である場合であって、前記1又は複数の排出装置において前記排出搬送路が存在する排出装置(ここでは排出搬送路230が存在する中間排出装置200)を含む場合に(図2(a)参照)、後処理設定無し(ここでは中綴じ処理設定無し)の禁止を解除して、後処理設定有り(ここでは中綴じ処理設定有り)の設定と後処理設定無しの設定とのうち何れか一方を選択的に設定可能な構成とされている。
図12は、図10に示す初期画面G1に対して利用者により「設定」ボタンBT5が選択操作されたときの表示部141の表示画面Gに表示される設定画面G3の一例を示す正面図であって、図1(a)に示す連結状態Iの場合での設定画面G3を示している。
図13は、図10に示す初期画面G1に対して利用者により「設定」ボタンBT5が選択操作されたときの表示部141の表示画面Gに表示される設定画面G3の他の例を示す正面図である。図13(a)は、図2(a)に示す連結状態IIIの場合での設定画面G3を示しており、図13(b)は、図1(b)及び図2(b)に示す連結状態II,IVの場合での設定画面G3を示している。
また、図14は、後処理装置400が画像形成装置100に対して連結状態である場合に、後処理設定無しとすることを禁止する制御例を示すフローチャートである。
図14に示す制御例では、先ず、制御部101は、利用者による後処理の設定操作を受け付ける(ステップSa1)。具体的には、制御部101は、図12及び図13に示す表示画面Gの設定画面G3におけるステープルの設定項目において「中綴じ処理設定無し」ボタンBT7及び「中綴じ処理設定有り」BT8を選択操作可能に表示し、利用者による「中綴じ処理設定無し」ボタンBT7及び「中綴じ処理設定有り」BT8のうち何れか一方の選択操作を受け付ける。
次に、制御部101は、設定終了か否かを判断し(ステップSa2)、設定終了でないときには(ステップSa2:No)、ステップSa3へ移行する一方、設定終了であるときには(ステップSa2:Yes)、設定処理を終了する。具体的には、制御部101は、「戻る」ボタンBT9(図12及び図13参照)の選択操作を受け付けたときには、設定処理を終了する。
次に、制御部101は、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結している状態である連結状態を検出したか否かを判断し(ステップSa3)、連結状態を検出した場合には(ステップSa3:Yes)、ステップSa4に移行する。
次に、制御部101は、後処理(ここでは中綴じ処理)を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在する第1排出装置(ここでは、排出搬送路230が存在する中間排出装置200)を含まない連結状態を検出したか否かを判断し(ステップSa4)、第1排出装置を含まない連結状態を検出した場合には(ステップSa4:Yes)(図1(a)参照)、ステップSa5に移行する。
次に、制御部101は、ステップSa1で受け付けた設定が後処理設定無し(ここでは中綴じ処理設定無し)の設定であるか否かを判断し(ステップSa5)、後処理設定無しの設定であると判断した場合(ここでは、「中綴じ処理設定無し」ボタンBT7(図12参照)を設定した場合)には(ステップSa5:Yes)、警報を発し(ステップSa6)、ステップSa1に移行する。ここで、警報としては、代表的には、設定画面G3に表示するエラー表示を例示できる。このエラー表示としては、例えば、「中綴じ処理装置を装着している状態では中綴じ処理設定無しの設定はできません。」といったメッセージ表示を挙げることができる。
一方、制御部101は、ステップSa5で後処理設定無し(ここでは中綴じ処理設定無し)の設定でないと判断した場合(ここでは、「中綴じ処理設定無し」ボタンBT7(図12参照)を設定しないで「OK」ボタンBT10(図12参照)の確定操作を受け付けた場合)には(ステップSa5:No)、後処理設定有りの設定を記憶部103に登録し(ステップSa7)、ステップSa10に移行する。
ここで、制御部101は、後処理設定無し(ここでは中綴じ処理設定無し)の禁止を解除して、後処理設定無しの表示情報(ここでは「中綴じ処理設定無し」ボタンBT7)と、後処理設定有りの表示情報(ここでは「中綴じ処理設定有り」ボタンBT8)とを選択可能に表示するようになっている。すなわち、制御部101は、ステップSa4で第1排出装置(ここでは中間排出装置200)を含む連結状態を検出した場合には(ステップSa4:No)(図2(a)参照)、後処理設定無し(ここでは中綴じ処理設定無し)の設定であるか否かを判断し(ステップSa8)、後処理設定無しの設定でないと判断した場合(ここでは、「中綴じ処理設定無し」ボタンBT7(図13(a)参照)を設定しないで「OK」ボタンBT10(図13(a)参照)の確定操作を受け付けた場合)には(ステップSa8:No)、後処理設定有りの設定を記憶部103に登録し(ステップSa7)、ステップSa10に移行する。
また、制御部101は、ステップSa8で後処理設定無し(ここでは中綴じ処理設定無し)の設定であると判断して設定が確定した場合(ここでは、「中綴じ処理設定無し」ボタンBT7(図13(a)参照)を設定して「OK」ボタンBT10(図13(a)参照)の確定操作を受け付けた場合)には(ステップSa8:Yes)、後処理設定無しの設定を記憶部103に登録し(ステップSa9)、ステップSa10に移行する。
一方、制御部101は、ステップSa3で後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結していない非連結状態を検出した場合には(ステップSa3:No)(図1(b)及び図2(b)参照)、後処理設定無し(ここでは中綴じ処理設定無し)の設定であるか否かを判断し(ステップSa12)、後処理設定無しの設定であると判断して設定が確定した場合(ここでは、「中綴じ処理設定無し」ボタンBT7(図13(b)参照)を設定して「OK」ボタンBT10(図13(b)参照)の確定操作を受け付けた場合)には(ステップSa12:Yes)、後処理設定無しの設定を記憶部103に登録し(ステップSa9)、ステップSa10に移行する。
次に、制御部101は、利用者によるジョブの開始命令を示すスタート操作(「スタート」ボタンBT6(図11参照)のタッチ操作)を受け付けたか否かを判断し(ステップSa10)、スタート操作を受け付けていないと判断した場合には(ステップSa10:No)、ステップSa1に移行する一方、スタート操作を受け付けたと判断した場合には(ステップSa10:Yes)、画像形成処理を行い(ステップSa11)、処理を終了する。
また、制御部101は、ステップSa12で後処理設定無し(ここでは中綴じ処理設定無し)の設定でないと判断した場合(ここでは、「中綴じ処理設定無し」ボタンBT7(図13(b)参照)を設定しないで「OK」ボタンBT10(図13(b)参照)の確定操作を受け付けた場合)には(ステップSa12:No)、警報を発し(ステップSa13)、ステップSa1に移行する。ここで、警報としては、代表的には、設定画面G3に表示するエラー表示を例示できる。このエラー表示としては、例えば、「中綴じ処理装置を装着していない状態では中綴じ処理設定有りの設定はできません。」といったメッセージ表示を挙げることができる。
なお、本実施の形態の制御構成では、後処理設定無しの設定を禁止する場合(図1(a)参照)、及び、後処理設定有りの設定を禁止する場合(図1(b)及び図2(b)参照)においては、「中綴じ処理設定無し」ボタンBT7(図12)参照)、及び、「中綴じ処理設定有り」ボタンBT8(図13(b)参照)を利用者がそれぞれ選択操作してもそれらを設定できないようになっているが、「中綴じ処理設定無し」ボタンBT7(図12参照)、及び、「中綴じ処理設定有り」ボタンBT8(図13(b)参照)を設定画面G3に表示しないようにして、利用者が「中綴じ処理設定無し」ボタン自体の設定操作、及び、「中綴じ処理設定有り」ボタン自体の設定操作を行えないようになっていてもよい。
本実施の形態によれば、後処理設定無し(ここでは中綴じ処理設定無し)の設定のときに後処理(ここでは中綴じ処理)を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在しない後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結状態である場合には、後処理を行うことが前提となるために、画像形成装置100は、後処理装置が連結状態である場合に、設定制御手段M3により後処理設定無しとすることを禁止することで、利用者が記録シートPに対して後処理を行わない画像形成処理を行おうとしても、後処理を行わざるを得なくなる。このため、記録シートPに対して後処理(ここでは中綴じ処理)を行わない画像形成処理自体を行えないようにすることができ、これにより、後処理設定無し(ここでは中綴じ処理設定無し)の設定のときに後処理を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在しない後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結状態である場合でも、後処理を行わない記録シートPに対する詰まり等の不都合を回避することが可能となる。
また、本実施の形態では、画像形成装置100により画像形成処理された記録シートPを後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)に向けて排出する前記1又は複数の排出装置(ここでは、後処理付き排出装置300(図1(a)参照)、中間排出装置200(図2(a)参照))を介して後処理装置を画像形成装置100に連結可能な構成とされていることで、排出装置として作用する各種の後処理機能を有する排出装置を連結する多様な画像形成システムに対応させることができる。
また、本実施の形態では、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結状態である場合であって、前記1又は複数の排出装置において前記排出搬送路が存在する排出装置(ここでは、排出搬送路230が存在する中間排出装置200)を含む場合か(図2(a)参照)、或いは、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結されていない状態である場合に(図1(b)、図2(b)参照)、後処理設定無し(ここでは中綴じ処理設定無し)とすることを許可することで、記録シートPに対して後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)による後処理(ここでは中綴じ処理)を行わないで画像形成処理を行っても、該後処理を行わない記録シートPを前記排出搬送路(ここでは、排出搬送路230、排出搬送路330)により外部に排出させることができる。
また、本実施の形態では、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結状態である場合であって、前記1又は複数の排出装置において前記排出搬送路が存在する排出装置(第1排出装置、ここでは排出搬送路230が存在する中間排出装置200)を含む場合に(図2(a)参照)、後処理設定無し(ここでは中綴じ処理設定無し)の禁止を解除して、後処理設定有り(ここでは中綴じ処理設定有り)の設定と後処理設定無しの設定とのうち何れか一方を選択的に設定可能とされていることで、設定制御手段M3により後処理設定無し(ここでは中綴じ処理設定無し)の禁止が解除されて後処理設定無しの設定となっていても、後処理(ここでは中綴じ処理)を行わない記録シートPを前記排出搬送路が存在する排出装置に外部に排出することができる。
ところで、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結状態である場合であって、前記排出搬送路が存在する排出装置を含まない場合、若しくは、前記1又は複数の排出装置において前記排出搬送路が存在しない排出装置のみの場合には、後処理(ここでは中綴じ処理)を行うことが前提となるために、記録シートPに対して画像形成すべき画像形成処理が後処理を行う画像形成処理であることを利用者に意識させることが好ましい。
この点、本実施の形態では、設定制御手段M3は、さらに、後処理(ここでは中綴じ処理)を行う設定である後処理設定有り(ここでは中綴じ処理設定有り)の設定を許可する構成とされており、画像形成処理手段M1は、さらに、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結状態である場合であって、前記排出搬送路が存在する排出装置(第1排出装置、ここでは排出搬送路230が存在する中間排出装置200)を含まない場合、若しくは、前記1又は複数の排出装置において前記排出搬送路が存在しない排出装置(第2排出装置、ここでは排出搬送路330が中継搬送路として機能する後処理付き排出装置300)のみの場合に(図1(a)参照)、設定制御手段M3において後処理設定有り(ここでは中綴じ処理設定有り)の設定がなされていない限り、後処理(ここでは中綴じ処理)を行う画像形成処理を禁止する構成とされている。
この制御構成では、記録シートPに対して画像形成すべき画像形成処理が後処理(ここでは中綴じ処理)を行う画像形成処理であることを利用者に確実に意識させることができる。
具体的には、画像形成処理手段M1は、排出搬送路330が中継搬送路として機能する後処理付き排出装置300を介して中綴じ処理装置400が画像形成装置100に対して連結状態である場合に(図1(a)参照)、設定制御手段M3において中綴じ処理設定有りの設定として利用者による「中綴じ処理設定有り」ボタンBT8(図12参照)の選択操作がなされていない限り、中綴じ処理を行う画像形成処理を禁止して、「スタート」ボタンBT6(図11参照)をタッチ操作しても画像形成処理を開始できないようになっている。
ところで、ファクシミリ受信により受信したファクシミリ受信データや画像形成装置100のステータスデータを示す画像データ等の後処理(ここでは中綴じ処理)に関与しない画像形成処理を行う動作モードは、後処理を行う必要性がないため、後処理を禁止すべき動作モードとなる。ここで、ステータス情報としては、例えば、各シート収容部150に収容される記録シートPのサイズや残量、排出トレイの状態、画像形成処理の実行状態、フィニシャー装置のステープル針の残量やパンチ処理装置が連結される場合でのパンチ屑の容量情報、画像形成装置100の温度、湿度情報等を挙げることができる。
この点に関し、本実施の形態では、制御部101は、後処理を禁止すべき動作モードを含む複数の動作モードにより画像形成処理を行う動作モード制御手段M4(図9参照)を備えている。
詳しくは、後処理を禁止すべき動作モードは、中綴じ処理禁止モードであるファクシミリ受信印刷モード及びステータス情報印刷モードを含んでおり、後処理を禁止すべき動作モードによる画像形成処理は、ファクシミリ受信により受信したファクシミリ受信データを示す画像データに基づいてファクシミリ画像を形成するファクシミリ画像形成処理と、画像形成装置100のステータスデータを示す画像データに基づいてステータス情報画像を形成するステータス情報画像形成処理とのうち少なくとも一方(ここでは双方)を含んでいる。
そして、本実施の形態では、画像形成処理手段M1は、さらに、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結状態である場合であって、前記排出搬送路が存在する排出装置(第1排出装置、ここでは排出搬送路230が存在する中間排出装置200)を含まない場合、若しくは、前記1又は複数の排出装置において前記排出搬送路が存在しない排出装置(第2排出装置、ここでは排出搬送路330が中継搬送路として機能する後処理付き排出装置300)のみの場合に(図1(a)参照)、動作モード制御手段M4による複数の動作モードのうち後処理(ここでは中綴じ処理)を禁止すべき動作モードによる画像形成処理を禁止する構成とされている。
図15は、動作モード制御手段M4による複数の動作モードのうち後処理を禁止すべき動作モードによる画像形成処理を禁止する制御例を示すフローチャートである。
図15に示す制御例では、先ず、制御部101は、印刷開始か否かを判断する(ステップSb1)。具体的には、制御部101は、ファクシミリ受信によるファクシミリ受信印刷の開始があったか否か、又は、利用者によるジョブの開始命令を示すスタート操作(「スタート」ボタンBT6(図11参照)のタッチ操作)を受け付けたか否かを判断する。次に、制御部101は、印刷開始でないと判断した場合において(ステップSb1:No)処理終了の指示命令があるまで待機し(ステップSb2:No)、処理終了の指示命令があると(ステップSb2:Yes)、処理を終了する。
一方、制御部101は、ステップSb1で印刷開始であると判断した場合(ステップSb1:Yes)、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結している状態である連結状態を検出したか否かを判断し(ステップSb3)、連結状態を検出した場合には(ステップSb3:Yes)、ステップSb4に移行する。
次に、制御部101は、後処理(ここでは中綴じ処理)を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在する第1排出装置(ここでは、排出搬送路230が存在する中間排出装置200)を含まない連結状態を検出したか否かを判断し(ステップSb4)、第1排出装置を含まない連結状態を検出した場合には(ステップSb4:Yes)(図1(a)参照)、ステップSb5に移行する。
次に、制御部101は、複数の動作モードのうち後処理(ここでは中綴じ処理)を禁止すべき動作モードであるか否かを判断し(ステップSb5)、禁止すべき動作モードであると判断した場合(ここでは、中綴じ処理禁止モードであるファクシミリ受信印刷モード又はステータス情報印刷モードである場合)には(ステップSb5:Yes)、警報を発し(ステップSb6)、ステップSb1に移行する。ここで、警報としては、代表的には、設定画面G3に表示するエラー表示を例示できる。このエラー表示としては、例えば、ファクシミリ受信印刷モードの場合には「ファクシミリ受信印刷モードは実行できません。」、ステータス情報印刷モードの場合には「ステータス情報印刷モードは実行できません。」といったメッセージ表示を挙げることができる。
一方、ステップSb3〜Sb5で判定が否定となった場合には(ステップSb3〜Sb5:No)、画像形成処理を行い(ステップSb7)、ステップSb1に移行する。
このように、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結状態である場合に、後処理(ここでは中綴じ処理)を禁止すべき動作モードによる画像形成処理を禁止することで、後処理(ここでは中綴じ処理)を禁止すべき画像形成処理を行う動作モードに対して画像形成処理を行わないようにすることができる。詳しくは、画像形成装置100は、後処理(ここでは中綴じ処理)を禁止すべき動作モードによる画像形成処理として、ファクシミリ画像形成処理及びステータス画像形成処理を禁止することができ、これにより、ファクシミリ受信により受信したファクシミリ受信データを示す画像データの画像形成処理や画像形成装置のステータスデータを示す画像データの画像形成処理という、後処理を禁止すべき画像形成処理を行う動作モードに対して画像形成処理を行わないようにすることができる。
また、本実施の形態では、画像形成処理手段M1は、さらに、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結状態である場合であって、前記排出搬送路が存在する排出装置(第1排出装置、ここでは排出搬送路230が存在する中間排出装置200)を含まない場合、若しくは、前記排出搬送路が存在しない排出装置(第2排出装置、ここでは排出搬送路330が中継搬送路として機能する後処理付き排出装置300)のみの場合に(図1(a)参照)、動作モード制御手段M4による複数の動作モードのうち後処理(ここでは中綴じ処理)を禁止すべき動作モードによる画像形成処理を禁止するにあたって、後処理(ここでは中綴じ処理)を禁止すべき動作モードによる画像形成処理に用いる画像データを画像形成装置100に設けられた記憶部103に一旦蓄積しておく構成とされている。画像形成処理手段M1は、さらに、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結されていない状態(図1(b)参照)か、或いは、後処理装置が画像形成装置100に対して連結状態である場合でも前記1又は複数の排出装置において前記排出搬送路が存在する排出装置(ここでは排出搬送路230が存在する中間排出装置200)を含む状態になった場合に(図2(a)、図2(b)参照)、記憶部103に一旦蓄積しておいた画像データを読み出し、読み出した画像データに基づいて画像形成する構成とされている。
図16は、後処理を禁止すべき動作モードによる画像形成処理を禁止する図15の制御構成の変形例を示すフローチャートである。
図16に示すフローチャートは、図15に示すフローチャートにおいて、ステップSb5の処理の後(ここではステップSb5の処理とステップSb6の処理との間)にステップSb11の処理を設け、さらに、ステップSb1の処理の前にステップSb12〜Sb15の処理を設けたものである。
なお、図16に示すフローチャートにおいて図15に示すフローチャートと同じ処理については同一符号を付し、その説明を省略する。
図16に示す制御例では、制御部101は、ステップSb5で禁止すべき動作モードであると判断した場合(ここでは、中綴じ処理禁止モードであるファクシミリ受信印刷モード又はステータス情報印刷モードである場合)には(ステップSb5:Yes)、後処理を禁止すべき動作モードによる画像形成処理に用いる画像データ(ここではファクシミリ受信により受信したファクシミリ受信データや画像形成装置100のステータスデータを示す画像データ)を記憶部103に蓄積して(ステップSb11)、警報を発し(ステップSb6)、ステップSb1に移行する。ここで、警報としては、代表的には、設定画面G3に表示するエラー表示を例示できる。このエラー表示としては、例えば、ファクシミリ受信印刷モードの場合には「ファクシミリ受信印刷モードの画像データが蓄積されました。中綴じ処理装置を装着していない状態にすると自動的に印刷されます。」、ステータス情報印刷モードの場合には「ステータス情報印刷モードの画像データが蓄積されました。中綴じ処理装置を装着していない状態にすると自動的に印刷されます。」といったメッセージ表示を挙げることができる。
また、制御部101は、ステップS1bの処理の前において次のような制御を行う。すなわち、制御部101は、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結している状態である連結状態を検出したか否かを判断し(ステップSb12)、連結状態を検出した場合には(ステップSb12:Yes)、ステップSb13に移行する。
次に、制御部101は、後処理(ここでは中綴じ処理)を行わない記録シートPを外部に排出する排出搬送路が存在する第1排出装置(ここでは、排出搬送路230が存在する中間排出装置200)を含まない連結状態を検出したか否かを判断し(ステップSb13)、第1排出装置を含まない連結状態を検出した場合には(ステップSb13:Yes)(図1(a)参照)、ステップSb1に移行する。
一方、ステップSb12,Sb13で判定が否定となった場合には(ステップSb12,Sb13:No)、後処理を禁止すべき動作モードによる画像形成処理に用いる画像データ(ここではファクシミリ受信により受信したファクシミリ受信データや画像形成装置100のステータスデータを示す画像データ)が記憶部103に蓄積されているか否かを判断する(ステップSb14)。
ステップSb14で記憶部103に画像データが蓄積されていると判断した場合には(ステップSb14:Yes)、記憶部103に蓄積されている画像データを読み出し(ステップSb15)、ステップSb7に移行する一方、記憶部103に画像データが蓄積されてないと判断した場合には(ステップSb14:No)、ステップSb1に移行する。
この制御構成では、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結状態である場合に、後処理(ここでは中綴じ処理)を禁止すべき画像形成処理を行う動作モードに対して画像形成処理を行わないようになっていても、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結されていない状態か、或いは、後処理装置が画像形成装置100に対して連結状態である場合でも前記1又は複数の排出装置において前記排出搬送路が存在する排出装置(ここでは排出搬送路230が存在する中間排出装置200)を含む状態になった場合に、記憶部103に蓄積しておいた画像データを自動的に読み出し、読み出した画像データに基づいて画像形成することで、後処理を禁止すべき画像形成処理を行うことが可能となる。
なお、図16に示す制御構成のように、後処理を禁止すべき動作モードによる画像形成処理に用いる画像データを記憶部103に蓄積して画像形成処理を禁止するか、図15に示す制御構成のように、画像データを記憶部103に蓄積せずに画像形成処理を禁止するかについては、利用者による選択操作により設定画面(図示省略)において予め設定しておくことができる。
−その他の実施の形態−
ところで、排出装置(ここでは後処理付き排出装置300)と後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)との連結時に、排出トレイ(ここでは排出トレイ371)が邪魔になることがある。
そこで、本実施の形態では、制御部101は、排出装置(ここでは後処理付き排出装置300)と後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)との連結時に、排出装置における排出トレイ(ここでは排出トレイ371)を基準位置から退避位置に移動させるトレイ作動制御手段M5(図9参照)をさらに備えている。
また、排出装置(ここでは後処理付き排出装置300)と後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)との離間時に、排出トレイ(ここでは排出トレイ371)が退避位置に移動したままでは、記録シートPを排出トレイに確実に排出することが困難となる。
そこで、本実施の形態では、トレイ作動制御手段M5は、さらに、排出装置(ここでは後処理付き排出装置300)と後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)との離間時に、排出装置における排出トレイ(ここでは排出トレイ371)を退避位置から基準位置に移動させる構成とされている。
図17は、排出装置に対して後処理装置を連結又は離間させるにあたりトレイ作動制御手段M5により排出装置における排出トレイを移動させる制御例を示すフローチャートである。
図17に示す制御例では、先ず、制御部101は、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結している状態である連結状態を検出したか否かを判断し(ステップSc1)、連結していない非連結状態を検出した場合には(ステップSc1:No)(連結状態II、図1(b)参照)、ステップSc2に移行する。
次に、制御部101は、利用者による取り付け開始ボタン(図示省略)の選択操作により設定画面(図示省略)において開始ボタンのオンを受け付けたか否かを判断し(ステップSc2)、開始ボタンのオンを受け付けた場合には(ステップSc2:Yes)、ステップSc3に移行する一方、開始ボタンのオンを受け付けていない場合には(ステップSc2:No)、ステップSc1に移行する。
次に、制御部101は、排出装置(ここでは後処理付き排出装置300)における排出トレイ(ここでは排出トレイ371)を基準位置から退避位置に移動させる(ステップSc3)。具体的には、制御部101は、シート排出装置370(図3参照)における移動駆動部373により移動機構372を用いて排出トレイ371を基準位置(図1(b)の実線参照)から退避位置(図1(a)の破線参照)に移動させる。
次に、制御部101は、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して取り付けられるまで待機し(ステップSc4:No)、取り付けられた場合には(ステップSc4:Yes)、ステップSc5に移行する。
そして、制御部101は、画像形成システムAの連結状態として、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結状態Iであることを記憶部103に登録する(ステップSc5)。
一方、制御部101は、ステップSc1で連結している状態である連結状態を検出した場合には(ステップSc1:Yes)(連結状態I、図1(a)参照)、ステップSc6に移行する。
次に、制御部101は、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して取り外されたか否かを判断し(ステップSc6)、取り外された場合には(ステップSc6:Yes)、ステップSc7に移行する一方、取り外されていない場合には(ステップSc6:No)、ステップSc1に移行する。
次に、制御部101は、排出装置(ここでは後処理付き排出装置300)における排出トレイ(ここでは排出トレイ371)を退避位置から基準位置に移動させる(ステップSc7)。具体的には、制御部101は、シート排出装置370(図3参照)における移動駆動部373により移動機構372を用いて排出トレイ371を退避位置(図1(a)の破線参照)から基準位置(図1(b)の実線参照)に移動させる。
そして、制御部101は、画像形成システムAの連結状態として、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結していない非連結状態(連結状態II)であることを記憶部103に登録する(ステップSc8)。
この制御構成では、排出装置(ここでは後処理付き排出装置300)と後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)との連結時に、排出装置における排出トレイ(ここでは排出トレイ371)を基準位置から退避位置に移動させることで、排出トレイ(ここでは排出トレイ371)が邪魔になることなく、排出装置(ここでは後処理付き排出装置300)と後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)とを連結状態にすることができる。
また、排出装置(ここでは後処理付き排出装置300)と後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)との離間時に、排出装置における排出トレイ(ここでは排出トレイ371)を退避位置から基準位置に移動させることで、排出装置(ここでは後処理付き排出装置300)における排出トレイ(ここでは排出トレイ371)が基準位置で記録シートPを受けることができ、これにより、記録シートPを排出トレイに確実に排出することができる。
ところで、画像形成装置100は、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結状態である場合に(図1(a)参照)、画像形成装置100に対して後処理装置を連結したことで利用できなくなる(例えば動作に関与しなくなる)ジョブ処理があるにも拘わらず、複数のジョブ処理のうち、画像形成装置100に対して後処理装置を連結したことで利用できなくなるジョブ処理を示す表示を表示部141の表示画面G(例えば設定画面G3、図12及び図13参照)に表示させると、利用者が表示画面Gにおいて設定等の操作を行う際に混乱を招く。ここで、ジョブ処理を示す表示としては、例えば、後処理付き排出装置300における排出トレイ371を示すイラストの表示、部単位で画像形成するグループモードを示す選択ボタンの表示、ステープル位置を示す選択ボタンの表示、パンチモードを示す選択ボタンの表示等を挙げることができる。
そこで、本実施の形態では、表示制御手段M2は、さらに、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結状態である場合に、表示部141の表示画面G(例えば設定画面G3)に表示させる複数のジョブ処理のうち、画像形成装置100に対して後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)を連結したことで利用できなくなる(例えば動作に関与しなくなる)ジョブ処理を示す表示を非表示にする。
図18は、表示部141の表示画面Gに表示させる複数のジョブ処理の設定項目と、その設定値と、画像形成装置100に対して後処理装置を連結したことで利用できなくなるジョブ処理を示す表示を非表示にする例とを示す図表である。
図18に示すように、例えば、設定項目の「排出トレイ」において、設定値の「トップ排出トレイ」、「上段排出トレイ」、「下段排出トレイ」について「排出トレイ」の表示自体を非表示にする。ここでは、図13(a)に示す「トップ排出トレイ」の表示β1、図13(b)に示す「上段排出トレイ」の表示β1及び「下段排出トレイ」の表示β2に対して、図12に示すように、「排出トレイ」の表示自体を非表示にする。設定項目の「グループ(部単位)での印刷」において、ON/OFFの設定値のうち「ON」の表示を非表示にする。設定項目の「ステープル位置」において、「しない」、「奧1箇所綴じ」、「2箇所綴じ」、「2箇所綴じ(上綴じ)」の設定値のうち「しない」の表示を非表示にする。また、設定項目のパンチ(パンチ装置装着時)において、ON/OFFの設定値のうち「OFF」の表示を非表示にする。
この制御構成では、表示画面G(例えば設定画面G3)に表示させる複数のジョブ処理のうち、画像形成装置100に対して後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)を連結したことで利用できなくなるジョブ処理を示す表示を非表示にすることで、利用者が表示部141の表示画面G(例えば設定画面G3)を操作等の操作を行う際に混乱しないようにすることが可能となる。
また、本実施の形態では、制御部101は、予め定めた複数のジョブ処理をジョブプログラムに予め登録しておくジョブプログラム登録制御手段M6(図9参照)をさらに備えている。ここで、ジョブプログラムとは、例えば、オフセット機能(ジョブ単位で記録シートPを水平方向にずらして排出する機能)、ソート機能、グループ機能、ステープル機能、折り機能、パンチ機能等の各種機能を組み合わせたジョブの操作を特定のキーに予め登録しておくことで、利用者による所望のジョブの操作をワンタッチで呼び出すことができるようにしたものである。
そして、画像形成処理手段M1は、ジョブプログラム登録制御手段M6にて予め登録しておいたジョブプログラムに基づいて画像形成処理を行い、かつ、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結状態である場合に(図1(a)参照)、ジョブプログラムにおける複数のジョブ処理のうち、画像形成装置100に対して後処理装置を連結したことで利用できなくなる(例えば動作に関与しなくなる)ジョブ処理を無効にする構成とされている。具体的には、画像形成処理手段M1は、特定のキーに登録されているジョブプログラムを呼び出したときに動作不可な機能があれば、その機能をジョブプログラムの呼び出し時に無効にする。
図19は、後処理装置が画像形成装置100に対して連結状態になることによってジョブプログラムを呼び出したときに無効になるジョブ処理の機能の例を示す図表である。なお、図19に示す例では、折り装置が連結されている場合と連結されていない場合とで分けて示している。
図19に示すように、折り装置が連結されている場合には、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結されていない非連結状態で有効になっていたオフセット、ステープル、折り処理(Z折り)、折り処理(二つ折り)、パンチ(パンチ装置装着時)の各機能において、後処理装置が画像形成装置100に対して連結状態になると、これらの機能がジョブプログラムを呼び出したときに無効になる。また、折り装置が連結されていない場合には、後処理装置が画像形成装置100に対して連結されていない非連結状態で有効になっていたソート、グループ、ステープル、パンチ(パンチ装置装着時)の各機能において、後処理装置が画像形成装置100に対して連結状態になると、これらの機能がジョブプログラムを呼び出したときに無効になる。
この制御構成では、後処理装置(ここでは中綴じ処理装置400)が画像形成装置100に対して連結状態である場合に、ジョブプログラムにおける複数のジョブ処理のうち、画像形成装置100に対して後処理装置を連結したことで利用できなくなるジョブ処理を無効にすることで、後処理装置の画像形成装置100への連結の有無によって、利用者がジョブプログラムを設定し直す手間を省くことができ、それだけ利便性を向上させることが可能となる。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、かかる実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。