JP2016152703A - 電力管理システム、電力管理方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、系統電源に接続され、複数の需要家施設を共通の電源に接続し、余剰電力を需要家施設間において融通し合う電力管理システムであり、対象処理日の需要電力を予測し、他の需要家施設に対象処理日の単位時間毎に供給する供給デマンド電力を加算して予測需要電力とする消費電力推定部と、対象処理日の予測発電電力を推定する発電電力推定部と、予測発電電力及び予測需要電力から予測余剰電力を求め、予測余剰電力を積算した予測積算余剰電力を計算し、電力管理計画を生成する電力管理計画作成部と、予測積算余剰電力が最低値を示す単位時間を求め、最低値が放電終止蓄電池容量となるように系統電源からの蓄電池に対する蓄電電力量を求め、予測余剰電力を変更する電力管理計画補正部とを備える。
【選択図】図3
Description
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態による電力管理システムの構成例を示す図である。本実施形態における電力管理システムは、例えば、所定の地域範囲(電力管理地域)における複数の需要家に対応する住宅、商業施設、産業施設などの需要家施設における電力を一括して管理するものである。このような電力管理システムは、例えばTEMS(Town Energy Management System)やCEMS(Community Energy Management System)などといわれるものに対応する。
需要家施設10は、例えば、住宅、商業施設、あるいは産業施設などに該当する。電力管理地域1が、例えば1つまたは複数の集合住宅に対応し、需要家施設10のそれぞれが集合住宅における各戸であるような態様でもよい。
共通の電源とは、各需要家と接続される電線を通じて電力を供給可能な電源であり、商用電源、地域内の電源、およびこれら複数から構成されてもよい。
図1においては、共通の電源は、商用電源2と系統電源3である。需要家施設の1以上が電力供給源であることから、系統電源3は、需要家施設10の各々と、これに接続される地域における電源線の集合体を含むものとなる。
太陽電池(後述する太陽電池101)を備える需要家施設10は、太陽電池の発電電力を系統電源3に出力させることができる。
蓄電池(後述する太陽電池103)を備える需要家施設10においては、系統電源3から電力供給を受けて蓄電池に蓄電(充電)させることができる。蓄電池と太陽電池を備える需要家施設10においては、系統電源3から電力供給を受けて蓄電池に蓄電するだけでなく、太陽電池の発電電力を蓄電池に充電させることができる。
電力管理装置200は、電力管理地域1に属する各需要家施設10における電気設備を対象として電力管理を実行する。このために、図1における電力管理装置200は、ネットワーク300を介して需要家施設10の各々と相互通信可能なように接続される。これにより、電力管理装置200は、各需要家施設10における電気設備を制御することができる。
パワーコンディショナ102は、太陽電池101に対応して備えられ、太陽電池101から出力される直流の電力を、負荷の電源入力の仕様に対応した電圧及び周波数の交流の電力に変換する。
蓄電池103の放電時には、蓄電池103から直流の電力が出力される。インバータ104は、このように蓄電池103から出力される直流の電力を交流の電力に変換して電力経路切替部105に供給する。
上記の制御に応じて、電力経路切替部105は、同じ需要家施設10において、商用電源2を負荷106に供給するように電力経路を形成することができる。
電力経路切替部105は、同じ需要家施設10において、商用電源2と太陽電池101の一方または両方から供給される電力をインバータ104経由で蓄電池103に充電するように電力経路を形成することができる。
さらに、電力経路切替部105は、太陽電池101により発生された電力を、例えば商用電源2の電力系統を経由して、他の需要家施設10における蓄電池に対して供給するように電力経路を形成することができる。
電力経路切替部105は、蓄電池103の放電により出力される電力を、他の需要家施設10における負荷106に供給するように電力経路を形成することができる。
施設別制御部107は、需要家施設10における電気設備(太陽電池101、パワーコンディショナ102、蓄電池103、インバータ104、電力経路切替部105、負荷106のすべてまたは一部)を制御する。
前述のように、電力管理地域1内の需要家施設10のうちの一部において、例えば太陽電池101や、蓄電池103及びインバータ104を備えないものがあってもよい。
このように生じた余剰電力は、例えば電力管理地域1において設置されている蓄電池103に充電して蓄積させれば、有効に利用できることとなって好ましい。
需要家施設10ごとにおいて個別に太陽電池101の余剰電力を蓄電池103に充電したとしても、上記の問題は同様に生じる。このようなインバータ104における電力損失の問題は、電力管理地域1において、蓄電池103から放電させた電力を負荷106に供給するにあたって、蓄電池103の放電電力が小さい状態である場合にも同様に生じる。
以降において説明する蓄電池103の充放電動作の制御は、電力管理地域1における太陽電池101から蓄電池103への充電電力の分配、もしくは、蓄電池103から負荷106への電力の分配を伴う。このため、以降において説明する蓄電池103に対する充放電動作の制御については電力分配制御とも呼ぶ。
ネットワークI/F部201は、ネットワーク300を介して、各需要家施設10の施設別制御部107と、あるいは他の電力管理地域の電力管理装置200との間で各種データの送受信を行う。
本実施形態における電力管理部202が実行する電力管理は、需要家施設10ごとにおけるインバータ104の損失の低減を図るための上述の電力分配制御である。
電力管理計画部203が、需要家施設10毎に電力管理計画を作成し、施設別制御部107に対して実行させる。
総電力算出部221は、電力管理地域1において、複数の蓄電池103の群に対して充電すべき総電力(充電総電力)または複数の蓄電池103の群から放電させるべき総電力(放電総電力)を算出する。なお、以降において、充電総電力と放電総電力とで特に区別しない場合には、総電力と記載する。
分配制御部223は、分配対象としての各需要家施設10の蓄電池103それぞれに決定された分配電力が分配されるように制御する。
1つのインバータ効率特性は、対応のインバータ104についての電力に応じた効率の変動特性を示す。そのうえで、インバータ効率特性記憶部224は、電力管理地域1におけるインバータ104ごとのインバータ効率特性をインバータ効率特性テーブルに格納するように記憶する。
消費電力推定部231は、この需要家施設10における消費電力の履歴と、次の日の天気予報のデータとから、次の日の消費電力の予測値としての消費電力の電力量パターン(電力需要予測)を所定の期間間隔(日毎、時間毎、分毎などであり、以下、時間間隔と示し、例えば、本実施形態においては1分毎)で求め、求めた消費電力の電力量パターンを、後述する電力制御推定パターンの一部とし、記憶部236に対して書き込んで記憶させる。
電力管理計画作成部233は、この予測余剰電力を順次積算し、予測積算余剰電力を算出する。この予測積算余剰電力は、本実施形態において、単位時間毎の蓄電池103の蓄電電力量(予測発電電力量と予測需要電力量との差分が蓄電池103に対して充電される電力量)を示している。
電力管理計画作成部233は、需要家施設識別情報に対応させて、予測余剰電力及び予測積算余剰電力の各々のパターンが記憶されているアドレスである予測余剰電力アドレス、予測積算余剰電力アドレスそれぞれを記憶部236の電力管理計画テーブルに書き込んで記憶させる。
そして、電力管理計画補正部235は、この内部供給デマンド電力を最低の積算余剰電力値が0となった需要家施設10(余剰需要家)に対して振り分ける。
ここで、この余剰積算予測のパターンは、蓄電池103に蓄電されている蓄電池残容量を示している。
このため、電力管理計画補正部235は、図6に示した需要家施設自身の需要予測に基づいた補正を行った後、電力管理地域1内の他の需要家施設に提供する電力の電力量である需要デマンド電力量に対応する補正を行う。
ステップS1:
発電電力推定部232は、電力管理計画を立てる対象の日の天気、需要家施設10の各々の同様の天気や気温の日における過去の発電電力の実績から、対象の日の予測発電電力のパターンを生成する。そして、発電電力推定部232は、生成した予測発電電力のパターンを記憶部236の所定の領域に書き込んで記憶させ、この所定の領域のアドレスである予測発電電力アドレスを、各需要家施設10の需要家施設識別情報に対応させて、記憶部236における電力管理計画テーブルに書き込んで記憶させる。電力管理計画における消費電力の推定は、天気や気温に基づいて行う他に、単純に直近の日(過去の日)における実績や過去の同一の曜日毎における実績の消費電力を用いて行うこともできる。これらの消費電力の推定については、需要家施設10毎にそれぞれ選択して用いることもできる。
消費電力推定部231は、電力管理計画を立てる対象の日の天気、需要家施設10の各々の同様の天気や気温の日における過去の需要電力の実績から、対象の日の予測発需要力のパターンを生成する。そして、消費電力推定部231は、生成した予測需要電力のパターンを記憶部236の所定の領域に書き込んで記憶させ、この所定の領域のアドレスである予測需要電力アドレスを、各需要家施設10の需要家施設識別情報に対応させて、記憶部236における電力管理計画テーブルに書き込んで記憶させる。
電力管理計画作成部233は、記憶部236における電力管理計画テーブルから順番に(例えば、電力管理計画テーブルに記載された順番に)、各需要家施設識別情報に対応して、予測発電電力アドレス及び予測需要電力アドレスの各々を読み出す。そして、電力管理計画作成部233は、予測発電電力アドレスに対応した予測発電電力のパターンと、予測需要電力アドレスに対応した予測需要電力のパターンとを記憶部236から読み出す。
電力管理計画作成部233は、単位時間毎に、予測発電電力のパターンの電力量から予測需要電力のパターンの電力量を減算し、予測余剰電力のパターンを生成する。電力管理計画作成部233は、電力管理計画テーブルに記載されている全ての需要家施設識別情報に対応する需要家施設10の予測余剰電力のパターンを生成する。
ここで、余剰電力のパターンがプラスの場合、予測発電電力が予測需要電力より多い。一方、余剰電力のパターンがマイナスの場合、予測発電電力が予測需要電力より少ない。ここで、予測余剰電力がプラスの場合には蓄電池103にこの余剰電力が充電される。予測余剰電力がマイナスの場合には蓄電池103からこの余剰電力が放電される。
電力管理計画作成部233は、記憶部236における電力管理計画テーブルから順番に、各需要家施設識別情報に対応して、予測余剰電力アドレスを読み出す。そして、電力管理計画作成部233は、予測余剰電力アドレスに対応した予測余剰電力のパターンを記憶部236から読み出す。
電力管理計画作成部233は、読み出した予測余剰電力のパターンにおける単位時間毎の電力量積算し、各単位時間の蓄電池103の残電力容量を示す予測積算余剰電力のパターンを作成する。
図5に示されるように、予測発電電力、予測需要電力、予測余剰電力及び予測積算余剰電力の各々の電力量のパターンが生成される。
電力管理計画作成部233は、午前6時以前の時点における蓄電池103の前日からの残電力容量、例えば図10に示すように、残電力容量0Whを目標充電電力とする。
電力管理計画補正部235は、電力管理計画作成部233が作成した電力管理計画の補正を行う。詳細は後述するが、予測積算余剰電力の最低値を検出し、この最低値が負であった場合、その負の最低値に対応する正の電力量を、新たな目標充電電力とする。例えば、図5においては、午前8時に予測積算余剰電力が最低値となり、電力量として−706kWhとなっている。このため、706kWhを目標充電電力として、後述するように、夜間電力により充電しておくことで、午前8時における予測積算余剰電力を0とすることができる。
電力管理計画補正部235は、デマンド入力部234に対して、いずれかの需要家施設10から需要デマンド電力の要求があるか否かの判定を行う。
このとき、需要家施設10のいずれかが通常と異なり、余分な電力を必要とした場合、需要家施設10は、必要な電力量とその必要な時間帯とを需要デマンド電力のパターンとしてデマンド入力部234に対して送信する。
そして、電力管理計画補正部235は、デマンド入力部234からの返答が需要デマンド電力の要求があったことを示す場合、需要デマンド電力の要求が有りとし、処理をステップS8へ進める。一方、電力管理計画補正部235は、デマンド入力部234からの返答が需要デマンド電力の要求が無いことを示す場合、需要デマンド電力の要求が無しとし、処理をステップS12へ進める。
電力管理計画補正部235は、デマンド入力部234に対し、需要デマンド電力量のパターンを要求する。そして、デマンド入力部234は、要求に対応して需要デマンド電力量のパターンを電力管理計画補正部235に対して出力する。
次に、電力管理計画補正部235は、入力した需要デマンド電力量を各需要家施設10に対して、振り分ける処理を行う。振り分け方は、記憶部236に予め書き込んで記憶されている各需要家施設10と需要家施設10の蓄電池103の電力容量との蓄電池テーブルにより、電力容量の比に対応させて、需要デマンド電力量のパターンの電力量を調整し、調整結果を供給デマンド電力量として、需要デマンド要求を行った需要家施設10を除いた需要家施設10に対して振り分ける。
電力管理計画補正部235は、供給デマンド電力量が振り分けられた需要家施設10の予測需要電力アドレスを、この需要家施設10の需要家施設識別情報により、記憶部236の電力管理計画テーブルから読み出す。そして、電力管理計画補正部235は、この読み出した予測需要電力アドレスにより、記憶部236から予測需要電力のパターンを読み出す。
次に、電力管理計画補正部235は、読み出した予測需要電力のパターンの各時刻の単位時間の電力量に対し、供給デマンド電力量のパターンの対応する時刻の単位時間の電力量を加算し、供給デマンド電力量を含む新たな予測需要電力のパターンを作成する。
そして、電力管理計画補正部235は、読み出した予測発電電力のパターンの各時刻の単位時間の電力量から、新たに作成した予測需要電力のパターンの対応する時刻の単位時間の電力量を減算し、新たな予測余剰電力のパターンを作成する。
次に、電力管理計画補正部235は、新たに作成した予測需要電力のパターンにおいて、時系列に各時刻の時間単位の予測余剰電力の電力値を加算し、新たな予測積算余剰電力を算出する。
電力管理計画補正部235は、各需要家施設10における予測余剰電力に対応して自身補正して作成した電力管理計画の補正を行う。詳細は後述するが、予測積算余剰電力の最低値を検出し、この最低値が負であった場合、その負の最低値に対応する正の電力量を、新たな目標充電電力とする。例えば、図8においては、図7において午前8時30分に予測積算余剰電力の最低値が−4906Wh)となっていたものを、0と補正したものである。このため、5kWhを目標充電電力として、後述するように、夜間電力により充電しておくことで、午前8時30分における予測積算余剰電力を0とすることができる。
そして、電力管理計画補正部235は、余剰需要電力、予測余剰電力及び予測積算余剰電力の各々のパターンを書き込んだアドレスを、それぞれ余剰需要電力アドレス、予測余剰電力アドレス及び予測積算余剰電力アドレスとして、記憶部236の電力管理計画テーブルに対して、需要家施設10の需要家施設識別情報に対応させて書き込んで記憶させる。
電力管理計画補正部235は、需要家施設10の需要家識別情報に対応して、順次記憶部236の電力管理計画テーブルから予測発電電力アドレス、余剰需要電力アドレス、予測余剰電力アドレス及び予測積算余剰電力アドレスを読み出す。
電力管理計画補正部235は、読み出した予測発電電力アドレス、余剰需要電力アドレス、予測余剰電力アドレス及び予測積算余剰電力アドレスにより、予測発電電力、余剰需要電力、予測余剰電力及び予測積算余剰電力の各々を記憶部236から読み出す。
そして、電力管理計画補正部235は、需要家施設10に対応する電力管理計画として、読み出す毎に順次、予測発電電力、余剰需要電力、予測余剰電力及び予測積算余剰電力の各々のパターンを、電力管理地域1内の需要家施設10の各々に対して出力する。
ステップS21:
電力管理計画補正部235は、記憶部236の電力管理計画テーブルから、需要家施設10の需要家施設識別情報に対応して、予測積算余剰電力アドレスを順次読み出す。
そして、電力管理計画補正部235は、読み出した予測積算余剰電力アドレスにより、対応する需要家施設10の予測積算余剰電力のパターンを記憶部236から読み出す。
電力管理計画補正部235は、読み出した予測積算余剰電力のパターンにおける電力量の最低値を検出する。
次に、電力管理計画補正部235は、検出された予測積算余剰電力のパターンにおける最低値の電力量が0未満か否かの判定を行う。
このとき、電力管理計画補正部235は、検出された予測積算余剰電力のパターンにおける最低値の電力量が0未満である場合、処理をステップS23へ進める。一方、電力管理計画補正部235は、検出された予測積算余剰電力のパターンにおける最低値の電力量が0未満でない場合、処理をステップS7(図10)へ進める。例えば、図6において午前8時の−706Whが最低値であり、電力管理計画補正部235は、最低値が0未満であるため、処理をステップS23へ進める。
電力管理計画補正部235は、予測積算余剰電力の目標充電電力に対して、最低値の電力量の絶対値を加算し、予測積算余剰電力のパターンを補正する。これにより、最低値の電力量を0とすることができ、系統電源から予測積算余剰電力における負の電力量を買電する必要がなくなる。例えば、図6において、−706Whの絶対値である706Whを充電目標電力に対して加算することにより、午前8時における予測積算余剰電力の電力量を0とすることができる。
電力管理計画補正部235は、午前6時以降の予測積算余剰電力のパターンにおいて、電力量の最大値を検出する。
電力管理計画補正部235は、検出した電力量の最大値が、蓄電池103の最大の最大蓄電容量(例えば、SOC80%)以下か否かの判定を行う。
このとき、電力管理計画補正部235は、予測積算余剰電力のパターンにおいて検出した電力量の最大値が、蓄電池103の最大蓄電容量以下の場合、処理をステップS7(図10)へ進める。一方、電力管理計画補正部235は、検出した電力量の最大値が、蓄電池103の最大蓄電容量を超える場合、処理をステップS26へ進める。
電力管理計画補正部235は、電力管理計画補正部235は、検出した電力量の最大値が、蓄電池103の最大蓄電容量を超える場合、最大蓄電容量を超えた蓄電ができないため、目標充電電力を最大蓄電容量に再設定し、新たな予測積算余剰電力のパターンを作成する。
そして、電力管理計画補正部235は、新たな予測積算余剰電力のパターンとなるように予測余剰電力のパターンを修正する。
電力管理計画補正部235は、修正前の予測余剰電力におけるパターンの各時刻の単位時間の電力量から、修正後の予測余剰電力におけるパターンの対応する時刻の単位時間の電力量を減算し、個別需要デマンド電力量のパターンを作成する。
そして、電力管理計画補正部235は、処理をステップS7(図10)へ進める。
ステップS31:
電力管理計画補正部235は、記憶部236の電力管理計画テーブルから、需要家施設10の需要家施設識別情報に対応して、予測積算余剰電力アドレスを順次読み出す。
そして、電力管理計画補正部235は、読み出した予測積算余剰電力アドレスにより、対応する需要家施設10の予測積算余剰電力のパターンを記憶部236から読み出す。
電力管理計画補正部235は、読み出した予測積算余剰電力のパターンにおける電力量の最低値を検出する。
電力管理計画補正部235は、検出された予測積算余剰電力のパターンにおける最低値の電力量が0未満か否かの判定を行う。
このとき、電力管理計画補正部235は、検出された予測積算余剰電力のパターンにおける最低値の電力量が0未満である場合、処理をステップS33へ進める。一方、電力管理計画補正部235は、検出された予測積算余剰電力のパターンにおける最低値の電力量が0未満でない場合、処理をステップS7(図10)へ進める。例えば、図8において、目標充電電力を変更する前の予測積算余剰電力のパターンにおける電力量の最低値が午前8時30分であり、この最低値が−5300Wh(−5.3kWh)であった場合、電力管理計画補正部235は、最低値が0未満であるため、処理をステップS33へ進める。
電力管理計画補正部235は、予測積算余剰電力の目標充電電力に対して、最低値の電力量の絶対値を加算し、予測積算余剰電力のパターンを補正する。これにより、最低値の電力量を0とすることができ、系統電源から予測積算余剰電力における負の電力量を買電する必要がなくなる。例えば、図8において、−5300Whの絶対値である5300Wh(5.3kWh)を充電目標電力に対して加算することにより、午前8時における予測積算余剰電力の電力量を0とすることができる。
電力管理計画補正部235は、午前6時以降の予測積算余剰電力のパターンにおいて、電力量の最大値を検出する。
電力管理計画補正部235は、検出した電力量の最大値が、蓄電池103の最大の最大蓄電容量以下か否かの判定を行う。
このとき、電力管理計画補正部235は、予測積算余剰電力のパターンにおいて検出した電力量の最大値が、蓄電池103の最大蓄電容量以下の場合、処理をステップS7(図10)へ進める。一方、電力管理計画補正部235は、検出した電力量の最大値が、蓄電池103の最大蓄電容量を超える場合、処理をステップS36へ進める。
電力管理計画補正部235は、電力管理計画補正部235は、検出した電力量の最大値が、蓄電池103の最大蓄電容量を超える場合、最大蓄電容量を超えた蓄電ができないため、目標充電電力を最大蓄電容量に再設定し、新たな予測積算余剰電力のパターンを作成する。
電力管理計画補正部235は、新たな予測積算余剰電力のパターンとなるように、目標充電電力を最大蓄電容量とした予測余剰電力のパターンを修正する。
電力管理計画補正部235は、修正前の予測余剰電力におけるパターンの各時刻の単位時間の電力量から、修正後の予測余剰電力におけるパターンの対応する時刻の単位時間の電力量を減算し、差分を非供給電力容量とし、この非供給電力容量を新たに個別需要デマンド電力量のパターンとする。
電力管理計画が実行する前日までに、電力管理地域1内の需要化施設10以外、すなわち電力管理装置200の電力管理下にない外部の需要家施設から需要デマンド電力量が入力された場合、本実施形態の電力管理装置200において以下の処理が行われる。
電力管理計画補正部235は、記憶部236における電力管理テーブルから、予測積算余剰電力アドレスを順次読み出す。そして、電力管理計画補正部235は、この予測積算余剰電力アドレスにより記憶部236から順次読み出し、目標充電電力が最大蓄電容量未満の需要家施設10を抽出する。
本実施形態によれば、電力管理地域1外の他の需要家施設に対しても、電力管理地域1内の需要家施設10と同様に、供給する需要デマンド電力量を需要が開始される前に蓄電池103に対して充電しておくため、太陽電池101が発電することができない時間帯においても、他の需要家施設10に対して余剰電力を供給することが可能となる。
本実施形態によれば、他の需要家施設10に対して供給する余剰電力(供給デマンド電力量)を、自身の予測需要電力と合成(予測需要電力のパターンにおける各時刻の単位時間に供給デマンド電力量を加算)することで、蓄電池103に充電する電力を求めているため、系統電源からの買電に対して無駄が無く、適切な電力量を蓄電池103に対して充電させることができる。
「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
2…商用電源
3…配電線網
10…需要家施設
20…共通蓄電装置
101…太陽電池
102…パワーコンディショナ
103…蓄電池
104…インバータ
105…電力経路切替部
106…負荷
107…施設別制御部
108…電力量推定部
200…電力管理装置
201…ネットワークI/F部
202…電力管理部
203…電力管理計画作成部
221…総電力算出部
222…分配電力決定部
223…分配制御部
224…インバータ効率特性記憶部
231…消費電力推定部
232…発電電力推定部
233…電力管理計画作成部
234…デマンド入力部
235…電力管理計画補正部
236…記憶部
Claims (8)
- 電力管理地域において、電気設備の1つとして蓄電池及び発電装置を備える第1需要家施設を含む複数の需要家施設を共通の電源に接続し、余剰電力を前記需要家施設間において融通し合う電力管理システムであり、
前記第1需要家施設における対象処理日における単位時間毎の需要電力を予測し、他の需要家施設に対して対象処理日における単位時間毎に供給する電力である供給デマンド電力を加算して予測需要電力として出力する消費電力推定部と、
前記第1需要家施設における前記対象処理日における前記単位時間毎の前記発電電力を予測して予測発電電力として出力する発電電力推定部と、
前記予測発電電力及び前記予測需要電力の各々の前記単位時間毎の差分を求め、この差分を予測余剰電力とし、予測余剰電力を積算した予測積算余剰電力を計算し、電力管理計画を生成する電力管理計画作成部と、
前記予測積算余剰電力が最低値を示す前記単位時間を求め、前記最低値が放電終止蓄電池容量となるように系統電源からの蓄電池に対する蓄電電力量を求め、前記予測余剰電力を変更する電力管理計画補正部と、
を備えることを特徴とする電力管理システム。 - 電力管理計画補正部が、
前記蓄電電力量を所定時間内の単位時間毎に充電する需要デマンド電力量を求め、当該需要電力量により前記予測積算余剰電力量を補正する
ことを特徴とする
請求項1に記載の電力管理システム。 - 前記電力管理計画補正部が、
前記蓄電電力量を前記系統電源から前記蓄電池に充電するために必要な蓄電時間を算出し、充電を開始する時刻に対して、この蓄電時間を加算して充電完了時刻を算出する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力管理システム。 - 前記電力管理計画補正部が、
前記他の需要家施設に対してデマンド供給を行う時間までに、前記蓄電池に蓄電される前記蓄電電力量を算出し、当該蓄電電力量が前記デマンド供給電力を満足するか印加の判定を行うことができるか否かの判定を行う
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力管理システム。 - 前記他の需要家施設が前記電力管理地域内の需要家施設と、前記電力管理地域外の需要家施設とを含む
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電力管理システム。 - 前記電力管理計画補正部が、
前記電力管理地域外の需要家施設からの前記供給デマンド電力の供給依頼に対し、供給可能な供給電力量を求めて出力する
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電力管理システム。 - 電力管理地域において、系統電源に接続され、電気設備の1つとして蓄電池及び発電装置を備える第1需要家施設を含む複数の需要家施設を共通の電源に接続し、余剰電力を前記需要家施設間において融通し合う電力管理方法であり、
消費電力推定部が、前記第1需要家施設における対象処理日における単位時間毎の前記需要電力を予測し、他の需要家施設に対して対象処理日における単位時間毎に供給する電力である供給デマンド電力を加算して予測需要電力として出力する需要電力推定過程と、
発電電力推定部が、前記第1需要家施設における前記対象処理日における前記単位時間毎の前記発電電力を予測して予測発電電力として出力する発電電力推定過程と、
電力管理計画作成部が、前記予測発電電力及び前記予測需要電力の各々の前記単位時間毎の差分を求め、この差分を予測余剰電力とし、予測余剰電力を積算した予測積算余剰電力を計算し、電力管理計画を生成する電力管理計画生成過程と、
電力管理計画補正部が、前記予測積算余剰電力が最低値を示す前記単位時間を求め、前記最低値が放電終止蓄電池容量となるように系統電源からの蓄電池に対する蓄電電力量を求め、前記予測余剰電力を変更する電力管理計画補正過程と、
を備えることを特徴とする電力管理方法。 - 電力管理地域において、系統電源に接続され、電気設備の1つとして蓄電池及び発電装置を備える第1需要家施設を含む複数の需要家施設を共通の電源に接続し、余剰電力を前記需要家施設間において融通し合う電力管理システムの動作をコンピュータに実行させるプログラムであり、
コンピュータを、
前記第1需要家施設における対象処理日における単位時間毎の前記需要電力を予測し、他の需要家施設に対して対象処理日における単位時間毎に供給する電力である供給デマンド電力を加算して予測需要電力として出力する需要電力推定手段、
前記第1需要家施設における前記対象処理日における前記単位時間毎の前記発電電力を予測して予測発電電力として出力する発電電力推定手段、
前記予測発電電力及び前記予測需要電力の各々の前記単位時間毎の差分を求め、この差分を予測余剰電力とし、予測余剰電力を積算した予測積算余剰電力を計算し、電力管理計画を生成する電力管理計画生成手段、
前記予測積算余剰電力が最低値を示す前記単位時間を求め、前記最低値が放電終止蓄電池容量となるように系統電源からの蓄電池に対する蓄電電力量を求め、前記予測余剰電力を変更する電力管理計画補正手段、
として機能させるためのプログラム。
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