JP6097592B2 - 地域内電力需給制御システム - Google Patents
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Description
しかし、自然エネルギーを用いた発電の場合、例えば、太陽光発電の場合、季節及び天候による発電量の変化があるため、自身の住宅の電力を自給できない状態、あるいは発電した電力を蓄積してさらに発電量が余る状態などが生じ、安定した発電を行うことができないことがある。
そして、中央装置は、電力会社のピーク電力情報を収集し、ピーク電力情報と需要家の電力消費量とにより、管理している地域における需要家の電力削減量を算出し、算出した電力削減量を各需要家の通信制御装置に送信する。
これにより、通信制御装置は、受信した電力削減量を達成するように、自身の電力消費量の制御を行う。
しかしながら、特許文献1の電力ピークオフ制御システムは、需要家が自然エネルギーを用いた発電設備を有していたとしても、すでに述べたように自然エネルギーが天候などに左右されて安定的な電力の供給を行うことが困難である。このため、発電所の電力ピークオフの計画、すなわちピーク電力情報に対応して、上記発電設備により発電する電力を有効利用できない。
すなわち、現時点においては、需要家が自然エネルギーを用いた発電設備を設けたとしても、自然エネルギーの発電量そのものは、すでに述べたように自然の成り行きにより大きく変動するため、需要家の発電設備の電力をピーク電力の時間帯に合わせて安定的に供給することができない。このため、需要家は、電力会社から購入する電力を増加させるか、あるいは、より消費電力を低減させる必要がある。
一方で、電力会社での発電計画は、需要家における需要の予測に基づいて行うため、需要家側でのピークカットの効果を正しく見積もることができない場合、発電計画量を削減させる調整に対しては限界がある。
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、この発明の第1の実施形態による地域内電力需給制御システムの構成例を示す概略ブロック図である。
地域管理サーバ1は、ピーク電力の時間帯であるピーク電力時間帯(すなわち、電力会社が電力を供給する地域における電力需要がピークとなる時間帯)と、このピーク電力時間帯における電力量を示すピーク時間電力量とを含むピーク電力情報を電力会社2から受信することで収集し、需要家1001から需要家100n(nは自然数)の各々の需要家宅に備えられた蓄電池(後述する蓄電池102)の充電処理及び放電処理を制御する。
電力会社2のサーバ(以下、電力会社とする)は、需要家1001から需要家100nの各々の需要家宅(以下、単に需要家)に対する電力の給電を、予め取り交わした契約に基づいたルールにより行う。また、電力会社2は、地域管理サーバ1の管理する地域のピーク電力となるピーク電力時間帯と、このピーク電力時間帯におけるピーク時間電力量とを含むピーク電力情報を作成し、例えばホームページなどによりこのピーク電力情報を公開する。
送受信部11は、広域ネットワークIを介して需要家1001から需要家100nの各々とデータの送受信を行う。
そして、需要家電力量予測部13は、この需要家における需要電力の履歴と、次の日の天気予報のデータとから、次の日の需要電力の予測値としての需要家電力量(電力需要予測)を求め、求めた需要家電力量を需要家を識別する需要家識別情報と組にしてデータベース17に対して書き込んで記憶させる。
そして、需要家発電量予測部14は、この需要家における発電電力の履歴と次の日の天気予報のデータとから、次の日の発電電力の予測値である需要家発電量を求め、求めた需要家発電量を需要家を識別する需要家識別情報と組にしてデータベース17に対して書き込んで記憶させる。
この図4(a)には、蓄電池の定義(仕様)として、電池容量、上限SOC、下限SOC、充電損失、放電損失、最大放電電力、最大充電電力などが数値で表される仕様として示されている。また、図4(b)には、電力会社2との電力契約の定義(仕様)として、契約電力、ピーク電力、一日の購入電力上限などが数値で表される仕様として示されている。また、図4(c)には、その他の設備の定義(仕様)として、太陽電池(太陽電池の発電量)、発電された電力の発電量が実際に出力される割合を示す総合効率などが数値で表される仕様として示されている。
・ステート番号#1及びステート番号#2
制御テーブル生成部16は、ピーク電力情報から昼間電力に比較して安価な夜間電力の時間帯を抽出し、これを需要家の備える蓄電池の充電処理を行う開始時間としてステート番号#1として設定して制御テーブルに書き込む。例えば、図3においては、ステート番号#1は、23:00(23時00分)の時間に設定される。また、制御テーブル生成部16は、夜間電力の時間帯が5:59で終了するため、ステート番号#2の開始時間を5:59に設定して、制御テーブルに書き込む。これにより、蓄電池102に対しては、23:00から次の日の5:59までのあいだ充電が行われる。
このステートにおいて、次のステートに設定された開始時間となると、この開始時間以降に移行先ステートで指定されたステート番号に移行する時限的な動作するので、制御テーブル生成部16は、時限で動作することを指定するため、時刻移行有効のフラグを「1」に設定して制御テーブルに書き込む。一方、制御テーブル生成部16は、時限で動作するのではなく、移行条件が成立した時のみ移行する場合、時刻移行有効のフラグを「0」に設定して制御テーブルに書き込む。
また、このとき、制御テーブル生成部16は、夜間電力による需要家の各々の充電開始時間の設定を、23:00から次の日の5:59の間で行う。
すなわち、制御テーブル生成部16は、電力需要計算で求めた各々の需要家1001から需要家100nの各々の電力需要と、それぞれの需要家の蓄電池(102)の最大充電電力から充電時間を求める。
制御テーブル生成部16は、すでに説明したように、充電を行うために必要な電力需要(充電計画量)を、需要家1001、需要家1002及び需要家1003の各々について求める。そして、制御テーブル生成部16は、需要家の充電に用いる電力量(需要家合計充電計画量)が平均化するように、需要家1001、需要家1002及び需要家1003の各々の充電開始時間を夜間時間帯においてずらして設定する。このように、夜間時間帯における電力需要を平均化することにより、電力需要のデマンド(30分間(デマンド時限)における平均使用電力:kW(稼動負荷の平均容量) )を低下させることができる。
制御テーブル生成部16は、ステート番号#1が充電モードであるため、移行条件を充電容量とする。このステート番号#1の場合、移行条件は蓄電池の仕様における満充電:SOC(State Of Charge:電池容量)80%として、制御テーブルに書き込む。
ここで、本実施形態において、図3の制御テーブルを一例として、23:00から5:59の間を、ステップ番号#1からステップ番号#8の各々のステップの開始時間により、軸数の時間帯に分割している。しかしながら、夜間電力の時間帯やピーク電力時間帯の時間幅に応じ、この分割数は異なる。
制御テーブル生成部16は、モードの項に対して、このステート番号#3の開始時間からステート番号#4の開始時間の間の時間帯において蓄電池の放電を行う放電(逆潮流制限放電)を設定する。また、制御テーブル生成部16は、図4における蓄電値の最大放電電力が3000Wであるため、放電上限電力を単位時間当たり3000Wに設定する。ここで、制御テーブル生成部16は、ステート番号#3の開始時間からステート番号#4の開始時間の間の時間帯がピーク電力時間帯でないため、蓄電池102の放電を行わせる制限を規定している。すなわち、制御テーブル生成部16は、ステート番号#3における移行条件の項に対して、現在の蓄電池の残存容量と指定残存容量との比較を行う処理を設定する。
制御テーブル生成部16は、ピーク電力情報からピーク電力時間帯が10:00から16:59であることを抽出したため、ステート番号#5の開始時間を10:00として設定し、モードを放電(逆潮流制限放電)、放電上限電力(W)を3000(W)として制御テーブルに書き込む。制御テーブル生成部16は、ステート番号#5の移行先ステートを次のステート番号#6に設定して制御テーブルに書き込む。
制御テーブル生成部16は、ピーク電力時間帯が終了した後に夜間電力の時間帯(夜間時間帯)が開始されるまでの時間帯が17:00から22:59であることを抽出したため、ステート番号#7の開始時間を17:00として設定し、モードを放電(逆潮流制限放電)、放電上限電力(W)を3000(W)として制御テーブルに書き込む。
また、制御テーブル生成部16は、夜間電力の時間帯が23:00から開始されるため、ステート番号#8の開始時間を22:59とし、モードを停止として、移行条件を次のステップ番号#1の開始時刻で移行させるとして制御テーブルに書き込む。
また、図19は、制御テーブル生成部16による、夜間に充電以外に使用される予測需要電力(夜間需要予測)と充電に用いる電力との合計した電力のデマンドを夜間時間帯において平均化する処理を説明する図である。図19において、縦軸が電力量であり、横軸が時間である。この図19においては、図18の場合と同様に、本実施形態の地域内電力需給制御システムが需要家1001、需要家1002及び需要家1003(n=3)として、デマンドの平均化の処理を行うことが記載されている。
制御テーブル生成部16は、充電を行うために必要な電力需要(充電計画量)を、需要家1001、需要家1002及び需要家1003の各々について求める。また、制御テーブル生成部16は、充電以外に用いる夜間需要予測の電力需要を、需要家1001、需要家1002及び需要家1003の各々について求める。
そして、制御テーブル生成部16は、需要家の充電に用いる電力量(需要家合計充電計画量)と夜間需要予測との合計が平均化するように、需要家1001、需要家1002及び需要家1003の各々の充電開始時間を夜間時間帯においてずらして設定する。このように、夜間時間帯における電力需要を平均化することにより、電力需要のデマンド(30分間(デマンド時限)における平均使用電力:kW(稼動負荷の平均容量) )を低下させることができる。
移行条件ロジック番号1は、充電完了(満充電;SOC90%)の処理を示しており、蓄電池102の充電処理において、蓄電池102の容量が仕様の上限容量(上限SOC)に達した場合、次のステート番号に移行することを示している。
移行条件ロジック番号3は、指定残存容量の処理を示しており、蓄電池102の容量が指定した指定残量(指定残存容量)に達した場合、次のステート番号に移行することを示している。
移行条件ロジック番号5は、ピーク電力規制の処理を示しており、使用電力がピーク規制電力(電力契約の仕様:ピーク電力)に達した場合、次のステート番号に移行することを示している。
移行条件ロジック番号220、移行条件ロジック番号230、移行条件ロジック番号240及び移行条件ロジック番号250の各々は、放電終了の処理を示しており、それぞれ放電の残存容量としてSOC20%、SOC30%、SOC40%、SOC50%が設定されており、この設定した残存容量を下回った場合に、次のステート番号に移行することを示している。
これにより、ホームゲートウェイ103は、モード定義テーブルとロジック定義テーブルとを元に、制御テーブルを解読することにより、蓄電池102の充電処理及び放電処理との制御を行う。
図3においては、蓄電池の制御の仕組みを説明したが、この図8はピーク電力の削減がある場合の動作についての制御テーブルを示している。
以下の例は15時から17時がピーク電力が発生する場合の例でこの時間での削減電力が1.5KWと計算された例を示す。
この図8を用いて、制御テーブル生成部16が、ピーク電流情報及び図4の設備定義テーブルの定義データに基づいた制御テーブルの生成処理を以下に説明する。以下の例は15時から17時がピーク電力が発生する場合の例でこの時間での削減電力が1.5KWと計算された例を示す。
制御テーブル生成部16は、ピーク電力情報から昼間電力に比較して安価な夜間電力の時間帯を抽出し、これを需要家の各々の備える蓄電池の充電処理を行う開始時間として、ステート番号#1に設定して制御テーブルに書き込む。例えば、図3においては、ステート番号#1は、23:00(23時00分)の時間に設定される。また、制御テーブル生成部16は、夜間電力の時間帯が5:59で終了するため、ステート番号#2の開始時間を5:59に設定して、制御テーブルに書き込む。これにより、蓄電池102に対しては、23:00から次の日の5:59までの夜間電力の時間帯において、23:00から充電が開始され充電計画量が達成されると充電が終了する。また、他の需要家においては、すでに説明したように、図3の需要家の例に対して充電の開始時間がずれて設定されている。
このステートにおいて、次のステートに設定された開始時間となると、この開始時間以降に移行先ステートで指定されたステート番号に移行する時限的な動作するので、制御テーブル生成部16は、時限で動作することを指定するため、時刻移行有効のフラグを「1」に設定して制御テーブルに書き込む。一方、制御テーブル生成部16は、時限で動作するのではなく、移行条件が成立した時のみ意向する場合、時刻移行有効のフラグを「0」に設定して制御テーブルに書き込む。
制御テーブル生成部16は、図4の需要家に備えられている蓄電池の充電処理における充電最大電力(1094(W))に対応させ、制御テーブルの最大充電電力の項に対して数値(1049(W))を書き込む。
制御テーブル生成部16は、ステート番号#1が充電モードであるため、移行条件を充電容量とする。このステート番号#1の場合、移行条件は蓄電池の仕様における満充電:SOC(State Of Charge:電池容量)80%として、制御テーブルに書き込む。
ここで、本実施形態において、図3の制御テーブルを一例として、23:00から5:59の間を、ステップ番号#1からステップ番号#8の各々のステップの開始時間により、軸数の時間帯に分割している。しかしながら、夜間電力の時間帯やピーク電力時間帯の時間幅に応じ、この分割数は異なる。
制御テーブル生成部16は、モードの項に対して、このステート番号#3の開始時間からステート番号#4の開始時間の間の時間帯において蓄電池の放電を行う放電(逆潮流制限放電)を設定する。また、制御テーブル生成部16は、図4における蓄電値の最大放電電力が3000Wであるため、放電上限電力を単位時間当たり3000Wに設定する。ここで、制御テーブル生成部16は、ステート番号#3の開始時間からステート番号#4の開始時間の間の時間帯がピーク電力時間帯でないため、蓄電池102の放電を行わせる制限を規定している。すなわち、制御テーブル生成部16は、ステート番号#3における移行条件の項に対して、現在の蓄電池の残存容量と指定残存容量との比較を行う処理を設定する。
制御テーブル生成部16は、ピーク電力情報からピーク電力時間帯が10:00から16:59であることを抽出したため、ステート番号#5の開始時間を10:00として設定し、モードを放電(逆潮流制限放電)、放電上限電力(W)を3000(W)として制御テーブルに書き込む。また、通常であれば、10時からの昼間の放電は、放電終始のSOC20%まで行うが、15:00以降のピーク時に備える必要がある。必要な容量が1.5kWであり、放電終始時の20%値が、全容量が10kWであるので2kWとなる。従って、制御テーブル生成部16は、15:00で3.5kWが蓄電池102に残存容量として残っている必要があるので、10:00から開始される放電に対する残存容量としてが指定残存容量を3500に指定し、指定残存容量に書き込む。制御テーブル生成部16は、ステート番号#5の移行先ステートを次のステート番号#6に設定して制御テーブルに書き込む。これにより、ホームゲートウェイ103は、ステート番号#5のモードにより制御している際、10:00から開始された放電により、蓄電池102の残存容量が指定残存容量に設定された3.5kWhとなると、ステート番号#6のモードに移行する。
これにより、ホームゲートウェイ103は、ステート番号#6において、蓄電池102からの放電を一旦停止する。
制御テーブル生成部16は、ピーク電力時間帯が終了した後に夜間電力の時間帯が開始されるまでの時間帯が17:00から22:59であることを抽出したため、ステート番号#7の開始時間を17:00として設定し、モードを放電(逆潮流制限放電)、放電上限電力(W)を3000(W)として制御テーブルに書き込む。
これにより、ホームゲートウェイ103は、ステート番号#7の放電(逆潮流制限放電)のモードとして、15:00のピークカットが必要なピーク電力時間帯になると、蓄電池102からの放電を開始する。この時は、予測通りの電力の使用量であれば確実にピーク時の電力を下げることができる。また、運用によっては、この値にマージンを持たせることも難しくない。上限SOCと下限SOCとを蓄電池102における全蓄電容量に対してマージンを持たせているのは蓄電池102の寿命を延ばすためであるが、ピーク電力時間帯の要請頻度が少ない場合は、このように管理された運用をすることにより、ステート番号#7の終了条件を残存容量SOC20%ではなく、直接に指定残存容量1kWとして設定し、この場合のみ蓄電池102から放電する電力の容量を多く使う運用もできる。蓄電池102からの放電する回数を管理し、蓄電池102の寿命に影響を及ぼさない範囲での運用緩和も可能となる。
また、制御テーブル生成部16は、夜間電力の時間帯が23:00から開始されるため、ステート番号#8の開始時間を22:59とし、モードを停止として、移行条件を次のステップ番号#1の開始時刻で移行させるとして制御テーブルに書き込む。
この図9において、ホームゲートウェイ103は、送受信部1031、電力量収集部1032、制御部1033及び記憶部1034を備えている。
送受信部1031は、広域ネットワークIを介して地域管理サーバ1とデータの送受信を行う。
また、電力量収集部1032は、地域管理サーバ1が作成する制御テーブルの対象となる日の前日に、記憶部1034に記憶されている履歴から過去における予測を行う日と同一季節の範囲の需要電力を読み出し、地域管理サーバ1に対して送信する。また、電力量収集部1032は、地域管理サーバ1が作成する制御テーブルの対象となる日の前日に、記憶部1034に記憶されている履歴から過去における予測を行う日と同一季節の範囲の太陽電池101の発電電力を読み出し、地域管理サーバ1に対して提供する。
制御部1033は、記憶部1034に記憶された制御テーブルを、上述したモード定義テーブルとロジック定義テーブルとを参照することにより解読し、制御テーブルに記載されているステート番号順に順次、蓄電池102の充電処理及び放電処理を行う。
また、制御部1033は、地域管理サーバ1から、この地域管理サーバ1とのデータの送受信及び制御テーブルによる制御を行う制御実行プログラムを予め読み込み、記憶部1034に書き込んで記憶させ、制御テーブルに従った蓄電池102の制御を行う。
送受信部1021は、広域ネットワークIを介してホームゲートウェイ103とのデータの送受信を行う。
組電池1024は、複数の単電池から構成されており、例えば、ニカド電池やニッケル水素電池などの二次電池である単電池の各々を、ニッケル板で接続して各種形状に並べ、熱収縮チューブでパックしたものなどがある。
ホームゲートウェイ103は、自身の備える蓄電池102の仕様を含む設備定義テーブルを生成し、記憶部1034に書き込んで記憶させる。また、ホームゲートウェイ103は、地域管理サーバ1に登録処理(事前処理)を行う際、記憶部1034から設備定義テーブルを読み出し、読み出した設備定義テーブルを地域管理サーバ1に対して送信する。
また、地域管理サーバ1は、制御テーブルを実行するための制御実行プログラムを、ホームゲートウェイ103に対して送信する。
このとき、ホームゲートウェイ103における送受信部1031は、受信した制御実行プログラム、モード定義テーブル及びロジック定義テーブルを、記憶部1034に書き込んで記憶させる。
また、ホームゲートウェイ103は、地域管理サーバ1にホームゲートウェイ103が登録後の処理(日常運用)において、翌日の制御テーブルを作成するため、翌日の季節に対応した需要電力の履歴と発電電力の履歴とを地域管理サーバ1に対して送信する。
ステップS1:
ピーク電力情報収集部12は、電力会社2のホームページから翌日のピーク電力情報を収集して、制御テーブル生成部16に対して供給を行っている。
また、低減電力量算出部15は、需要家電力量予測部13が求めた需要家電力量と、需要家発電量予測部14が求めた需要家発電量とにより、補正された需要家電力量を求めている。また、低減電力量算出部15は、ピーク電力時間帯における需要家における需要家電力に対する低減電力量を算出する。
地域管理サーバ1における制御テーブル生成部16は、ピーク電力情報から夜間電力の時間帯を抽出する。例えば、図3の場合、制御テーブル生成部16は、23:00から翌日の5:59までを夜間電力の時間帯として抽出し、この時間帯のステート(図3におけるステート番号#1)を生成する。
また、制御テーブル生成部16は、制御テーブルにおけるこのステートのモードを充電(系統充電可)とし、充電上限電力を蓄電池102の最大充電電力に設定する。これにより、蓄電池102に対しては、23:00から次の日の5:59までの夜間電力の時間帯において、23:00から充電が開始され充電計画量が達成されると充電が終了する。また、他の需要家においては、すでに説明したように、図3の需要家の例に対して充電の開始時間がずれて設定されている。
また、制御テーブル生成部16は、充電を終了するステートのモードを停止とし、移行条件を時刻動作として、制御テーブルに書き込んで設定する。
次に、制御テーブル生成部16は、ピーク電力情報からピーク電力時間帯を抽出する。例えば、図3の場合、制御テーブル生成部16は、10:00から17:00までをピーク電力時間帯として抽出し、制御テーブルにおけるステート(図3におけるステート番号#5)とする。ここで、制御テーブル生成部16は、制御テーブルにおいて、ピーク電力時間帯のステートの開始時間に10:00を、放電上限電力に蓄電池102の最大放電電力を、モードに逆潮流制限放電を書き込んで設定する。
また、制御テーブル生成部16は、ピーク電力時間帯における低減電力量と蓄電池102の最大放電電力とを比較する。
このとき、低減電力量が最大放電電力以上の場合、低減電力量と最大放電電力との差分の電力を需要家は電力会社2から購入することになる。
ここで、制御テーブル生成部16は、算出された夜間充電を行う必要充電容量が、SOC90%以上となった場合、一律に、移行条件ロジック番号1の充電完了(満充電:SOC90%)とする。
制御テーブル生成部16は、必要充電容量と選択された移行条件における充電容量とを比較する。このとき、制御テーブル生成部16は、必要充電容量が移行条件における充電容量を超える場合、他の残りの時間帯の全てにおいて移行条件が時刻動作となり、処理をステップS8へ進める。
一方、制御テーブル生成部16は、必要充電容量が移行条件における充電容量を超える場合、他の時間帯における放電が可能であるため、処理をステップS5へ進める。
制御テーブル生成部16は、ピーク電力情報から、ピーク電力時間帯のピーク時間電力量の次に大きい電力量の時間帯を抽出し、この時間帯に対応するステートを制御テーブルにおいて生成する。例えば、図3におけるステート番号#3のステートの時間帯である7:00から10:00までである。
また、このステート(図3におけるステート番号#3)の時間帯がピーク電力時間帯のステートの時間帯より先に存在するため、ピーク電力時間帯のステートで使用される必要充電容量が残存している必要がある。このため、制御テーブル生成部16は、このステートの移行条件を指定残存容量とし、指定残存容量を必要充電容量(数値)とし、制御テーブルに書き込んで設定する。
この停止させるためのステート(図3におけるステート番号#4)は、ピーク電力時間帯のステートで使用する必要充電容量が残っている場合、必要ないので開始時間をSkipとする。そして、制御テーブル生成部16は、開始時間をSkipとし、モードを停止とし、移行条件を時刻動作とし、制御テーブルに書き込んで設定する。
制御テーブル生成部16は、必要充電容量と選択された移行条件における充電容量とを比較する。このとき、制御テーブル生成部16は、必要充電容量が移行条件における充電容量を超える場合、他の残りの時間帯の全てにおいて移行条件が時刻動作となり、処理をステップS8へ進める。
一方、制御テーブル生成部16は、必要充電容量が移行条件における充電容量を超える場合、他の時間帯における放電が可能であるため、処理をステップS7へ進める。
制御テーブル生成部16は、ピーク電力情報から、ピーク電力時間帯以降で、夜間充電が行われる時間までの時間帯を抽出し、この時間帯に対応するステートを制御テーブルにおいて生成する。例えば、図3におけるステート番号#7のステートの制御が実行される時間帯である17:00(ステート番号#7の開始時間)から22:59(ステート番号#8の開始時間)までである。
制御テーブル生成部16は、このステート(図3におけるステート番号#7)の開始時間を17:00とし、モードを逆潮流制限放電とし、放電上限電力を蓄電池102の最大放電電力とし、移行条件を放電終量(SOC:20%)とし、制御テーブルに書き込んで設定する。
制御テーブル生成部16は、この停止させるためのステート(図3におけるステート番号#8)は、夜間電力の時間が23:00からであるため、開始時間を22:59とする。そして、制御テーブル生成部16は、開始時間を22:59とし、モードを停止とし、移行条件を時刻動作とし、制御テーブルに書き込んで設定する。
制御テーブル生成部16は、ステップS2からステップS6までで作成した各ステープにステート番号を割り当てる処理を行う。
すなわち、制御テーブル生成部16は、23:00から22:59までの時間帯において、各ステートの開始時間と停止させるステートとの順番に応じて、時間経過に対応して各ステートに対して番号を割り当てる。
制御テーブル生成部16は、すべての需要家において、このステート番号#1の充電を停止する5:59(夜間時間帯の終了時刻)から開始されるステートに対し、ステート番号#2を割り当て、制御テーブルのステート番号の項に書き込んで設定する。
また、制御部1033は、9:00において、移行条件として設定されている放電終了の残存容量がSOC20%とならないため、ステート番号#6をスキップする。すなわち、制御部1033は、制御部1033は、蓄電池102の放電状態を停止させずに、ステート番号#7を開始し、放電処理を継続して行う。
以下、図面を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、図1におけるホームゲートウェイ103の構成及び動作が異なる。以下、第1の実施形態と異なる点のみを説明する。
図14は、第2の実施形態によるホームゲートウェイ103Aの構成例を示す機能ブロック図である。図14において、ホームゲートウェイ103Aは、送受信部1031、電力量収集部1032、制御部1033A、記憶部1034A及び家電機器制御部1035を備えている。送受信部1031、電力量収集部1032の動作は、第1の実施形態と同様のため、説明を省略する。
図15は、記憶部1034Aに記憶されている家電機器テーブルの構成例を示す図である。この図15において、家電機器毎にそれぞれを識別する家電機器識別番号が付与され、この家電機器識別番号毎に、この家電機器識別番号が示す家電機器の名称である家電機器名称、家電機器の消費電力、稼働させる優先順位、主な稼働時間帯を示す稼働可能時間帯、スイッチがオンかオフかの状態を示す情報としてスイッチ情報が記憶されている。
家電機器制御部1035は、この家電機器識別番号により制御ボックスに対して制御信号を送信する。
制御部1033Aは、蓄電池102から放電される電力量と、電力会社2から供給されている電力量とを加算し、需要家宅における総消費電力量を求める。ここで、太陽電池101などの発電設備を有する需要家宅において、制御部1033Aは、この発電設備による発電量も総消費電力量に加える。
制御部1033Aは、比較結果において、総消費電力が適正電力量以下である場合、低減電力量に対応した抑制が行われているため、特に制御を行わない。
家電機器制御部1035は、制御部1033Aから制御信号を受信すると、この制御信号から調整電力量を抽出する。
そして、家電機器制御部1035は、消費電力の加算結果が調整電力量の絶対値を超えると、選択した家電機器の最も優先順位の低い家電機器を選択した家電機器のグループから除外する。
家電機器制御部1035は、電力の調整を終了する制御信号を受信すると、記憶部1034Aの家電機器テーブルを参照し、スイッチがオフとなっている制御ボックスに対し、スイッチをオンとする制御を行う。このとき、家電機器制御部1035は、記憶部1034Aの家電機器テーブルにおいて、制御ボックスのスイッチをオンした家電機器のスイッチ情報の項をOFFからONに書き換える。
以下、図面を参照して、本発明の第3の実施形態について説明する。図16は、この発明の第3の実施形態による地域内電力需給制御システムの構成例を示す概略ブロック図である。図16における図1の第1の実施形態と異なる点は、太陽電池101を備えていない需要家201が、地域管理サーバ1の管理している地域における需要家の中に存在していることである。
以下、図面を参照して、本発明の第4の実施形態について説明する。図17は、この発明の第4の実施形態による地域内電力需給制御システムの構成例を示す概略ブロック図である。図17におけける図1の第1の実施形態と異なる点は、蓄電池装置4が設けられていることである。
蓄電池装置4は、地域管理サーバ1が管理している地域の需要家に対して、蓄電されている電力を供給する。この蓄電池装置4は、ゲートウェイ41と中規模蓄電池42とを備えている。
蓄電池装置4におけるゲートウェイ41は、地域管理サーバ1からピーク電力情報が供給され、デマンド要求がある場合、夜間電力の時間帯において、中規模蓄電池42を満充電(上限SOCとして、例えばSOC90%)とする充電処理を行う。
低減電力量算出部15は、この中規模蓄電池42の残存容量を、ピーク時間電力量に対応して地域管理サーバ1の管理する地域において低減する電力量から減算し、この減算結果を各需要家の低減電力量として割り当てる。
すなわち、地域管理サーバ1は、制御テーブルを作成した際において、自身の管理する地域の全需要家のピーク電力時間帯における需要家電力量から蓄電池102の放電する電力量を減算し、需要電力量を求める。そして、地域管理サーバ1は、自身の管理する地域の全需要家の需要電力量を加算して上記総電力(次の日の)を算出する。
また、各需要家の蓄電池102の残存容量に余剰がある場合、地域管理サーバ1が管理する地域内の電力の系統に逆潮流して他の需要家に対する電力の供給に用いてもよい。これにより、蓄電装置4を設置する場合と同様に、地域内のピーク電力時間帯の電力消費をより低減させることができる。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
2…電力会社
4…蓄電池装置
11…送受信部
12…ピーク電力情報収集部
13…需要家電力量予測部
14…需要家発電量予測部
15…低電力量算出部
16…制御テーブル生成部
17…データベース
41…ゲートウェイ
42…中規模蓄電池
1001,1002,100n,201…需要家
101…太陽電池
102…蓄電池
103,103A…ホームゲートウェイ
1021…送受信部
1022…制御部(BMU)
1023…双方向インバータ
1024…組電池
1031…送受信部
1032…電力収集部
1033…制御部
1034,1034A…記憶部
1035…家電機器制御部
I…広域ネットワーク
Claims (4)
- 地域管理サーバが管理する地域内における需要家の電力会社から、電力需要がピークとなるピーク電力時間帯における購入電力を制御する地域内電力需給制御システムであり、
前記需要家の需要家宅が、
電力を蓄積する蓄電池と、
前記蓄電池の充電及び放電の制御を、いずれの時間帯に前記蓄電池に対して充電処理及び放電処理を行うかを示す制御テーブルに基づいて制御するホームゲートウェイと
を備え、
前記地域管理サーバが、
前記電力会社が行う電力需要予測から、自身の管理する地域におけるピーク電力時間帯及び当該ピーク電力時間帯におけるピーク電力を含むピーク電力情報を収集するピーク電力情報収集部と、
前記ピーク電力情報に基づき、前記需要家毎に対して前記蓄電池の制御を行う前記制御テーブルを生成し、前記需要家に対して送信する制御テーブル生成部と
を備え、
前記地域管理サーバが、
前記需要家の需要する需要家電力量を予測する需要家電力量予測部と、
前記ピーク電力情報におけるピーク電力と、自身の管理する地域における前記需要家各々の前記需要家電力量とにより、前記需要家毎に当該需要家が低減する電力を示す低減電力量を求める低減電力量算出部と
をさらに有し、
前記制御テーブル生成部が、前記低減電力量と前記需要家電力量とに基づいて、前記需要家毎の前記蓄電池に対する充電量を求める
ことを特徴とする地域内電力需給制御システム。 - 前記ホームゲートウェイが、
前記需要家宅に備えられた前記蓄電池の放電する電力量が、当該需要家に対する前記低減電力量に達しない場合に、家電機器の各々に対して供給する電力供給を、それぞれの前記家電機器に予め設定された優先順位に基づいて停止する
ことを特徴とする請求項1に記載の地域内電力需給制御システム。 - 前記低減電力量算出部が、前記地域管理サーバの管理する地域の全ての前記需要家の需要家電力量を加算し、加算結果により前記需要家電力量を除算することにより、前記需要家毎の需要比率を算出し、当該需要比率と前記ピーク電力とにより前記低減電力量を求めることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の地域内電力需給制御システム。
- 前記需要家宅が発電設備
をさらに有し、
前記低減電力量算出部が、前記需要家電力量から前記発電設備の発電する需要家発電量を減算した値を新たな需要家電力量として、前記低減電力量の算出に用いる
ことを特徴とする請求項3に記載の地域内電力需給制御システム。
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