JP6549896B2 - 電力需要調整装置、電力需要調整方法及び電力需要調整プログラム - Google Patents

電力需要調整装置、電力需要調整方法及び電力需要調整プログラム Download PDF

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Description

本発明は、電力需要調整装置、電力需要調整方法及び電力需要調整プログラムに関する。
低炭素社会の実現やエネルギーの効率的な利用に向け、今後太陽光発電(PV:Photovoltaics)や蓄電池などのエネルギー機器を活用する需要家が増加していくことが想定される。需要家の蓄電池充放電が特定の時間帯に集中すると、その時間帯の電力需要が増大し、電力系統の負荷率が低下するおそれがある。電力系統の負荷率が低下した場合、電力系統の運用効率が低下してしまう。
そこで、需要家による蓄電池充放電の影響を緩和するために、複数の需要家(以下、「需要家群」という場合がある。)をコミュニティ化し、コミュニティの運用者と需要家の情報連系を用いて、コミュニティ全体の電力需要を調整する技術の開発が望まれる。なお、需要家とは、住宅、企業、ビルディング、工場等のように電力系統に接続される単位であり、該住宅、企業、ビルディング、工場等を管理する、電力会社と電力の需給契約を結んでいる個人、法人、団体等でもある。
コミュニティ全体の電力需要を調整する技術の一つとして、デマンドレスポンス(DR:Demand Response)の活用が考えられる。DRとは、経済的なメリットを提供することにより需要を調整する手法である。
従来、DRとして時間帯別の料金を用いる方法と負荷削減などへのインセンティブを用いる方法が提案されている。インセンティブを用いる方法としては、例えば、需要家の蓄電池充放電にインセンティブやペナルティなどを与え、そのインセンティブやペナルティなどを契機として需要家に蓄電池充放電を行わせることで、需要家の蓄電池充放電を制御することが考えられる。
また、DRの技術としては、需要逼迫時に気温によってインセンティブを決定する従来技術がある。また、一日の充電量及び放電量を事前に得られる条件下で、各蓄電池に充電するための時間帯毎の総充電電力曲線を決定し、その曲線と鏡像関係にある曲線にしたがって電気料金を決定する従来技術がある。
特開2015−014935号公報 特開2015−014876号公報
スマートグリッド実現に向けた電力系統技術調査専門委員会:「スマートグリッドを支える電力システム技術」,電気学会,2014
しかしながら、従来技術のようにDRを用いて需要家の蓄電池充放電を制御するとしても、インセンティブやペナルティの与え方によっては、蓄電池充放電の制御を適切に行うことが困難である。例えば、電気料金を調整することで蓄電池充放電を制御する場合、電気料金は蓄電池充放電に対して間接的であり、電気料金の調整により蓄電池充放電がどのように変化するのかを事前に知ることができないため、効果的に蓄電池充放電を制御する電気料金を決定することは困難であることが考えられる。これは、気温によってインセンティブを決定する従来技術や各蓄電池に充電するための時間帯毎の総充電電力曲線から電気料金を決める従来技術のいずれを用いても同様である。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、効果的に蓄電池の充放電を制御する電力需要調整装置、電力需要調整方法及び電力需要調整プログラムを提供することを目的とする。
本願の開示する電力需要調整装置、電力需要調整方法及び電力需要調整プログラムは、一つの態様において、負荷率算出部は、蓄電池の充放電に対するインセンティブの情報を含むデマンドレスポンス情報を用いない状態での、予め決められた複数の需要家が属するコミュニティにおける第1の翌日の電力需要予測を取得し、前記第1の翌日の電力需要予測及び前記コミュニティにおける翌日の蓄電池の充放電計画を基に第2の翌日の電力需要予測を求め、求めた前記第2の翌日の電力需要予測から前記コミュニティの翌日の負荷率を算出する処理を行う。情報作成部は、前記負荷率算出部により求められた最新の第2の翌日の電力需要予測を基に前記デマンドレスポンス情報を作成する。計画取得部は、前記情報作成部により作成された最新の前記デマンドレスポンス情報を基に作成された前記翌日の蓄電池の充放電計画を取得し前記負荷率算出部へ送信する。通知部は、前記負荷率算出部が前記処理を所定回数繰り返した後に、前記処理毎に前記情報作成部が作成した前記デマンドレスポンス情報の中からデマンドレスポンス情報を抽出し各前記需要家に通知する。
本願の開示する電力需要調整装置、電力需要調整方法及び電力需要調整プログラムの一つの態様によれば、効果的に蓄電池の充放電を制御することができるという効果を奏する。
図1は、コミュニティの概略図である。 図2は、実施例1に係る電力需要調整装置及び需要家端末のブロック図である。 図3は、翌日の実電力需要予測の一例を表す図である。 図4Aは、電力需要が最大値となる区分におけるインセンティブ及びペナルティを示す図である。 図4Bは、電力需要が最小値となる区分におけるインセンティブ及びペナルティを示す図である。 図5は、実施例1に係る電力需要調整装置によるDR情報作成処理のフローチャートである。 図6は、実施例2に係る電力需要調整装置及び需要家端末のブロック図である。 図7は、実施例2におけるコミュニティ全体の仮想的な充放電計画作成の概要を表す図である。 図8は、実施例2に係る電力需要調整装置による翌日のDR情報作成処理のフローチャートである。
以下に、本願の開示する電力需要調整装置、電力需要調整方法及び電力需要調整プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例により本願の開示する電力需要調整装置、電力需要調整方法及び電力需要調整プログラムが限定されるものではない。
図1は、コミュニティの概略図である。まず、図1を参照して、需要家2をグループ化したコミュニティ200、そのコミュニティ200への電力供給及びコミュニティ200に属する各需要家2の管理について説明する。
上位系3は、発電所を有する電力会社や電気の小売業者といった電気事業者である。上位系3は、配電線4を用いて電力を各需要家2に送る。
需要家2には様々な種類があり、例えば、一戸建ての住宅、住居や商業施設などを有するビル及び工場などがある。本実施例では、主に、一戸建ての住宅や住居を有するビルなどを需要家2の例として説明する。
各需要家2は、配電線4により上位系3と接続されている。そして、各需要家2は、配電線4を用いて上位系3から送られてきた電力を使用する。
そして、各需要家2は、本実施例では、複数の需要家2をまとめた需要家群を1つのコミュニティ200とする。コミュニティ200に属する需要家2の選択方法には特に制限はない。例えば、コミュニティ200に属する需要家2としては、電力供給元の上位系3が同じであれば、地理的に近い需要家2をまとめてもよいし、地理的な関係とは関係なく所定の条件を満たす需要家2をまとめてもよい。
コミュニティ運用者1は、各需要家2の電力需要を管理する管理会社などである。コミュニティ運用者1は、電気の小売業者などの電気事業者が運営してもよい。コミュニティ運用者1は、コミュニティ200に属する各需要家2の電気料金の決定や電力需要に関する情報の提供などを行う。
ここで、コミュニティ200における電力需要、特に時間毎の電力需要は、各需要家2におけるそれぞれの電気の使われ方によって変動する。コミュニティ200の電力需要は、上位系3からコミュニティ200へ供給される電気の量が一日を通して一定に近ければ負荷率が高くなる。これに対して、上位系3からコミュニティ200へ供給される電気の量の変動が一日を通してバラつきが大きい場合、負荷率が低くなる。負荷率が低い場合、上位系3からの電力供給が変動するため、上位系3としては電力供給の効率が悪くなる。また、負荷率が低い場合、需要家2は、ピーク時に電力供給を上位系3から多く受けていることが考えられ、電気代が高くなるおそれがある。そのため、コミュニティ200の電力需要の負荷率を向上させることが好ましい。
図2は、実施例1に係る電力需要調整装置及び需要家端末のブロック図である。電力需要調整装置10は、例えば、コミュニティ運用者1が有する電力需要調整用のサーバである。需要家端末20は、需要家2が有する情報処理端末である。
電力需要調整装置10は、負荷率算出部11、DR情報作成部12、通信制御部13及びDR情報抽出部14を有する。
電力需要調整装置10は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ及びハードディスクなどの記録媒体(不図示)を有している。そして、記録媒体には、負荷率算出部11、DR情報作成部12、通信制御部13及びDR情報抽出部14の機能を実現させるためのプログラムを含む各種プログラムが格納されている。CPUは、記録媒体に格納された各種プログラムを読み出して、メモリ上に展開し実行することで、負荷率算出部11、DR情報作成部12、通信制御部13及びDR情報抽出部14の機能を実現する。
負荷率算出部11は、コミュニティ200における電力需要の統計情報を有する。また、負荷率算出部11は、コミュニティ200におけるPV出力の統計情報を有する。
負荷率算出部11は、コミュニティ200における電力需要の統計情報、翌日の天気及び翌日の曜日などから、翌日のコミュニティ200における電力需要の予測値を算出する。また、負荷率算出部11は、コミュニティ200におけるPV出力の統計情報及び翌日の天気などから、翌日のコミュニティ200におけるPV出力予測値を算出する。
ここで、本実施例では、負荷率算出部11は、1時間毎、すなわち、1日を24区分に分けた各区分でのコミュニティ200における電力需要の予測値及びPV出力予測値を1日の電力需要の予測値及びPV出力予測値として算出する。ただし、この区分はより細かくすることもでき、又より粗くすることもできる。1日を分割する区分が細かいほど精度の高い電力需要の予測値を算出することができる。
次に、負荷率算出部11は、区分毎に電力需要の予測値からPV出力予測値を減算し、コミュニティ200による上位系3から供給される電力の需要の予測を求める。以下では、コミュニティ200による上位系3から供給される電力の需要の予測を「実電力需要予測」という。特に、コミュニティ200の電力需要の予測値及びPV出力予測値から最初に負荷率算出部11により算出された実電力需要予測を、「初期実電力需要予測」という。実電力需要予測も、本実施例では、1日を24区分に分けた場合の各区分での上位系3から送られる電力のコミュニティ200における需要として表される。負荷率算出部11は、算出した初期実電力需要予測をDR情報作成部12へ出力する。
その後、負荷率算出部11は、初期実電力需要予測の平均値を算出する。また、負荷率算出部11は、初期実電力需要予測の最大値を特定する。そして、負荷率算出部11は、初期実電力需要予測の平均値を初期実電力需要予測の最大値で除算し、コミュニティ200の翌日の負荷率予測値を算出する。以下では、この最初に算出された負荷率予測値を、「初期負荷率予測値」という。
その後、負荷率算出部11は、DR情報を用いて計画された各需要家2の翌日の蓄電池22の充放電計画の入力を通信制御部13から受ける。そして、負荷率算出部11は、取得した各需要家2の翌日の蓄電池22の充放電計画の値を区分毎に全て加算して、コミュニティ200全体の蓄電池充放電計画を算出する。以下では、翌日のコミュニティ200全体の蓄電池22の充放電計画を、単に「翌日の蓄電池充放電計画」という。
次に、負荷率算出部11は、算出した翌日の蓄電池充放電計画及び初期実電力需要予測から、蓄電池22の充放電を加味した翌日の実電力需要予測を算出する。具体的には、負荷率算出部11は、区分毎に、蓄電池充放電計画が充電の場合、実電力需要予測の値にその値を加算し、蓄電池充放電計画が放電の場合、実電力需要予測の値からその値を減算することで、蓄電池22の充放電を加味した翌日の実電力需要予測を算出する。
その後、負荷率算出部11は、蓄電池22の充放電を加味した翌日の実電力需要予測の平均値及び最大値を求める。そして、負荷率算出部11は、蓄電池22の充放電を加味した翌日の実電力需要予測の平均値及び最大値を用いて、DR情報を提供した場合の負荷率予測値を算出する。
負荷率算出部11は、1サイクル前の実電力需要予測に基づくDR情報を提供した場合の各需要家2の翌日の蓄電池22の充放電計画を通信制御部13から取得することを繰り返す。そして、負荷率算出部11は、翌日の実電力需要予測及び負荷率予測値の算出、並びに、翌日の実電力需要予測の出力を所定回数繰り返す。翌日の実電力需要予測の算出において、負荷率算出部11は、初期実電力需要予測及び蓄電池22の充放電計画を用いる。以下では、これらの処理をまとめて「負荷率予測値算出処理」という。
ここで、負荷率算出部11は、負荷率予測値算出処理の繰り返し回数を増やすことで、負荷率予測値の確度を向上させることができる。ただし、繰り返し回数が一定以上を超えると、負荷率予測値の確度の向上は微増となる。そこで、繰り返し回数は、負荷率予測値の確度の上昇率及び処理負荷を考慮して決定されることが好ましい。本実施例では、統計的な検討を行い、30回以上繰り返しても負荷率予測値の確度の向上はわずかになったため、負荷率算出部11は、負荷率予測値算出処理を30回繰り返すものとした。
負荷率算出部11は、各サイクルで算出した負荷率予測値を記憶する。そして、負荷率算出部11は、負荷率予測値算出処理を所定回数繰り返した後、負荷率予測値算出処理を停止する。その後、負荷率算出部11は、記憶した負荷率予測値を全てDR情報抽出部14へ出力する。
DR情報作成部12は、翌日の実電力需要予測を負荷率算出部11から取得する。そして、DR情報作成部12は、負荷率を向上させるためのDR情報を作成する。
ここで、DR情報の作成について説明する。図3は、翌日の実電力需要予測の一例を表す図である。図3では、縦軸は電力需要を表し、横軸は時間を表す。ただし、図3では、滑らかな曲線として電力需要の変化を表しているが、実際のデータとしては、点線で区切られた区分毎に1つの電力需要の値を有する。図3は、一日の電力需要の変化を表す。図3に示すように、電力需要は、時間によって変動する。負荷率を下げるためには、電力需要の平均値と最大値との差を少なくするように電力需要を調整すればよい。
そこで、電力需要の平均値と最大値との差を少なくするようにするための方法の1つとして、電力需要の最大値を下げ、最小値を上げることが考えられる。すなわち、図3の実電力需要予測では、区分301における電力需要が最大であるので、区分301における電力需要を矢印311のように下げる。また、区分302における電力需要が最小であるので、区分302における電力需要を矢印321に示すように上げる。
ここで、需要家2が蓄電池22への充電を行うと、上位系3に対する電力需要は増加する。これに対して、需要家2が蓄電池22から放電を行うと、上位系3に対する電力需要は減少する。
このことから、上位系3に対する電力需要が最大値の場合に電力需要を下げるには、各需要家2に蓄電池22から放電させることが好ましい。そこで、電力需要が最大値となる区分においては、例えば、図4Aのようなインセンティブ及びペナルティが与えられる。図4Aは、電力需要が最大値となる区分におけるインセンティブ及びペナルティを示す図である。図4Aに示すように、上位系3に対する電力需要が最大値の区分では、充電に対してペナルティを与える。すなわち、上位系3に対する電力需要が最大値の区分では、蓄電池22の充電を行った場合、需要家2からコミュニティ運用者1へ料金を支払わせる。また、上位系3に対する電力需要が最大値の区分では、放電に対してインセンティブを与える。すなわち、上位系3に対する電力需要が最大値の区分では、蓄電池22から放電を行った場合、コミュニティ運用者1から需要家2へお金が支払われる。
これに対して、上位系3に対する電力需要が最小値の場合に電力需要を上げるには、各需要家2に蓄電池22へ充電させることが好ましい。そこで、電力需要が最小値となる区分においては、例えば、図4Bのようなインセンティブ及びペナルティが与えられる。図4Bは、電力需要が最小値となる区分におけるインセンティブ及びペナルティを示す図である。図4Bに示すように、上位系3に対する電力需要が最小値の区分では、充電に対してインセンティブを与える。すなわち、上位系3に対する電力需要が最小値の区分では、蓄電池22から充電を行った場合、コミュニティ運用者1から需要家2へお金が支払われる。また、上位系3に対する電力需要が最小値の区分では、放電に対してペナルティを与える。すなわち、上位系3に対する電力需要が最小値の区分では、蓄電池22の放電を行った場合、需要家2からコミュニティ運用者1へ料金を支払わせる。
以上のようなことから、例えば、インセンティブだけを用いるDR情報を作成し電力需要を制御する場合、DR情報作成部12は、次のようにDR情報を作成する。すなわち、DR情報作成部12は、実電力需要予測値における電力需要が最大値となる区分において放電インセンティブを与え、電力需要が最小値となる区分において充電インセンティブを与えるように、DR情報を作成する。例えば、DR情報作成部12は、放電インセンティブとして、電力需要が既定幅低下するようにインセンティブを与える。また、DR情報作成部12は、充電インセンティブとして、電力需要が既定幅上昇するようにインセンティブを与える。既定幅とは、例えば、放電又は充電を行うことで各需要家2が1円儲かるようにした場合に、変化する電力需要の幅である。
DR情報作成部12によりこのように作成されたDR情報を需要家2に提供することで、電力需要の最大値を下げ、最小値を上げる方向に、コミュニティ200の電力需要は制御される。これにより、コミュニティ200に対する上位系3の負荷率が向上する。
DR情報作成部12は、負荷率算出部11による負荷率予測値算出処理の繰り返しのサイクル毎にDR情報を作成する。そして、DR情報作成部12は、作成したDR情報を通信制御部13へ出力する。また、DR情報作成部12は、作成したDR情報を記憶していく。そして、DR情報作成部12は、負荷率算出部11による負荷率予測値算出処理が終了すると、記憶したDR情報をDR情報抽出部14へ出力する。
ここで、本実施例では、インセンティブのみを与える場合で説明したが、これに限らない。DR情報作成部12は、電力需要の最大値を下げ最小値を上げるDR情報であれば、ペナルティのみを与えるDR情報を作成してもよいし、インセンティブ及びペナルティの両方を与えるDR情報を作成してもよい。さらに、本実施例では、DR情報作成部12は、電力需要の最大値を下げ最小値を上げるDR情報を作成しているが、負荷率の向上を目的としたDR情報であれば他の情報でもよい。
DR情報抽出部14は、サイクル毎の負荷率の入力を負荷率算出部11から受ける。また、DR情報抽出部14は、サイクル毎のDR情報の入力をDR情報作成部12から受ける。次に、DR情報抽出部14は、サイクル毎の負荷率とDR情報とを対応させる。
次に、DR情報抽出部14は、最も負荷率が高いサイクルを特定する。そして、DR情報抽出部14は、最も負荷率が高いサイクルのDR情報を取得する。その後、DR情報抽出部14は、最も負荷率が高いサイクルのDR情報を翌日のDR情報として通信制御部13へ出力する。
ここで、負荷率算出部11は、例えば本実施例では、負荷率予測値算出処理を30回繰り返すが、最後に算出した負荷率が最も高い負荷率とは限らない。すなわち、途中で最も高い負荷率が算出されても、DR情報作成部12は、その場合の実電力需要予測を変化させるDR情報を作成して需要家2に提供してしまう。そのため、その後のサイクルでは負荷率が低下するおそれがあり、各サイクルのいずれの負荷率が最も高い負荷率となるかが分からない。そのため、DR情報抽出部14は上記処理を行って、最も負荷率が高い場合のDR情報を特定する。
通信制御部13は、サイクル毎にDR情報をDR情報作成部12から受ける。そして、通信制御部13は、取得したDR情報を各需要家端末20の充放電計画作成部21へ送信する。
その後、通信制御部13は、翌日の蓄電池22の充放電計画を各需要家2の充放電計画作成部21から取得する。そして、通信制御部13は、取得した各需要家2の翌日の蓄電池22の充放電計画を負荷率算出部11へ出力する。
さらに、所定回数のサイクル終了後、すなわち、本実施例では30回のサイクル実行後、通信制御部13は、翌日のDR情報の入力をDR情報抽出部14から受ける。そして、通信制御部13は、翌日のDR情報を各需要家端末20の充放電計画作成部21へ送信する。
需要家2は、需要家端末20、蓄電池22及び監視センサ23を有する。需要家端末20は、充放電計画作成部21を有する。
蓄電池22は、PV装置及び上位系3から供給される電力を蓄電する。そして、放電が指示されると、蓄電池22は、蓄えた電気を需要家2が使用する電気として放電する。
監視センサ23は、蓄電池22の状態を監視し、蓄電池22の蓄電量を計測する。そして、監視センサ23は、計測結果を充放電計画作成部21へ出力する。
需要家端末20は、例えばCPU、メモリ及びハードディスクを有するパーソナルコンピュータなどの情報処理装置である。充放電計画作成部21は、CPU及びメモリなどによって実現される。
充放電計画作成部21は、蓄電池22の容量の最小値、すなわち、蓄電量を減らすことのできる限界値を予め記憶している。この蓄電池22の容量の最小値は、需要家2毎に設定される。例えば、ある需要家2では、蓄電量が20%まで残っていればよいが、他の需要家2では、蓄電力が半分残っていなければならないなどである。また、充放電計画作成部21は、時間毎の電気料金を予め記憶する。また、充放電計画作成部21は、各時間帯における電気料金を記憶している。
充放電計画作成部21は、蓄電池22の蓄電量の入力を監視センサ23から受ける。また、充放電計画作成部21は、DR情報を電力需要調整装置10の通信制御部13から受信する。
そして、充放電計画作成部21は、例えば遺伝的アルゴリズムなどを用いて、電気料金、DR情報及び蓄電池22の容量の最小値から、1日を24分割した区分毎の蓄電池22の充電及び放電を翌日の充放電計画として求める。充放電計画作成部21による充放電計画の作成方法の概略は以下のような手法となる。充放電計画作成部21は、蓄電池22の容量の最小値を維持しつつ、インセンティブ及び電気料金を考慮して支払料金が安くなるように充電及び放電を計画する。すなわち、充放電計画作成部21は、充電実行時のインセンティブが大きく、料金が安い時間帯にフル充電を目指して充電の実行を計画し、放電実行時のインセンティブが大きく、料金が安い時間帯に蓄電池22の容量の最小値を限度として放電の実行を計画する。このような需要家の電気料金を低減する充放電計画手法として、例えば「電力中央研究所報告 R13022:「需要家機器による太陽光発電余剰電力有効利用手法の改良−当日補正機能の追加と検証−」,電力中央研究所,2014」に記載された技術が活用できる。
そして、充放電計画作成部21は、蓄電池22の翌日の充放電計画を通信制御部13へ送信する。
その後、充放電計画作成部21は、翌日のDR情報を電力需要調整装置10の通信制御部13から受信する。そして、充放電計画作成部21は、受信した翌日のDR情報を基に翌日の蓄電池22の充放電計画を作成する。そして、充放電計画作成部21は、翌日、作成した充放電計画にしたがって蓄電池22の充放電を管理する。ここで、本実施例では、翌日の蓄電池22の充放電の実際の管理も充放電計画作成部21に行わせたが、これに限らない。例えば、充放電計画作成部21は、受信した翌日のDR情報をモニタなどに表示させることで、需要家2に通知する。そして、需要家2が、通知されたDR情報を用いて、蓄電池22の充放電を制御してもよい。
次に、図5を参照して、本実施例に係る電力需要調整装置10によるDR情報作成処理の流れを説明する。図5は、実施例1に係る電力需要調整装置によるDR情報作成処理のフローチャートである。
負荷率算出部11は、コミュニティ200の翌日の電力需要及びPV出力の予測値を取得する(ステップS1)。
次に、負荷率算出部11は、コミュニティ200の翌日の電力需要及びPV出力の予測値から初期実電力需要予測を求める(ステップS2)。そして、負荷率算出部11は、初期実電力需要予測をDR情報作成部12へ出力する。
負荷率算出部11は、初期実電力需要予測又は翌日の実電力需要予測を用いて翌日の負荷率予測値を算出する(ステップS3)。また、負荷率算出部11は、実電力需要予測をDR情報作成部12へ出力する。
DR情報作成部12は、実電力需要予測の入力を負荷率算出部11から受ける。そして、DR情報作成部12は、取得した実電力需要予測を用いてDR情報を作成する(ステップS4)。
負荷率算出部11は、負荷率予測値算出処理を30サイクル実行したか否かを判定する(ステップS5)。負荷率予測値算出処理を30サイクル実行していない場合(ステップS5:否定)、通信制御部13は、DR情報作成部12から取得したDR情報を各需要家2の需要家端末20の充放電計画作成部21へ送信する(ステップS6)。
充放電計画作成部21は、DR情報を通信制御部13から受信する。そして、充放電計画作成部21は、電気料金、蓄電池22の容量の最小値及びDR情報から、蓄電池22の翌日の充放電計画を作成する(ステップS7)。
そして、各需要家2の需要家端末20における充放電計画作成部21は、蓄電池22の翌日の充放電計画を電力需要調整装置10の通信制御部13へ送信する(ステップS8)。
負荷率算出部11は、既にDR情報を提供した場合の蓄電池22の翌日の充放電計画を取得する。次に、負荷率算出部11は、コミュニティ200全体の翌日の蓄電池充放電計画を算出する。そして、負荷率算出部11は、翌日の蓄電池放充電計画及び初期実電力需要予測から翌日の実電力需要予測を求める(ステップS9)。その後、負荷率算出部11は、ステップS3へ戻る。
これに対して、負荷率予測値算出処理を30サイクル実行し終えた場合(ステップS5:肯定)、負荷率算出部11は、算出した負荷率予測値をDR情報抽出部14へ出力する。また、DR情報作成部12は、作成したDR情報をDR情報抽出部14へ出力する。DR情報抽出部14は、サイクル毎の負荷率予測値及びDR情報を取得する。そして、DR情報抽出部14は、最も負荷率が高くなるDR情報を抽出する(ステップS10)。
その後、DR情報抽出部14は、抽出したDR情報を翌日のDR情報として、通信制御部13を介して、各需要家端末20の充放電計画作成部21へ送信する(ステップS11)。
以上に説明したように、本実施例に係る電力需要調整装置は、DR情報を需要家に提供することで、需要家における蓄電池の充放電を制御し、上位系に対する電力需要の負荷率を向上させている。特に、本実施例に係る電力需要調整装置は、需要家の充放電計画値を取得しながら、充放電に対して直接インセンティブやペナルティを与えている。これにより、効果的に蓄電池の充放電を制御することができる。
また、本実施例に係る電力需要調整装置は、インセンティブとペナルティを1日における区間の何れかに充てているので、1日を通して全体的な蓄電池の充放電を制御することができ、効果的に蓄電池の充放電を制御することができる。
さらに、本実施例に係る電力需要調整装置は、1日のトータルのインセンティブがプラスマイナス0になるようにインセンティブ及びペナルティを与えているので、需要家の損失が偏らないようにすることができる。
図6は、実施例2に係る電力需要調整装置及び需要家端末のブロック図である。本実施例に係る電力需要調整装置10は、仮想的な需要家群を用いて仮想的な充放電計画を作成することが実施例1と異なる。以下の説明では、実施例1と同様の各部の機能については説明を省略する。
本実施例に係る電力需要調整装置10は、負荷率算出部11、DR情報作成部12、通信制御部13、DR情報抽出部14及び充放電計画作成部15を有する。
その後、負荷率算出部11は、翌日の電力需要及びPV出力の予測値から初期実電力需要予測を求める。そして、負荷率算出部11は、初期実電力需要予測をDR情報作成部12へ出力する。
その後、負荷率算出部11は、平均需要家、小需要家及び大需要家の仮想的な蓄電池22の翌日の充放電計画を充放電計画作成部15から受ける。
ここで、平均需要家、小需要家及び大需要家とは、需要家2をモデル化した仮想的な需要家群である代表需要家の種類を表す。平均需要家は、需要家2の中で平均的な電力需要を有する需要家2のモデルとなる需要家である。また、小需要家は、需要家2の中で他の需要家2と比べて小さい電力需要を有する需要家2のモデルとなる需要家である。また、大需要家は、需要家2の中で他の需要家2と比べて大きい電力需要を有する需要家2のモデルとなる需要家である。
例えば、平均需要家、小需要家及び大需要家のそれぞれの数は以下の方法で算出される。全国の電力需要統計データが公開されている。そこで、全国の電力需要統計データから標準偏差が求められる。そして、求めた標準偏差を用いることで、需要家を平均需要家、小需要家及び大需要家の3グループに分割した場合の、小需要家及び大需要家の各電力需要の平均需要家の電力需要からのずれ幅が求められる。
また、取得した初期実電力需要予測をコミュニティ200に属する全ての需要家2の数で除算して、初期実電力需要予測の平均が求まる。この初期実電力需要予測の平均が、平均需要家の実電力需要予測である。
また、平均需要家の実電力需要予測に対して、電力需要からのずれ幅を電力需要が増える方向に用いることで、大需要家の実電力需要予測が求まる。また、平均需要家の実電力需要予測に対して、電力需要からのずれ幅を電力需要が減る方向に用いることで、小需要家の実電力需要予測が求まる。
そして、このような実電力需要予測を有する平均需要家、小需要家及び大需要家は、統計データの中で正規分布にしたがい分布する。そこで、正規分布を用いて、コミュニティ200における平均需要家、小需要家及び大需要家のそれぞれが存在する割合が算出される。そして、コミュニティ200に属する需要家2の数に対して算出された割合を用いることで、コミュニティ200の内の平均需要家、小需要家及び大需要家のそれぞれの数が求められる。負荷率算出部11は、このように求められたコミュニティ200における平均需要家、小需要家及び大需要家の数を記憶している。
負荷率算出部11は、平均需要家、小需要家及び大需要家の仮想的な蓄電池22の翌日の充放電計画のそれぞれに、各グループのコミュニティ200における数を乗算して合計する。これにより、負荷率算出部11は、翌日のコミュニティ200全体の仮想的な蓄電池22の翌日の充放電計画を求める。コミュニティ200全体の仮想的な蓄電池22の翌日の充放電計画を、以下では「仮想的な翌日の蓄電池充放電計画」という。
そして、負荷率算出部11は、初期実電力需要予測に対して、仮想的な翌日の蓄電池充放電計画を用いることで、コミュニティ200全体の翌日の実電力需要予測を求める。
そして、負荷率算出部11は、求めた翌日の実電力需要予測をDR情報作成部12へ出力する。また、負荷率算出部11は、求めた翌日の実電力需要予測から負荷率を算出する。
負荷率算出部11は、上述した負荷率予測値算出処理を所定回数繰り返す。負荷率予測値算出処理を所定回数繰り返した後、負荷率算出部11は、算出した負荷率をDR情報抽出部14へ出力する。
DR情報作成部12は、翌日の実電力需要予測の入力を負荷率算出部11から受ける。そして、DR情報作成部12は、翌日の実電力需要予測からDR情報を作成する。その後、DR情報作成部12は、作成したDR情報を記憶するとともに充放電計画作成部15へ出力する。
さらに、DR情報作成部12は、負荷率算出部11による負荷率予測値算出処理が完了した場合、作成した全てのDR情報をDR情報抽出部14へ出力する。
充放電計画作成部15は、平均需要家、小需要家及び大需要家の充放電の統計情報を記憶している。また、充放電計画作成部15は、電気料金及び平均需要家、小需要家及び大需要家のそれぞれの蓄電池22の容量の最小値を記憶している。
充放電計画作成部15は、DR情報作成部12から翌日のDR情報の入力を受ける。そして、充放電計画作成部15は、記憶している統計情報に対して例えば遺伝的アルゴリズムなどを用いて、電気料金、DR情報及び蓄電池22の容量の最小値から、平均需要家、小需要家及び大需要家それぞれの蓄電池22の翌日の充放電計画を求める。
そして、充放電計画作成部15は、平均需要家、小需要家及び大需要家それぞれの蓄電池22の翌日の充放電計画を負荷率算出部11へ出力する。
DR情報抽出部14は、負荷率算出部11から取得した負荷率及びDR情報抽出部14から取得したDR情報を用いて翌日のDR情報を決定し、通信制御部13へ出力する。
通信制御部13は、DR情報抽出部14から取得した翌日のDR情報を各需要家端末20の充放電計画作成部21へ送信する。
充放電計画作成部21は、受信した翌日のDR情報を用いて蓄電池22の翌日の充放電計画を作成する。そして、充放電計画作成部21は、作成した充放電計画に基づき、翌日の蓄電池22の充電及び放電を制御する。
ここで、図7を参照して、本実施例に係る電力需要調整装置10によるコミュニティ200全体の仮想的な翌日の充放電計画の作成についてまとめて説明する。図7は、実施例2におけるコミュニティ全体の仮想的な充放電計画作成の概要を表す図である。
充放電計画作成部15は、処理工程401、処理工程402及び処理工程403で示すように、全国の電力需要統計データの標準偏差から求まる実電力需要411〜431をそれぞれ有する平均需要家、小需要家及び大需要家を想定した統計データを有する。このような仮想的な代表需要家を効力することで、充放電計画作成部15は、需要のバラつきを考慮した充放電計画を作成することができる。
充放電計画作成部15は、DR情報400をDR情報作成部12から取得する。そして、充放電計画作成部15は、電気料金、DR情報400及び統計データを用いて、平均需要家の仮想的な充放電計画412、小需要家の仮想的な充放電計画422及び大需要家の仮想的な充放電計画432を作成する。その後、充放電計画作成部15は、平均需要家の仮想的な充放電計画412、小需要家の仮想的な充放電計画422及び大需要家の仮想的な充放電計画432を負荷率算出部11へ出力する。
負荷率算出部11は、平均需要家の仮想的な充放電計画412、小需要家の仮想的な充放電計画422及び大需要家の仮想的な充放電計画432を充放電計画作成部15から取得する。そして、負荷率算出部11は、平均需要家の仮想的な充放電計画412に平均需要家の数を乗算し、平均需要家全体の充放電計画を求める。また、負荷率算出部11は、小需要家の仮想的な充放電計画422に小需要家の数を乗算し、小需要家全体の充放電計画を求める。また、負荷率算出部11は、大需要家の仮想的な充放電計画432に大需要家の数を乗算し、大需要家全体の充放電計画を求める。
そして、負荷率算出部11は、平均需要家、小需要家及び大需要家全体のそれぞれの翌日の電力需要予測を合計して、コミュニティ200全体の翌日の充放電計画404を求める。
次に、図8を参照して本実施例に係る電力需要調整装置10によるDR情報作成処理の流れについて説明する。図8は、実施例2に係る電力需要調整装置による翌日のDR情報作成処理のフローチャートである。
負荷率算出部11は、コミュニティ200の翌日の電力需要及びPV出力の予測値を取得する(ステップS101)。
次に、負荷率算出部11は、コミュニティ200の翌日の電力需要及びPV出力の予測値から初期実電力需要予測を求める(ステップS102)。そして、負荷率算出部11は、初期実電力需要予測をDR情報作成部12へ出力する。
負荷率算出部11は、初期実電力需要予測又は翌日の実電力需要予測を用いて翌日の負荷率予測値を算出する(ステップS103)。そして、負荷率算出部11は、実電力需要予測をDR情報作成部12へ出力する。
DR情報作成部12は、実電力需要予測の入力を負荷率算出部11から受ける。そして、DR情報作成部12は、取得した実電力需要予測を用いてDR情報を作成する(ステップS104)。
負荷率算出部11は、負荷率予測値算出処理を30サイクル実行したか否かを判定する(ステップS105)。負荷率予測値算出処理を30サイクル実行していない場合(ステップS105:否定)、通信制御部13は、DR情報作成部12から取得したDR情報を充放電計画作成部15へ送信する。
充放電計画作成部15は、DR情報を通信制御部13から受信する。そして、充放電計画作成部15は、電気料金、蓄電池22の容量の最小値及びDR情報から、平均需要家、小需要家及び大需要家の蓄電池22の仮想的な翌日の充放電計画を作成する(ステップS106)。そして、充放電計画作成部15は、平均需要家、小需要家及び大需要家の蓄電池22の仮想的な翌日の充放電計画を負荷率算出部11へ出力する。
負荷率算出部11は、平均需要家、小需要家及び大需要家の蓄電池22の仮想的な翌日の充放電計画を取得する。そして、負荷率算出部11は、コミュニティ200全体の翌日の蓄電池充放電計画を作成する(ステップS107)。
次に、負荷率算出部11は、初期実電力需要予測及び翌日の蓄電池充放電計画からコミュニティ200全体の翌日の実電力需要予測を求める(ステップS108)。その後、負荷率算出部11は、ステップS103へ戻る。
これに対して、負荷率予測値算出処理を30サイクル実行し終えた場合(ステップS105:肯定)、負荷率算出部11は、算出した負荷率予測値をDR情報抽出部14へ出力する。また、DR情報作成部12は、作成したDR情報をDR情報抽出部14へ出力する。DR情報抽出部14は、サイクル毎の負荷率予測値及びDR情報を取得する。そして、DR情報抽出部14は、最も負荷率が高くなるDR情報を抽出する(ステップS109)。
その後、DR情報抽出部14は、抽出したDR情報を翌日のDR情報として、通信制御部13を介して、各需要家端末20の充放電計画作成部21へ送信する(ステップS110)。
以上に説明したように、本実施例に係る電力需要調整装置は、DR情報を基に代表需要家毎の蓄電池の仮想的な充放電計画を作成し、その充放電計画を用いて翌日の実電力需要予測を求める。これにより、需要家から蓄電池の充放電計画を実際に取得しなくても、効果的なDR情報を作成することができる。
また、実際に全ての需要家に対して翌日をDR情報を送信し、そのDR情報を基に作成された充放電計画を取得することは、処理負荷が高くなるおそれがある。これに対して、本実施例に係る電力需要調整装置は、仮想的に充放電計画を作成することで、処理負荷の上昇を抑えることができる。
さらに、代表需要家として需要のバラつきを考慮して、複数種類の需要家群を用いることで、よりコミュニティの実情に沿った充放電計画を作成することができ、より効果的なDR情報を作成することができる。
ここで、本実施例では、バラつきを考慮するため3種類の需要家群を想定し、需要家群毎に充放電計画を作成した。ただし、この需要家群の種類は特に限定はなく、バラつきの考慮の要求が低い場合、1又は2種類の需要家群を想定してよく、またよりバラつきを正確に考慮する場合には、より多くの種類の需要家群を想定してもよい。
1 コミュニティ運用者
2 需要家
3 上位系
4 配電線
10 電力需要調整装置
11 負荷率算出部
12 DR情報作成部
13 通信制御部
14 DR情報抽出部
15 充放電計画作成部
20 需要家端末
21 充放電計画作成部
22 蓄電池
23 監視センサ
200 コミュニティ

Claims (8)

  1. 蓄電池の充放電に対するインセンティブの情報を含むデマンドレスポンス情報を用いない状態での、予め決められた複数の需要家が属するコミュニティにおける第1の翌日の電力需要予測を取得し、前記第1の翌日の電力需要予測及び前記コミュニティにおける翌日の蓄電池の充放電計画を基に第2の翌日の電力需要予測を求め、求めた前記第2の翌日の電力需要予測から前記コミュニティの翌日の負荷率を算出する処理を行う負荷率算出部と、
    前記負荷率算出部により求められた最新の第2の翌日の電力需要予測を基に前記デマンドレスポンス情報を作成する情報作成部と、
    前記情報作成部により作成された最新の前記デマンドレスポンス情報を基に作成された前記翌日の蓄電池の充放電計画を取得し前記負荷率算出部へ送信する取得部と、
    前記負荷率算出部が前記処理を所定回数繰り返した後に、前記処理毎に前記情報作成部が作成した前記デマンドレスポンス情報の中からデマンドレスポンス情報を抽出し各前記需要家に通知する通知部と
    を備えたことを特徴とする電力需要調整装置。
  2. 前記通知部は、前記負荷率算出部により算出された前記負荷率の中で最高の負荷率に対応する前記デマンドレスポンス情報を抽出することを特徴とする請求項1に記載の電力需要調整装置。
  3. 前記負荷率算出部は、1回目の処理では、前記第1の翌日の電力需要の推定値を基に、第2の翌日の電力需要予測を求め且つ前記負荷率を算出し、2回目以降の処理では、前記第1の翌日の電力需要の推定値に加えて、前記取得部が作成した前記翌日の蓄電池の充放電計画を基に第2の翌日の電力需要予測を求め且つ前記負荷率を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の電力需要調整装置。
  4. 前記取得部は、前記需要家毎の前記充放電計画を作成し、
    前記負荷率算出部は、前記翌日の電力需要及び各前記需要家の前記充放電計画を基に、前記第2の翌日の電力需要予測を求め且つ前記負荷率を算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の電力需要調整装置。
  5. 予め決められた1又は複数の仮想的な需要家群に関する仮想充放電計画を作成する仮想計画作成部をさらに備え、
    前記取得部は、前記仮想計画作成部から前記仮想充放電計画を取得して、取得した前記仮想充放電計画を前記充放電計画として前記負荷率算出部へ送信する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の電力需要調整装置。
  6. 前記取得部は、前記需要家の平均である平均需要家、前記平均需要家よりも需要が大きい大需要家及び前記平均需要家よりも需要が小さい小需要家の前記充放電計画を作成することを特徴とする請求項5に記載の電力需要調整装置。
  7. 蓄電池の充放電に対するインセンティブの情報を含むデマンドレスポンス情報を用いない状態での、予め決められた複数の需要家が属するコミュニティにおける第1電力需要予測を取得する取得ステップと、
    前記第1電力需要予測及び前記コミュニティにおける翌日の蓄電池の充放電計画を基に第2電力需要予測を求め、求めた前記第2電力需要予測から前記コミュニティの翌日の負荷率を算出する算出ステップと、
    前記算出ステップにより算出された前記負荷率を基に、前記デマンドレスポンス情報を作成する情報作成ステップと、
    前記情報作成ステップにより作成された前記デマンドレスポンス情報を基に作成された前記翌日の蓄電池の充放電計画を取得する計画取得ステップと、
    前記算出ステップ、前記情報作成ステップ及び前記計画取得ステップを所定回数繰り返す繰返ステップと、
    前記情報作成ステップにおいて作成された前記デマンドレスポンス情報の中からデマンドレスポンス情報を抽出し各前記需要家に通知する通知ステップと
    を備えたことを特徴とする電力需要調整方法。
  8. 蓄電池の充放電に対するインセンティブの情報を含むデマンドレスポンス情報を用いない状態での、予め決められた複数の需要家が属するコミュニティにおける第1電力需要予測を取得する取得工程と、
    前記第1電力需要予測及び前記コミュニティにおける翌日の蓄電池の充放電計画を基に第2電力需要予測を求め、求めた前記第2電力需要予測から前記コミュニティの翌日の負荷率を算出する算出工程と、
    前記算出工程により算出された前記負荷率を基に、前記デマンドレスポンス情報を作成する情報作成工程と、
    前記情報作成工程により作成された前記デマンドレスポンス情報を基に作成された前記翌日の蓄電池の充放電計画を取得する計画取得工程と、
    前記算出工程、前記情報作成工程及び前記計画取得工程を所定回数繰り返す繰返工程と、
    前記情報作成工程により作成された前記デマンドレスポンス情報の中からデマンドレスポンス情報を抽出し各前記需要家に通知する通知工程と
    をコンピュータに実行させることを特徴とする電力需要調整プログラム。
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