JP6098523B2 - Spfs測定用センサーチップ、およびspfs測定用センサーチップを用いたspfs測定方法、ならびにspfs測定用センサーチップを備えたspfs測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、医療、バイオテクノロジーなどの分野において、表面プラズモン励起増強蛍光分光法(SPFS;Surface Plasmon-field enhanced Fluorescence Spectroscopy)(以下、単に「SPFS」と言う)を用いた表面プラズモン増強蛍光分光測定装置に用いられるSPFS測定用センサーチップ、およびSPFS測定用センサーチップを用いたSPFS測定方法、ならびにSPFS測定用センサーチップを備えたSPFS測定装置に関する。
従来より、極微少な物質の検出を行う場合において、物質の物理的現象を応用することでこのような物質の検出を可能とした様々な検体検出装置が用いられている。
このような検体検出装置の一つとしては、表面プラズモン共鳴現象を応用した表面プラズモン励起増強蛍光分光法(SPFS)の原理に基づき、高精度にアナライト検出を行えるようにしたSPFS装置がある。
表面プラズモン励起増強蛍光分光法(SPFS)は、全反射減衰(ATR;attenuated total reflectance)条件において励起光を入射することで発生するエバネッセント波と、金属薄膜表面に存在する表面プラズモンとが共鳴することにより、金属薄膜表面に数十倍〜数百倍に増強した局在電場を形成することが可能となり、この増強した局在電場に捕捉したアナライトと結合(標識)した蛍光物質を配置し蛍光物質の蛍光を効率良く励起させ、この蛍光を観察することによって、極微量、極低濃度のアナライトを検出する方法である。
特許第4689907号公報
ところで、このようなSPFS装置に用いられるSPFS測定用センサーチップは、プリズムを構成する誘電体部材を備えており、この誘電体部材の上面に金属薄膜が形成されている。
このような構成を備えたSPFS測定用センサーチップでは、複雑な光学条件のマッチングが必要であり、SPFS測定用センサーチップの光学特性と品質の保存安定性は重要な要件である。
特に、樹脂製の誘電体部材を備えたSPFS測定用センサーチップでは、環境条件によっては、シグナルやノイズ、検出感度などの特性の変動が大きく、定量性が確保できないという課題があった。
すなわち、たとえば、出荷輸送時の環境(−10℃〜50℃)や、冷蔵保存(4℃)や冷凍保存(−20℃)から、実使用の温度(20℃〜37℃)まで復帰などの環境変化において、定量性が確保できないという課題があった。
ところで、特許文献1(特許第4689907号公報)においては、表面プラズモン共鳴(SPR;Surface Plasmon Resonance)現象を用いた表面プラズモン共鳴装置(SPR装置)に用いる測定チップにおいて、液溜め部を備えた略カップ形状の誘電体を射出成形する際に、誘電体の底部に樹脂導入用ゲート(樹脂注入口)を配置して射出成形することが提案されている。
しかしながら、上記のように、SPFS測定用センサーチップでは、環境条件によっては、シグナルやノイズ、検出感度などの特性の変動が大きく、定量性が確保できない。
従って、この特許文献1のように、誘電体の底部に樹脂注入口を配置して射出成形した場合には、後述する比較例1の図9のグラフの実線で示したように、SPFS測定用センサーチップでは、蛍光測定において検出対象のシグナルとバックグランドノイズとの比であるS/N比が、初期S/N比(iniS/N)に比較して、環境放置後のS/N比(finalS/N)が低下して、高精度で正確なSPFS測定の障害となってしまうという問題がある。
また、比較例1の図9のグラフの点線で示したように、SPFS測定用センサーチップでは、変動係数であるCV値が安定せず、高精度で正確なSPFS測定の障害となってしまうという問題がある。
本発明は、このような現状に鑑み、環境条件によっても、シグナルやノイズ、検出感度などの特性の変動が少なく、定量性が確保でき、高精度で正確なSPFS測定を実施できるSPFS測定用センサーチップ、およびSPFS測定用センサーチップを用いたSPFS測定方法、ならびにSPFS測定用センサーチップを備えたSPFS測定装置を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明のSPFS測定用センサーチップは、
樹脂を射出成形することによって作製したプリズムを構成する誘電体部材を備えたSPFS測定用センサーチップであって、
前記誘電体部材の励起光入射面と、前記誘電体部材の金属薄膜形成面と、前記励起光入射面から入射し、前記誘電体部材の金属薄膜形成面で反射された反射光が出射する反射光出射面とに交差する誘電体部材の一方の側端面に樹脂注入口を配置し、
前記誘電体部材の金属薄膜形成面側から見て、前記樹脂注入口の側端面位置から、前記金属薄膜形成面の前記樹脂注入口の側端面位置から最も離間した位置までの距離をbとした時に、
前記樹脂注入口の側端面位置から、3b/8〜6b/8の距離の間に、反応部であるリガンド固定部の中心が位置するように構成するとともに、
前記SPFS測定用センサーチップに、検出を行うSPFS測定装置内にSPFS測定用センサーチップを位置決め固定を行うための位置決め固定部を備え、
前記位置決め固定部が前記樹脂注入口であることを特徴とする。
また、本発明のSPFS測定方法は、
樹脂を射出成形することによって作製したプリズムを構成する誘電体部材を備えたSPFS測定用センサーチップであって、
前記誘電体部材の励起光入射面と、前記誘電体部材の金属薄膜形成面と、前記励起光入射面から入射し、前記誘電体部材の金属薄膜形成面で反射された反射光が出射する反射光出射面とに交差する誘電体部材の一方の側端面に樹脂注入口配置されるとともに、
前記樹脂注入口が、検出を行うSPFS測定装置内にSPFS測定用センサーチップを位置決め固定を行うための位置決め固定部として用いられるSPFS測定用センサーチップを用いて、
前記誘電体部材の金属薄膜形成面側から見て、前記樹脂注入口の側端面位置から、前記金属薄膜形成面の前記樹脂注入口の側端面位置から最も離間した位置までの距離をbとした時に、
前記樹脂注入口の側端面位置から、3b/8〜6b/8の距離の間にある前記誘電体部材上に形成した金属薄膜の少なくとも一部分に、前記誘電体部材側から励起光を照射し、
前記金属薄膜上のリガンドによって固定化されたアナライトを標識した蛍光物質が発する蛍光を測定して、アナライト量を算出することを特徴とする。
このように構成することによって、後述する実施例1の図5のグラフの実線で示したように、蛍光測定において検出対象のシグナルとバックグランドノイズとの比であるS/N比が、初期S/N比(iniS/N)に比較しても、環境放置後のS/N比(finalS/N)が低下せず、高精度で正確なSPFS測定が実施できることが分かる。
また、後述する実施例1の図5のグラフの点線で示したように、変動係数であるCV値が安定して、高精度で正確なSPFS測定が実施できることが分かる。
すなわち、環境条件によっても、シグナルやノイズ、検出感度などの特性の変動が少なく、定量性が確保でき、高精度で正確なSPFS測定を実施できる。
さらに、SPFS測定用センサーチップ上に備えられた位置決め固定部を用いて、検出を行うSPFS測定装置内にSPFS測定用センサーチップを正確に位置決めできるので、反応部であるリガンド固定部の中心の位置と照射領域との正確な位置調整ができ、高精度で正確なSPFS測定が実施できる。
また、本発明では、前記誘電体部材の金属薄膜形成面上に、検体を導入可能な流路が形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、検体を導入可能な流路が形成されているので、検出対象となる検体(アナライト)を含有する試料溶液をこの流路内に流すことによって、金属薄膜近傍に捕捉したアナライトと結合(標識)した蛍光物質を効率良く励起させ、この蛍光を観察することによって、極微量、極低濃度のアナライトを検出することが可能である。
また、本発明では、前記流路内に前記リガンド固定部が形成されており、
前記流路における流れ方向が、前記誘電体部材の前記励起光入射面と前記反射光出射面とに平行な方向となるように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、誘電体部材の励起光入射面と反射光出射面とに平行な方向に試料溶液が流れて、流路内に形成したリガンド固定部にアナライトが確実に捕捉できる。
従って、金属薄膜近傍に捕捉したアナライトと結合(標識)した蛍光物質を効率良く励起させ、この蛍光を観察することによって、極微量、極低濃度のアナライトを検出することが可能である。
また、本発明のSPFS測定装置は、前述のいずれかに記載のSPFS測定用センサーチップを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、環境条件によっても、シグナルやノイズ、検出感度などの特性の変動が少なく、定量性が確保でき、高精度で正確なSPFS測定を実施できる。
図1は、本発明のSPFS測定用センサーチップの斜視図である。 図2は、図1のSPFS測定用センサーチップの上面図である。 図3は、図1のSPFS測定用センサーチップを用いて行った評価方法の概略を説明する概略図である。 図4は、図3のSPFS測定用センサーチップの概略を説明する部分拡大断面図である。 図5は、評価方法の結果を示すグラフである。 図6は、比較例1のSPFS測定用センサーチップの斜視図である。 図7は、図6のSPFS測定用センサーチップの上面図である。 図8は、図6のSPFS測定用センサーチップの下面図である。 図9は、評価方法の結果を示すグラフである。 図10は、本発明の別の実施例のSPFS測定用センサーチップ10の上面図である。 図11は、図10のSPFS測定用センサーチップ10のA−A線での断面図である。 図12は、図10のSPFS測定用センサーチップ10のB−B線での断面図である。 図13は、本発明のさらに別の実施例のSPFS測定用センサーチップ10の上面図である。 図14は、図13のSPFS測定用センサーチップの正面図である。 図15は、図13のSPFS測定用センサーチップの右側面図である。 図16は、図13のSPFS測定用センサーチップをセンサーチップホルダーに固定する方法を説明するための概略上面図である。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
[実施例1]
図1は、本発明のSPFS測定用センサーチップの斜視図、図2は、図1のSPFS測定用センサーチップの上面図、図3は、図1のSPFS測定用センサーチップを用いて行った評価方法の概略を説明する概略図、図4は、図3のSPFS測定用センサーチップの概略を説明する部分拡大断面図、図5は、評価方法の結果を示すグラフである。
図1〜図2に示したように、この実施例のSPFS測定用センサーチップ10は、表面プラズモン励起増強蛍光分光法(SPFS;Surface Plasmon-field enhanced Fluorescence Spectroscopy)を用いた表面プラズモン増強蛍光分光測定装置に用いられるSPFS測定用センサーチップである。
そして、SPFS測定用センサーチップ10は、誘電体部材本体を構成するとともに、プリズムを構成する断面略台形形状の六面体(截頭四角錐形状)からなる誘電体部材12を備えており、この誘電体部材12の水平な上面が、金属薄膜16が形成された金属薄膜形成面14を構成している。
この誘電体部材12と、誘電体部材12の金属薄膜形成面14に形成された金属薄膜16とでSPFS測定用センサーチップ10を構成している。
また、図1に示したように、誘電体部材12の下方の一方の側面が、図示しない光源からの励起光が、図1の矢印で示したように、入射する励起光入射面18を形成している。
一方、誘電体部材12の下方の他方の側面が、図1の矢印で示したように、金属薄膜16によって反射された反射光が出射する反射光出射面20を形成している。
なお、この反射光出射面20から出射した光は、誘電体部材12の下方の他方の側面の側に配置された図示しない受光手段によって、金属薄膜16によって反射された反射光を受光するようになっている。
この場合、誘電体部材12の材質は、少なくとも励起光に対して光学的に透明な材料から形成され、安価で取り扱い性に優れるSPFS測定用センサーチップ10を提供する上で、射出成形による樹脂材料から形成されている。
誘電体部材12を形成する樹脂材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン類、環状オレフィンコポリマー(COC)、環状オレフィンポリマー(COP)などのポリ環状オレフィン類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂、ポリスチレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)などを用いることができる。
そして、図1〜図2に示したように、誘電体部材12の励起光入射面18と、誘電体部材12の金属薄膜形成面14と、反射光出射面20とに交差する誘電体部材12の一方の側端面22に樹脂注入口(ゲート)24を配置し、樹脂材料を射出成形することにより、誘電体部材12を作製する。
なお、この場合、「交差する」とは、略垂直に交差する場合だけでなく、一定の角度を有して交差する場合も含める意味であり、限定されるものではない。
(評価試験)
そして、図1のSPFS測定用センサーチップ10を用いて、図3、図4の評価方法を行った。
(1−1)抗原捕捉担体の固定化:
すなわち、環状オレフィンポリマー(COP)を用いて、縦25mm×横8mm×高さ3mmの寸法の誘電体部材12(屈折率1.52)を射出成型により作製した。
そして、この誘電体部材12の金属薄膜形成面14にスパッタリング法を用いて、厚さ41nmの金からなる金属薄膜16を形成した。
(1−2)流路の作製:
図3に示したように、流路壁42を構成する、幅3mmx長さ23mmの流路溝が打ち抜かれたアクリル系粘着シート(厚さ0.1mm、)で、流路蓋部材44を構成する、PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)製の2mm厚の板材(蓋)13をSPFS測定用センサーチップ10の表面に貼合することによって、流路46を形成した。
ここで、図3に示したように、光源26から、レーザー光(波長:635nm)を、波長分離フィルター(日本真空光学(株)製)28、偏向板30を介して、SPFS測定用センサーチップ10の金属薄膜16へのレーザー光の入射角度角が最適角になるように光源26を固定した後、光源26による励起光をSPFS測定用センサーチップ10に照射した。
なお、図4は、模式的にSPFS測定用センサーチップを示したものであり、S/N比を評価した系は、図4に示したように、金膜面に色素を固定したものではなく、流路内全体に色素入りバッファーを満たした系で行った。
そして、集光手段32として10倍の対物レンズ((株)ニコン製)、波長分離フィルター(日本真空光学(株)製)34を介して、表面プラズモン励起増強蛍光分光法による蛍光を、受光センサー36として光電子増倍管PMT(浜松ホトニクス(株)製)で検出した。
なお、測定条件としては、
<測定対象>
ノイズ対象として、流路内に測定バッファー(「Tris-Buffered Saline (TBS)」バッファー)を流した。
シグナル対象として、流路内に色素含有バッファー(「Alexa Fluor 647」反応性色素を含むTBSバッファー)を流した。
<評価内容>
初期(ini):チップの環境放置なしで、シグナルとバックグランドノイズの測定を実施した。
環境放置後(final):流路形成チップの環境放置後、すなわち、60℃、80質量%の環境下で、240時間放置後、24時間室温環境下で放置後のシグナルとバックグランドノイズの測定を実施した。
その結果、図2に示したように、誘電体部材12の金属薄膜形成面14の側から見て、樹脂注入口24の側端面位置12aから、金属薄膜形成面14の樹脂注入口24の側端面位置12aから最も離間した位置18aまでの距離をbとした時に、
樹脂注入口24の側端面位置12aから、3b/8〜6b/8の距離の間では環境放置有無に関わらずシグナル・ノイズが安定して計測できることが確認され、3b/8〜6b/8の距離の間にリガンド固定部38の中心Aを配置すると、高精度で正確なSPFS測定が実施できることが判明した(図2の斜線部分参照)。
すなわち、図5のグラフの実線で示したように、蛍光測定において検出対象のシグナルとバックグランドノイズとの比であるS/N比が、初期S/N比(iniS/N)に比較しても、環境放置後のS/N比(finalS/N)が低下せず、高精度で正確なSPFS測定が実施できることが分かる。
また、図5のグラフの点線で示したように、変動係数であるCV値が安定して、高精度で正確なSPFS測定が実施できることが分かる。
すなわち、環境条件によっても、シグナルやノイズ、検出感度などの特性の変動が少なく、定量性が確保でき、高精度で正確なSPFS測定を実施できることが分かる。
なお、本発明において、金属薄膜16の材質としては、特に限定されるものではないが、好ましくは、金、銀、アルミニウム、銅、および白金からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属からなり、より好ましくは、金からなり、さらに、これら金属の合金から構成しても良い。
すなわち、このような金属は、酸化に対して安定であり、かつ、後述するように、表面プラズモン光(粗密波)による電場増強が大きくなるので、金属薄膜16として好適である。
また、金属薄膜16の形成方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、スパッタリング法,蒸着法(抵抗加熱蒸着法,電子線蒸着法など)、電解メッキ、無電解メッキ法などが挙げられる。好ましくは、スパッタリング法、蒸着法を使用するのが、薄膜形成条件の調整が容易であるので望ましい。
さらに、金属薄膜16の厚さとしては、特に限定されるものではないが、好ましくは、金:5〜500nm、銀:5〜500nm、アルミニウム:5〜500nm、銅:5〜500nm、白金:5〜500nm、および、それらの合金:5〜500nmの範囲内であるのが望ましい。
なお、電場増強効果の観点からは、より好ましくは、金:20〜70nm、銀:20〜70nm、アルミニウム:10〜50nm、銅:20〜70nm、白金:20〜70nm、および、それらの合金:10〜70nmの範囲内であるのが望ましい。
金属薄膜16の厚さが上記範囲内であれば、表面プラズモン光(粗密波)が発生し易く好適である。また、このような厚さを有する金属薄膜16であれば、形状は、特に限定されない。
このように構成されるSPFS測定用センサーチップ10は、SPFS測定装置のセンサーチップ10として用いられる。
以下に、SPFS測定用センサーチップ10を、SPFS装置に用いる場合について説明する。
先ず、検出対象となるアナライトと特異的に結合するリガンドを含む溶液を金属薄膜16上に流して、金属薄膜16上にリガンドを固定化した後洗浄する。
なお、本発明において、SPFS測定用センサーチップ10としては、このように金属薄膜16上にリガンドを固定化した後の状態のものだけでなく、金属薄膜16上にリガンドを固定化する前の状態のものをも含むものである。
その後、蛍光物質で結合(標識)したアナライトを含む試料溶液を、金属薄膜16上に流し、金属薄膜16上のリガンドと特異的に結合させた後洗浄する。
なお、ここで用いられる試料溶液は、検体を用いて調製された溶液であり、例えば、検体と試薬とを混合して検体中に含有されるアナライトに蛍光物質を結合させるための処理をしたものが挙げられる。
このような検体としては、血液、血清、血漿、尿、鼻孔液、唾液、便、体腔液(髄液、腹水、胸水等)などが挙げられる。
また、検体中に含有されるアナライトは、例えば、核酸(一本鎖であっても二本鎖であってもよいDNA、RNA、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、PNA(ペプチド核酸)等、またはヌクレオシド、ヌクレオチドおよびそれらの修飾分子)、タンパク質(ポリペプチド、オリゴペプチド等)、アミノ酸(修飾アミノ酸も含む。)、糖質(オリゴ糖、多糖類、糖鎖等)、脂質、またはこれらの修飾分子、複合体などが挙げられ、具体的には、AFP(αフェトプロテイン)等のがん胎児性抗原や腫瘍マーカー、シグナル伝達物質、ホルモンなどであってもよく、特に限定されない。
そして、図3に示したように、測定ポイント(照射領域)、すなわち、リガンド固定部38の中心Aに対して、誘電体部材12の下方の一方の側面側に配置した光源26から、励起光P1を誘電体部材12の励起光入射面18から励起光入射面18に対する入射角度θ1で入射させて屈折させ、誘電体部材12の上面の金属薄膜16に向かって、全反射条件となる入射角θ(一定角度の入射角(共鳴角度))で、励起光P2として照射する。
そして、金属薄膜16で反射された反射光P3は、誘電体部材12の下方の他方の側面に形成された反射光出射面20により、一定角度θ2で屈折されて、反射光P4として、誘電体部材12の下方の他方の側面側に配置された図示しない受光手段によって受光され、全反射条件となる所定の入射角θであるかどうかを確認することができるようになっている。
すなわち、一定角度の入射角θ(共鳴角度)で、金属薄膜16上に表面プラズモン光(粗密波)が生ずるのを、出射面側に配置した受光手段で受光される金属薄膜16からの反射光P4のシグナルが変化(光量が減少)する地点で見つけることができる。
そして、この誘電体部材12の上面の金属薄膜16に照射された励起光P2によって、金属薄膜16の表面に表面プラズモン光(粗密波)を発生させることによって、光源26より照射した励起光P2が有するフォトン量を数十倍〜数百倍に増やして、表面プラズモン光の電場増強効果を得るようになっている。
そして、この電場増強効果により、金属薄膜16に固定化されたリガンドによって、金属薄膜16の表面近傍に捕捉したアナライトと結合(標識)した蛍光物質を効率良く励起させ、この蛍光を観察することによって、極微量、極低濃度のアナライトを検出するようになっている。
すなわち、SPFS測定用センサーチップ10に固定されているリガンドによってアナライトが捕捉され、このアナライトを標識した蛍光物質が発する蛍光を受光するために、SPFS測定用センサーチップ10の上方には、光電子増倍管(PMT)やCCDなどの受光センサー36が設けられている。
なお、SPFS測定用センサーチップ10と受光センサー36との間には、図3に示したように、蛍光を効率良く集光するための集光手段32と、蛍光以外の光を除去して蛍光のみを選択する波長分離フィルター34が設けられている。
そして、前述したように、図2に示したように、誘電体部材12の金属薄膜形成面14の側から見て、樹脂注入口24の側端面位置12aから、金属薄膜形成面14の樹脂注入口24の側端面位置12aから最も離間した位置18aまでの距離をbとした時に、
樹脂注入口24の側端面位置12aから、3b/8〜6b/8の距離の間に、反応部であるリガンド固定部38の中心Aが位置する場合に、高精度で正確なSPFS測定が実施できる。
[比較例1]
図6は、比較例1のSPFS測定用センサーチップの斜視図、図7は、図6のSPFS測定用センサーチップの上面図、図8は、図6のSPFS測定用センサーチップの下面図、図9は、評価方法の結果を示すグラフである。
前述の評価試験と同様にして、SPFS測定用センサーチップ10を作製した。但し、図6、図8に示したように、誘電体部材12の底部40に樹脂注入口(ゲート)24を配置している。
そして、実施例1の評価試験と同様に評価試験を行った。
その結果、図9のグラフの実線で示したように、SPFS測定用センサーチップでは、誘電体部材12の底部40に樹脂注入口24を配置して射出成形した場合には、蛍光測定において検出対象のアッセイシグナルとアッセイブランクシグナルとの比であるS/N比が、初期S/N比(iniS/N)に比較して、環境放置後のS/N比(finalS/N)が低下して、高精度で正確なSPFS測定の障害となってしまうという問題がある。
また、比較例1の図9のグラフの点線で示したように、SPFS測定用センサーチップでは、変動係数であるCV値が安定せず、高精度で正確なSPFS測定の障害となってしまうという問題があることが分かる。
[実施例2]
図10は、本発明の別の実施例のSPFS測定用センサーチップ10の上面図、図11は、図10のSPFS測定用センサーチップ10のA−A線での断面図、図12は、図10のSPFS測定用センサーチップ10のB−B線での断面図である。
この実施例のSPFS測定用センサーチップ10は、図1〜図5に示したSPFS測定用センサーチップ10と基本的には同様な構成であるので、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例のSPFS測定用センサーチップ10では、図10〜図12に示したように、誘電体部材12の金属薄膜形成面14上に、スペーサーから構成される流路壁42を備えており、この流路壁42の上面に流路蓋部材44を備えている。
これにより、誘電体部材12の金属薄膜形成面14上に、検体を導入可能な流路46が形成されている。また、流路蓋部材44には、2つの離間した試薬注入口48が形成されている。
さらに、流路蓋部材44の幅方向の一方の突設部50の両側端部52には、検出を行うSPFS測定装置内にSPFS測定用センサーチップ10の位置決め固定を行うための凹部形状の位置決め固定部54が形成されている。
また、この実施例のSPFS測定用センサーチップ10では、前述したように、樹脂注入口24の側端面位置12aから、3b/8〜6b/8の距離の間に、反応部であるリガンド固定部38の中心Aが位置するので、流路壁42と流路蓋部材44は、全体的に誘電体部材12の樹脂注入口24の側端面位置12aから離間する位置にずれて形成されている。
なお、この実施例では、位置決め固定部54として凹部形状の位置決め固定部が形成されているが、凸部形状、スリット形状など、この位置決め固定部54の形状、数、配置位置などは、SPFS測定装置側の位置固定部の形状などに応じて適宜変更可能である。
このように構成することによって、検体を導入可能な流路46が形成されているので、検出対象となる検体(アナライト)を含有する試料溶液をこの流路46内に流すことによって、金属薄膜近傍に捕捉したアナライトと結合(標識)した蛍光物質を効率良く励起させ、この蛍光を観察することによって、極微量、極低濃度のアナライトを検出することが可能である。
また、SPFS測定用センサーチップ10上に備えられた位置決め固定部54を用いて、検出を行うSPFS測定装置内にSPFS測定用センサーチップ10を正確に位置決めできるので、反応部であるリガンド固定部38の中心の位置と照射領域との正確な位置調整ができ、高精度で正確なSPFS測定が実施できる。
また、この場合、流路46における流れ方向は、図10の矢印で示したように、誘電体部材12の励起光入射面18と反射光出射面20とに平行な方向となるように構成されている。なお、平行であれば、誘電体部材12の樹脂注入口24の側端面位置12aから離間する方向、その逆の方向のいずれであっても良い。
このように構成することによって、誘電体部材12の励起光入射面18と反射光出射面20とに平行な方向に試料溶液が流れて、流路46内に形成したリガンド固定部38にアナライトが確実に捕捉できる。
従って、金属薄膜16の近傍に捕捉したアナライトと結合(標識)した蛍光物質を効率良く励起させ、この蛍光を観察することによって、極微量、極低濃度のアナライトを検出することが可能である。
[実施例3]
図13は、本発明のさらに別の実施例のSPFS測定用センサーチップ10の上面図、図14は、図13のSPFS測定用センサーチップの正面図、図15は、図13のSPFS測定用センサーチップ10の右側面図である。
この実施例のSPFS測定用センサーチップ10は、図1〜図12に示したSPFS測定用センサーチップ10と基本的には同様な構成であるので、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
上述する実施例2では、流路蓋部材44の幅方向の一方の突設部50の両側端部52に凹部形状の位置決め固定部54を形成しているが、この実施例のSPFS測定用センサーチップ10では、図13〜図15に示したように、誘電体部材12の両側端面22,23に凸部形状の位置決め固定部54が形成されている。
なお、本実施例においては、位置決め固定部54は、樹脂材料を射出成形することによって、誘電体部材12と一体的に成形することができる。
なお、一方の位置決め固定部54を、樹脂注入口24とすることもできる。
このように位置決め固定部54を有する誘電体部材12で構成されたSPFS測定用センサーチップ10は、SPFS測定装置内に固定されたセンサーチップホルダーに位置決め固定されて使用される。
具体的には、図16に示すように、SPFS測定装置内に固定されたセンサーチップホルダー56に、センサーチップ10を載置した状態で、A方向に付勢する。これにより、位置決め固定部54の基準面54aが、センサーチップホルダー56の内面と接触することにより、A方向についての位置決めがなされる。
さらに、B方向に付勢することにより、位置決め固定部54の基準面54bが、センサーチップホルダー56の内面と接触することにより、B方向についての位置決めがなされる。
なお、この実施例では、位置決め固定部54として凸部形状の位置決め固定部が形成されているが、凹部形状、スリット形状など、この位置決め固定部54の形状、数、配置位置などは、SPFS測定装置側のセンサーチップホルダー56の形状などに応じて適宜変更可能である。
このように構成することによって、誘電体部材12と一体的に成形された位置決め固定部54を用いて、検出を行うSPFS測定装置内にSPFS測定用センサーチップ10を正確に位置決めできるので、反応部であるリガンド固定部38の中心の位置と照射領域との正確な位置調整ができ、高精度で正確なSPFS測定が実施できる。
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、プリズムを構成する誘電体部材12を、断面略台形形状の六面体(截頭四角錐形状)としたが、この誘電体部材12の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、断面三角形の三角柱形状とすることもできるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明は、例えば、医療、バイオテクノロジーなどの分野において、表面プラズモン励起増強蛍光分光法(SPFS;Surface Plasmon-field enhanced Fluorescence Spectroscopy)(以下、単に「SPFS」と言う)を用いた表面プラズモン増強蛍光分光測定装置に用いられるSPFS測定用センサーチップ、およびSPFS測定用センサーチップを用いたSPFS測定方法、ならびにSPFS測定用センサーチップを備えたSPFS測定装置に適用できる。
10 SPFS測定用センサーチップ
12 誘電体部材
12a 側端面位置
14 金属薄膜形成面
16 金属薄膜
18 励起光入射面
20 反射光出射面
22 側端面
23 側端面
24 樹脂注入口
26 光源
28 波長分離フィルター
30 偏向板
32 集光手段
34 波長分離フィルター
36 受光センサー
38 リガンド固定部
40 底部
42 流路壁
44 流路蓋部材
46 流路
48 試薬注入口
50 突設部
52 両側端部
54 位置決め固定部
54a 基準面
56 センサーチップホルダー

Claims (7)

  1. 樹脂を射出成形することによって作製したプリズムを構成する誘電体部材を備えたSPFS測定用センサーチップであって、
    前記誘電体部材の励起光入射面と、前記誘電体部材の金属薄膜形成面と、前記励起光入射面から入射し、前記誘電体部材の金属薄膜形成面で反射された反射光が出射する反射光出射面とに交差する誘電体部材の一方の側端面に樹脂注入口を配置し、
    前記誘電体部材の金属薄膜形成面側から見て、前記樹脂注入口の側端面位置から、前記金属薄膜形成面の前記樹脂注入口の側端面位置から最も離間した位置までの距離をbとした時に、
    前記樹脂注入口の側端面位置から、3b/8〜6b/8の距離の間に、反応部であるリガンド固定部の中心が位置するように構成するとともに、
    前記SPFS測定用センサーチップに、検出を行うSPFS測定装置内にSPFS測定用センサーチップを位置決め固定を行うための位置決め固定部を備え、
    前記位置決め固定部が前記樹脂注入口であることを特徴とするSPFS測定用センサーチップ。
  2. 前記誘電体部材の金属薄膜形成面上に、検体を導入可能な流路が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のSPFS測定用センサーチップ。
  3. 前記流路内に前記リガンド固定部が形成されており、
    前記流路における流れ方向が、前記誘電体部材の前記励起光入射面と前記反射光出射面とに平行な方向となるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のSPFS測定用センサーチップ。
  4. 樹脂を射出成形することによって作製したプリズムを構成する誘電体部材を備えたSPFS測定用センサーチップであって、
    前記誘電体部材の励起光入射面と、前記誘電体部材の金属薄膜形成面と、前記励起光入射面から入射し、前記誘電体部材の金属薄膜形成面で反射された反射光が出射する反射光出射面とに交差する誘電体部材の一方の側端面に樹脂注入口配置されるとともに、
    前記樹脂注入口が、検出を行うSPFS測定装置内にSPFS測定用センサーチップを位置決め固定を行うための位置決め固定部として用いられるSPFS測定用センサーチップを用いて、
    前記誘電体部材の金属薄膜形成面側から見て、前記樹脂注入口の側端面位置から、前記金属薄膜形成面の前記樹脂注入口の側端面位置から最も離間した位置までの距離をbとした時に、
    前記樹脂注入口の側端面位置から、3b/8〜6b/8の距離の間にある前記誘電体部材上に形成した金属薄膜の少なくとも一部分に、前記誘電体部材側から励起光を照射し、
    前記金属薄膜上のリガンドによって固定化されたアナライトを標識した蛍光物質が発する蛍光を測定して、アナライト量を算出することを特徴とするSPFS測定方法。
  5. 前記誘電体部材の金属薄膜形成面上に、検体を導入可能な流路が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のSPFS測定方法。
  6. 前記流路内に前記リガンド固定部が形成されており、
    前記流路における流れ方向が、前記誘電体部材の前記励起光入射面と前記反射光出射面とに平行な方向となるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載のSPFS測定方法。
  7. 請求項1からのいずれかに記載のSPFS測定用センサーチップを備えたことを特徴とするSPFS測定装置。
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