JPH07225184A - 腐食性ガス判定装置 - Google Patents

腐食性ガス判定装置

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JPH07225184A
JPH07225184A JP30731894A JP30731894A JPH07225184A JP H07225184 A JPH07225184 A JP H07225184A JP 30731894 A JP30731894 A JP 30731894A JP 30731894 A JP30731894 A JP 30731894A JP H07225184 A JPH07225184 A JP H07225184A
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JP
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corrosive gas
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JP30731894A
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English (en)
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Masahiko Nemoto
雅彦 根本
Yukio Yamauchi
幸雄 山内
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Hochiki Corp
Original Assignee
Hochiki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 腐食性ガス判定装置に関し、早期にかつ誤り
なく腐食性ガス判定を行うことを目的とする。 【構成】 発振振動数の変化により腐食性ガスを検出す
る腐食性ガスセンサ1と、腐食性ガスセンサ1を発振さ
せる発振手段7と、腐食性ガスセンサ1における検出振
動数を所定周期でサンプリングするサンプリング手段1
1と、サンプリング手段11で検出振動数をサンプリン
グする毎に検出振動数と参照振動数の振動数差を検出す
る振動数差検出手段12と、振動数差検出手段12で検
出した振動数差があらかじめ定めた閾値を越えたときに
腐食性ガスがあると判断する腐食性ガス判断手段13
と、振動数差に基づいて、次回振動数差検出時に検出振
動数と比較される次期参照振動数を演算・設定する参照
振動数演算手段50を備える。参照振動数演算手段50
は、振動数差に1より小さい所定の係数を掛け合わせた
値を参照振動数に加算する参照周波数補正手段14と、
参照周波数補正手段14によって演算された値を次期参
照振動数として設定する参照振動数設定手段15を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、腐食性ガスの有無を判
定する腐食性ガス判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】産業の発展に伴い、各種の可燃性、毒性
のガスおよび酸素欠乏などによる災害事故の発生が多く
なっている。特に、腐食性のガスは、我々の生活環境、
作業環境に極微量混じっていると、人体に様々な悪影響
を及ぼすとともに、金属などを腐食させるため、低濃度
でも生産施設やコンピュータなどの電子回路の故障を引
き起こす。
【0003】また、腐食性ガスの発生する一例として、
火災の発生する原因のひとつである電化製品の電源ケー
ブルの異常加熱が考えられる。一般的に電化製品の電源
ケーブルは、難燃材であるPVC(Polyvinyl
Chloride)が用いられている。このPVCが
加熱された場合に塩素(Chloride,Cl)と水
素(Hydrogen,H)により腐食性のガスである
HClが発生することは広く知られている。
【0004】このような腐食性ガスを検出するものとし
て、例えば水晶振動子式の腐食性ガスセンサが知られて
いる。水晶振動子式の腐食性ガスセンサは、発振子とし
て水晶振動子を有し、水晶振動子の中央部には、例えば
クロム膜と金膜が積層して蒸着され、両端部には金属膜
が蒸着される。水晶振動子を発振回路で発振させ、その
発振振動数を周波数カウンタで計数する。
【0005】水晶振動子上に蒸着された金属膜が腐食性
ガスにより腐食されると、その重量が増加する。重量が
増加すると、水晶振動子の発振振動数が低下し、これを
固有振動数の変化として取り出す。従来の腐食性ガスセ
ンサとして、初期振動数からの腐食されたときの固有振
動数の振動数差が所定の閾値(負値)以下になったと
き、腐食性ガス検出信号を出力するものがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の水晶振動子式の腐食性ガスセンサにあって
は、初期振動数からの固有振動数の振動数差から腐食性
ガスの有無を判断するようになっていたため、水晶振動
子の固有振動数は温度、湿度などによっても変動するた
め、所定の閾値を高く設定する必要があり、腐食性ガス
の有無を早期にかつ誤りなく検出することができなかっ
た。
【0007】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、腐食性ガスセンサの検出振動数から
非日常的な振動数低下を迅速かつ正確に捉えて、早期に
かつ誤りなく腐食性ガス判定を行うことのできる腐食性
ガス判定装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。本発明の腐食性ガス判定装置は、発振振動数
の変化により腐食性ガスを検出する腐食性ガスセンサ1
と、腐食性ガスセンサ1を発振させる発振手段7と、腐
食性ガスセンサ1における検出振動数を所定周期でサン
プリングするサンプリング手段11と、サンプリング手
段11で検出振動数をサンプリングする毎に、検出振動
数と参照振動数の振動数差を検出する振動数差検出手段
12と、振動数差検出手段12で検出した振動数差が予
め定めた閾値を越えたときに腐食性ガスがあると判断す
る腐食性ガス判断手段13と、振動数差に基づいて、次
回振動数差検出時に検出振動数と比較される次期参照振
動数を演算・設定する参照振動数演算手段50とを備え
たことを特徴とする。
【0009】ここで、参照振動数演算手段50は、振動
数差に1より小さい所定の係数を掛け合わせた値を前記
参照振動数に加算する参照振動数補正手段14と、参照
振動数補正手段14によって演算された値を次期参照振
動数として設定する参照振動数設定手段15とからな
る。また腐食性ガスは塩化水素(HCl)である。また
本発明の腐食性ガス判定装置は、サンプリング手段11
が検出した検出振動数がノイズ成分を含んでいる場合で
あって所定の数値以上の変化をしたときに振動数変化を
制限する最大値制限手段と、同じく振動数変化を制限す
るために検出データが所定複数個得られるたびに移動平
均を演算する移動平均演算手段と、を備えたことを特徴
とする。
【0010】また本発明の腐食性ガス判定装置は、腐食
性ガス判断手段13からの腐食性ガスがあるという判定
が所定時間以上続いたときにのみ判定を出力する継続時
間測定手段を備えたことを特徴とする。また本発明の腐
食性ガス判定装置は、腐食性ガスセンサ1と発振手段7
を、複数個の腐食性ガス検出部と予め固有のアドレスが
設定された複数個の伝送回路からなる複数個の腐食性ガ
ス検出器で構成し、サンプリング手段11として複数の
腐食性ガス検出器を個々に呼び出し各検出出力を収集し
腐食性ガス検出器ごとに各検出出力を記憶する受信手段
を設け、複数個の腐食性ガス検出器の各検出出力を腐食
性ガス判断手段13で判定したときに腐食性ガスがある
という判定が所定数個以上あるときのみ判定を出力する
感知個数計測手段を備えたことを特徴とする。
【0011】また本発明の腐食性ガス判定装置は、腐食
性ガスセンサ1と比較するための基準信号用水晶振動子
と、基準信号用水晶振動子を発振させる発振手段7と、
腐食性ガスセンサ1の発振手段7からの振動数と基準信
号用水晶振動子の発振手段からの振動数を乗算するため
の乗算手段と、乗算後の出力信号から腐食性ガスによる
振動数の変化を取り出す変動信号選択手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0012】さらに本発明の腐食性ガス判定装置は、腐
食性ガスセンサ1の検出振動数と予め設定したメンテナ
ンスレベルを比較するメンテナンスレベル判定手段と、
メンテナンスレベル判定手段の判定出力により、メンテ
ナンス信号を出力するメンテナンス信号出力手段とを備
えたことを特徴とする。
【0013】
【作用】このような構成を備えた本発明の腐食性ガス判
定装置によれば、腐食性ガスセンサの検出振動数を所定
周期例えば5秒周期でサンプリングする毎に、検出振動
数Fnと参照振動数Frの振動数差ΔFを検出し、振動
数差ΔFが予め定めた閾値Fs(負の値)以下になった
ときに、警報を発生し、腐食性ガスを止めるための制御
を行う。検出振動数Fnと参照振動数Frの振動数差に
1より小さい所定の係数、例えば0.03を掛け合わせ
た値を元の参照振動数に加算して次期参照振動数を演算
する。
【0014】ガスセンサによる検出振動数Fnが例えば
直線的に低下したとすると、検出振動数Fnに基づいて
演算される参照振動数Frは、時間の経過に伴って検出
振動数Fnに対する振動数差ΔFが広がり、ある時間を
経過すると検出振動数Fnと同じ傾きで低下する特性と
なる。そして、参照振動数Frが検出振動数Fnと同じ
傾きで低下するまでの振動数差ΔFは、検出振動数Fn
の低下速度(傾き)が大きいほど減少し、検出振動数F
nの低下速度が小さいほど零に近付く特性となる。
【0015】このような検出振動数Fnと参照振動数F
rの特性に対し両者の振動数差ΔFを検出し所定の閾値
Fsと比較することで腐食性ガスの有無を判断する。す
なわち、検出振動数Fnと参照振動数Frの振動数差Δ
Fの時間変化は、最初は指数関数的に低下するが、ある
時間を経過すると一定値に収束し、この収束値は検出振
動数Fnの低下速度が大きいほど低い値となり、低下速
度が小さいほど零に近い値になる。
【0016】したがって、日常的に予想される振動数低
下による振動数差ΔFの収束値(負値)を下回る値を腐
食性ガス判定の閾値に設定することで、腐食性ガスの有
無を正確に検出することができる。さらに、腐食性ガス
の検出感度は、閾値Fsを変えることで自由に決めるこ
とができる。
【0017】また、本発明の腐食性ガス判定装置におい
ては、サンプリング手段が検出した検出振動数Fnがノ
イズ成分を含んでいて所定の数値以上の変化をしたとき
に振動数変化を制限する。同じく振動数変化を制限する
ために検出データが所定複数個得られるたびに移動平均
を演算し、その後に腐食性ガスの判定を行う。
【0018】したがって、温度や湿度、電源の変動等の
一過性ノイズによる誤報をなくし、腐食性ガス判定の信
頼性をあげることができる。また、本発明の腐食性ガス
判定装置においては、腐食性ガスを所定時間以上検知し
たとき、腐食性ガスが存在すると判定する。したがっ
て、温度や湿度、電源の変動等の一過性ノイズによる誤
報をなくし、腐食性ガス判定の信頼性をあげることがで
きる。
【0019】また、本発明の腐食性ガス判定装置におい
ては、複数個の腐食性ガス検出器により腐食性ガスがあ
るという判定が所定数個以上検知したとき、腐食性ガス
が存在すると判定する。したがって、一部分の温度や湿
度、電源の変動などの一過性ノイズや、検知器の感度の
ばらつきによる誤報をなくし、腐食性ガス判定の信頼性
をあげることができる。
【0020】また、本発明の腐食性ガス判定装置におい
ては、腐食性ガスセンサからの振動数と基準信号用水晶
振動子からの振動数から腐食性ガスによる振動数の変化
を取り出し、そのデータが予め設定した警報レベルを越
えたときに、腐食性ガスが存在すると判定する。したが
って、10[MHz]付近で1[Hz]の分解能のある
複雑で高価な周波数カウンタ回路の代わりに、せいぜい
±5[KHz]で分解能1[Hz]の単純で安価な周波
数カウンタ回路を使うことができる。さらに、温度や湿
度、電源の変動などのノイズによる振動数変動は腐食性
ガスセンサと基準用水晶振動子の両方に起こるため、差
をとることでノイズを除去することができる。
【0021】また、請求項6の腐食性ガス判定装置にお
いては、経年劣化などにより腐食性ガスセンサの振動数
データが予め設定したメンテナンスレベルを越えたとき
に、メンテナンス信号を発生させる。したがって、安定
振動域をはずれ、腐食性ガスを検知することができなく
なった腐食性ガスセンサを直ちに交換することができ
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2(A)(B)は本発明の第1実施例に係る腐
食性ガスセンサの説明図である。図2(A)において、
1は水晶振動子式の腐食性ガスセンサであり、腐食性ガ
スセンサ1は、水晶振動子2と、Cr(クロム)膜3と
Au(金)膜4よりなる積層膜と、Zn(亜鉛)膜5,
6により構成される。
【0023】図2(A)の腐食性ガスセンサでは、水晶
振動子2の中央部にはCr膜3とAu膜4が積層して蒸
着され、水晶振動子2の上面の左右両端部分にはZn膜
5,6がそれぞれ蒸着されている。なお、この場合、Z
n膜5,6は、図2(B)に示すように、Cr膜3及び
Au膜4を全体的に覆う構造とすることもできる。この
ような構造とすることにより、腐食性ガスに反応するZ
n膜5,6の部分の面積を大きくすることができる。従
って、図2(B)の腐食ガスセンサは、図2(A)のそ
れよりも腐食性ガスに対する感度が高い。
【0024】7は発振手段としての発振回路であり、発
振回路7は接続線8、Au膜4、Cr膜3を介して発振
子としての水晶振動子2に接続され、水晶振動子2は発
振回路7により固有振動数で発振する。腐食性ガス9が
発生すると、この腐食性ガス9が水晶振動子2上に蒸着
されたZnと化学反応を行い化合物に変化する。例え
ば、腐食性ガス9のHClがZnと反応すると塩化亜鉛
(ZnCl2 )となる。この化合物はZnに比べて質量
が重いため、水晶振動子2の発振振動数が低下する。こ
の発振振動数の低下が捉えられ、腐食性ガス9の発生が
検知される。この発振振動数の変化は、発振回路7より
出力される。
【0025】水晶振動子式の腐食性ガスセンサ1で捉え
ることのできる腐食性ガス9には以下のようなものがあ
る。 ・塩化水素(HCl)、フッ化水素(HF)、三臭化リ
ン(PBr3 )など、ハロゲン(F、Cl、Br、I、
At)が化合物として含まれているガス ・硫化水素(H2 S)、アンモニア(NH3 )など、そ
の他亜鉛(Zn)に反応しやすいガス 次に、図3は前記腐食性ガスセンサ1を用いた腐食性ガ
ス判定装置のブロック図である。
【0026】図3において、10は腐食性ガス判定装置
を示し、腐食性ガス判定装置10は、水晶振動子式の腐
食性ガスセンサ1と、発振手段としての発振回路7と、
サンプリング手段としての振動数データ入力部11と、
振動数差検出手段としての振動数差検出部12と、腐食
性ガス判断手段としての腐食性ガス判断部13と、参照
周波数補正手段としての参照振動数補正部14と、参照
振動数設定手段としての参照振動数設定部15と、警報
出力部16により構成される。
【0027】水晶振動子式の腐食性ガスセンサ1は、発
振回路7によって固有振動数で発振している。腐食性ガ
スセンサ1で検出した検出振動数は発振回路7を介して
振動数データ入力部11に与えられる。振動数データ入
力部11は腐食性ガスセンサ1からの検出振動数を所定
周期、例えば5秒周期でサンプリングしてデジタル振動
数データに変換して出力する。
【0028】振動数データ入力部11でサンプリングさ
れ、且つデジタルデータに変換された振動数データは、
振動数差検出部12に与えられ、振動数差検出部12で
そのときの検出振動数Fnと後の説明で明らかにする参
照振動数設定部15により設定されている参照振動数F
rとの振動数差ΔFを検出する。振動数差検出部12で
振動数差ΔFの検出に用いられる参照振動数Frは、参
照振動数演算部50によって作り出される。この参照振
動滓演算部50は、参照振動数補正部14及び参照振動
数設定部15から構成される。
【0029】参照振動数補正部14は振動数差検出部1
2を介して検出振動数Fnと参照振動数Frとの振動数
差ΔFが得られる毎に次式によって参照振動数Frを更
新する。 Fr1=(Fn−Fr)×K+Fr ・・・(1) 但し、Fnは今回の検出周波数 Frは今回の参照振動数 Fr1は次回の参照振動数 Kは参照振動数の補正係数 この(1)式の意味するところは、振動数差検出部12
により得られた検出振動数Fnと参照振動数Frとの振
動数差ΔFに予め定めた1より小さい係数、例えば3/
100=0.03を参照振動数の補正係数Kとして演算
し、元の参照振動数Frに加え合わせるものである。こ
のように参照振動数補正部14で補正された参照振動数
Fr1は参照振動数設定部15により次回の参照振動数と
して設定される。
【0030】なお、補正係数は後に説明する腐食性ガス
判断部13の閾値Fsと振動数データのサンプリング周
期などによって決定される。振動数差検出部12の検出
出力は腐食性ガス判断部13に与えられ、腐食性ガス判
断部13は予め定めた閾値Fsと振動数差ΔFを比較
し、振動数差ΔFが閾値Fs以下になったときに、腐食
性ガスが一定濃度以上あると判断して腐食性ガス判断出
力を警報出力部16に生じ、警報出力部16によって腐
食性ガス警報が行われる。
【0031】次に、図3の実施例の作用を説明する。図
4は腐食性ガスセンサ1の検出振動数が直線的に低下し
たときに参照振動数Frおよび振動数差検出部13で検
出される振動数差ΔFの時間変化を示したグラフであ
る。図4において、横軸は時間(sec)を、縦軸は振
動数[Hz]を、それぞれ示す。
【0032】実線で示すように検出振動数Fnが所定の
傾きを持って直線的に低下したとすると、前記(1)式
で演算される参照振動数Fr1は点線で示すように時間の
経過に伴って検出振動数Fnとの振動数差ΔFが広が
り、ある時間を経過すると一定の振動数差ΔFを保った
まま検出振動数Fnと同じ傾きで低下するようになる。
そのため検出振動数Fnと参照振動数Frの振動数差Δ
Fは、点線で示すように、検出振動数Fnの低下に応じ
て指数関数的に減少し、ある一定時間を経過すると一定
値に収束するようになる。
【0033】次に、図5は検出振動数Fnの低下速度
(変化率)をパラメータとした検出振動数Fnと参照振
動数Fr1との振動数差ΔFの時間変化を示したグラフで
ある。図5において、横軸は時間(sec)を、縦軸は
振動数[Hz]を、それぞれ示す。ΔF1は低下速度が
−1.0[Hz/sec]のときの振動数差の時間変化
を、ΔF2は低下速度が−2.0[Hz/sec]のと
きの振動数差の時間変化を、ΔF3は低下速度が−3.
0[Hz/sec]のときの振動数差の時間変化を、Δ
F4は低下速度が−5.0[Hz/sec]のときの振
動数差の時間変化を、ΔF5は低下速度が−7.0[H
z/sec]のときの振動数差の時間変化を、それぞれ
示す。
【0034】図5から明らかなように、検出振動数Fn
の低下速度が大きいほど、振動数差ΔFの低下率が高
く、収束値は低くなり、検出振動数Fnの低下速度が小
さいほど、振動数差ΔFの低下率は低く、収束値は零に
近い値をもつことになる。したがって、図5に示す振動
数差ΔFの特性から図3の実施例における腐食性ガス判
断部13に設定する閾値Fsを決めることができる。
【0035】例えば、日常的に予想される振動数の低下
速度と腐食性ガスによる振動数低下速度との限界値を−
1[Hz/sec]とすると、低下速度−1[Hz/s
ec]の振動数差ΔFの収束値を下回る、例えばFs=
−200[Hz]に閾値を設定すればよい。勿論、検出
感度を更に高くしたいときには閾値Fsを限界値となる
−1[Hz/sec]の収束値により近づければ良い。
一方、検出感度を下げる場合には更に低い閾値Fsを設
定すればよい。
【0036】次に、補正係数Kの決定方法について説明
する。図6は参照周波数の補正係数Kの値と腐食性ガス
の存在の判断に要した時間との関係を示したグラフであ
る(曲線A,B,C)。図6において、横軸は腐食性ガ
スの存在値の判断に要した判断時間を、縦軸は腐食性ガ
スセンサの検出振動数[Hz]をそれぞれ示す。なお、
初期の振動数からの差を用いたのは、各センサの初期の
固有振動数のバラツキをなくすためである。F11は低
下速度が−0.6[Hz/sec]のときの時間変化
を、F12は低下速度が−0.8[Hz/sec]のと
きの時間変化を、F13は低下速度が−1.0[Hz/
sec]のときの時間変化を、F14は低下速度が−
2.0[Hz/sec]のときの時間変化を、F15は
低下速度が−3.0[Hz/sec]のときの時間変化
を、F16は低下速度が−6.0[Hz/sec]のと
きの時間変化を、それぞれ示す。
【0037】曲線Aは、閾値Fsを−100[Hz]に
設定し、参照振動数の補正係数KをK=0.03に設定
したときの各振動数Fに対し丸印で結んだ曲線で与えら
れる腐食性ガス判断時間の特性を示す。また曲線Bは、
閾値Fsを−100[Hz]に設定し、参照振動数の補
正係数KをK=0.04に設定したとき、各振動数Fに
対し三角印で結んだ曲線で与えられる腐食性ガス判断時
間の特性を示す。さらに、曲線Cは、閾値Fsを−10
0[Hz]に設定し、参照振動数の補正係数KをK=
0.05に設定したとき、各振動数Fに対し四角印で結
んだ曲線で与えられる腐食性ガス判断時間の特性を、そ
れぞれ示す。
【0038】この腐食性ガス判断時間の特性は、例えば
補正係数KをK=0.03のように小さくすると丸印を
結んだ曲線Aで示すように、腐食性ガス判断時間を短
く、即ち検出感度を上げることができることがわかる。
K=0.03の場合に、−0.8[Hz/sec]では
約260秒で警報を発するようになり、−0.6[Hz
/sec]以上で警報を発しなくなる。逆に補正係数K
をK=0.05のように大きくすると四角印を結んだ曲
線Cで示すように、腐食性ガス判断時間が長くなること
がわかる。K=0.05の場合にあっては、−1.0
[Hz/sec]以上では警報を発しない。
【0039】従って、図6に示す異なる振動数低下率
(直線F11等)と参照振動数の補正係数Kにより異な
る判断時間や発報の有無との関係(曲線A〜C)から図
3の実施例における参照振動数補正部14での補正係数
Kを決めることができる。例えば、日常的に予想される
振動数の低下速度と腐食性ガスによる振動数低下速度と
の限界値を−1.0[Hz/sec]とした場合には、
低下速度−1.0[Hz/sec]では警報を発しない
K=0.05以上に補正係数を設定すればよい。
【0040】勿論、検出感度を更に高くしたいときには
補正係数Kを限界値となるK=0.05により近づけ、
一方、検出感度を下げる場合には更に大きい補正係数K
を設定すればよい。また、従来の閾値FT のみの判定と
参照振動数による判定との結果を比べて見ると、従来の
固定閾値による判定の閾値FT を−150[Hz]とし
たとき、K=0.03の白丸で結んだ曲線Aと比較する
と−6.0[Hz/s]の直線低下の時は25秒で発報
と変わらないが、−3.0[Hz/s]の直線低下の時
は閾値FT による判定が50秒に対し参照振動数による
判定が5秒早い45秒、−2.0[Hz/s]の直線低
下の時は閾値FT による判定が80秒に対し参照振動数
による判定が10秒早い70秒、−1.0[Hz/s]
の直線低下の時は閾値FT による判定が150秒に対し
参照振動数による判定が10秒遅い160秒と逆転す
る。
【0041】また、温度や湿度などの環境変化の影響で
現れる−0.6[Hz/s]の直線低下の場合は閾値に
よる判定が250秒に対し参照振動数による判定では発
報しない。このように、従来の閾値FT の判定にあって
は、日常的に予想されるゆっくりした振動数の低下であ
っても、閾値FT を越えた場合には、警報を行うが、参
照振動数の判定にあっては、日常的に予想されるゆっく
りした振動数の低下では警報は行われないようにできる
と共に、急激な低下にあっては、直ちに警報できる。
【0042】以上のように、本実施例においては、検出
振動数Fnと参照振動数Frの振動数差ΔFの時間変化
は、最初は指数関数的に低下するが、ある時間を経過す
ると一定値に収束し、この収束値は検出振動数Fnの低
下速度が大きいほど低い値となり、低下速度が小さいほ
ど零に近い値になる。したがって、日常的に予想される
振動数低下による振動数差ΔFの収束値(負値)を下回
る値を腐食性ガス判定の閾値Fsに設定することで、腐
食性ガスの有無を早期にかつ正確に検出することができ
る。
【0043】次に、図7は前記腐食性ガス判定装置10
を火災時に発生する腐食性ガスを検知する火災検知装置
に適用した場合の模式図である。図7において、10は
腐食性ガスを判定する腐食性ガス判定装置、17は監視
制御盤、18は腐食性ガス判定装置10と監視制御盤1
7を接続する信号線、19は火災時や異常加熱時に腐食
性ガスを発生させる物質(HClを発生させるPVCな
ど)である。
【0044】腐食性ガス判定装置10は、警戒区域の天
井面等、適宜の場所に設置され、例えばPVCなどの物
質19を絶縁材として使ったケーブルが過電流のため異
常加熱し、HClに代表される腐食性ガスが発生する
と、それを腐食性ガス判定装置10が検出し、監視制御
盤17が警報を発生させる、もしくは電流を止めるため
に配電盤のブレーカを下げたり、消火設備を作動させる
などの制御を行う。
【0045】次に、図8は前記腐食性ガス判定装置10
を半導体プロセス工場などに適用した場合の模式図であ
る。図8において、10は腐食性ガス9を検出する腐食
性ガス判定装置、17は監視制御盤、18は腐食性ガス
判定装置10と監視制御盤17を接続する信号線、20
は腐食性ガス9の漏れを止めるバルブ、21は監視制御
盤17とバルブ20を接続する信号線、22は腐食性ガ
ス9を収納するボンベ、23,24はCVD・Epi炉
などの製造機器、25は製造機器23,24にバルブ2
0を介して腐食性ガス9を導入するための配管、26は
腐食性ガス9を除害装置に導入するための配管である。
【0046】腐食性ガス9の配管25,26に何らかの
異常があったときに腐食性ガス9が漏れると、それを腐
食性ガス判定装置10が検出し、監視制御盤17が腐食
性ガス9を止めるためのバルブ制御を行い、バルブ20
が動作して腐食性ガス9の流路が閉鎖される。次に、図
9は本発明の第2実施例を示すブロック図である。
【0047】本実施例は、図3の腐食性ガス判定装置1
0に最大値制限手段としての最大値制限部と移動平均演
算手段としての移動平均演算部を追加したものである。
図9において、27は振動数データ入力部11に続いて
設けられた最大値制限部であり、最大値制限部27は振
動数データ入力部11で検出した検出振動数がノイズ成
分を含んでいる場合であって所定の数値以上の変化をし
たときに振動数変化を制限する。
【0048】28は最大値制限部27と振動数差検出部
12の間に設けられた移動平均演算部であり、移動平均
演算部28は同じく振動数変化を制限するために検出デ
ータが所定複数個得られるたびに移動平均を演算する。
振動数データ入力部11でサンプリングされ、且つデジ
タルデータに変換された振動数データは最大値制限部2
7と移動平均演算部28に与えられる。最大値制限部2
7と移動平均演算部28では一過性のノイズ、もしくは
アナログ検出に伴うショットノイズなどの衝撃的なノイ
ズ成分をのぞくための変化量の最大値制限や移動平均化
処理を行い、振動数差検出部12に出力し、その後に、
腐食性ガスの判定を行う。
【0049】したがって、本実施例においては、温度や
湿度、電源の変動などの一過性ノイズによる誤報をなく
し、腐食性ガス判定の信頼性をあげることができる。次
に、図10は本発明の第3実施例を示すブロック図であ
る。本実施例は、図3の腐食性ガス判定装置10に継続
時間測定手段としての継続時間測定部を追加したもので
ある。
【0050】図10において、29は腐食性ガス判断部
13と警報出力部16の間に設けられた継続時間測定部
であり、継続時間測定部29は、腐食性ガス判断部13
からの腐食性ガスがあるという判定が所定時間以上続い
たときにのみ判定を警報出力部16に出力する。本実施
例では腐食性ガスを所定時間以上検知したとき、腐食性
ガスが存在すると判定する。
【0051】したがって、本実施例においては、温度や
湿度、電源の変動などの一過性ノイズによる誤報をなく
し、腐食性ガス判定の信頼性をあげることができる。次
に、図11は本発明の第4実施例を示すブロック図であ
る。本実施例は、図3の腐食性ガスセンサ2と発振手段
としての発振回路7を、複数個の腐食性ガス検出部と予
め固有のアドレスが設けられた複数個の伝送回路部から
なる複数個の腐食性ガス検出器で構成し、サンプリング
手段である振動数データ入力部として、受信手段として
の受信部を設け、さらに、腐食性ガス判断部と警報出力
部の間に感知個数計測手段としての感知個数計側部を備
えたものである。
【0052】図11において、30は受信機であり、受
信機30には信号線31を介して複数の腐食性ガス検出
器32a,32b,・・・32nを接続している。複数
の腐食性ガス検出器32a,32b,・・・32nのそ
れぞれには、腐食性ガスをアナログ的に検出する腐食性
ガス検出部33と腐食性ガス検出部33からの検出出力
を受信機30に伝送する伝送回路部34のそれぞれを内
蔵している。複数の腐食性ガス検出器32a,32b,
・・・32nに内蔵されるそれぞれの伝送回路部34に
は、予め固有のアドレスが設定されており、伝送回路部
34は受信機30からの呼び出しパルスを計数し、計数
値が自己のアドレスと一致したことを判別すると、呼び
出しパルスのパルス間隔となる空き時間内にアナログ検
出出力を受信機30に送出する。
【0053】次に、受信機30の内部構造を説明する。
35は受信手段としての受信部であり、受信部35は複
数の腐食性ガス検出器32a,32b,・・・32nに
対する呼び出しパルスを送出し、各腐食性ガス検出器3
2a,32b,・・・32nからのアナログ検出出力を
ポーリング方式により収集し、収集したアナログ検出出
力をA/D変換する。また、受信部35には記憶部を内
蔵しており、A/D変換したアナログ検出出力を腐食性
ガス検出器32a,32b,・・・32n毎に記憶する
とともに、A/D変換した受信データを振動数差検出部
12に与える。振動数差検出部12でそのときの検出振
動数Fnと参照振動数Frとの振動数差ΔFを検出す
る。振動数差検出部12で振動数差ΔFの検出に用いら
れる参照振動数Frは、参照振動数補正部14および参
照振動数設定部15により作り出され、両者によって参
照振動数演算部50が構成される。
【0054】振動数差検出部12の検出出力は腐食性ガ
ス判断部13に与えられ、腐食性ガス判断部13は予め
定めた閾値Fsと振動数差ΔFを比較し、振動数差ΔF
が閾値Fs以下になったときに腐食性ガスが一定濃度以
上あると判断して感知個数計側部36に判定出力を出力
する。感知個数計側部36では各腐食性ガス検出器32
a,32b,・・・32nのうち腐食性ガスがあると判
定されたものの個数を数え、所定数個以上であれば警報
出力部16に判定出力を生ずる。警報出力部16では感
知個数計側部36の判定出力に応じて腐食性ガス警報な
どが行われる。
【0055】本実施例では所定数個以上の腐食性ガス検
出器32a,32b,・・・32nが検知したとき、腐
食性ガスが存在すると判定する。したがって、本実施例
においては、一部分の温度や湿度、電源の変動などの一
過性ノイズや、検出器の感度のばらつきによる誤報をな
くし、腐食性ガス判定の信頼性をあげることができる。
【0056】次に、図12は本発明の第5実施例を示す
ブロック図である。本実施例は、図3の腐食性ガス判定
装置10に基準信号用水晶振動子と、基準信号用水晶振
動子を発振させる発振手段としての発振回路と、発振回
路からの振動数と腐食性ガスセンサ1を発振させる発振
手段としての発振回路7からの振動数を乗算する乗算手
段としての掛け算回路と、掛け算回路の出力信号から腐
食性ガスによる振動数の変化を取り出す変動信号選択手
段としてのハイパス回路を追加したものである。
【0057】図12において、1は水晶振動子式の腐食
性ガスセンサであり、水晶振動子式の腐食性ガスセンサ
1は発振回路7によって固有振動数(10MHz程度)
+ノイズの影響などによる振動数変動分+腐食性ガスの
影響による振動数変動分で発振している。37は基準信
号用水晶振動子であり、基準信号用水晶振動子37は発
振回路38によって固有振動数(10MHz程度)+ノ
イズの影響などによる振動数変動分で発振している。
【0058】39はDBM(ダブル バランスト ミク
サ)などの掛け算回路であり、掛け算回路39は発振回
路7からの信号と発振回路38からの信号の2つの信号
を掛け算して、それぞれの振動数の和(固有振動数20
MHz+ノイズの影響等による振動数変動分×2+腐食
性ガスの影響による振動数変動分)または、差の振動数
(腐食性ガスの影響による振動数変動分)を持った信号
を作り出す。
【0059】40はハイパス回路であり、ハイパス回路
40は掛け算回路39からの和の振動数をカットし、差
の振動数(腐食性ガスの影響による振動数変動分)だけ
を取り出す。振動数データ入力部11はハイパス回路4
0からの腐食性ガスの影響による変動分の振動数を所定
周期、たとえば5秒周期でサンプリングしてデジタル信
号データに変換して出力する。
【0060】本実施例では水晶振動子式の腐食性ガスセ
ンサ1からの振動数と基準信号用水晶振動子37からの
振動数から腐食性ガスによる振動数の変化を取り出し、
そのデータが予め設定した警報レベルを越えたときに、
腐食性ガスが存在すると判定する。したがって、本実施
例においては、10[MHz]付近で1[Hz]の分解
能のある複雑で高価な周波数カウンタ回路の代わりに、
せいぜい±5[KHz]で分解能1[Hz]の単純で安
価な周波数カウンタ回路を使うことができる。さらに、
温度や湿度、電源の変動などのノイズによる振動数変動
は腐食性ガスセンサ1と基準用水晶振動子37の両方に
起こるため、差をとることでノイズを確実に除去するこ
とができる。
【0061】次に、図13は本発明の第6実施例を示す
ブロック図である。本実施例は、図3の腐食性ガス判定
装置10に、メンテナンスレベル判定手段としてのメン
テナンスレベル判定部とメンテナンス信号出力手段とし
てメンテナンス出力部を追加したものである。図13に
おいて、41はメンテナンスレベル判定部であり、メン
テナンスレベル判定部41は、腐食性ガスセンサ1の検
出振動数と予め設定したメンテナンスレベルを比較す
る。
【0062】42はメンテナンス信号出力部であり、メ
ンテナンス信号出力部42はメンテナンスレベル判定部
41の判定出力により、メンテナンス信号を出力する。
振動数データ入力部11でサンプリングされ、且つデジ
タルデータに変換された振動数データは、振動数差検出
部12とメンテナンスレベル判定部41に与えられる。
メンテナンスレベル判定部41では検出出力値と初期値
を比較し、経年劣化などによって初期の性能を満たされ
ない範囲の出力値があれば、メンテナンス信号出力部4
2に判定出力を生ずる。メンテナンス信号出力部42で
はメンテナンスレベル判定部41の判定出力に応じてメ
ンテナンス信号を出力する。
【0063】本実施例では経年劣化などにより水晶振動
子式の腐食性ガスセンサ1の振動数データが予め設定し
たメンテナンスレベルを越えたときに、メンテナンス信
号を発生させる。したがって、本実施例においては、安
定振動域をはずれ、腐食性ガスを検知することができな
くなった腐食性ガスセンサを直ちに交換することができ
る。
【0064】なお、本実施例においては、図3の第1実
施例にメンテナンスレベル判定部41とメンテナンス信
号出力部41を追加するようにしたが、これに限らず、
第2実施例〜第5実施例に追加するようにしても良い。
【0065】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、腐食性ガスセンサを発振させ、腐食性ガスセンサで
検出した検出振動数を所定周期でサンプリングする毎
に、検出振動数と参照振動数の振動数差を検出し、振動
数差があらかじめ定めた閾値以下になったとき、腐食性
ガスの警報を発報し、次期参照振動数は、検出振動数と
参照振動数の振動数差に1より小さい所定の係数を掛け
合わせた値を元の参照振動数に加算して、演算するよう
にしたため、腐食性ガスの有無を早期にかつ正確に検出
することができる。
【0066】また、腐食性ガスの検出感度は、閾値を変
えることで自由に決めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】本発明の腐食性ガスセンサの実施例を示すの説
明図
【図3】本発明の腐食性ガス判定装置の第1実施例を示
すブロック図
【図4】参照振動数、検出振動数、振動数差の時間変化
を示すグラフ
【図5】検出振動数の低下速度をパラメータとした振動
数差の時間変化を示すグラフ
【図6】参照振動数の補正係数による腐食性ガスの存在
の判断に要した時間を示すグラフ
【図7】火災検知装置に適用した場合の模式図
【図8】半導体プロセス工場に適用した場合の模式図
【図9】本発明の第2実施例を示す腐食性ガス判定装置
のブロック図
【図10】本発明の第3実施例を示す腐食性ガス判定装
置のブロック図
【図11】本発明の第4実施例を示す腐食性ガス検出器
と受信機のブロック図
【図12】本発明の第5実施例を示す腐食性ガス判定装
置のブロック図
【図13】本発明の第6実施例を示す腐食性ガス判定装
置のブロック図
【符号の説明】
1:腐食性ガスセンサ 2:水晶振動子 3:Cr膜 4:Au膜 5,6:Zn膜 7:発振回路(発振手段) 8:接続線 9:腐食性ガス 10:腐食性ガス判定装置 11:振動数データ入力部(サンプリング手段) 12:振動数差検出部(振動数差検出手段) 13:腐食性ガス判断部(腐食性ガス判断手段) 14:参照振動数補正部(参照振動数補正手段) 15:参照振動数設定部(参照振動数設定手段) 16:警報出力部 17:監視制御盤 18,21:信号線 19:物質 20:バルブ 22:ボンベ 23,24:製造機器 25,26:配管 27:最大値制限部(最大値制限手段) 28:移動平均演算部(移動平均演算手段) 29:継続時間測定部(継続時間測定手段) 30:受信機 31:信号線 32a,32b〜32n:腐食性ガス検出器 33:腐食性ガス検出部 34:伝送回路部 35:受信部(受信手段) 36:感知個数計側部(感知個数計測手段) 37:基準信号用水晶振動子 38:発振回路(発振手段) 39:掛け算回路(乗算手段) 40:ハイパス回路(変動信号選択手段) 41:メンテナンスレベル判定部(メンテナンスレベル
判定手段) 42:メンテナンス信号出力部(メンテナンス信号出力
手段) 50:参照振動数演算部(参照振動数演算手段)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発振振動数の変化により腐食性ガスを検出
    する腐食性ガスセンサと、 該腐食性ガスセンサを発振させる発振手段と、 前記腐食性ガスセンサにおける検出振動数を所定周期で
    サンプリングするサンプリング手段と、 該サンプリング手段で検出振動数をサンプリングする毎
    に、検出振動数と参照振動数の振動数差を検出する振動
    数差検出手段と、 該振動数差検出手段で検出した振動数差が予め定めた閾
    値を越えたときに腐食性ガスがあると判断する腐食性ガ
    ス判断手段と、 前記振動数差に基づいて、次回振動数差検出時に検出振
    動数と比較される次期参照振動数を演算・設定する参照
    振動数演算手段と、を備えたことを特徴とする腐食性ガ
    ス判定装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の腐食性ガス判定装置に於い
    て、前記参照振動数演算手段は、 前記振動数差に1より小さい所定の係数を掛け合わせた
    値を前記参照振動数に加算する参照振動数補正手段と、 該参照振動数補正手段によって演算された値を次期参照
    振動数として設定する参照振動数設定手段とからなるこ
    とを特徴とする腐食性ガス判定装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の腐食性ガス判定装置に於い
    て、前記腐食性ガスが塩化水素(HCl)であることを
    特徴とする腐食性ガス判定装置。
  4. 【請求項4】前記請求項1乃至3記載の腐食性ガス判定
    装置において、 前記サンプリング手段が検出した検出振動数がノイズ成
    分を含んでいる場合であって所定の数値以上の変化をし
    たときに振動数変化を制限する最大値制限手段と、 同じく振動数変化を制限するために検出データが所定複
    数個得られるたびに移動平均を演算する移動平均演算手
    段と、 を備えたことを特徴とする腐食性ガス判定装置。
  5. 【請求項5】前記請求項1乃至3記載の腐食性ガス判定
    装置において、 前記腐食性ガス判断手段からの腐食性ガスがあるという
    判定が所定時間以上続いたときにのみ判定を出力する継
    続時間測定手段、 を備えたことを特徴とする腐食性ガス判定装置。
  6. 【請求項6】前記請求項1乃至3記載の腐食性ガス判定
    装置において、 前記腐食性ガスセンサと前記発振手段を、複数個の腐食
    性ガス検出部と予め固有のアドレスが設定された複数個
    の伝送回路部からなる複数個の腐食性ガス検出器で構成
    し、前記サンプリング手段として複数の腐食性ガス検出
    器を個々に呼び出し各検出出力を収集し腐食性ガス検出
    器ごとに各検出出力を記憶する受信手段を設け、 前記複数個の腐食性ガス検出器の各検出出力を前記腐食
    性ガス判断手段で判定したときに腐食性ガスがあるとい
    う判定が所定数個以上あるときのみ判定を出力する感知
    個数計測手段、 を備えたことを特徴とする腐食性ガス判定装置。
  7. 【請求項7】前記請求項1乃至3記載の腐食性ガス判定
    装置において、 前記腐食性ガスセンサと比較するための基準信号用水晶
    振動子と、 該基準信号用水晶振動子を発振させる発振手段と、 前記腐食性ガスセンサの前記発振手段からの振動数と前
    記基準信号用水晶振動子の前記発振手段からの振動数を
    乗算するための乗算手段と、 乗算後の出力信号から腐食性ガスによる振動数の変化を
    取り出す変動信号選択手段と、 を備えたことを特徴とする腐食性ガス判定装置。
  8. 【請求項8】前記請求項1乃至7記載の腐食性ガス判定
    装置において、 前記腐食性ガスセンサの前記検出振動数と予め設定した
    メンテナンスレベルを比較するメンテナンスレベル判定
    手段と、 該メンテナンスレベル判定手段の判定出力により、メン
    テナンス信号を出力するメンテナンス信号出力手段と、 を備えたことを特徴とする腐食性ガス判定装置。
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