JP6096550B2 - 内服組成物 - Google Patents

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本発明は内服組成物に関する。より詳しくは、酸味料及び酢の酸カドが低減された内服組成物に関する。
酸味は、食品、医薬品、及び医薬部外品等の経口摂取又は口腔内利用可能な製品において、塩味、苦味、甘味等とともに味覚の形成に重要な要素であり、上記製品に酸味剤等を添加することにより付与される場合がある。
しかしながら、酸味剤及び酢は、つんとくる刺激や後味(以下、「酸カド」という)を有しており、内服組成物に酸味剤を添加した場合には、この酸カドが問題となっていた。
例えば、特許文献1〜3に記載のように、酸味や酸カドを抑えるために、食品等に還元水飴やスクラロース等の甘味料を添加する方法がある。しかし、別の味を付与することにより酸味や酸カドを抑えるため、食品等の味のバランスが崩れる恐れがあり、また、甘味料の甘味が付きすぎており、後味が悪く、満足できるものではなかった。
特開2004−89119号公報 特開平10−243776号公報 特開平10−215793号公報
本発明の課題は、酸味料及び酢の酸カドが低減された内服組成物、ならびに内服組成物の酸カドを低減させる方法を提供することにある。
本発明者らが検討を重ねた結果、酸味料又は酢に、特定の平均分子量を有する、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種を配合することにより、酸味料又は酢の酸カドが低減された組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
〔1〕 (A)コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種と、
(B)酸味料及び酢からなる群より選択される少なくとも1種
を含有し、
(A)成分の重量平均分子量が1000〜15000Daである、内服組成物、ならびに
〔2〕 内服組成物中に、(B)酸味料及び酢からなる群より選択される少なくとも1種と共に、(A)コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有させることを特徴とする、内服組成物の酸カドを低減させる方法
に関する。
本発明の内服組成物は、酸味料又は酢を含有しながらも、その酸カドが低減されているという優れた効果を奏する。さらに、酸味料又は酢の有するすっきりとした爽快な味を損なうことなく、組成物全体の味が整った優れた内服組成物が得られる。また甘味料を用いる場合には、少量の甘味料で良好な甘味を付与することが出来るため、低カロリー内服組成物としても優れた効果を奏する。
図1は、試験例2(クエン酸)の結果を示す図である。 図2は、試験例3(クエン酸)の結果を示す図である。 図3は、試験例5(リンゴ酸)の結果を示す図である。 図4は、試験例5(酒石酸)の結果を示す図である。
本発明の内服組成物は、(A)コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)酸味料及び酢からなる群より選択される少なくとも1種を含有し、(A)成分の重量平均分子量が1000〜15000Daであることを特徴とする。なお、本発明の「内服組成物」とは、内服可能な組成物であれば特に限定はない。詳しくは後述する。
<(A)成分>
本発明で用いられる、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種は、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩のいずれかを含むものであれば特に限定されないが、内服組成物に使用することが可能なものが好ましい。
コンドロイチン硫酸とは、コンドロイチンと同じくGalNAcとGlcUAとの縮合体から構成されるグリコサミノグリカンの一種であって、その構造の一部が硫酸基により置換されているものをいう。例えば、コンドロイチン硫酸は、コンドロイチン硫酸A(コンドロイチン4−硫酸)、コンドロイチン硫酸B(デルマタン硫酸)、コンドロイチン硫酸C(コンドロイチン6−硫酸)、コンドロイチン硫酸D、コンドロイチン硫酸E、コンドロイチン硫酸K等が挙げられる。なかでも、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸A、コンドロイチン硫酸C、コンドロイチン硫酸D、及びコンドロイチン硫酸Eが好ましく、コンドロイチン硫酸A、コンドロイチン硫酸C、コンドロイチン硫酸Dがより好ましい。
コンドロイチン及びコンドロイチン硫酸は、動物の軟骨(例えば、ウマ、ウシ、ブタ、ニワトリ、ウナギ、サメ、エイ、マス、コイ、タラ、サケ、イカ等の軟骨)又はコラーゲン等の天然物から抽出・精製して得られる精製品を使用することができ、サメ軟骨、サケ軟骨等から得られた精製品が例示される。また、精製して得られたものだけでなく、コンドロイチン又はコンドロイチン硫酸を含有する動物の軟骨を粉末化したものや合成品も使用することもできる。これらのなかでも、精製したコンドロイチン硫酸が安全性及び吸収性の面から好ましい。コンドロイチン及びコンドロイチン硫酸は、市販品を入手するか、又は公知の方法に従って製造することができる。
本発明における「(A)コンドロイチン及びコンドロイチン硫酸の塩」としては、コンドロイチン及びコンドロイチン硫酸の薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容される任意の塩であればよい。薬理学的又は生理学的に許容できる塩としては、例えば、有機酸塩、無機酸塩(例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩等)、有機塩基との塩(例えば、メチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、ピペラジン、ピロリジン、トリピリジン、ピコリン等の有機アミンとの塩等)、無機塩基との塩〔例えば、アンモニウム塩;アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)、アルミニウム等の金属との塩等〕等が例示できる。好ましくは、コンドロイチン硫酸のナトリウム塩である。
コンドロイチン及びコンドロイチン硫酸の塩は、公知の方法に従って合成したものを用いてもよく、市販品を用いてもよい。例えば、日本薬局方外医薬品規格2002に記載されているコンドロイチン硫酸ナトリウム、医薬品添加物規格2003に記載されているコンドロイチン硫酸ナトリウム、第8版食品添加物公定書に記載されているコンドロイチン硫酸ナトリウムが挙げられる。
コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩は、単独で又は2種以上任意に組み合わせて使用することができる。なかでも、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸A、コンドロイチン硫酸C、コンドロイチン硫酸D、コンドロイチン硫酸E、コンドロイチン硫酸K、及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種を用いることが好ましく、コンドロイチン硫酸Aナトリウム、コンドロイチン硫酸Cナトリウム、及びコンドロイチン硫酸Dナトリウムがより好ましい。(A)成分におけるコンドロイチン硫酸Aナトリウム、コンドロイチン硫酸Cナトリウム、及びコンドロイチン硫酸Dナトリウムの総含有量は、10重量(W/W)%以上が好ましく、20W/W%以上がより好ましく、50W/W%以上がさらに好ましい。
本発明で用いられる、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩は、重量平均分子量が1000〜15000Daであるが、好ましくは1500Da以上、より好ましくは2000Da以上、さらに好ましくは3000Da以上、さらに好ましくは5000Da以上であり、好ましくは15000Da以下である。また、好ましくは1500〜15000Da、より好ましくは2000〜15000Da、さらに好ましくは3000〜15000Da、さらに好ましくは5000〜15000Daである。通常、生体内に存在するコンドロイチン又はコンドロイチン硫酸は、重量平均分子量が30000〜50000Da程度であるので、本発明で用いられるコンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩は低分子量のものである。なお、本明細書において、(A)成分の重量平均分子量は、静的光散乱法により求められ、具体的には、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。また、(A)成分が複数の化合物からなる場合は、内服組成物に含まれる(A)成分全体の重量平均分子量が上記範囲内となることが好ましい。
前記分子量のコンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩を得る方法としては、従来公知の方法であれば特に限定なく採用することができる。例えば、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、又はこれらの塩をアルカリ液で分解し抽出するアルカリ処理法、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、又はこれらの塩から中性塩液で抽出する中性塩処理法、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、又はこれらの塩にプロテアーゼ、プロナーゼ等のタンパク質分解酵素を作用させて分解し抽出する酵素処理法、又はこれらを組み合わせた方法が挙げられる。これらのなかでも、低分子量のコンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩の回収率が高いという理由から、アルカリ処理法及び酵素処理法が好ましく、酵素処理法がより好ましい。また、低分子量の、コンドロイチン及びコンドロイチン硫酸の塩は、コンドロイチン及びコンドロイチン硫酸を予め低分子量化したものに塩を形成させてもよい。なお、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩が置換基を有する場合、低分子量化された際に、置換基の位置、その割合は実質的に変動しないものである。
なお、前記方法により得られる、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩を含有する処理液(抽出液)は、遠心分離、ろ過等によって不溶物の除去を行ってもよく、さらに必要に応じてろ過助剤を用いてもよい。また、不溶物の除去を行なった抽出物に対して2.5重量%程度の活性炭を用いた活性炭処理等を行うことにより、濁り成分の除去、脱臭、脱色、脱脂等を行うこともできる。さらに、スプレードライ(噴霧乾燥)、蒸発乾燥、凍結乾燥等の方法で一旦、固化・粉末化してもよい。
本発明の内服組成物における、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の含有量は、内服組成物が固形剤である場合には、1W/W%以上が好ましく、5W/W%以上がより好ましく、10W/W%以上がさらに好ましく、また、90W/W%以下が好ましい。また、1〜90W/W%が好ましく、5〜90W/W%がより好ましく、10〜90W/W%がさらに好ましい。また、内服組成物が液剤もしくは半固形剤である場合には、0.01W/W%以上が好ましく、0.1W/W%以上がより好ましく、1W/W%以上がさらに好ましく、また、20W/W%以下が好ましい。また、0.01〜20W/W%が好ましく、0.1〜20W/W%がより好ましく、1〜20W/W%がさらに好ましい。なお、「コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の含有量」とは、本発明の内服組成物に含有される(A)成分の含有量のことであり、(A)成分が複数ある場合には合計含有量を意味する。また、(A)成分はその抽出過程において後述する(B)成分、即ち、酸味料(例えば、クエン酸)を含有したものとして抽出される場合があるため、その場合には、(B)成分を除いた残余成分の含有量のことを意味する。
<(B)成分>
本発明で用いられる、酸味料及び酢からなる群より選択される少なくとも1種は、内服組成物に使用することが可能な酸味料及び酢であれば特に限定されない。
本発明における酸味料としては、具体例には、例えば、クエン酸、グルコン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、乳酸、酢酸、アジピン酸、コハク酸、リン酸、及びこれらの塩が挙げられる。なかでも、好ましくはクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、酢酸、アジピン酸、リン酸、グルコン酸である。
本発明におけるクエン酸及びその塩としては、例えば、第16改正日本薬局方に記載されている無水クエン酸、クエン酸水和物、クエン酸ナトリウム水和物、医薬品添加物規格2003に記載されているクエン酸カルシウム、第8版食品添加物公定書に記載されているクエン酸、クエン酸一カリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸カルシウム、クエン酸三ナトリウムが挙げられる。
本発明におけるグルコン酸及びその塩としては、例えば、第16改正日本薬局方に記載されているグルコン酸カルシウム水和物、医薬品添加物規格2003に記載されているグルコン酸、第8版食品添加物公定書に記載されているグルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウムが挙げられる。
本発明におけるリンゴ酸及びその塩としては、例えば、医薬品添加物規格2003に記載されているDL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、第8版食品添加物公定書に記載されているDL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウムが挙げられる。
本発明における酒石酸及びその塩としては、例えば、第16改正日本薬局方に記載されている酒石酸、日本薬局方外医薬品規格2002に記載されている酒石酸水素カリウム、医薬品添加物規格2003に記載されているDL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウムカリウム、第8版食品添加物公定書に記載されているDL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸水素カリウム、L−酒石酸水素カリウム、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、CasNo.147−71−7であるD−酒石酸が挙げられる。
本発明におけるフマル酸及びその塩としては、例えば、医薬品添加物規格2003に記載されているフマル酸、日本薬局方外医薬品規格2002に記載されているフマル酸一ナトリウム、第8版食品添加物公定書に記載されているフマル酸、フマル酸一ナトリウムが挙げられる。
本発明における乳酸及びその塩としては、例えば、第16改正日本薬局方に記載されている乳酸、L-乳酸、乳酸カルシウム水和物、L-乳酸ナトリウム液、日本薬局方外医薬品規格2002に記載されている乳酸アルミニウム、第8版食品添加物公定書に記載されている乳酸、乳酸カルシウム、乳酸ナトリウムが挙げられる。
本発明における酢酸及びその塩としては、例えば、第16改正日本薬局方に記載されている酢酸、氷酢酸、日本薬局方外医薬品規格2002に記載されている酢酸カルシウム、第8版食品添加物公定書に記載されている酢酸が挙げられる。
本発明におけるアジピン酸及びその塩としては、例えば、医薬品添加物規格2003に記載されているアジピン酸、第8版食品添加物公定書に記載されているアジピン酸が挙げられる。
本発明におけるコハク酸及びその塩としては、例えば、医薬品添加物規格2003に記載されているコハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム六水和物、第8版食品添加物公定書に記載されているコハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウムが挙げられる。
本発明におけるリン酸及びその塩としては、例えば、第16改正日本薬局方に記載されているリン酸水素ナトリウム水和物、リン酸二水素カルシウム水和物、日本薬局方外医薬品規格2002に記載されているリン酸二カリウム、リン酸二水素カリウム、医薬品添加物規格2003に記載されているリン酸、リン酸三ナトリウム、第8版食品添加物公定書に記載されているリン酸、リン酸三カリウム、リン酸三カルシウム、リン酸三マグネシウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸三ナトリウムが挙げられる。
本発明における酢としては、例えば、醸造酢が挙げられ、具体的には、米酢、もち米酢、穀物酢、高粱酢、粟酢、リンゴ酢、果実酢、麦芽酢、ワイン酢、梅酢、黒酢、もろみ酢が挙げられる。
本発明の内服組成物における、酸味料及び酢からなる群より選択される少なくとも一種の含有量は、内服組成物が固形剤である場合には、0.01W/W%以上が好ましく、また、91W/W%以下が好ましく、45W/W%以下がより好ましく、30W/W%以下がさらに好ましい。また、0.01〜91W/W%が好ましく、0.01〜45W/W%がより好ましく、0.01〜30W/W%がさらに好ましい。また、内服組成物が液剤もしくは半固形剤である場合には、0.01W/W%以上が好ましく、また、50W/W%以下が好ましく、35W/W%以下がより好ましく、20W/W%以下がさらに好ましい。また、0.01〜50W/W%が好ましく、0.01〜35W/W%がより好ましく、0.01〜20W/W%がさらに好ましい。なお、「酸味料及び酢からなる群より選択される少なくとも一種の含有量」とは、本発明の内服組成物に含有される(B)成分の含有量のことであり、(B)成分が複数ある場合には合計含有量を意味し、(A)成分に酸味料が含まれる場合は、その含有量も含めて(B)成分の含有量とする。
また、(B)成分の含有量の含有割合は、(A)成分の含有量1重量部に対して、好ましくは0.027重量部以上であり、好ましくは10重量部以下、より好ましくは1重量部以下、さらに好ましくは0.5重量部以下、よりさらに好ましくは0.1重量部以下である。また、好ましくは0.027〜10重量部、より好ましくは0.027〜1重量部、さらに好ましくは0.027〜0.5重量部、よりさらに好ましくは0.027〜0.1重量部である。
本発明の内服組成物は、本発明の効果が十分に奏される限りにおいて、(A)成分及び(B)成分以外に、必要に応じてさらなる種々の成分(生理活性成分)を含み得るか、又はそれらと組み合わせて使用され得る。このような成分の種類や量は特に制限されず、例えば、解熱鎮痛成分、抗炎症成分、制酸剤成分、生薬成分、アミノ酸、無機塩類、カフェイン類、ビタミン類が例示できる。具体的には、例えば、次のような成分が例示できる。
解熱鎮痛成分:サリチル酸誘導体(例えば、アスピリン、アスピリンアルミニウム、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸メチル、サリチル酸フェニル)、アセトアミノフェン、イソプロピルアンチピリン、フェニルブタゾン、インドメタシン、メフェナム酸、フェナセチン、ジクロフェナクナトリウム、ラクチルフェネチジン等。
抗炎症成分:インドメタシン、ジクロフェナク、ピロキシカム、イプシロン−アミノカプロン酸、ベルベリン、グリチルリチン酸、リゾチーム、アラントイン、アズレン、ブロメライン、セラペプターゼ、セミアルカリプロテナーゼ及び薬理学的に許容される塩(例えば、塩化ベルベリン、硫酸ベルベリン、ジクロフェナクナトリウム、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸アンモニウム、塩化リゾチーム)等。
制酸剤成分:乾燥水酸化アルミニウムゲル、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ヒドロタルサイト、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム・炭酸マグネシウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物等のマグネシウム系制酸剤、沈降炭酸カルシウム及び水酸化カルシウム等のカルシウム系制酸剤、炭酸水素ナトリウム等のナトリウム系制酸剤、ポリアミノメチレン樹脂等の陰イオン交換樹脂、ファモチジン、ラニチジン及びシメチジン等のH2受容体拮抗薬、プロトンポンプ阻害薬、その他、胃ムチン、烏賊骨、石決明、牡蠣、ロートエキス等。
生薬成分:加工大蒜、ニンジン、ヨクイニン、カミツレ、ケイヒ、葛根湯、マオウ、ナンテンジツ、オウヒ、オンジ、カンゾウ、キョウニン、シャゼンシ、シャゼンソウ、セキサン、セネガ、トコン、バイモ、アセンヤク、ウイキョウ、オウゴン、カロニン、ゴオウ、ゴミン、サイシン、シオン、ジャコウ、シャジン、ショウキョウ、ソウハクヒ、ソヨウ、チクセツニンジン、チンピ、ニンジン、バクモンドウ、ハンゲ等。
アミノ酸:ロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニン、トレオニン、アラニン、フェニルアラニン、トリプトファン、リジン、アスパラギン、アスパラギン酸、セリン、グルタミン、グルタミン酸、プロリン、チロシン、システイン、ヒスチジン、オルニチン、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、アミノエチルスルホン酸、並びにそれらの薬学上許容される塩(例えば、アスパラギン酸カリウム・マグネシウム等量混合物、塩酸システイン)等。
無機塩類:グリセロリン酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム等。
カフェイン類:カフェイン、無水カフェイン、テオフィリン、オクストリフィリン、ダイフィリン、ジイソブチルアミノベンゾイルオキシプロピルテオフィリン、テオブロミン、ジプロフィリン、プロキシフィリン、ペントキシフィリン等。
ビタミン類:ビタミンA類としては、レチナール、レチノール、レチノイン酸、カロチン、デヒドロレチナール、リコピン及びその薬理学的に許容される塩(例えば、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール)等、ビタミンB類としては、チアミン、チアミンジスルフィド、ジセチアミン、オクトチアミン、シコチアミン、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、プロスルチアミン、ベンフォチアミン、フルスルチアミン、リボフラビン、フラビンアデニンジヌクレオチド、ピリドキシン、ピリドキサール、ヒドロキソコバラミン、シアノコバラミン、メチルコバラミン、デオキシアデノコバラミン、葉酸、テトラヒドロ葉酸、ジヒドロ葉酸、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ニコチニックアルコール、パントテン酸、パンテノール、ビオチン、コリン、イノシトール又はその薬理学的に許容されるこれらの塩(例えば、塩酸チアミン、硝酸チアミン、塩酸ジセチアミン、塩酸フルスルチアミン、酪酸リボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、塩酸ピリドキシン、リン酸ピリドキサール、リン酸ピリドキサールカルシウム、塩酸ヒドロキソコバラミン、酢酸ヒドロキソコバラミン、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム)等、ビタミンC類としては、アスコルビン酸、エリソルビン酸、その誘導体又はその薬理学的に許容される塩(例えば、アスコルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウム)等、ビタミンD類としては、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、ヒドロキシコレカルシフェロール、ジヒドロキシコレカルシフェロール、ジヒドロタキステロール及びその薬理学的に許容される塩等、ビタミンE類としては、トコフェロール及びその誘導体、ユビキノン誘導体及びその薬理学的に許容される塩(例えば、酢酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、コハク酸トコフェロール、コハク酸トコフェロールカルシウム)等、その他のビタミン類としては、ヘスペリジン、カルニチン、フェルラ酸、γ−オリザノール、オロチン酸、ルチン、エリオシトリン及びその薬理学的に許容される塩(例えば、塩化カルニチン)等。
本発明の内服組成物は、本発明の効果が十分に奏される限りにおいて、内服組成物に通常用いられる添加剤を含有してもよい。添加剤としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味剤、矯味剤、防腐剤、キレート剤、抗酸化剤、清涼化剤、コーティング剤、安定化剤、流動化剤、粘稠剤、溶解補助剤、増粘剤、緩衝剤、香料、着色剤、吸着剤、湿潤剤、防湿剤、帯電防止剤、可塑剤、消泡剤、界面活性、強化剤が挙げられる。具体的には、例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、ステビア、エリスリトール、葡萄糖、果糖、オリゴ糖、キシリトール、グラニュー糖、乳糖、白糖、マンニトール等の甘味剤・矯味剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル等の滑沢剤が挙げられる。甘味剤・矯味剤として、スクラロース、アセスルファムカリウム、エリスリトールを用いた場合には、低カロリー内服組成物として好適である。なお、これらの成分の含有量は、特に制限されず、任意に設定することができる。
よって、本発明の内服組成物の具体的な態様としては、以下のものが挙げられる。
(A)コンドロイチン硫酸0.02〜10W/W%、(B)クエン酸又はリンゴ酸又は酢酸を合計0.02〜5W/W%、その他に果糖ブドウ糖、エリスリトール、スクラロース、ペクチン、香料、着色料を含有する内服組成物。
(A)コンドロイチン硫酸1〜15W/W%、(B)クエン酸又はリンゴ酸を0.5〜7W/W%、その他にグラニュー糖、果糖、スクラロース、植物油脂、着色料、香料、ビタミンを含有する内服組成物。
(A)コンドロイチン硫酸1〜5W/W%、(B)クエン酸又はリンゴ酸又はリン酸を合計15〜25W/W%、その他にゲル化剤、スクラロース、果汁、香料を含有する内服組成物。
(A)コンドロイチン硫酸20〜60W/W%、(B)クエン酸又はリンゴ酸を0.5〜1.5W/W%、その他にヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、結晶セルロース、香料、着色料を含有する内服組成物。
本発明の内服組成物は、(A)成分及び(B)成分を含有するのであれば特に限定はなく、当業者に公知の方法に従って、調製することができる。
具体的には、本発明の内服組成物が固形組成物である場合、例えば、(A)成分、(B)成分、必要によりその他生理活性成分及び添加剤を含む固形組成物の原料を混合することにより得られた混合物を、そのまま打錠機に投入して成型加工する方法(直打法)が挙げられる。また、公知の方法に従って造粒(例えば、押出し造粒、流動層造粒又は噴霧乾燥式造粒)した後に、打錠機に投入して成型加工してもよい。なお、該固形組成物の形状や大きさには特に限定はなく、公知の方法に従って、糖衣やフィルムコート等のコーティング処理がされてもよい。
本発明の内服組成物が液剤又はゼリー剤である場合、例えば、(A)成分、(B)成分、必要によりその他生理活性成分及び添加剤を含む液剤の原料を適量の精製水で溶解又は分散した後、pH(25℃)を好ましくは2〜8に、より好ましくは2.5〜7に、さらに好ましくは3〜6に調整し、次いで、液剤の場合は、残りの精製水を加えて容量調整を行い、必要に応じて冷却することにより、製造することができる。ここで、前記(A)成分及び(B)成分が十分に混合される方法を採用することが好ましい。本発明の内服組成物(液剤又はゼリー剤)は、必要に応じて、濾過及び殺菌処理し、容器に充填することもできる。なお、該液剤又はゼリー剤の容量や粘性には特に限定はなく、公知の方法に従って、希釈、濃縮等の処理がされてもよい。また、使用時に前記液剤又はゼリー剤の原料混合物を溶解して液状とする用時調製型の液剤又はゼリー剤とする場合は、飲用水、牛乳等の公知の液体で溶解、分散して用いることができる。
充填するための容器は、プラスチック素材、ガラス素材、及び金属素材等の当該分野で一般的な容器に使用することができる素材を用いたものであればよく、これらは目的、用途に応じて適宜選択して用いることができる。
本発明の内服組成物が液剤又はゼリー剤の場合、本発明の内服組成物における水の含有量は、10W/V%以上が好ましく、15W/V%以上がより好ましく、また、99.8W/V%以下が好ましく、99.5W/V%以下がより好ましい。また、10〜99.8W/V%が好ましく、15〜99.5W/V%がより好ましい。
本発明の内服組成物が液剤又はゼリー剤の場合、内服組成物のpH(25℃)は、2以上が好ましく、2.5以上がより好ましく、3以上がさらに好ましく、また8以下が好ましく、7以下がより好ましく、6以下がさらに好ましい。また、2〜8が好ましく、2.5〜7がより好ましく、3〜6がさらに好ましい。
本発明の内服組成物が液剤又はゼリー剤の場合、内服組成物の25℃における粘度は、例えば、回転粘度計(RE550型粘度計、東機産業社製、ローター:1°34’×R24)で、0.01mPa・s以上が好ましく、0.05mPa・s以上がより好ましく、0.1mPa・s以上がさらに好ましく、また、1000mPa・s以下が好ましく、100mPa・s以下がより好ましく、10mPa・s以下がさらに好ましい。また、0.01〜1000mPa・sが好ましく、0.05〜100mPa・sがより好ましく、0.1〜10mPa・sがさらに好ましい。
本発明の内服組成物が、液剤又はゼリー剤である場合、1回のみきりタイプの包装形態だけでなく、複数回にわたり投与する形態で包装され、かつ使用者が継続的に使用するマルチドーズの内服組成物としても有用である。
本発明の内服組成物が半固形剤である場合、例えば、(A)成分に、(B)成分、必要により、その他生理活性成分及び添加剤を含む半固形剤の原料を混合することにより得られた混合物を、そのまま適量の溶媒で溶解又は分散した後、pH(25℃)を好ましくは2以上に、より好ましくは2.5以上に、さらに好ましくは3以上であり、好ましくは8以下に、より好ましくは7以下に、さらに好ましくは6以下であり、また、好ましくは2〜8に、より好ましくは2.5〜7に、さらに好ましくは3〜6に調整し、次いで、残りの溶媒を加えて容量調整をすることにより製造することができる。ここで、前記成分(A)、成分及び(B)成分が十分に混合される方法を採用することが好ましい。
本発明の内服組成物は、例えば、医薬品、医薬部外品、食品等に幅広く利用することができる任意の製剤〔例えば、医薬製剤、医薬部外品製剤、又は特定保健用食品、栄養機能食品、老人用食品、特別用途食品、機能性食品、健康補助食品(サプリメント)、もしくは製菓錠剤等の食品用製剤〕を含むものである。
本発明の内服組成物は、目的に応じて内服の形態として用いられる。その製剤形態としては、内服が可能であることを限度として、特に制限されない。具体的には、散剤、粉末剤、細粒剤、顆粒剤、丸剤、カプセル剤、錠剤〔素錠、糖衣錠、口腔内速崩壊錠、咀嚼可能錠(チュアブル錠)、発泡錠、トローチ剤、フィルムコーティング錠等を含む〕、ドライシロップ剤、フィルム剤、液剤〔懸濁剤、乳剤、シロップ剤、リモナーデ剤等を含む〕、ゼリー剤が例示され、製菓剤〔キャンディー(飴)、グミ剤、ヌガー剤等〕も包含される。
本発明の内服組成物は、その製剤形態に応じて特に限定なく利用することができる。また、例えば、(A)成分の作用による効果発現を期待する疾患だけでなく、日々の健康増進又は維持等に好適に用いることができる。例えば、慢性腎炎、神経痛、関節痛、腰痛症、肩関節周囲炎(五十肩)等における症状の改善及び/又は予防に用いることができる。また、シワの抑制及び/又は予防、肌質の改善等にも用いることができる。
本発明の内服組成物の投与対象者としては、好ましくは慢性腎炎、神経痛、関節痛、腰痛症、肩関節周囲炎(五十肩)、シワ、肌質を改善する作用を必要とするヒトを挙げることができる。また、本発明の内服組成物は、安全な組成物であるため、他の疾患を併発している患者や一般的な健常人も投与対象者とすることができ、更にペット等の動物等であってもよい。
本発明の内服組成物の投与量は、本発明の所望の効果の発現が得られ得るような量であればよく、その形態、投与方法、投与目的及び該組成物の投与対象者の年齢、体重、症状によって適宜設定され一定ではない。例えば、成人一人あたり、(A)成分が100〜400mg/回となる量が好ましい投与量として挙げられる。また、所望の投与量範囲内において、1日内において単回で又は複数回で投与を行ってもよく、期間も任意である。なお、本明細書において「投与」とは、「投与」及び/又は「摂取」のことを意味する。
本発明の内服組成物は、酸味料及び酢からなる群より選択される少なくとも1種を含有しながらも、酸カドが抑制されるという効果を奏するものである。よって、本発明はまた、酸味料及び酢からなる群より選択される少なくとも1種を含有する内服組成物の酸カドを低減させる方法を提供する。
内服組成物の酸カドを低減させる方法としては、具体的には、内服組成物中に、(B)酸味料及び酢からなる群より選択される少なくとも1種と共に、(A)コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有させており、前記(A)成分の重量平均分子量が1000〜15000Daであれば特に限定はない。
なお、前記内服組成物の酸カドを低減させる方法において、(A)成分と(B)成分の配合は同時であっても、別々であってもよく、その順序も特に限定されない。また、これらの方法において、使用する(A)成分及び(B)成分の種類、それらの含有量、及びそれらの含有割合、その他に添加配合される成分の種類、調製方法、用途、製剤形態、投与対象等については、前記本発明の内服組成物と同様である。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定されるものではない。なお、各試験例におけるコンドロイチン硫酸は、サメ軟骨を精製することにより得られた市販品であって、医薬品添加物規格2003のコンドロイチン硫酸ナトリウムの規格に適合する重量平均分子量約30000Daを、分解酵素を用いた酵素処理法により分解して、各重量平均分子量を有するものを抽出して用いた。また、分解前のコンドロイチン硫酸ナトリウム及び分解したコンドロイチン硫酸ナトリウムはクエン酸をそれぞれ2.63%含有するものであったため、これを考慮して各表に記載の含有量となるよう調整した。各表における成分含有量の単位は、「mg」である。なお、実施例14及び19は参考例である。
〔コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩の重量平均分子量〕
コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩の重量平均分子量は、静的光散乱法により測定することができる。具体的には、ダイナミック光散乱光度計〔DLS−8000(大塚電子株式会社)〕を用いて、以下の条件により行なう。試料を精製水に溶解させて濃度10mg/mLとなるように調製する。この溶液をさらに精製水で希釈して、濃度2、4、6、8mg/mLとなるように調製する。25℃における20、30、40、60、90、120、150°の角度の静的光散乱測定及び固有屈折率増分であるdn/dc測定を行い、Zimm平方根プロット及びDebyeプロットから、重量平均分子量を算出する。なお、散乱測定前にはポアサイズ0.22μmのフィルターで試料のろ過を行う。dn/dc測定は、大塚電子製DRM−3000で測定することができる。
試験例1
表1に示す比較例1〜2及び実施例1の内服組成物をそれぞれ調製して、これらの内服組成物を用いてビジュアルアナログスケール(VAS)に準じて、酸カドの評価を行った。なお、パネラーは、比較例1の組成物について、後述の酸カドスコアが2.1〜6.5と評価した者を5人選択して用いた。
具体的には、表1に記載の各成分を秤量した後に、70mLの精製水に溶解する。その後、0.1Nの水酸化ナトリウム溶液により、各pHに調整し、精製水で100mLにメスアップして、内服組成物を得た。得られた内服組成物を内服して、その直後に感じられる「酸カド」について、酸カドが感じられない場合を0cm、酸カドが感じられる場合を5cm、強く感じられる場合を10cmとして、パネラーが感じた官能の程度を官能調査シートに記載した。その後、官能調査シートから「酸カド」の強さを長さ(cm)として測定して、この長さ(cm)を酸カドスコアとして算出した。各パネラーの酸カドスコアを用いて酸カド抑制率を下記式(1)により算出し、その平均値を算出した。なお、試験例1においては、比較例1をコントロールとした。結果を表1に示す。
酸カド抑制率(%)={(コントロールの酸カドスコア)−(各サンプルの酸カドスコア)}/(コントロールの酸カドスコア)×100 (1)
なお、クエン酸は食品添加物の規格に適合するものである。
Figure 0006096550
クエン酸を含有する内服組成物の酸カドは、内服組成物中に重量平均分子量約5000Daのコンドロイチン硫酸ナトリウムを含有させることにより、顕著な酸カド抑制効果が認められた(実施例1)。これに対して、クエン酸とともに、重量平均分子量約30000Daのコンドロイチン硫酸ナトリウムを含有する内服組成物では、顕著な酸カド抑制効果が認められないばかりか、却って酸カドが強くなった(比較例2)。
以上の結果より、低分子量のコンドロイチン硫酸ナトリウムを含有することにより、顕著な酸カドの抑制が見られることが明らかとなった。
試験例2
表2に示す比較例1、3及び実施例2〜4の内服組成物をそれぞれ調製し、試験例1と同様に、比較例1をコントロールとして各内服組成物の酸カドの評価を行った。なお、クエン酸は試験例1と同じものを用いた。結果を実施例1及び比較例2の結果も併せて表2及び図1に示す。
Figure 0006096550
クエン酸と共に、重量平均分子量約20000〜30000Daのコンドロイチン硫酸ナトリウムを含有する内服組成物ではクエン酸の酸カドが抑制されなかったのに対して、(比較例2及び3)、クエン酸と共に、重量平均分子量約5000〜15000Daのコンドロイチン硫酸ナトリウムを含有する内服組成物では、顕著なクエン酸の酸カドの抑制が認められた。
以上の結果より、クエン酸と共に、特定の分子量のコンドロイチン硫酸ナトリウムを含有することにより、顕著な酸カドの抑制が見られることが明らかとなった。
試験例3
表3に示す比較例4及び実施例5〜8の内服組成物をそれぞれ調製し、試験例1と同様に、内服組成物の酸カドの評価を行った。なお、試験例3においては、比較例4をコントロールとして、酸カド抑制率を算出した。また、クエン酸は試験例1と同じものを用いた。結果を表3及び図2に示す。
Figure 0006096550
クエン酸100mgに対して、重量平均分子量約5000のコンドロイチン硫酸ナトリウムを10〜3700mg含有する内服組成物では、顕著なクエン酸の酸カドの抑制が認められた。
試験例4
表4〜6に示す比較例5〜14及び実施例9〜13の内服組成物をそれぞれ調製し、試験例1と同様に、内服組成物の酸カドの評価を行った。なお、実施例9及び比較例6については比較例5をコントロールとして、実施例10及び比較例8については比較例7をコントロールとして、実施例11及び比較例10については比較例9をコントロールとして、実施例12及び比較例12については比較例11をコントロールとして、実施例13及び比較例14については比較例13をコントロールとして、それぞれ酸カド抑制率を算出した。また、パネラーは配合する酸味料毎に選択し、それぞれ比較例5、7、9、11もしくは13の酸カドスコアが2.1〜8.0と評価した者を3人ずつ選択してパネラーとした。結果を表4〜6に示す。
なお、リン酸、乳酸及びグルコン酸は食品添加物の規格に適合するものであり、リンゴ酸は食品添加物のDL−リンゴ酸の規格に適合するものであり、酒石酸は食品添加物のDL−酒石酸の規格に適合するものである。
Figure 0006096550
Figure 0006096550
Figure 0006096550
実施例1で用いた、クエン酸をリンゴ酸、酒石酸、リン酸、乳酸、及びグルコン酸のいずれかに置き換えた場合にも、酸味料とともに、重量平均分子量約5000Daのコンドロイチン硫酸ナトリウムを含有させた内服組成物では酸カドの顕著な抑制が見られたのに対して、酸味料とともに、重量平均分子量約30000Daのコンドロイチン硫酸ナトリウムを含有させた内服組成物では酸カドが顕著に増加した(比較例5〜14及び実施例9〜13)。
これらの結果より、低分子量のコンドロイチン硫酸ナトリウムを含有することにより、各種酸味料の酸カドの顕著な抑制が見られることが明らかとなった。
試験例5
表7及び8に示す比較例15〜16及び実施例14〜23の内服組成物をそれぞれ調製し、試験例1と同様に、内服組成物の酸カドの評価を行った。なお、実施例14〜18については比較例15をコントロールとして、実施例19〜23については比較例16をコントロールとして、酸カド抑制率を算出した。また、パネラーは配合する酸味料毎に選択し、それぞれ比較例15もしくは16の酸カドスコアが2.1〜8.0と評価した者を3人ずつ選択してパネラーとした。結果を表7〜8及び図3〜4に示す。
なお、リンゴ酸及び酒石酸は、試験例4と同じものを用いた。
Figure 0006096550
Figure 0006096550
リンゴ酸もしくは酒石酸100mgに対して、重量平均分子量約5000Daのコンドロイチン硫酸ナトリウムを1〜1205mg含有する内服組成物では、顕著なリンゴ酸もしくは酒石酸の酸カドの抑制が認められた。
試験例6
表9に示す比較例17〜18及び実施例24の内服組成物をそれぞれ調製し、試験例1と同様に、内服組成物の酸カドの評価を行った。なお、試験例6においては、比較例17をコントロールとして、酸カド抑制率を算出した。また、パネラーは比較例17の酸カドスコアが2.1〜8.0と評価した者を3人選択してパネラーとした。米酢はJAS規格に適合するものである。
Figure 0006096550
実施例1で用いた、クエン酸を米酢に置き換えた場合にも、重量平均分子量約5000Daのコンドロイチン硫酸ナトリウムを含有した内服組成物では酸カドの顕著な抑制が見られたのに対して、重量平均分子量約30000Daのコンドロイチン硫酸ナトリウムを含有した内服組成物では酸カドが顕著に増加した(比較例17〜18及び実施例24)。
これらの結果より、低分子量のコンドロイチン硫酸ナトリウムを含有することにより、酢の酸カドの顕著な抑制が見られることが明らかとなった。
試験例7
表10に示す実施例25〜28の処方例を、実施例1と同様に精製水100mLにメスアップして低カロリー飲料を調製した。これらについて、試験例4と同じパネラーによって、酸味と甘みについて官能評価を行った。
Figure 0006096550
結果、これらの低カロリー飲料では、酸カドの顕著な抑制が認められ、さらに、甘味料が有するくどい甘さや後味の悪さが無く、良好な甘味が付与されていた。
以下に処方例を挙げる。
処方例:液剤
コンドロイチン硫酸 200mg
ヒアルロン酸 60mg
コラーゲンペプチド 500mg
大豆多糖類 180mg
ペクチン 180mg
エリスリトール 3000mg
スクラロース 5mg
アセスルファムカリウム 3mg
香料 150mg
クエン酸 350mg
水 適量
合計 50g
処方例:ゼリー剤
コンドロイチン硫酸 300mg
エリスリトール 8000mg
スクラロース 45mg
香料 900mg
ゲル化剤 1300mg
クエン酸 1200mg
クエン酸Na 500mg
水 適量
合計 10g
処方例:美白ドリンク
コンドロイチン硫酸 100mg
ヒアルロン酸 60mg
コラーゲンペプチド 3000mg
酵母エキス 100mg
寒天 100mg
ペクチン 90mg
果糖ブドウ糖液糖 1300mg
はちみつ 500mg
ステビア 5mg
香料 120mg
リンゴ酸 380mg
水 適量
合計 50g
処方例:冷え性解消ドリンク
コンドロイチン硫酸 50mg
葡萄糖 2000mg
ヒハツエキス 50mg
ショウガエキス 50mg
羅漢果抽出物 15mg
香料 100mg
乳化剤 20mg
ビタミンB1 1.5mg
ビタミンB2 1.5mg
ビタミンC 300mg
ビタミンB6 5mg
カラメル 50mg
お酢 700mg
水 適量
合計 50g
処方例:炭酸入りドリンク
砂糖 10000mg
ガラナ抽出物 5mg
大豆多糖類 200mg
カロチン色素 800mg
カフェイン 30mg
大豆ペプチド 1000mg
プラセンタ 500mg
ローヤルゼリー 50mg
燕の巣 50mg
果汁 3000mg
酒石酸 600mg
エラスチン 50mg
水 適量
合計 100g
(充填後の炭酸ガス圧(20℃) 1.3kg/cm
処方例:美容ドリンク
コンドロイチン硫酸 180mg
水あめ 1000mg
オリゴ糖 300mg
アスコルビン酸 350mg
フィチン酸 250mg
大豆抽出物 100mg
海藻抽出物 50mg
ナイアシン 20mg
ペクチン 350mg
香料 100mg
水 適量
合計 50g
処方例:美容ドリンク
コンドロイチン硫酸 250mg
エラグ酸 60mg
コラーゲンペプチド 5000mg
シクロデキストリン 100mg
寒天 100mg
ペクチン 90mg
果糖ブドウ糖液糖 1300mg
ビタミンE 5mg
グラニュー糖 2000mg
香料 100mg
リンゴ酸 380mg
L−アスコルビン酸Na 30mg
水 適量
合計 50g
処方例:美容ドリンク
コンドロイチン硫酸 100mg
クエン酸 60mg
米抽出物 50mg
シクロデキストリン 100mg
増粘多糖類 100mg
ゼラチン 90mg
キシリトール 1500mg
ビタミンE 5mg
ステビア 50mg
香料 200mg
カテキン 20mg
水 適量
合計 50g
処方例:チュアブル剤
コンドロイチン硫酸 150mg
グルコサミン塩酸塩 150mg
N−アセチルグルコサミン 5mg
結晶セルロース 30mg
メチルセルロース 7mg
二酸化ケイ素 3.5mg
香料 3.5mg
ショ糖脂肪酸エステル 3mg
ステアリン酸カルシウム 10mg
合計 362mg
処方例:顆粒剤
コンドロイチン硫酸 200mg
マンニトール 適量
結晶セルロース 20mg
ヒドロキシプロピルセルロース 15mg
デンプン 100mg
クエン酸 70mg
クエン酸Na 10mg
香料 5mg
アスパルテーム 5mg
無水軽質ケイ酸 15mg
ステアリン酸マグネシウム 50mg
合計 565mg
本発明の内服組成物は、酸味料又は酢を含有しながらも、その酸カドが低減されているという優れた効果を奏する。これにより、酸味料又は酢を含有しながらも、つんとくる刺激や後味がない内服組成物を提供することができる。

Claims (4)

  1. (A)コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種と、
    (B)酸味料及び酢からなる群より選択される少なくとも1種
    を含有し、
    (A)成分の重量平均分子量が1000〜15000Daであり、
    (B)成分の含有量の含有割合が、(A)成分の含有量1重量部に対して、0.027〜10重量部である、内服組成物。
  2. (A)成分がコンドロイチン硫酸ナトリウムを含む、請求項1に記載の内服組成物。
  3. (B)成分がクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、酢酸、乳酸、リン酸、グルコン酸、及び醸造酢からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の内服組成物。
  4. 内服組成物中に、(B)酸味料及び酢からなる群より選択される少なくとも1種と共に、(A)コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有させ、(A)成分の重量平均分子量が1000〜15000Daであることを特徴とする、内服組成物の酸カドを低減させる方法。
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