JP6099866B2 - 物品輸送システム - Google Patents

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Description

この出願で言及する実施例は、環境測定ユニット,環境測定装置および環境測定システムに関する。
近年、様々な物品を保管し、或いは、様々な製品や材料を運送する機会が多くなっており、また、その保管や運送されるものも美術品や精密機器といった汚れを嫌い、或いは、腐蝕環境に弱いものも多くなって来ている。
具体的に、近年、例えば、日本各地に美術館や博物館が設置され、そこで展示するために美術品や歴史的史料が運送される機会が増している。しかしながら、このような美術品等を輸送する場合、その輸送中の環境は必ずしも適切な状態に保持されているとはいえない。
また、展示施設の増加により、展示環境にもばらつきがみられるようになり、美術品の展示にふさわしい環境が必ずしも確保されていない例も散見されるようになっている。
さらに、美術品等に限らず、例えば、精密機器等の腐蝕環境に弱い製品やそれに使用する材料を運送する際、運送中に受ける腐蝕や汚染の影響は、障碍が発生して初めて顕在化することになる。
ところで、従来、環境条件を保持して輸送を行う輸送技術、或いは、周囲の環境を測定するためにQCM(Quartz Crystal Microbalance)センサーを利用する測定技術としては、様々なものが提案されている。
特開2003−132127号公報 特開2009−250896号公報
前述したように、例えば、美術品や精密機器等の腐蝕環境に弱い物品(測定対象物)を運送する機会が増加しているが、運送途中に腐蝕環境に曝されていても、そのことを即座に検出することが難しいため、早急な対応策を取ることが困難であった。
また、測定対象物の腐蝕等が発生した場合、どの過程で腐蝕を受けたのかを知ることは難しく、責任の所在が曖昧になるといった問題もあった。これらの問題は、運送中だけでなく、展示や保管中においても同様に存在する。
一実施形態によれば、発振周波数データおよび異常発生フラグを蓄積でき、ネットワークを介してクラウドに接続されたサーバーと、前記ネットワークを介して前記サーバーに接続され、測定対象物を取り扱う少なくとも1つの固定端末装置と、前記測定対象物に取り付けられた環境測定ユニットと、前記測定対象物と共に移動する移動端末装置と、を有し、前記測定対象物を運送する物品輸送システムが提供される。前記環境測定ユニットは、QCMセンサーと、周波数計測部と、演算処理ユニットと、記憶部と、無線通信ユニットと、を備える。
前記QCMセンサーは、前記測定対象物の周囲環境の腐蝕性に応じて発振周波数が変化し、前記周波数計測部は、前記QCMセンサーの発振周波数を計測する。前記演算処理ユニットは、前記計測された発振周波数データを処理して前記測定対象物の前記周囲環境の腐蝕性を判断し、前記記憶部は、前記計測された発振周波数データ、および、前記演算処理ユニットによる異常発生フラグを格納する。
前記無線通信ユニットは、通信相手が前記移動端末装置の場合は、常に前記異常発生フラグを送信でき、かつ、通信相手が前記固定端末装置の場合は、前記計測された発振周波数データおよび前記異常発生フラグを送信できる。前記演算処理ユニットは、前記環境測定ユニットを、腐蝕性物質を含まない環境に予め設置したときの前記QCMセンサーの時間に対する発振周波数の変化から求めた第1腐蝕速度と、前記環境測定ユニットを、腐蝕が発生するような環境に予め設置したときの前記QCMセンサーの時間に対する発振周波数の変化から求めた第2腐蝕速度と、前記環境測定ユニットを、前記測定対象物の前記周囲環境の腐蝕を判断するために、実際に設置したときの前記QCMセンサーの時間に対する発振周波数の変化から求めた第3腐蝕速度と、を使用して前記異常発生フラグを立てる処理を行う。前記演算処理ユニットは、前記第1腐蝕速度をR0とし、前記第2腐蝕速度をRCとし、前記第3腐蝕速度をRtとし、前記測定対象物に応じて予め設定された安全係数をFとしたとき、式(Rt−R0)>(RC−R0)/Fが成り立つときに、前記異常発生フラグを立てる。
開示の環境測定ユニット,環境測定装置および環境測定システムは、測定対象物が腐蝕環境に曝されていることを直ちに認識することができるという効果を奏する。
図1は、環境測定システムの一実施例を模式的に示す図である。 図2は、環境測定ユニットの実施例を示すブロック図である。 図3は、図2の環境測定ユニットにおけるQCMセンサーの温度特性の例を説明するための図である。 図4は、図2の環境測定ユニットによる腐蝕性物質が存在しない時の腐蝕速度算出処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図5は、図2の環境測定ユニットによる腐蝕性物質が存在する時の腐蝕速度算出処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図6は、図2の環境測定ユニットにおける通信処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図7は、図2の環境測定ユニットにおける環境測定処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図8は、環境測定装置の第1実施例を示すブロック図である。 図9は、環境測定装置の第2実施例を示すブロック図である。 図10は、図9の環境測定装置の外観を示す斜視図である。
以下、環境測定ユニット,環境測定装置および環境測定システムの実施例を、添付図面を参照して詳述する。図1は、環境測定システムの一実施例を模式的に示す図であり、物品(荷物)を輸送する物品輸送システムに適用した場合を示す。
図1において、参照符号1は環境測定ユニット(QCMセンサーユニット),2は基地局(固定端末装置:環境測定装置),3は移動端末装置(環境測定装置),5は荷物(対象物),600はサーバー,および,601はクラウドを示す。また、参照符号401は荷主,402は荷受人,403は預かり店,404は中継所,および,405は配達店を示す。
図1に示されるように、環境測定システム(物品輸送システム)において、預かり店403は、荷主401から荷物5を受け取る(経路R61)と、その荷物5に対して荷札51を貼り付けると共に、QCMセンサーユニット1を荷物5に同梱し、荷札の管理番号とQCMセンサーユニット1の個体識別番号を読み取ってクラウド601に送る。
ここで、荷物5の情報は、例えば、荷物5の預かり店403や配達店405の電話番号、出荷日および配達状況等であり、それは、預かり店403に設けられた基地局2からネットワークを介してクラウド601に送られる。なお、基地局2に関しては、図8を参照して、後に詳述する。
図1において、荷物5は箱形状とされ、その箱の中にQCMセンサーユニット1が配置されているが、QCMセンサーユニット1は、荷物5と同じ環境下で輸送されればよいため、輸送される荷物5の種類や形状等により様々な取り付け方法が適用され得る。
QCMセンサーユニット1は、図2を参照して後に詳述するが、QCMセンサー(11)を内蔵し、そのQCMセンサーの発振周波数の変化を計測して演算することにより、異常(腐蝕)が発生しているかどうかを判断する。
次に、荷物5は、預かり店403から、例えば、トラック700や列車、或いは、航空機や船舶等により中継所404まで運ばれる(経路R62)。ここで、例えば、トラック700には、そのトラックの運転手により操作されるハンドヘルドコンピューター等の移動端末装置3が設けられている。もちろん、運送手段が列車や船舶等の場合にも、同様の移動端末装置3を設けることができる。なお、移動端末装置3に関しては、図9を参照して、後に詳述する。
さらに、荷物5は、中継所404から、例えば、トラック700により配達店405まで運ばれる(回路R63)。ここで、例えば、トラック700には、そのトラックの運転手により操作される移動端末装置3が設けられている。なお、移動端末装置3に関しては、図9を参照して、後に詳述する。
そして、荷物5は、配達店405から、例えば、配達用のトラック等により荷受人402に配達されることになる(経路R64)。なお、荷物5に同梱されていたQCMセンサーユニット1は、例えば、配達店405において、或いは、荷受人402に配達されたときに取り外されることになる。
ここで、例えば、預かり店403,中継所404および配達店405には、それぞれ基地局2が設けられ、これら基地局2は、それぞれネットワークを介してクラウド601に接続されている。
また、クラウド601には、ネットワークを介してサーバー600が接続され、荷札管理番号,QCMセンサーユニット1の識別番号および計測データといった様々なデータの一元管理を行うようになっている。
ここで、サーバー600が、例えば、基地局2を介して腐蝕環境を検出、すなわち、後述する異常フラグを検出した場合には、例えば、荷主401および荷受人402に対して警報を伝えるようになっている。
なお、荷主401および荷受人402は、例えば、現行の宅配業と同様に、インターネット等のネットワークを介してクラウド601にアクセスし、随時状況を問い合わせて、それに対する回答を受け取ることができるようになっている。
ところで、センサーユニット1が発する電波はさほど強くなく、例えば、到達距離は100m程度であり、移動端末装置3に対しては、常にアラーム(異常発生フラグ)を送信できるが、基地局2に対しては、近い場所に来ないと無線通信を行えない。
そのため、QCMセンサーユニット1により腐蝕が発生していると判断(検出)された場合、移動端末装置3に対しては、その腐蝕発生が検出された段階で直ちに無線によりアラームを送信することができる。
また、基地局2に対しては、例えば、無線通信が可能になった場合(基地局2が設けられている中継所404や配達店405を通過するとき)に、無線により腐蝕発生のアラームおよび発振周波数の計測データを送信することになる。
なお、図1の例では、経路R62およびR63において、移動端末装置3は、クラウド601との接続はなされていないが、例えば、携帯電話回線を利用して、腐蝕発生が検出されたことを示すアラーム情報をクラウド601に直ちに送信するようにしてもよい。
また、図1に示すような物品輸送システムにおいて、QCMセンサーユニット1は、荷物5と共に移動するため、QCMセンサー11による発振周波数のデータを逐一収集することは困難である。
しかしながら、例えば、中継所404に対してインターネット等のネットワークに接続された基地局2を設けることにより、その中継所404を通過した際に、QCMセンサーユニット1に記憶された周波数データをサーバー600に転送することが可能になる。なお、例えば、携帯電話回線を利用して周波数データをサーバー600に逐一送信することも可能である。
なお、例えば、トラック700に積載されて、走行中等の理由で基地局2との無線通信が難しい場合であっても、QCMセンサーユニット1と常に無線通信を行っている移動端末装置3からトラック運転手に対して異常を知らせることができる。
すなわち、QCMセンサーユニット1により腐蝕の発生が検出された場合には、移動端末装置(運転手向け端末)3に設けられたスピーカーやブザーから警報音を発生することにより、そのトラック運転手に対して異常(腐蝕の発生)を知らせることができる。
なお、例えば、トラック700に対して複数の荷物5を積載する場合、各荷物5に対してQCMセンサーユニット1を同梱し、異常が検知された荷物の番号と共に警報音を発生することにより、運転手は荷物の状況を確認して適切な対応をとることができる。
以上では、環境測定システムを物品輸送に適用した場合を説明したが、例えば、ある美術館から絵画(物品)を借りて搬送し、自身の美術館に展示した後、その絵画を元の美術館に返す場合、その全ての工程でQCMセンサーユニット1を利用することができる。
すなわち、絵画の搬送に関しては、上述した物品輸送システムと同様であるが、例えば、自身の美術館で借りてきた絵画を展示する場合には、その絵画が展示される近傍にQCMセンサーユニット1を配置し、そこから得られたデータを基地局2で受信する。
なお、この基地局2は、QCMセンサーユニット1と通信可能な位置に設けられ、例えば、インターネット等のネットワークを介してサーバー600に発振周波数のデータ等を送信する。これにより、サーバー600を介して、物品(絵画)の状況を常に把握することが可能になる。もちろん、絵画の借り入れから返却までの全ての工程で、同じQCMセンサーユニット1を取り付けておくこともできる。
以上の説明において、実際の運用では、個々のQCMセンサーユニット1を区別するために、個体識別符号をQCMセンサーユニット1に記憶させ、計測データは、その個体識別符号と組み合わせて取り扱う。また、QCMセンサーユニット1は、その測定動作を開始させた後に、美術品等の物品に取り付ければよい。
なお、荷物(測定対象物)が所有者の手元にある間、QCMセンサーユニット1からの計測データ(時間に対する発振周波数のデータ)や異常発生の有無を、無線を介して所有者の無線基地局に伝送し、それを所有者が確認すると共に、サーバーに蓄積すればよい。
また、運送業者による運送過程でも測定は行われているので、中継所(集配所)404等のチェックポイントで荷札の管理番号を読み取る際に、同時にQCMセンサーユニット1からのデータも無線を介して読み取る。そして、インターネット等のネットワークを介してサーバー600へ送信する。
このようにして、いろいろな場所で読み取られたデータは、サーバー600で一元管理することができ、荷主401や荷受人402は、サーバー600に問い合わせれば現在までの腐蝕環境履歴がわかるようになっている。
また、例えば、トラック700で運送している間、計測データや異常発生の有無は、運転手の手元にあるハンドヘルドコンピューター(移動端末装置)3に送信されることになる。これにより、計測データから腐蝕性環境にあることが検出された場合には、ハンドヘルドコンピューター3が警報音を発して運転手に確認や対処を要請することができる。
なお、サーバー600に集約されたデータをもとに、運送品が腐蝕環境に曝されていることがわかった場合、荷主401や荷受人402にその時の運送担当者に連絡をとり、適切な対処を要請することもできる。また、運送を終了した後も、QCMセンサーユニット1を測定対象物に取り付けたままにしておくと、展示中の環境変化も展示品毎に追跡することができる。
ここで、QCMセンサーユニット1による発振周波数のデータは測定時刻対にして管理されるため、強い腐蝕環境に曝された時刻を特定することもできる。また、運送管理データ等と比較すると、腐蝕環境に曝された過程を特定できるので、責任の所在を明らかにすることも可能になる。
図2は、環境測定ユニットの実施例を示すブロック図であり、上述したQCMセンサーユニット1の実施例を示すものである。
図2に示されるように、QCMセンサーユニット1は、QCMセンサー11および周波数計測部12,CPU(演算処理ユニット)13,(第1)無線通信ユニット14およびアンテナ15,RAM16,並びに,フラッシュメモリー(記憶部)17を含む。
さらに、QCMセンサーユニット1は、CPU13,周波数計測部12,無線通信ユニット14,RAM16およびフラッシュメモリー17等を接続するバス(配線)18、並びに、これら各ユニットに対して電力を供給するバッテリー19を含む。
本実施例のQCMセンサーユニット1は、QCMセンサー11を腐蝕環境センサーとして使用する。QCMセンサー11は、腐蝕を検出するために銀や銅の金属電極を表面に使用し、その金属電極の腐蝕による発振周波数の変化を周波数計測部12により計測する。
すなわち、QCMセンサー11および周波数計測部12は、質量の僅かな変化を検出することができ、表面の銀や銅の金属電極が酸化や硫化を受けて質量が増加するのを発振周波数の変化(低下)として検知する。
周波数計測部12により計測された発振周波数の変化、すなわち、時間に対するQCMセンサー11の発振周波数のデータは、バス18を介してフラッシュメモリー17に格納される。なお、発振周波数を計測する時間間隔は、例えば、1分程度に設定する。これにより、内蔵された小型のバッテリー19を使用しても数カ月程度使用することができる。
なお、QCMセンサーユニット1は、例えば、QCMセンサー11が周囲環境に直接曝されるように、スリットや開口部を有するボックス形状とすることができる。
また、上述したように、QCMセンサーユニット1は、配達店405、或いは、荷受人402に配達されたときに取り外して回収されるが、例えば、大量生産により低価格化されれば、荷受人402によりそのまま廃棄されるようにしてもよい。例えば、梱包用の箱に埋め込むことも可能である。
CPU13は、フラッシュメモリー17に格納された周波数データの演算を行って異常発生の有無を判断し、異常が発生していると判断した場合には、フラッシュメモリー17に異常発生フラグを立てる。
なお、フラッシュメモリー17には、上述した時間に対するQCMセンサー11の発振周波数のデータ、および、異常発生フラグの他に、図6を参照して後述する通信処理のプログラム、或いは、異常発生(腐蝕の発生)を判断するプログラム等も格納される。
また、後述する図7のステップST47における安全係数Fの値を、予めフラッシュメモリー17に設定しておくことにより、例えば、美術品や精密部品、測定器、または、家電製品等により腐蝕に対する感度を切り換えることもできる。
すなわち、美術品や精密部品に対しては、少しでも腐蝕が発生すれば、直ちに異常発生フラグを立てるように設定し、一方、家電製品に対しては、美術品や精密部品よりも腐蝕に対する感度を下げるように設定してもよい。
さらに、図2では、QCMセンサー11は1つだけとなっているが、検知可能な腐蝕物質の種類や腐蝕物質に対する感度等により、異なる金属電極や異なるサイズの複数のQCMセンサーを設けることもできる。
無線通信ユニット14およびアンテナ15は、移動端末装置3および基地局2との間で無線通信を行うためのものである。例えば、フラッシュメモリー17に異常発生フラグが立っている場合、基地局2および移動端末装置3に対して腐蝕発生のアラームを送信する。また、基地局2に対しては、フラッシュメモリー17に格納されている発振周波数の計測データを送信する。
図3は、図2の環境測定ユニットにおけるQCMセンサーの温度特性の例を説明するための図である。図3において、縦軸は、Δf/f[×10-4](発振周波数fに対する周波数変動Δf)を示し、横軸は、温度を示す。
図3に示されるように、QCMセンサー(ATカット水晶振動子)は、各切断角度に対してそれぞれ3次曲線を描く特性を有することが知られている。ここで、各曲線に添えられた数値は、切断角度の基準となるZ軸からの角度35度15分に対するずれを示している。
また、QCMセンサーは、温度だけでなく、湿度に対しても発振周波数が変化する。すなわち、QCMセンサーの発振周波数の変化は、電極の腐蝕による質量増加だけでなく、QCMセンサーが配置される周囲の温度変化、或いは、湿度変化による電極表面に吸着する水の量等によって変化する。
そのため、腐蝕による発振周波数の変化以外の要因(温度や湿度変化)に対しては、それら温度や湿度による発振周波数の変化を補正し、腐蝕に起因したQCMセンサーの発振周波数の変化を計測可能とする。
そこで、QCMセンサーの発振周波数と共に、周囲の気温を測定し、例えば、図3に示す特性曲線を適用することにより、温度変化による発振周波数の補正(校正)を行うことができる。
すなわち、QCMセンサーの電極表面に吸着する水の量は、温度と湿度の関数で表すことができるため、予め、QCMセンサーを様々な温度と湿度の環境に曝し、そのときの温度および湿度とQCMセンサーの発振周波数の関係を測定しておく。
そして、腐蝕測定を行う場合には、温度および湿度に対するQCMセンサーの発振周波数の関係を使って、腐蝕による発振周波数の変化だけを算出する。なお、これら校正の手法は、知られている他の様々なものを適用することができるのはいうまでもない。
なお、本明細書における各実施例の説明では、校正されたQCMセンサーの発振周波数の変化により、温度や湿度の影響を除去した周波数値を使用して腐蝕量の測定を行うものとする。
図4は、図2の環境測定ユニットによる腐蝕性物質が存在しない時の腐蝕速度算出処理の一例を説明するためのフローチャートである。また、図5は、図2の環境測定ユニットによる腐蝕性物質が存在する時の腐蝕速度算出処理の一例を説明するためのフローチャートである。
ところで、表面が金属のQCMセンサー11は、腐蝕性物質が存在しない場合でもゆるやかに酸化を受けて質量が増加するので、輸送に先立って、清浄な環境での質量増加速度(QCMの周波数減少速度)を測定しておく。すなわち、図4のようにして、腐蝕性物質が存在しない時の腐蝕速度R0を測定する。
さらに、測定対象物が腐蝕を受けると予想される環境にQCMセンサーユニット1(QCMセンサー11)を曝露し、そのときの周波数減少速度を測定しておく。すなわち、図5のようにして、腐蝕性物質が存在する時の腐蝕速度RCを測定する。そして、これらR0およびRCを利用して、図7を参照して後に説明する環境測定処理を行う。
図4に示されるように、QCMセンサーユニット1による腐蝕性物質が存在しない時の腐蝕速度算出処理を開始すると、まず、ステップST11において、QCMセンサーユニット1を、腐蝕性物質を含まない環境に設置する。
次に、ステップST12に進んで、周波数を測定(f11)して、ステップST13に進み、ある時間t1(例えば、1日程度)待って、ステップST14に進む。ステップST14では、再び周波数を測定(f12)して、ステップST15に進む。
ここで、時間t1を1日程度とするのは、予め腐蝕速度を求める場合、ある程度の長時間(1日程度)を設定してQCMセンサー11による発振周波数の変化を測定した方が、腐蝕速度の算出精度を向上させることができるからである。
そして、ステップST15では、腐蝕性物質を含まないときの腐蝕速度R0を、R0=(f11−f12)/t1により求め、腐蝕性物質が存在しない時の腐蝕速度算出処理を終了する。
これにより、予め腐蝕性物質を含まないときの腐蝕速度(第1腐蝕速度)R0を求めることができる。次に、図5のようにして、腐蝕性物質が存在して測定対象物が腐蝕すると考えられるときの腐蝕速度(第2腐蝕速度)RCを求める。
図5に示されるように、QCMセンサーユニット1による腐蝕性物質が存在する時の腐蝕速度算出処理を開始すると、まず、ステップST21において、QCMセンサーユニット1を、測定対象物に腐蝕が発生するような環境に設置する。ここで、腐蝕性環境としては、例えば、想定し得る最大、或いは、それ以上の腐蝕性物質が存在する場合を考えることができる。
次に、ステップST22に進んで、周波数を測定(f21)して、ステップST23に進み、ある時間t2(例えば、1日程度)待って、ステップST24に進む。ステップST24では、再び周波数を測定(f22)して、ステップST25に進む。
そして、ステップST25では、腐蝕性環境にあるときの腐蝕速度RCを、RC=(f21−f22)/t2により求め、腐蝕性物質が存在しない時の腐蝕速度算出処理を終了する。これにより、予め測定対象物に腐蝕が発生するような環境における腐蝕速度RCを求めることができる。
図6は、図2の環境測定ユニットにおける通信処理の一例を説明するためのフローチャートであり、無線機能を有するQCMセンサーユニット1と、基地局2および移動端末装置3との間の無線通信処理を説明するためのものである。
ここで、基地局2または移動端末装置(運転手向け端末)3が無線機能を有するQCMセンサーユニット1に向けて発するコマンドには、それが基地局2から送られたものか、運転手向け端末3から送られたものかを識別するためのデータ転送コードが含まれる。
また、基地局2または運転手向け端末3は、常にQCMセンサーユニット1からの電波をウォッチしており、QCMセンサーユニット1からの電波を受信した場合には、上記の基地局2か端末3かを示す識別コードを含むデータ転送コマンドを送信する。
すなわち、図6に示されるように、QCMセンサーユニット1における通信処理を開始すると、まず、ステップST31において、QCMセンサーユニット1は、基地局2または運転手向け端末3に向けて電波を発する。
次に、ステップST32に進んで、基地局2または運転手向け端末3からの応答を、設定された時間だけ待って、ステップST33に進む。ステップST33では、基地局2または運転手向け端末3からの応答はあったか否かを判定し、基地局2または運転手向け端末3からの応答はなかったと判定すると、ステップST31に戻って同様の処理を繰り返す。
そして、ステップST33において、基地局2または運転手向け端末3からの応答はあったと判定すると、ステップ34に進んで、識別コードは基地局2のものであったか否かを判定する。
そして、ステップST34において、識別コードは基地局2のものであったと判定すると、ステップST35に進んで、これまでの計測データと、異常発生フラグの有無を基地局2へ送信する。
また、ステップST34において、識別コードは基地局2のものではなかった、すなわち、運転手向け端末3からのものであったと判定すると、ステップST36に進んで、異常発生フラグの有無を運転手向け端末3へ送信する。
図7は、図2の環境測定ユニットにおける環境測定処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図7に示されるように、環境測定処理を開始すると、まず、ステップST41において、QCMセンサーユニット1を、測定したい環境中に設置して、ステップST42に進み、発振周波数を測定する(f(t))。
次に、ステップST43に進んで、周波数f(t)と測定時刻tを、QCMセンサーユニット1のフラッシュメモリー17に記憶させ、さらに、ステップST44に進み、時間tiだけ待つ。ここで、時間tiは、例えば、1分程度である。なお、この時間tiは、適宜変更してもよいのはもちろんである。
さらに、ステップST45に進んで、最初の測定から時間がts以上経過しているかを判定する。ステップST45において、最初の測定から時間がts以上経過していないと判定すると、ステップST42に戻って、同様の処理を繰り返し、最初の測定から時間がts以上経過していると判定すると、ステップST46に進む。
すなわち、例えば、測定対象物(荷物5)と同梱包されたQCMセンサーユニット1は、一定の時間間隔で、QCMセンサー11の周波数を計測する。
ステップST46では、時間ts前の周波数との比較で得られる腐蝕速度Rtを、Rt=(f(t−ts)−f(t))/tsにより求め、ステップST47に進む。
ステップST47では、腐蝕速度Rtがある閾値を超えているかどうかを判定する。すなわち、ステップST47において、(Rt−R0)>(RC−R0)/Fが成り立つか否かを判定する。
すなわち、ステップST47では、図4を参照して説明した腐蝕性物質が存在しない時の腐蝕速度R0、および、図5を参照して説明した腐蝕性物質が存在する時の腐蝕速度RCを使用して、腐蝕速度Rtがある閾値を超えているかどうかの判定を行う。
ここで、Fは、腐蝕の閾値を決規定する安全係数を示す。なお、安全係数Fは、その値を大きく設定する程(例えば、1.1,1.2,…)、小さな腐蝕を異常と判断するようになり、逆に、その値を大小さく設定する程(例えば、0.9,0.8,…)、大きな腐蝕でないと異常と判断しないようになる。
なお、前述した図5のステップST21において、腐蝕性環境を想定し得る最大、或いは、それ以上の腐蝕性物質が存在する場合を考えたとき、安全係数Fは、1よりも大きい整数(例えば、1.1,1.2,…)とすることで閾値の選択を行うことが可能になる。
ステップST47において、(Rt−R0)>(RC−R0)/Fが成り立つと判定すると、ステップST48に進んで、閾値を超えるのが連続3回目かどうかを判定する。ステップST47において、(Rt−R0)>(RC−R0)/Fが成り立たないと判定すると、ステップST42に戻って、同様の処理を繰り返す。
ステップST48において、閾値を超えるのが連続3回目であると判定すると、ステップST49に進み、腐蝕環境にあると判断して異常発生フラグを立てて、環境測定処理を終了する。この異常発生フラグは、フラッシュメモリー17に格納される。
すなわち、ステップST48において、閾値を超えるのが連続して3回あるということにより本当に異常があったと判断し、異常発生フラグを立てる。これにより、例えば、荷物を運送しているトラックの運転手が携帯する移動端末装置(運転手向け端末)から直ちに警報音が発せられ、その運転手は適切な対応を行うことが可能となる。
ステップST48において、閾値を超えるのが連続3回目ではない、すなわち、2回目以下であると判定すると、ステップST42に戻って、同様の処理を繰り返す。
図8は、環境測定装置の第1実施例を示すブロック図であり、前述した基地局2の実施例を示すものである。
図8に示されるように、基地局2は、例えば、周辺機器21,キーボード(マウス)22,CPU(演算処理ユニット)23,(第2)無線通信ユニット24およびアンテナ25,RAM26,ROM27,バス(配線)28,並びに,電源装置29を含む。
さらに、基地局2は、ディスプレイ201,スピーカー(ブザー:発音体ユニット)202,および,ネットワーク装置203を含む。ここで、周辺機器21としては、大容量の記憶装置やプリンタ等を始めとして様々なものを含む。
ここで、バス28は、周辺機器21,キーボード22,CPU23,無線通信ユニット24,RAM26およびROM27等を接続し、また、電源装置29は、これら各ユニットに対して電力を供給する。
前述したように、基地局2は、例えば、物品輸送システムにおける預かり店(403),中継所(404)および配達店(405)、或いは、他の美術館から借りた絵画を自身の美術館に展示する場所の近くに配設される。
ここで、無線通信ユニット24およびアンテナ25は、図2を参照して説明したQCMセンサーユニット1の無線通信ユニット14およびアンテナ15との間で無線通信を可能とするためのものである。
すなわち、基地局2は、自身が基地局であることを示す識別コードをQCMセンサーユニット1に対して送信し、QCMセンサーユニット1から腐蝕発生のアラームおよび発振周波数の計測データを受け取る。
これにより、QCMセンサーユニット1により異常発生フラグが立ってアラームが送信されたとき、基地局2は、スピーカー(ブザー:発音体ユニット)302から警報音を発し、ディスプレイ301にその旨を表示する。このとき、基地局2は、QCMセンサーユニット1のフラッシュメモリー17に格納された周波数データも受け取る。
これにより、基地局2は、スピーカー(ブザー)202から警報音を発し、ディスプレイ201にその旨を表示する。なお、異常発生フラグが立っていない場合でも、基地局2は、QCMセンサーユニット1のフラッシュメモリー17に格納された周波数データも受け取るようになっている。
図9は、環境測定装置の第2実施例を示すブロック図であり、図10は、図9の環境測定装置の外観を示す斜視図である。すなわち、図9および図10は、前述した移動端末装置(運転手向け端末:ハンドヘルドコンピューター)3の実施例を示すものである。
図9に示されるように、運転手向け端末3は、例えば、スキャナ31,キーボード(テンキー)32,CPU(演算処理ユニット)33,(第2)無線通信ユニット34およびアンテナ35,RAM36,並びに,ROM37を含む。
さらに、運転手向け端末3は、バス(配線)38,バッテリー39,ディスプレイ301,および,スピーカー(ブザー)302を含む。バス38は、スキャナ31,キーボード32,CPU33,無線通信ユニット34,RAM36およびROM37等を接続し、また、バッテリー39は、これら各ユニットに対して電力を供給する。
前述したように、運転手向け端末3は、例えば、物品輸送システムにおけるトラック700の運転席の近傍に配設され、バッテリー39の充電機能を有するクレードル(図示しない)に取り付けられる。なお、スキャナ31は、例えば、荷札51のバーコードを読み込んで、荷札管理番号の入力を行うために使用される。
ここで、無線通信ユニット34およびアンテナ35は、図2を参照して説明したQCMセンサーユニット1の無線通信ユニット14およびアンテナ15との間で無線通信を可能とするためのものである。
すなわち、運転手向け端末3は、自身が移動端末装置であることを示す識別コードをQCMセンサーユニット1に対して送信し、QCMセンサーユニット1から腐蝕発生の異常発生フラグ(アラーム)を受け取る。
これにより、QCMセンサーユニット1により異常発生フラグが立ってアラームが送信されたとき、運転手向け端末3は、スピーカー(ブザー)302から警報音を発し、ディスプレイ301にその旨を表示する。
なお、複数の荷物5を同時に運送する場合、各荷物5に対してQCMセンサーユニット1を同梱し、例えば、異常が検知された荷物の番号をディスプレイ301に表示すると共に、警報音を発生するのは、前述した通りである。
ここで、本実施形態は、例えば、上述した無線通信機能および発音体ユニット(ディスプレイ)を有するハンドヘルドコンピューターに対してプログラムとして提供し、QCMセンサーユニット1と共に使用することで、環境測定を行わせることが可能になる。
上述したように、本実施例の環境測定ユニット,環境測定装置および環境測定システムは、周囲環境を測定する様々な分野に幅広く適用することができる。
以上、実施形態を説明したが、ここに記載したすべての例や条件は、発明および技術に適用する発明の概念の理解を助ける目的で記載されたものであり、特に記載された例や条件は発明の範囲を制限することを意図するものではなく、明細書のそのような例の構成は発明の利点および欠点を示すものではない。発明の実施形態を詳細に記載したが、各種の変更、置き換え、変形が発明の精神および範囲を逸脱することなく行えることが理解されるべきである。
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに、以下の付記を開示する。
(付記1)
周囲環境の腐蝕性に応じて発振周波数が変化するQCMセンサーと、
前記QCMセンサーの発振周波数を計測する周波数計測部と、
前記計測された発振周波数データを処理して前記周囲環境の腐蝕を判断する演算処理ユニットと、
前記計測された発振周波数データ、および、前記演算処理ユニットによる異常発生フラグを格納する記憶部と、
通信相手が移動端末装置の場合は前記異常発生フラグを送信し、通信相手が基地局の場合は、前記計測された発振周波数データおよび前記異常発生フラグを送信する第1無線通信ユニットと、を備える、
ことを特徴とする環境測定ユニット。
(付記2)
前記演算処理ユニットは、
前記環境測定ユニットを、腐蝕性物質を含まない環境に予め設置したときの前記QCMセンサーの時間に対する発振周波数の変化から求めた第1腐蝕速度と、
前記環境測定ユニットを、腐蝕が発生するような環境に予め設置したときの前記QCMセンサーの時間に対する発振周波数の変化から求めた第2腐蝕速度と、
前記環境測定ユニットを、前記周囲環境の腐蝕を判断するために、実際に設置したときの前記QCMセンサーの時間に対する発振周波数の変化から求めた第3腐蝕速度と、を使用して前記異常発生フラグを立てる処理を行う、
ことを特徴とする付記1に記載の環境測定ユニット。
(付記3)
前記演算処理ユニットは、
前記第1腐蝕速度をR0とし、前記第2腐蝕速度をRCとし、前記第3腐蝕速度をRtとし、安全係数をFとしたとき、式(Rt−R0)>(RC−R0)/Fが成り立つときに、前記異常発生フラグを立てる、
ことを特徴とする付記2に記載の環境測定ユニット。
(付記4)
前記演算処理ユニットは、
前記式(Rt−R0)>(RC−R0)/Fが、複数回連続して成り立つときに、前記異常発生フラグを立てる、
ことを特徴とする付記3に記載の環境測定ユニット。
(付記5)
前記第2腐蝕速度は、前記環境測定ユニットを、腐蝕が発生すると考えられる最大、或いは、それ以上の腐蝕性物質が存在する環境に予め設置したときの前記QCMセンサーの時間に対する発振周波数の変化から求めたものである、
ことを特徴とする付記4に記載の環境測定ユニット。
(付記6)
付記1乃至付記5のいずれか1項に記載の環境測定ユニットからの異常発生フラグを受け取る第2無線通信ユニットと、
前記異常発生フラグを受け取ったときに、警報音を発する発音体ユニットと、を備える、
ことを特徴とする環境測定装置。
(付記7)
さらに、
前記環境測定ユニットからの異常発生フラグを受け取って、該異常発生フラグが立った測定対象物を特定して表示するディスプレイを備える、
ことを特徴とする付記6に記載の環境測定装置。
(付記8)
前記第2無線通信ユニットは、さらに、前記QCMセンサーの時間に対する発振周波数のデータを受け取る、
ことを特徴とする付記7に記載の環境測定ユニット。
(付記9)
付記1乃至付記5のいずれか1項に記載の複数の環境測定ユニットと、
付記6乃至付記8のいずれか1項に記載の複数の環境測定装置と、
前記各QCMセンサーの時間に対する発振周波数のデータを受け取って管理するサーバーと、を備える、
ことを特徴とする環境測定システム。
1 QCMセンサーユニット(環境測定ユニット)
2 基地局(固定端末装置:環境測定装置)
3 移動端末装置(ハンドヘルドコンピュータ:環境測定装置)
5 荷物(対象物)
11 QCMセンサー
12 周波数計測部
13,23,33 CPU(演算処理ユニット)
14 無線通信ユニット(第1無線通信ユニット)
15,25,35 アンテナ
16,26,36 RAM
17 フラッシュメモリー(記憶部)
18 バス(配線)
19 バッテリー
21 周辺機器
22 キーボード(マウス)
24,34 無線通信ユニット(第2無線通信ユニット)
32 キーボード(テンキー)
201,301 ディスプレイ
202,302 スピーカー(ブザー:発音体ユニット)
203 ネットワーク装置
401 荷主
402 荷受人
403 預かり店
404 中継所
405 配達店
600 サーバー
601 クラウド
700 トラック

Claims (5)

  1. 発振周波数データおよび異常発生フラグを蓄積でき、ネットワークを介してクラウドに接続されたサーバーと、前記ネットワークを介して前記サーバーに接続され、測定対象物を取り扱う少なくとも1つの固定端末装置と、前記測定対象物に取り付けられた環境測定ユニットと、前記測定対象物と共に移動する移動端末装置と、を有し、前記測定対象物を運送する物品輸送システムであって、
    前記環境測定ユニットは、
    前記測定対象物の周囲環境の腐蝕性に応じて発振周波数が変化するQCMセンサーと、
    前記QCMセンサーの発振周波数を計測する周波数計測部と、
    前記計測された発振周波数データを処理して前記測定対象物の前記周囲環境の腐蝕性を判断する演算処理ユニットと、
    前記計測された発振周波数データ、および、前記演算処理ユニットによる異常発生フラグを格納する記憶部と、
    通信相手が前記移動端末装置の場合は、常に前記異常発生フラグを送信でき、かつ、通信相手が前記固定端末装置の場合は、前記計測された発振周波数データおよび前記異常発生フラグを送信できる無線通信ユニットと、を備え、
    前記演算処理ユニットは、
    前記環境測定ユニットを、腐蝕性物質を含まない環境に予め設置したときの前記QCMセンサーの時間に対する発振周波数の変化から求めた第1腐蝕速度と、
    前記環境測定ユニットを、腐蝕が発生するような環境に予め設置したときの前記QCMセンサーの時間に対する発振周波数の変化から求めた第2腐蝕速度と、
    前記環境測定ユニットを、前記測定対象物の前記周囲環境の腐蝕を判断するために、実際に設置したときの前記QCMセンサーの時間に対する発振周波数の変化から求めた第3腐蝕速度と、を使用して前記異常発生フラグを立てる処理を行い、
    前記演算処理ユニットは、
    前記第1腐蝕速度をR0とし、前記第2腐蝕速度をRCとし、前記第3腐蝕速度をRtとし、前記測定対象物に応じて予め設定された安全係数をFとしたとき、式(Rt−R0)>(RC−R0)/Fが成り立つときに、前記異常発生フラグを立てる、
    ことを特徴とする物品輸送システム。
  2. 前記演算処理ユニットは、
    前記式(Rt−R0)>(RC−R0)/Fが複数回連続して成り立つときに、前記異常発生フラグを立てる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の物品輸送システム。
  3. 前記測定対象物は、運送される荷物であり、
    前記固定端末装置は、前記荷物を受け取る預かり店,前記預かり店からの前記荷物を中継する中継所,および,前記中継所からの前記荷物を受け取って配達する配達店に設けられる、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の物品輸送システム。
  4. 前記移動端末装置は、
    前記環境測定ユニットからの異常発生フラグを受け取る無線通信ユニットと、
    前記異常発生フラグを受け取ったときに、警報音を発する発音体ユニットと、を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の物品輸送システム。
  5. 前記環境測定ユニットを複数備え、
    前記サーバーは、前記各QCMセンサーの時間に対する発振周波数のデータを受け取って管理する、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の物品輸送システム。
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